JP4451982B2

JP4451982B2 - Golf club head

Info

Publication number: JP4451982B2
Application number: JP2000370379A
Authority: JP
Inventors: 眞徳藪
Original assignee: Ｓｒｉスポーツ株式会社
Priority date: 2000-12-05
Filing date: 2000-12-05
Publication date: 2010-04-14
Anticipated expiration: 2020-12-05
Also published as: JP2002165902A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低重心化を図りつつ慣性モーメントを増大しうるゴルフクラブヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば内部に中空部を形成した金属製のウッド型ゴルフクラブヘッドにあっては、近年ではチタンないしチタン合金などの高強度かつ低比重の材料が好適に用いられている。このようなゴルフクラブヘッドは、柿の木材を用いた従来のヘッドに比べ、ヘッド体積を大型化できる。ヘッド体積の大型化は、慣性モーメント（本明細書で「慣性モーメント」というときは、特に明記しない場合にはヘッドの重心を通る垂直軸回りの左右の慣性モーメントを指すものとする。）の増大をもたらし、スイートエリアの増大やミスショット時のヘッドのぶれを抑制するなど打球の方向安定性を向上しうる。
【０００３】
また近年では、図７に示すように、ヘッドａのソール部ｂに銅合金ないしタングステンといった比重の大きな金属材料からなる錘部材ｃを固着し、ヘッドａの重心ｇを低く設計することが行われている（特開２０００−１１６８２５号参照）。このように、ヘッドを低重心化すると、打球の打ち出し角度を大としかつバックスピン量を適度に減少させることにより、飛距離を増大させ得る。
【０００４】
他方、ヘッドの慣性モーメントを増大させるためには、重心ｇから離れたヘッドの周囲、より具体的にはサイド部ｄやソール部ｂの周囲により多くの重量を配分することが効果的となる。しかしながら、ソール部ｂに錘部材ｃを固着した上記ヘッドａでは、低重心化を達成しうるものの、ソール部ｂを局部的に重くしているため、ヘッドａの周囲の重量配分効果が相対的に薄れてしまい前記慣性モーメントが小さくなるという欠点がある。
【０００５】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、ヘッド上面のクラウン部の主要部をなすクラウン板と、このクラウン板が配されるヘッド本体部とからなり、かつ前記クラウン板を、比重が５．０以下の低比重金属材料から形成するとともに、ヘッド本体部を比重が７．０以上の高比重金属材料を用いて形成しこれらをロウ付けにより接合することを基本として低重心化を図りつつも慣性モーメントの低下を防止して打球の方向安定性を向上できしかも耐久性にも優れるゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項１記載の発明は、内部を中空としたウッド型のゴルフクラブヘッドであって、ヘッド上面のクラウン部の主要部をなすクラウン板と、このクラウン板が配されるヘッド本体部とからなり、前記ヘッド本体部には、クラウン部の外面かつ前記クラウン板の周囲を形成するクラウン周縁部が形成され、かつ、前記クラウン周縁部には、前記クラウン板をこのクラウン周縁部と略面一に保持して下方から支える幅が２〜７mmの受け部が形成され、しかも前記受け部は、前記クラウン板の全周縁に亘って形成され、前記クラウン板は、比重が５．０以下の低比重金属材料から形成され、かつ前記ヘッド本体部は比重が７．０以上の高比重金属材料を用いて形成されるとともに、前記クラウン板とヘッド本体部とは、ロウ付により、前記受け部と前記クラウン板との間でロウが固化した重ね継手を設けて接合され、しかも前記受け部と前記クラウン板との重なり面積と、前記クラウン板の端面の面積との総和であるクラウン板とヘッド本体部との接合面積が、２００〜８００mm ² であることを特徴としている。
【０００７】
また請求項２記載の発明は、前記クラウン板の重量が、前記ヘッド本体部の重量の１０〜３０％であることを特徴とする請求項１記載のゴルフクラブヘッドである。
【０００８】
また請求項３記載の発明は、前記ヘッド本体部は、ボールを打撃するフェース部と、該フェース部の下縁に連なりヘッド底部をなすソール部と、前記ソール部の周囲から立ち上がりかつ前記フェース部のトウ側からバックフェースを通り該フェース部のヒール側にのびるサイド部と、シャフトを装着しうるシャフト差込部とを含んでなる請求項１又は２記載のゴルフクラブヘッドである。
【０００９】
また請求項４記載の発明は、前記クラウン板は、チタン又はチタン合金からなり、かつ前記ヘッド本体部はステンレス鋼を含むことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。また請求項５記載の発明は、前記受け部と前記クラウン板との重なり面積と、前記クラウン板の端面の面積との総和であるクラウン板とヘッド本体部との接合面積が、３００〜８００mm²である請求項１〜４のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図１は本発明の実施形態に係るゴルフクラブヘッドの斜視図、図２は、その分解斜視図を例示している。図１において、ゴルフクラブヘッド（以下、単に「ヘッド」ということがある。）１は、ボールを打撃するフェース面Ｆを表面に具えたフェース部２と、該フェース部２の上縁２ａに連なりヘッド上面をなすクラウン部３と、前記フェース部２の下縁２ｂに連なりヘッド底面をなすソール部４と、このソール部４の周囲から立ち上がりかつ前記フェース部２のトウｔ側からバックフェースを通り該フェース部２のヒールｅ側にのびるサイド部５と、シャフトを装着しうるシャフト差込部６とを具えたものが例示される。また本発明のヘッド１は、金属材料からなりかつ内部に中空部ｉを設けたウッド型である。
【００１１】
図２に示すように、ヘッド１は、前記クラウン部３の主要部をなすクラウン板７と、このクラウン板７が配されるヘッド本体部９とから構成される。前記クラウン部３は、本例では前記フェース部２の上縁２ａと、前記サイド部５の上縁５ａとがなす輪郭線で囲まれるヘッドの上面の領域をなしかつ前記シャフト差込部６を実質的に除いた部分で構成されている。なおシャフト差込部６と前記クラウン部３との間には、図４に示すように、ヘッド内方に向かって凹む凹み面で形成される滑らかな継ぎ面１１が形成されている。
【００１２】
前記クラウン板７は、本例では前記クラウン部３の前記輪郭線から小距離Ｌを内方に隔てた形状で形成された１枚の板状をなすものが例示される。前記小距離Ｌは特に限定はされないが、例えば２〜１０mm程度、好ましくは２〜５mm程度とするのが望ましく、これにより、クラウン板７は、本例では実質的に前記クラウン部３の全域を構成しうる。
【００１３】
また前記ヘッド本体部９は、本例では前記フェース部２、ソール部４、サイド部５及びシャフト差込部６と、クラウン部３の外面かつ前記クラウン板７の周囲を形成する小巾のクラウン周縁部３ｅを含んで構成されている。このようなヘッド本体部９は、好ましくは例えばロストワックス精密鋳造などにより、各部を一体的に形成するのが望ましい他、予め２以上に分割して形成した各パーツを溶接により一体化して形成することもできる。このようにヘッド本体部９は、種々の方法を用いて製造することができ、その方法は特に限定されるものではない。また本実施形態においては、前記フェース部２、ソール部４、サイド部５及びシャフト差込部６は、同じ金属材料で形成されたものを例示している。
【００１４】
前記クラウン周縁部３ｅは、図２、図４〜６に示すように、前記クラウン板７をこのクラウン部周縁部と略面一に保持して下方から支える受け部１２が形成されている。該受け部１２は、前記クラウン板７の全周縁に亘って形成される。またこの受け部１２の巾Ａ（図５に示す。）は、２〜７mm、より好ましくは３〜５mmとすることが望ましい。このような受け部１２は、クラウン板７のヘッド本体部９への取り付けに際して、クラウン板７の位置決めを容易として精度良く取り付けし得るほか、後述するロウ付けの接合強度を高めるのに役立つ。
【００１５】
また本発明では、前記クラウン板７は、比重が５．０以下の低比重金属材料Ｍ１から形成される一方、前記ヘッド本体部９は比重が７．０以上の高比重金属材料Ｍ２を用いて形成される。このように、クラウン部３の主要部をなすクラウン板７に低比重金属材料Ｍ１を用いることによって、ヘッド１の上部側の重量を軽減することができ、その結果、ヘッド１の重心Ｇをより低く設定することが可能となる。また、クラウン板７が配される前記ヘッド本体部９に高比重金属材料Ｍ２を用いることにより、ヘッド１のさらなる低重心化が可能となるほか、ソール部４だけでなくサイド部５といったヘッド１の周囲部分にもより多くの重量を配分しうる結果、ヘッド１の慣性モーメントも増大しうる。このように、本発明のヘッド１では、ソール部４だけを相対的に重くするのではなく、クラウン部３以外をバランス良く重くしているため、低重心化と慣性モーメントの増大をより効果的に両立しうる。
【００１６】
なお本実施形態では、ソール部４に塊状の錘部材などを複合化してはいないが、ヘッド１の慣性モーメントの悪化を招かない範囲でこのような錘部材を取り付けることは可能である。
【００１７】
ここで前記クラウン板７を構成する金属材料の比重が５．０を超えると、ヘッド１の上部側をなすクラウン部３の重量が相対的に増す傾向があり、ヘッド本体部９の重量だけでは低重心化を達成し難くなる。このような観点より、前記クラウン板７の低比重金属材料Ｍ１の比重は、小さいほど望ましく、より好ましくは４．５以下とすることが望ましい。
【００１８】
このようなクラウン板７を形成する低比重金属材料Ｍ１としては、特に限定されるものではないが、例えば純チタン（比重約４．５）、チタン合金（比重約４．４〜４．７）、マグネシウム合金（比重約１．８〜２．３）、ジュラルミン（比重約２．８）又はアルミニウム−リチウム（Ａｌ−Ｌｉ）合金（比重約２．６）、等を挙ることができる。中でもクラウン板７には、比強度の確保と低比重の観点よりチタン合金あるいはアルミニウム合金（ジュラルミン）などの材料を用いることが望ましく、本実施形態ではチタン合金（Ｔｉ−６Ａｌ−４Ｖ）を用いたものを例示している。
【００１９】
またクラウン板７の厚さは特に限定はされないが、好ましくは軽量化と強度との兼ね合いより、例えば０．７〜１．２mm、より好ましくは０．９〜１．１mmとすることが望ましい。このようなクラウン板７は、鍛造、鋳造、圧延など種々の加工法にて形成することができるのは言うまでもない。
【００２０】
またクラウン板７に、繊維強化樹脂といった低比重の複合材を用いることも考えられる。しかしながら、このような材料をクラウン板７に用いると、一般的なヘッドとは打球音が極端に異なったり、またクラウン部３の剛性が不足するためにその厚さを増すなどの工夫が必要となりヘッドの反発性能が著しく低下する不具合があるため採用し難い。
【００２１】
逆に前記ヘッド本体部９を構成する金属材料の比重が７．０未満であると、ヘッド１の周囲（サイド部５）ないしヘッドの底部（ソール部４）により多くの重量を配分することが困難となり、ヘッド１の低重心化と慣性モーメントの増大を実現することが困難になる。
【００２２】
このようなヘッド本体部９を形成する高比重金属材料Ｍ２としては、例えばＳＵＳ６３０（比重７．８）、ＣＵＳＴＯＭ４５０（米国カーペンター社製、比重７．８）などのステンレス鋼（比重約７．８〜８．０）、ニッケル−銅合金（比重約８．９）、タングステン合金（比重約１２〜１５）又はタングステン（比重約１８）、白金（比重約２１．３）、銅合金（比重約８〜１３）、マレージング系合金（比重７．０〜８．２）等を挙ることができる。中でもヘッド本体部９には、強度、加工容易性、経済性などの観点より、ＳＵＳ６３０、ＣＵＳＴＯＭ４５０などの材料を用いることが望ましく、本例ではＳＵＳ６３０を用いたものを例示している。また実用上の観点から、前記高比重金属材料Ｍ２の比重は７．０〜１０程度、より好ましくは７〜８．５程度とするのが良い。またヘッド本体部９は、高比重金属材料Ｍ２から形成されるものであれば、２種以上の金属材料を用いて形成することもできる。
【００２３】
またヘッド本体部９において、各部の厚さは、特に限定されるものではないが、例えばソール部４では、１．０mm以上、より好ましくは１．５mm以上とし、サイド部５では、例えば０．７mm以上、より好ましくは０．７〜１．０mmとするのが望ましい。またフェース部２の厚さは、例えば２．２〜３．０mm、より好ましくは２．４〜２．６mmとすることが望ましい。
【００２４】
なおヘッド体積が小さすぎると、ヘッドの慣性モーメントを増大させる効果が低下し、逆に大きすぎると、ヘッド重量が過大となったり、またヘッドの重心が高くなるおそれもある。このような観点より、ヘッド１のヘッド体積は、例えば１００〜２００cm³、より好ましくは１２０〜１７０cm³とすることが望ましい。
【００２５】
また前記クラウン板７の重量は、前記ヘッド本体部９の重量の１０〜３０％、より好ましくは１０〜２５％、さらに好ましくは１０〜１７％とするのが望ましい。前記クラウン板７の重量がヘッド本体部９の重量の３０％を超えると、ヘッド１の上部側の重量が増大化してヘッド１の重心高さが大となる傾向があり、逆に１０％を下回ると、実質的にクラウン板７の厚さを小とすることとなる傾向があり、実用上必要な耐久性が得られ難い場合がある。
【００２６】
また本発明では、クラウン板７とヘッド本体部９とは異種金属からなるため、クラウン板７とヘッド本体部９とはロウ付けにより接合されている。ロウ付けは、異種金属同士を接合するために母材よりも融点の低い金属ないし合金、すなわちロウを溶融させ、母材間の隙間に例えば毛細管現象を利用してロウを満たし固化させることで異種金属同士を接合する方法である。このような、ロウ付けは接着剤を用いて接合した場合に比して接合強度をより大にでき、これによりヘッドの耐久性が維持されうる。
【００２７】
このようなロウ付けを行う場合、図５に拡大して示したように、クラウン周縁部３ｅの周囲に受け部１２を設けることにより、クラウン板７の周縁７ｅと内外で重なる重ね継手Ｊを形成することが望ましい。このような重ね継手Ｊとすることにより、例えば強度の低いロウを用いた場合や多少の欠陥が生じても重ね代を十分に確保することにより、継手部分の強度を向上しクラウン板７とヘッド本体部９との外れを防止できる。
【００２８】
また、クラウン板７とクラウン周縁部３ｅとをロウ付けする場合、上述のように重ね継手Ｊを形成することが望ましが、とりわけクラウン板７とヘッド本体部３との接合面積を例えば２００mm²以上、好ましくは３００mm²以上、より好ましくは４００mm²以上、さらに好ましくは４００〜８００mm²とすることが望ましい。なお該接合面積は、受け部１２とクラウン板７との重なり面積とクラウン板７の端面７ａの面積との総和として求められる。
【００２９】
前記接合面積が２００mm²未満であると、クラウン板７とヘッド本体部９との接合部における強度が十分に得られず、ヘッド１の耐久性が低下する傾向があり、逆に前記受け部１２の巾を増すなどにより接合面積を８００mm²よりも大とすると、クラウン部３の剛性が著しく高められる結果、ヘッド１の打球感や打球音が悪化する傾向がある。特にクラウン部の剛性が高くなると、打球音の中でも残響音が短くなってフィーリングが悪くなる。
【００３０】
またロウ付けに用いるロウは、接合する金属材料、その融点などに応じて種々選択されるが、強度とロウ付け条件の適正化という理由により、好ましくは銀ロウ（Ａｇ−Ａｌ、Ａｇ−Ｃｕ（ＢＡｇ−１９）、Ａｇ−Ａｌ−Ｍｎ、Ｔｉ−Ｚｒ−Ｎｉ、Ｔｉ−Ｃｕ−Ｎｉ、Ｔｉ−Ｃｕ−Ｎｉ−Ｚｒ、Ａｇ−Ｐｂ−Ｇａ、Ｐｂ−Ａｇ−Ｓｉ）を用いるのが望ましい。
【００３１】
銀ロウは、銀−銅合金を主成分とするもので、鉄鋼材料、同、ニッケル及びそれらの合金など、マグネシウムとアルミニウム以外の広範囲の金属材料のロウ付けに好適に用いることができる。添加成分として、Ｃｄ、Ｎｉ、Ｓｎ、Ｌｉの元素が挙げられ、例えばＪＩＳＺ３２６１に種々のものが記載されている。融点は概ね６２０〜８００℃であって、本実施形態で用いるチタン合金、ＳＵＳ６３０よりも低融点となるなど好適に使用できる。
【００３２】
本実施形態では、図２に示したようなクラウン板７とヘッド本体部９とを準備し、クラウン板７を前記クラウン周縁部３ｅの受け部１２上に位置決め載置する。この際、必要であれば、クラウン板７とヘッド本体部９とを治具等により加圧し仮固定する。このときの加圧力が低すぎると、ロウ材料の充填が充分でなく隙間等の外観不良が生じ易く、逆に高すぎると、ヘッド本体そのものを傷付けたり、変形させてしまうおそれがある。このような観点より、前記加圧力は好ましくは０．１〜１．０ＭＰａ、より好ましくは０．３〜０．７ＭＰａとするのが望ましい。
【００３３】
そして、図３及び図５に一点鎖線で示すように、該クラウン板７とヘッド本体部９のクラウン周縁部３ｅとの境界部の隙間を中心として本例ではペースト状のロウ１３を塗布する。そして、このヘッド１を例えば真空中の雰囲気の炉内で加熱することにより、溶けたロウ１３が前記接合部の隙間に毛細管現象で浸入する。しかる後、ヘッド１を炉から取り出して接合部の研磨、塗装等を行ってヘッド１が製造される。
【００３４】
なおヘッド１をロウ付けする際に加熱する温度は、クラウン板７、ヘッド本体部９の融点よりも低い温度かつロウ１３の融点以上であるが、本実施形態の材料の組み合わせの場合、好ましくは６２０〜９００℃、より好ましくは６５０〜８５０℃とすることが望ましい。６２０℃未満になると、ロウが融解せず、ロウ付けが困難となり、逆に９００℃を超えると、クラウン板にβ変態するＴｉ合金を用いたときなど該ロウ付け時にβ変態を生じてしまうためである。
【００３５】
またロウ付けの方法としては、前記炉中ロウ付け法以外にも、ガスロウ付法、高周波ロウ付け法、アークロウ付け法、光ビームロウ付け法など種々の方法があり、いずれの方法で行っても良いが、好ましくは大量生産に適した前記炉中ロウ付け法が特に望ましい。また真空雰囲気中以外でロウ付けを行うときには、フラックスなどを先に塗布し接合表面の酸化を抑制する。またクラウン板７とヘッド本体部９とは重ね継手以外にも、例えば突き合わせ継手としても良い。
【００３７】
【実施例】
以下、本発明のより具体的な実施例について説明する。
表１に示す仕様にてウッド型のゴルフクラブヘッドを試作し、ヘッドの慣性モーメント、重心高さ、耐久性、打球時のフィーリングなどをテストした。なおヘッド形状はいずれも、ヘッド体積を１７０cm³、ヘッド質量を２２５ｇに統一した。なお、比較例１、２、４は、クラウン板とヘッド本体とを一体に形成した。テスト内容は次の通りである。
【００３８】
＜ヘッドの慣性モーメント＞
各供試ヘッドを規定のライ角、ロフト角で水平面に載置するとともに、その重心を通る垂直軸回りの慣性モーメントを、INERTIA DYNAMICS Inc社製のMOMENT OF INERTIA MEASURING INSTRUMENTの MODEL NO.005-002を用いて測定した。
【００３９】
＜耐久性＞
各ヘッドにそれぞれ同一のシャフトを装着してウッド型ゴルフクラブを試作するとともに、各クラブをスイングロボットに取り付け、ヘッドスピード５０ｍ／ｓにてフェース部の中央で１０００発の試打テストを行い、クラウン板とヘッド本体部との接合はずれ等を確認した。接合部に外れ、亀裂等が生じていなかったものを○、その他を×として評価した。
【００４０】
＜打球時のフィーリング＞
前記各ウッド型ゴルフクラブについて、１０名のゴルファによる試打テストを行い、打球感、打球音を５点法で評価し１０名の平均点を求めた。数値が大きいほど良好である。テストの結果などを表１に示す。
【００４１】
【表１】

【００４２】
テストの結果、実施例のものは、比較例に比べてヘッドの重心を下げつつ慣性モーメントを増大していることが確認できる。概ね実施例のヘッドでは、慣性モーメントをＸ（ｇ・mm²）、重心高さをＹ（mm）としたときに、比（Ｘ／Ｙ）が１３０以上、好ましくは１４０以上、さらに好ましくは１５０以上に設定でき、単位重心高さ当たりの慣性モーメントをより大きく得ることができる。
【００４３】
これに対して比較例１では、ヘッド本体部が低比重材料により形成されるとともにソール部に錘部材を配して重量を集中的に配分しているため、ソール部に重量が偏り慣性モーメントが悪化していることが確認できる。また比較例２又は４では、クラウン板を高比重材料により形成しているため、低重心化が図れていない。さらに比較例３では、クラウン板が繊維強化樹脂からなり、またヘッド本体部との接合方法も接着としているため、耐久性が低くかつ打球フィーリングが悪化している。また比較例５は、クラウン板に低比重金属材料を、ヘッド本体部に高比重金属材料を用いてはいるが、両者を接着剤により接合しているため、十分な耐久性が得られていない。また実施例において、接合面積を増大した実施例５は、打球フィーリングがやや劣るものとなった。これは、クラウン部の剛性が過度に高められた結果と考えられる。
【００４４】
【発明の効果】
上述したように、請求項１記載の発明では、ゴルフクラブヘッドが、ヘッド上面のクラウン部の主要部をなすクラウン板と、このクラウン板が配されるヘッド本体部とからなり、クラウン板は、比重が５．０以下の低比重金属材料から形成され、かつ前記ヘッド本体部は比重が７．０以上の高比重金属材料を用いて形成されるとともに、前記クラウン板とヘッド本体部とをロウ付けにより接合したことにより、ヘッドの重心を下げつつ慣性モーメントを増大でき、しかもヘッドに必要な耐久性を確保することが可能になる。
【００４５】
また、請求項２記載の発明では、クラウン板７の重量を、ヘッド本体部の重量に対して一定範囲に限定したことにより、より効果的に低重心化と慣性モーメントの増大を図りうる。
【００４６】
また、請求項４記載の発明では、クラウン板に高強度かつ低比重のチタン等を、またヘッド本体部には高強度かつ高比重のステンレス鋼を用いることにより、今までのヘッド素材を用いて容易に低重心かつ慣性モーメントの大きなゴルフクラブヘッドを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施形態のゴルフクラブヘッドを例示する斜視図である。
【図２】その分解斜視図である。
【図３】クラウン板とヘッド本体部との境界部にロウを塗布した状態っっを示す斜視図である。
【図４】ヘッドの断面図である。
【図５】そのＡ部の拡大図である。
【図６】ヘッドの断面図である。
【図７】従来のヘッドを例示する断面図である。
【符号の説明】
１ゴルフクラブヘッド
２フェース部
３クラウン部
３ｅクラウン周縁部
４ソール部
５サイド部
６シャフト差込部
７クラウン板
９ヘッド本体部
１２受け部
１３ロウ
Ｍ１低比重金属材料
Ｍ２高比重金属材料[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a golf club head that can increase the moment of inertia while reducing the center of gravity.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
For example, in a metal wood type golf club head having a hollow portion formed therein, in recent years, a material having high strength and low specific gravity such as titanium or a titanium alloy is preferably used. Such a golf club head can increase the head volume as compared with a conventional head using straw wood. Increasing the head volume means an increase in moment of inertia (when referred to as “moment of inertia” in this specification, it refers to the moment of inertia around the vertical axis passing through the center of gravity of the head unless otherwise specified). The direction stability of the hit ball can be improved, for example, by suppressing an increase in the sweet area and the head shake at the time of a miss shot.
[0003]
In recent years, as shown in FIG. 7, a weight member c made of a metal material having a large specific gravity such as copper alloy or tungsten is fixed to the sole portion b of the head a, and the center of gravity g of the head a is designed to be low. (See JP 2000-116825 A). Thus, when the center of gravity of the head is lowered, the flight distance can be increased by increasing the launch angle of the hit ball and appropriately reducing the backspin amount.
[0004]
On the other hand, in order to increase the moment of inertia of the head, it is effective to distribute more weight around the head away from the center of gravity g, more specifically around the side portion d and the sole portion b. However, in the head a in which the weight member c is fixed to the sole part b, the center of gravity can be lowered, but the sole part b is locally heavy, so the weight distribution effect around the head a is relatively And the moment of inertia is reduced.
[0005]
The present invention has been devised in view of the above problems, and includes a crown plate that forms a main part of the crown portion on the upper surface of the head, and a head main body portion on which the crown plate is disposed, and the crown. Basically, the plate is formed from a low specific gravity metal material having a specific gravity of 5.0 or less, and the head body is formed using a high specific gravity metal material having a specific gravity of 7.0 or more, and these are joined by brazing. An object of the present invention is to provide a golf club head which can improve the directional stability of a hit ball while preventing a decrease in moment of inertia while achieving a low center of gravity and is excellent in durability.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 of the present invention is a wood-type golf club head having a hollow inside, a crown plate forming a main part of the crown portion on the upper surface of the head, and a head body on which the crown plate is arranged The head main body part is formed with a crown peripheral part that forms the outer surface of the crown part and the periphery of the crown plate, and the crown peripheral part includes the crown plate and the crown peripheral part . A receiving portion having a width of 2 to 7 mm that is held substantially flush and supported from below is formed, and the receiving portion is formed over the entire periphery of the crown plate, and the crown plate has a specific gravity of 5.0. It is formed from the following low specific gravity metal material, and the head main body portion with a specific gravity is formed by using a 7.0 or a high specific gravity metal material, and the crown plate and the head main body, by brazing, A crown which is joined by providing a lap joint in which wax is solidified between the receiving portion and the crown plate, and which is the sum of the overlapping area of the receiving portion and the crown plate and the area of the end face of the crown plate the junction area between the plate and the head body portion is characterized by a 200 to 800 mm ^2.
[0007]
The invention according to claim 2 is the golf club head according to claim 1, wherein the weight of the crown plate is 10 to 30% of the weight of the head main body.
[0008]
According to a third aspect of the present invention, the head main body portion includes a face portion for hitting a ball, a sole portion connected to a lower edge of the face portion to form a head bottom portion, rising from the periphery of the sole portion, and the face portion. 3. The golf club head according to claim 1, further comprising a side portion extending from the toe side through the back face to the heel side of the face portion, and a shaft insertion portion to which a shaft can be attached.
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, in the golf club head according to any one of the first to third aspects, the crown plate is made of titanium or a titanium alloy, and the head main body portion includes stainless steel. It is. The invention of claim 5, wherein, the bonding area between the front Symbol receiving portion and the overlapping area between the crown plate, the total sum of the area of the end face is the crown plate and the head body portion of the crown plate, 300 to 800 mm a ² is a golf club head according to claim 1.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a perspective view of a golf club head according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is an exploded perspective view thereof. In FIG. 1, a golf club head (hereinafter sometimes simply referred to as “head”) 1 is connected to a face portion 2 having a face surface F for hitting a ball on the surface and an upper edge 2 a of the face portion 2. A crown portion 3 that forms the upper surface of the head, a sole portion 4 that continues to the lower edge 2b of the face portion 2 and forms the bottom surface of the head, rises from the periphery of the sole portion 4, and passes through the back face from the toe t side of the face portion 2. Examples include a side portion 5 extending to the heel e side of the face portion 2 and a shaft insertion portion 6 to which a shaft can be attached. The head 1 of the present invention is a wood type made of a metal material and provided with a hollow portion i therein .
[0011]
As shown in FIG. 2, the head 1 includes a crown plate 7 that constitutes a main part of the crown portion 3 and a head main body portion 9 on which the crown plate 7 is disposed. In this example, the crown portion 3 forms a region of the upper surface of the head surrounded by a contour line formed by the upper edge 2a of the face portion 2 and the upper edge 5a of the side portion 5, and the shaft insertion portion 6 is formed. It consists of parts that are substantially excluded. As shown in FIG. 4, a smooth joint surface 11 is formed between the shaft insertion portion 6 and the crown portion 3 as a concave surface that is recessed toward the inside of the head.
[0012]
In the present embodiment, the crown plate 7 is exemplified as a single plate formed in a shape that is spaced inward by a small distance L from the contour line of the crown portion 3. The small distance L is not particularly limited, but is desirably about 2 to 10 mm, preferably about 2 to 5 mm, for example, so that the crown plate 7 substantially covers the entire area of the crown portion 3 in this example. Can be configured.
[0013]
In the present embodiment, the head main body 9 is composed of the face portion 2, the sole portion 4, the side portion 5 and the shaft insertion portion 6, and a small crown that forms the outer surface of the crown portion 3 and the periphery of the crown plate 7. The peripheral portion 3e is included. Such a head main body 9 is preferably formed by integrating the parts formed in advance into two or more parts, in addition to desirably forming the parts integrally by, for example, lost wax precision casting. You can also Thus, the head main body 9 can be manufactured using various methods, and the method is not particularly limited. In the present embodiment, the face portion 2, the sole portion 4, the side portion 5, and the shaft insertion portion 6 are illustrated as being formed of the same metal material.
[0014]
As shown in FIGS. 2 and 4 to 6, the crown peripheral part 3 e is formed with a receiving part 12 that holds the crown plate 7 substantially flush with the crown peripheral part and supports it from below. The receiving portion 12 is formed over the entire periphery of the crown plate 7. Further, the width A (shown in FIG. 5) of the receiving portion 12 is desirably 2 to 7 mm, more preferably 3 to 5 mm. Such a receiving portion 12 can be used to attach the crown plate 7 to the head main body portion 9 with ease and to accurately position the crown plate 7 and to increase the brazing joint strength described later.
[0015]
In the present invention, the crown plate 7 is made of a low specific gravity metal material M1 having a specific gravity of 5.0 or less, while the head body 9 is made of a high specific gravity metal material M2 having a specific gravity of 7.0 or more. It is formed. Thus, by using the low specific gravity metal material M1 for the crown plate 7 forming the main part of the crown portion 3, the weight on the upper side of the head 1 can be reduced, and as a result, the center of gravity G of the head 1 can be further increased. It can be set low. Further, by using the high specific gravity metal material M2 for the head main body portion 9 on which the crown plate 7 is disposed, the center of gravity of the head 1 can be further lowered, and the head 1 such as the side portion 5 as well as the sole portion 4 can be achieved. As a result of the fact that more weight can be distributed to the peripheral portion of the head 1, the moment of inertia of the head 1 can also be increased. Thus, in the head 1 of the present invention, not only the sole portion 4 is made relatively heavy, but the portions other than the crown portion 3 are made heavy in a balanced manner, so that lowering the center of gravity and increasing the moment of inertia are more effective. Can be compatible.
[0016]
In the present embodiment, a lump weight member or the like is not combined with the sole portion 4, but such a weight member can be attached within a range in which the inertia moment of the head 1 is not deteriorated.
[0017]
Here, if the specific gravity of the metal material constituting the crown plate 7 exceeds 5.0, the weight of the crown portion 3 forming the upper side of the head 1 tends to be relatively increased. It becomes difficult to achieve a low center of gravity. From such a viewpoint, the specific gravity of the low specific gravity metal material M1 of the crown plate 7 is preferably as small as possible, and more preferably 4.5 or less.
[0018]
The low specific gravity metal material M1 for forming the crown plate 7 is not particularly limited. For example, pure titanium (specific gravity: about 4.5), titanium alloy (specific gravity: about 4.4 to 4.7) , Magnesium alloy (specific gravity of about 1.8 to 2.3), duralumin (specific gravity of about 2.8), aluminum-lithium (Al-Li) alloy (specific gravity of about 2.6), and the like. Among them, the crown plate 7 is preferably made of a material such as a titanium alloy or an aluminum alloy (duralumin) from the viewpoint of securing specific strength and low specific gravity. In this embodiment, a titanium alloy (Ti-6Al-4V) is used. The thing is illustrated.
[0019]
The thickness of the crown plate 7 is not particularly limited, but is preferably 0.7 to 1.2 mm, more preferably 0.9 to 1.1 mm, for example, in view of weight reduction and strength. It goes without saying that such a crown plate 7 can be formed by various processing methods such as forging, casting and rolling.
[0020]
It is also conceivable to use a low specific gravity composite material such as fiber reinforced resin for the crown plate 7. However, when such a material is used for the crown plate 7, the hitting sound is extremely different from that of a general head, or the rigidity of the crown portion 3 is insufficient, so that it is necessary to increase the thickness thereof. It is difficult to adopt because there is a problem that the rebound performance of the head is remarkably lowered.
[0021]
Conversely, if the specific gravity of the metal material constituting the head main body 9 is less than 7.0, more weight can be distributed around the head 1 (side portion 5) or the bottom of the head (sole portion 4). It becomes difficult to realize a low center of gravity and an increase in moment of inertia of the head 1.
[0022]
Examples of the high specific gravity metal material M2 forming the head main body 9 include stainless steel (specific gravity: about 7.8 to SUS630 (specific gravity 7.8), CUSTOM 450 (US Carpenter, specific gravity 7.8). 8.0), nickel-copper alloy (specific gravity of about 8.9), tungsten alloy (specific gravity of about 12 to 15) or tungsten (specific gravity of about 18), platinum (specific gravity of about 21.3), copper alloy (specific gravity of about 8 to 13), maraging alloys (specific gravity 7.0 to 8.2), and the like. In particular, it is desirable to use a material such as SUS630 or CUSTOM450 for the head main body 9 from the viewpoint of strength, ease of processing, economy, and the like. In this example, a material using SUS630 is illustrated. From a practical viewpoint, the specific gravity of the high specific gravity metal material M2 is preferably about 7.0 to 10, more preferably about 7 to 8.5. Further, the head main body 9 can be formed using two or more kinds of metal materials as long as it is formed from the high specific gravity metal material M2.
[0023]
In the head main body 9, the thickness of each part is not particularly limited. For example, the sole part 4 has a thickness of 1.0 mm or more, more preferably 1.5 mm or more. It is desirable that the thickness be 7 mm or more, more preferably 0.7 to 1.0 mm. The thickness of the face portion 2 is desirably 2.2 to 3.0 mm, and more preferably 2.4 to 2.6 mm.
[0024]
If the head volume is too small, the effect of increasing the moment of inertia of the head is reduced. Conversely, if the head volume is too large, the head weight may be excessive or the center of gravity of the head may be increased. From such a viewpoint, the head volume of the head 1 is desirably set to, for example, 100 to 200 cm ³ , more preferably 120 to 170 cm ³ .
[0025]
The weight of the crown plate 7 is preferably 10 to 30%, more preferably 10 to 25%, and still more preferably 10 to 17% of the weight of the head main body 9. When the weight of the crown plate 7 exceeds 30% of the weight of the head main body 9, the weight on the upper side of the head 1 tends to increase and the center of gravity of the head 1 tends to increase, and conversely 10%. If it is less, the thickness of the crown plate 7 tends to be substantially reduced, and it may be difficult to obtain practically required durability.
[0026]
In the present invention, since the crown plate 7 and the head main body 9 are made of different metals, the crown plate 7 and the head main body 9 are joined by brazing. Brazing is performed by melting a metal or alloy having a lower melting point than that of the base material in order to join dissimilar metals, that is, by filling the solder between the base materials using, for example, capillarity and solidifying it. This is a method of joining metals together. Such brazing can increase the bonding strength as compared with the case where bonding is performed using an adhesive, whereby the durability of the head can be maintained.
[0027]
When performing such brazing , as shown in an enlarged view in FIG. 5, a lap joint J that overlaps with the periphery 7e of the crown plate 7 is formed by providing a receiving portion 12 around the crown periphery 3e. It is desirable to do. By using such a lap joint J, for example, when a low-strength solder is used, or even if some defects occur, a sufficient lap allowance is ensured, thereby improving the strength of the joint portion and increasing the crown plate 7 and the head. Detachment from the main body 9 can be prevented.
[0028]
Further, when brazing the crown plate 7 and the crown peripheral edge portion 3e, it is desirable to form the lap joint J as described above. In particular, the bonding area between the crown plate 7 and the head main body portion 3 is, for example, 200 mm ^2. or more, preferably 300 mm ² or more, more preferably 400 mm ² or more, more preferably it is desirable that the 400~800mm ^2. The joining area is obtained as the sum of the overlapping area of the receiving portion 12 and the crown plate 7 and the area of the end face 7a of the crown plate 7.
[0029]
If the bonding area is less than 200 mm ² , the strength at the bonded portion between the crown plate 7 and the head main body portion 9 cannot be sufficiently obtained, and the durability of the head 1 tends to decrease. If the joining area is made larger than 800 mm ² by increasing the width of the head 1, the rigidity of the crown portion 3 is remarkably increased, and as a result, the hit feeling and hitting sound of the head 1 tend to deteriorate. In particular, when the rigidity of the crown portion is increased, the reverberant sound is shortened in the hitting sound and the feeling is deteriorated.
[0030]
The brazing material used for brazing is variously selected according to the metal material to be joined, its melting point, and the like. Preferably, silver brazing (Ag—Al, Ag—Cu ( BAg-19), Ag-Al-Mn, Ti-Zr-Ni, Ti-Cu-Ni, Ti-Cu-Ni-Zr, Ag-Pb-Ga, Pb-Ag-Si) are preferably used.
[0031]
Silver brazing is mainly composed of a silver-copper alloy, and can be suitably used for brazing a wide range of metal materials other than magnesium and aluminum, such as steel materials, nickel, and alloys thereof. Examples of the additive component include elements of Cd, Ni, Sn, and Li. For example, various elements are described in JIS Z3261. The melting point is approximately 620 to 800 ° C., and it can be suitably used because it has a lower melting point than the titanium alloy used in this embodiment, SUS630.
[0032]
In this embodiment, the crown plate 7 and the head main body portion 9 as shown in FIG. 2 are prepared, and the crown plate 7 is positioned and placed on the receiving portion 12 of the crown peripheral edge portion 3e. At this time, if necessary, the crown plate 7 and the head main body portion 9 are pressurized and temporarily fixed with a jig or the like. If the applied pressure is too low at this time, the brazing material is not sufficiently filled, and appearance defects such as gaps are likely to occur. On the other hand, if the applied pressure is too high, the head body itself may be damaged or deformed. From such a viewpoint, the applied pressure is preferably 0.1 to 1.0 MPa, and more preferably 0.3 to 0.7 MPa.
[0033]
3 and FIG. 5, a paste-like wax 13 is applied in the present example, with the gap at the boundary between the crown plate 7 and the crown peripheral edge 3e of the head main body 9 as the center. Then, by heating the head 1 in, for example, a furnace in a vacuum atmosphere, the melted solder 13 enters into the gap between the joints by a capillary phenomenon. Thereafter, the head 1 is taken out of the furnace and the joint 1 is polished, painted, etc., and the head 1 is manufactured.
[0034]
Note that the heating temperature when brazing the head 1 is lower than the melting point of the crown plate 7 and the head main body 9 and not lower than the melting point of the brazing 13. It is desirable that the temperature is 620 to 900 ° C, more preferably 650 to 850 ° C. When the temperature is lower than 620 ° C., the brazing does not melt and brazing becomes difficult. Conversely, when the temperature exceeds 900 ° C., β transformation occurs when brazing such as when a Ti alloy that undergoes β transformation is used for the crown plate. It is.
[0035]
In addition to the in-furnace brazing method, there are various brazing methods such as a gas brazing method, a high frequency brazing method, an arc brazing method, and a light beam brazing method, and any method may be used. However, the in-furnace brazing method, which is preferably suitable for mass production, is particularly desirable. Further, when brazing is performed in a place other than in a vacuum atmosphere, flux or the like is applied first to suppress the oxidation of the bonding surface. The crown plate 7 and the head main body 9 may be a butt joint, for example, in addition to the lap joint.
[0037]
【Example】
Hereinafter, more specific examples of the present invention will be described.
A wood-type golf club head was prototyped according to the specifications shown in Table 1 and tested for the moment of inertia of the head, the height of the center of gravity, the durability, and the feeling when hitting a ball. In all cases, the head volume was unified to 170 cm ³ and the head mass to 225 g. In Comparative Examples 1, 2, and 4, the crown plate and the head main body were integrally formed. The test contents are as follows.
[0038]
<Moment of inertia of head>
Each test head is placed on the horizontal plane with the specified lie angle and loft angle, and the moment of inertia around the vertical axis passing through the center of gravity is measured by MOMENT OF INERTIA MEASURING INSTRUMENT MODEL NO.005-002 by INERTIA DYNAMICS Inc. It measured using.
[0039]
<Durability>
Prototype wood golf clubs with the same shaft attached to each head. Attach each club to a swing robot and test 1000 shots at the center of the face at a head speed of 50 m / s. It was confirmed that the connection between the head and the head main body part was lost. Evaluation was made with ○ as the case where it was detached from the joint and cracks were not generated, and X as the others.
[0040]
<Feeling when hitting>
Each wood-type golf club was subjected to a test hit test with 10 golfers, and the hit feeling and the hitting sound were evaluated by a 5-point method to obtain an average score of 10 players. The larger the value, the better. Table 1 shows the test results.
[0041]
[Table 1]

[0042]
As a result of the test, it can be confirmed that in the example, the moment of inertia is increased while lowering the center of gravity of the head as compared with the comparative example. In general, in the head of the example, when the moment of inertia is X (g · mm ² ) and the height of the center of gravity is Y (mm), the ratio (X / Y) is 130 or more, preferably 140 or more, more preferably 150. Thus, the moment of inertia per unit centroid height can be increased.
[0043]
On the other hand, in the comparative example 1, the head main body portion is formed of a low specific gravity material and the weight member is arranged on the sole portion to distribute the weight in a concentrated manner. It can be confirmed that it is getting worse. In Comparative Example 2 or 4, since the crown plate is formed of a high specific gravity material, the center of gravity cannot be lowered. Further, in Comparative Example 3, the crown plate is made of fiber reinforced resin, and the bonding method with the head main body is also bonded, so that the durability is low and the hitting feeling is deteriorated. In Comparative Example 5, a low specific gravity metal material is used for the crown plate and a high specific gravity metal material is used for the head main body, but since both are bonded by an adhesive, sufficient durability is not obtained. . Further, in Example, Example 5 in which the bonding area was increased was slightly inferior in hitting feeling. This is considered to be a result of the rigidity of the crown portion being excessively increased.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, in the invention according to claim 1, the golf club head includes a crown plate that forms a main part of the crown portion on the upper surface of the head, and a head main body portion on which the crown plate is disposed. The head body is formed of a high specific gravity metal material having a specific gravity of 5.0 or less and a specific gravity of 7.0 or more, and the crown plate and the head body are brazed together. By joining, the moment of inertia can be increased while lowering the center of gravity of the head, and the durability required for the head can be ensured.
[0045]
In the second aspect of the invention, the weight of the crown plate 7 is limited to a certain range with respect to the weight of the head main body, so that the center of gravity and the moment of inertia can be increased more effectively.
[0046]
In the invention of claim 4, high strength and low specific gravity titanium or the like is used for the crown plate, and high strength and high specific gravity stainless steel is used for the head body portion, so that the conventional head material can be used. A golf club head having a low center of gravity and a large moment of inertia can be easily manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view illustrating a golf club head according to an embodiment.
FIG. 2 is an exploded perspective view thereof.
FIG. 3 is a perspective view showing a state in which wax is applied to the boundary between the crown plate and the head main body.
FIG. 4 is a cross-sectional view of the head.
FIG. 5 is an enlarged view of the A part.
FIG. 6 is a cross-sectional view of the head.
FIG. 7 is a cross-sectional view illustrating a conventional head.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Golf club head 2 Face part 3 Crown part 3e Crown peripheral part 4 Sole part 5 Side part 6 Shaft insertion part 7 Crown board 9 Head main body part 12 Receiving part 13 Row M1 Low specific gravity metal material M2 High specific gravity metal material

Claims

A wood-type golf club head with a hollow inside,
It consists of a crown plate that forms the main part of the crown portion on the upper surface of the head, and a head main body portion on which this crown plate is arranged,
The head main body is formed with a crown peripheral edge that forms the outer surface of the crown and the periphery of the crown plate, and
The crown peripheral portion is formed with a receiving portion having a width of 2 to 7 mm that holds the crown plate substantially flush with the crown peripheral portion and supports the crown plate from below, and the receiving portion has an entire peripheral edge of the crown plate. Formed over
The crown plate is formed from a low specific gravity metal material having a specific gravity of 5.0 or less, and the head body is formed using a high specific gravity metal material having a specific gravity of 7.0 or more.
The crown plate and the head main body portion are joined by brazing to provide a lap joint in which the wax is solidified between the receiving portion and the crown plate, and
Golf clubs and overlapping area between the crown plate and the receiving portion, the bonding area between the sum of the area of the end face is the crown plate and the head body portion of the crown plate, characterized in that it is a 200 to 800 mm ² head.

2. The golf club head according to claim 1, wherein the weight of the crown plate is 10 to 30% of the weight of the head main body.

The head main body includes a face part for hitting a ball, a sole part connected to a lower edge of the face part to form a head bottom part, rising from the periphery of the sole part and passing through a back face from a toe side of the face part. 3. The golf club head according to claim 1, further comprising a side portion extending to a heel side of the face portion and a shaft insertion portion to which a shaft can be attached.

The golf club head according to claim 1, wherein the crown plate is made of titanium or a titanium alloy, and the head main body portion includes stainless steel.

5. The bonding area between the crown plate and the head main body, which is the sum of the overlapping area of the receiving portion and the crown plate, and the area of the end surface of the crown plate is 300 to 800 mm ^2. A golf club head according to claim 1.