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JP4542896B2 - シリコーン泡制御組成物 - Google Patents

シリコーン泡制御組成物 Download PDF

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JP4542896B2 JP2004530199A JP2004530199A JP4542896B2 JP 4542896 B2 JP4542896 B2 JP 4542896B2 JP 2004530199 A JP2004530199 A JP 2004530199A JP 2004530199 A JP2004530199 A JP 2004530199A JP 4542896 B2 JP4542896 B2 JP 4542896B2
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Description

[発明の分野]
本発明は、泡を生成しやすい水性組成物における使用のためのシリコーン系泡制御組成物に関する。本発明の泡制御組成物は、洗剤組成物、特に洗剤粉末に添加し、洗剤を洗浄時に使用したときに過剰な泡生成を抑制することができる。
例えば、食品加工、織布染色、製紙、汚水処理および洗浄用途に使用される多くの水性系では、泡の生成を制御または抑制する必要がある。自動洗濯機、特に、前面から入れるタイプの洗濯機で洗濯を行なう場合、泡の形成を許容レベルに維持することは重要である。過剰な泡により、床に洗濯液が溢れたり、洗濯操作そのものの効率が低下したりし得る。洗剤業界では、これまでよりも高効率で機能する洗剤組成物の使用に向けての動きがある。例えば、洗剤組成物中の界面活性剤レベルの増加、従来の界面活性剤よりも高い泡生成プロファイルを有する界面活性剤の使用および洗濯条件の変更に由来する泡を制御する必要がある。泡制御組成物の添加レベルは、最小限に維持することが望ましい。したがって、洗剤組成物に組み込むための、より効率的な泡制御組成物を開発する必要性が生じている。
[発明の背景]
欧州特許出願1075863号明細書(EP−A−1075863)には、(A)式X−Ph(式中、Xは二価脂肪族炭化水素基を表し、Phは芳香族基を表す)の少なくとも1個のケイ素結合置換基を有するオルガノポリシロキサン物質、(B)水不溶性有機系液状物、(C)オルガノシリコン樹脂、および(D)疎水性充填剤を含有する泡制御剤が記載されている。水不溶性有機系液状物(B)は、例えば、鉱油、液状ポリイソブテン、イソパラフィン油または植物油であり得る。欧州特許出願1075863号明細書(EP−A−1075864)には、水不溶性有機系液状物(B)を含まないこと以外は同様の組成物の泡制御剤が記載されている。
欧州特許出願578424号明細書(EP−A−578424)には、各々が9〜35個の炭素原子を含むアルキル側鎖を有するポリジオルガノシロキサンを含む泡制御剤が記載されている。このポリジオルガノシロキサンは、微細化された疎水性粒状物質、例えば、疎水性シリカ、および任意選択でMQオルガノシリコン樹脂とともに使用される。欧州特許出願578424号明細書(EP−A−1070526)には、さらに安定化助剤(これは、約40〜80℃の融点を有する有機化合物、好ましくは脂肪酸、脂肪族アルコールまたはアルキルリン酸エステルである)を含むような泡制御組成物が記載されている。
欧州特許出願210731号明細書(EP−A−210731)には、シリコーン消泡剤、および50〜85℃の範囲の融点を有する有機物質(これは、12〜20C脂肪酸とグリセリンのモノエステル、例えばモノステアリン酸グリセリルを、任意に自己乳化性形態で含む)を含有する粒状泡制御剤が記載されている。このモノステアリン酸グリセリルは、洗浄液中に放出されたとき、シリコーン消泡剤の有効性に影響しないと記載されている。米国特許発明5238596号明細書(US−A−5238596)には、シリコーン消泡剤および約45〜85℃の範囲の融点を有する有機物質(これは、脂肪酸、脂肪族アルコールまたはグリセリンのモノエステルである)および12〜20C脂肪酸ならびにデンプン担体を含有する粒状泡制御剤が記載されている。
英国特許発明1523957号明細書(GB−A−1523957)には、表面上にオルガノポリシロキサン消泡剤を有する粉末状または顆粒状のトリポリリン酸ナトリウム、硫酸ナトリウムまたは過ホウ酸ナトリウムを含有する泡制御物質が記載されており、このオルガノポリシロキサン消泡剤は、少なくとも部分的に、55〜100℃の融点を有する水不溶性ワックスと水不溶性乳化剤との混合物中に内包されている。
米国特許発明4609490号明細書(US−A−4609490)には、90%以上のグリセリン脂肪酸モノエステルを添加剤とともに含有する豆腐製造用消泡剤が記載されており、この添加剤は、消泡活性を有するシリコーン、および弱い消泡活性を有し、かつ担体としての機能を果たし得る炭酸カルシウムなどの無機物質を含有する。
欧州特許出願516109号明細書(EP−A−516109)には、液状ポリジメチルシロキサン、微粒状シリカ、および反応して架橋構造を形成することができるビニル基およびSi−H基を有するポリシロキサンを含有するシリコーン消泡剤が記載されている。この消泡剤組成物は、界面活性剤として作用するためのポリエチレングリコール化合物および脂肪酸エステル化合物を含み得る。
より効率的な泡制御剤が提供される必要性が、なお存在している。本発明者らは、驚いたことに、オルガノポリシロキサン物質を基剤とする効率的な泡制御剤を、ある特定の組み合わせの添加剤と組み合わせると、さらにより効率的な泡制御組成物が得ることができることをここに見出した。
[発明の概要]
本発明による泡制御組成物は、式
Figure 0004542896
(式中、各R基は、同じであっても異なっていてもよく、炭素数が1〜36のアルキル基または炭素数が36までのアリール基もしくはアラルキル基から選択され、R基中の平均炭素原子数が少なくとも1.3である)
を単位ユニットとして含有する液状ポリジオルガノシロキサン、および
無極性ポリオールエステル(A)5〜50重量部と、該成分(A)と混和性であり、かつ該成分(A)よりも極性が高い成分(B)50〜95重量部とを含有し、(A)および(B)の少なくとも一方が該液状ポリシロキサンと混和性である、少なくとも35℃の融点を有する添加剤組成物を含有する。
「混和性」により、本発明らは、液相中の混合された物質(すなわち、必要であれば溶融された)が、泡制御組成物中で存在しているその割合で相分離を示さないことを意図する。これは、充填剤も樹脂も非存在下での液状混合物の透明性により判断され得る。両液が混和性であれば、混合物は透明になり、一相になる。両液が非混和性であれば、混合物は不透明になり、放置すると二相に分離する。
[発明の詳細な説明]
液状ポリジオルガノシロキサンは、好ましくは、5モル%以下のRSiO3/2単位などの分枝単位または架橋部分を有し、最も好ましくは2モル%未満の分枝単位を有する。R基中の平均炭素原子数は、好ましくは少なくとも1.7であり、最も好ましくは、R基がアリール基またはアラルキル基を含む場合は少なくとも2.0であり、R基がアリール基またはアラルキル基を含まない場合は少なくとも2.5である。液状ポリジオルガノシロキサンは、好ましくは、ポリエーテル鎖などの非シリコーンポリマー鎖を含まない。
好ましい液状ポリジオルガノシロキサンは、例えば、EP1075864に記載されているような、少なくとも10%の、式で表される。
Figure 0004542896
ジオルガノシロキサン単位、および
90%までの、式で表される
Figure 0004542896
(式中、Xは、炭素原子を介してケイ素に結合した二価の脂肪族有機基を表し、Phは芳香族基を表し、Yは炭素数が1〜4のアルキル基を表し、Y’は炭素数が1〜24の脂肪族炭化水素基を表す)
ジオルガノシロキサン単位を含有するポリシロキサンであり得る。−X−Ph基を含有するジオルガノシロキサン単位が、好ましくは、該液状ポリジオルガノシロキサン中のジオルガノシロキサン単位の5〜40%を構成する。X基は、好ましくは、炭素数が2〜10、最も好ましくは炭素数が2〜4の二価アルキレン基であるが、あるいはまた、2つのアルキレン基間またはアルキレン基と−Ph基間にエーテル結合を含んでいてもよく、エステル結合を含んでいてもよい。Phは、最も好ましくはフェニル基であるが、例えば、1つ以上のメチル、メトキシ、ヒドロキシまたはクロロ基で置換されていてもよく、あるいは2つの置換基Rが一緒になって二価アルキレン基を形成していてもよく、または一緒になって芳香環を形成し、Ph基と結合して例えばナフタレン基をもたらしてもよい。特に好ましいX−Ph基は、2−フェニルプロピル−CH−CH(CH)−Cである。Y’基は、好ましくは1〜18個、最も好ましくは2〜16個の炭素原子を有し、例えば、エチル、メチル、プロピル、イソブチルまたはヘキシルである。異なるY’基の混合物、例えばドデシルとテトラデシルの混合物が存在してもよい。アルキル基Y’の混合物を使用してもよい。他の基、例えば、クロロプロピル、アシルオキシアルキルもしくはアルコキシアルキル基などのハロアルキル基または直接Siに結合したフェニルなどの芳香族基が存在してもよい。
−X−Ph基を含有する液状ポリシロキサンは、実質的に鎖状のシロキサンポリマーであってもよく、ある程度の分枝、例えば、EP−A−1075864に記載されているような、シロキサン鎖中のある三官能性シロキサン単位の存在による分枝、または多価、例えば二価もしくは三価の有機系/有機系部分もしくはケイ素/有機系部分連結ポリマー鎖による分枝を有していてもよい。
好ましい液状ポリシロキサンの別の例は、50〜100%の、式
Figure 0004542896
(式中、Yは、炭素数が1〜4のアルキル基、好ましくはメチルまたはエチルを表し、Zは炭素数が6〜18、好ましくは炭素数が6〜12のアルキル基、例えば、オクチル、ヘキシル、ヘプチルまたはデシルを表す)
のジオルガノシロキサン単位を含有するポリシロキサンである。かかる液状ポリシロキサンは、任意選択で50%までの、式
Figure 0004542896
のジオルガノシロキサン単位を含有し得る。
上記の型のいずれかの液状ポリシロキサンの平均分子におけるシロキサン単位の数(DPすなわち重合度)は、少なくとも5であり、より好ましくは10〜5000であることが好ましい。特に好ましくは、20〜1000、より好ましくは20〜200のDPを有するポリシロキサンである。ポリシロキサンの末端基は、従来のシロキサンにおいて存在するもののいずれであってもよく、例えば、トリメチルシリル末端基であり得る。
−X−Ph基を含有する液状ポリシロキサンまたは−Z基を含有する液状ポリシロキサンは、泡制御組成物の液状ポリシロキサン含有量の、好ましくは少なくとも80重量%で存在し、最も好ましくは液状ポリシロキサンの100重量%もしくは95重量%超で存在する。−X−Ph基を含有する液状ポリシロキサンまたは−Z基を含有する液状ポリシロキサンは、ポリジメチルシロキサンまたは別の既知の液状シリコーン消泡剤を、全液状ポリシロキサンの好ましくは20重量%未満、最も好ましくは5重量%未満で含んでいてもよい。
あるいはまた、液状ポリシロキサンは、有機基の実質的にすべてが炭素数2〜4のアルキル基であるポリジオルガノシロキサン、例えばポリジエチルシロキサンであってもよい。しかしながら、これを基剤とする泡制御剤は、最近の洗剤粉末による泡生成の制御において、欧州特許出願1075864号明細書(EP−A−1075864)に記載されたものより効率が劣るため、かかる液状ポリジオルガノシロキサンは好ましくない。液状ポリジオルガノシロキサンは、完全にまたは大部分をポリジメチルシロキサン(PDMS)で構成されるべきではない。これを基剤とする泡制御剤は、欧州特許出願1075864号明細書(EP−A−1075864)に記載されたものよりも泡生成の制御において効率が劣り、PDMSは、ほとんどの有機物質、特に融点が35℃を超えるものと非混和性である。
添加剤組成物の無極性成分(A)は、好ましくは液状ポリシロキサンと混和性であり、好ましくはポリオールエステルであり、最も好ましくは、各々が7〜36個の炭素原子を有するカルボン酸エステル基によって実質的に完全にエステル化されたポリオールである。ポリオールエステルは、好ましくは、グリセリンのトリエステル、またはペンタエリスリトールもしくはソルビトールなどのより高度なポリオールのエステルであるが、エチレングリコールもしくはプロピレングリコールなどのグリコールと、好ましくは炭素数が少なくとも16の脂肪酸とのジエステル、例えばジステアリン酸エチレングリコールであってもよい。好ましいグリセリンのトリエステルの例は、トリステアリン酸グリセロール、トリパルミチン酸グリセロール、およびグリセリンと炭素数が20または22の飽和カルボン酸とのトリエステル、例えば、商標「Synchrowax HRC」で販売されている融点54℃の物質である。別の好適なポリオールエステルは、テトラベヘン酸ペンタエリスリトールおよびテトラステアリン酸ペンタエリスリトールなどのペンタエリスリトールのエステルである。ポリオールエステルは、有利には、異なる鎖長の脂肪酸を含み得る(これは、天然物において一般的である)。最も好ましくは、ポリオールエステル(A)は、各々が14〜22個の炭素原子を有するカルボン酸エステル基で実質的に完全にエステル化されている。「実質的に完全にエステル化されている」により、本発明者らは、エチレングリコールなどのジオールまたはグリセリンなどのトリオールについて、ポリオールのヒドロキシル基の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%がエステル化されていることを意図する。より高度なポリオール、特にペンタエリスリトールなどの立体障害性を示すものは、ポリオールのヒドロキシル基の少なくとも70%または75%がエステル化されている場合、「実質的に完全にエステル化されている」とし得、例えば、トリステアリン酸ペンタエリスリトールは完全にエステル化されたポリオールエステル(A)の効果を有する。
あるいはまた、無極性成分(A)は、エーテルであってもよく、あるいはまた炭化水素ワックスであってもよく、例えば、任意にミクロクリスタリンワックスとブレンドされた少なくとも1種類のパラフィンワックス、例えば、商標「Cerozo」で販売されているワックスを含み得る。無極性成分(A)は、好ましくは少なくとも25℃、より好ましくは少なくとも35℃、最も好ましくは45〜100℃の範囲の融点を有する。成分(A)は、2種類以上の物質を含んでいてもよく、例えば、トリステアリン酸グリセリルとトリパルミチン酸グリセリル、またはトリステアリン酸グリセリルとSynchrowax HRC、またはジステアリン酸エチレングリコールとSynchrowax HRCを、添加剤組成物において成分(B)とともに使用することができる。2種類の成分(A)と成分(B)との混合物を添加剤組成物において含有する泡制御組成物は、さらにより高い泡制御効率をもたらし得る。
添加剤組成物の高極性成分(B)は、通常、無極性成分(A)中に存在する基よりも極性が高い、例えば、ポリオールエステル(A)中のカルボン酸エステル基よりも極性が高い基を含有する。高極性基は、好ましくは、活性水素原子(すなわち、水素結合しやすい)を含有する。高極性基の例は、非エステル化OH基(アルコール基またはフェノール基)、非エステル化−COOH基、アミド基またはアミノ基である。高極性成分(B)は、好ましくは、少なくとも25℃、より好ましくは少なくとも35℃、最も好ましくは45〜100℃の範囲の融点を有する。(A)および(B)のいずれかが25℃未満の融点を有していてもよいが、(A)と(B)との混合物は少なくとも35℃の融点を有することを条件とする。
アルコール基を含有する成分(B)の例としては、長鎖の第一級、第二級または第三級アルコール、例えば、脂肪族アルコール(好ましくは、飽和アルコール)、エトキシル化脂肪族アルコール、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化アルキルフェノールおよびポリオールの部分エステルが挙げられる。アルコールは、好ましくは8〜32個の炭素原子を含有し、例えば、ラウリルアルコール、商標Isofol 32で販売されている分枝C32アルコール(これは、2−テトラデシルオクタデカノールを含有したものであると思われる)、商標Isofol 12で販売されている分枝C12アルコール(これは、2−ブチルオクタノールを含有したものであると思われる)、商標Isofol 20で販売されている分枝C20アルコール(これは、2−オクチルドデカノールを含有したものであると思われる)、あるいはステアリルアルコールまたはベヘニルアルコールが挙げられる。エトキシル化脂肪族アルコールは、好ましくは、1〜10個のオキシエチレン単位を含み、この脂肪族アルコールのアルキル基は、好ましくは16〜24個の炭素原子を含み、例えば、1分子あたり平均2個のオキシエチレン単位を含むエトキシル化ステアリルアルコールである「Volpo S2」(商標)、もしくは1分子あたり平均5個のオキシエチレン単位を有するヘキサデシルアルコールとステアリルアルコールとのエトキシル化混合物である「Volpo CS5」(商標)、または水素化牛脂アルコールエトキシレート化物が挙げられる。エトキシル化脂肪酸は、好ましくは1〜10個のオキシエチレン単位を含有し、この脂肪酸のアルキル基は、好ましくは14〜24個の炭素原子を含む。エトキシル化アルキルフェノールは、好ましくは1〜10個のオキシエチレン単位を含有し、フェノール核に結合したアルキル基は、好ましくは6〜12個の炭素原子を含み、例えば、エトキシル化オクチルフェノールまたはエトキシル化ノニルフェノールが挙げられる。
成分(B)として有用なポリオールの部分エステルとしては、グリセリンと炭素数が8〜30のカルボン酸とのモノエステルまたはジエステル、例えば、モノステアリン酸グリセロール、モノラウリン酸グリセロールまたはジステアリン酸グリセロールが挙げられる。グリセリンのモノエステルとジエステルの混合物を使用してもよい。他のポリオールの部分エステル、例えば、モノパルミチン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンまたはモノステアリン酸エチレングリコールもまた有用である。
フェノール基を含有する成分(B)の例は、1個以上のアルキル置換基を有し、好ましくは、フェノール核に結合した1個または複数のアルキル置換基内に合計6〜12個の炭素原子を有するアルキルフェノール、例えば、オクチルフェノールまたはノニルフェノールまたはジ(t−ブチル)フェノールである。
非エステル化−COOH基を含有する成分(B)の例は、8〜36個の炭素原子を有する脂肪酸、好ましくは飽和脂肪酸、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸または12−ヒドロキシステアリン酸である。脂肪酸の混合物を使用してもよい。アミド基を含有する成分(B)の例は、12〜36個の炭素原子を有する飽和または不飽和脂肪酸のモノアミド、例えばステアラミド、または商標「Crodamide SR」、「Crodamide ER」(エルカミドと思われる)、「Crodamide OR」(オレアミドと思われる)および「Crodamide BR」(ベヘンアミドと思われる)で販売されているアミドである。アミノ基を含有する成分(B)の例は、1−オクチルアミンおよび1−ドデシルアミンまたはステアリルアミンなどの8〜30個の炭素原子を有するアルキルアミンである。
1種類より多い成分(B)、例えば、モノカルボン酸グリセリルとジカルボン酸グリセリルの混合物、またはこれらのいずれかと任意選択でエトキシル化された脂肪族アルコールとの混合物を使用してもよい。より極性が高い成分(B)は、無極性成分(A)と混和性であるが、液状ポリシロキサンとは混和性であってもなくてもよい。上記の列挙したアミド基を含有する成分(B)は、一般的に、液状ポリシロキサンに可溶性でない。アルキルフェノールは、一般的に、液状ポリシロキサンと混和性である。ドデカノール、2−ブチルオクタノールおよび2−オクチルドデカノールなどの直鎖状または分枝状の長鎖アルカノールは、一般的に、液状ポリシロキサンと混和性であるが、エトキシル化アルコールは、一般的にそうではない。成分(B)は、液状ポリシロキサンと無極性成分(A)の混合物と混和性であるか、または安定に分散されなければならない。
無極性成分(A)と高極性成分(B)との割合は、成分(A)5〜50重量部および成分(B)50〜95重量部の範囲内で、幅広く変化し得る。(A)と(B)のほとんどの組み合わせに対して、最大泡制御効率の至適割合がある。例えば、成分(A)が、グリセリンのトリエステルなどの完全にエステル化されたポリオールであり、成分(B)が非エステル化アルコール基を含む場合、特に(B)が部分エステル化ポリオールである場合、(A)の(B)に対する比は、重量基準で、好ましくは10:90〜50:50、最も好ましくは15:85〜30:70の範囲である。添加剤組成物は、例えば、トリステアリン酸グリセロール10〜50重量部およびモノステアリン酸グリセロール50〜90重量部を含有し得る。
(A)および(B)を含有する添加剤組成物は、好ましくは35〜100℃の範囲の融点を有する。添加剤組成物は、好ましくは、泡制御組成物中に液状ポリシロキサンに対して10〜200重量%、最も好ましくは20〜100または120重量%までで存在する。
泡制御組成物は、好ましくは、液状ポリジオルガノシロキサン中に分散された疎水性充填剤を含有する。疎水性充填剤は、添加剤組成物の融点未満の温度での洗浄には必須ではないが、これより高い温度での洗浄時には、良好な泡制御のために好ましい。泡制御剤用の疎水性充填剤は既知であり、100℃で固体の粒状物質であり、例えば、シリカ(好ましくは、BET測定により測定される表面積が少なくとも50m/gである)、チタニア、粉砕石英、アルミナ、アルミノシリケート、有機系ワックス、例えばポリエチレンワックスもしくはミクロクリスタリンワックス、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、脂肪族カルボン酸の塩、イソシアネートとアミン、例えばシクロヘキシルアミンとの反応生成物、またはエチレンビスステアラミドまたはメチレンビスステアラミドなどの高融点(100℃超)アルキルアミドである。これらの2種以上の混合物を使用してもよい。
上記充填剤のいくつかは、自然状態では疎水性ではないが、疎水性にすれば使用することができる。これは、そのまま(in situ)で(すなわち、液状ポリシロキサン中への分散時)、または液状ポリシロキサンとの混合前での充填剤の前処理のいずれかで行ない得る。好ましい充填剤は、疎水性にしたシリカである。好ましいシリカ物質は、加熱により調製されるもの、例えばヒュームドシリカ、または沈降させたものである。シリカ充填剤は、例えば、0.5〜50μm、好ましくは2〜30μm、最も好ましくは5〜25μmの平均粒径を有し得る。シリカは、脂肪酸での処理により疎水性としてもよいが、好ましくは、シラノールまたはケイ素結合アルコキシ基で末端がブロックされたジメチルシロキサンポリマー、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、または(CHSiO1/2基を含有するオルガノシリコン樹脂などのメチル置換オルガノシリコン物質の使用により行なわれる。疎水性処理(hydrophobing)は、一般的に、少なくとも100℃の温度で行なわれる。充填剤の混合物を使用してもよく、例えば、商標「Sipernat D10」で販売されているものなどの高疎水性シリカ充填剤を、商標「Aerosil R972」で販売されているものなどの部分疎水性シリカとともに使用してもよい。
本発明の泡制御組成物中の疎水性充填剤の量は、好ましくは液状ポリジオルガノシロキサンに対して0.5〜50重量%、より好ましくは1〜10または15重量%まで、最も好ましくは2〜8%である。
泡制御組成物は、好ましくは、液状ポリジオルガノシロキサンと結合するオルガノシリコン樹脂を含有する。かかるオルガノシリコン樹脂は、該液状ポリシロキサンの泡制御効率を増強し得る。このことは、特に欧州特許出願1075864号明細書(EP−A−1075864)に記載されているような、−X−Ph基を含有する液状ポリシロキサンについてもあてはまり、−Z基を含有する液状ポリシロキサンについてもあてはまる。かかる液状ポリシロキサンにおいて、この樹脂により、その表面特性が改変される。(A)および(B)を含有する添加剤組成物は、オルガノシリコン樹脂を含有する泡制御組成物に使用すると特に効果的であり、EP−A−1075864に記載された効率性の高い泡制御剤でさえよりも泡制御効率を顕著に改善することができる。
オルガノシリコン樹脂は、一般的に非鎖状のシロキサン樹脂であり、好ましくは式R’SiO4−a/2(式中、R’は、ヒドロキシル、炭化水素またはハイドロカルボノキシ(hydrocarbonoxy)基を表し、aは平均0.5〜2.4の値である)のシロキサン単位からなる。これは、好ましくは、式R”SiO1/2の一価トリハイドロカーボンシロキシ(M)基および四官能性(Q)基SiO4/2(式中、R”は、一価の炭化水素基を表す)からなる。M基のQ基に対する数の比は、好ましくは、0.4:1〜2.5:1の範囲であり(式R’SiO4−a/2中のaの値が0.86〜2.15に相当)、より好ましくは、0.4:1〜1.1:1であり、最も好ましくは、0.5:1〜0.8:1、(a=1.0〜a=1.33に相当)である。オルガノシリコン樹脂(C)は、好ましくは、室温で固体である。この樹脂の分子量は、縮合により、例えば、塩基の存在下で加熱することにより増加させることができる。塩基は、例えば、水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムの水溶液またはアルコール溶液、例えば、メタノールもしくはプロパノールの溶液であり得る。あるいはまた、M基、三価のR”SiO3/2(T)単位およびQ単位を含有する樹脂を使用してもよく、オルガノシリコン樹脂中の単位の20%までが、二価の単位R”SiO2/2であってもよい。R”基は、好ましくは、炭素数が1〜6のアルキル基、例えば、メチルもしくはエチルであり、フェニル基であってもよい。存在するR”基の少なくとも80%、最も好ましくは実質的にすべてがメチル基であることが特に好ましい。該樹脂は、トリメチルキャップ樹脂であってもよい。他の炭化水素基が存在してもよく、例えば、アルケニル基が例えばジメチルビニルシリル単位として存在してもよいが、最も好ましくは、全R”基の5%を超えない。また、ケイ素結合ヒドロキシル基および/またはアルコキシ基、例えばメトキシ基が存在してもよい。
オルガノシリコン樹脂は、好ましくは、消泡剤中に液状ポリジオルガノシロキサンに対して1〜50重量%、特に2〜30重量%、最も好ましくは4〜15重量%で存在する。オルガノシリコン樹脂は、液状ポリシロキサンに可溶性であっても不溶性であってもよい。該樹脂が液状ポリシロキサンに不溶性である場合、樹脂の平均粒径は、例えば0.5〜400μm、好ましくは2〜50μmとなり得る。あるいはまた、樹脂(C)を、泡制御剤に固体粒子、例えば噴霧乾燥粒子の形態で添加してもよい。
本発明の泡制御組成物は、泡制御補助剤として、疎水性有機系液状物、例えば鉱油、特に、硬化鉱油またはホワイト油、液状ポリイソブテン、イソパラフィン油またはワセリンをさらに含有していてもよい。液状オルガノポリシロキサンの疎水性有機系液状物に対する重量比は、例えば、100/0〜10/90、好ましくは70/30〜20/80であり得る。
本発明による泡制御組成物は、液状ポリジオルガノシロキサンならびに添加剤組成物の無極性成分(A)および高極性成分(B)、使用する場合は疎水性充填剤および/またはオルガノシリコン樹脂を、任意の簡便な様式で組み合わせることにより作製し得る。液状ポリシロキサン、使用する場合は疎水性充填剤およびオルガノシリコン樹脂を、好ましくは剪断下で一緒に混合する。充填剤をそのまま(in situ)で疎水性にする必要がある場合、製造方法に、好ましくは減圧下での加熱段階(ここでは、充填剤および処理剤を、液状ポリシロキサンの一部または液全体中で、必要であれば適当な触媒の存在下で一緒に混合する)を含める。成分(A)および/または(B)は、充填剤および樹脂と混合する前に液状ポリシロキサンと予備混合してもよく、または後から、(A)および(B)を、液状ポリシロキサン、充填剤および樹脂を含有する泡制御剤と一緒に、または別々に混合してもよい。
本発明の泡制御組成物は、特に該組成物を洗剤粉末などの粉末状製品に使用する場合は、粒状担体上に担持されていることが好ましい。担体および/または支持体の例は、ゼオライト、例えばA型ゼオライトまたはX型ゼオライト、他のアルミノシリケートまたはシリケート、例えばケイ酸マグネシウム、リン酸塩、例えば粉末状もしくは顆粒状のトリポリリン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、例えば無水炭酸ナトリウムもしくは炭酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム、ナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、顆粒状デンプン、クレイ、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウムおよび天然デンプンである。本発明者らは、泡制御効率の改善に加え、トリグリセリドおよび他のポリオールエステルを含有する添加剤により、顆粒状泡制御組成物、特に炭酸ナトリウム担体をベースにした顆粒状組成物の安定性が改善されることを見出した。
各々の成分(A)および(B)は、液状ポリシロキサンならびに任意選択で充填剤および/または樹脂を含有する泡制御剤と、担体上に堆積させる前に混合する。最も好ましくは、疎水性充填剤および任意選択でオルガノシリコン樹脂を含有する液状ポリシロキサンを、添加剤組成物と混合し、混合物を非水性液状形態で担体粒子上に堆積させる。混合物は、好ましくは、添加剤組成物が液状である温度、例えば40〜100℃の範囲の温度で担体粒子上に堆積させる。混合物は、担体粒子上で冷却されるにつれて固化し、部分的に分離した相を有する構造になり、これは、泡制御組成物の効率の増加に寄与する。別の方法では、液状ポリシロキサン、疎水性充填剤、オルガノシリコン樹脂(もし存在する場合)および添加剤組成物を水中で乳化し、得られた水性エマルジョンを担体粒子上に堆積させる。担持型の泡制御組成物は、好ましくは、担体粒子を攪拌しながら泡制御組成物を該担体粒子上に噴霧する凝集法により作製する。粒子は、好ましくは、内部を粒子が連続的に通過する高せん断ミキサー内で攪拌する。好ましい一方法では、粒子を竪型(vertical)連続高せん断ミキサー内で攪拌し、内部で泡制御組成物を粒子上に噴霧する。かかるミキサーの一例は、Hosokawa Schugi製のFlexomixミキサーである。
担持型の泡制御組成物は、粒子の安定性を改善するために、水溶性または水分散性の結合剤を付加的に含み得る。本発明による添加剤組成物の成分(A)および(B)の多くは、ある程度は、結合剤として作用し得るが、所望により、付加的な取り扱い安定性をもたらすため、さらなる結合剤を添加してもよい。結合剤の例は、ポリカルボン酸塩、例えばポリアクリル酸もしくはその部分ナトリウム塩またはアクリル酸のコポリマー、例えば無水マレイン酸とのコポリマー、ポリエチレングリコールなどのポリオキシアルキレンポリマー(これらは、溶融状態で適用してもよく、または水溶液として適用してもよく、噴霧乾燥する)、牛脂アルコールとエチレンオキシドとの反応生成物、またはナトリウムカルボキシメチルセルロースなどのセルロースエーテル(特に水溶性または水膨潤性のセルロースエーテル)またはPolysorb 70/12/12もしくはLYCASIN 80/55HDSマルチトールシロップまたはRoclys C1967Sモルトデキストリン溶液などの糖シロップ結合剤である。水溶性または水分散性の結合剤は、担体上に堆積させる前に泡制御組成物と混合してもよいが、好ましくは、別々に担体粒子上に堆積させる。好ましい一手順では、泡制御組成物を40〜100℃の範囲の温度で非水性液として担体粒子上に堆積させ、水溶性または水分散性の結合剤を、水溶液または水分散液として別々の供給物から同時に、もしくは逐次、またはこれらの併用(at both times)で担体上に堆積させる。
担持型の泡制御組成物は、泡制御組成物の結合剤への分散を補助するため、および/または「泡プロフィール(foam profile)」の制御を補助するため、すなわち、洗浄液全体に若干の泡が見られ、過剰に泡が生成しないことを確実にするのに、任意選択で界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤の例としては、シリコーングリコール、または脂肪族アルコールエーテル硫酸塩もしくは直鎖アルキベンゼンスルホン酸塩(ポリアクリル酸結合剤に好ましい場合がある)が挙げられる。界面活性剤は、シリコーンを担体上に堆積させる前に泡制御組成物に未希釈で添加してもよく、または界面活性剤を結合剤に添加し、担体上に水性エマルジョンとして堆積させてもよい。
あるいはまた、泡制御組成物は、EP−A−1075864に記載された界面活性剤のいずれかを用いた水中油型エマルジョンの形態で提供されてもよい。あるいはまた、泡制御剤は、シリコーングリコールなどの水分散性ビヒクル中またはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとのコポリマー、アルコールアルコキシレート、アルコキシアルカノールもしくはヒドロキシアルキルエーテルもしくはアルキルフェノールアルコキシレートなどの別の水混和性液中の水分散性組成物として提供されてもよい。
本発明の泡制御組成物は、密度調整剤、マレイン酸塩もしくはフマル酸塩、例えば、マレイン酸ビス(2−メトキシ−1−エチル)もしくはマレイン酸ジアリルなどの色保存剤(colour preservative)、アセチレン系アルコール、例えばメチルブチノール、シクロオクタジエン、または環状メチルビニルシロキサン(残留Pt触媒が存在すれば、これと反応する)、カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤、ポリビニルアルコールまたは親水性もしくは部分疎水化ヒュームドシリカ、または色素もしくは染料などの着色剤などの付加的な成分を含み得る。
本発明による泡制御剤は、水系における泡生成、特に、洗濯中に洗剤組成物により生成する泡を低減または抑制するために有用であり、高い泡生成特性を有する洗剤組成物、例えば、低い洗浄温度、例えば40℃での洗剤組成物の有効性を確実にするために高レベルのアニオン界面活性剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムをベースにしたものに特に有用である。
以下の実施例により本発明を説明する。すべての部およびパーセントは、特に記載のない限り、重量基準で示す。泡制御剤はまた、製紙およびパルプ加工プロセス、織布染色プロセスなどの方法、切削油、塗料および界面活性剤が泡を生成し得る他の水系にも使用され得る。なお、実施例1〜5、7及び12は、参考例である。
(実施例1)
被処理沈降シリカ(Sipernat(登録商標)D10)6重量%およびR972部分疎水性シリカ1%(ともにDegussa製)を、重合度が60であり、かつメチルエチルシロキサン基79モル%、メチル2−フェニルプロピル(α−メチルスチレン由来)シロキサン基20モル%およびジビニル架橋基1モル%を含有する液状ポリジオルガノシロキサン86.3%に分散させた。ポリジオルガノシロキサン中のR基の平均炭素原子数は2.2である。トリメチルシロキサン単位およびSiO単位を0.65/1のM/Q比で有するオルガノシロキサン樹脂の60重量%ステアリン酸オクチル溶液6.7重量%を添加した。混合物を高せん断ミキサーで均質にし、泡制御化合物FC1を形成した。
FC1 15重量部を、80℃で、モノステアリン酸グリセリル(GMS;純度90%)11.9部およびトリステアリン酸グリセリル(GTS)4.0部を含有する添加組成物と混合した。得られた液状混合物を、造粒ミキサー内で69重量部の炭酸ナトリウム粉末上に噴霧し、担持型の泡制御組成物を作製した。
(実施例2〜5)
表1に示すような、種々の割合のGMSおよびGTSを用い、実施例1に記載のようにして、担持型の泡制御組成物を作製した。
(実施例6)
添加剤組成物として、GTS 16重量%とGMS 36%およびジステアリン酸グリセリル(GDS)48%との混合物15部を用い、実施例1に記載のようにして、担持型の泡制御組成物を作製した。
(実施例7)
添加剤として、商標「Crodamide OR」で販売されている脂肪酸アミド12.9部およびGTS 2.25部を用い、実施例1を繰り返した。
(実施例8〜10)
表1に示すように、シリコーン消泡剤のレベルは一定に維持したまま、より少ない量のGTS/GMS/GDS混合物を用い、実施例6を繰り返した。
(実施例11)
炭酸ナトリウム担体の代わりにゼオライト担体を用い、実施例6を繰り返した。結果を表1に示す。
比較例C1〜C3
比較例C1は、実施例1の方法により作製したが、実施例1において使用したGMS90とGTSとの添加剤混合物の代わりにPEG4000ポリエチレングリコール結合剤を使用した。比較例C2およびC3は、実施例1の方法により作製したが、実施例1において使用したGMSとGTSとの添加剤混合物の代わりに、GMS90単独(C2)またはGTS単独(C3)を使用した。
比較試験
実施例および比較例の泡制御剤を、アニオン界面活性剤/非イオン性界面活性剤ベースの市販の粉末洗剤配合物にて試験した。担持型の泡制御組成物は、各々、洗剤粉末の0.5重量%の濃度(洗剤粉末に対してFC1が0.07重量%)で使用した。前面から入れるタイプのMiele 934洗濯機に、綿タオル16枚、洗剤配合物100g、ドイツ硬度9度の水17リットルを入れ、40℃で42分間の洗浄サイクルおよび4回すすぎR1〜R4を使用し、この洗濯機にて評価を行なった。洗浄サイクル中、5分毎に泡の高さを測定し、記録した。ここで、表示した値は、洗濯機内での泡の高さであり、100%は、洗濯機の投入口が泡でいっぱいであったことをいい、50%は、半分が泡でいっぱいであったことをいう。結果を以下の表1に示す。
Figure 0004542896
本発明の添加剤組成物によりもたらされる改善は、本発明の各実施例での泡の最大高さを、各比較実験で泡の最大高さが100%であることと比較することによりわかる。比較泡制御組成物C1、C2およびC3は、それ自体は、非常に効果的な泡制御剤であるが、洗剤粉末に対してFC1が0.07重量%のレベルでは、このような高含有量の界面活性剤を有する洗剤にしては効果が極めて低い。
(実施例12)
FC1 13.88重量部を、120℃で、Crodamide SR脂肪酸アミド6.46部およびトリステアリン酸グリセリル1.13部と混合し、78.53部のデンプン顆粒子上に堆積させた。この担持型の泡制御組成物を、実施例1〜11に記載の洗剤組成物中FC1が0.115%で用いて洗浄試験を行なうと、40℃での洗浄試験でも、95℃での洗浄試験でも、泡は全く見られなかった。比較として、C1を0.115%で用いると、40℃での洗浄試験では70の泡の最大高さが見られ、95℃での洗浄試験では60の泡の最大高さが見られた。
(実施例13)
FC1 8.0重量部を、80℃で、GMS 1.55部、GDS 2.07部およびGTS 0.69部と混合し、実施例1の手順を用いて87.7部の炭酸水素ナトリウム粉末上に堆積させ、顆粒状泡制御剤を作製した。この顆粒状泡制御剤を、上記の洗剤組成物中0.075%で用いて洗浄試験を行なうと、40℃での洗浄試験で泡の最大高さは60であった。

Claims (7)

  1. i)
    Figure 0004542896
    (式中、各R基は、同じであっても異なっていてもよく、炭素数が1〜36のアルキル基または炭素数が36までのアリール基もしくはアラルキル基から選択され、R基中の平均炭素原子数が少なくとも1.3である)
    を単位ユニットとして含有する液状ポリジオルガノシロキサンと、液状ポリジオルガノシロキサン中に分散された疎水性充填剤と、任意にオルガノシロキサン樹脂とを含む泡制御剤、並びに
    ii)各々が7〜36個の炭素原子を有するカルボン酸エステル基によってエステル化されたグリセロールトリエステル(A)(ここで、グリセロールのトリエステルのヒドロキシル基の少なくとも90%がエステル化されている)5〜50重量部と、
    該成分(A)と混和性であり、かつ該成分(A)よりも極性が高いグリセロールのモノエステル及びジエステルの混合物(B)50〜95重量部とを含有し、(A)および(B)の少なくとも一方が該液状ポリシロキサンと混和性である、少なくとも35℃の融点を有する添加剤組成物を含有し、
    ここで、泡制御剤(i)及び添加剤組成物(ii)は、(i)及び(ii)の混合物を非水性液状形態で粒子担体上に堆積させることで粒子担体に担持される顆粒状泡制御組成物。
  2. 前記液状ポリジオルガノシロキサンが、
    少なくとも10%の、式
    Figure 0004542896
    のジオルガノシロキサン単位、および
    90%までの、式
    Figure 0004542896
    (式中、Xは、炭素原子を介してケイ素に結合した二価の脂肪族有機基を表し、Phは芳香族基を表し、Yは炭素数が1〜4のアルキル基を表し、Y'は炭素数が1〜24の脂肪族炭化水素基を表す)
    のジオルガノシロキサン単位
    を含有するポリシロキサンであることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒状泡制御組成物。
  3. 前記液状ポリジオルガノシロキサンが、
    50〜100%の、式
    Figure 0004542896
    のジオルガノシロキサン単位、および
    任意選択で50%までの、式
    Figure 0004542896
    (式中、Yは炭素数が1〜4のアルキル基を表し、Zは炭素数が6〜18のアルキル基を表す)
    のジオルガノシロキサン単位
    を含有するポリシロキサンであることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒状泡制御組成物。
  4. 前記(A)が、各々が14〜22個の炭素原子を有するカルボン酸エステル基によってエステル化されているグリセロールトリエステルであることを特徴とする、請求項1〜いずれか1項に記載の顆粒状泡制御組成物。
  5. 前記(B)が、8〜30個の炭素原子を有するグリセロールのモノエステルおよびジエステルであることを特徴とする、請求項に記載の顆粒状泡制御組成物。
  6. 前記添加剤組成物が、トリステアリン酸グリセロール10〜50重量部およびモノステアリン酸グリセロールおよびジステアリン酸グリセロール50〜90重量部を含有することを特徴とする、請求項に記載の顆粒状泡制御組成物。
  7. 水溶性または水分散性の結合剤もまた前記担体粒子上に堆積していることを特徴とする、請求項に記載の顆粒状泡制御組成物
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