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JP4440664B2 - 帯電装置、転写装置および画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、転写装置および画像形成装置 Download PDF

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JP4440664B2 JP2004032364A JP2004032364A JP4440664B2 JP 4440664 B2 JP4440664 B2 JP 4440664B2 JP 2004032364 A JP2004032364 A JP 2004032364A JP 2004032364 A JP2004032364 A JP 2004032364A JP 4440664 B2 JP4440664 B2 JP 4440664B2
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本発明は、クリーニング装置および荷電装置および画像形成装置に関し、さらに詳しくは、帯電装置や転写装置などの荷電装置を対象としたクリーニング機構に関する。
複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、帯電装置により一様帯電された感光体などの潜像担持体に対して画像情報に対応した静電潜像が形成され、この静電潜像がトナーなどの現像剤により可視像処理され、可視像がシートなどの記録媒体に転写されて定着されることにより複写出力が得られるようになっている。
潜像担持体に対して用いられる帯電装置の構成としては、コロナ放電を用いる非接触型の構成、あるいは潜像担持体に接触若しくは近接するローラなどを用いた接触型の構成がある(例えば、特許文献1)。
非接触型の帯電装置においては、コロナ放電に伴いオゾンや窒素酸化物などのコロナ生成物が発生し、これにより環境悪化を招くとともに、窒素酸化物に基づく硝酸化合物(硝酸アンモニュウム)などの放電生成物が付着することにより帯電特性が悪化するなどの不具合がある。
非接触型の帯電装置に代えて、潜像担持体に接触若しくは微少間隙を持たせて近接した表面を有する帯電ローラを用いる接触型の帯電装置においては、潜像担持体に対して接触あるいは微少間隙を持たせて抵抗調整された弾性体を芯金の周面に設けた帯電ローラが用いられ、帯電ローラに対して帯電バイアスが印加される。
帯電バイアスとしては、直流電圧およびこの直流電圧の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧を重畳印加するようになっており、交流電圧の印加により潜像担持体表面の電位が印加された直流電圧の値に収束し、結果として、潜像担持体表面での均一帯電が可能となっている。
しかし、このような接触型の帯電装置においては、潜像担持体表面と帯電ローラとの間に微少間隙を設定した場合、この微少間隙内で生じるパルス放電により潜像担持体表面を帯電させることから、潜像担持体表面が常時エッチングされた状態となることが知られている(例えば、特許文献2)。
帯電ローラによるエッチング現象によって潜像担持体表面が削られてしまうと、潜像担持体表面の感光層の膜厚が減少する膜減り現象が生じ、これに伴い帯電特性の悪化を招き、画像品質の低下を生じることが考えられる。
潜像担持体の膜減り現象を低減するには、(1)直流帯電(接触する帯電ローラにのみ直流電圧を印加する方法(例えば、特許文献2))、および、(2)潜像担持体表面への潤滑剤の塗布がある(例えば、特許文献3)。
(1)に挙げた方法では、直流電圧のみで潜像担持体表面を帯電することになるので、交流電圧が印加されないことにより潜像担持体に対する流入電流量が非常に少なくなる。つまり、潜像担持体へのパルス放電が減少していることになり、結果として、潜像担持体表面でのエッチング作用が低減されて潜像担持体の膜減り現象が抑制されることになる。
(2)に挙げた方法では、潜像担持体のクリーニング装置からあるいは独立して帯電装置のみを対象として設けられている固体潤滑剤塗布装置が用いられ、潜像担持体表面に対して、例えば、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を塗布することにより表面に潤滑層を形成して耐摩耗性を高めて保護ができる。
一方、帯電ローラを用いた場合における潜像担持体での帯電特性の悪化による画像品質の低下を招く他の原因として、帯電ローラの汚損がある。
帯電ローラは、クリーニング工程を経過した潜像担持体の表面に対向して配置されているが、潜像担持体表面にクリーニング工程後において残留した場合のトナーや紙粉などが付着しやすい状態で設けられている。このため、帯電ローラに部分的な汚損が発生していると表面抵抗値が変化してしまい、結果として、潜像担持体に対する一様な帯電が行えなくなる。そこで、従来では、帯電ローラに対してクリーニングブレードやパッド状のクリーニング部材さらにはブラシを設けたり(例えば、特許文献4,特許文献5,特許文献6)、クリーニングブレードを備えたクリーニングローラを設けたり(例えば、特許文献7)が提案されている。
特開閉8−106203号公報(段落「0002」〜「0003」、欄) 特開2003−66693号公報(段落「0010」、「0011」欄) 特開2003−91143号公報(段落「0010」欄) 特開2003−29430号公報(段落「0012」欄) 特開平7−11425号公報(段落「0023」欄) 特開2002−108069号公報(段落「0026」欄) 特開6−149012号公報(「請求項1」)
(1)に挙げた方法において潜像担持体の膜減りを減少できる反面、帯電ローラ表面にトナーや紙粉などが付着して部分的に汚損が発生しやすくなり、結果として、表面での電気抵抗が不均一となることがある。潜像担持体に対する均一帯電が損なわれてしまうと、交流電圧の印加が行われないことにより、わずかな抵抗変動が画像汚れや画像にムラを発生させる原因となる。また、(2)に挙げた方向においては、固体潤滑剤を塗布することで潜像担持体の環境変動におけるクリーニング特性はその潤滑剤による低摩擦係数化により安定化するものの、低摩擦化した潜像担持体表面に付着しているトナーや紙粉の一部がクリーニング位置からすり抜けやすくなり、これらトナーや紙粉などの異物が帯電ローラに付着してその表面抵抗率を変化させることは帯電ローラの汚損に関して説明したとおりである。
このように潜像担持体表面での膜減り現象を抑制することにより潜像担持体の長寿命化が可能となるものの、近年では、潜像担持体およびこれに対する帯電装置、現像装置およびクリーニング装置を纏めてプロセスカートリッジ内に収容する構成がメンテナンス性向上のために多くなってきており、収容されている装置の一部のみの長寿命化ではなく、収容されている装置全体で同じ寿命とすることがランニングコスト低減の上で重要となる。
一方、帯電ローラの汚損防止を可能にするための構成においては、帯電装置から除去した異物を回収するための構成が必要となる。特にブレードを用いた場合にはブレード自体で異物を保持することができないので、ブレードとは別の回収部さらには回収時期の設定などの制御が必要となる。このため、帯電装置としての構成の複雑化を招き、コスト上昇の原因となる。
クリーニング部材としてパッド状あるいはスポンジ状のクリーニング部材を用いた場合には、捕集した異物を内部に保持する必要があるが、クリーニング部材を単純に帯電ローラに接触させるだけでは異物の保持を維持することが難しい。このため、いずれの場合においても、帯電ローラに対するクリーニング構造を設けた場合には、帯電ローラおよびクリーニング構造以外に異物の捕集機構や回収機構が必要となり、装置の大型化や複雑化によるコスト上昇は免れない。このような不具合は、単に帯電ローラを用いる帯電装置に限らず、潜像担持体との間で接触する関係を用いることがある転写装置などの荷電装置にもいえる。
本発明の目的は、上記従来の荷電装置におけるクリーニングの問題に鑑み、コスト上昇を招くことなく異物付着による荷電状態の悪化を防止することができることにより画像品質の悪化を防止することが可能な構成を備えたクリーニング装置および荷電装置および画像形成装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、潜像担持体を帯電する帯電装置において、前記帯電装置は、前記潜像担持体を帯電する帯電ローラと、該帯電ローラ表面をクリーニングするクリーニング部材とを備え、前記クリーニング部材は、ロール形状のメラミン樹脂発泡体を半径方向に加熱圧縮して成型されたクリーニングローラであることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の帯電装置において、前記クリーニングローラは、アスカーF硬度が5〜25度の範囲であって、その硬度のバラツキが5度以下であることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の帯電装置において、前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに当接することで生起される摩擦力によって、該帯電ローラに対して連動することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のうちの一つに記載の帯電装置において、前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに対して接離可能に設けられていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体を帯電する帯電装置とを備える画像形成装置において、前記帯電装置として、請求項1乃至4のうちの一つに記載の帯電装置を用いることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写装置であって、前記転写装置は、前記潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写ローラと、該転写ローラ表面をクリーニングするクリーニング部材とを備え、前記クリーニング部材は、ローラ形状のメラミン樹脂発泡体を半径方向に加熱圧縮して成形されたクリーニングローラであることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の転写装置において、前記クリーニングローラは、アスカーF硬度が5〜25度の範囲であって、その硬度のバラツキが5度以下であることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項6または7に記載の転写装置において、前記クリーニングローラは、前記転写ローラに当接することで生起される摩擦力よって、転写ローラに対して連動することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項乃至8のうちの一つに記載の転写装置において前記クリーニングローラは、前記転写ローラに対して接離可能に設けられていることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、少なくとも潜像担持体と、潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写装置とを備える画像形成装置において、該転写装置として、請求項6乃至9のうちの一つに記載の転写装置を用いることを特徴としている。
本発明によれば、クリーニング部材に用いられるクリーニングローラの構成として、メラミン樹脂発泡体を半径方向に加熱圧縮し、その表面硬度を規定することにより、ピンホールの存在による接触面積の低下が原因となる、不均一な接触を解消して帯電ローラあるいは転写ローラ表面からの異物除去を効率よく行えると共に、真直度の変化が原因する、接触状態の不均一性をなくすことによってもク異物除去などのクリーニング特性を向上させることができる。
さらに加えて、本発明によれば、クリーニングローラが、帯電ローラあるいは転写ローラに当接することにより生起される摩擦力を利用して連動することができるので、連動に必要なギヤをはじめとする伝達機構を要しないですませられるので、クリーニングのための機構にかかるコストを低減させることができる。
以下、図面に示す実施例により本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明実施例によるクリーニング装置を適用する画像形成装置の構成を示しており、同図に示されている画像形成装置1は、潜像担持体としてドラム状の感光体(以下、感光体ドラムという)2を備えている。
感光体ドラム2の周囲には、同ドラム2の回転方向(図示矢印方向)に沿って画像形成処理を実行するための帯電装置3,書き込み装置(光路のみが示してある)4,現像装置5,転写装置6およびクリーニング装置7がそれぞれ配置されている。
図1に示す画像形成装置1では、感光体ドラム2が回転する過程において帯電装置3により一様帯電された後、書き込み装置4により画像情報に対応した静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置5から供給されるトナーにより可視像処理された後、図示しない給送装置から繰り出された記録シートSに対して転写装置6を介して可視像が転写される。記録シートS上に転写された可視像は、定着装置8により定着されて複写出力が得られるようになっている。
本実施例における画像形成装置1には、電荷を帯びる部材、いわゆる荷電装置としては、感光体ドラム2,帯電装置3,転写装置6が相当しており、これら各装置は、残留するトナーや紙粉などの異物を除去するために用いられるクリーニング9部材に対するクリーニング対象部材に相当している。感光体ドラム2に対するクリーニング部材9は、本来設けられているクリーニング装置7に装備されているクリーニングブレード7Aに付加して設けられている。
クリーニング部材9は、本実施例の特徴部であり、その構成の詳細は次のとおりである。
クリーニング部材9は、金属ローラを芯体としており、少なくともクリーニング対象部材である感光体ドラム2,帯電装置3を構成している帯電ローラおよび転写装置6を構成する転写ローラにそれぞれ当接する部分にメラミン樹脂発泡体が用いられている。
図1に示すクリーニング部材9は、芯体である金属ローラの周面にメラミン樹脂発泡体を被覆した状態で取り付けることにより表面に発泡体層が構成されており、メラミン樹脂発泡体としては、アスカーF硬度が5〜25度で硬度のバラツキが5度以下に設定されたものが用いられている。
上述した硬度は、アスカーF硬度計を用いてクリーニング部材9を1mm変形させたときの値であり、この値を維持するための圧縮率および層厚が調整されている。
クリーニング部材に用いられるメラミン樹脂発泡体の硬度を上記設定値とした理由は次のとおりである。
通常、発泡成形された部材は発泡倍率にバラツキがあり、表面にφ1〜3程度のピンホールが多く散在している。このため、フォーム成形時にはこれ以外の大きなピンホールも存在しており、このようなフォーム成形品を不良品とした場合には製品としての歩留まりが悪化することになる。このようなピンホールが多数存在している場合には、フォーム成形品をそのままクリーニング対象部材に当接させると接触面積が小さくなることが原因してクリーニング性が悪化し、結果として、帯電ムラや転写ムラが発生する。そこで、本実施例では、クリーニング部材9を元形状から半径方向に加熱圧縮して上記硬度を維持させて用いるようになっている。
半径方向に圧縮するのは、軸方向での圧縮と違って、ロール断面全域、つまり、周方向および軸方向での圧縮変形が偏倚しないためである。長手方向に相当する軸方向一方から圧縮した場合には、軸端側で圧縮率が高く軸方向中央部で圧縮率が低くなる傾向が得られ、結果として、軸方向断面での硬度が不均一となり、接触ムラが発生する。そこで、本実施例では、半径方向に圧縮させることで上述した圧縮変形の偏倚をなくして上記設定値の硬度を維持させてクリーニング対象部材への均一接触を行わせるようになっている。
本実施例に用いられるクリーニング部材9は次の構成を備えている。
直径6mmの金属芯金外表面にメラミン樹脂発泡体(BASF社製、商品名、パソクテ)を用いて接着により貼り付けて発泡体層を構成し、回転研磨により外径15〜16mmに成形し、図2において矢印で示すように半径方向に加熱圧縮して外径10〜11mmに成形する。この後、仕上げ研磨により外径10mmのロールに製造する。
クリーニング部材9は、クリーニング対象部材と摩擦力により連動する構成が用いられ、図1に示す画像形成装置1では、帯電装置3を構成する帯電ローラに対してはその外周面上部に配置することで自重により当接させて摩擦力を生起させる関係とし、また、感光体ドラム2あるいは転写装置6を構成する転写ローラに対しては、図示しない弾性手段等を用いて強制的に当接させることにより摩擦力を生起させる関係とされている。クリーニング部材9をクリーニング対象部材に対して摩擦力を利用することで連動させることにより、連動関係を設定する場合に必要とされるギヤなどの伝達機構をなくすことができる。
さらにクリーニング部材9は、クリーニング対象部材である感光体ドラム2,帯電装置3および転写装置6に対して接離可能に設けられており、異物除去時には確実な均一接触を可能とし、さらには、長期間の接触が維持されることによるクリーニング対象部材表面での摩耗およびクリーニング部材の変形を防止できるようになっている。これにより、クリーニング対象部材およびクリーニング部材の耐久寿命を延ばすことができる。
本発明者は、上記構成を前提としたクリーニング部材9を用いて画像品質に関する実験をしたところ、次の結果を得た。
実験のために用いた環境条件としては、(1)高温/高湿環境(温度32℃、湿度54%RH)(2)低温/低湿環境(温度10℃、湿度15%RH)(3)標準環境(温度23℃、湿度50%RH)
上記(1)〜(3)の環境において40000枚の画像形成テストを行い、帯電装置3における印加バイアスはACバイアス+DCバイアスを用いて感光体ドラム2の帯電状態が安定する電圧値に調整して印加した。
この実験における結果は、40000枚の画像形成後における画質には、帯電ムラや転写不良による画像ムラが全く発生することがなく、クリーニング対象部材である感光体ドラム2,帯電装置3を構成する帯電ローラ,転写装置6を構成する転写ローラにおけるピンホール(例えば、感光体ドラム2での膜減り現象)や傷の発生がみられなかった。
これに対してクリーニング部材9に用いられるメラミン樹脂発泡体での硬度のバラツキが10度の場合には、帯電ムラや画像汚れが発生した。
本発明者は、上述した構成のクリーニング部材9に代えて、ナイロン繊維を植毛したブラシを用いてクリーニング対象部材を摺擦することにより異物除去が可能な構成を対象として実験したところ、本実施例とは明らかに違う帯電ムラや画像汚れが発生することを確認できた。
実験後における本実施例でのメラミン樹脂発泡体を用いたクリーニング部材9では、トナー色に染まっていることが確認できた。これは、帯電ムラや画像汚れの原因となるトナーを効率よく捕集した結果であり、実際には、他の構成を用いたクリーニング部材では、フィルミング表面に異物が付着した状態であるのに対して本実施例でのクリーニング部材9では、フィルミングが生じておらず、トナーが部分的に付着した状態であり、このことからも、効率よくトナーの捕集が行われていることを確認できた。
以上のような実施例によれば、メラミン樹脂発泡体を加熱圧縮して用いることにより、クリーニング機能を最大限発揮させることができる、この理由は次のとおりである。
一般に、メラミン樹脂発泡体の硬度とローラとした場合の真直度とは大きな関係があり、硬度が高くなると発泡体としての変形量が少なくなることによりクリーニング対象部材から離間する可能性が高まる。このため、ローラの真直度を上げて離間しにくくすることが必要となる。また、ローラとした場合に断面全域での硬度にバラツキが大きいと、硬度の高低状態に基づきローラとクリーニング対象部材との食い込み量が支配されて安定した接触状態が得にくくなる。
発泡体を用いる場合には発泡体内でのピンホールの存在も同様に接触状態のムラを発生する。そこで、本実施例におけるクリーニング部材9のメラミン樹脂発泡体のように、フォーム成型時での元形状から加熱圧縮して上述した硬度の値に設定することでピンホールを目立たなくさせることができ、これによって接触状態を均一化してクリーニング機能を向上させることができる。
次に、本発明の別実施例について説明する。
本実施例の特徴は、クリーニング対象部材に当接しているクリーニング部材に当接する加圧部材を設けた点にある。
図3は、図1に示した画像形成処理に用いられる感光体ドラム2,帯電装置3およびクリーニング装置7が纏めてプロセスカートリッジPCに収容された状態を示しており、同図において、クリーニング対象部材の一つである帯電装置3を構成する帯電ローラには金属ローラで構成された加圧ローラ10が当接させて配置されている。なお、本実施例では、感光体ドラム2に対するクリーニング装置7の構成として、図1に示した構成と違ってクリーニング部材ではなく、クリーニングブラシ7Bがクリーニングブレード7Aと共に装備された構成とされている。
金属ローラからなる加圧部材10が当接するクリーニング部材9は、加圧部材10に対して直径比において2倍以下とされ、かつ、加圧部材10による圧縮変形量(図3において符号dで示す量)が1.5mm以下となる関係を維持できるように圧縮方向および配置位置などの構成が定められている。この場合の圧縮方向は、図1に示した実施例と同様に、半径方向とされている。
加圧部材10は、クリーニング部材9に対して圧接することにより上述したクリーニング部材10の圧縮変形を起こさせている関係であるので、クリーニング部材9との間で生起される摩擦力を利用してクリーニング部材9に連動回転することができ、また、クリーニング部材9の圧縮変形量が上述した規定値とされることにより、クリーニング部材9への食い込み量が過剰とならないようにされている。これにより、食い込み量が過剰となった場合に発生するクリーニング部材9の回転を阻害するようなことがなく、クリーニング部材9が帯電ローラと連動するのを妨げないことにより、クリーニング部材9を用いた場合に帯電ローラに付着している異物の捕集を損なわないようになっている。
本実施例は以上のような構成であるから、帯電装置3をなす帯電ローラに対してメラミン樹脂発泡体を備えたクリーニング部材9が当接し、両者間に生起される摩擦力により連動関係が成立することで帯電ローラに付着している異物がメラミン樹脂発泡体内に捕集される。
特にクリーニング部材9は、加圧部材10が所定の圧縮変形量が得られる状態で圧接されているので、クリーニング部材9により捕集された異物をクリーニング部材9の内部に押し込めることができ、さらには、クリーニング部材9自体もピンホールがなくされることになるので、帯電ローラへの均一接触が行われて捕集効率を高めることができる。
本実施例によれば、クリーニング部材9に圧接している加圧部材10は、金属ローラで構成されているので、軸方向での撓み変形等による不均一な接触状態を解消できるので、クリーニング部材9でのピンホールを潰しやすい状態としてクリーニング対象部材である帯電装置3の帯電ローラとの間での接触不良をなくすことが可能となる。
以上のように、本発明の実施例においては、スポンジとは違ってピンホールをなくした状態とすることによりメラミン樹脂発泡体を用いてクリーニング対象部材への接触不良をなくしているので、クリーニング対象部材に付着している異物の捕集効率の向上および捕集した後の異物が再度表面に浮き出るようなことがないので、クリーニング対象部材を備えた荷電装置での荷電状態、具体的には、帯電装置や転写装置での帯電および転写ムラをなくして画像品質の悪化を確実に防止することができる。また、感光体ドラム2に対するクリーニングにおいても同様に、感光体ドラム2に付着している異物の捕集効率の向上および捕集した異物が再付着することがないので、均一帯電が行えることにより画像品質の悪化を防止することができる。
本発明実施例によるクリーニング装置を備えた荷電装置を適用された画像形成装置の構成を示す模式図である。 図1に示したクリーニング装置に用いられるクリーニング部材に対する作用を説明するための部分的な斜視図である。 図1に示したクリーニング装置の別実施例を説明するための模式図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 感光体ドラム
3 帯電装置
6 転写装置
7 クリーニング装置
9 クリーニング部材
10 加圧部材

Claims (10)

  1. 潜像担持体を帯電する帯電装置において、
    前記帯電装置は、前記潜像担持体を帯電する帯電ローラと、該帯電ローラ表面をクリーニングするクリーニング部材とを備え
    前記クリーニング部材は、ロール形状のメラミン樹脂発泡体を半径方向に加熱圧縮して成型されたクリーニングローラであることを特徴とする帯電装置
  2. 請求項1に記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラは、アスカーF硬度が5〜25度の範囲であって、その硬度のバラツキが5度以下であることを特徴とする帯電装置
  3. 請求項1または2に記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに当接することで生起される摩擦力によって、該帯電ローラに対して連動することを特徴とする帯電装置
  4. 請求項1乃至3のうちの一つに記載の帯電装置において、
    前記クリーニングローラは、前記帯電ローラに対して接離可能に設けられていることを特徴とする帯電装置
  5. 少なくとも潜像担持体と、該潜像担持体を帯電する帯電装置とを備える画像形成装置において、
    前記帯電装置として、請求項1乃至4のうちの一つに記載の帯電装置を用いることを特徴とする画像形成装置
  6. 潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写装置であって、
    前記転写装置は、前記潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写ローラと、該転写ローラ表面をクリーニングするクリーニング部材とを備え、
    前記クリーニング部材は、ローラ形状のメラミン樹脂発泡体を半径方向に加熱圧縮して成形されたクリーニングローラであることを特徴とする転写装置
  7. 請求項6に記載の転写装置において、
    前記クリーニングローラは、アスカーF硬度が5〜25度の範囲であって、その硬度のバラツキが5度以下であることを特徴とする転写装置
  8. 請求項6または7に記載の転写装置において、
    前記クリーニングローラは、前記転写ローラに当接することで生起される摩擦力よって、転写ローラに対して連動することを特徴とする転写装置
  9. 請求項6乃至8のうちの一つに記載の転写装置において
    前記クリーニングローラは、前記転写ローラに対して接離可能に設けられていることを特徴とする転写装置
  10. 少なくとも潜像担持体と、潜像担持体上のトナーを記録媒体に転写する転写装置とを備える画像形成装置において、
    該転写装置として、請求項6乃至9のうちの一つに記載の転写装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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