JP4330851B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体表面の保護や不活性化を行うことによる半導体装置の高性能化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高周波電子デバイスとして電界効果トランジスタ(FET)やヘテロバイポーラトランジスタ(HBT)の開発が行われ、実用化されている。FETのゲート−ドレイン間、ソース−ゲート間に露出した半導体表面やHBTのべース領域の端部においては半導体表面でのダングリングボンドや酸化による表面準位の生成が起こり、トランジスタの性能劣化を誘起する。FETではゲート−ドレイン間でのリーク電流の増加が見られたり、HBTでは表面再結合によるベース内での少数キャリアの低減が起こる。
【0003】
次世代高周波パワーデバイスとしてIII族−窒素化合物で構成される電子デバイスが期待されているが、従来のGaAs−AlGaAs系材料をはじめとする化合物半導体を用いた電子デバイスの作製プロセス技術を容易に応用することが困難である。半導体表面保護や不活性膜としてこれまでに用いられている酸化珪素膜や窒化珪素膜のみの使用では新しいIII族−窒素化合物材料が有している特性を十分に引き出すことができず、新しい半導体表面保護技術や表面不活性技術の導入が必要とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
III族−窒素化合物半導体の表面保護技術や表面不活性化技術を確立し、高周波電子デバイスの性能向上が望まれている。本発明は上記の状況に鑑みてなされたもので、窒化ホウ素膜を用いて表面保護および表面不活性化を実現できる半導体表面処理、成膜方法およびその表面保護技術や表面下活性化技術を用いて作製した高性能半導体装置並びに半導体装置を含む通信システムの電子装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の半導体装置の製造方法は被成模基板を窒素を含むプラズマ雰囲気中に配置し、前記被成膜基板にホウ素原子を供給し、窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法において、前記膜の作製の前に被成模基板表面を水素、窒素、アルゴン、リンの少なくとも1元素を含むプラズマに露出させることを特徴とする。
【0006】
また、上記目的を達成するための本発明の半導体装置の製造方法は窒化ホウ素のレーザアブレーションまたはスパッタにより被成模基板に窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法において、前記膜の作製の前に被成模基板表面を水素、窒素、アルゴン、リンの少なくとも1元素を含むプラズマに露出させることを特徴とする。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図面を用いて詳しく説明する。
【0008】
(実施例1)
図1は本発明の第1実施例の半導体装置としてヘテ口FETを示す概略側面図である。有機金属気相成長法(MOCVD)によりサファイヤ基板1上にAlNバッファー層2が形成され、更に、ノンドープGaN層3を2μmm、ノンドープAlGaNスペーサー層4−1を2nm、Siを添加したn型AlGaN層4−2を15nm、ノンドープAlGaNキャップ層4−3を3nm成長させる。
【0009】
素子分離の後、プラズマCVD装置内で試料温度を300℃にして表面を水素プラズマで処理した後、窒素プラズマと三塩化ホウ素を用いて窒化ホウ素膜8−1を50nm堆積させる。その上にスパッタ法により窒化珪素膜8−2を300nm堆積させる。フオトリソグラフィーによりソース5とドレイン6の窒化珪素膜8−2および窒化ホウ素膜8−1をエッチングし、その後Ti/Alを電子ビーム蒸着し、オーミック電極を形成する。次に、ソース5とドレイン6電極の間でゲート7電極を形成するため、窒化珪素膜8―2および窒化ホウ素膜8−1をエッチングし、その後、Ni/Auによりショットキー接合によりゲート7電極を形成する。
【0010】
このようにしてヘテ口FETを作製することにより、ソースーゲートおよびゲートードレイン間の表面保護として酸化珪素膜や窒化珪素膜のみを用いたものに比べゲートードレイン間のリーク電流が3分の1以下に低減した。
【0011】
本実施例においては基板としてサファイヤを用いたが、SiCを使用することもできる。また、本実施例で用いたGaN/AIGaN層構造を有するFETに制限されることなく、他の層構造を有するFETに対しても同様に用いられる。
【0012】
(実施例2)
図2は本発明の第2実施例の半導体装置としてHBTを示す概略側面図である。有機金属気相成長法 (MOCVD)によりn型SiC基板21上にSi添添加のn型AlNバッファー層22が形成され、更に、n型GaNコレクタ層23を2μm、Mgを添加したp型GaNべース層24をO.3μm、Siを添加したn型AlGaNエミッタ層25を1μm、n型GaNコンタクト層26を50nm成長させる。素子分離の後、エミッタ部を残してコンタクト層26およびエミッタ層25を除去し、べース層24を露出させる。プラズマCVD装置内で試料温度を300℃にして表面を水素プラズマで処理した後、窒素プラズマと三塩化ホウ素を用いて窒化ホウ素膜27−1を50nm堆積させる。
【0013】
その上にスパッタ法により窒化珪素膜27−2を300nm堆積させる。フォトリソグラフィーによりエミッタ電極28部の窒化珪素膜27−2および窒化ホウ素膜27−1をエッチングし、 Ti/Alを電子ビーム蒸着し、エミッタ電極を形成する。同様にフオトリソクラフィーによりべース電極29部の窒化珪素膜27−2および窒化ホウ素膜27−1をエッチングし、Ni/Alを電子ビーム蒸着し、べース電極を形成する。最後に基板21裏面にコレクタ電極30を形成して完成する。
【0014】
このようにしてHBTを作製することにより、べース層24の表面保護として酸化珪素膜や窒化珪素膜のみを用いたものに比ベエミッタ接地電流増幅率が50%以上増加した。
【0015】
本実施例においては基板としてn型SiCを用いたが、サファイヤやSiCの高抵抗基板を使用することもできる。高抵抗基板使用の場合、コレクタ電極も同様の作製工程を用いて、表面側に作製される。また、本実施例で用いたGaN/AlGaN層構造を有するHBTに制限されることなく、他の層構造を有するHBTに対しても同様に用いられる。
III−V化合物半導体素子(例えば、GaAsFET、GaAs/AlGaAsHEMT、AlInAs/InGaAsHEMTなど)に使われれば低誘電率膜のため浮遊容量が低減でき素子の周波数特性が向上した。
【0016】
【発明の効果】
本発明は半導体表面に窒化ホウ素膜を作製することにより表面欠陥密度の低減を図る方法を提供するものであり、FETやHBTをはじめとする半導体素子の作製に応用でき、特に、窒化物半導体を用いたFETおよびHBTに用いることにより、高周波電子素子の高性能化に効果的である。
【0017】
また、本発明の技術を用いて作製された半導体素子は高性能情報処理装置や通信システム装置等のキーデバイスとして提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による半導体装置を示す断面図
【図2】 本発明の実施例2による半導体装置を示す断面図
【符号の説明】
1・・基板
2・・AlNバッフアー層
3・・ノンドープGaN層
4−1・・ノンドープAlGaNスペーサー層
4−2・・n型AlGaN層
4−3・・ノンドープAlGaNキャップ層
5・・ソース
6・・ドレイン
7・・ゲート
8−1・・窒化ホウ素膜
8−2・・窒化珪素膜
21・・基板
22・・n型AlNバッフアー層
23・・n型GaNコレクタ層
24・・p型GaNべース層
25・・n型AlGaNエミッタ層
26・・n型GaNコンタクト層
27−1・・窒化ホウ素膜
27−2・・窒化珪素膜
28・・エミッタ電極
29・・べース電極
30・・コレクタ電極
Claims (4)
- 被成膜基板を窒素を含むプラズマ雰囲気中に配置し、前記被成膜基板にホウ素原子を供給し、窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法において、前記膜の作製の前に被成模基板表面を水素、窒素、アルゴン、リンの少なくとも1元素を含むプラズマに露出させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 窒化ホウ素のレーザアブレーションまたはスパッタにより被成模基板に窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法において、前記膜の作製の前に被成模基板表面を水素、窒素、アルゴン、リンの少なくとも1元素を含むプラズマに露出させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記半導体装置はFETであることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体装置はHBTであることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
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