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JP4451549B2 - 座席用テーブル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、座席用のテーブルに関し、特に座席が前後に複数並設されると共に角度調整可能なシートバックを有し、該シートバックに付設する場合に好適なテーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車室内設計では、本発明を適用した図2に例示されるように、テーブルが座席のシートバック(背もたれ部)に付設され、後席乗員にとって使い易い配置となるようにしている。このテーブルは、カップホルダー等の付加機能を持たせた色々なものが採用されている。構造的には、例えば、テーブル本体がシートバックに対し、ヒンジ部を介し上下回動可能に取り付けられ、また、取付用ブラケットを介し回動保持可能に支持される剛性シャフトにより下方向へ回動される収納位置及び、該収納位置から上方向へ回動されて略水平となる使用位置に切換保持されるようにしている。この構造例としては、本出願人が先に出願した特願平2000−62768に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車室内の座席は、通常、シートバックがシートクッション(座部)に対しリクライニング機構により角度調整される。また、座席を前後方向に複数配置した態様において、後席の座者は、図2(a)の如く前席のシートバックに設けられたテーブルを使用する。従って、図2(a)において、前席の座者は、例えば、後席の座者がテーブルを使用位置にしたままいなくなると、シートバックを後方へ大きく傾倒することもある。その場合には、図2(b)の如くシートバックの後方への倒れと同時に、使用位置にあったテーブルが後席のシートクッション等に当たって破損してしまう。これは、従来のテーブル本体が収納位置と使用位置との間で回動切り換えられるだけの構造であり、そのような事態に有効な構成を欠如しているためである。
【0004】
本発明の目的は、上記した事態が起こってもテーブル本体の破損を軽量化や使い勝手を犠牲にすることなく確実になくして信頼性を向上でき、また、特にテーブル本体の使用位置と収納位置の回動切換操作性や各位置での安定保持性等も同時に向上できる座席用テーブルを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は、図1〜図9に例示される如く、テーブル本体1が座席7の角度調整されるシートバック9に対し、ヒンジ部6を介し上下回動可能に取り付けられると共に、取付用ブラケット4を介し回動保持可能に支持される剛性シャフト3により下方向へ回動される収納位置及び、該収納位置から上方向へ回動されて略水平となる使用位置に切換保持される座席用テーブルにおいて、前記テーブル本体1は下面に設けられ、前記シャフト3の先端の移動を案内するガイド溝20と共に、前記使用位置から更に上方向へ回動しようとする負荷を受け、該負荷が設定値以上になったとき前記シャフト3を前記ガイド溝20の対応部から逃がして上方への回動を許容する破損防止手段15を有し、前記破損防止手段15は前記ガイド溝20に連設されて前記シャフト3の先端を該ガイド溝から規制突起16を介し受け入れる逃げ部17からなるものである。
【0006】
以上の座席用テーブルにおいて、テーブル本体1は、シャフト3及びブラケット4を介し使用位置に保持されている。この使用位置において、テーブル本体1は、通常、この上に載せられる物品等の負荷をシャフト3及びブラケット4を介し保持しているが、例えば、図2(b)のような事態等の如く更に上向きの負荷を受けることもある。その場合、テーブル本体1は、図1の楕円内に示した如くその負荷が設定値より大きくなると、シャフト3が破損防止手段15によりガイド溝20から逃がされて、該負荷に相当した上移動を許容するため、従来の如くテーブル破損という事態を防ぐことができる。ここでの設定値は、例えば、テーブル本体1を使用位置へ回動操作するときに受ける通常の負荷より大きく(破損防止手段15は通常の使用位置への回動操作により作動しないこと)、かつ、前記使用位置から更に上方向へ回動したときテーブル破損が起きると認められた負荷より小さい値となる。
【0007】
以上の本発明は次のように具体化されることがより好ましい。
第1に、以上の発明のうち、規制突起16はガイド溝20に付設される凸形状等により、又、逃げ部17はガイド溝20に類似の溝等により容易に付設可能である。このため、破損防止手段15は構成簡易に実現される。
第2に、前記テーブル本体1は、下面12に突出されて前記ガイド溝20を形成しているレール部2を有し、前記シャフト3の先端31が前記ガイド溝20から前記規制突起16を乗り越えるときレール部2の弾性変位を伴うことである。前記シャフト3を規制突起16を介し逃げ部17に逃がす構成としては、例えば、規制突起16自体を弾性揺動又は弾性変位させてもよいが、その場合、規制突起16の摩耗やヘタリ等が起き品質を損ねやすい。この構成は、レール部2自体を弾性変位させることで、そのような不具合を生じ難くしたことに意義がある。
第3に、前記レール部2は、テーブル本体1の下面12に対しスリット21を介在した状態で設けられていることである。これは、スリット21の存在により前記したレール部2の弾性変位をより確保し易くする。ここでのスリット21は、ガイド溝20と略平行になっていればよく、後述する形態例の如く必ずしも連続したものでなくとも、例えば、前後方向に間隔をおいて複数設けたり、規制突起16の対応部分だけに設けるようにしてもよい。
第4に、前記ガイド溝20は、前記シャフト3の先端31を前記テーブル本体1の使用位置と前記収納位置でそれぞれ解除可能に係止する第1と第2の弾性係止部26,27を有している構成である。これは、前記使用位置及び収納位置において、シャフト3がガイド溝20に対しそれぞれ対応する弾性係止部26や27により係止されることにより、テーブル本体1が各位置でがたつきなく安定保持されるようにしたものである。
第5に、前記シャフト3は略コ形に折り曲げられ、該コ形の両端を外側へ屈曲した軸部33を有している一方、前記ブラケット4は前記シャフト3を前記軸部33を介し回動可能に組み付け、該シャフト3の対応部と圧接しつつ当該シャフト3を回動規制位置へ導く対のカム部45を有している構成である。このシャフト3は、例えば、コ形の両片部32の間を近づけることで発現される付勢力を利用可能にしたり、外観的な見栄えを確保し易くする。そして、ブラケット4は、シャフト3の付勢力と、カム部45のカム面に対する圧接力によってシャフト3の切換保持作用を容易に実現可能にする。
【0008】
以上のテーブル本体1には、その一部を利用して、例えば、カップ穴やカップ穴と共にカップ受け部材、また、ノートパソコン等の携帯機器類用の電気的接続部等が要求項目に応じ付設される。設置部は、座席の角度調整されるシートバック背面であるが、座席自体は自動車,電車,飛行機等の室内に装備されるものであればよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1はテーブルの全体作動を示す模式図である。図2はテーブルの設置例を示し、同(a)は前後座席のうち、前席のテーブルを使用している模式図、同(b)は前席のシートバックを後方向へ傾倒したときの模式図である。図3及び図4は前記テーブルを図2との関係で示し、図3(a)は図2(a)の矢印A方向から見たときに略相当し、図3(b)は図2(a)の矢印B方向から見たときに略相当し、図4(a)は図2(a)の矢印C方向から見たときに略相当し、図4(b)は図2(a)の矢印D方向から見たときに略相当し、図4(c)は図2(b)の矢印E方向から見たときに略相当するそれぞれテーブルの模式図である。図5と図6はテーブル本体を示し、同(a)はその下面図、同(b)は(a)のF−F線断面をヒンジ部材と共に示す図、同(c)は(a)のG−G線断面をヒンジ部材と共に示す図である。図6(a)は図5(a)H−H線断面図、図6(b)は図5(a)J−J線断面図、図6(c)は図6(a)のK部拡大図、図6(d)は図6(a)のL部拡大図である。図7はブラケット単品を示し、同(a)はその上面図、同(b)はその正面図、同(c)は(a)のM−M線断面図、同(d)は(a)のN−N線断面図である。図8はカバー部材単品を示し、同(a)はその上面図、同(b)はその正面図、同(c)は(a)のO−O線拡大断面図である。図9はシャフト単品図である。
【0010】
形態例の座席用テーブルは、レール部2及び破損防止手段15を有したテーブル本体1が主体となり、剛性シャフト3、取付用ブラケット4及びそのカバー部材5、ヒンジ部材6から構成されている。また、このテーブルは、設置部として、図2に例示した如く座席7のシートバック9を想定し設計されている。このシートバック9は、シートクッション8に対しリクライニング機構を介し前後方向へ角度調整可能になっていて、背面側にはテーブル用の配置部9aが設けられ、テーブル本体1が該配置部9aに重ねられたり、ブラケット4やヒンジ部材6に対応した固定部も確保されている。これらは従来と同じ。以下、各部材特徴及び組立を説明した後、主な作動に言及する。
【0011】
(構成部材)テーブル本体1は、概略矩形板状の樹脂成形品からなり、周囲縁部10が多少大きな丸みを持ち、上面11がその一段高くなった周囲縁部10により縁取りされている。下面12は、周囲縁部10に対し一段落ち込んでいて、図5と図6の如く下面12後縁の左右略中間に設けられたレール部2と、ヒンジ部材6を組み込む対の取付部13を一体に形成している。
【0012】
このうち、取付部13は、図5の如く左右に離れて対に設けられ、それぞれがヒンジ部材6を間に配置可能な2個のリブ14にて構成されている。各リブ14には軸穴14aが対向して設けられている。ヒンジ部材6は、テーブル本体1を上記配置部9aに取り付ける部材であり、配置部9a側の構成に応じ任意に変更可能である。この形態では、基部61の両側に軸部62を有し、各軸部62が対応する軸穴14aに嵌合されることによって、両リブ14の間にあって相対的に回動可能に組み付けられる。また、ヒンジ部材6は、ピン63及び取付孔64を有し、配置部9aに対しピン63を介し位置決め配置され、取付孔64に挿通されるネジ等の止め部材65により固定される。
【0013】
レール部2は、図6の如く下面12にスリット21を介して突設され、下面12前縁の少し手前から前後略中間位置まで延び、ガイド溝20と共に破損防止手段15を有している。該破損防止手段15は規制突起16と逃げ部17とからなる。即ち、このレール部2は、下面12に対しスリット21の前後に設けられた立壁22,23により連結支持され、また、レール肉厚の長手方向に沿ってガイド溝20及び逃げ部17を形成している。このため、レール部2の輪郭は、スリット21側に位置する上片部24と、外側に位置する下片部25と、前後立壁22,23とで区画されている。スリット21の高さはガイド溝20より小さく設計されている。
【0014】
ガイド溝20は、シャフト3の先端31と嵌合して、テーブル本体1が収納位置と使用位置との間で回動されるときに、先端31の移動を案内可能な長さからなる。この溝内には、テーブル本体1を使用位置で係止する第1弾性係止部26と、収納位置で係止する第2弾性係止部27とを有している。両弾性係止部26,27はシャフト3の先端31を係脱自在に係止して、シャフト3との間の不用意ながたつきやシャフト3の不用意な移動を防ぐものである。この形態において、第1弾性係止部26は、図6(d)の如く規制突起16の手前にあって上片部24の内面に突設された突起からなる。先端31は、該突起を乗り越えて規制突起16との間に拘束・係止される。第2弾性係止部27は、図6(c)の如く下片部25内面に突設されて比較的長いリブからなり、先端31を該リブに圧接して弾性的に係止する。これら弾性係止作用では、スリット21の存在により、上下片部24,25の弾性変位を伴うという利点があり、各弾性係止部26の突起や弾性係止部27のリブ自体の摩耗を効果的に防ぐことができる。
【0015】
規制突起16は、第1弾性係止部26である突起と対向する下片部25の内面に突出されている。形状的には、略逆L形状に突出され、先端の水平部が逃げ部17内へ突出しており、上片部24との間に所定の隙間が確保されている。この隙間は、テーブル本体1が使用位置から更に上方向へ回動しようとする負荷を受け、該負荷がある設計値に達したとき、下片部25の弾性変位を伴ってシャフト3の先端31をガイド溝20から規制突起16の先端を通って逃げ部17側へ逃がすことができる寸法に設定されている。即ち、形態例の破損防止手段15は、規制突起16が下片部25の弾性変位、或いは上下片部24,25の弾性変位により、先端31をガイド溝20から逃げ部17側へ逃がす構成である。しかし、このような破損防止手段15は、例えば、規制突起16を弾性突起に形成して、該弾性突起の弾性変位を利用して先端31をガイド溝20から逃げ部17へ逃がすようにすることも可能である。但し、その場合は該弾性突起が摩耗したり劣化し易くなる。また、逃げ部17は、ガイド溝20の延長として溝状に形成したが、先端31が落ち込む凹等の形状であればよい。
【0016】
シャフト3は、所定剛性を満たす丸形金属製ワイヤーであり、全体が概略コ形に折り曲げられて、両片部32を連結している中間片部が先端31として用いられる。長さは、図3(a)の如くテーブル本体1が使用位置に配置された状態で、第1弾性係止部26からテーブル本体1の後縁より多少突出する寸法である。径は、ガイド溝20や逃げ部17を移動可能な寸法である。両片部32は、端部に行くに従って次第に間隔を広めるよう設けられると共に、各端部が外側に折り曲げられた軸部33となっている。
【0017】
ブラケット4及びカバー部材5は何れが樹脂成形体である。ブラケット4は、図7の如く両側のフランジ部41が上下連結部42,43等を介し一体化され、上下連結部42,43の間が開口穴44に形成されていると共に、該開口穴44の上両側に対のカム部45を有している。両フランジ部41には厚さ方向に貫通した孔46と、下面側の一部を凹状にした窪み部47とが設けられ、開口穴44の両側に位置する立壁48からフランジ部41には横向きの軸穴(孔半体)49が設けられている。窪み部47には図8のカバー部材5が配置される。軸穴49は該カバー部材5の軸穴(孔半体)52とで前記した軸部33を枢支する。立壁48同士の間隔は、両片部32の端側の間の寸法よりも狭くなっている。また、上連結部42は中間部が切り欠されて低く形成され、下連結部43は横板状となっている。上連結部42は、図7(b)の如く上から下に低くなった部分42aが傾斜したカム形状となっていて、シャフト3が一定の荷重を受けると(即ち、後述するシャフト先端31が規制突起16を乗り越える直前)、図7(c)の如くシャフト3の対応片部分を内側に撓ませて部分42aの上から下側に移動可能にする。カム部45は、図7(d)の状態で軸穴49を中心とした円弧状に突出しており、円弧上端が上連結部42の対応部との間で片部32を回動規制(以下、テーブル本体1の使用位置での回動規制という)し、円弧下端が下連結部43の対応部との間で片部32を回動規制(以下、テーブル本体1の収納位置での回動規制という)する。即ち、シャフト3の両片部32は、対応カム部45のカム面に圧接しながら摺動されて、前記したテーブル本体1の使用位置と収納位置でそれぞれ回動規制されて保持される。なお、以上のカバー部材5はブラケット4に一体形成し、省略することも可能である。
【0018】
以上のテーブル本体1、ブラケット4、シャフト3は次のような手順で組み込むことが可能である。ブラケット4は、カバー部材5を組み込んだ状態から、ネジ等の止め具55を孔46と貫通孔51に挿通して上記配置部9aに固定することによりシートバック9に組み付けらる。同時に、テーブル本体1は、上記した要領でヒンジ部材6を介し配置部9aに組み付けられる。その後、シャフト3は、一方片部32をガイド溝20を通し、先端31をガイド溝22に位置させた後、両片部32の間隔を狭め、その状態から、両軸部33を対応する軸穴49,52で形成される枢支穴に差し込む。すると、テーブル本体1は、ブラケット4に回動保持されるシャフト3を介し回動切換えらと共に、各回動位置で保持される。この回動範囲は上記した図7(d)の2位置の範囲である。保持力は、シャフト3が両片部32を狭めたときに発現するバネ圧及びカム部45との間で生じる圧接力に比例する。
【0019】
(主作動)以上のテーブルを図2の座席7に組み込んだ例で説明する。後席7の座者は、テーブルを使用する場合、図2(a)の如くテーブル本体1を収納位置から持ち上げるようヒンジ部6を介し回動操作する。すると、テーブル本体1は、シャフト3のガイド溝20に沿った移動を伴って図1の収納位置▲1▼から使用位置▲2▼まで回動され、シャフト3及びブラケット4を介し使用位置に保持される。即ち、この過程において、シャフト3は、ブラケット4に対し上記した如く図7(d)の下側の位置からカム部45を圧接しつつ上側の位置まで回動される。シャフト3の先端31は、図6(c)の収納位置▲1▼で第2弾性係止部27による弾性係止状態を回動操作力にて解放されて、ガイド溝20に沿って移動した後、回動操作力にて第1弾性係止部26の突起を乗り越えて該突起と規制突起16との間に係止される。これは図6(d)の使用位置▲2▼に相当する。テーブル本体1は、この使用位置において、この上に載せられる物品等の負荷を上記したシャフト3とブラケット4との間の保持力により受けている。なお、テーブル本体1は、前記したと逆の回動操作により使用位置から収納位置へ切り換えられる。
【0020】
以上の使用位置から、前席7の座者は、図2(b)の如く後席7のテーブル本体1が使用位置にあることを知らないで、シートバック9を後方へ倒したと仮定する。その場合、使用位置にあるテーブル本体1は、シートクッション8に当たって(この上の荷物等であっても同じ)上方向の過剰な負荷を受ける。そして、該負荷が設定値以上に達すると、シャフト3の先端31は、規制突起16を介してガイド溝20から逃が部17に逃がされて、テーブル本体1の更なる上移動が許容される。即ち、この過程では、図1と図6(d)に模式的に示した如く、まず、テーブル本体1が上向きの過剰な負荷を受けると、先端31が規制突起16を図6(d)の右側へ押し、該押し力により下片部25(上片部24も多少弾性変形されることもある)を弾性変位させる。先端3は、この弾性変形により各図の位置▲3▼の如く規制突起16の先端と上片部24との間の拡大された隙間から逃げ部17(各図の位置▲4▼)へ移動されることになる。この結果、従来の如くテーブル破損という事態を防ぐことができる。なお、テーブル本体1は、例えば、シャフト3の先端31付近を押して、前記過剰の負荷力に相当する力で下片部25を各図の位置▲3▼に強制変形しながら、先端31を各図の位置▲4▼まで戻すことにより、再び正常に使用することができる。
【0021】
なお、本発明は、上記した基本形態の如く具体化されるものであるが、請求項1に記載した技術要素を除いて、細部を変形したり、カップホルダー等の付加機能が適宜に追加されるものである。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る座席用テーブルは、テーブル本体の回動切換がガイド溝に沿って良好に行われることに加え、図2(b)のような態様が起こっても破損防止手段が機能するため、従来のようなテーブル本体を破損するという虞を確実になくすることができる。また、破損防止手段は軽量化や使い勝手を犠牲にすることなく容易に実現できる。このため、本発明は従来テーブルに対し品質及び信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形態例の座席用テーブルの全体作動を示す模式構成図である。
【図2】本発明テーブルの設置例であり、テーブル本体の使用位置と収納位置及び本発明の作動時を示す概念図である。
【図3】図2の矢印AとBの方向から見た状態図である。
【図4】図2の矢印CとDとE方向から見た状態図である。
【図5】上記テーブル本体の下面図と部分断面図である。
【図6】上記テーブル本体の断面図と要部拡大図である。
【図7】図1のブラケットを示す図である。
【図8】上記ブラケット用のカバー部材を示す図である。
【図9】図1のシャフトを示す図である。
【符号の説明】
1…テーブル本体(11は上面、12は下面、13は取付部)
3…シャフト(31は先端、32は両片部、33は軸部)
2…レール部(20はガイド溝、21はスリット、26,27は弾性係止部)
4…ブラケット(41は取付部、45はカム部、49は軸穴)
5…カバー部材(52は軸穴)
6…ヒンジ部材(ヒンジ部)
7…座席(8はシートクッション、9はシートバック、9aは配置部)
15…破損防止手段(16は規制突起、17は逃げ部)

Claims (5)

  1. テーブル本体が座席の角度調整されるシートバックに対し、ヒンジ部を介し上下回動可能に取り付けられると共に、取付用ブラケットを介し回動保持可能に支持される剛性シャフトにより下方向へ回動される収納位置及び、該収納位置から上方向へ回動されて略水平となる使用位置に切換保持される座席用テーブルにおいて、
    前記テーブル本体は下面に設けられ、前記シャフトの先端の移動を案内するガイド溝と共に、前記使用位置から更に上方向へ回動しようとする負荷を受け、該負荷が設定値以上になったとき前記シャフトを前記ガイド溝の対応部から逃がして上方への回動を許容する破損防止手段を有し
    前記破損防止手段は前記ガイド溝に連設されて前記シャフトの先端を該ガイド溝から規制突起を介し受け入れる逃げ部からなることを特徴とする座席用テーブル。
  2. 前記テーブル本体は、下面に突出されて前記ガイド溝を形成しているレール部を有し、前記シャフトの先端が前記ガイド溝から前記規制突起を乗り越えるとき前記レール部の弾性変位を伴う請求項1に記載の座席用テーブル。
  3. 前記レール部は、前記テーブル本体の下面に対しスリットを外在した状態で設けられている請求項1又は2に記載の座席用テーブル。
  4. 前記ガイド溝は、前記シャフトの先端を前記テーブル本体の使用位置と前記収納位置でそれぞれ解除可能に係止する第1と第2の弾性係止部を有している請求項1から3の何れかに記載の座席用テーブル。
  5. 前記シャフトは略コ形に折り曲げられ、該コ形の両端を外側へ屈曲した軸部を有している一方、前記ブラケットは前記シャフトを回動可能に組み付け、該シャフトの対応部と圧接しつつ当該シャフトを回動規制位置へ導く対のカム部を有している請求項1から4の何れかに記載の座席用テーブル。
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