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JP4527456B2 - メモリ寿命警告装置、および情報処理方法 - Google Patents

メモリ寿命警告装置、および情報処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体メモリを含むメモリカードなどの小型メモリモジュールが記憶装置として情報処理装置で使用される際、半導体メモリの書き込み寿命を操作者に対して通知するメモリ寿命警告装置、およびその通知のための情報処理方法に関する。
メモリカードなどの小型メモリモジュールに用いられる半導体メモリに不揮発性メモリがある。不揮発性メモリの一種であるフラッシュメモリは、データ消去・書き込みのサイクルに特性上限度がある。現状、NAND型フラッシュメモリで1つの記憶素子に対して書き込み可能な回数は数十万回程度である。記憶領域がフラッシュメモリの記憶素子で構成される小型メモリモジュールも当然、書き込み回数の限界(寿命)がある。そのため、この寿命は、情報処理装置の設計段階で、メモリモジュールへのデータの書き込み回数や書き込み情報量を試算した後、設定される。そして、このように設定された寿命を前提として、情報処理装置の稼動時間でメモリモジュールの耐用時間(年数)を割り出していた。
また、書き込み回数の寿命をより正確に把握するために、記憶素子毎に書き込み回数を管理するものもある(例えば、特許文献1参照)。
特許第3242890号公報
従来の寿命判定方法では、書き込み回数および書き込み情報量が変動する場合や、情報処理装置の休止時間と稼動時間の配分が変化する場合には当てはまらず、全てのメモリモジュールの寿命について情報処理装置の稼働時間で推し量ることは困難である。
メモリモジュールの書き込み寿命の残りを知るためには、全記憶素子に対して書き込み回数をカウントするのが最良である。しかし、全記憶素子に対してカウント数を管理するには、メモリモジュール内のフラッシュメモリの記憶素子全てについてカウント数を記録する必要があり、そのデータを保持するためのメモリが膨大になり現実的でない。記録単位として記憶素子の代わりにセクタで管理しても同様である。
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、使用される半導体メモリに即した書き込み寿命をより簡便な方法でより正確に通知可能にしたメモリ寿命警告装置、およびその通知のための情報処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のメモリ寿命警告装置は、情報処理装置に用いられる半導体メモリについての書き込み寿命を通知するためのメモリ寿命警告装置であって、
前記半導体メモリを装着するためのアダプタ部と、
書き込み寿命である旨を表示するための表示部と、
前記半導体メモリの使用状況に対応して該半導体メモリの書き込み命令限界回数を算定するとともに、該情報処理装置から該半導体メモリへの書き込み命令の回数をカウントする命令計数回路と、
前記書き込み命令限界回数を保持するための記憶部と、
前記書き込み命令の回数と前記書き込み命令限界回数とを比較し、該書き込み命令の回数が該書き込み命令限界回数を越えると、前記表示部に書き込み寿命である旨を表示させる比較部と、を有し、
前記命令計数回路は、
前記書き込み命令の回数と該書き込み命令毎の書き込みセクタ数とを所定の期間計測した後、該書き込みセクタ数の和を該書き込み命令の回数で割ることで一回あたりの書き込み時におけるセクタ数である平均セクタ数を算出し、該半導体メモリの全セクタの書き込み可能回数を該平均セクタ数で割った値を前記書き込み命令限界回数とする構成である。
本発明では、半導体メモリの使用状況に対応して半導体メモリの書き込み命令限界回数が算定される。そのため、半導体メモリ毎に寿命が近づいた段階で、表示部により書き込み寿命の警告が表示され、操作者に半導体メモリが寿命である旨が通知される。
本発明では、書き込み命令の回数と書き込み命令毎の書き込みセクタ数とが所定の期間計測され、その計測結果により書き込み命令限界回数が算定される。そのため、半導体メモリへの書き込み命令の回数および書き込み情報量が変動する場合でも一定の期間計測され、その変動が書き込み命令限界回数に反映される。また、情報処理装置の休止時間と稼動時間の配分が一定の期間計測され、その時間配分の変化が書き込み命令限界回数に反映される。
一方、上記目的を達成するための本発明の情報処理方法は、情報処理装置に用いられる半導体メモリについての書き込み寿命を通知するための、記憶部および表示部を備えたメモリ寿命警告装置による情報処理方法であって、
前記半導体メモリの使用状況に対応して該半導体メモリの書き込み命令限界回数を算定し、
前記書き込み命令限界回数を前記記憶部に保持し、
前記情報処理装置から半導体メモリへの書き込み命令の回数をカウントし、
前記書き込み命令の回数と前記書き込み命令限界回数とを比較し、
前記書き込み命令の回数が前記書き込み命令限界回数を越えると、前記表示部に該書き込み寿命である旨を表示させるものであり、
前記書き込み命令限界回数の算定方法は、
前記書き込み命令の回数と該書き込み命令毎の書き込みセクタ数とを所定の期間計測した後、
前記所定の期間における前記書き込みセクタ数の和を前記書き込み命令の回数で割ることで、一回あたりの書き込み時におけるセクタ数である平均セクタ数を算出し、
その後、前記半導体メモリの全セクタの書き込み可能回数を前記平均セクタ数で割った値を前記書き込み命令限界回数とするものである。
本発明のメモリ寿命警告装置は、寿命を有する記憶装置に対して書き込み回数や書き込みデータ量を考慮したうえで、寿命回数を設定し、リアルタイムで残り寿命を監視するため、記憶装置部品の交換を操作者に明示的に知らせることが可能となる。これにより、記憶装置がフラッシュメモリであれば、情報処理装置がフラッシュメモリを用いたメモリカードを含めたシステムとしてまだ安定に稼動するのか、メモリカードを新品と交換する時期に到達しているのか操作者が容易に判断できるようになる。
また、操作者はフラッシュメモリを用いたメモリモジュールの寿命を知ることが可能となるため、メモリモジュール部品をコスト的に最適時期に交換できる。
さらに、メモリモジュール部品が故障した際、故障原因が「書き込み寿命」によるものか他の原因なのか、操作者は即座に判断できる。
本発明によるメモリ寿命警告装置は、半導体メモリの使用状況から書き込み寿命を予測する回路と、書き込み命令の回数が予測した書き込み寿命に達したか否かを判定する比較部と、書き込み寿命に達した際に警告表示する表示部とを有することを特徴とする。
本発明の構成について説明する。
図1はメモリ寿命警告装置の一構成例を示す図である。
図1に示すように、メモリ寿命警告装置は、フラッシュメモリカードアダプタ部11と、書き込み命令回数計数回路12と、書き込み命令限界回数記憶部13と、書き込み命令回数および書き込み命令限界回数の大きさを比較する比較部14と、寿命判定表示部15とを有する構成である。なお、以下では、フラッシュメモリカードアダプタ部をアダプタ部と称し、書き込み命令回数計数回路を命令計数回路と称し、書き込み命令限界回数記憶部を限界回数記憶部と称する。また、書き込み命令の回数をnとおき、書き込み命令限界回数をNとおいて、比較部を(N,n)比較部と表記する。
メモリ寿命警告装置は、コンピュータ30の接続バスに取り付けられ、コンピュータ30から電源と時刻の情報が供給される。コンピュータ30は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションおよび携帯情報端末等の情報処理装置である。小型メモリモジュールとなるフラッシュメモリカード(以下、単にメモリカードと称する)20はアダプタ部11に装着される。メモリカード20に記憶されているデータについてのコンピュータ30からのデータ読み込み要求や、コンピュータ30側データのメモリカード20へのデータ書き込み要求などの信号は、コンピュータ30からアダプタ部11を経由してメモリカード20に到達し、要求に基づく処理が実行される。メモリカード20には、メモリカード毎に異なる識別子であるID(Identification)が登録されている。
命令計数回路12は、メモリ寿命警告装置がコンピュータ30の接続バスに装着されると、コンピュータ30から受け取る時刻の情報を参照して所定の期間メモリカード20への書き込み命令の回数と書き込み命令毎のセクタ数を計測し、一回あたりの書き込み時におけるセクタ数である平均セクタ数を算出した後、メモリカード20の全セクタの書き込み可能回数を平均セクタ数で除した結果の値を書き込み命令限界回数として算定する。書き込み命令限界回数を算定した後、アダプタ部11を介してコンピュータ30から書き込み命令のパルスを受ける度にカウントする。
限界回数記憶部13は、不揮発性メモリなどで構成される記憶回路であり、命令計数回路12が算定した書き込み命令限界回数を保持する。また、メモリカード20がアダプタ部11から取り外される際、メモリカード20のIDと、そのメモリカード20についての書き込み命令の回数とが登録される。命令計数回路12は、メモリカード20がアダプタ部11に装着されると、メモリカード20に登録されたIDを読み出して、読み出したIDが限界回路記憶部13に登録されているか否かを調べる。そのIDが既に登録されていれば、IDと一緒に登録された書き込み命令の回数を読み出して、その回数を継続してカウントする。読み出したIDが限界回路記憶部13に登録されていなければ、書き込み命令の回数をはじめからカウントする。
このようにして、メモリカードが入れ替えられる毎にメモリカード毎に書き込み命令の回数が継続してカウントされる。そのため、メモリカード毎に書き込み寿命まで使用可能となる。
(N,n)比較部14は、メモリカード毎に書き込み命令限界回数と書き込み命令の回数とを比較し、書き込み命令の回数が書き込み命令限界回数を越えると、警告ランプを点灯する旨を示す点灯信号を寿命判定表示部15に送信する。
寿命判定表示部15は、メモリカードへの書き込み命令の回数が限界値になったことを操作者に通知するための警告ランプを備え、(N,n)比較部14から点灯信号を受信すると、警告ランプを点灯する。
次に、上述の構成のメモリ寿命警告装置の動作について説明する。
図2はメモリ寿命警告装置の動作手順を示すフローチャートである。
操作者がメモリ寿命警告装置をコンピュータ30に接続し、メモリカード20をアダプタ部11に装着してコンピュータ30の電源をオンすると、命令計数回路12が、後述する方法で書き込み命令限界回数を算定する(ステップS1)。ここでは、書き込み命令限界回数を10万回と算定したものとする。そして、命令計数回路12は、算定した書き込み命令限界回数を限界回数記憶部13に入力すると(ステップS2)、限界回数記憶部13は書き込み命令限界回数を保持する。
その後、命令計数回路12は、メモリカード20への書き込み命令がある毎にカウントする(ステップS3)。(N,n)比較部14は、命令計数回路12がカウントする度に、書き込み命令の回数nと書き込み命令限界回数Nの大きさを比較する(ステップS4)。nの値がNの値より小さいか等しい場合、ステップS3に戻り、命令計数回路12は書き込み命令の回数のカウントを続ける。一方、nの値がNの値よりも大きい場合、例えば、nが100001のとき、(N,n)比較部14は点灯信号を寿命判定表示部15に送信する。寿命判定表示部15は、点灯信号を受信すると、警告ランプを点灯する(ステップS5)。
次に、命令計数回路12が実施する、書き込み命令限界回数の算定方法について説明する。
図3は、書き込み命令限界回数の算定の仕方を説明するための図である。
図3に示すように、コンピュータ30が記憶装置としてメモリカード20を使用することで、コンピュータ30とメモリカード20が1つのシステムとして機能する。メモリカード20の使用状況はシステム毎で異なってくる。一回の書き込みで、セクタの数が大きかったり、少なかったりする。本発明では、メモリカード20の使用状況に対応して書き込み命令限界回数を算定する際、メモリカード20の使用状況を、以下のように調べる。メモリカード20に対して、どのような書き込み命令があるのかを一定時間、例えば、1日(24時間)計測する。
図4はメモリカードの使用状況の調査結果を示すグラフである。グラフの縦軸は出現度数を示し、グラフの横軸は一回の書き込みセクタ数であるライトセクタ数を示す。
図4に示す実線グラフと破線グラフは、それぞれ異なるシステムによるメモリカード使用状況を示す。全体としてみると、実線グラフの場合よりも破線グラフの場合の方が、一回の書き込みのセクタ数が大きいことがわかる。同一の業務であれば、グラフの形状は類似の曲線パターンを描くという特性から、これは、システムが利用される業務が異なるためと考えられる。このように、業務によりメモリカードの使用状況が異なるため、その使用状況に合わせて命令限界回数を算定する必要がある。以下に、図4に示した実線グラフの場合で、命令限界回数の算定方法について説明する。
図4の実線グラフに示すように、一回の書き込み命令で書き込むデータ量が様々に変化している。ライトセクタ数は8、16、32と離散的に変化する。ライトセクタ数128はライトセクタ数8の16倍のデータを一度に書き込むことを意味する。はじめに、1日で何回書き込み命令を実行したかを計算する。
図4より、3 + 220 + 660 + 770 + 82 + 23 + 9 + 7 + 5 = 1777 (回)となる。続いて、書き込み総セクタ数を求めると、
3×8+220×16+660×32+770×48+82×64+23×80+9×96+7×112+5×128 = 71000 (セクタ)となる。
求めた2つの値から一回あたりの書き込みセクタ数である平均セクタ数を求めると、
71000÷1777 = 39.95 セクタ/回≒ 40 セクタ/回となる。
一方、フラッシュメモリカードの書き込み容量が1000セクタあり、1セクタあたり10万回の書き込み寿命があるとすれば、
1000セクタ×10万回=1億セクタ・回となる。このことから、1億セクタ・回の延べ書き込み回数があることになる。
これを1回の書き込み命令に対して換算すると、
1億÷40=250万回書き込み命令となり、書き込み命令限界回数Nを250万回と算定することができる。この値Nを図1の限界回数記憶部13に入力する。
上述のことから、メモリカード20の書き込み容量をV、1セクタあたりの書き込み寿命をT、所定期間の書き込み総セクタ数をM、所定期間の書き込み命令数をSとすると、書き込み命令限界回数Nを求める式は、
N=(V×T)/(M/S)となる。
本発明では、上述したように、システム毎に書き込み命令の回数および書き込み情報量を一定の期間計測した後、計測結果から半導体メモリの書き込み命令限界回数を算定している。そのため、半導体メモリへの書き込み命令の回数および書き込み情報量が変動する場合でも一定の期間計測され、その変動が書き込み命令限界回数に反映される。また、情報処理装置の休止時間と稼動時間の配分が一定の期間計測され、その時間配分の変化が書き込み命令限界回数に反映される。このようにして、半導体メモリの使用状況に対応した書き込み命令限界回数が算定されることで、半導体メモリ毎に寿命が近づいた段階で、書き込み寿命の警告が表示部により表示され、操作者に半導体メモリが寿命である旨が通知される。
また、半導体メモリの記憶素子毎に書き込み命令の回数をカウントする必要がないため、全ての記憶素子に対して書き込み命令を監視する場合よりも、その監視のための費用が低減し、メモリ寿命警告装置の価格を安くすることができる。
なお、上記命令計数回路12の代わりにCPU(Central Processing Unit)を備え、命令計数回路12が実行する処理をCPUに実行させてもよい。この場合、予め処理内容が記述されたプログラムを格納したメモリを備えるようにする。
本発明のメモリ寿命警告装置の一構成例を示すブロック図である。 本発明のメモリ寿命警告装置の動作手順を示すフローチャートである。 書き込み命令限界回数の算定の仕方を説明するための図である。 メモリカードの使用状況の調査結果を示すグラフである。
符号の説明
11 フラッシュメモリカードアダプタ部
12 書き込み命令回数計数回路
13 書き込み命令限界回数記憶部
14 (N,n)比較部
15 寿命判定表示部
20 フラッシュメモリカード
30 コンピュータ

Claims (3)

  1. 情報処理装置に用いられる半導体メモリについての書き込み寿命を通知するためのメモリ寿命警告装置であって、
    前記半導体メモリを装着するためのアダプタ部と、
    書き込み寿命である旨を表示するための表示部と、
    前記半導体メモリの使用状況に対応して該半導体メモリの書き込み命令限界回数を算定するとともに、該情報処理装置から該半導体メモリへの書き込み命令の回数をカウントする命令計数回路と、
    前記書き込み命令限界回数を保持するための記憶部と、
    前記書き込み命令の回数と前記書き込み命令限界回数とを比較し、該書き込み命令の回数が該書き込み命令限界回数を越えると、前記表示部に書き込み寿命である旨を表示させる比較部と、を有し、
    前記命令計数回路は、
    前記書き込み命令の回数と該書き込み命令毎の書き込みセクタ数とを所定の期間計測した後、該書き込みセクタ数の和を該書き込み命令の回数で割ることで一回あたりの書き込み時におけるセクタ数である平均セクタ数を算出し、該半導体メモリの全セクタの書き込み可能回数を該平均セクタ数で割った値を前記書き込み命令限界回数とするメモリ寿命警告装置。
  2. 前記記憶部は、前記半導体メモリを含むメモリモジュールの識別子と、前記書き込み命令の回数を保持する請求項記載のメモリ寿命警告装置。
  3. 情報処理装置に用いられる半導体メモリについての書き込み寿命を通知するための、記憶部および表示部を備えたメモリ寿命警告装置による情報処理方法であって、
    前記半導体メモリの使用状況に対応して該半導体メモリの書き込み命令限界回数を算定し、
    前記書き込み命令限界回数を前記記憶部に保持し、
    前記情報処理装置から半導体メモリへの書き込み命令の回数をカウントし、
    前記書き込み命令の回数と前記書き込み命令限界回数とを比較し、
    前記書き込み命令の回数が前記書き込み命令限界回数を越えると、前記表示部に該書き込み寿命である旨を表示させるものであり、
    前記書き込み命令限界回数の算定方法は、
    前記書き込み命令の回数と該書き込み命令毎の書き込みセクタ数とを所定の期間計測した後、
    前記所定の期間における前記書き込みセクタ数の和を前記書き込み命令の回数で割ることで、一回あたりの書き込み時におけるセクタ数である平均セクタ数を算出し、
    その後、前記半導体メモリの全セクタの書き込み可能回数を前記平均セクタ数で割った値を前記書き込み命令限界回数とするものである情報処理方法。
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