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JP4515217B2 - 排気ガス浄化装置の制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼル機関、ガス機関、ガソリン機関あるいはガスタービン機関等の内燃機関の排気ガスを浄化する装置に関し、特に排気通路内に設置されて主として窒素酸化物とすす等の粒子状物質を除去する排気ガス浄化装置の制御方法に関する。
排気ガス浄化の対象となる物質は、窒素酸化物、一酸化炭素、未燃炭化水素及びすす等粒子状物質であるが、これらの物質を浄化する装置については、従来各種開発されている。
窒素酸化物(NOx)を低減するための装置としてはアンモニアや尿素を還元剤として用いた還元触媒を排気通路中に設置し、窒素酸化物を選択的に還元する脱硝装置等が実用化されている。また、比較的小型のガス機関や自動車用ガソリン機関では、窒素酸化物、一酸化炭素(CO)及び未燃炭化水素(HC)の三者を同時に分解できる三元触媒が開発されており、排気ガスの効果的な浄化に寄与している。
しかし、前記三元触媒は、理論空燃比又はそれに近い範囲内で運転されている時には有効に浄化作用を発揮するが、それ以外の条件下、特に空気(酸素)過剰な排気ガス中では有効に作用しないことが判明している。これに対処するため、空気過剰状態で運転されるガス又はガソリン機関においては、前記空気(酸素)過剰条件での運転時に一時的に窒素酸化物を吸蔵材に吸蔵しておき、次に燃料過剰条件で運転することにより、前記吸蔵した窒素酸化物を放出・還元する窒素酸化物吸蔵触媒方式が実用化されている。
しかし、窒素酸化物吸蔵触媒方式は、燃料中の硫黄成分に由来する排ガス中の硫黄酸化物(SOx)によって触媒が被毒し、窒素酸化物の浄化能力が急激に減少することが判明しており、そのため低硫黄含有燃料を使用する機関においてのみ使用されているのが現状である。
また、すす等の粒子状物質の除去には、電気集塵器やDPFが実用化されている。該DPFは、フィルタにより粒子状物質を物理的に捕獲し、電気ヒータ等により、前記捕獲した粒子状物質を焼却除去するようになっているが、最近では、酸化作用のある触媒成分を微粒子フィルタに担持させ、粒子状物質を連続的に除去できるDPFも開発されている。なお、本発明に強く関連すると思われる特許文献は発見できなかった。
前記三元触媒では、既に説明しているように、空気過剰条件で運転される内燃機関では触媒機能を発揮させることができず、また、小型のガス機関や自動車用ガソリン機関で実用化されている前記窒素酸化物吸蔵触媒方式では、硫黄酸化物や粒子状物質が含まれる排気中では、その浄化能力を効果的に発揮させることは困難である。
産業用内燃機関や船舶用内燃機関では、空気過剰条件で運転されているものが殆どであり、そのような排気ガス中でも、性能が十分に発揮できる排気ガス浄化装置の制御方法が要望されている。
なお、アンモニアや尿素等を用いて窒素酸化物を選択的に還元する脱硝装置は、比較的大型の産業用内燃機関や燃焼機器に適用されているが、装置自体が大掛かりで非常に高価なものであり、また、還元剤のアンモニアや尿素の維持費も高くなる。さらに、消費されないアンモニアが大気中に放出される可能性も大きい。
(発明の目的)
本発明の目的は、主として空気過剰条件で運転する内燃機関において、排気ガス中の窒素酸化物、すす等の粒子状物質、一酸化炭素及び未燃炭化水素を除去でき、しかもその浄化能力を低下させることなく維持できる排気ガス浄化装置の制御方法を提供することである。
前記課題を解決するために本願請求項1に記載した発明は、内燃機関の排気通路を分岐部を介して複数の分岐排気通路に分岐し、前記分岐部には、排気通路を前記各分岐排気通路に切替自在に接続する入口側切替弁を設け、各分岐排気通路内には、空気過剰雰囲気で窒素酸化物を一時的に吸着し、昇温又は還元雰囲気では前記吸着した窒素酸化物を脱離する窒素酸化物吸着材を設けると共に、該窒素酸化物吸着材の排気上流側に、空気供給手段を有し該空気供給手段から供給される空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段を設け、前記吸着物質脱離手段は、前記空気供給手段と燃料供給手段と着火手段から構成されており、前記各分岐排気通路は、前記窒素酸化物吸着材より下流側の合流部で合流し、前記合流部には、内燃機関の吸気通路に接続する再生ガス導入通路と大気開放通路とが、出口側切替弁により切替自在に接続している排気ガス浄化装置を制御する方法において、各分岐排気通路に設けた前記窒素酸化物吸着材の排気上流側に温度検知手段を設け、窒素酸化物吸着材の排気下流側に該窒素酸化物吸着材による吸着量を検出する吸着量検知手段を配置し、通常運転状態では、少なくとも1つの分岐排気通路に内燃機関からの排気ガスを流入させ、窒素酸化物吸着材による吸着量を前記吸着量検知手段により検知し、前記吸着量が所定量に達した時に、前記分岐排気通路への排気ガス流入を入口側切替弁の切替により遮断し、前記空気供給手段と前記吸着物質脱離手段を作動させることにより再生運転すると共に、前記温度検知手段で所定の温度及び還元雰囲気になるように制御し、脱離物質を含んだ再生ガスは、出口側切替弁の切替により再生ガス導入通路及び吸気通路を介して内燃機関のシリンダ内に流入し、前記吸着量検知手段によって窒素酸化物吸着材の吸着物質がすべて脱離した状態を検知すると、前記吸着物質脱離手段の作動を停止し、入口側切替弁の切替により排気通路に接続して通常運転状態に戻るように制御し、すべての分岐排気通路が同時に前記再生運転を行わないようにしていることを特徴とする。
吸着物質脱離手段において、空気供給手段から供給される空気流量は、内燃機関の排気ガス流量の20%以下とすることが好ましく、吸着物質脱離手段が燃焼装置である場合には、吸着NOxを脱離するための還元雰囲気を生成する燃焼条件が、空気過剰率で0.4〜0.9の範囲であることが好ましい。
前記窒素酸化物脱離手段の空気供給手段は、過給機付内燃機関の場合には、過給機の圧縮部の出口部分に接続して、過給機からの圧縮空気を利用することもできる。内燃機関に戻す再生ガスは、過給部の入口で吸気と混合することも、過給部の出口で混合することも可能である。
また、前記吸着物質脱離手段の排気上流側に、排気ガス冷却手段を配置すると共に、該排気ガス冷却手段から出てくる排気ガスの温度を測定する温度センサを設け、前記排気ガス冷却手段から出てくる排気ガス温度を任意に設定可能とすることができる。
まず、排気ガス浄化装置における基本的な作用及び制御を簡単に説明すると、入口側切替手段により排気通路に接続された分岐排気通路は、吸着物質脱離手段を停止させた通常運転状態となっており、内燃機関から排出される排気ガス中の窒素酸化物は窒素酸化物吸着材に吸着される。また、排気ガス中の炭化水素や一酸化炭素等の未燃分は、窒素酸化物吸着材に含まれている触媒、たとえばPt、Pa、Rh等から選ばれる少なくとも1つの触媒成分の酸化作用により酸化され、無害化され、大気開放通路へ排出される。窒素酸化物吸着材の吸着量が所定量(たとえば飽和量)に達すると、入口側切替手段を切り替えることにより内燃機関からの排気ガスを遮断し、吸着物質脱離手段を作動させ、再生運転する。すなわち、窒素酸化物吸着材から窒素酸化物を脱離させるが、前記第1の発明と異なる作用は、再生運転により発生する再生ガスは、出口側切替手段及び再生ガス導入通路を介して内燃機関の吸気通路に供給され、内燃機関の吸入空気に混合してシリンダ内に導入され、シリンダ内の燃焼における燃料過剰領域において、残りの脱離窒素酸化物を還元し、また、残りの未燃物質を酸化除去する。
このような基本的な各作用を有する本発明は、次のような効果を奏する。
(1)空気過剰条件で運転が行われるような内燃機関において、通常運転中、排気ガス中の窒素酸化物を窒素酸化物吸着材により効率良く吸着すると共に、吸着材の触媒作用により炭化水素や一酸化炭素を酸化して無害化し、そして再生運転により脱離窒素酸化物を、前記触媒により還元除去し、又はこれに加えて内燃機関の吸入空気に混合してシリンダ内の燃料過剰雰囲気で還元除去することができる。また、硫黄酸化物による窒素酸化物吸着材への被毒も防止でき、浄化能力を持続させることができる。
(2)排気通路を2以上の分岐排気通路に分岐し、少なくとも一本の分岐排気通路に内燃機関等からの排気ガスを流し、残りの分岐排気通路は排気ガスを遮断して、再生運転を行うことができる。これにより、再生運転状態の分岐排気通路への排気ガスは遮断された状態であるので、内燃機関の排気ガス量に関係なく、再生運転状態の分岐排気通路内への空気量を自由に設定できる。したがって、通常運転状態の分岐排気通路とは独立に、再生運転状態の分岐排気通路の空気量を少なく設定でき、窒素酸化物吸着材から窒素酸化物を脱離させるために消費するエネルギー(燃料流量)を少なく設定でき、燃料コストの節約が達成できる。
(3)吸着物質脱離手段として、たとえば電気ヒータ等の発熱抵抗体を備えていると、確実かつ迅速に昇温できる。
(4)吸着物質脱離手段として、昇温手段と還元剤供給手段を備えていると、還元剤を投入することで、窒素酸化物及び硫黄酸化物の窒素酸化物吸着材からの脱離を効率よく行うことができる。
(5)吸着物質脱離手段として、燃料供給手段を備えていると、供給される燃料が還元剤の役割を果たし、また、窒素酸化物吸着材に含まれる酸化作用を有する触媒上で酸化される時の発熱を利用することができる。
(6)吸着物質脱離手段として、燃料供給手段と該燃料供給手段より排気下流側に配置される酸化作用を有する触媒とを備えていると、窒素酸化物吸着材に含まれる酸化作用を有する触媒上で酸化される時に発熱し、この熱を脱離に利用することができる。
(7)吸着物質脱離手段として、空気供給手段と燃料供給手段と着火手段からなる燃焼装置を備えていると、燃焼を利用して脱離作用を行うので、瞬時に、より高温に昇温することが可能となり、また、空気流量と燃料流量を調節することで、さまざまな条件に柔軟に対応できる。さらに燃焼供給装置やこれに付随する装置(燃焼タンクや調量装置等)は内燃機関と共有化することができ、これにより、小型化及び低コスト化できる。
(8)前記吸着物質脱離手段において、前記空気供給手段から供給される空気流量が内燃機関の排気ガス流量の20%以下となるように少なくしていると、前記空気流量が少ないほど還元剤や燃焼量が少なくて済むため、経済的である。特に、排気ガス流量の10%以下にすると、より経済的である。
(9)前記吸着物質脱離手段として備えられた燃焼装置において、吸着されたNOxを脱離させるための還元雰囲気を生成する燃焼条件が、空気過剰率で0.4〜0.9の範囲になるようにしていると、燃料過剰な還元雰囲気を生成することで、吸着された窒素酸化物及び硫黄酸化物等を効率良く脱離させることができる。
(10)窒素酸化物吸着材の排気上流に微粒子フィルタを配置していると、窒素酸化物吸着材に流入する前に排気ガス中の粒子状物質が除去されるため、窒素酸化物吸着材による窒素酸化物吸着率が粒子状物質によって影響を受けることがなくなり、良好に窒素酸化物を吸着することができる。なお、微粒子フィルタへの粒子状物質の捕獲量が飽和状態になると背圧が上昇することになるが、窒素酸化物吸着材の窒素酸化物の吸着量が飽和状態となって再生運転を行う際に、吸着物質脱離手段の温度上昇によって粒子状物質を焼却除去することが可能であり、それにより微粒子フィルタを再生することができる。
(11)窒素酸化物吸着材自身の形状を、粒子状物質捕獲可能な物理的形状に形成することにより、粒子状物質の除去を行えるように構成しながらも、浄化装置を小型に保つことができる。
(12)窒素酸化物吸着材の排気上流側に硫黄酸化物吸着材を配置すると、硫黄酸化物及び窒素酸化物をそれぞれ硫黄酸化物吸着材と窒素酸化物吸着材に吸着し、効率よくそれぞれを吸着できる。なお、硫黄酸化物吸着材は、窒素酸化物吸着材の吸着量が飽和状態となって再生運転を行う際に、同時に昇温されることで硫黄酸化物を脱離し、再生することができる。還元雰囲気で脱離させると、より効果的である。
(13)空気気供給手段の空気供給源としては、別置きのコンプレッサやブロア等を備えることができるが、過給機からの圧縮空気の一部を利用することにより、前記別置きの空気供給源が不要となり、装置の小型化が図れる。
(14)窒素酸化物吸着材の排気下流側に、酸化機能を有する触媒を配置してあると、比較的温度が低い状態でも、良好に未燃炭化水素や一酸化炭素を酸化除去できる。
(15)前記吸着物質脱離手段の排気上流側に、排気ガス冷却手段を配置すると共に温度センサを設けてあると、窒素酸化物吸着材に流入する排気ガスの温度を、窒素酸化物吸着材の吸着能力が最も発揮できる温度に制御でき、内燃機関及び燃料機器のいかなる運転状態においても良好に除去できる。また、これにより、さまざまな活性温度帯を有する吸着材に対応可能になる。
(16)合流部の出口側切替手段と内燃機関の吸気通路の間の再生ガス導入通路に再生ガス冷却手段を配置してあると、再生時の高温排気ガスは、冷却されてから内燃機関の吸入空気と混合するので、吸入空気の温度の上昇し過ぎを抑制し、エミッションや燃費への影響を防止することができる。
(17)硫黄成分が含まれる燃料を使用する場合、窒素酸化物吸着材を再生させたガスには高濃度の硫黄酸化物が含まれているが、合流部の出口側切替手段と内燃機関の吸気通路の間の再生ガス導入通路に脱硫装置を設けてあると、内燃機関に流入する前に前記高濃度の硫黄酸化物を除去することができ、内燃機関の耐久性を維持することができる。
[排気ガス浄化装置の第1の参考例]
(排気ガス浄化装置の構成)
図1は排気ガス浄化装置の第1の参考例であり、内燃機関1として、ディーゼル機関、ガス機関、ガソリン機関又はガスタービン機関等が用いられ、前記内燃機関1は吸気マニホールド2と排気マニホールド4を備え、吸気マニホールド2には吸気通路3が接続し、排気マニホールド4には排気通路5が接続し、該排気通路5に、以下説明するような構成の排気ガス浄化装置Aが接続している。
前記排気通路5の排気下流側は、分岐部6を介して第1と第2の分岐排気通路7a、7bに分岐しており、両分岐排気通路7a、7bの排気下流側は合流部8を介して1本の大気開放通路9に合流している。前記分岐部6には入口側切替手段として入口側切替弁12が設けられ、該入口側切替弁12を切替操作することにより、排気通路5からの排気ガスを分岐排気通路7a、7bの一方に選択的に流し、他方を遮断するようになっている。
各分岐排気通路7a、7b内には、排気上流側から順に、吸着物質脱離手段10及び窒素酸化物吸着材(以下「NOx吸着材」と称する。)11が排気流れ方向に間隔を置いてそれぞれ配置されている。
NOx吸着材11は、特に空気過剰雰囲気においても効率良く窒素酸化物(以下「NOx」と称する)を吸着することができ、かつ、所定温度に昇温した時あるいは還元雰囲気においては前記吸着したNOxを脱離する性質を有している。また、NOx吸着材4は、Pt、Pa、Rh等の貴金属よりなる触媒を含み、これら触媒成分の触媒作用により、一酸化炭素(以下「CO」と称する)や炭化水素(以下「HC」と称する)等の未燃成分を酸化すると共に、還元雰囲気内において窒素酸化物吸着材11から脱離するNOxを還元する。さらに、窒素酸化物吸着材11自体の形状は、粒子状物質を捕獲するのに適した形状となっている。
吸着物質脱離手段10として、本実施の形態では、燃料ノズル21、空気供給手段22及び点火装置23から構成される燃焼装置を用いており、燃料ノズル21は燃料調量装置15に接続し、空気供給手段22は空気調量装置16に接続している。
前記空気調量装置16にはコンプレッサ等の空気供給源17が接続し、燃焼用空気が供給されるようになっており、燃料調量装置15には燃料タンク18が接続し、燃料が供給されるようになっている。また、燃料調量装置15及び空気調量装置16には、電子制御ユニット(ECU)25が接続し、作動を制御するようになっている。
(第1の参考例の作用)
内燃機関1を運転する場合には、入口側切替弁12によって排気ガスの流路を切り替えることにより、両分岐排気通路7a、7bの一方を内燃機関1の排気ガスが流れる通常運転状態とし、他方を排気ガスが遮断される再生運転状態とする。
図1の状態は、第1の分岐排気通路7aが通常運転状態となっており、該第1の分岐排気通路7aでは吸着物質脱離手段10は停止し、排気ガス中のNOxがNOx吸着材11に吸着される。同時に、NOx吸着材11に含まれる酸化機能を有する触媒によりCOやHC等の未燃成分を酸化し、無害化する。さらに、NOx吸着材11の形状を、粒子状物質の捕獲に適した形状としていると、粒子状物質もNOx吸着材11に物理的に捕獲することができる。
一方、再生運転状態の第2の分岐排気通路7bでは、吸着物質脱離手段10を作動させており、燃料ノズル21からの燃料を空気供給手段22からの空気で燃焼させることにより、NOx吸着材11へ高温の排気ガスを供給し、NOx吸着材11から吸着NOxを脱離し、NOx吸着材11に含まれる触媒の作用により、脱離NOxを還元除去し、合流部8において前記第1の分岐排気通路7aからの排気ガスと合流させ、大気開放通路9から排出する。
前記再生運転状態の第2の分岐排気通路7bは、内燃機関1からの排気ガスが遮断され、通常運転状態の第1の分岐排気通路7aから独立に作動する状態となっており、吸着物質脱離手段10からの燃料供給及び空気供給によって再生運転されているので、内燃機関1からの排気ガス量に関係なく、吸着物質脱離用の空気量を設定でき、前記吸着物質脱離手段10からの燃料供給量を節約できる。再生運転時における前記空気供給手段22から供給される空気流量は、内燃機関の排気ガスの20%以下に抑えられており、好ましくは10%以下に抑えられている。これにより、燃焼ノズル21からの燃料量も少なくて済み、経済的である。
前記通常運転状態の第1の分岐排気通路7aにおいて、NOx吸着材11のNOx吸着量が所定量(たとえば飽和量)に達すると、入口側切替弁12を第2の分岐排気通路7b側に切り替え、第2の分岐排気通路7b内の吸着物質脱離手段10を停止し、同時に第1の分岐排気通路7aの吸着物質脱離手段10を作動状態とする。すなわち、第1の分岐排気通路7aを再生運転状態とし、同時に第2の分岐排気通路7bを通常運転状態とする。
なお、排気ガス中にSOxが含まれている場合には、NOx吸着材11の材質を、SOxを吸着しにくい材質とするか、あるいは、吸着した場合でも、SOx脱離温度までNOx吸着材11を昇温し、必要ならば還元雰囲気にすることにより、NOx吸着材11から脱離させる。これにより、NOx吸着材11の被毒を防ぐ。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第1の実施の形態及びその制御方法]
図2は本発明による制御方法を実施する第1の実施の形態であり、前記図1に示す参考例と比較して、両分岐排気管7a、7bの合流部8及び該合流部8より下流側の構成が異なっており、それ以外は第1の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付し、同じ構造についての詳細な説明は省略する。
両分岐排気管7a、7bの合流部8には、出口側切替弁31が配置されると共に、前記大気開放通路9に加え、内燃機関1の吸気通路3に接続する再生ガス導入通路30が接続しており、前記出口側切替弁31を切替操作することにより、2つの分岐排気通路7a、7bのいずれか一方を大気開放通路9に接続すると同時に、他方を前記再生ガス導入通路30に接続するようになっている。
図2に示す状態は、入口側切替弁12によって、第1の分岐排気通路7aを排気通路5に接続すると共に第2の分岐排気通路7bを排気通路5から遮断し、出口側切替弁31によって、第1の分岐排気管7aを大気開放通路9に接続すると共に第2の分岐排気通路7bを再生ガス導入通路30に接続しており、第1の分岐排気管7aは、吸着物質脱離手段10を停止することにより通常運転状態となっており、第2の分岐排気管7bは、吸着物質脱離手段10を作動することにより再生運転状態となっている。
(第1の実施の形態の作用)
図2の状態で内燃機関1を運転した場合、基本的な作用は前記第1の実施の形態の場合と同様であり、重複説明になるが、通常運転状態の第1の分岐排気通路7aでは、排気通路5から流入する排気ガス中のNOxはNOx吸着材11に吸着され、また、COやHCはNOx吸着材11に含まれる触媒により酸化されて無害化し、大気開放通路9から排出される。
一方、再生運転状態の第2の分岐排気通路7bでは、吸着物質脱離手段10を作動させており、燃料ノズル21からの燃料を空気供給手段22からの空気で燃焼させることにより、NOx吸着材11へ高温の排気ガスを供給し、NOx吸着材11から吸着NOxを脱離し、その一部は前述の第1の実施の形態と同様にNOx吸着材11に含まれる触媒により還元除去されるが、残りは、合流部8から再生ガス導入通路30を通って吸気通路3に流入し、吸入空気に混合して内燃機関1のシリンダ内に導入される。シリンダ内に導入されたNOxはシリンダ内の燃焼における燃焼過濃領域において還元される。
前記再生運転状態の第2の分岐排気通路7bは、内燃機関1からの排気ガスが遮断され、通常運転状態の第1の分岐排気通路7aから独立に作動する状態となっており、吸着物質脱離手段10からの燃料供給及び空気供給によって再生運転されているので、内燃機関1からの排気ガス量に関係なく、吸着物質脱離用の空気量を設定でき、前記吸着物質脱離手段10からの燃料供給量を節約できる。再生運転時における前記空気供給手段22から供給される空気流量は、内燃機関の排気ガスの20%以下に抑えられており、好ましくは10%以下に抑えられている。これにより、燃焼ノズル21からの燃料量も少なくて済み、経済的である。
前記通常運転状態の第1の分岐排気通路7aにおいて、NOx吸着材11のNOx吸着量が所定量(たとえば飽和量)に達すると、入口側切替弁12を第2の分岐排気通路7b側に切り替え、第2の分岐排気通路7b内の吸着物質脱離手段10を停止し、同時に第1の分岐排気通路7aの吸着物質脱離手段10を作動状態とする。すなわち、第1の分岐排気通路7aを再生運転状態とし、同時に第2の分岐排気通路7bを通常運転状態とする。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第2の実施の形態及びその制御方法]
図3は第2の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、各分岐排気通路7a、7bには、吸着物質脱離手段(燃焼装置)10とNOx吸着材11の間にそれぞれ微粒子フィルタ40を配置してある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
作用は前記図2の場合と基本的に同様であるが、NOx吸着材11の上流側に微粒子フィルタ40を配置してあることにより、通常運転時(排ガス流路としての利用時)、微粒子フィルタ40で粒子状物質を除去した排気ガスをNOx吸着材11に流入させることができ、NOx吸着材4によるNOxの吸着率の低下を防ぐことができる。
通常運転において、粒子状物質の吸着量が飽和状態になり背圧が上昇するか、または、NOx吸着量が所定量(たとえば飽和量)に達すると、再生運転に切り替え、吸着物質脱離手段10の燃焼により粒子状物質を焼却除去して、微粒子フィルタ40を再生すると同時に、NOx吸着材11のNOxを脱離し、NOx吸着材11を再生する。
なお、微粒子フィルタ40としては粒子状物質を捕獲するだけの機能を有するもので良いが、酸化作用を有する触媒を含み、連続的に粒子状物質を酸化できる機能を有するものでも良い。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第3の実施の形態及びその制御方法]
図4は第3の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、分岐排気通路7a、7b内に、前記図3と同様の微粒フィルタ40と共にSOx吸着材42を配置してある。SOx吸着材42はNOx吸着材11の排気上流側に配置され、微粒子フィルタ40はさらにSOx吸着材42の排気上流側に配置されている。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。なお、SOx吸着材42を微粒子フィルタ40の上流側に配置しても問題なく作動する。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
作用は前記図3の場合と基本的に同様であるが、NOx吸着材11とは別のSOx吸着材42を配置してあることにより、通常運転時には、NOxとSOxがそれぞれ効率よく吸着され、NOx吸着材11によるNOxの吸着率の低下を防ぐことができる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第4の実施の形態及びその制御方法]
図5は第4の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、過給機45を備えた内燃機関1に適用している。前記過給機45のタービン部45aは排気通路5の途中に配設され、圧縮部45bは吸気通路3の途中に配設されている。そして、圧縮部45bよりも吸気下流側(加圧側)の吸気通路3部分には圧縮空気取出通路46が接続し、該圧縮空気取出通路46は空気調量装置16に接続し、これにより、別置きの空気供給源を節約している。その他の構造は、前記図2の第2の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付してある。
該実施の形態によると、窒素酸化物脱離手段10の空気供給手段22に、過給機50の圧縮空気の一部を利用していることにより、前述のように別置きの空気供給源が不要となり、装置を小型化できる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第5の実施の形態及びその制御方法]
図6は第5の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、NOx吸着材11の排気下流側に、酸化触媒47を配置した構成となっている。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
該実施の形態によると、NOxを離脱させた際の還元雰囲気で排出されるHCやCO等の未燃分を、酸化触媒47により効果的に酸化除去することができる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第6の実施の形態及びその制御方法]
図7は本発明の第6の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、吸着物質脱離手段10よりも排気上流側の排気通路5内に、排気ガス冷却手段50を配設し、該排気ガス冷却手段50の排気下流側に温度センサ51を配設し、前記排気ガス冷却手段50と温度センサ51はECU25に接続し、排気ガス冷却手段50から出てくる排気ガスの温度を、所望の温度に設定できるようにしてある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
該実施の形態によると、通常運転時、NOx吸着材11に流入する排気ガスの温度を、NOx吸着材11の吸着能力が効率良く発揮できる温度となるように調節でき、それにより、排気ガス浄化機能を向上させることができる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第7の実施の形態及びその制御方法]
図8は第7の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、出口側切替弁31と吸気通路3と間の再生ガス導入通路30内に、再生ガス冷却手段(熱交換器)53を配設している。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
NOx吸着材11を再生させたガスは温度が高く、高温の状態で吸気に混合すると吸入空気の温度が上昇してエミッションや燃費に影響を与えるおそれがあるが、本実施の形態にように、再生ガス冷却手段53により再生ガスを冷却して吸入空気に混合することにより、前記影響を除去することができる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第8の実施の形態及びその制御方法]
図9は第8の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、出口側切替弁31と吸気通路3との間に再生ガス導入通路30内に、脱硫装置55を配設している。脱硫装置55としては、吸収液や吸収剤で吸収除去する方法や、活性炭やSOx吸着材等により吸着する方法がある。その他の構造は図2の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
硫黄成分が含まれる燃料を使用する場合、NOx吸着材11を再生させたガスには高濃度の硫黄酸化物が含まれているが、前記出口側切替弁31と内燃機関1の吸気通路3の間の再生ガス導入通路30に脱硫装置55を設けてあると、内燃機関1に流入する前に前記高濃度の硫黄酸化物を除去することができ、内燃機関1内の被毒を防止し、耐久性を維持することができる。
[排気ガス浄化装置の第2の参考例]
図10は第2の参考例であり、前記図1に示す大気開放通路9のみを備えた排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、各所の温度や圧力を測定するセンサを配置し、適切な制御をできるようにした構成である。その他の構造は図1の構造と同様であり、同じ部品及び部分には同じ符号を付してある。
NOx吸着材11の下流側に吸着量推定センサ60を配置し、NOx吸着材11の上流側に圧力センサ61及び温度センサ62を配置した例である。各センサ60、61、62はECU25に接続し、測定した各値をECU25に入力するようになっている。
基本的な作用は前記第1の実施の形態で説明した作用と同じであり、詳しい説明は省略する。
図10のように、第1の分岐排気通路7aが通常運転中、該第1の分岐排気通路7aにおけるNOx吸着材11によるNOx吸着量を吸着量検知センサ60によって測定し、所定(たとえば飽和)の吸着量まで達すると、ECU25からの指令により、入口側切替弁12を第2の分岐排気通路7b側に切り替えると共に、第1の分岐排気通路7aの吸着物質脱離手段10を作動させ、第1の分岐排気通路7aを再生運転状態とする。これと並行して、第2の分岐排気通路7bには内燃機関1からの排気ガスが流入し、通常運転状態となる。なお、前記第1の分岐排気通路7aが通常運転状態の時、NOx吸着材11への粒子状物質の捕獲量がNOxの吸着量よりも先に飽和状態となった場合には、圧力検知センサ61により粒子状物質の飽和を検知し、入口側切替弁12を第2の分岐排気通路7b側に切り替える。これにより、圧力低下によるNOx吸着性能の低下を防ぐことができる。
[本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第9の実施の形態及びその制御方法]
図11は第9の実施の形態であり、前記図2に示す排気ガス浄化装置を基本としており、この基本構成に加え、図10の第10の実施の形態の場合と同様に、各所の温度や圧力を測定するセンサを配置し、適切な制御をできるようにした構成である。図2並びに図10と同じ部品には同じ符号を付してある。作用及び制御は前記図10の場合と同様であるので、省略する。
図12は図11の排気ガス浄化装置Aの制御の時間的経過を示しており、第1の分岐排気通路7aと第2の分岐排気通路7bの一方が通常運転に利用されてNOxを吸着している間に、他方は再生運転を行っていることを示してある。なお、図12に示す関係は、図1〜図10の排気ガス浄化装置にも適用される。
[他の実施の形態]
(1)NOx吸着材11としては、微粒子フィルタの壁にNOx吸着材を使用したものを利用することも可能である。
(2)吸着物質脱離手段10としては、たとえば排気ガスを所定温度以上に昇温する昇温手段を用いるたり、排気ガスを還元雰囲気にする手段を用いるたりすることもできる。また、昇温手段に還元剤供給手段を加えた構成とし、それにより、NOxとSOxの吸着と脱離を効率よく行えるようにすることもできる。前記昇温手段として、たとえば電気ヒータのような発熱抵抗体を用いることができ、それにより迅速かつ確実に昇温させることができる。また、吸着物質脱離手段10の別の例として、燃料供給手段を備えることも可能であり、この場合は、供給される燃料が還元剤としての役目を果たし、NOx吸着材11に含まれる酸化作用を有する触媒上で酸化される時の発熱を利用して、NOxを脱離する。
(3)3つ以上の分岐排気通路に分岐した構造に適用することも可能である。この場合は、1つの分岐排気通路を排気通路に接続して通常運転用に利用している間に、残りの分岐排気通路を再生運転することも可能であり、また、1本の排気通路を再生運転している間に、残り全部の分岐排気通路を排気通路に接続することも可能である。
本発明は、ディーゼル機関、ガス機関、ガソリン機関又はガスタービン機関等の各種内燃機関の排気ガス浄化装置として利用されるが、特に、希薄燃焼で運転される内燃機関等のように、排気ガス中にNOxが多く含有される内燃機関に適している。
排気ガス浄化装置の第1の参考例を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第1の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第2の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第3の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第4の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第5の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第6の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第7の実施の形態を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第8の実施の形態を示す概略図である。 排気ガス浄化装置の第2の参考例を示す概略図である。 本発明による制御方法を実施する排気ガス浄化装置の第9の実施の形態を示す概略図である。 図1〜図11における各分岐排気通路相互の運転状態の時間的関係を示す図である。
1 内燃機関
2 吸気マニホールド
3 吸気通路
4 排気マニホールド
5 排気通路
6 分岐部
8 合流部
9 大気開放通路
10 窒素酸化物脱離手段(燃焼装置)
11 窒素酸化物吸着材(NOx吸着材)
12 入口側切替弁(入口側切替手段)
15 燃料調量装置
16 空気調量装置
17 空気供給源
18 燃料タンク
21 燃料ノズル(燃料供給手段)
22 空気供給手段
23 着火手段
25 ECU
30 再生ガス導入通路
31 出口側切替弁(出口側切替手段)
40 微粒子フィルタ
42 SOx吸着材
45 過給機
45a タービン部
45b 圧縮部
50 排気ガス冷却手段
51 温度センサ(温度検知手段)
53 再生ガス冷却手段(熱交換器)
55 脱硫装置
60 吸着量推定センサ
61 圧力センサ61
62 温度センサ

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路を分岐部を介して複数の分岐排気通路に分岐し、
    前記分岐部には、排気通路を前記各分岐排気通路に切替自在に接続する入口側切替弁を設け、
    各分岐排気通路内には、空気過剰雰囲気で窒素酸化物を一時的に吸着し、昇温又は還元雰囲気では前記吸着した窒素酸化物を脱離する窒素酸化物吸着材を設けると共に、該窒素酸化物吸着材の排気上流側に、空気供給手段を有し該空気供給手段から供給される空気を昇温又は還元雰囲気にする吸着物質脱離手段を設け、
    前記吸着物質脱離手段は、前記空気供給手段と燃料供給手段と着火手段から構成されており、
    前記各分岐排気通路は、前記窒素酸化物吸着材より下流側の合流部で合流し、
    前記合流部には、内燃機関の吸気通路に接続する再生ガス導入通路と大気開放通路とが、出口側切替弁により切替自在に接続している排気ガス浄化装置を制御する方法において、
    各分岐排気通路に設けた前記窒素酸化物吸着材の排気上流側に温度検知手段を設け、
    窒素酸化物吸着材の排気下流側に該窒素酸化物吸着材による吸着量を検出する吸着量検知手段を配置し、
    通常運転状態では、少なくとも1つの分岐排気通路に内燃機関からの排気ガスを流入させ、窒素酸化物吸着材による吸着量を前記吸着量検知手段により検知し、前記吸着量が所定量に達した時に、前記分岐排気通路への排気ガス流入を入口側切替弁の切替により遮断し、前記空気供給手段と前記吸着物質脱離手段を作動させることにより再生運転すると共に、前記温度検知手段で所定の温度及び還元雰囲気になるように制御し、脱離物質を含んだ再生ガスは、出口側切替弁の切替により再生ガス導入通路及び吸気通路を介して内燃機関のシリンダ内に流入し、前記吸着量検知手段によって窒素酸化物吸着材の吸着物質がすべて脱離した状態を検知すると、前記吸着物質脱離手段の作動を停止し、入口側切替弁の切替により排気通路に接続して通常運転状態に戻るように制御し、
    すべての分岐排気通路が同時に前記再生運転を行わないようにしていることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。
  2. 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
    前記吸着物質脱離手段は、前記空気供給手段から供給される空気流量が内燃機関の排気ガス流量の20%以下であることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。
  3. 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
    前記燃焼装置は、吸着されたNOxを脱離させるための還元雰囲気を生成する燃焼条件が、空気過剰率で0.4〜0.9の範囲であることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法。
  4. 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
    前記空気供給手段は、排気通路が接続する内燃機関の過給機の圧縮部の出口部分に接続し、前記圧縮部から吐出される圧縮空気を利用するようにしてあることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法
  5. 請求項1記載の排気ガス浄化装置の制御方法において、
    前記吸着物質脱離手段の排気上流側に、排気ガス冷却手段を配置すると共に、該排気ガス冷却手段から出てくる排気ガスの温度を測定する温度センサを設け、前記排気ガス冷却手段から出てくる排気ガス温度を任意に設定可能としてあることを特徴とする排気ガス浄化装置の制御方法
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