JP4515217B2 - 排気ガス浄化装置の制御方法 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、主として空気過剰条件で運転する内燃機関において、排気ガス中の窒素酸化物、すす等の粒子状物質、一酸化炭素及び未燃炭化水素を除去でき、しかもその浄化能力を低下させることなく維持できる排気ガス浄化装置の制御方法を提供することである。
(1)空気過剰条件で運転が行われるような内燃機関において、通常運転中、排気ガス中の窒素酸化物を窒素酸化物吸着材により効率良く吸着すると共に、吸着材の触媒作用により炭化水素や一酸化炭素を酸化して無害化し、そして再生運転により脱離窒素酸化物を、前記触媒により還元除去し、又はこれに加えて内燃機関の吸入空気に混合してシリンダ内の燃料過剰雰囲気で還元除去することができる。また、硫黄酸化物による窒素酸化物吸着材への被毒も防止でき、浄化能力を持続させることができる。
(排気ガス浄化装置の構成)
図1は排気ガス浄化装置の第1の参考例であり、内燃機関1として、ディーゼル機関、ガス機関、ガソリン機関又はガスタービン機関等が用いられ、前記内燃機関1は吸気マニホールド2と排気マニホールド4を備え、吸気マニホールド2には吸気通路3が接続し、排気マニホールド4には排気通路5が接続し、該排気通路5に、以下説明するような構成の排気ガス浄化装置Aが接続している。
内燃機関1を運転する場合には、入口側切替弁12によって排気ガスの流路を切り替えることにより、両分岐排気通路7a、7bの一方を内燃機関1の排気ガスが流れる通常運転状態とし、他方を排気ガスが遮断される再生運転状態とする。
図2は本発明による制御方法を実施する第1の実施の形態であり、前記図1に示す参考例と比較して、両分岐排気管7a、7bの合流部8及び該合流部8より下流側の構成が異なっており、それ以外は第1の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付し、同じ構造についての詳細な説明は省略する。
図2の状態で内燃機関1を運転した場合、基本的な作用は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、重複説明になるが、通常運転状態の第1の分岐排気通路7aでは、排気通路5から流入する排気ガス中のNOxはNOx吸着材11に吸着され、また、COやHCはNOx吸着材11に含まれる触媒により酸化されて無害化し、大気開放通路9から排出される。
図3は第2の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、各分岐排気通路7a、7bには、吸着物質脱離手段(燃焼装置)10とNOx吸着材11の間にそれぞれ微粒子フィルタ40を配置してある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図4は第3の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、分岐排気通路7a、7b内に、前記図3と同様の微粒フィルタ40と共にSOx吸着材42を配置してある。SOx吸着材42はNOx吸着材11の排気上流側に配置され、微粒子フィルタ40はさらにSOx吸着材42の排気上流側に配置されている。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。なお、SOx吸着材42を微粒子フィルタ40の上流側に配置しても問題なく作動する。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図5は第4の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、過給機45を備えた内燃機関1に適用している。前記過給機45のタービン部45aは排気通路5の途中に配設され、圧縮部45bは吸気通路3の途中に配設されている。そして、圧縮部45bよりも吸気下流側(加圧側)の吸気通路3部分には圧縮空気取出通路46が接続し、該圧縮空気取出通路46は空気調量装置16に接続し、これにより、別置きの空気供給源を節約している。その他の構造は、前記図2の第2の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付してある。
図6は第5の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、NOx吸着材11の排気下流側に、酸化触媒47を配置した構成となっている。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図7は本発明の第6の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、吸着物質脱離手段10よりも排気上流側の排気通路5内に、排気ガス冷却手段50を配設し、該排気ガス冷却手段50の排気下流側に温度センサ51を配設し、前記排気ガス冷却手段50と温度センサ51はECU25に接続し、排気ガス冷却手段50から出てくる排気ガスの温度を、所望の温度に設定できるようにしてある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図8は第7の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、出口側切替弁31と吸気通路3と間の再生ガス導入通路30内に、再生ガス冷却手段(熱交換器)53を配設している。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図9は第8の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、出口側切替弁31と吸気通路3との間に再生ガス導入通路30内に、脱硫装置55を配設している。脱硫装置55としては、吸収液や吸収剤で吸収除去する方法や、活性炭やSOx吸着材等により吸着する方法がある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図10は第2の参考例であり、前記図1に示す大気開放通路9のみを備えた排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、各所の温度や圧力を測定するセンサを配置し、適切な制御をできるようにした構成である。その他の構造は図1の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
図11は第9の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、図10の第10の実施の形態の場合と同様に、各所の温度や圧力を測定するセンサを配置し、適切な制御をできるようにした構成である。図2並びに図10と同じ部品には同じ符号を付してある。作用及び制御は前記図10の場合と同様であるので、省略する。
(1)NOx吸着材11としては、微粒子フィルタの壁にNOx吸着材を使用したものを利用することも可能である。
2 吸気マニホールド
3 吸気通路
4 排気マニホールド
5 排気通路
6 分岐部
8 合流部
9 大気開放通路
10 窒素酸化物脱離手段(燃焼装置)
11 窒素酸化物吸着材(NOx吸着材)
12 入口側切替弁(入口側切替手段)
15 燃料調量装置
16 空気調量装置
17 空気供給源
18 燃料タンク
21 燃料ノズル(燃料供給手段)
22 空気供給手段
23 着火手段
25 ECU
30 再生ガス導入通路
31 出口側切替弁(出口側切替手段)
40 微粒子フィルタ
42 SOx吸着材
45 過給機
45a タービン部
45b 圧縮部
50 排気ガス冷却手段
51 温度センサ(温度検知手段)
53 再生ガス冷却手段(熱交換器)
55 脱硫装置
60 吸着量推定センサ
61 圧力センサ61
62 温度センサ
Claims (5)
- 内燃機関の排気通路を分岐部を介して複数の分岐排気通路に分岐し、
前記分岐部には、排気通路を前記各分岐排気通路に切替自在に接続する入口側切替弁を設け、
各分岐排気通路内には、空気過剰雰囲気で窒素酸化物を一時的に吸着し、昇温又は還元雰囲気では前記吸着した窒素酸化物を脱離する窒素酸化物吸着材を設けると共に、該窒素酸化物吸着材の排気上流側に、空気供給手段を有し該空気供給手段から供給される空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段を設け、
前記吸着物質脱離手段は、前記空気供給手段と燃料供給手段と着火手段から構成されており、
前記各分岐排気通路は、前記窒素酸化物吸着材より下流側の合流部で合流し、
前記合流部には、内燃機関の吸気通路に接続する再生ガス導入通路と大気開放通路とが、出口側切替弁により切替自在に接続している排気ガス浄化装置を制御する方法において、
各分岐排気通路に設けた前記窒素酸化物吸着材の排気上流側に温度検知手段を設け、
窒素酸化物吸着材の排気下流側に該窒素酸化物吸着材による吸着量を検出する吸着量検知手段を配置し、
通常運転状態では、少なくとも1つの分岐排気通路に内燃機関からの排気ガスを流入させ、窒素酸化物吸着材による吸着量を前記吸着量検知手段により検知し、前記吸着量が所定量に達した時に、前記分岐排気通路への排気ガス流入を入口側切替弁の切替により遮断し、前記空気供給手段と前記吸着物質脱離手段を作動させることにより再生運転すると共に、前記温度検知手段で所定の温度及び還元雰囲気になるように制御し、脱離物質を含んだ再生ガスは、出口側切替弁の切替により再生ガス導入通路及び吸気通路を介して内燃機関のシリンダ内に流入し、前記吸着量検知手段によって窒素酸化物吸着材の吸着物質がすべて脱離した状態を検知すると、前記吸着物質脱離手段の作動を停止し、入口側切替弁の切替により排気通路に接続して通常運転状態に戻るように制御し、
すべての分岐排気通路が同時に前記再生運転を行わないようにしていることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。 - 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
前記吸着物質脱離手段は、前記空気供給手段から供給される空気流量が内燃機関の排気ガス流量の20%以下であることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。 - 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
前記燃焼装置は、吸着されたNOxを脱離させるための還元雰囲気を生成する燃焼条件が、空気過剰率で0.4〜0.9の範囲であることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。 - 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
前記空気供給手段は、排気通路が接続する内燃機関の過給機の圧縮部の出口部分に接続し、前記圧縮部から吐出される圧縮空気を利用するようにしてあることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。 - 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
前記吸着物質脱離手段の排気上流側に、排気ガス冷却手段を配置すると共に、該排気ガス冷却手段から出てくる排気ガスの温度を測定する温度センサを設け、前記排気ガス冷却手段から出てくる排気ガス温度を任意に設定可能としてあることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。
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