JP4459845B2 - シリカスラリー、その製造方法及び用途 - Google Patents
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Description
[実質的にストラクチャー構造を形成していないシリカ粉末の定義]
以下に従って画像解析された粒子の平均球形度が0.90以上のシリカ粉末であると定義される。すなわち、アセトン媒体に極微量の試料を超音波分散させてからメンブレンフィルターで吸引濾過して粉末を分散状態にして乾燥させる。ついで、このままの状態でTEM観察(透過型電子顕微鏡:倍率10万倍〜100万倍)をし、任意に選ばれた100個の粒子を画像解析装置に取り込み、各粒子の球形度を求め、その平均値を算出し、平均球形度とする。
これらの中でも、本発明に特に好適なものは、上記有機媒体との相溶性の高いものであり、特にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ウレタンゴム、アクリルゴム等が好ましい。
内炎と外炎を形成する二重管構造のLPG−酸素混合型バーナーの複数個と、これらのバーナーで囲まれた中心部には金属シリコン粉末の水スラリーを噴射する二流体ノズルとを炉頂に設置し、炉の下部を捕集装置に直結して炉を準備した。火炎の形成は、バーナーの二重管のそれぞれの噴射口の細孔から、外炎形成用と内炎形成用のLPG−酸素の混合ガスを噴射することによって行われ、LPGと酸素ガスの供給量によって火炎状態が調整される。金属シリコン粉末の水スラリーは二流体ノズルの中心部から噴射され、その周囲からは酸素が噴射される。火炎を通過した熱処理物(シリカ粉末)は、ブロワーで捕集装置(バグフィルター)に送られて捕集される。
シリカ粉末P1〜P6のそれぞれの製造において、シリカ粉末を炉の下部からバグフィルターに搬送される間にあって温度が100〜130℃の部分から、シリカ粉末100質量部あたり0.3質量部のシランカップリング剤を噴霧して、シリカ粉末P1〜P6に対応するシリカ粉末P7〜P12を製造した。シランカップリング剤は、P7〜P9及びP12ではオクチルトリエトキシシラン(日本ユニカー製「A137」)、P10ではヘキシルトリエトキシシラン(信越化学工業製「KBE3063」)、P11ではヘキシルトリメトキシシラン(信越化学工業製「KBM3063」)を用いた。
シリカ粉末P1〜P12のいずれか一種を30質量部と有機媒体(メチルエチルケトン)70質量部とを混合し、高圧ホモジナイザー(スギノマシン社製「アルティマイザー」)を用い、圧力150MPaにて3回処理した後、遠心分離機により10000G以上の遠心力を付与し200nm以上の粒子を除去してシリカスラリーを製造した。
シリカ粉末P1の変わりに、シリカ粉末P6(比較例1)又はシリカ粉末P12(比較例2)を用いたこと以外は、比較例5と同様にしてシリカスラリーを製造した。
高圧ホモジナイザーによる処理と、遠心分離による処理を行わなかったこと以外は、実施例2と同様にしてシリカスラリーを製造した。
遠心分離による処理を行わなかったこと以外は、実施例2と同様にしてシリカスラリーを製造した。
B型粘度計(東京計器社製「BH」)を用い、20rpmにおける粘度を測定した。
(2)光透過率
光路長10mmのセルにシリカスラリーを入れ、紫外可視分光光度計(日本分光社製「V−530」)を用い、波長380nmにおける光透過率を測定した。
有機媒体の種類と配合量(シリカ粉末の含有率)を表4に示すように種々変えたこと、高圧ホモジナイザーの処理圧力を400MPaに変えたこと以外は、実施例1と同様にしてシリカスラリーを製造した。その結果を表4に示す。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン製「エピコート828」)100質量部に対し、テトラヒドロ無水フタル酸(新日本理化製「リカシッドTH」)30質量部、フェノール樹脂(群栄化学製「PSM6200」)30質量部、比較例5で得られたシリカスラリー80質量部を投入し、万能混合撹拌機(ダルトン製「5DMV−01」)を用いて混合し、撹拌機内の真空度0.1MPa、温度100℃の状態でメチルエチルケトンを除去し組成物を製造した。この組成物を冷却プレス後粉砕し、トランスファー成形により硬化体を製造した。得られた硬化体の光透過性を、紫外可視分光光度計(日本分光社製「V−530」)により評価した。その結果、波長380nmにおける硬化体(厚み1mm)の光透過率は91%となり、高い光透過性を示した。
樹脂の変わりにシリコーンゴムを用いたこと以外は、参考例1と同様にして硬化体を製造した。この硬化体の光透過率は89%であった。
Claims (9)
- シリカ粉末と有機媒体とを含み、可視光波長における光透過率が80%以上、ナトリウムイオン、鉄イオン、塩素イオンの合計が20μg/g以下のシリカスラリーであって、上記シリカ粉末は、平均粒子径が20〜40nm、最大粒子径が200nm以下、以下で定義された実質的にストラクチャー構造を形成していないシリカ粉末が、その100質量部当たり0.01〜1質量部のC 5 〜C 10 の直鎖状有機官能基を有するシランカップリング剤で処理されたものであり、上記有機媒体は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンから選ばれた少なくとも1種からなるものであることを特徴とするシリカスラリー。
[実質的にストラクチャー構造を形成していないシリカ粉末の定義]
以下に従って画像解析された粒子の平均球形度が0.90以上のシリカ粉末であると定義される。すなわち、アセトン媒体に極微量の試料を超音波分散させてからメンブレンフィルターで吸引濾過して粉末を分散状態にして乾燥させる。ついで、このままの状態でTEM観察(透過型電子顕微鏡:倍率10万倍〜100万倍)をし、任意に選ばれた100個の粒子を画像解析装置に取り込み、各粒子の球形度を求め、その平均値を算出し、平均球形度とする。 - シリカ粉末の含有率が10〜60質量%であることを特徴とする請求項1に記載のシリカスラリー。
- シランカップリング剤がオクチルトリエトキシシランであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリカスラリー。
- 有機媒体がメチルエチルケトンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシリカスラリー。
- 25℃における粘度が1Pa・s以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシリカスラリー。
- 平均粒子径が20〜40nm、最大粒子径が200nm以下、実質的にストラクチャー構造を形成していないシリカ粉末100質量部当たり0.01〜1質量部のC5〜C10の直鎖状有機官能基を有するシランカップリング剤で処理されてなるシリカ粉末と、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンから選ばれた少なくとも1種からなる有機媒体とを、50〜350MPaの加圧下で混合した後、200nm以上の粒子を除去することを特徴とする請求項1に記載のシリカスラリーの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のシリカスラリーと樹脂及び/又はゴムとの混合物から、上記シリカスラリー中の有機媒体が除去されてなることを特徴とする組成物。
- 請求項7に記載の組成物の硬化物からなることを特徴とする硬化体。
- 光半導体素子の封止材であることを特徴とする請求項8に記載の硬化体。
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