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JP4512063B2 - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両用ブレーキ液圧制御装置 Download PDF

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JP4512063B2
JP4512063B2 JP2006162264A JP2006162264A JP4512063B2 JP 4512063 B2 JP4512063 B2 JP 4512063B2 JP 2006162264 A JP2006162264 A JP 2006162264A JP 2006162264 A JP2006162264 A JP 2006162264A JP 4512063 B2 JP4512063 B2 JP 4512063B2
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Description

本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
自動四輪車や自動二輪車などに搭載される車両用ブレーキ液圧制御装置であって、ホイールシリンダに作用するブレーキ液圧(以下、「ホイールシリンダ圧」という。)の大きさを調節することでアンチロックブレーキ制御、トラクションコントロール制御、横滑り制御、ブレーキアシスト制御などを行う車両用ブレーキ液圧制御装置が知られている。
このような車両用ブレーキ液圧制御装置においては、ホイールシリンダ圧の大きさを制御する際に、マスタシリンダで発生するブレーキ液圧(以下、「マスタシリンダ圧」という。)やホイールシリンダ圧を参照する場合がある。この場合には、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通する流路に液圧センサを設ける必要があるが、前記した車両用ブレーキ液圧制御装置においては、マスタシリンダとホイールシリンダとを連通する流路に、常開型の電磁弁(入口弁)が介設されていて、入口弁の上流側のブレーキ液圧(すなわち、マスタシリンダ圧)の増加(減少)勾配と下流側のブレーキ液圧(すなわち、ホイールシリンダ圧)の増加(減少)勾配とに差異が生じてしまうので、入口弁の上流側のみに液圧センサを配置する場合には、特許文献1に開示されているように、液圧センサで計測されたマスタシリンダ圧に基づいてホイールシリンダ圧を推定する必要がある。
なお、特許文献1に開示されたホイールシリンダ圧(液圧)の推定方法は、前回推定されたホイールシリンダ圧と液圧センサで計測されたマスタシリンダ圧との差圧に基づいてブレーキ液圧の増加(減少)勾配を決定するとともに、当該増加(減少)勾配に増圧(減圧)時間を乗じたものを前回推定されたホイールシリンダ圧に加算することで、今回のホイールシリンダ圧を推定するものである。
特開平9−150727号公報
ところが、特許文献1の推定方法は、電磁弁がON/OFF型(すなわち、全開または全閉のみを選択可能なタイプ)である場合を想定したものであるため、電磁弁がリニアソレノイド型(すなわち、弁体の開度を連続的に調節可能なタイプ)である場合には、推定誤差が大きくなってしまうという問題がある。
このような観点から、本発明は、流路にリニアソレノイド型の電磁弁が介設されている場合に、電磁弁の下流側となるホイールシリンダのブレーキ液圧を、電磁弁の上流側となるマスタシリンダによって発生したブレーキ液圧から精度よく推定することが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明の車両用ブレーキ液圧制御装置は、マスタシリンダと車輪ブレーキのホイールシリンダとが流路によって接続され、当該流路の途中に、入口弁と出口弁とを含んで構成される制御弁手段が介設されており、前記入口弁は、リニアソレノイド型の電磁弁であり、前記入口弁の下流側となる前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を、前記入口弁の上流側となる前記マスタシリンダによって発生したブレーキ液圧から計算する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記マスタシリンダのブレーキ液圧を基準液圧として取得する基準液圧取得部と、取得した前記基準液圧から前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を減算して前記入口弁の上流側となる前記マスタシリンダで発生したブレーキ液圧と下流側となる前記ホイールシリンダのブレーキ液圧との差圧を計算する差圧計算部と、前記入口弁の駆動電流の大きさに応じて予め定められた前記差圧と圧力勾配係数との関係を予め記憶しているテーブルを有し、当該テーブルを参照することによって、増圧勾配に係る前記圧力勾配係数を定める圧力勾配係数計算部と、計算した前記差圧に、取得した前記圧力勾配係数を乗じたものを前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧に加算することで、前記ホイールシリンダの今回のブレーキ液圧を推定する推定液圧計算部と、を備え、前記ホイールシリンダにおける今回のブレーキ液圧は、前記基準液圧取得部で取得した前記基準液圧から前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を減算して算出される前記入口弁の上流側と下流側との前記差圧に、予め記憶された前記テーブルを参照して取得した前記圧力勾配係数を乗じたものを、前回推定したホイールシリンダにおけるブレーキ液圧に加算することで推定されるようになっており、前記圧力勾配係数計算部において、前記入口弁が全開となる状態の電流値では、前記差圧に係らず圧力勾配係数が一定となり、全閉となる状態の電流値では、前記差圧に係らず圧力勾配係数が一定となるように、前記テープルが設定されていることを特徴とする。
かかる車両用ブレーキ液圧制御装置によれば、基準液圧取得部によってマスタシリンダのブレーキ液圧が基準液圧として取得され、差圧計算部によって、取得された基準液圧から前回推定したホイールシリンダのブレーキ液圧が減算されて入口弁の上流側となるマスタシリンダで発生したブレーキ液圧と入口弁の下流側となるホイールシリンダのブレーキ液圧との差圧が計算される。そして、圧力勾配係数計算部によって、入口弁の駆動電流の大きさに応じて予め定められた前記差圧と圧力勾配係数との関係を予め記憶しているテーブルを参照することによって増圧勾配に係る圧力勾配係数が定められ、推定液圧計算部によって、計算された差圧に、取得された圧力勾配係数を乗じたものが前回推定されたホイールシリンダのブレーキ液圧に加算されて、ホイールシリンダの今回のブレーキ液圧が推定される。
また、入口弁の駆動電流の大きさに応じて予め定められた差圧と圧力勾配係数との関係から圧力勾配係数が定められるので、入口弁の特性に基づいた推定が可能となり、真の液圧に近似した推定液圧の計算が可能となる。
また、液圧の推定に影響が及ぼされ難い入口弁が全開となる状態の電流値では、差圧に係らず圧力勾配係数が一定となり、全閉となる状態の電流値では、差圧に係らず圧力勾配係数が一定となるように、テープルが設定されているので、その分、計算の負荷を軽減することができる。これにより、ブレーキ液圧制御時の応答性等を向上させることができる。
このように、ホイールシリンダにおける今回のブレーキ液圧は、基準液圧取得部で取得した基準液圧から推定したホイールシリンダのブレーキ液圧を減算して算出される入口弁の上流側と下流側との差圧に、予め記憶されたテーブルを参照して取得した圧力勾配係数を乗じたものを、前回推定したホイールシリンダにおけるブレーキ液圧に加算することで推定されるようになっているので、ホイールシリンダのブレーキ液圧の推定の精度を向上させることができる車両用ブレーキ液圧制御装置が得られる。
また、前記圧力勾配係数計算部は、前記駆動電流の大きさに応じて前記テーブルを複数有しており、前記圧力勾配係数を定める際に、前記駆動電流の大きさに応じて複数の前記テーブルから該当する前記テーブルを選択し、当該テーブルにおいて、前記差圧から前記圧力勾配係数を特定するように構成するのがよい。
また、前記推定液圧計算部は、前記差圧に前記圧力勾配係数を乗じ、さらにこれに変圧時間を乗じたものを前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧に加算することで前記ホイールシリンダの今回のブレーキ液圧を推定する構成とするのがよい。
かかる車両用ブレーキ液圧制御装置によれば、差圧に圧力勾配係数を乗じて、さらにこれに変圧時間を乗じて液圧が推定されるので、変圧時間が考慮されて推定の精度がより向上されるようになる。
前記圧力勾配係数計算部は、前記入口弁の駆動電流に対してある電流閾値を複数設定し、それらの電流閾値ごとに前記差圧およびその差圧に相関する前記圧力勾配係数を計算して、これらをさらに前記駆動電流を用いて補間することで前記圧力勾配係数を定める構成とするのがよい。
かかる構成によれば、複数設定した電流閾値から差圧およびその差圧に相関する圧力勾配係数を計算して、これらをさらに駆動電流を用いて補間することで圧力勾配係数を定めることができ、予め定められた差圧と圧力勾配係数との関係を全て有していなくても、正確な圧力勾配係数を得ることができ、より正確な液圧の推定を行うことができる。
また、計算の負荷を軽減することができ、その分高速化を図ることができる。
前記入口弁が常開型でリニアソレノイド型の電磁弁である構成とするのがよい。
本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置によると、流路にリニアソレノイド型の電磁弁が介設されている場合に、電磁弁の下流側となるホイールシリンダのブレーキ液圧を、電磁弁の上流側となるマスタシリンダによって発生したブレーキ液圧から精度よく推定することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
参照する図面において、図1は本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両のブレーキ系を示す構成図、図2は液圧ユニットの液圧回路図である。
図1に示すように、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置Uは、左右の前輪F,Fを制動する車輪ブレーキFL,FRおよび左右の後輪R,Rを制動する車輪ブレーキRL,RRに作用するブレーキ液圧の大きさを制御することによって、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの独立したアンチロックブレーキ制御(以下、「ABS制御」という。)等を実行するものであり、電磁弁やポンプ等の各種部品やブレーキ液の流路が設けられた液圧ユニット10と、この液圧ユニット10の各種部品を制御するための制御装置20とを備えている。
本実施形態では、車両用ブレーキ液圧制御装置Uの後記する入口弁1にリニアソレノイド型の電磁弁が用いられており、この入口弁1の上流側にあたるマスタシリンダMC側のブレーキ液圧に基づいて、後記するホイールシリンダ側のブレーキ液圧(推定液圧)が制御装置20の後記する液圧推定部21により推定されるようになっている。
はじめに液圧ユニット10について説明する。図2に示すように、液圧ユニット10は、液圧源であるマスタシリンダMCと車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとの間に介設されるものであり、図2に示すように、四つの車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのうちの二つの車輪ブレーキFL,RRに制動力を付与するためのブレーキ系統BK1、および残り二つの車輪ブレーキFR,RLに制動力を付与するためのブレーキ系統BK2を備えている。
なお、マスタシリンダMCは、ブレーキ操作子であるブレーキペダルBPに加える踏力に応じた液圧を発生するものであり、二つのブレーキ系統BK1,BK2に対応して二つの出力ポートM1,M2を備えている。
なお、ブレーキ系統BK1,BK2は、実質的に同一の構成であるので、以下においては主としてブレーキ系統BK1について説明し、適宜ブレーキ系統BK2について説明する。
ブレーキ系統BK1には、車輪ブレーキFL,RRに対応する二つの制御弁手段V,V、リザーバ3、ダンパ5、オリフィス5a、レギュレータRE、吸入弁7、貯留室7aが設けられており、さらに、二つのブレーキ系統BK1,BK2のポンプP,Pを駆動するための共通の電動モータMを備えている。また、本実施形態では、ブレーキ系統BK2にのみ圧力センサ8が設けられている。
なお、以下では、マスタシリンダMCから制御弁手段V,Vに至る流路(油路)を「出力液圧路A1」と称し、制御弁手段V,Vから車輪ブレーキFL,RRに至る流路を「車輪液圧路B1」と称する。また、ポンプPから出力液圧路A1に至る流路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、制御弁手段V,VからポンプPに至る流路を「開放路E」と称する。
制御弁手段Vは、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を許容しつつ開放路Eへの流出を遮断する増圧状態、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を遮断しつつ開放路Eへの流出を許容する減圧状態、および出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を遮断しつつ開放路Eへの流出を遮断する保持状態を切り換える機能を有しており、入口弁1、出口弁2およびチェック弁1aを備えて構成されている。
入口弁1は、常開型の電磁弁であり、マスタシリンダMCと車輪ブレーキFL,RRの各ホイールシリンダHとの間(出力液圧路A1と車輪液圧路B1との間)にそれぞれ設けられている。各入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各ホイールシリンダHへブレーキ液圧が伝達するのをそれぞれ許容している。また、各入口弁1は、前輪Fおよび後輪Rがロックしそうになったときに制御装置20により閉塞されることで、マスタシリンダMCから車輪ブレーキFL,RRへ加わるブレーキ液圧を遮断する。
本実施形態では、各入口弁1としてリニアソレノイド型の電磁弁が採用されており、ソレノイドへの駆動電流Aが制御装置20によって制御されることによって開弁量を調節することが可能な構成となっている。
具体的には、図3(a)に示すように、入口弁1は、電磁力を発生するソレノイド部110と、このソレノイド部110で駆動される弁部111とを備えており、液圧ユニット10のポンプボディ10aに形成された取付孔10bに弁部111側が差し込まれて取り付けられる。
弁部111は、磁性金属からなる段付き円筒状の弁ハウジング112を備え、非磁性材からなる弁軸113を摺動可能に保持している。弁軸113は、その先端部が圧力室114に位置しており、駆動電流Aが与えられることによって軸方向に摺動することで、圧力室114に連通している出力液圧路A1と車輪液圧路B1との間を連通・遮断するようになっている。
ソレノイド部110は、主として、コア115と、前記弁軸113に連結されたアーマチュア116とを備えている。コア115は、円筒状に形成されており、磁性材からなる有底円筒状のガイド筒116aに図示しないボビン等を介して取り付けられている。アーマチュア116は、ガイド筒116aに収容されており、コア115に対して近接・離反することが可能となっている。
なお、前記弁軸113は、図示しない戻しばねのばね力によって、先端部が弁座114aから離れる方向に付勢されており、これによって、アーマチュア116は、通常時、ガイド筒116aの図示しない当接部に当接されるようになっている。つまり、アーマチュア116にコア115側への磁気吸引力が作用していない状態で、アーマチュア116は、図示しない戻しばねのばね力で、ガイド筒116aの底部側に後退した位置にあり、図3(b)に示すように、弁軸113の先端部が弁座114aから離れた状態となる。このとき、入口弁1は開弁状態となっている。また、アーマチュア116にコア115側への磁気吸引力を作用させると、図3(c)に示すように、弁軸113の先端部が弁座114aに近づき、入口弁1は、所定量絞られた開弁状態となる。また、さらに、アーマチュア116の先端部が弁座114aに着座するまで、アーマチュア116にコア115側への磁気吸引力を作用させると、図3(d)に示すように、入口弁1は、閉弁状態となる。
このような入口弁1における弁軸113と弁座114aとの開き量(リフト量)は、アーマチュア116にコア115側への磁気吸引力を作用させるための駆動電流A、および上流側(出力液圧路A1)と下流側(車輪液圧路B1)との差圧(Py)によるバランスで変化するようになっており、入口弁1の仕様(流路径や戻りばねのばね定数等)によって適宜設定可能となっている。なお、入口弁1における駆動電流A、差圧(Py)等の関係は後記する。
出口弁2は、常閉型の電磁弁であり、車輪液圧路B1と開放路Eとの間に介設されている。各出口弁2は、通常時に閉塞されているが、前輪Fおよび後輪Rがロックしそうになったときに制御装置20によって駆動制御されて開放されることで、車輪ブレーキFL,RRへ加わるブレーキ液圧を各リザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、ホイールシリンダHからマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各ホイールシリンダH側から各マスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ3は、開放路Eに設けられており、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を吸収する機能を有している。また、リザーバ3とポンプPとの間には、リザーバ3側からポンプP側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁3aが介設されている。
ポンプPは、出力液圧路A1に通じる吸入液圧路C1と車輪液圧路B1に通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、リザーバ3で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、リザーバ3によるブレーキ液圧の吸収によって減圧された出力液圧路A1や車輪液圧路B1の圧力状態が回復される。さらに、このポンプPは、後記するカット弁6が出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を遮断し、且つ、後記する吸入弁7が吸入液圧路C1を開放しているときに、マスタシリンダMC、出力液圧路A1、吸入液圧路C1および貯留室7aに貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,FR,RL,RRにブレーキ液圧を作用させることが可能となる。
なお、ダンパ5およびオリフィス5aは、その協働作用によってポンプPから吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記するレギュレータREが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
レギュレータREは、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路B1および吐出液圧路Dのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有しており、カット弁6、チェック弁6aおよびリリーフ弁6bを備えて構成されている。
カット弁6は、マスタシリンダMCに通じる出力液圧路A1と各車輪ブレーキFL,RRに通じる車輪液圧路B1との間に介設された常開型の電磁弁であり、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。カット弁6は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各車輪ブレーキFL,RRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、カット弁6は、非ペダル操作時であってポンプPを作動させるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,RRにブレーキ液圧を作用させるときに制御装置20の制御により閉塞される。
チェック弁6aは、各カット弁6に並列に接続されている。このチェック弁6aは、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、各カット弁6を閉じた状態にしたときにおいてブレーキペダルBPからの入力があっても、出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を許容する。
リリーフ弁6bは、各カット弁6に並列に接続されており、車輪液圧路B1のブレーキ液圧と吐出液圧路Dのブレーキ液圧との差が設定値以上になるのに応じて開弁する。なお、カット弁6とリリーフ弁6bとは、例えばソレノイドへの通電を制御することによって開弁圧を調節可能なリニアソレノイドバルブによっても実現できる。そして、このようにカット弁6およびリリーフ弁6bとしてリニアソレノイドバルブを採用すると、車輪液圧路B1からレギュレータREにかかる液圧と、ソレノイドへの通電によって制御される弁を閉じようとする力とのバランスによって、車輪液圧路B1の液圧を適宜出力液圧路A1へ開放して調節することができる。
吸入弁7は、吸入液圧路C1に設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路C1を開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。吸入弁7は、非ペダル操作時であってカット弁6が出力液圧路A1から車輪液圧路B1へのブレーキ液の流入を遮断する状態にあるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,RRにブレーキ液圧を作用させるときに制御装置20の制御により開放(開弁)される。
貯留室7aは、吸入液圧路C1であってポンプPと吸入弁7との間に設けられている。この貯留室7aは、ブレーキ液を貯留するものであり、これにより、吸入液圧路C1に貯留されるブレーキ液の容量が実質的に増大する。
圧力センサ8は、出力液圧路A1のブレーキ液圧を計測するものであり、その計測結果は制御装置20に随時取り込まれ、かかる制御装置20によりマスタシリンダMCからブレーキ液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルBPが踏まれているか否かが判定され、さらに、圧力センサ8で計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、車両のアンチロックブレーキ制御や横滑り制御等が行われる。
続いて、制御装置20について説明する。図4は本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置Uの制御装置20の主要部を示すブロック図である。
図4に示すように、制御装置20は、機能部として、液圧推定部21と、目標液圧設定部22と、弁駆動部23と、駆動電流検出部24と、を備えている。
液圧推定部21は、入口弁1の上流側および下流側の一方の液圧を、他方の液圧から計算して推定する役割を果たすものであり、本実施形態では、マスタシリンダMCによって発生した上流側のブレーキ液圧(基準液圧、マスタシリンダ圧)を圧力センサ8から取得して、下流側の車輪ブレーキFL,RRの各ホイールシリンダHにおけるブレーキ液圧(ホイールシリンダ圧)を推定するように構成してある。
液圧推定部21は、図5に示すように、さらに詳細な機能部として、基準液圧取得部21aと、差圧計算部21bと、圧力勾配係数計算部21cと、係数取得部21dと、推定液圧計算部21eと、記憶部25と、を備えている。
基準液圧取得部21aは、圧力センサ8から基準液圧P1を取得する。なお、液圧推定部21では、基準液圧P1に基づいて、車輪ブレーキFL,RRにおけるホイールシリンダ圧をそれぞれ推定するものであるが、それぞれの推定方法は同一であるので、以下では、基準液圧P1に基づいて車輪ブレーキFLのホイールシリンダHのホイールシリンダ圧を推定する場合について説明する。
差圧計算部21bは、取得した基準液圧P1から前回推定した車輪ブレーキFLのホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n−1)を減算して入口弁1の上流側と下流側との差圧Pyを計算する。例えば、差圧Pyを、次式
Py=P1−PCAL(n−1)・・・(1)
により計算する。なお、本明細書において、PCALなどの変数に続けて記す(n−1)は、前回の計算結果を示し、(n)は、今回の計算結果を示す。
圧力勾配係数計算部21cは、入口弁1の駆動電流Aの値および計算した差圧Pyを入力し、これらに相関する増圧勾配係数Kを取得する。本実施形態では、係数取得部21dによって記憶部25に予め記憶されたテーブルを参照して増圧勾配係数(圧力勾配係数)Kを取得する。
記憶部25が記憶しているテーブルは、例えば、図6に示すようなものである。図6に示すように、記憶部25には、駆動電流A(図では単に電流Aと標記)と、この駆動電流Aに対応する差圧Pyおよび増圧勾配係数K(図では単に係数Kと標記、以下「係数K」という)とを関連付けたテーブル0〜テーブル3が記憶されている。なお、図6において、駆動電流Aは、I<I<I<Iの関係にあり、差圧Pyは、X01<X02<X03<X04、X11<X12<X13<X14、X21<X22<X23<X24、X31<X32<X33<X34の関係にある。また、係数Kは、Y12<Y13<Y14、Y22<Y23<Y24の関係にある。
図6の表からこれらのテーブル0〜テーブル3をより詳しく説明すると、駆動電流Aが極めて小さい値であるIAのテーブル0では、差圧X01〜X04barの全てにおいて、係数Kとして「Ym」が関連付けられている。つまり、駆動電流Aが極めて小さく入口弁1が全開となる状態では、差圧Pyの大小にかかわりなく係数Kが一律「Ym」にされている。一方、これとは反対に駆動電流Aが極めて大きく、入口弁1が全閉となるIAのテーブル3では、差圧X31〜X34barの全てにおいて、係数Kとして「0」が関連付けられている。
なお、各電流値(電流閾値)における開弁差圧以下の領域(図6に符号(イ)で示した領域)では、係数Kとして「0」が関連付けられている。これは、入口弁1の設計上、開弁差圧以下の領域では、開弁が開始されることがなく閉弁状態となるためである。
具体的に、例えば、入口弁1の駆動電流AがIAであり、計算された差圧PyがX22barである場合には、図6におけるテーブル2が参照されて、係数K=Y22が取得される。
ここで、入口弁1の駆動電流Aや計算された差圧Pyが図6に示したテーブル0〜テーブル3に関連付けられていない値である場合には、次に説明するようにして、入口弁1の駆動電流Aに対してある電流閾値が複数設定され、それらの電流閾値ごとに差圧Pyおよびその差圧Pyに相関する係数K(以下でいう「係数α、係数β」)を計算して、これらをさらに駆動電流Aを用いて補間することで係数Kを定める。
例えば、得られた入口弁1の駆動電流AがIAより大きく、IAより小さいIAで、差圧PyがXbarであるときには、駆動電流IAおよび駆動電流IAに対応するテーブル1、テーブル2を参照して補間検索を行う。
ここで、テーブル1を参照して、差圧Xbarが、例えば、X11barより大きくX12barより小さい値であるとすると、これらのX11bar、X12barに対応する係数Kは、「0」および「Y12」であるので、テーブル1における補間検索によって係数αは、次式
係数α = (Y12−0)/(X12−X11)×(X−X11)+0
で求めることができる。
次に、テーブル2を参照して、差圧Xbarが、例えば、X22barより大きくX23barより小さい値であるとすると、これらのX22bar、X23barに対応する係数Kは、「Y22」および「Y23」であるので、テーブル2における補間検索によって係数βは、次式
係数β = (Y23−Y22)/(X23−X22)×(X−X22)+Y22
で求めることができる。
次に、求めた係数αと係数βとをさらに駆動電流Aで補間し、係数Kを求める。つまり求める係数Kは、
係数K=(係数β−係数α)/(I−I)×(I−I)+係数α
で導き出される。
次に、推定液圧計算部21eは、計算した前記差圧Pyに、取得した前記係数Kを乗じたものを前回推定したホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n−1)に加算することで、今回の推定液圧PCAL(n)を計算する。推定液圧PCAL(n)は、次式
PCAL(n)=PCAL(n−1)+K×Py・・・(2)
により求めることができる。計算された推定液圧PCAL(n)は、目標液圧設定部22へ出力される。
また、推定液圧計算部21eは、差圧Pyに係数Kを乗じ、さらにこれに増圧時間T(本発明の変圧時間)を乗じたものを前回推定した推定液圧PCAL(n−1)に加算することで今回の推定液圧PCAL(n)を計算するようにしてもよい。この場合、推定液圧PCAL(n)は、次式
PCAL(n)=PCAL(n−1)+K×T×Py・・・(3)
により求めることができる。このような液圧の推定によれば、差圧Pyに係数Kを乗じて、さらにこれに増圧時間Tを乗じて液圧が推定されるので、増圧時間Tが考慮されて推定の精度がより向上されるようになる。
目標液圧設定部22は、圧力センサ8が検出した基準液圧P1、前輪Fの車輪速度センサSFが検出した前輪Fの回転速度、後輪Rの車輪速度センサSRが検出した後輪Rの回転速度、さらに液圧推定部21で推定された推定液圧PCAL(n)等を入力し、これらに基づいて、アンチロックブレーキ制御時等の前輪Fおよび後輪Rの目標液圧を設定する。この設定の方法は、従来公知の方法により行えばよく、特に限定されない。設定された目標液圧は、弁駆動部23に出力される。
弁駆動部23は、各ホイールシリンダHの液圧が目標液圧設定部22の設定した目標液圧に一致するように、従来公知の方法により液圧ユニット10内の各入口弁1および出口弁2を作動させるパルス信号を液圧ユニット10へ出力する。このパルス信号は、例えば、現在の各ホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n)と目標液圧との偏差が大きいほど多くのパルスが出力されるように構成することができる。
駆動電流検出部24は、弁駆動部23から出力されたパルス信号に基づいて駆動される各入口弁1の駆動電流Aを検出し、これらを液圧推定部21にフィードバックして液圧推定部21における計算の用に供する。
以上のような車両用ブレーキ液圧制御装置Uにおける液圧推定の動作について、図5,図7を参照して説明する。図7は液圧推定部21の処理を示すフローチャートである。
車両CR(図1参照)の走行中に、例えばアンチロックブレーキ制御を円滑に行うべく、前輪Fの車輪ブレーキFLのホイールシリンダH(図2参照、以下同じ)の推定液圧PCAL(n)を推定する必要が生じた場合、まず、このホイールシリンダHに通じるマスタシリンダMCのマスタシリンダ圧(基準液圧P1)が圧力センサ8によって検出され、液圧推定部21の基準液圧取得部21aに取得される(S1)。
取得された基準液圧P1は、差圧計算部21bに入力され、差圧計算部21bによって、取得された基準液圧P1から前回推定した当該ホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n−1)が減算されて、入口弁1の上流側と下流側との差圧Py、つまり、基準液圧P1とホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n−1)との差圧Pyが計算される(S2)。計算された差圧Pyは、圧力勾配係数計算部21cに出力される。
その後、圧力勾配係数計算部21cには、入口弁1の駆動電流Aの値が入力されるとともに、係数取得部21dを通じて、記憶部25に予め記憶されているテーブル0〜テーブル3が参照され、駆動電流Aおよび差圧Pyに相関する係数Kが取得される(S3)。ここで、入力された駆動電流Aや計算された差圧Pyが記憶部25に記憶されているテーブル0〜テーブル3に関連付けられていない数値である場合には、前記のように、駆動電流Aに対して、ある電流閾値が複数設定され、それらの電流閾値ごとに差圧Pyおよびその差圧Pyに相関する係数K(係数α、係数β)が計算され、これらがさらに駆動電流Aを用いて補間されることで係数Kが定められる。
その後、推定液圧計算部21eによって、差圧Pyに、取得した係数Kを乗じたものを前回推定したホイールシリンダHの推定液圧PCAL(n−1)に加算することで、今回の推定液圧PCAL(n)が求められる(S4)。
このような手法によって推定された推定液圧PCAL(n)は、例えば、アンチロックブレーキ制御時において、図8に実線で示すようなグラフの線図に表されるような値として求められた。このとき、当該ホイールシリンダHに通じる流路に図示しない液圧センサを設置して実際のホイールシリンダ圧を測定し、この測定値に基づくホイールシリンダ圧の変化を図8に点線で表示してみた。図8から明らかであるように、本実施形態の車両用ブレーキ液圧制御装置Uによって推定された推定液圧PCAL(n)の値は、アンチロックブレーキ制御時のホイールシリンダH圧の激しい変化にも追従して、実際に測定されたホイールシリンダH圧の値と略相等しい値として得られた。
以上のように、本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置Uにおいては、リニアソレノイド型の入口弁1において、液圧決定の要素となる駆動電流Aおよび計算した差圧Pyに相関する係数Kが考慮されて制動液圧が推定されるようになっているため、推定の精度を向上させることができる。
また、圧力勾配係数計算部21cは、入口弁1の駆動電流Aに基づいて予め定められた差圧Pyと係数Kとの関係から係数Kを定めるので、入口弁1の特性に基づいた推定が可能となり、真の液圧に対して大きくかけ離れない推定液圧の計算が可能となる。
さらに、圧力勾配係数計算部21cは、入力された駆動電流Aや計算された差圧Pyが記憶部25に記憶されているテーブル0〜テーブル6に関連付けられていない数値である場合には、駆動電流Aに対して、ある電流閾値が複数設定され、それらの電流閾値ごとに差圧Pyおよびその差圧Pyに相関する係数Kが計算され、これらがさらに駆動電流Aを用いて補間されることで係数Kが定められるので、予め定められた差圧Pyと係数Kとの関係を全て有していなくても、正確な係数Kを得ることができ、より正確な液圧の推定を行うことができる。
また、計算の負荷を軽減することができ、その分高速化を図ることができる。
さらに、圧力勾配係数計算部21cは、全開時には係数Kを一定値(例えば、Ym、図6参照)に設定し、また、全閉時には係数Kを「0」に設定するようになっているので、その分、係数Kに係る計算の負荷を軽減することができる。これにより、アンチロックブレーキ制御時等のブレーキ液圧制御時の応答性等を向上させることができる。なお、液圧の推定に影響が及ぼされ難い入口弁1の全開付近および全閉付近において所定の値に係数Kが定められるように構成としてもよい。
本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置を備えた車両のブレーキ系を示す構成図である。 液圧ユニットの液圧回路図である。 (a)は入口弁を示した模式断面図、(b)〜(d)は弁軸の動作を示した模式図である。 本発明の一実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の主要部を示すブロック図である。 液圧推定部の詳細を示すブロック構成図である。 電磁弁の駆動電流および差圧に相関する圧力勾配係数のテーブルである。 液圧推定部の処理を示すフローチャートである。 推定結果例を示すグラフである。
符号の説明
1 入口弁
2 出口弁
8 圧力センサ
10 液圧ユニット
20 制御装置
21 液圧推定部
21a 基準液圧取得部
21b 差圧計算部
21c 圧力勾配係数計算部
21d 係数取得部
21e 推定液圧計算部
25 記憶部
MC マスタシリンダ
U 車両用ブレーキ液圧制御装置

Claims (5)

  1. マスタシリンダと車輪ブレーキのホイールシリンダとが流路によって接続され、当該流路の途中に、入口弁と出口弁とを含んで構成される制御弁手段が介設されており、
    前記入口弁は、リニアソレノイド型の電磁弁であり、前記入口弁の下流側となる前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を、前記入口弁の上流側となる前記マスタシリンダによって発生したブレーキ液圧から計算する車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記マスタシリンダのブレーキ液圧を基準液圧として取得する基準液圧取得部と、
    取得した前記基準液圧から前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を減算して前記入口弁の上流側となる前記マスタシリンダで発生したブレーキ液圧と下流側となる前記ホイールシリンダのブレーキ液圧との差圧を計算する差圧計算部と、
    前記入口弁の駆動電流の大きさに応じて予め定められた前記差圧と圧力勾配係数との関係を予め記憶しているテーブルを有し、当該テーブルを参照することによって、増圧勾配に係る前記圧力勾配係数を定める圧力勾配係数計算部と、
    計算した前記差圧に、取得した前記圧力勾配係数を乗じたものを前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧に加算することで、前記ホイールシリンダの今回のブレーキ液圧を推定する推定液圧計算部と、を備え、
    前記ホイールシリンダにおける今回のブレーキ液圧は、
    前記基準液圧取得部で取得した前記基準液圧から前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を減算して算出される前記入口弁の上流側と下流側との前記差圧に、
    予め記憶された前記テーブルを参照して取得した前記圧力勾配係数を乗じたものを、
    前回推定したホイールシリンダにおけるブレーキ液圧に加算することで推定されるようになっており、
    前記圧力勾配係数計算部において、前記入口弁が全開となる状態の電流値では、前記差圧に係らず圧力勾配係数が一定となり、全閉となる状態の電流値では、前記差圧に係らず圧力勾配係数が一定となるように、前記テープルが設定されていることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
  2. 前記圧力勾配係数計算部は、前記駆動電流の大きさに応じて前記テーブルを複数有しており、
    前記圧力勾配係数を定める際に、前記駆動電流の大きさに応じて複数の前記テーブルから該当する前記テーブルを選択し、当該テーブルにおいて、前記差圧から前記圧力勾配係数を特定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  3. 前記推定液圧計算部は、前記差圧に前記圧力勾配係数を乗じ、さらにこれに変圧時間を乗じたものを前回推定した前記ホイールシリンダのブレーキ液圧に加算することで前記ホイールシリンダの今回のブレーキ液圧を推定することを特徴とする請求項1または請求項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  4. 前記圧力勾配係数計算部は、前記入口弁の駆動電流に対してある電流閾値を複数設定し、それらの電流閾値ごとに前記差圧およびその差圧に相関する前記圧力勾配係数を計算して、これらをさらに前記駆動電流を用いて補間することで前記圧力勾配係数を定めることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
  5. 前記入口弁が常開型でリニアソレノイド型の電磁弁であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置。
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