JP4503196B2 - 封着室、パネル保持台及び封着方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は封着室、パネル保持台及びプラズマディスプレイ装置の製造方法に関し、特に、フロントパネルとリアパネルとを位置合わせし、封着・封止する工程を含むプラズマディスプレイ装置の製造方法の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄型で大画面を表示できるプラズマディスプレイ装置が注目されている。
図11の符号191に、AC型のプラズマディスプレイ装置の構造を示す。このプラズマディスプレイ装置191は、フロントパネル120とリアパネル130とを有している。
【0003】
フロントパネル120とリアパネル130の表面には、電極121、131がそれぞれ設けられている。フロントパネル120とリアパネル130とは、その電極121、131が互いに面し、各電極121、131が互いに垂直方向に延設されるように平行に対向配置されており、複数の電極121、131のうち、適当な電極121、131を選択して電圧を印加することで、プラズマディスプレイ装置191上の所望位置を発光させられるように構成されている。
【0004】
このような構成のプラズマディスプレイ装置を製造するには、所定の部材が表面にそれぞれ形成されたフロントパネルとリアパネルとを位置合わせして封着し、その後内部に放電用のガスを封入して封止するという処理が必要になる。
【0005】
このようにフロントパネルとリアパネルとを位置合わせし、封着する装置として、図12の符号101に示すような製造装置が提案されている。
この製造装置101は、フロントパネル側製造ライン120と、リアパネル側製造ライン130と、位置合わせ室111と、組立ライン140とを有している。
【0006】
フロントパネル側製造ライン120とリアパネル側製造ライン130は、製造工程上、位置合わせ室111の前工程にあたり、位置合わせ室111の搬入口に接続されている。他方、組立ライン140は、位置合わせ室111の後工程にあたり、位置合わせ室111の搬出口に接続されている。
【0007】
フロントパネル側製造ライン120は、搬入室121と、成膜室122とを有している。この成膜室122は、搬入室121と位置合わせ室111の間に配置されている。
【0008】
リアパネル側製造ライン130は、搬入室131と、脱ガス室132とを有している。脱ガス室132は、搬入室131と位置合わせ室111との間に配置されている。
【0009】
この製造装置101が有する各室は、個別に真空排気可能に構成されており、各室は予め真空雰囲気にされている。
先ず、フロントパネル側製造ライン120を用いる製造工程を説明すると、搬入室121を大気に開放し、予め表面に透明誘電体層などの所定の部材が形成されたフロントパネルを、搬入室121内に搬入する。
【0010】
搬入室121内部を真空排気した後、搬入室121内を成膜室122内部に接続し、フロントパネルを成膜室122内に搬送し、成膜室122内で、フロントパネルの表面に、MgOから成る保護膜を成長させる。所定厚みの保護膜が形成されたら、そのフロントパネルを成膜室122内から位置合わせ室111内に搬送する。
【0011】
上記のようなフロントパネルの製造と並行して、リアパネル側製造ライン130では、搬入室131を介してリアパネルが脱ガス室132内に搬入されている。そのリアパネルは、発光部などの所定の部材が表面に形成されており、その周囲に、封着材が形成されている。
【0012】
脱ガス室132内に搬入されたリアパネルを、真空雰囲気下で加熱し、所定温度に昇温させると、パネル表面に吸着されている気体成分が放出されると共に、封着材が発泡し、封着材内に混入していた気体成分が放出される(脱ガス処理)。それら放出ガスは脱ガス室132内から真空排気される。
【0013】
脱ガス処理が終了した直後は封着材は溶融しているが、リアパネルを気体雰囲気に置いた状態で冷却すると、封着材は発泡がない状態で冷却され、表面は、凹凸がなく滑らかな状態で固化する。
【0014】
上記の工程を経て形成されたフロントパネル及びリアパネルを、それぞれ位置合わせ室111内に搬出する。位置合わせ室111で、フロントパネル及びリアパネルの相互の位置合わせを行い、クリップ等で互いに仮留めした後に、位置合わせ室111後方の組立ライン140へと搬出する。
【0015】
組立ライン140には、エージング室141と、検査室142と、封着室143と、搬出室144とがその順序で設けられている。仮止めされたフロントパネルとリアパネルを、エージング室141に搬送して内部でエージング放電を行った後、検査室142内に搬送して、発光検査を行う。
【0016】
フロントパネルとリアパネルとが良品であった場合には、封着室143内に搬送する。フロントパネルとリアパネルとを搬入した後、封着室143内に乾燥窒素ガスを導入し、内部雰囲気を5000Pa〜大気圧程度に昇圧させる。
【0017】
封着室143内には図示しないパネル保持機構が設けられ、このパネル保持機構はヒータを備えており、ヒータを昇温させると、パネルを保持した状態で、パネルを昇温させることができるように構成されている。
【0018】
かかるパネル保持機構を用いて、気体雰囲気中でフロントパネル及びリアパネルの全体を、450℃程度に加熱する。仮止めの際、フロントパネルとリアパネルとは、封着材を介して互いに当接されており、封着材が溶融、流動化するとフロントパネルとリアパネルとは、所定の間隙を保った状態で互いに密着される。
【0019】
その状態で冷却すると、フロントパネルとリアパネルとは、封着材によって接着される。接着の際には、フロントパネルとリアパネルとの間隙を外部に接続する貫通孔が封着材の一部分に形成されるようにしておく。
【0020】
接着後、封着室143内への窒素ガスの導入を停止し、封着室143内を真空排気すると、フロントパネルとリアパネルとの間に残存する窒素ガスは貫通孔から真空排気される。
【0021】
封着室143内が真空排気された後、封着室143内に放電用ガスを所定圧力まで導入して、フロントパネルとリアパネル間を放電用ガスで充満させ、次いで貫通孔を塞ぐとプラズマディスプレイ装置が得られる。
そのプラズマディスプレイ装置を搬出室144に搬送し、封着室143との間を遮断し、搬出室144に大気を導入して、大気中に取り出す。
【0022】
上述した製造装置101では、上述したように脱ガス室132で封着材の脱ガス処理を行っているので、本来は封着材内部には気体成分は混入しておらず、封着工程の際に発泡することはないはずだが、上述した条件では脱ガス処理は十分ではなく、封着材中に気体成分が残存してしまうという問題が生じていた。
【0023】
加熱温度を高くして長時間加熱することにより、十分な脱ガス処理を行うこともできるが、その場合には加熱時間が長時間になり、かつパネルが相当高温まで昇温される。このため、冷却に要する時間も長くなり、処理時間が長時間に及び、スループットが低下してしまうという問題が生じていた。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、製造工程が煩雑にならないようにし、スループットの向上を図ることを可能にする技術を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、真空槽と、前記真空槽内に搬入され、相対的な位置合わせがされた状態の第1、第2のパネルを封着材を介して互いに当接させながら保持するパネル保持台と、前記真空槽内に配置され、前記第1又は第2のパネルのいずれか一方又は両方のパネルの縁部分に赤外線を照射するように構成された加熱機構とを有する封着室であって、前記パネル保持台の少なくとも縁部分は、赤外線透過材で構成され、前記加熱機構から照射された前記赤外線は前記赤外線透過材を透過し、前記封着材に照射されることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の封着室であって、前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの少なくとも一方の縁部分に対向して配置されている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の封着室であって、前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの形状に対応する四辺形形状の四辺上に配置されている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の封着室であって、前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの裏面に赤外線を照射し、前記第1又は第2のパネルを透過させた後に、前記第1及び第2のパネルの当接部分に集光吸収するように構成されたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の封着室であって、前記パネル保持台は、前記第1又は第2のパネルの少なくとも一方を静電吸着した状態で保持できるように構成されたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、赤外線遮光材からなる静電吸着電極を備え、該静電吸着電極に電圧を印加した状態で、パネルを静電吸着して保持することができるように構成されたパネル保持台であって、少なくとも前記パネル保持台の縁部分は、赤外線透過材で構成され、前記静電吸着電極は、前記パネル保持台の、前記赤外線透過材で構成された領域には位置しないように配置され、前記静電吸着電極に電圧を印加して吸着した前記パネルには、前記赤外線透過材を透過した赤外線が照射されるように構成されたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、静電吸着電極を備え、該静電吸着電極に電圧を印加した状態で、パネルを静電吸着して保持することができるように構成されたパネル保持台であって、少なくとも前記パネル保持台の縁部分は、赤外線を透過可能な第一の赤外線透過材料で構成され、前記静電吸着電極は、赤外線を透過可能な第二の赤外線透過材料からなり、前記静電吸着電極に電圧を印加して吸着した前記パネルには、前記第一、第二の赤外線透過材料を透過した赤外線が照射されるように構成されたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、真空槽内で、パネル保持台上に、それぞれの表面が封着材によって当接した二枚のパネルが配置された状態で、前記封着材を加熱して熱溶融させる加熱工程と、熱溶融した前記封着材を固化させて前記二枚のパネルを封着する固化工程とを有する封着方法であって、前記パネル保持台の少なくとも縁部分は、赤外線透過材で構成しておき、前記加熱工程は、前記赤外線透過部材を透過した赤外線を前記パネルの裏面側に照射し、前記パネルを透過させた後に、前記封着材に集光させ、前記封着材に吸収させることにより、前記封着材を加熱するように構成されたことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の封着方法であって、前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱、溶融状態で真空脱ガスされたものを使用することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の封着方法であって、前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱され、溶融状態で真空脱ガスされた後、冷却されて、棒状又は額縁上に固化成形されたものを使用し、前記封着材が、前記二枚のパネルのうち少なくとも一方のパネル表面の外縁部四辺に配置されたことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項8記載の封着方法であって、前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱され、溶融状態で真空脱ガスされた後、固化させることなく溶融流動状態で前記二枚のパネルのうち少なくとも一方のパネル表面外縁部四辺に塗布することにより配置されたことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項8乃至請求項11のいずれか1項記載の封着方法であって、低融点ガラスを、真空雰囲気下で加熱、溶融状態で真空脱ガスして前記封着材を形成しておき、前記第1及び第2のパネルは、予め真空中にて脱ガス処理された後に、前記封着材の軟化温度またはそれ以下に冷却され、その後前記第1及び第2のパネルの間に前記封着材が配置され、真空中で封着処理されることを特徴とする。
【0026】
本発明の封着室は、それぞれの表面が互いに当接した二枚のパネルの縁部分に赤外線を照射できるように構成された加熱機構を有している。
このため、二枚のパネルの縁部の間に封着材が設けられ、これを熱溶融させて二枚のパネルを封着する場合には、パネルの一部である縁部に赤外線を照射して、封着材を加熱することにより、短時間で封着材を熱溶融させることができる。さらに、パネル全体を加熱していないので、パネル全体の温度は従来に比して低くなり、封着材を固化するのに要する時間もまた従来に比して短くなる。従って、封着工程全体に要する時間を短縮することができ、スループットが向上する。
【0027】
なお、本発明の封着室は、二枚のパネルの相対的な位置合わせをする駆動機構を有する構成としてもよい。このように構成することにより、封着室内部で二枚のパネルの位置合わせ工程と、封着工程との両方を連続的に行うことができる。
【0028】
また、本発明の封着室において、パネル保持台の縁部分が、赤外線透過材で構成されるようにしてもよい。このように構成することにより、パネル保持台の裏面側から赤外線を照射すると、照射された赤外線は、パネル保持台の縁部分に設けられた赤外線透過材を透過した後にパネルの四辺に達するようにすることができる。
【0029】
また、このように構成しなくとも、パネル保持台を、予めパネルよりも小さく形成しておき、各パネル保持台で、パネルの中心部を保持するように構成すれば、パネルの四辺にはパネル保持台が存在しないので、パネルの裏面から照射された赤外線は、各パネル保持台で遮られることなくパネルの四辺に達することができる。
【0030】
また、本発明の封着室において、加熱機構を、パネルの裏面から赤外線を照射した後、その赤外線を、パネルを透過させた後にパネルの当接部分に集光するように構成してもよい。この場合には、封着材に赤外線が集光吸収されるので、単に赤外線がパネルを透過して封着材に達する場合に比して、短時間で封着温度まで昇温させることができる。
【0031】
さらに、本発明のパネル保持台を、パネルを静電吸着した状態で保持できるように構成してもよい。
また、本発明のパネル保持台は、少なくともパネル保持台の縁部分が赤外線透過材で構成され、遮光材からなる静電吸着電極が、赤外線透過材で構成された領域には位置しないように構成してもよい。
【0032】
このように構成し、パネル保持台の表面にパネルを静電吸着した状態で、その裏面側に赤外線を照射すると、照射された赤外線は少なくとも赤外線透過材で構成された四辺近傍の領域に入射した後、その内部を進行する。赤外線透過材で構成された領域には、遮光性の静電吸着電極は位置していないので、赤外線透過材内を進行する赤外線は、この静電吸着電極によって遮られずに、赤外線透過材を透過して、パネルの四辺に達することができる。
【0033】
さらに、本発明のパネル保持台において、少なくともパネル保持台の四辺近傍の領域を赤外線透過材で構成し、静電吸着電極を、赤外線を透過可能な材料で構成してもよい。
【0034】
このように構成した場合には、パネル保持台の赤外線透過材で構成された領域に静電吸着電極を配置しても、赤外線はこの静電吸着電極を透過して、パネルの四辺に達する。従って、静電吸着電極を遮光材で構成する場合と異なり、パネル保持台の縁部分に配置してもよい。
【0035】
また、本発明の封着方法によれば、二枚のパネルの間に位置する封着材に赤外線を集光吸収させることにより、封着材を直接加熱しているので、パネル全体を加熱して封着材を間接的に加熱していた従来に比して、短時間で封着材を加熱することができる。さらに、封着材を冷却して固化させるのに要する時間も短くなるので、封着工程に要する時間を従来に比して短縮でき、スループットを向上させることができる。
【0036】
さらに、本発明の封着方法において、封着材は、あらかじめ真空雰囲気中で加熱溶融させると、その内部に混入していた気体成分が放出され、いわゆる脱ガス処理がなされるので、封着工程での封着材からの放出ガスによるパネル内部の汚染を最小限にとどめることができる。
【0037】
封着材は、いわゆる脱ガス処理後、冷却固化して、棒状又は額縁状に成形されたものを、2枚のパネルのうち少なくとも一方に配置して、封着するように構成するか、もしくは、封着材をいわゆる脱ガス処理後、冷却固化させることなく溶融流動状態のまま、2枚のパネルのうち少なくとも一方のパネル表面外縁部四辺に塗布することにより配置して封着するように構成してもよい。
【0038】
本発明の封着室及び封着方法において、2枚のパネルを封着する前にあらかじめ真空中で脱ガス処理し、封着材の軟化温度程度又はそれ以下に冷却後、真空中で、アライメントと封着処理を行うことにより封着後の1組のパネル内部からの放出ガスを大幅に減少させることができるため、従来行われていた封着後の脱ガス、エージング及び放電ガスを導入する前に必要としていた冷却に要する時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下で図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1の符号91に、プラズマディスプレイ装置の製造に用いられる本発明の製造装置を示す。
この製造装置91は、MgO成膜室12と、蒸着出口室13と、搬送室14と、プリベーク室15と、アライメント封着室16と、封止室19とを有している。
【0040】
MgO成膜室12の前段には、図示しない搬入室が配置されており、後段には蒸着出口室13と、搬送室14とが順に配置されている。
搬送室14内には、水平移動可能なハンド32を備えた搬送ロボット31が配置されており、搬送室14には、プリベーク室15と、アライメント封着室16と、封止室19と、封着材室30が接続されている。このうち封止室19の後段には図示しない搬出室が配置されている。
【0041】
上述した製造装置91を用いて、予め所定部材が表面に形成されたフロントパネルとリアパネルを位置合わせした後に封着、封止してプラズマディスプレイ装置を製造する工程について以下で説明する。
【0042】
初期状態では、MgO成膜室12と、蒸着出口室13と、搬送室14と、プリベーク室15と、アライメント封着室16と、封止室19と、封着材室30は、いずれも予め真空排気されているものとする。
【0043】
まず、予め透明電極膜などの所定部材が表面に形成されたフロントパネルを、MgO成膜室12前段の搬入室に搬入する。
次いで搬入室を真空排気し、真空状態になったらMgO成膜室12内部と接続し、フロントパネル6をMgO成膜室12内に搬入する。MgO成膜室12内には不図示のヒータが設けられており、ヒータでフロントパネル6を加熱し、150℃〜200℃の温度に保つ。その後蒸着法で、フロントパネル6の表面にMgO保護膜を成膜する。
【0044】
所定膜厚のMgO保護膜が成膜されたら、フロントパネルを蒸着出口室13に搬入する。次いで、搬送ロボット31のハンド32を蒸着出口室13に入れ、フロントパネル6を、MgO保護膜が形成された表面が下方を向いた状態(フェイスダウン)でハンド32に保持させ、搬送室14を介してアライメント封着室16内に移動させると、フロントパネル6はアライメント封着室16へと搬送される。
【0045】
他方、リアパネル7は、この製造装置91に搬入される以前の工程において、予め図2(a)〜(d)に示すような工程によって表面にリブが形成されている。
リブ形成工程を説明すると、図2(a)〜(d)を参照し、同図(a)の符号51はガラス基板を示しており、その表面には、多数のデータ電極52が互いに平行に配置されている。データ電極52は、複数本平行に配置されており、ガラス基板51及びデータ電極52の表面には誘電体膜53が形成されている。
【0046】
次に、誘電体膜53上にリブ材54の膜を形成し(同図(b))、フォトリソグラフによって表面にパターニングしたレジスト膜を形成し、サンドブラスト等によってフォトレジスト膜の窓開部分からリブ材54を部分的に除去すると、誘電体膜53上にリブ55が立設される(同図(c))。
【0047】
リブ55は、平面リング形状の2本の周辺リング部突条551、552と、直線状の多数の発光部突条553とで構成されている。
各発光部突条553は、データ電極52の中間位置に配置されており、従って、各発光部突条553は互いに平行になっている。他方、2本の周辺リング部突条551、552は、ガラス基板51表面の端部位置に配置されている。2本の周辺リング部突条551、552は同心状に配置されており、内側の周辺リング部突条552が、発光部突条553の周囲を取り囲むようにされている。
【0048】
ここで、2本の周辺リング部突条551、552の高さは、発光部突条553の高さと等しいか、もしくは低くなるように形成しておくとよい。
また突条551、552は、棒状又は額縁状に固化成形された脱ガス済の封着材を使用するならば、連続的に連なるように立設しなくともよい。つまり、封着材はすでに固化しているので、パネル表面上で封着材が位置ズレを生じない程度に断続的に連なる突起として立設してもよい。
【0049】
このようなリブ55の形成後、発光部突条553間に蛍光層56を形成する(同図(d))。
次いで、周辺リング部突条551、552間に後述する封着材58を配置する。
この封着材58は、以下の工程を経て製造される。まず、封着材の出発材料であって、バインダが含まれていない低融点ガラスからなる原材料を、図示しない真空槽内に入れ、真空槽内を真空雰囲気にした状態で加熱して熱溶解させる。ここでは真空槽内の圧力を10-3Pa程度とし、480℃の温度に加熱するものとしている。
【0050】
このようにして原材料が熱溶解した後も、所定時間加熱を続けると、熱溶融した出発材料内に含まれる気体成分が放出され、真空槽外へと排出されることにより、脱ガス処理がなされる。
【0051】
その後、真空槽内に乾燥窒素ガスを流し、熱溶融した原材料を冷却して断面1mm×1mm、長さ1000mm程度の棒状に成形すると、バインダが含まれていない棒状又は額縁状の封着材58が形成される。この封着材58は、形成の際にすでに脱ガス処理がなされているので、その内部にはほとんど気体成分は混入されていない。こうして形成された封着材58は、予め封着材室30内に複数個ストックされている。
【0052】
上述したように、蛍光層56がリアパネル7表面に形成されたら、そのリアパネル7を、図示しない搬入室を介してプリベーク室15内に搬入する。プリベーク室15内には図示しない加熱機構が設けられており、プリベーク室15内を真空雰囲気にした状態で、この加熱機構で、リアパネル7を加熱する。ここでは、リアパネル7を10-3Paの真空雰囲気下で加熱して、450℃の温度まで昇温させると、リアパネル7を構成する材料に含まれている気体成分が放出され、プリベーク室15内から真空排気される(脱ガス処理)。
【0053】
上記脱ガス処理を行った後、リアパネル7を冷却し、リアパネル7の温度が封着材58の軟化温度より低い温度まで冷却された後に、搬送ロボット31のハンド32をプリベーク室15に入れ、リアパネル7を封着材室30へ移動させる。封着材室30内において、予め脱ガス処理がなされた封着材58を、図3(a)、(b)に示すように、上述した周辺リング部突条551、552間に配置する。なお、図3(a)は図3(b)のA−A線断面図である。
【0054】
その後搬送ロボット31のハンド32が封着材室30内に入り、リアパネル7はハンド32に表面が上方を向いた状態(フェイスアップ)で移し替えられ、搬送室14を介してアライメント封着室16へと搬入される。
【0055】
アライメント封着室16は、図4に示すように、真空槽61を有しており、該真空槽61底壁上には、リアパネル用のパネル保持台62が設けられている。該パネル保持台62底面には、軸65が設けられており、その下端部は、ベローズ66を介して真空槽61の外部に導出され、モータ67に接続されている。
【0056】
真空槽61の天井側には、フロントパネル用のパネル保持台63が配置されており、底面側には、リアパネル用のパネル保持台62が配置されている。各パネル保持台62、63のそれぞれの表面には、図6(a)に示すように、静電吸着用電極93、94が配置されている。
【0057】
上述したように、MgO保護膜が形成された表面が下方を向いた状態(フェイスダウン)でアライメント封着室16内に搬入されたフロントパネル6の裏面を、フロントパネル用のパネル保持台63表面に当接させ、静電吸着用電極93に電圧を印加すると、フロントパネル6は、フェイスダウンの状態でフロントパネル保持台63表面に静電吸着される。他方、上述したように、リブや封着材が形成された表面が上方を向いた状態(フェイスアップ)で搬入されたリアパネル7を、リアパネル用のパネル保持台62上に載置して、静電吸着用電極94に電圧を印加すると、リアパネル7が、パネル保持台62の表面に静電吸着される。
【0058】
この状態で、MgO保護膜が形成されたフロントパネル6の表面と、リブや封着材等が形成されたリアパネル7の表面とは、互いに向き合った状態になっている。その状態を図6(a)に示す。
【0059】
その状態では、フロントパネル6とリアパネル7は互いに平行になっており、モータ67を動作させ、軸65を動かしてフロントパネル6とリアパネル7との相対的な位置合わせを行い(図6(a))、次いで、リアパネル7表面の封着材58先端を、フロントパネル6表面に当接させる。当接した状態を図6(b)に示す。
【0060】
各パネル保持台62、63の上下には、加熱機構71、72がそれぞれ配置されている。
各加熱機構71、72の構成を図5(a)、(b)に示す。図5(b)は同図(a)のB−B線断面図である。これらの加熱機構71、72は、図5(b)に示すように、矩形開口79が設けられた矩形枠状の支持台75と、棒状に形成された複数の赤外線ヒータ77とを有している。
【0061】
各赤外線ヒータ77は、棒状の集光反射鏡78を有している。集光反射鏡78は、その側断面図を図5(b)に示すように形成され、開口79で外部に通じる空洞88を有している。空洞88内部には赤外線ヒータ77が配置されており、赤外線ヒータ77から赤外線を発すると、発せられた赤外線のうち、開口79側に放射された赤外線は開口79から放出され、集光反射鏡78の表面に放射された赤外線は集光反射鏡78で反射された後に開口79から放出された結果、開口79から所定距離をおいた焦点で集光されるように構成されている。
【0062】
これらの赤外線ヒータ71、72のうち、下側のパネル保持台62の裏面に設けられた赤外線ヒータ71は、そのパネル保持台62とともに移動し、常にパネル保持台62の裏面に位置されるように構成されている。
【0063】
リアパネル7には、貫通孔59が設けられており、その貫通孔59はパネル保持台62に設けられた貫通孔64と連通している。その下方には、チップ取付軸69が鉛直方向に配置されている。チップ管取付軸69はその下端が昇降機構68に接続され、昇降できるように構成されており、位置合わせ動作時には赤外線ヒータ71と同様、パネル保持台62とともに移動する。位置合わせが終了したらチップ管取付軸69を上昇させ始める。チップ管取付軸69の先端にはチップ管80が取り付けられており、チップ管取付軸69が上昇し、チップ管80の先端が、パネル保持台62の貫通孔64を通ってリアパネル7の下面に当接したら、図7(c)に示すようにチップ管取付軸69を静止させる。このとき、チップ管80の開口は、リアパネル7に設けられた貫通孔59と連通している。
【0064】
なお、図4では、昇降機構68は真空槽61内に設置されているが、フロントパネル6とリアパネル7とを相対的な位置合わせ(アライメント)する機構、つまり軸65、ベローズ66、モータ67と同様に真空槽61の外に設置してもよい。
【0065】
その後、ヒータ77を発光させて赤外線を発する。それぞれのヒータ71、72から発せられた赤外線は、図7(d)に示すように、パネル保持台62、63の裏面の周辺部分に照射される。
【0066】
パネル保持台62、63は、赤外線を透過する材料で形成されている。又、パネル保持台62、63には、静電吸着用電極94、93が形成されているが、これらの電極94、93は、パネル保持台62、63の周辺部分には配置されていない。このため、赤外線ヒータ71、72から、パネル保持台62、63の裏面の周辺部分に照射された赤外線は、電極94、93で遮られることなくパネル保持台62、63を透過し、各リアパネル7、フロントパネル6の裏面に達する。
【0067】
各リアパネル7、フロントパネル6はともにガラスで構成されており、赤外線を透過するので、それぞれの裏面に達した赤外線は、各パネル7、6を透過した後に、封着材58に達する。赤外線ヒータ71、72は、それぞれが照射した赤外線が、封着材58に集光されるような位置に予め配置されており、それぞれの赤外線ヒータ71、72から照射された赤外線は封着材58に集光吸収される。パネル保持台63に押圧を加えながら上記のように封着材58の軟化温度付近まで封着材58を赤外線加熱すると、フロントパネル6は、リアパネル7の発光部突条553の高さに相当する間隙を保った状態で密着する(図7(d))。
【0068】
このとき、赤外線が照射されることで封着材58のみならず、リアパネル7の周辺も加熱される。チップ管80の先端には、熱溶融性の接着材が設けられており、上述の封着材58が熱溶融するとともに、この接着材も熱溶融する。
【0069】
このように、本実施形態の封着室では、高速に昇温させることができる赤外線ヒータ71、72を用いて、パネル7、6の周囲のみを加熱しており、更に、上述した封着材58は、通常の封着材と異なり気体成分をほとんど含んでいないので、従来のように封着材に含まれる気体成分によってパネル6、7を汚染することもない。
【0070】
この状態でヒータの動作を停止させた後、封着材58及び接着材を冷却して固化させると、フロントパネル6が封着材58によってリアパネル7表面上に固定されるとともに、チップ管80がリアパネル7裏面に固定され、封着工程が終了する(図8)。
【0071】
上述したように、本実施形態では、パネルの一部である四辺のみを昇温させているので、パネル全体を昇温させた場合に比して、その後パネルを所定温度まで冷却するのに要する時間を大幅に短縮することができ、その結果、封着工程に要する時間を大幅に短縮することができる。
【0072】
上記封着工程が終了したら、搬送ロボットのハンド32をアライメント封着室16内に移動させて一組のパネル6、7を保持させ、ハンド32をアライメント封着室16から搬送室14を介して封止室19へと移動させると、一組のパネル6、7が封止室19へと搬送される。
【0073】
その後、封止室19内にネオン・キセノンガス等の放電用ガスを所定圧力まで導入する。すると放電用ガスは、チップ管80と貫通孔59から一組のパネル6、7間に導入される。一組のパネル6、7間が放電用ガスで満たされ、所定圧力になったら、チップ管80を図示しない機構で潰して貫通孔59を塞ぎ、一組のパネル6、7間を気密に封止する。以上により、プラズマディスプレイ装置を得ることができる。
【0074】
こうして製造されたプラズマディスプレイ装置を搬出室(図示せず)に搬入し、封止室19との間を遮断した後、搬出室内に大気を導入して、プラズマディスプレイ装置を取り出す。
【0075】
その後、新たなフロントパネルをMgO成膜室12に搬入してMgO保護膜を表面に形成した後に、アライメント封着室16に搬送し、他方、新たなリアパネルをプリベーク室15に搬入して脱ガス処理をした後に、アライメント封着室16に搬送し、新たなフロントパネル及びリアパネルをアライメント封着室16内で位置合わせし、封着し、封止室19へと搬入する。その後は上述の動作を繰り返すことにより、複数のプラズマディスプレイ装置を製造することができる。
【0076】
なお、本実施形態では、2個のパネル保持台62、63のそれぞれの裏面側に赤外線ヒータ71、72を配置しているが、本発明はこれに限らず、1個の赤外線ヒータを用いて、いずれか一方のパネル保持台の裏面側に配置するように構成してもよい。
【0077】
また、本実施形態では、アライメント封着室16で、二枚のパネル6、7の相互の位置合わせ工程と、封着工程との両方の工程を行っているが、本発明はこれに限らず、位置合わせ機構を備えず、パネル保持機構と赤外線ヒータだけが設けられており、封着工程のみを行う封着室に適用してもよい。
【0078】
さらに、封着材58を形成する工程では、熱溶融した原材料を冷却、固化して棒状又は額縁状に成形した後に、リアパネル7表面に配置しているが、本発明はこれに限らず、熱溶融した状態の原材料をそのまま、リアパネル7表面の2本の周辺リング部突条551、552の間に塗布してもよい。
【0079】
また、チップ管80先端の接着材の溶融と封着材58の熱溶融とを同時に行っているが、別々の工程で行っても良い。
さらに、本実施形態では、図5に示すような構造の赤外線ヒータ71、72を用いているが、本発明の赤外線ヒータはこれに限られるものではなく、図10(a)に示すように、枠状に形成された赤外線ヒータ82を備えたヒータ81を用いてもよいし、図10(b)に示すように、長い棒状の赤外線ヒータ841〜844が、枠状の支持台75の四辺にそれぞれ1本ずつ配置された構成の赤外線ヒータ83としてもよい。
【0080】
また、各パネル保持台62、63に静電吸着用電極94、93を設け、各パネルを静電吸着して保持しているが、本発明のパネル保持台はこれに限らず、例えば真空吸着用機構を設けて真空吸着してパネルを保持するように構成してもよい。
【0081】
さらに、封着材58の材料として、軟化点が390℃である熱溶融性ガラスを用い、封着工程ではこの封着材58を450℃に加熱しているが、本発明はこれに限らず、軟化点や封着温度の異なる封着材にも適用可能である。
【0082】
また、各パネル保持台62、63は、それぞれの全部が赤外線を透過する材料で構成されているが、本発明のパネル保持台はこれに限らず、少なくともそれぞれの周囲の部分が、赤外線を透過する材質で構成されていればよい。
【0083】
さらに、上述したパネル保持台62、63は、それぞれの静電吸着用電極94、93が、遮光性の材料で形成されているが、本発明の静電吸着用電極はこれに限らず、例えば図9(a)に示すように、ITO(Indium Tin Oxide)等のように赤外線を透過する材料で構成された静電吸着用電極95、96を用いてもよい。
【0084】
各パネル保持台62、63の周辺部分に赤外線を透過させるためには、静電吸着電極94、93をパネル保持台62、63の周辺に配置することはできないという制限があったが、赤外線透過材料からなる静電吸着用電極95、96を用いた場合には、赤外線は図9(b)に示すように各静電吸着用電極95、96を透過するので、パネル保持台97、98の周囲にこれらの静電吸着用電極95、96を配置しても何ら問題ない。
【0085】
【発明の効果】
十分な脱ガスを行うことができ、封着工程に要する時間を大幅に短縮することができるので、製造に要する時間を短縮し、スループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の製造装置の構成を説明する図
【図2】(a):本発明の一実施形態のリアパネルの製造工程を説明する断面図
(b):その続きの工程を説明する図
(c):その続きの工程を説明する図
(d):その続きの工程を説明する図
【図3】(a):本発明の一実施形態のリアパネルを説明する断面図
(b):本発明の一実施形態のリアパネルを説明する平面図
【図4】本発明の一実施形態のアライメント封着室を説明する図
【図5】(a):本発明の一実施形態の赤外線ヒータを説明する平面図
(b):本発明の一実施形態の赤外線ヒータを説明する断面図
【図6】(a):本発明の一実施形態の封着工程を説明する断面図
(b):その続きの工程を説明する断面図
【図7】(c):その続きの工程を説明する断面図
(d):その続きの工程を説明する断面図
【図8】本発明の一実施形態の封着工程で封着された一組のパネルを説明する断面図
【図9】(a):本発明の他の実施形態のパネル保持台及び静電吸着電極を説明する図
(b):本発明の他の実施形態のパネル保持台及び静電吸着電極を赤外線が透過している状態を説明する図
【図10】(a):本発明の他の実施形態の赤外線ヒータを説明する平面図
(b):本発明のその他の実施形態の赤外線ヒータを説明する平面図
【図11】一般のプラズマディスプレイ装置を説明する図
【図12】従来の製造装置の構成を説明する図
【符号の説明】
6……フロントパネル 7……リアパネル 16……アライメント封着室(封着室) 71、72……赤外線ヒータ 91……製造装置
Claims (12)
- 真空槽と、
前記真空槽内に搬入され、相対的な位置合わせがされた状態の第1、第2のパネルを封着材を介して互いに当接させながら保持するパネル保持台と、
前記真空槽内に配置され、前記第1又は第2のパネルのいずれか一方又は両方のパネルの縁部分に赤外線を照射するように構成された加熱機構とを有する封着室であって、
前記パネル保持台の少なくとも縁部分は、赤外線透過材で構成され、
前記加熱機構から照射された前記赤外線は前記赤外線透過材を透過し、前記封着材に照射されることを特徴とする封着室。 - 前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの少なくとも一方の縁部分に対向して配置された請求項1記載の封着室。
- 前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの形状に対応する四辺形形状の四辺上に配置された請求項1記載の封着室。
- 前記加熱機構は、前記第1又は第2のパネルの裏面に赤外線を照射し、前記第1又は第2のパネルを透過させた後に、前記第1及び第2のパネルの当接部分に集光吸収するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の封着室。
- 前記パネル保持台は、前記第1又は第2のパネルの少なくとも一方を静電吸着した状態で保持できるように構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の封着室。
- 赤外線遮光材からなる静電吸着電極を備え、該静電吸着電極に電圧を印加した状態で、パネルを静電吸着して保持することができるように構成されたパネル保持台であって、
少なくとも前記パネル保持台の縁部分は、赤外線透過材で構成され、
前記静電吸着電極は、前記パネル保持台の、前記赤外線透過材で構成された領域には位置しないように配置され、
前記静電吸着電極に電圧を印加して吸着した前記パネルには、前記赤外線透過材を透過した赤外線が照射されるように構成されたことを特徴とするパネル保持台。 - 静電吸着電極を備え、該静電吸着電極に電圧を印加した状態で、パネルを静電吸着して保持することができるように構成されたパネル保持台であって、
少なくとも前記パネル保持台の縁部分は、赤外線を透過可能な第一の赤外線透過材料で構成され、前記静電吸着電極は、赤外線を透過可能な第二の赤外線透過材料からなり、前記静電吸着電極に電圧を印加して吸着した前記パネルには、前記第一、第二の赤外線透過材料を透過した赤外線が照射されるように構成されたことを特徴とするパネル保持台。 - 真空槽内で、パネル保持台上に、それぞれの表面が封着材によって当接した二枚のパネルが配置された状態で、前記封着材を加熱して熱溶融させる加熱工程と、
熱溶融した前記封着材を固化させて前記二枚のパネルを封着する固化工程とを有する封着方法であって、
前記パネル保持台の少なくとも縁部分は、赤外線透過材で構成しておき、
前記加熱工程は、前記赤外線透過部材を透過した赤外線を前記パネルの裏面側に照射し、前記パネルを透過させた後に、前記封着材に集光させ、前記封着材に吸収させることにより、前記封着材を加熱するように構成されたことを特徴とする封着方法。 - 前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱、溶融状態で真空脱ガスされたものを使用することを特徴とする請求項8記載の封着方法。
- 前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱され、溶融状態で真空脱ガスされた後、冷却されて、棒状又は額縁上に固化成形されたものを使用し、前記封着材が、前記二枚のパネルのうち少なくとも一方のパネル表面の外縁部四辺に配置されたことを特徴とする請求項8記載の封着方法。
- 前記封着材は、あらかじめ真空雰囲気下で加熱され、溶融状態で真空脱ガスされた後、固化させることなく溶融流動状態で前記二枚のパネルのうち少なくとも一方のパネル表面外縁部四辺に塗布することにより配置されたことを特徴とする請求項8記載の封着方法。
- 低融点ガラスを、真空雰囲気下で加熱、溶融状態で真空脱ガスして前記封着材を形成しておき、
前記第1及び第2のパネルは、予め真空中にて脱ガス処理された後に、前記封着材の軟化温度またはそれ以下に冷却され、その後前記第1及び第2のパネルの間に前記封着材が配置され、真空中で封着処理されることを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1項記載の封着方法。
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