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JP4403261B2 - ホットチャンネルシステムを備えた射出成形装置 - Google Patents

ホットチャンネルシステムを備えた射出成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、請求の範囲第1項のプレアンブル(oberbegriff)による射出成形装置に関する。
このような射出成形装置は周知のものであり、基本的に射出骨材および型手段のための閉鎖装置を具備しており、これにより射出成形装置は合成樹脂材料の可塑化用押し出し器および可塑化材料用収集チャンバを有し、可塑化材料は押し出しスクリュー(Extruderschnecke)または別個の射出ピストン(Spritzkolben)の軸方向の運動によって押し出し器の射出ノズルから放出される。またキャビテイを備えた型手段は、閉鎖装置の2個の締めつけプレートのあいだに締め付けられ、これによって押し出し器の射出ノズルが可塑化材料の放出時に、射出成形装置のダイプレート(Werkzeugaufspannplatte)としっかりと(kraftschlussig)接触する。
この装置では、溶融材料が押し出し器の収集チャンバから、ホットチャンネル分配器(heisskanalverteiler)に配置された注入ノズルを介してキャビティへ押し出され、かつ収集チャンバとキャビティ間の送り経路内で、通常、溶融材料は多数の射出サイクルを経る。このような材料は、長時間、何回もの短時間の圧縮およびこれと結合した温度変動にさらされ、キャビティに充填時にすでに品質低下や分解生成物さえ発生する。したがって、完成部品に、欠陥や早すぎる疲労現象が起こるおそれがあることは明らかである。
小型部品の製造で今まで解決されていない他の問題は、注入ピース(Angussstucken)のうち廃棄される量が多いことにある。たとえば、従来の小型部品では、常に別々の作業工程で分離する注入部分があり、その重量は完成品自体の何倍も大きい。この場合、ニードル閉鎖なしの製造では、射出された材料の約95%が廃棄材料となり、射出された材料の約5%だけから使用できる完成品が得られる。この廃棄材料が可塑化工程に再び送られたとしても、合成樹脂(Kunststoff)の特性が損なわれ、この材料で製造した小型部品が所定の要求事項を完全に満足できない。
ホットチャンネル分配器と結合した問題を回避するために、すでにドイツ特許第DE−42′39′776号明細書で、2個の合成樹脂小型部品を同時に製造する射出成形装置が提案されている。ここでは、射出成形装置は2個の射出器を有する。必要な品質を有する該当小型部品が生産損失なしに得られるように、この装置では、可塑化、射出成形工程および再圧調整が製造する小型部品おのおのに合わせて設計されている。この方法は、高級な小型部品の製造では、多くの型を同時に使用し、必要な狭い製造公差で、すなわち不安定な固定や欠点がなく、かつ正確な充填重量で製造するのは困難であることが証明されている。
したがって、本発明の課題は、品質に問題がなく、耐摩耗性で、長寿命の部品、特に合成樹脂製小型部品を多量の不良品なしに製造できる射出成形装置を提供することである。
本発明の射出成形装置によって製造できる小型部品は、通常、0.001g〜5gの重量である。しかし、本発明の射出成形装置を使用して、50g以上の部品も製造できる。合成樹脂は、PET、ABS、PICまたは同様な材料として理解される。
この課題は本発明では、請求の範囲第1項の特徴を有する射出成形装置により解決されている。特にこの機械では、可塑化され、加圧状態にある高温の合成樹脂材料(heissen Kunststoffmaterial)の収集チャンバ(他の場所としては、ピストンまたはウォームプレチャンバが挙げられる)内の滞留時間が合成樹脂溶融物の射出経路の短縮によって減少する。この射出経路縮小は、とくに収集チャンバがノズル先端の放出口の真後ろに配置されることによって可能になっている。
第1の実施例では、可塑化シリンダ内で発生した合成樹脂溶融物がホットチャンネルアダプタを介してノズルボディに送られ、ノズルボディ内の収集チャンバに集められる。この収集チャンバ内に送られた合成樹脂溶融物はピストンを使用して放出され、射出チャンネルを介してキャビティに押し出される。この実施例では、放出ピストン(Auspresskolben)は前部に側方送り口付軸向ボア(ピストン内部の送りチャンネル)を有し、この送り口を介して合成樹脂溶融物が収集チャンバに送られる。また放出ピストンは先端に、押し出し時に収集チャンバを閉じるボール弁を有する。射出チャンネルの出口は、ニードル閉鎖装置で開閉される。
他の実施例では、合成樹脂溶融物は中空シリンダ形状の押し出しピストンの真後ろで発生し、軸方向に中空ピストンを介して収集チャンバ(ピストンプレチャンバ)に送られる。さらにノズルボディ内にある収集チャンバはボール弁を使用して中空ピストンの送りチャネルに対して閉鎖でき、かつニードル閉鎖装置を使用してノズル先端の出口を閉じることができる。
他の実施例では、合成樹脂溶融物がピストン自体を介してではなく、直接収集チャンバに送られる。ニードル閉鎖装置と連結されたスライダ装置によって、送りチャンネルに対して収集チャンバを強制的に閉鎖することができる。
本発明による射出成形装置の利点は、当業者には明らかである。たとえば、射出経路の短縮によって、キャビティ内に発生する圧力を正確に調整でき、高温の合成樹脂を正確な配分量でキャビティに充填できる。その結果、製造公差の小さいダイカスト部品が得られる。当然、キャビティはこのような射出成形装置により迅速に充填され、このため、機械側で発生する充填圧が少なくなる。エネルギーの節約と機械摩耗が少なくなることは、この射出経路短縮の他の利点である。
本発明は、以下に実施例により図を使用して詳細に説明される。図はつぎのとおりである:
図1:本発明による射出成形装置の第1実施例の概略断面図;
図2:付属ホットチャンネルノズルの概略断面図;
図3:射出成形装置の他の構造バージョンの概略断面図;
図4:本発明による射出成形装置の他の実施例の概略断面図;
図5:本発明による射出成形装置の他の実施例の詳細断面図;
図6:充填状態の図4および5の実施例のホットチャンネルノズルの詳細図;
図7:排出した状態の図4および5の実施例のホットチャンネルノズルの詳細図。
図1に示す射出成形装置は、駆動ユニット6と、可塑化装置4、とくに可塑化シリンダと、ホットチャンネルアダプタ2と、ピストンおよびニードル閉鎖装置駆動機3と、基本コンポーネントとして本発明によるホットチャンネルノズル1とを具備する。運転状態では、処理対象合成樹脂粒状物が粒状物容器53から粒状物送りチャンネル54により、シリンダパイプ41に送られる。シリンダパイプ41内部にある可塑化スクリュ−(Plastifizierschnecke)42は、ウォームカップリング65を介して駆動電動機61により駆動される。シリンダパイプ41は周知の方法でリングヒータ46で加熱され、出口側にアダプタ43が装着されている。このアダプタ43は、クランプストラップ66と結合してホットチャンネルアダプタ2との耐圧結合を保証し、これにより、可塑化材料が収集チャンバ10内に送られる。この収集チャンバ10は、この発明では、ホットチャンネルノズル1内にある。収集チャンバ10に収集された材料は、射出ピストンを使用して、ホットチャンネルノズル1のノズル先端12を介して型手段のキャビティに直接押し出される。射出ピストン35はガイドインサート19内に配置され、図示された実施例では中央ボアを有し、その駆動側の端部に入口があり、その工具側の出口には逆止弁(Ruckschlagventil)、たとえば、ボール弁が装備されている。本発明によれば、射出ピストン35はホットチャンネルノズル1のノズルボディ11内に入り込んでいる。ノズルボディはノズルヒータ13で加熱され、ノズル先端12を保持する。このノズル先端12は1つ以上の出口つきの射出チャンネルを有し、個々のキャビティの注入口につながっている。図示された好適な実施例では、閉鎖ニードル15を射出ピストン35のガイドインサート19の外に案内できるように、出口は射出ピストン35へ軸方向に片寄っている。
第1の作動段階では、可塑化材料、とくにPET、ABS、PICまたは同様の合成樹脂が、ホットチャンネルアダプタ2の材料供給チャンネル24を介して射出ピストンボアの入口に送られ、さらに、背圧弁の開放により収集チャンバ10および射出チャネルに送られ、そのチャンネルの射出口は閉鎖ニードル15で閉じられる。ここでは、それぞれのキャビティの充填に必要な量の材料が供給される。
第2段階では、射出口を開放するため、閉鎖ニードル15が後退する。それから、収集チャンバー10に含まれた材料を型板17のキャビティに押し出すため、射出ピストン35を使用して必要な圧力が形成される。本発明によれば、このとき、均一な材料分布および正確な充填に必要な圧力がキャビティ内に直接形成される。射出ピストン35の前進運動により、背圧弁が閉じられ、所定の材料量がキャビティに押し出される。充填の終了後、射出口は閉鎖ニードル15で閉じられる。これにより、射出ピストン35の後退運動で、背圧弁が自動的に再度解除され、新たに可塑化された材料の送り圧により再び開く。個々のコンポーネントの制御は専門家には明らかであり、本発明の対象ではない。
図2には、本発明のホットチャンネルノズル1が詳細に示されている。ここでは、内部に収集チャンバ10が配置されたノズルボディ11が示されている。ヒータ13を使用して、このノズルボディ11を処理に必要な温度にできるし、温度を安定できる。好適実施形態では、ノズルボディ11は約120mmの長さおよび約35mmの直径を有する。収集チャンバ10は直径が約10mmである。このノズルボデイは一体形であるのが望ましいが、別個の、特に他の材料から製造されたノズル先端(Dusenspitze)12があってもよい。本実施例では、ニードル閉鎖装置のニードル15により開閉できる4つの射出チャンネル14が装備されている。ホットチャンネル1のノズル先端は機械側の型板17′に突出し、キャビティを成す型板面と形状止め状態で結合されている。押し出しピストン35はキャビティ側で中空ピストンの形状をしかつ側方の入口を有し、それにより、可塑化合成樹脂溶融物を可塑化ユニットから収集チャンバ10に送ることができる。背圧弁36は、射出ピストン35の前進で合成樹脂溶融物が収集チャンバ10から射出ピストン35のボア24に戻るを防止する。ガイドインサート19は、収集チャンバ10からの合成樹脂材料の漏れなしの押し出しを保証する。押し出し段階中もさらに合成樹脂材料を溶融し送ることができるように、ガイドインサート19は開き溝18を有する。この溝を介して、中空ピストン35中心ボアの機械側入口が材料供給チャンネル24と結合している。
本発明による射出成形装置は、既知の可塑化装置および圧力発生押し出し手段に適応できることは明らかである。たとえば、図3は他の実施形態を示し、ここでは、材料供給チャンネル24が収集チャンバ10の射出チャンネル側の端部と直結している。この構造バージョンでは、背圧弁つきの中空ピストンを省略でき、また収集チャンバ10は、ニードル閉鎖装置と連結した材料供給チャンネル24のスライダを使用して直接閉鎖できる。とくに、受動的な弁システムの代わりに、自動、すなわち、強制制御閉鎖装置を使用して、射出する合成樹脂材料量をさらに正確に配分できる。
図4に示す実施形態では、可塑化装置および収集チャンバ10内にある合成樹脂材料放出のための圧力発生手段が軸方向に連続している。本発明によるホットチャンネルノズル1の構造は基本的に、図2の構造と同一である。しかし、ピストン35はこの実施形態では、可塑化ウォーム42により軸方向に案内される。
図5に示す実施形態では、可塑化ウォーム42およびホットチャンネルノズル1が軸方向に連続している。このため、射出ピストン35は材料供給チャンネル24、特に中心ボアを有する。スクリュー42は加熱可能なシリンダパイプ82中をガイドされ、粒状物ホッバ83から必要な合成樹脂材料が供給される。この可塑化ウォーム42は駆動電動機84により駆動され、また可塑化ウォーム42用シリンダパイプ82と共に軸受ハウジング85に固定されている。この軸受ハウジング85は、ガイドレール85にスライド自在に支持されているガイド車86を有する。空圧駆動機88を使用して、軸受ハウジング85は駆動電動機84、シリンダパイプ82および射出ピストン35と共にこのガイドレール87上を移動する。可塑化合成樹脂材料の収集チャンバ10への充填では、軸受ハウジング85は可塑化スクリュー42および駆動電動機84と共にガイドレール87上を後退する。充填された収集チャンバ10から放出するため、閉鎖ニードル15が後退し、空圧駆動機88が起動される。典型的には、収集チャンバは直径が6〜12mmで、長さが100〜150mmである。この実施形態では、ニードル駆動用のニードル閉鎖板89がホットチャンネルノズル1の真後ろに配置され、100〜120mmの長さのニードル15を使用できる。
図6は、ノズルボディおよび閉鎖ニードルを詳細に示す。ここでは、ノズルボディ11が固定型板16に固定され、型インサート17の注入側で突出している。このノズルボディ11は、閉鎖ニードル15で閉じることができる1つ以上の射出チャンネル14を有することができる。閉鎖ニードル15は一緒にニードル閉鎖板89に固定され、ニードル閉鎖板89は押し出しピストンシステム90を介して動かせる。可塑化では、合成樹脂が射出チャンネル14と収集チャンバー10に流入する。ここでは、射出ピストン35は、可塑化スクリュー42のシリンダパイプ82および駆動電動機84と共に外部へ押し出される。
型キャビティに充填するため、図7に示すように、ニードル閉鎖板89が加圧ピストンシステム90を使用して後退され、これにより閉鎖ニードル15がノズル先端12の開口部から後退する。同時に、射出ピストン35は、軸受ハウジング85内に固定された可塑化スクリュー42と共に収集チャンバ10に移動する。ここで、背圧弁16、とくにボール弁が射出ピストン35の中心ボア24を閉じ、型キャビティに正確な量を充填できる。
本発明により、工具側のホットチャンネル分配器を省略でき、射出チャンネル内の約500℃まで加熱された可塑化合成樹脂材料の総滞留時間を減少できる。さらに、その時々の工具構造が相当簡単になる。たとえば、ホットチャンネルとニードル閉鎖装置が装備されなくてもよい。
ここで本発明の説明のために示した実施例は、専門家が他の発明性の活動(erfinderisches Tun)なしに修正できる。たとえば、ピストンの代わりに射出ヘッド付スクリュー、また背圧弁の代わりに可調整または強制制御圧力弁を使用できる。同様に、ノズル先端チャンネルを閉鎖するため、スライダまたは他の弁を使用できる。脱気チャンネルおよび特殊シール、ならびに個々の機械部品の温度管理および制御も同様に、専門家の通常技術活動範囲内にある。本発明による射出成形装置は、鋳造部品の製造に適した寸法にすることもできる。

Claims (9)

  1. 合成樹脂の粒子を可塑化するための可塑化装置4を備え、該可塑化装置4内で可塑化された合成樹脂を収集しておくための収集チャンバ10を有し、該可塑化装置4と収集チャンバ10とのあいだに材料供給チャネル24を有し、かつ該収集チャンバ10内に収集された合成樹脂材料を放出するための射出ピストン35を有する0.001〜5gの重量の合成樹脂小型部品の射出成形のための射出成形装置であって、
    前記射出成形装置が、少なくとも1つの射出チャネル14を有するホットチャンネルノズル1を備え、前記収集チャンバ10がこのホットチャンネルノズル1先端の放出口の真後ろに配置され、前記射出ピストン35がボアを備えており、該射出ピストン35の駆動側端部には少なくとも1つの入口開口を備え、該射出ピストン35の装置側端部には背圧弁を備えてなることを特徴とする射出成形装置。
  2. 前記ホットチャンネルノズル1がノズルボディ11と着脱自在のノズル先端12とからなることを特徴とする請求の範囲第1項記載の射出成形装置。
  3. 前記背圧弁がボール弁であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項記載の射出成形装置。
  4. 前記射出ピストン35がガイドインサート19内にあることを特徴とする請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の射出成形装置。
  5. 前記少なくとも1つの射出チャネル14の閉塞のために、ニードル閉鎖装置が設けられてなることを特徴とする請求の範囲第1項記載の射出成形装置。
  6. 前記材料供給チャネル24が、当該供給チャネルの側にある収集チャンバ10の領域内に開放していることを特徴とする請求の範囲第1項記載の射出成形装置。
  7. 前記収集チャンバの側にある材料供給チャネルの端部に制御された閉鎖装置が設けられてなることを特徴とする請求の範囲第1項記載の射出成形装置。
  8. 前記ニードル閉鎖装置に圧縮ピストン装置が設けられてなることを特徴とする請求の範囲第項記載の射出成形装置。
  9. 前記ニードル閉鎖装置がホットチャンネルノズル1と可塑化装置4とのあいだに配列されてなることを特徴とする請求の範囲第項記載の射出成形装置。
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