JP4569691B2 - 記録再生装置、記録装置、再生装置、記録再生方法、記録方法、再生方法 - Google Patents
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Description
先ず、図10において、記録時には、光源からの入射光に対し、光強度変調器101にて空間光変調として光強度変調を施すことで、図のように同軸上に配置された信号光と参照光とを生成する。光強度変調器101は、例えば液晶パネルなどで構成される。
このとき、上記信号光としては、記録データに応じた空間光変調を施して生成される。また、上記参照光は、所定パターンによる空間光変調を施して生成する。
なお、この位相マスク102による位相変調は、1画素(ピクセル)単位で行う。ここでの画素とは、光変調のために光強度変調器101が備える変調面を形成する個々の画素をいう。例えば光強度変調器101が液晶パネルである場合には、この液晶パネルを形成する1つの画素が、上記1画素単位に相当する。
上記位相マスク102による位相パターンは、ランダムパターンとされている。これによって、光強度変調器101から出力される信号光内の光強度=1の画素を、振幅=1と振幅=−1とにランダム(半々)に分けることができるようにされている。このように振幅=1と振幅=−1とにランダムに分けられることで、フーリエ面(周波数平面:この場合はメディア上での像と考えればよい)において均質にスペクトルをばらまくことができ、これによって信号光におけるDC成分の抑圧を図ることができるものである。
信号光のDC成分によっては、記録材料において照射光の強度集中が生じる。これにより、記録材料が大きく反応し、例えば上述した多重記録ができなくなる可能性がある。すなわち、DC成分が記録された部分に対しては、それ以上データを多重させて記録することができなくなってしまう。そこで、上記のようなランダム位相パターンによってDC成分を抑圧すれば、データの多重記録が可能となり、高記録密度化が図られることになる。
上記位相マスク102による位相変調を受けた信号光、参照光は、共に対物レンズ103によって集光されてホログラム記録媒体HMに対して照射される。これにより、ホログラム記録媒体HMにおいては、信号光(記録像)に応じた干渉縞(回折格子:ホログラム)が形成される。そして、この干渉縞の形成によってデータが記録される。
このとき、上記のようにして参照光は記録時と同じ位相パターンが与えられたものとなっている。このような参照光がホログラム記録媒体HMに照射されることにより、図11(b)に示すように、記録されたホログラム像に応じた回折光が得られ、該回折光がホログラム記録媒体HMからの反射光として出力されることになる。すなわち、記録データに応じた再生像(再生光)が得られる。
つまり、光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録に際しては、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成し、再生に際しては、上記所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るための上記参照光を生成する光生成/強度変調手段と、上記信号光と上記参照光とに対して第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度により画素単位に基づいて位相変調を行うもので、上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、上記ランダム位相単位内での第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段とを備えることとした。
つまり、光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成光生成/強度変調手段と、上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段とを備えることとした。
つまり、光源からの光を入射して、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るためにホログラム記録媒体に照射するべき参照光を生成可能であって、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した上記参照光を生成する光生成/強度変調手段と、上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段とを備えることとした。
つまり、参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定する。そのうえで、上記ランダム位相単位内での第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行うものである。
これにより形成される位相変調度のパターンにおいては、例えば1画素単位で位相変調度をランダムに設定した場合よりも、同じ位相変調度が連続する数を少なく制限できる。このため、参照光の強度分布はより均一に近づくこととなって、周波数帯域特性も改善される。
コアキシャル方式は、信号光と参照光とを同一軸上に配置し、それらを共に所定位置にセットされたホログラム記録媒体に照射して干渉縞によるデータ記録を行い、また再生時には参照光をホログラム記録媒体に対して照射することで干渉縞により記録されたデータの再生を行う方式である。
レーザダイオード1からの出射光はコリメータレンズ2を介した後、光強度変調器3に対して入射する。
具体的に、この場合の光強度変調器3では、光強度変調として、入射光を画素単位でON/OFFする。即ち、1又は0による光強度を与えるようにして変調する。
具体的に、この場合の光強度変調器3では、その中心部を含む略円形の所定の画素範囲が信号光エリアA2とされ、この信号光エリアA2の外周側に隣接する略輪状の所定の画素範囲がギャップエリアA3、さらにこのギャップエリアA3の外周側に隣接する略輪状の所定の画素範囲が参照光エリアA1として設定されている。
遮光マスク6Bは、光軸中心から所定範囲内の入射光のみを透過するようにして構成されている。記録時には、この遮光マスク6Bにより信号光のサイズの縮小化が図られる。これにより、高記録密度化が図られるようにしている。
このような位相変調を可能とする位相マスク13の具体的な構成例としては、例えば位相マスクをガラス等の光学材料により構成することとしたうえで、画素ごとに対応する面部分について、上記光学材質の厚みを異ならせるようにしたものが一般的に知られている。これにより、光学物質の厚さの違いによる光路長差に応じて、0の位相(位相=0)が与えられる画素とπの位相(位相=π)が与えられる画素とが設定される。
具体的に、位相=πを与える場合には、入射光の波長をλ、用いる部材の屈折率をnとしたとき、その厚さの違いtをt=λ/{2(n−1)}に設定すればよい。
ここで、0(0°)の位相(位相=0)は1の振幅(振幅=1)に対応し、π(180°)の位相(位相=π)は振幅=−1に対応する。この場合、位相=0のときの振幅=1を基準位相と定義する。以下において、位相=0や位相=πなどと言ったときは、この基準位相との位相差を示すものであるとする。また、「再生像との位相差」と言った場合も、基準位相である位相=0のときの振幅=1の再生像との位相差を指すものとする。
上記のようにして2値のランダムパターン(2値ランダム)による位相変調が信号光に対して与えられることにより、参照光と信号光との干渉効率の向上を図ることができる。また、同時にフーリエ面(メディア上での像)において均質にスペクトルをばらまくことができ、振幅=1の数と振幅=−1の数をほぼ同じとすることによって、信号光内のDC成分の抑圧を図ることができる。
ここで、記録時においては、図2示したように光強度変調器3により生成された信号光と参照光とが、上記した経路を経て上記ホログラム記録媒体10上に集光するようにされるものとなる。
すなわち、記録時において光強度変調器3は、記録信号処理部20からの駆動信号に応じて、信号光エリアA2内の画素ごとに、記録データに応じてON/OFFするようにして駆動が行われる。これにより信号光エリアA2については、記録データに応じて各画素の光強度について1又は0に変調される。
確認のために述べておくと、本実施形態においては、この光強度変調パターンとして、参照光に対応する全画素をON(光強度=1)とする、いわゆるベタパターンも含められる。
なお、再生信号処理部30の説明にあたり、下記の前提となる事柄について述べておく。
ホログラム記録再生方式では、光学的な歪みや倍率などの問題から、光強度変調器3側の各画素(以下データピクセルとも呼ぶ)とイメージセンサ11側の各画素(ディテクタピクセルとも呼ぶ)とを厳密に1対1に合わせることが非常に困難とされている。すなわち、光強度変調器3の各画素に対応する再生像を、イメージセンサ11上の想定する各画素に厳密に入射させることが非常に難しい。
そのため、このようなずれに対応して、イメージセンサ11で得られる画像信号中のどの位置に光強度変調器3のデータピクセルが位置しているかを探索するようにされる。そして、この探索の結果特定されたデータピクセルの位置の振幅値を得て、その振幅値からデータピクセルごとのビット値の識別を行う。
例えば、上記例のようにオーバーサンプリングレートが2×2=4倍に設定される場合、イメージセンサ11からは、光強度変調器3側の4倍の解像度を有する画像信号が得られ、この画像信号が、再生信号処理部30に対して再生信号として入力される。
図示するようにして再生信号処理部30内には、アップコンバート部31、等化フィルタ32、リサンプリング部33、データ識別部34、スパース符号デコード部35が備えられている。
このようにオーバーサンプリング後の画像に対してさらにアップコンバート処理を行うことで、解像度をさらに上げることができ、再生像の照射位置ずれに応じた位置合わせをより高精度に行うことができる。
なお、ここでの符号間干渉防止のための等化処理は、光ディスクや通信などの分野でも多用されている1次元信号についての波形等化処理を、2次元に拡張したものとなる。
ここで、画像信号中における各データピクセルの位置特定に関しては、記録データ内にシンクと呼ばれる所定パターンデータを挿入しておくという手法が知られている。この手法を採用する場合、リサンプリング部33としては、画像信号中から上記所定パターンとしてのシンク部分を探索し、その結果検出されたシンクの位置から各データピクセルの位置を特定する。
なお、このような各データピクセルの位置特定手法としては、本実施の形態の読み出し動作と直接的に関係するものではないことから詳細な説明は省略する。これまでに知られている手法、或いは今後提案される手法など適宜最適とされる手法が採用されればよく、本実施の形態において特に限定はしない。
また、計算によらず、特定された位置から最もタイミングの近い信号値をそのデータピクセルの振幅値として選択する最近傍法(Nearest neighbor method)もある。
なお、このような振幅値の取得処理についても多様な手法を採ることができ、ここでその手法について特に限定はしない。
ここで、先の説明によると、記録時においては記録データの8ビットがスパース符号化によって4×4=16ビットのブロック形状のデータ配列(シンボル)に変換され、これらシンボルがホログラムページ内にマッピングされる。
このスパース符号化としては、例えば16ビットのうちm個のビットのみを1とし、それ以外を全て0とするような符号化が行われる。これに応じデータ識別部34は、シンボル単位ごとに各データピクセルの振幅値のうち値の大きい上位m個のデータピクセルのビットを1とし、それ以外の全てのデータピクセルのビットを0とするデータ識別を行う(ソート検出と呼ばれる)。
そして、このようなソート検出によるシンボル単位でのデータ識別によってシンボル単位で得られる各ビット値を、後段のスパース符号デコード部35に対して供給する。
なお、この場合には、光強度変調器3と位相マスク13が一体化された部位をSLMということができる。
これは、例えば位相変調により得られる位相パターンが細かいほど、信号光、参照光のスペクトルが拡散してDC成分のピーク抑圧効果を高められるというのが、理由の1つとなる。
本実施形態のように画素単位で空間光変調を行う場合、1画素単位で位相変調を行うこととすれば、位相パターンが最も細かくなり、DC成分のピーク成分の抑圧効果は最大限に得られる、ということがいえる。
図5(a)は、位相マスク13を透過したことで位相変調が施された後の参照光51の全体像を抜き出して示し、図5(b)には、図5(a)に示される参照光51の一部を拡大して示している。
そして、この図5(b)においては、黒色部分及び白色部分について、例えば破線で括って示す箇所をはじめ、1画素のみで独立する箇所が他にも散在している。例えばこのような画素のパターンの存在が、1画素を最小変調単位として位相変調が行われたことを示している。つまり、図5に示される位相パターンとしては、1画素単位での2値ランダムとしている。
なお、この図においても、図6と同様に、図6(a)に示される参照光51の一部を、図6(b)にて拡大したものとして示している。また、この場合にも、図6(b)においては、白色部分は位相=0による変調が行われた画素に対応する領域を示し、黒色部分は位相=πによる変調が行われた画素に対応する領域を示しているものとする。
本実施形態では、参照光51の全領域を上記N×Mの画素配列により分割して得られる個々の領域について「ランダム位相単位」という。即ち、本実施形態においては、参照光51の位相変調に際して、参照光51の領域を、ランダム位相単位により分割設定する。
なお、図6(b)においては、水平画素数N=2、垂直画素数M=2として、ランダム位相単位を2×2画素から成る配列パターンにより形成した例を示している。
即ち、図5の場合には、1画素単位での2値ランダムによる位相パターンであるのに対して、図6の場合には、3画素以上の所定画素数が配列されて成るランダム位相単位での2値ランダムによる位相パターンとしているものである。
ここで、ホログラム記録媒体内(焦点面)における参照光の強度分布として、図7(a)には、図5に対応する、1画素単位での2値ランダムによる位相パターンを与えた場合を示している。これに対して図7(b)は、図6に示した、N=M=2のランダム位相単位での2値ランダムによる位相パターンを与えた場合を示している。
即ち、記録媒体面における参照光の強度分布としては、1画素単位での2値ランダムによる場合よりも、ランダム位相単位[N=M=2]での2値ランダムによる場合のほうが、より外周部の強度が強調されたものとなっている。
参照光は、中央部の周波数が低く、周囲にいくのにつれて周波数が高くなっていくので、上記の結果を周波数特性として見た場合には、ランダム位相単位[N=M=2]での2値ランダムによる場合のほうが、高い周波数領域を強調できるものとなっている。つまり、周波数特性としては、それだけ高い周波数帯域にまで拡大された、より良好な特性であるといえる。
これによると、先ず、データ“0”の信号強度に対応する分布域において、図8(a)よりも図8(b)のほうが、乱れの少ない、正規に近い良好な分布(ヒストグラム形状)を得ている。また、データ“1”の信号強度に対応する分布域においても、同様に、図8(b)のほうがより良好なヒストグラム形状となっている。
このようにして、1画素単位での2値ランダムによる位相変調よりも、ランダム位相単位での2値ランダムによる位相変調のほうが、より高い記録再生特性を得ることができる。
つまり、位相マスク13としての光学材質(例えばガラス材料)について、位相=0が設定された画素に対応する部分については、位相=0を与えることのできる物理的な厚さを設定し、位相=πが設定された画素に対応する部分については、位相=πを与えることのできる物理的な厚さを設定して形成すればよい。
例として、2×2画素による以外の画素配列パターンとしては、先ず、N,Mについて、N=Mとしたうえで、2より大きな数を設定することが考えられる。
また、ランダム位相単位を形成する総画素数について2以上であることとしたうえで、N≠Mとなる画素配列パターンとすることが考えられる。
実際においては、例えば、現実に測定あるいは解析して得られる結果をはじめ、その他考え得る各種の条件に基づいて、水平画素数M及び垂直画素数Nについて最適とされる値を求めるようにすればよい。ただし、一般的には、水平方向と垂直方向とで偏りなく同等な特性を得ることが容易であるなどの点で、M=Nによる画素配列パターンとすることが順当であると考えられる。
ランダム変調単位を利用して参照光に位相パターンを与える場合においては、上記した効果を有効に得るためには、位相マスク13に設定したランダム位相単位間での位相のランダム性をできる限り維持し、光の波面の振幅についてもランダム性が与えられることが好ましい。すると、光強度変調素子による光強度変調としては、参照光を形成する全画素について光強度=1となる光強度変調パターンとすることが最適であることになる。この場合、位相マスク13に設定した位相=0、位相=πは、振幅=+1、若しくは振幅=−1としてそのまま反映されるからである。
ちなみに、ホワイトレートが1よりも小さな光強度変調パターンを参照光に与えたとする。この場合の参照光は、或る規則性でもって、光強度=1、0の画素が混合された光強度変調パターンとなるので、振幅=0の画素が発生し、その分、上記したランダム位相単位間での位相のランダム性を維持できなくなる。そして、この傾向は、ホワイトレートが小さくなるほど顕著になる。
先の実施形態においては、位相変調素子について位相マスク13としていた。
位相マスク13は、前述したように、予め設定した位相パターンに対応させて、例えばガラスなどの光学素材に対して厚さを異ならせたパターンを形成して構成される。従って、参照光に与えられる位相パターンは、位相マスク13において形成される厚みのパターンに応じて固定となる。
なお、本実施形態では、このような位相素子について位相変調器ということにして、位相パターンが固定となる位相マスクと区別する。
また、位相変調と光強度変調については、変調する対象が位相と強度とで異なるものの、同じく空間光を変調することから、これらの変調については空間光変調という。
例えば液晶パネルに対してオン/オフに対応する2値の駆動電圧を与えると、駆動電圧のオンとオフとで、液晶の配向が変化する。例えば液晶分子の屈折率とこの配向の変化が組み合わされることで、透過光について2つの異なる位相を与えることが可能になる。
即ち、図1における位相マスク13に代えて、位相変調器を挿入して設けることとすればよい。また、位相変調器を備える構成との場合にも、図4に準ずるようにして、位相変調器と光強度変調器3とを一体化し、1つの部品素子によるSLMとして形成できる。
また、この図では、レーザダイオード1及びホログラム記録媒体10と共にSLMを示すことで、SLMがレーザダイオード1からホログラム記録媒体10に至るまでの光路内において設けられるものであることが示されている。
このようにして生成された光強度変調器3における全有効画素分のデータパターンは、強度変調ドライバ23に供給される。強度変調ドライバ23はこのデータパターンに基づき光強度変調器3の各画素を駆動制御する。
これにより、記録データに応じたパターンにより光強度変調の施された信号光の元となる光と、さらに所定パターンで光強度変調された参照光の元となる光とが生成される。
これによってホログラム記録媒体10に対しホログラムページ単位ごとにデータを記録することができる。
このために、位相変調パターン生成部24は、位相マスクとしての位相変調を行うために、予め設定された所定のデータパターンに基づき、位相変調器13Aにおいて信号光エリアA2に設定すべき位相変調パターンを生成する。
なお、この位相マスクとしての位相変調パターンについては、2値ランダムパターンが設定されている。
そして位相変調パターン生成部24は、このようにして生成した信号光エリアA2と参照光エリアA1についてのそれぞれの位相変調パターン(対応する各画素の制御パターン)を併せて、位相変調器13Aにおける全有効画素分の位相変調パターンを生成する。このとき、信号光エリアA2と参照光エリアA1以外の画素については、例えば位相=0に対応した値を設定するものとすればよい。
そして、このようにして生成した位相変調パターンを位相変調ドライバ25に供給する。
つまり、或る位相構造を有する参照光を用いて記録した信号光(データ、ホログラムページ)は、再生時において同一の位相構造(位相パターン)による参照光を照射することによってのみ読み出すことができるという選択性が与えられる。これを応用し、記録時にそれぞれ異なる位相パターンによる参照光を用いてホログラムページを多重記録し、再生時には、ホログラムページごとに、それを記録したときと同じ位相パターンによる参照光を照射することで、多重記録されたそれぞれのデータを選択的に読み出すことができる。
そこで、上記のようにして記録時と再生時とで、ホログラムページごとに対応して異なる位相パターンが形成するようにして位相変調器13Aを駆動すれば、上記の多重記録を行ったとしても、特定のホログラムページを正しく選択して読み出すことができる。つまり、ホログラムページの多重記録が可能となる。
Claims (7)
- 光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録に際しては、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成し、再生に際しては、上記所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るための上記参照光を生成する光生成/強度変調手段と、
上記信号光と上記参照光とに対して第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度により画素単位に基づいて位相変調を行うもので、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段と、
を備える記録再生装置。 - 上記光生成/強度変調手段は、
画素ごとに1又は0による光強度を与える光強度変調を行うものとされたうえで、上記所定の光強度変調パターンとして、上記参照光を形成する画素の全ての光強度が1となるようにして上記参照光を光強度変調する、
請求項1に記載の記録再生装置。 - 光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成光生成/強度変調手段と、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段と、
を備える記録装置。 - 光源からの光を入射して、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るためにホログラム記録媒体に照射するべき参照光を生成可能であって、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した上記参照光を生成する光生成/強度変調手段と、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手段と、
を備える再生装置。 - 光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録に際しては、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成し、再生に際しては、上記所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るための上記参照光を生成する光生成/強度変調手順と、
上記信号光と上記参照光とに対して第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度により画素単位に基づいて位相変調を行うもので、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手順と、
を実行する記録再生方法。 - 光源からの光を入射して、ホログラム記録媒体に照射するべき信号光と参照光とを生成可能であって、記録データに応じて画素単位で光強度変調した上記信号光と、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した、上記信号光との干渉縞によりホログラム記録媒体にデータを記録するための上記参照光を生成光生成/強度変調手順と、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手順と、
を実行する記録方法。 - 光源からの光を入射して、上記ホログラム記録媒体から再生光を得るためにホログラム記録媒体に照射するべき参照光を生成可能であって、所定の光強度変調パターンが形成されるようにして画素単位で光強度変調した上記参照光を生成する光生成/強度変調手順と、
上記参照光については、この参照光に対応する全画素について、水平画素数N×垂直画素数M(N,Mは1以上の自然数)による2以上の画素により形成される特定の画素配列パターンから成るランダム位相単位により分割設定したうえで、
上記ランダム位相単位内での第1〜第n(nは2以上の自然数)の位相変調度ごとに対応する画素数を、上記ランダム位相単位の間で共通に設定し、かつ、上記ランダム位相単位の間で第1〜第nの位相変調度ごとに対応する画素の配置パターンをランダムに設定して位相変調を行う位相変調手順と、
を実行する再生方法。
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