JP4516123B2 - 容量可変型ロータリ圧縮機及びその運転方法 - Google Patents
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Description
ロータリ圧縮機の容量を変化させる技術としては、インバータモータを採用して圧縮機の回転数を制御する、いわゆるインバータ方式がよく知られている。しかし、この技術は、インバータモータ自体が高価であるためコスト負担が大きいだけでなく、大部分のエアコンが冷房機として使用されるにもかかわらず、冷房条件での冷却能力を向上させることが暖房条件での冷却能力を向上させることに比べて難しいという問題があった。
このような排除容積切替技術を適用したロータリ圧縮機のうち、最近圧縮機の運転中に圧縮を一時停止して冷却能力をゼロにするセーブ運転(以下、「モード0運転」という)を100%で圧縮機を駆動するパワー運転(以下、「モード1運転」という)と組み合わせることにより冷却能力を制御する「デジタル圧縮技術」が紹介されている。
しかしながら、大部分のデジタル圧縮技術は、スクロール圧縮機分野には実用化のために適用されているが、ロータリ圧縮機の具体的な駆動メカニズムには適用されていない。
電動機構部に電源を印加すると、回転軸40が回転し、ローリングピストン50がシリンダ10の内部空間Vで旋回運動してベーン60との間に容積を形成して冷媒を吸入圧縮してケーシング1の内部に吐出し、この冷媒ガスはガス吐出管DPを介して冷凍サイクル装置の凝縮器2に噴出された後、膨張機構3と蒸発器4を順に経た後、再びガス吸入管SPを介してシリンダ10の内部空間Vに吸入される一連の過程が繰り返される。
すなわち、図7及び図8に示すように、圧力差維持ユニットの一例は、図1に示すシステムの低圧側、すなわち、蒸発器4とアキュムレータ5間に第1冷媒流動制御部の一部を構成するチェックバルブ110が設置される。これに対して、凝縮器2と膨張機構(又は、蒸発器)3間に第2冷媒流動制御部の一部を構成するマグネットバルブ(単方向ソレノイドバルブ)120が設置される。また、図7に示すように、低圧連結管93は、チェックバルブ110の入口側、すなわち、チェックバルブ110と蒸発器4間の冷媒管から分岐され、背圧切替ユニット90の低圧側入口95bに連結される。また、バイパス管130は、チェックバルブ110の入口側から分岐され、容積可変ユニット80の低圧側、すなわち、バルブ孔35の低圧側を遮蔽する低圧側バルブストッパ84に連結される。この場合、前述した均一孔36は除去する。
まず、モード1運転の場合は、図9に示すように、マグネットバルブ120に印加された電源をオフして凝縮器2と膨張機構3間が開放されるようにした状態で圧縮機を運転すると、その圧縮機から吐出される高圧の冷媒が凝縮器2とマグネットバルブ120を通過して膨張機構3、蒸発器4、及びチェックバルブ110を介して圧縮機の吸入口12に吸入される一連の過程が繰り返される。ここで、背圧切替ユニット90も電源がオフされ、低圧連結管93と共通連結管94が連通することにより、スライドバルブ81が高圧側バイパス孔33を遮断する。従って、圧縮機は持続的に100%の冷却能力を発揮する圧縮運転を行う。
すなわち、自動バルブ200は、凝縮器2の出口と蒸発器4の入口間の冷媒管Lの中間に設置される調節バルブハウジング210と、調節バルブハウジング210の内部にスライド挿入して両端の圧力差によって凝縮器2の出口と蒸発器4の入口間を開閉するように調節バルブ220と、調節バルブ220の一側に備えらえてバルブ両側が平衡圧になるときに調節バルブ220が冷媒管を閉鎖するように復元される調節バルブスプリング230と、凝縮器2の出口から分岐され、調節バルブ220の一側に連通するように調節バルブハウジング210の一側に連結される第1バイパス管240と、圧縮機の入口とチェックバルブ110間の冷媒管から分岐され、調節バルブ220の他側に連通するように調節バルブハウジング210の他側に連結される第2バイパス管250とからなる。
まず、圧縮機がモード1運転を行う場合は、第1バイパス管240が凝縮器2の出口と膨張バルブ3間に連結される。従って、第1バイパス管240は常に高圧であるが、第2バイパス管250はガス吸入管SP又は蒸発器4の出口圧力と同一であり、低圧となる。ただし、圧縮機がモード0運転を行う場合、又は圧縮機が停止する場合は、前述したように、チェックバルブ110は遮断されるので、第2バイパス管250は高圧に切り替えられる。
第1に、前述したように、圧縮機のモード0運転を長くすることができる。これにより、システムの冷却能力下限値を小さくすることができるので、冷却能力調整自由度が大きいシステムを実現できる。また、冷却能力を切り替えるために圧縮機のモード1運転とモード0運転を頻繁に切り替える必要がないため、背圧切替ユニット90や圧縮機の寿命が短縮することを事前に防止できる。
まず、圧縮機を起動すると、システムは、異常冷凍サイクルに続く正常冷凍サイクルのため、モード1運転で正常運転を続ける。室内温度が所定温度に近づくと、モード1運転において冷却能力が過大であるので、徐々に冷却能力が低下することにより、室内温度が所定温度に至る。例えば、冷却能力Qmを80%に低下させた場合は、モード1運転とモード0運転の運転時間比率mが4:1に設定される。
冷却能力(Qm)=0.8×100%=80%である。
また、冷却能力を、例えば、20%に低下させようとする場合、mを0.2に設定しなければならない。モード1運転とモード0運転間の運転時間比率mを1:4にしなければならない。
図15〜図18は、冷却能力制御のためのモードの使用方法を具体的に提示している。
図15を参照すると、モード1運転で停止した圧縮機が起動することにより、モードS運転からモード1運転に切り替えられる。
その後、モード1運転を続けると、システムの熱交換器や圧縮機などの温度と圧力は安定する。室内温度が所定温度に近接すると、能力調整のために圧縮機を停止するのではなく、モード1運転とモード0運転間で切り替えを繰り返して室内温度と設定温度の差を小さくする。すなわち、図16に示すように、モード1運転とモード0運転の運転時間比率mを調整し、圧縮機冷却能力を制御して室内温度を設定温度に安定させる。
Claims (26)
- 蒸発器に連通するガス吸入管と凝縮器に連通するガス吐出管とを備えるケーシングと、
ローリングピストンが旋回運動して冷媒を圧縮するように中央に内部空間を形成し、内部空間にガス吸入管が連通するように半径方向に貫通する吸入口を形成し、ローリングピストンに半径方向に接して前記内部空間を圧縮室と吸入室に区画するベーンを支持するように半径方向にベーンスリットを形成してケーシングの内部に固定設置するシリンダと、
前記シリンダの上下両側を覆蓋して内部空間を形成し、一側のベアリングプレートにはシリンダの内部空間に連通して圧縮冷媒を吐出するように吐出バルブを備えた吐出口を形成し、他側のベアリングプレートには前記ベーンが挿入されてそのベーンを中心に両側にそれぞれシリンダの圧縮室と吸入室に連通する複数のバイパス孔を互いに連通するように備える複数のベアリングプレートと、
前記ベアリングプレートの前記複数のバイパス孔を選択的に連通させて圧縮冷媒を吸入室にバイパスさせるようにそのベアリングプレートに結合する容積可変ユニットと、
前記容積可変ユニットが圧縮機の運転モードによってバイパス孔を開閉するように前記容積可変ユニットに背圧を差別的に供給する背圧切替ユニットと、を含む、
ことを特徴とするロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 蒸発器に連通するガス吸入管と凝縮器に連通するガス吐出管とを備えるケーシングと、
ローリングピストンが旋回運動して冷媒を圧縮するように中央に内部空間を形成し、内部空間にガス吸入管が連通するように半径方向に貫通する吸入口を形成し、ローリングピストンに半径方向に接して前記内部空間を圧縮室と吸入室に区画するベーンを支持するように半径方向にベーンスリットを形成してケーシングの内部に固定設置するシリンダと、
前記シリンダの上下両側を覆蓋して内部空間を形成し、一側のベアリングプレートにはシリンダの内部空間に連通して圧縮冷媒を吐出するように吐出バルブを備えた吐出口を形成し、他側のベアリングプレートには前記ベーンが挿入されてそのベーンを中心に両側にそれぞれシリンダの圧縮室と吸入室に連通する複数のバイパス孔を互いに連通するように備える複数のベアリングプレートと、
前記ベアリングプレートの前記複数のバイパス孔を選択的に連通させて圧縮冷媒を吸入室にバイパスさせるようにそのベアリングプレートに結合する容積可変ユニットと、
前記容積可変ユニットが圧縮機の運転モードによってバイパス孔を開閉するように前記容積可変ユニットに背圧を差別的に供給する背圧切替ユニットと、
前記容積可変ユニットの開閉状態を所定時間維持できるように冷媒流動を強制的に制御する圧力差維持ユニットと、を含む、
ことを特徴とするロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記バイパス孔のうち高圧側に位置する1つは吐出口と同一軸線上に形成され、他の1つは吸入口と重なるように形成される、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記複数のバイパス孔が互いに連通するように、ベアリングプレートにはバルブ孔を形成し、該バルブ孔に前記容積可変ユニットを設置する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記容積可変ユニットは、
バルブ孔にスライド挿入して前記背圧切替ユニットによる圧力差によってバルブ孔で移動して前記バイパス孔を開閉するスライドバルブと、
スライドバルブの移動方向を弾力支持して両端の圧力が同一である場合、前記スライドバルブを閉位置に移動させる少なくとも1つのバルブスプリングと、
スライドバルブの離脱を防止するように前記バルブ孔を遮蔽するバルブストッパと、から成る、
ことを特徴とする請求項4に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記スライドバルブは、
バイパス孔の両側に位置してバルブ孔の内周面にスライド接触するように形成し、背圧切替ユニットから圧力が伝達されると少なくとも1つのバイパス孔を開閉する複数の圧力部と、
複数の圧力部間を連結し、その外周面とバルブ孔間に複数のバイパス孔を連通するガス通路を有する連通部と、から成る、
ことを特徴とする請求項5に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記バルブ孔は、両側面の少なくともいずれか一側には背圧切替ユニットの出口に連通する背圧通孔を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記バルブ孔の両側面の他側は、低圧側に位置するバイパス孔をシリンダの吸入口に連通する、ことを特徴とする請求項7に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記バルブ孔の両側面のうち他側は、圧力差維持ユニットにより低圧を形成する冷媒管の中間に連通する、ことを特徴とする請求項7に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記背圧切替ユニットは、
スライドバルブの圧力部側の圧力を決定する切替バルブ組立体と、
該切替バルブ組立体の高圧側入口に連結されて高圧雰囲気を供給する高圧連結管と、
前記切替バルブ組立体の低圧側入口に連結されて低圧雰囲気を供給する低圧連結管と、
前記切替バルブ組立体の共通側出口をバルブ孔に連結してスライドバルブの圧力部に高圧雰囲気又は低圧雰囲気を供給する共通連結管と、から成る、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記切替バルブ組立体は、
前記高圧側入口、低圧側入口、及び共通側出口を形成する切替バルブハウジングと、
該切替バルブハウジングの内部にスライド結合して前記高圧側入口と共通側出口又は低圧側入口と共通側出口を選択的に連結させる切替バルブと、
前記切替バルブハウジングの一側に設置して、印加された電源により前記切替バルブを移動させる電磁石と、
該電磁石に印加された電源を遮断すると前記切替バルブを復元させる弾性部材と、から成る、
ことを特徴とする請求項10に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記高圧連結管は、ガス吐出管の中間に連結される、ことを特徴とする請求項11に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記高圧連結管は、ケーシングの内部に充填されるオイルに浸るようにケーシングの下部に連結される、ことを特徴とする請求項11に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記圧力差維持ユニットは、
圧縮機の入口と蒸発器の出口間に設置され、圧縮機が運転中であるとともにバイパス孔が閉状態であるときは、前記圧縮機と蒸発器間の冷媒管を開放して低圧を形成し、バイパス孔が開状態であるときは、前記冷媒管を閉鎖して高圧を形成する第1冷媒流動制御部と、
前記蒸発器の入口と凝縮器の出口間に設置され、圧縮機が運転中であるとともにバイパス孔が閉状態であるときは、前記蒸発器と凝縮器間の冷媒管を開放して高圧を形成し、バイパス孔が開状態であるときは、前記冷媒管を閉鎖して低圧を形成する第2冷媒流動制御部と、から成る、
ことを特徴とする請求項11に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記第1冷媒流動制御部は、
圧縮機の入口と蒸発器の出口間の冷媒管の中間に設置され、前記入口と出口間の圧力差によって自動的に開閉して逆流を遮断するチェックバルブと、
該チェックバルブの入口側から分岐して背圧切替ユニットの低圧側入口に連通する低圧連結管と、
前記チェックバルブの入口側から分岐して容積可変ユニットのバルブ孔に連通するバイパス管と、から成る、
ことを特徴とする請求項14に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記第2冷媒流動制御部は、蒸発器の入口と凝縮器の出口間の冷媒管の中間に設置され、前記冷媒管を印加された電源により自動的に開閉するソレノイドバルブで形成される、ことを特徴とする請求項15に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 前記第1冷媒流動制御部は、
圧縮機の入口と蒸発器の出口間の冷媒管の中間に設置され、前記入口と出口間の圧力差によって自動的に開閉して逆流を遮断するチェックバルブと、
前記チェックバルブの入口側から分岐して背圧切替ユニットの低圧側入口に連通する低圧連結管とから成る、ことを特徴とする請求項14に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記第2冷媒流動制御部は、
蒸発器の入口と凝縮器の出口間の冷媒管の中間に設置される調節バルブハウジングと、
該調節バルブハウジングの内部にスライド挿入して両端の圧力差によって前記蒸発器の入口と凝縮器の出口を開閉する調節バルブと、
調節バルブの一側に備えられ、バルブの両側が平衡圧となる場合、前記調節バルブが冷媒管を閉鎖するように復元させる弾性部材と、
凝縮器の出口から分岐して調節バルブの一側に連通するように前記調節バルブハウジングの一側に連結される第1バイパス管と、
圧縮機の入口とチェックバルブ間の冷媒管から分岐して前記調節バルブの他側に連通するように調節バルブハウジングの他側に連結される第2バイパス管と、から成る、
ことを特徴とする請求項17に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。 - 前記共通連結管は、細管で形成される、ことを特徴とする請求項11に記載のロータリ圧縮機の容量可変装置。
- 請求項1又は2に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法であって、
容積可変ユニットがバイパス孔を遮断した状態で運転して最大能力を発揮するパワー運転モードと、パワー運転モード中に冷却能力を低くする必要がある場合、背圧切替ユニットにより前記容積可変ユニットが前記複数のバイパス孔を互いに連通させ、シリンダの全圧縮冷媒を前記シリンダの吸入室に排除するセーブ運転モードとを連続して行う、
ことを特徴とする容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。 - 前記セーブ運転モードは、高圧側と低圧側間の圧力差を検出することにより持続するか否かを決定する、ことを特徴とする請求項20に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
- 前記セーブ運転モードは、凝縮器と蒸発器の検出温度が規定の温度範囲内である場合、前記高圧側と低圧側間の圧力差が発生したと判断することにより継続して行われる、ことを特徴とする請求項21に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
- 前記セーブ運転モードは、圧力差維持ユニットにより冷凍サイクルの高圧側と低圧側間の圧力差を維持することにより運転時間を延長する、ことを特徴とする請求項22に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
- 前記セーブ運転モードは、冷凍サイクルの凝縮器又は蒸発器の送風ファンのうち少なくとも一方の送風ファンを停止させるか、又は風量を低下させることで、高圧側と低圧側間の圧力差を維持することにより運転時間を延長する、ことを特徴とする請求項23に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
- 前記圧縮機は、パワー運転モードを行う前に前記セーブ運転モードを先に行うことにより動作する、ことを特徴とする請求項20に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
- 前記セーブ運転モードは、複数のバイパス孔を互いに連通させるために、圧縮機を停止させる停止モードと共に行われる、ことを特徴とする請求項20に記載の容量可変型ロータリ圧縮機の運転方法。
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