以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明に係るシート折り装置を備えるシート後処理装置の全体概略構成を示す。
図1に示すとおり、図示シート後処理装置100は、例えば用紙等のシート材に画像を形成する画像形成装置本体200に着脱自在に外付けし、画像形成装置本体200に隣接して設置する。このシート後処理装置100は、Z折りや2つ折りの折り曲げ加工を行うシート折り装置300と、ステイプル加工やパンチ孔明け加工などを行うフィニッシャ装置400とで構成する。そして、画像を記録して画像形成装置本体200から排出するシート材に、シート折り装置300やフィニッシャ装置400で後処理を行う。
シート折り装置300には、中段よりやや上方にシート搬送路R1を水平に設ける。また、図中右側にはシート搬送路R2を、図中左側には再搬送路R3をともにほぼ垂直に設ける。さらに、シート折り装置300の下部には、シート搬送路R2から再搬送路R3へとシート材を搬送しつつ、そのシート材に折り曲げ加工を行う折曲搬送路R4を設ける。また、シート搬送路R1からシート搬送路R2へと分岐する分岐位置には、分岐爪10を備える。
そのようなシート折り装置300は、画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材を、図中右側から左側へと搬送し、シート材に折り曲げ加工を行わない場合は、シート搬送路R1を通してフィニッシャ装置400へ搬送する一方、シート材に折り曲げ加工を行う場合は、シート搬送路R1から、シート搬送路R2、折曲搬送路R4、再搬送路R3の順にシート材を通し、再びシート搬送路R1に戻してフィニッシャ装置400へ搬送する。
さて、このようなシート折り装置300のシート搬送路R1には、分岐爪10の下流に、シート材を搬送するシート搬送ローラ11を備える。
また、シート搬送路R2には、分岐爪10の下流に、図2にも示すように、シート材の搬送方向に順に、シート材を搬送する正逆回転可能なシート搬送ローラ12、シート材の通過を検知する例えば光センサなどよりなる第1のシート検知センサ13、シート材のスキューを補正するとともにシート材の途中を押えてシート材の搬送を停止するストップ手段14、シート材の通過を検知する例えば光センサなどよりなる第2のシート検知センサ15などを備える。
ストップ手段14は、図3に示すように、ローラ軸14aと、そのローラ軸14a上に間隔をあけて設ける2つの押えローラ14bと、先端でローラ軸14aの両端部を回転自在に支持する一対のレバー14cと、その一対のレバー14cの基端を回動自在に支持する回転軸14dとで構成する。そして、回転軸14dをシート搬送方向下流側に、押えローラ14bをシート搬送方向上流側に配置して設置する。
これにより、不図示のソレノイドやモータなどの駆動手段により回転軸14dを回して一対のレバー14cを回動し、押えローラ14bをシート搬送路R2に入り込ませて後述する当接ローラ18に押し当てる作用位置と、シート搬送路R2内から退避する退避位置とに切り換え可能とする。
ところで、シート搬送路R2は、図2に示すように、対をなす板状のガイド部材16a・16b、16c・16d、16e・16fをそれぞれ対向して形成する。そして、そのようなシート搬送路R2から折曲搬送路R4に分岐する分岐位置には、ガイド部材16c・16d・16eにより区画して、シート材に折り曲げ加工を行うためにシート材にループを形成するループ形成空間17を設ける。
また、ループ形成空間17にともない、それに隣接する位置には、折曲搬送路R4の途中に、シート材に折り曲げ加工を行う折り手段22を設ける。折り手段22は、不図示の駆動装置からの駆動を伝達して正逆回転可能に駆動する駆動ローラ22aと、その駆動ローラ22aに押し当ててニップaを形成し、駆動ローラ22aの回転に従動回転する従動ローラ22bと、同じく駆動ローラ22aに押し当ててニップbを形成し、駆動ローラ22aの回転に従動回転する従動ローラ22cとで構成する。
ところで、シート搬送路R2において、ループ形成空間17のシート搬送方向すぐ下流位置には、上述したストップ手段14を設けるとともに、ガイド部材16eの窓孔を通してシート搬送路R2に露出し、そのシート搬送路R2を挟んでストップ手段14の押えローラ14bと対向して当接ローラ18を設ける。
また、この発明では、図1では図示省略するが、ストップ手段14の少し上流でループ形成空間17に隣接する位置に押し付け部材20を備える。押し付け部材20には、例えば図3に示すように、細長板状で先の尖った押さえ爪20aとその押さえ爪20aの基端に備える回転軸20bとを設ける。そして、回転軸20bをシート搬送方向すぐ下流側に配置し、それを支点として押し付け位置と退避位置とに回動自在に備え、不図示の付勢部材で付勢して図中時計まわりの回動習性を付与し、常時は退避位置に保持する。押し付け位置では、上流側にある先端をシート材のループ内に入り込ませてシート材をガイド部材16eに押し付ける。退避位置では、ループ内から退避する。
これにより、押し付け部材20は、シート材がループを形成したとき、不図示のソレノイドやモータなどの駆動手段により回転軸20bを回転し、押し付け位置へと移動して押さえ爪20aをループ内に入り込ませ、ストッパ手段14とニップa間にあるシート材を、ループ形成空間17を形成するガイド部材16eに押し付ける。
押し付け部材20は、図示するように、板状に形成すると、シート材を面でガイド部材16eに押し付け、加えてシート押さえ側の形状をガイド部材16eの形状に合わすと、ガイド部材16eに浮き上がりなく密着し、シート材の種類や環境などの影響によりシート材が座屈したりたわんだりすることなく、常にシート材をガイド部材に沿わせて良好な折り精度を一層確実に確保することができる。
さて、図2に示すように、折曲搬送路R4には、その途中から分岐してスイッチバック路28を備える。そして、折曲搬送路R4からスイッチバック路28へと分岐する分岐位置には、分岐爪23を備える。スイッチバック路28の途中には、スイッチバック路28に出し入れ自在にストッパ24を備える。
また、再搬送路R3には、図1に示すように、シート材の搬送方向に順に、シート材を搬送し、正方向または逆方向の両方向に回転自在なシート搬送ローラ26、シート材を搬送するシート搬送ローラ27a・27bを備える。そして、再搬送路R3は、シート折り装置300の図中左側で、シート搬送路R1に合流する。
次に、フィニッシャ装置400には、図1に示すように、上述したシート折り装置300のシート搬送路R1の下流に連続するようにほぼ水平に、シート材を図中右側から左側へと搬送するシート搬送路R5を設ける。そのシート搬送路R5には、途中から上方向に分岐するシート搬送路R6と、下方向に分岐する迂回搬送路R7とを備える。そして、シート搬送路R5からシート搬送路R6へと分岐する分岐位置には分岐爪30を、シート搬送路R5から迂回搬送路R7へと分岐する分岐位置には分岐爪31をそれぞれ備える。
シート搬送路R5には、シート材の搬送方向に順に、シート材を搬送するシート搬送ローラ29a、シート材にパンチ孔明け加工を行うパンチ装置36、シート材を搬送するシート搬送ローラ29b・29c、シート材を案内するシートガイド33、シート材を排出トレイ35または排出トレイ38へ排出する排出ローラ34を備える。排出トレイ35・38は、フィニッシャ装置400の左側面に設け、それぞれ不図示の駆動手段によって、シート材の排出方向に対して直交する方向に適宜平行移動するように設ける。
シート搬送路R6には、シート材を搬送するシート搬送ローラ37、シート材を、フィニッシャ装置400上に設けたスタック台40へ排出する排出ローラ39などを備える。他方、迂回搬送路R7には、シート材を搬送するシート搬送ローラ41a・41b・41c・41d、シート材の束にステイプル加工を行うステイプル装置42、後述する中綴じステイプル加工を行う際にシート材の束にまとめて2つ折りの折り曲げ加工を行う2つ折り装置48などを備える。そして、迂回搬送路R7は、排出ローラ34上流位置で、シート搬送路R5に合流する。
ステイプル装置42には、シート材にステイプル加工を行う際にシート材を載置するステイプルトレイ43、ステイプルトレイ43上に載置したシート材を、搬送方向と直交し、シート材の幅方向に整合するジョガーフェンス44、搬送方向すなわちシート材の長さ方向に整合するタタキコロ45、整合後のシート材の束にステイプル加工を行う端綴じステイプラ46、中綴じステイプラ47などを設ける。また、図示省略するが、ステイプルトレイ43上のシート材を迂回搬送路R7に沿って押し上げる押上げ装置を備える。
他方、前述した2つ折り装置48には、迂回搬送路R7に出し入れ自在とし、シート材の長さ方向の半分の位置に押し当てるブレード49、シート材に2つ折りの折り曲げ加工を行う一対の折り曲げローラ50などを備える。
なお、図示例では、分岐爪10、23、30、31は、それぞれ、常時は不図示の付勢部材により付勢して図1の状態で保持しており、分岐爪10はシート搬送路R1・R2から退避し、分岐爪23はスイッチバック路28から退避し、分岐爪30はシート搬送路R5・R6から退避し、分岐爪31はシート搬送路R7から退避するものの、シート搬送路R5内には進出するようになっている。
シート後処理装置100は、以上のように構成する。次に、このシート後処理装置100の働きについて説明する。
シート後処理装置100は、シート材に折り曲げ加工やステイプル加工やシート材をシフトして仕分ける仕分け加工などの後処理を行わない第1のモードと、シート材にパンチ孔明け加工を行う第2のモードと、シート材の束に端綴じや中綴じのステイプル加工を行う第3のモードと、1枚のシート材に2つ折りの折り曲げ加工を行う第4のモードと、1枚のシート材にZ折りの折り曲げ加工を行う第5のモードとを備えている。
これらのモードは、画像形成装置本体200に備える不図示の操作表示部で選択する。また、シート材をシフトして仕分け加工を行う場合、排出トレイ35、38上へ排出してそこにスタックする一方、シート材に仕分け加工を行わない場合、スタック台40上へ排出してそこにスタックする。
シート材に後処理を行わない第1のモードを選択した場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10を図示のまま回動せず、分岐爪31を時計まわりに回動してシート搬送路R5から退避するとともにシート搬送路R7に入れてから、分岐爪30を時計まわりに回動してシート搬送路R6から退避するとともにシート搬送路R5に入れる。
そして、画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材を、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れる。次に、シート材を、シート折り装置300のシート搬送ローラ11でシート搬送路R1を通して搬送し、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5へ入れる。
次いで、シート材をシート搬送ローラ29a・29bで引き続き搬送して後、分岐爪30でシート搬送路R5からシート搬送路R6へ入れ、そののちシート搬送ローラ37で搬送してから、排出ローラ39で排出してスタック台40上にスタックする。
また、シート材にパンチ孔明け加工を行う第2のモードを選択した場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10・30を図示のまま回動せず、一方、分岐爪31を時計まわりに回動してシート搬送路R5から退避してシート搬送路R7に入れる。また、排出トレイ35、または排出トレイ38のいずれか一方を、排出ローラ34からの排出シートを受ける受け位置へと移動する。
そして、画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材を、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れる。次に、シート材を、シート折り装置300のシート搬送ローラ11でシート搬送路R1を通して搬送し、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5へ入れる。次いで、シート材を、シート搬送ローラ29aでさらに搬送する。
そのシート材の搬送と、適宜のタイミングをとってパンチ装置36を作動して、シート材にパンチ孔明け加工を行う。次に、パンチ孔明け加工を行ったシート材を、シート搬送ローラ29b、29cでさらに搬送しつつ、シートガイド33で案内して排出ローラ34で排出トレイ35、または排出トレイ38上へ排出してそこにスタックする。
また、シート材の束に端綴じのステイプル加工を行う第3のモードを選択した場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10・30・31を図示のまま回動しないとともに、排出トレイ35または排出トレイ38のいずれか一方を排出ローラ34からの排出シートを受ける受け位置へと移動する。
そして、画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材を、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れる。次に、シート材を、シート折り装置300のシート搬送ローラ11でシート搬送路R1を通して搬送し、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5へ入れる。次いで、シート材を、シート搬送ローラ29a・29bでさらに搬送して後、分岐爪31位置でシート搬送路R5から迂回搬送路R7へ入れる。
それから、シート材を、シート搬送ローラ41a・41b・41c・41dで搬送して後、ステイプル装置42のステイプルトレイ43上に載置してから、ジョガーフェンス44、タタキコロ45などによって、シート材の搬送方向、およびその搬送方向と直交する方向にそれぞれ整合する。
次いで、画像形成装置本体200から送り込まれる2枚目以降のシート材にも同様に繰り返し、シート材を搬送してからステイプルトレイ43上に載置して整合し、所要の枚数をステイプルトレイ43上に載置してから、それらのシート材の束の端に、端綴じステイプラ46によってステイプル加工を行う。
最後に、ステイプル加工を行ったシート材の束を、ステイプルトレイ43より不図示の押上げ装置を用いて押し上げて迂回搬送路R7からシート搬送路R5へ入れ、排出ローラ34で排出トレイ35、または排出トレイ38上に排出してそこにスタックする。
また、シート材の束に中綴じのステイプル加工を行う場合、前述したと同様に、シート材をステイプルトレイ43へ搬送してから整合して、所要の枚数のシート材の束をステイプルトレイ43上に載置してから、そのシート材の束のほぼ中央に、中綴じステイプラ47によってステイプル加工を行う。
次いで、中綴じステイプル加工を施したシート材の束を、ステイプルトレイ43より押上げ装置を用いて押し上げ、適宜のタイミングをとってブレード49を迂回搬送路R7に進出する。そして、そのブレード49の先端を、シート材の長さ方向の半分の位置に押し当て、それによりシート材の束を一対の折り曲げローラ50のニップに挿入し、折り曲げローラ50の回転により、シート材の束に2つ折りの折り曲げ加工を行うとともに、排出トレイ35上へ排出してそこにスタックする。
また、1枚のシート材に2つ折りの折り曲げ加工を行う第4のモードを選択した場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10を反時計まわりに回動してシート搬送路R1に入れ、分岐爪31を時計まわりに回動してシート搬送路R5から退避するとともにシート搬送路R7に進出してから、分岐爪30を時計まわりに回動してシート搬送路R6から退避するとともにシート搬送路R5に入れる。また、分岐爪23を時計まわりに回動してスイッチバック路28に進出する。
次に、図1に示す画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材を、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れる。次いで、シート材を、シート折り装置300の分岐爪10位置で、シート搬送路R1からシート搬送路R2へ入れてから、シート搬送ローラ12で引き続きシート搬送路R2を通して搬送する。
次に、図4(A)に示すように、第1のシート検知センサ13が、シート材Sの通過を検知したとき、不図示のソレノイドやモータなどの駆動手段でストップ手段14を駆動し、回転軸14dを回して一対のレバー14cを回動し、図4(B)に示すようにストップ手段14を作用位置とし、押えローラ14bがシート搬送路R2に入り込んで、回転していない当接ローラ18に押し当たる。そして、シート材Sの先端を、押えローラ14bと当接ローラ18間のニップに突き当て、図中鎖線で示すように、シート材Sをループ形成空間17でたわませてシート材Sのスキューを補正する。
次いで、第1のシート検知センサ13でシート材Sを検知してから適宜の時間経過後、当接ローラ18を回転駆動して押えローラ14bを従動回転し、シート材Sを下流へと搬送する。そして、図4(C)に示すように、第2のシート検知センサ15が、シート材Sの通過を検知したとき、シート搬送ローラ12によるシート材Sの搬送は継続したまま、シート材Sのサイズに応じた適宜の時間を経過した後、当接ローラ18の回転駆動を停止し、押えローラ14bの回転駆動を停止する。
ところが、なおシート搬送ローラ12の回転は継続してシート材Sの搬送を続けていることから、図4(D)において鎖線で示すようにシート材Sがループ形成空間17内でたわみを生じてループを形成し、そのループが徐々に大きくなる。そして、ループがある程度大きくなったところで、不図示のソレノイドやモータなどの駆動手段で回転軸20bを回転して押さえ爪20aを回動習性に抗して回動し、図4(E)に示すように押し付け部材20をループ内に入り込ませて押し付け位置とし、ストッパ手段14とニップa間にあるシート材Sを、ループ形成空間17を形成するガイド部材16eに押し付ける。
それから、図4(F)に示すように、大きくなったループの先端を、やがて回転する駆動ローラ22aと従動ローラ22b間に挿入してそれらのニップaに噛み込ませ、シート材Sに折り曲げ加工を行う。
このようにすることにより、ストップ手段14とニップa間にあるシート材Sをガイド部材16eに沿わせ、シート材Sがその種類や環境などの影響により座屈したりたわんだりすることを防ぎ、コスト高となったり占有スペースが大きくなったりすることなく、シート折り位置のばらつきをなくしてシート材上の一定の位置で折り曲げ加工を行うようにし、常に満足な折り精度を確保することができる。
駆動ローラ22aと従動ローラ22b間に噛み込んだシート材Sは、ループ形成空間17から送り出すとともに、押し付け部材20を、シート搬送方向下流側の回転軸20bを支点として回動して退避位置に戻し、先端の押さえ爪20aをループ内から退避する。
なお、シート材Sに折り曲げ加工を行うのとほぼ同時に、ストップ手段14の押えローラ14bの回転を自由にしてシート材Sの拘束を解いて後、レバー14cを回転軸14dを中心に時計まわりに回動してストップ手段14を退避位置とし、押えローラ14bをシート搬送路R2から退避してシート材Sの押さえを完全に解除する。
また、ループ内に入り込んで押し付け部材20でシート材Sをガイド部材16eに押し付けるとき、図4(E)に示すように押し付け部材20の先端すなわち押さえ爪20aの先端が折り手段22のニップa近傍に位置するようにする。すると、押し付け部材20でシート材Sをガイド部材16eに押し付けながら、同時にその押し付け部材20でループの先端を折り手段22のニップaに導くことができ、折り手段22のニップaに対するループの噛み込み精度を向上することができる。
ところで、ストップ手段14の動作をトリガーとして押し付け部材20を回動し、押し付け部材20を押し付け位置とし、または退避位置とすると、ストップ手段14の動作を起点に押し付け部材20の動作を開始するようにし、押し付け部材20の動作トリガーとして独立の検知手段を別途備える必要なく、部品の共通化を図り、専用の部品を少なくしてコストの低減を図ることができる。
折り曲げ後のシート材Sは、折り目側を先にして下流へと搬送する。シート材Sの先端は、直ちに分岐爪23に当たり、それにより、スイッチバック路28へのシート材Sの進入を防止しつつ、ローラ22a・22cの回転によりシート材Sを折曲搬送路R4のさらに下流に搬送して再搬送路R3へ入れる。
次いで、シート材Sを、シート搬送ローラ26の正回転により、シート折り装置300の下部へ搬送する。そして、シート材Sの後端がシート搬送ローラ26を通過する前に、シート搬送ローラ26を逆回転し、それによりシート材Sをスイッチバックして、シート折り装置300の上部へ搬送する。
それから、シート材Sを、シート搬送ローラ27a・27bで搬送して、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れてから、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れる。その後、シート材Sを、シート搬送路ローラ29a・29b・37でさらに搬送して、排出ローラ39によってスタック台40へ排出してそこにスタックする。
また、1枚のシート材Sに2つ折りの折り曲げ加工を行うとともに、パンチ孔明け加工も行う場合、前述と同様にしてシート折り装置300でシート材Sに2つ折りの折り曲げ加工を施してから、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れ、シート搬送路ローラ29aによりシート材Sを搬送しながら、適宜のタイミングをとってパンチ装置36を作動して、シート材Sにパンチ穴明け加工を行う。その後、パンチ孔明け加工を施したシート材を、シート搬送ローラ29b・37で搬送してから、排出ローラ39でスタック台40上に排出してそこにスタックする。
また、1枚のシート材Sに2つ折りの折り曲げ加工を行うとともに、それらのシート材Sの束にステイプル加工も行って、いわゆる袋とじ加工を行う場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10を反時計まわりに回動してシート搬送路R1に入れ、分岐爪30も反時計まわりに回動してシート搬送路R6に入れ、分岐爪31は回動せずにシート搬送路R5に挿入したままとするとともに、分岐爪23は時計まわりに回動してスイッチバック路28に進出する。また、図1に示す排出トレイ35または排出トレイ38のいずれか一方を、排出ローラ34からの排出シートを受ける受け位置へ移動する。
次に、画像記録済みのシート材Sを、シート折り装置300の分岐爪10位置で、シート搬送路R1からシート搬送路R2へ入れ、前述と同様にして、シート材Sに2つ折りの折り曲げ加工を行う。
次いで、シート材Sを、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れてから、シート搬送路ローラ29a・29bでさらに搬送して後、分岐爪31位置で、シート搬送路R5から迂回搬送路R7へ入れる。そして、シート材Sをシート搬送ローラ41a・41b・41c・41dで搬送して、ステイプル装置42のステイプルトレイ43上に載置する。
次に、ステイプルトレイ43上に載置したシート材Sを、ジョガーフェンス44、タタキコロ45などによって、シート材Sの搬送方向、およびその搬送方向と直交する方向にそれぞれ整合する。
そして、2枚目以降のシート材Sにも前述の動作を繰り返し、所要の枚数をステイプルトレイ43に載置する。その後、ステイプルトレイ43に載置したシート材Sの束に、端綴じステイプラ46によってステイプル加工を行う。
最後に、シート材Sの束を、ステイプルトレイ43より押上げ装置で押し出し、排出ローラ34で排出トレイ35または排出トレイ38上に排出してそこにスタックする。
また、1枚のシート材にZ折りの折り曲げ加工を行う第5のモードを選択した場合、シート後処理装置100は、まず、例えば分岐爪10を反時計まわりに回動してシート搬送路R1に入れ、分岐爪31を時計まわりに回動してシート搬送路R5から退避するとともにシート搬送路R7に入れ、分岐爪30を時計まわりに回動してシート搬送路R5へ進出する。また、図2に示す分岐爪23を図示のとおりのまま回動しないとともに、シート材Sのサイズに応じて、図1および図2に示すように、ストッパ24をスイッチバック路28に入れたままとしたり、スイッチバック路28から退避したりする。また、排出トレイ35、または排出トレイ38のいずれか一方を、排出ローラ34からの排出シートを受ける受け位置へ移動する。
なお、Z折りとは、図5に示すように、シート材Sの一度内向きに折った部分の前方(図中左方)を逆向きに折り返すものである。よって、例えば搬送方向のおよそ1/2位置に外側の折り目S3を有するとともに、搬送方向の前方からおよそ1/4位置に内側の折り目S2を有するものである。
そして、図1に示す画像形成装置本体200からの画像記録済みのシート材Sを、シート折り装置300のシート搬送路R1へ入れる。次に、シート材Sを、シート折り装置300の分岐爪10位置で、シート搬送路R1からシート搬送路R2へ入れてから、シート搬送ローラ12でシート搬送路R2を通して搬送する。
次に、前述した2つ折りの折り曲げ加工を施したときと同様にして、図4(B)に示すように、シート材Sのスキューを補正するとともに、搬送するシート材Sの通過をシートセンサ15により検知したとき、シート搬送ローラ12によるシート材Sの搬送は継続したまま、ストップ手段14でシート材Sの途中を押え、ループ形成空間17でシート材Sをたわませて、そのたわませたシート材Sをローラ22a・22b間のニップaに挿入し、シート材Sの搬送方向の前方からおよそ1/4位置に内側の折り目S2をつける。
次いで、折り目S2を先端として、シート材Sをローラ22a・22bなどで折曲搬送路R4からスイッチバック路28へ入れ、そのスイッチバック路28の下流へ搬送する。
それから、シート材Sの先端が、ストッパ24に突き当たり、そのシート材Sのたわみがスイッチバック路28の壁により規制されると、ローラ22a・22bの回転を継続しているため、シート材Sが、ローラ22a・22c付近でたわむ。
その後、シート材のたわんだ部分を、折り曲げローラ22a・22cのニップbに挿入し、ローラ22a・22cの回転により、搬送方向の前方からおよそ1/2位置に外側の折り目S3をつけて、Z折りの折り曲げ加工を行う。
次に、折り目S2を先端として、シート材Sを、図1に示すスイッチバック路28から折曲搬送路R4へ入れてから、前述した2つ折りの折り曲げ加工を施したときと同様にして、シート搬送ローラ26・27a・27bで搬送して再搬送路R3を通して、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れる。
最後に、シート搬送路ローラ29a・29b・37でさらに搬送し、排出ローラ39でスタック台40へ排出してそこにスタックする。
なお、1枚のシート材SにZ折りの折り曲げ加工を行うとともに、パンチ孔明け加工も行う場合、前述と同様にして、シート材にZ折りの折り曲げ加工を行ってから、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れ、シート搬送路ローラ29aによりシート材を搬送しながら、適宜のタイミングをとってパンチ装置36を作動して、シート材にパンチ穴明け加工を行う。その後、パンチ孔明け加工を施したシート材を、シート搬送ローラ29b・37で搬送してから、排出ローラ39でスタック台40上に排出してそこにスタックする。
また、1枚のシート材SのそれぞれにZ折りの折り曲げ加工を行うとともに、それらのシート材Sの束にステイプル加工も行う場合、シート後処理装置100は、まず、分岐爪10を反時計まわりに回動してシート搬送路R1に入れ、分岐爪30も反時計まわりに回動してシート搬送路R6に入れ、分岐爪31は回動せずにそのままシート搬送路R5に挿入したままとするとともに、分岐爪23も図示のまま回動せず、図1に示す排出トレイ35または排出トレイ38のいずれか一方を、排出ローラ34からの排出シートを受ける受け位置へ移動する。
次に、画像記録済みのシート材Sを、シート折り装置300の分岐爪10位置で、シート搬送路R1からシート搬送路R2へ入れ、前述と同様にして、シート材SにZ折りの折り曲げ加工を行う。
次いで、シート材Sを、フィニッシャ装置400のシート搬送路R5に入れてから、シート搬送路ローラ29a・29bでさらに搬送して後、分岐爪31位置で、シート搬送路R5から迂回搬送路R7へ入れる。そして、シート材Sをシート搬送ローラ41a・41b・41c・41dで搬送して、ステイプル装置42のステイプルトレイ43上に載置する。
次に、ステイプルトレイ43上に載置したシート材Sを、ジョガーフェンス44、タタキコロ45などによって、シート材Sの搬送方向、およびその搬送方向と直交する方向にそれぞれ整合する。
そして、2枚目以降のシート材にも前述の動作を繰り返し、所要の枚数をステイプルトレイ43に載置する。その後、ステイプルトレイ43に載置したシート材Sの束に、端綴じステイプラ46によってステイプル加工を行う。
ステイプル加工を施して後、シート材Sの束を、ステイプルトレイ43より押上げ装置で押し出して、排出ローラ34で排出トレイ35、または排出トレイ38上に排出して、そこにスタックする。
ところで、上述した例では、押し付け部材20は、細長板状に形成したが、シート材をガイド部材に押し付けてガイド部材に沿わせることができる形状であれば、もちろん細長板状に限らず他の形状であってもよい。また、回動することによりループ内に入り込み、またループ形成空間17から退避するようにしたが、押し付け部材の作動は回動に限らず例えばスライドすることによりループ内に入り込み、またはループ形成空間17から退避するようにしてもよい。
また、上述した例では、折り手段22を1つの駆動ローラ22aと2つの従動ローラ22b・22cの計3つのローラで構成したが、これは一例であり、2つのローラで構成してもよいし、4つ以上のローラで構成してもよい。
さらに、上述した例では、ストップ手段14の押えローラ14bを圧接ローラ18に押し当て、シート材Sのスキュ−補正を行うとともにシート材Sの途中を押さえてシート材Sの搬送を停止するようにしたが、ストップ手段とは離してレジストローラ対を設け、スキュー補正は別の位置で行うようにしてもよい。