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JP4575735B2 - ミクロトーム替刃 - Google Patents

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Description

本発明は、生物組織試料を作成する場合に使用されるミクロトーム替刃に関するものである。
従来から、ミクロトーム替刃は、パラフィンにより包埋した検体(生物組織)を切断して、薄片状の生物組織試料を作成するために使用されている。ミクロトーム替刃は、刃長(mm)×刃幅(mm)×厚み(mm)=80〜180×8×0.2〜0.4程度が一般的な大きさのものであり、主にステンレスから形成されている。もちろん、ミクロトーム替刃は、これらの大きさ以外のものもある。
ミクロトーム替刃は、図9に示すように刃体本体100に設けられた刃先110に、すくい面120と逃げ面130とを備えている。そして、従来のミクロトーム替刃は、図9に示すように、刃体本体100の厚み方向に断面を取ったときの断面形状は、刃先のすくい面120側の形状と逃げ面130側の面の形状が、刃体本体100の厚みを2等分する仮想平面Oを中心として、鏡像関係となるようにされている(以下、従来例1という)。そして、ミクロトーム替刃の製造時における刃付け工程では、図9に示すように砥石200の研削により、刃体本体100の端縁において、それぞれ加工幅L1、L2をもってすくい面120と、逃げ面130が形成される。従来は、この加工幅L1、L2は、ともに1mmとされている。なお、この加工幅L1、L2の値は、刃付け加工を行う場合の経験値から得られたものであった。
ところで、ミクロトーム替刃の分野ではないが、剃刀替刃の刃先(切断用のエッジ)が正中面に対して非対称的に形成された剃刀替刃の構成は、特許文献1により公知となっている(以下、従来例2という)。
特開昭49−133150号公報(第4頁左下欄及び右下欄、第5頁右下欄〜第6頁左上欄、第4図、第6図)
従来例1では、刃先110には、1mmの加工幅L1,L2にて、所定角度の刃先角θ(例えば、35°)を形成するようにすくい面と、逃げ面とを形成しているため、刃先110の肉厚が薄くなり、しかも、刃長が一般的に70〜150mmを有しており、刃幅に対して比較的長くされたものとなっていることから、しなりやすい問題があった。このように、このしなりやすさは、ミクロトーム替刃の刃長が、刃体本体100の長手方向の長さが長くなるほど大きい。
このしなりやすさが原因で、パラフィン(固形パラフィン)Pに包埋された検体を薄切りする際に、刃先にビビリが発生したり、逃げが生じ、良質な試料が得られない場合があった。
さらに、このしなりやすさが原因で、ミクロトーム替刃の刃付け工程において、刃体本体100の長手方向の中央は、最悪の場合、図10(b)に示すように、刃先110が、膨らむ太鼓状に形成されてしまう虞がある。なお、図10(a)は、ミクロトーム替刃の刃付工程において、しなりがない場合のミクロトーム替刃の平面図であり、刃先110は、同図に示すように直線状になる。
図11は、検体Kがパラフィン(固形パラフィン)Pに包埋されているところを示した平面図である。このようなパラフィンPに包埋されている検体Kを薄片状に切断する場合、図10(a)に示す直線状の刃先110を有するミクロトーム替刃100では、図11の二点鎖線に示すように、ブロック状のパラフィンPの一側面全体に対して刃先110を当接して切断を開始するようにしている。このようにすることにより、薄片状の生物組織試料が得られる。このとき、前記パラフィンPの最上部の一側面全体がほぼ同時に切り離されて薄片が徐々に形成されるため、切断開始時の薄片の一側縁全体が同時にロール中心側へ移動するようにされるとともに、薄片全体は、ロール状に巻回されて良好な薄片を形成することができる。ロール状に巻回された薄片は、この結果、一様に巻回されているため、後に薄片の巻回を解除する場合は、簡単に平面状に伸ばすことができ、後の、顕微鏡等を使用する検査工程に生物組織試料を速く供することができる。
なお、従来のミクロトーム替刃にて切断されけて形成される生物組織試料(薄片)の厚さは、1μm〜数百μmのものである。
一方、太鼓状に刃先が膨らんだミクロトーム替刃を使用して、薄片状の生物組織試料を作成する場合、まず、図11の実線で示すようにパラフィンPの一側面の一部に対し、膨らんだ刃先110の一部が片当たりして切断が開始されることになる。すると、パラフィンPはこの片当たりされた部分が、片当たりした刃先の刃厚によりパラフィン本体から切り離されて延びて巻回が始まり、続いて、最初に片当たりされた部分から徐々に周辺の部位が遅れて巻回されるため、パラフィンPの一側縁全体が同時に巻回を開始せず、薄片全体は、一様に巻回されたロール状とすることができない。このため、後に薄片の巻回を解除する場合は、簡単に平面状に伸ばすことができない問題があり、従って、後の顕微鏡等による検査工程に生物組織試料を速く供することができない。
又、薄片の厚さが数μmのように極めて薄い場合には、太鼓状に刃先が膨らんだミクロトーム替刃を使用した場合、片当たりされた部分が、先にパラフィン本体から切断されるため、ちぎれてしまい、きれいに切断された薄片状の試料を得ることができない場合もある。
特に、近年は、試料(薄片)の厚みをより薄く、よりきれいに切断された薄片状の試料が得られるミクロトーム替刃の登場が期待されている。
従来例2の剃刀替刃においては、剃刀替刃の刃先(切断用のエッジ)を正中面に対して非対称的に形成している。しかし、剃刀替刃では、その大きさが、従来例2にも記載されているが、刃長(mm)×刃幅(mm)×厚み(mm)=38×8×0.254のものである。刃先を形成する場合に、上記のような太鼓状に刃先が膨らんだとしても、刃先の膨らみはミクロトーム替刃と異なり、軽微なものである。しかも、このような剃刀替刃は、髭(毛)を剃るためのものであり、上記のような薄片を形成するためのものではなく、ミクロトーム替刃を、検体の薄片を得るために使用する際に生ずる上記特有な問題は存在しない。
本発明の目的は、刃付け工程において、太鼓状に膨らむ刃先の発生を抑制でき、薄片を形成する際にビビリや逃げがないミクロトーム替刃を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ステンレスからなる刃体本体と、前記刃体本体に設けられ、刃先角を形成するすくい面と前記刃体本体から延出された逃げ面を有する刃先とを備え、前記刃先角が10°〜35°の範囲内で、かつ、前記刃体本体の厚さか0.141〜0.4385mmの範囲内で形成され、前記すくい面は、刃先先端から0.7mmの範囲で形成され、前記逃げ面は、すくい面と同じ又はすくい面よりも小さな範囲で形成されていることを特徴とするミクロトーム替刃を要旨とするものである。
なお、刃先角は、10°〜35°が好ましいことが知られている。すなわち、刃先角αが10°未満では、刃先が弱くなり刃こぼれが生じやすくなり、好ましくない。又、刃先角αが35°を超えると、刃先の切断作用が著しく弱くなり、良好な試料の作成ができなくなる
ここで、刃先角10°を想定した場合の刃体本体20の厚み(図5参照)は、下記の通りとなる。ここでは、説明の便宜上、刃体本体20が、厚み方向に一対の互いに平行な側面を備え、両側面間の厚み方向を2等分する仮想平面O1を想定し、該刃体本体20の刃先30先端が、該仮想平面O1上にあるものとする。すくい面40と仮想平面O1間の角度、及び逃げ面50と仮想平面O1は5°である。
この場合、刃先角が10°のときは、刃体本体20の板厚は、すくい面40が単一の面(以下、単一面という)により形成される場合には、0.141〜0.247mmの間が好ましい。Aは、刃先30先端を基点としたとき、該基点から刃幅方向に形成された前記すくい面40の範囲(以下、すくい面形成範囲という)を示す。又、Bは、刃先30先端を基点としたとき、該基点から刃幅方向に形成された前記逃げ面50の範囲(以下、逃げ面形成範囲という)を示す。
刃体本体20の板厚が、0.141mmのとき、すくい面形成範囲A及び逃げ面形成範囲Bは、それぞれ単一面にて形成される場合、0.4mmとなる。
又、刃体本体20の板厚が、0.247mmのとき、すくい面形成範囲A及び逃げ面形成範囲Bが、それぞれ単一の面にて形成される場合、それぞれ0.7mmとなる。
次に、刃先角35°を想定した場合の刃体本体20(図6参照)の厚みは、下記の通りとなる。ここでは、説明の便宜上、刃体本体20が、厚み方向に一対の互いに平行な側面を備え、両側面間の厚み方向を2等分する仮想平面O1を想定し、該刃体本体の刃先30先端が、該仮想平面O1上にあるものとする。すなわち、すくい面40と仮想平面O1間の角度、及び逃げ面と仮想平面O1は17.5°である。
この場合、刃先角が35°のときは、刃体本体20の板厚は、0.254〜0.4385mmの間が好ましい。刃体本体20の板厚が、0.254mmのとき、すくい面形成範囲A及び逃げ面形成範囲Bが、それぞれ0.4mmとなる。
又、刃体本体20の板厚が、0.438mmのとき、すくい面形成範囲A及び逃げ面形成範囲Bが、それぞれ0.7mmとなる。
このように、単一面にてすくい面及び逃げ面を形成すれば、刃先角の範囲(10°〜35°)内であって、0.4〜0.7mmのすくい面形成範囲及び逃げ面形成範囲内で、刃先の体積を確保でき、刃付け工程において、太鼓状に膨らむ刃先の発生を抑制できる。又、薄片を形成する際にビビリや逃げがない。
一方、単一面ではなく、すくい面が、例えば、複数の面で形成した場合、刃先角の範囲(10°〜35°)内であって、0.4〜0.7mmのすくい面形成範囲A及び逃げ面形成範囲B内で、複数の面にてすくい面及び逃げ面を形成すれば、刃先の体積は、従来、刃先先端から1mmの範囲で、すくい面や逃げ面を形成する場合よりも、刃先の体積を確保でき、刃付け工程において、太鼓状に膨らむ刃先の発生を抑制できる。又、薄片を形成する際にビビリや逃げがない。
なお、上記の説明では、該刃体本体の刃先先端が、該仮想平面O1上にあるものとして、説明したが、請求項1は、下記の請求項2も含む趣旨である。
請求項2の発明は、請求項1において、前記刃体本体は、厚み方向に一対の平行な側面を備えており、両側面間の厚み方向を2等分する仮想平面を想定したとき、該刃体本体の刃先先端が、該仮想平面上にないように、一方の刃体本体の側面側に偏在配置したことを特徴とする。
請求項3の発明は、刃体本体と、前記刃体本体に設けられ、刃先角を形成するすくい面と前記刃体本体から延出される延出平面とを有する刃先とを備え、前記刃先角が10°〜35°の範囲内で、かつ、前記刃体本体の厚さか0.141〜0.4385mmの範囲内で形成され、前記すくい面は、刃先先端から0.7mmの範囲で形成されていることを特徴とするミクロトーム替刃を要旨とするものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項において、前記刃体本体の板厚は、少なくとも0.254mm以上であることを特徴とする
請求項1の発明によれば、ステンレスからなる刃体本体に設けられた刃先の剛性が高まるため、刃先のビビリや逃げが少なくなり、良質な薄片を薄切りすることができる。特に、逃げ面は、すくい面が形成された範囲よりも狭い範囲で形成されている場合、すくい面と同じ範囲に形成する場合よりも、より、刃先の体積を増加させることができ、刃先の剛性を高めることができる。
すなわち、従来は、経験則で、種々の板厚を備えた刃体本体に対してそれぞれ刃幅方向に刃先先端から1mmに亘って刃先を形成した場合と異なり、0.7mm以下としているため、刃先の剛性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、一方の刃体本体の側面側に刃先先端を偏在配置して、偏在配置した側に位置する方に逃げ面を形成すると、同逃げ面の刃幅方向の長さを短く設定できる。又、逃げ面と前記仮想平面とのなす角度を小さく設定できるため、この結果、逃げ面と前記仮想平面とのなす角度が小さい分、生物組織試料に対して寝かせて(切削角を小さくして)使用できるため、その分従来よりも薄切が可能となる。
請求項3の発明によれば、請求項1と同様に、ステンレスからなる刃体本体に設けられた刃先の剛性が高まるため、刃先のビビリや逃げが少なくなり、良質な薄片を薄切りすることができる。
請求項4の発明によれば、刃体本体の板厚が少なくとも0.254mm以上のミクロトーム替刃において、請求項1乃至請求項3のいずれか1項の作用効果を奏することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態のミクロトーム替刃を図1,図2(a),図3を参照して説明する。図1は、左右方向がミクロトーム替刃10の刃幅方向となるようにミクロトーム替刃10を配置して見た端面図である。
図1に示すようにミクロトーム替刃10は、ステンレスからなる刃体本体20と刃先30を備えている。刃体本体20は、平面視した場合、長四角形状に形成されている。刃先30は、刃体本体20の刃幅方向(図1において、左右方向)の一端から刃幅方向に延出されている。本実施形態のミクロトーム替刃10の大きさは、刃長(mm)×刃幅(mm)×厚み(mm)=80×8×0.254とされている。
図2(a)は、ミクロトーム替刃10の刃先30の拡大した説明図である。同図に示すように、刃先30は、図2において、すくい面40と逃げ面50とを備えている。すくい面40は、刃先30先端側に位置する第1すくい面40aと、刃体本体20側に位置する第2すくい面40bとから構成されている。第1すくい面40aと逃げ面50とにより、刃先角αが形成されている。逃げ面50の長さは、第1すくい面40aよりも長くされている。刃先30の先端は、刃体本体20の厚みを2等分する仮想平面O1から、図2(a)に示すように下方に、すなわち、逃げ面50側にオフセットした位置を通過する仮想平面O2上に配置されている。なお、仮想平面O2は、仮想平面O1と平行である。
第1すくい面40aと、仮想平面O2となす角度β1は、本実施形態では、25°とされているが、この値に限定するものではない。
第2すくい面40bと、仮想平面O1(仮想平面O2)となす角度β2は、角度β1よりも小さな値とされ、本実施形態では20°とされている。
逃げ面50と、仮想平面O2となす角度γは、本実施形態では、10°とされている。なお、角度γは、この値に限定されるものではないが、角度β1の角度未満とされている。そして、刃先角αは、β1とγとの和とされており、本実施形態では、35°とされている。すくい面形成範囲Aは、本実施形態では、0.59mmとされている。逃げ面形成範囲Bは、本実施形態では、0.17mmとされ、すくい面形成範囲Aよりも狭い範囲とされている。
上記のようなミクロトーム替刃10は、刃付け工程で、刃体本体20の先端に対して、砥石(図示しない)により、0.59mmのすくい面形成範囲Aにおいて、第1すくい面40aと第2すくい面40bとを研削し、又、0.17mmの逃げ面形成範囲Bにおいて、逃げ面50を研削することにより、形成される。
本実施形態では、下記の特徴がある。
(1) 本実施形態では、一方の刃体本体20の側面側に刃先30先端を偏在配置して、偏在配置した側に位置する方に逃げ面50を形成するようにした。この結果、本実施形態では、逃げ面50の刃幅方向の長さを短く設定できる。又、逃げ面50と仮想平面O1とのなす角度γを、角度β1よりも小さく設定できるため、この結果、逃げ面50と仮想平面O1とのなす角度が小さい分、生物組織試料に対して寝かせて(切削角を小さくして)使用できるため、その分従来よりも薄切が可能となり、例えば、1μm未満の厚みの試料も作成可能とすることができる。
図3は、本実施形態のミクロトーム替刃10を検体を包埋しているパラフィンPに対する切削角を示し、仮想平面O1と逃げ面50となす角は10°であるため、切削角は25°とすることができる。一方、図8は、従来のミクロトーム替刃100の場合(刃先角θが35°で、仮想平面O1と逃げ面となす角は17.5°)を示しており、切削角は30°となる。
(2) 又、ステンレスからなる刃体本体に設けられた刃先の剛性が高まるため、刃先のビビリや逃げが少なくなり、良質な薄片を薄切りすることができる。特に、逃げ面は、すくい面が形成された範囲よりも狭い範囲で形成されている場合、すくい面と同じ範囲に形成する場合よりも、より、刃先の体積を増加させることができ、刃先の剛性を高めることができる。
(3) 製造時(刃付け工程)において、刃体のしなりやすさがなくなっているため、安定した刃先形成ができる。すなわち、従来と異なり、刃先が太鼓状に形成されることが抑制できる。又、すくい面形成範囲Aや、逃げ面形成範囲Bが、1mmよりも狭いため、刃付け工程における砥石の摩耗による減少をすくなくすることができる。
(第2実施形態)
図2(b)は、第2実施形態を示している。同図に示すように、第2実施形態は、第1実施形態の構成中、各部の大小関係が、第1実施形態と同様であり、各部の諸元が下記のように変更されている。なお、本実施形態のミクロトーム替刃10の大きさは、第1実施形態と同様である。
第1すくい面40aと、仮想平面O2となす角度β1は、第2実施形態では、20°とされている。第2すくい面40bと、仮想平面O1(仮想平面O2)となす角度β2は、角度β1よりも小さな値とされ、第2実施形態では15°とされている。
逃げ面50と、仮想平面O2となす角度γは、本実施形態では、15°とされている。そして、刃先角αは、β1とγとの和とされており、本実施形態では、35°とされている。すくい面形成範囲Aは、第2実施形態では、0.69mmとされている。逃げ面形成範囲Bは、第2実施形態では、0.22mmとされている。
上記のようなミクロトーム替刃10は、刃付け工程で、ステンレスからなる刃体本体に設けられた刃体本体20の先端に対して、砥石(図示しない)により、0.69mmのすくい面形成範囲Aにおいて、第1すくい面40aと第2すくい面40bとを研削し、又、0.22mmの逃げ面形成範囲Bにおいて、逃げ面50を研削することにより、形成される。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図2(c)は、第3実施形態を示している。同図に示すように、第3実施形態は、第1実施形態の構成中、仮想平面O2を省略して、刃先30先端が仮想平面O1上に位置するように配置され、各部の諸元が下記のように変更されている。なお、本実施形態のミクロトーム替刃10の大きさは、第1実施形態と同様である。第1すくい面40aと、仮想平面O2となす角度β1は、第2実施形態では、17.5°とされている。第2すくい面40bと、仮想平面O1(仮想平面O2)となす角度β2は、角度β1よりも小さな値とされ、第3実施形態では10°とされている。
逃げ面50と、仮想平面O1となす角度γは、17.5°とされている。そして、刃先角αは、β1とγとの和とされており、本実施形態では、35°とされている。すくい面形成範囲Aは、第3実施形態では、0.64mmとされている。逃げ面形成範囲Bは、第3実施形態では、0.4mmとされている。
上記のようなミクロトーム替刃10は、刃付け工程で、刃体本体20の先端に対して、砥石(図示しない)により、0.64mmのすくい面形成範囲Aにおいて、第1すくい面40aと第2すくい面40bとを研削し、又、0.4mmの逃げ面形成範囲Bにおいて、逃げ面50を研削することにより、形成される。
このように具体化した場合、刃先の剛性が高まるため、刃先のビビリや逃げが少なくなり、良質な薄片を薄切りすることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態を示す図4は、第1実施形態の構成中、仮想平面O2が省略されて、刃先30先端が、刃体本体20の下面から、面一となるように延出された延出平面20a上に位置するように形成されている。そして、延出平面20aが形成されることにより、すくい面が省略されている。又、各部の諸元は下記のように変更されている。延出平面20aは、仮想平面O1と平行である。なお、本実施形態のミクロトーム替刃10の大きさは、第1実施形態と同様である。第1すくい面40aと、延出平面20aとなす角度β1は、35°とされている。第2すくい面40bと、延出平面20aとなす角度β2は、角度β1よりも小さな値とされ、第4実施形態では15°とされている。そして、刃先角αは、β1と同じ値とされている。
すくい面形成範囲Aは、第4実施形態では、0.7mmとされている。
上記のようなミクロトーム替刃10は、刃付け工程で、刃体本体20の先端に対して、砥石(図示しない)により、0.7mmのすくい面形成範囲Aにおいて、第1すくい面40aと第2すくい面40bとを研削することにより、形成される。
第4実施形態においても、このように具体化した場合、刃先の剛性が高まるため、刃先のビビリや逃げが少なくなり、良質な薄片を薄切りすることができる。 なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定されるものではなく、下記のように変更してもよい。
○ 図7に示すように、逃げ面50を刃先30先端側に位置する第1逃げ面50aと刃体本体20側に位置する第2逃げ面50bとにより構成する。そして、第1すくい面40aと第2すくい面40bとをそれぞれ第1逃げ面50aと第2逃げ面50bとが仮想平面O1を中心に鏡像関係となるように配置する。
そして、仮想平面O1と第1逃げ面50aとがなす角度をγ1とし、仮想平面O1と第2逃げ面50bとがなす角度をγ2としたとき、角度γ1=角度β1、角度γ2=角度β2としている。本実施形態では、角度γ1+角度β1は35°とし、角度γ2+角度β2は、25°となるようにしている。又、すくい面形成範囲Aと逃げ面形成範囲Bとは、同じ長さとしている。又、本実施形態では、すくい面形成範囲A例えば、0.53mmとしている。なお、ミクロトーム替刃の大きさは、第1実施形態と同様である。
第1実施形態のミクロトーム替刃の端面図。 (a)は、同じく第1実施形態のミクロトーム替刃の要部拡大端面図、(b)及び(c)は、他の実施形態のミクロトーム替刃の要部拡大端面図 第1実施形態のミクロトーム替刃の使用状態を示す説明図。 他の実施形態のミクロトーム替刃の端面図。 ミクロトーム替刃の端面図。 ミクロトーム替刃の端面図。 他の実施形態のミクロトーム替刃の端面図。 従来のミクロトーム替刃の使用状態を示す説明図。 従来のミクロトーム替刃における刃付け工程の説明図。 (a)、(b)は、ミクロトーム替刃の刃先の状態を示す平面図。 パラフィンに包埋された検体を切断する際の説明図。
符号の説明
10…ミクロトーム替刃
20…刃体本体
30…刃先
40…すくい面40
40a…第1すくい面
40b…第2すくい面
50…逃げ面
A…すくい面形成範囲
B…逃げ面形成範囲
O1,O2…仮想平面
α…刃先角

Claims (4)

  1. ステンレスからなる刃体本体と、前記刃体本体に設けられ、刃先角を形成するすくい面と前記刃体本体から延出された逃げ面を有する刃先とを備え、
    前記刃先角が10°〜35°の範囲内で、かつ、前記刃体本体の厚さが0.141〜0.4385mmの範囲内で形成され、
    前記すくい面は、刃先先端から刃幅方向へ最大0.7mmの範囲内で形成され、前記逃げ面は、すくい面と同じ又はすくい面よりも小さな範囲で形成されていることを特徴とするミクロトーム替刃。
  2. 前記刃体本体は、厚み方向に一対の互いに平行な側面を備えており、両側面間の厚み方向を2等分する仮想平面を想定したとき、該刃体本体の刃先先端が、該仮想平面上にないように、一方の刃体本体の側面側に偏在配置したことを特徴とする請求項1に記載のミクロトーム替刃。
  3. ステンレスからなる刃体本体と、
    前記刃体本体に設けられ、刃先角を形成するすくい面と前記刃体本体側面と面一に延出される延出平面とを有する刃先とを備え、
    前記刃先角が10°〜35°の範囲内で、かつ、前記刃体本体の厚さが0.141〜0.4385mmの範囲内で形成され、
    前記すくい面は、刃先先端から刃幅方向へ最大0.7mmの範囲内で形成されていることを特徴とするミクロトーム替刃。
  4. 前記刃体本体の板厚は、少なくとも0.254mm以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のミクロトーム替刃。
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