本発明の撮像装置、データ送信方法、データ送信プログラムおよび記憶媒体の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施形態]
図1は第1の実施形態における画像転送システムの全体構成を示す図である。撮像装置100および携帯端末300は、Bluetooth規格に基づく通信等のスペクトラム拡散方式の無線通信により、コマンド、撮影画像を含むデータを相互に送受信可能である。同様に、撮像装置500および携帯端末700も、コマンド、撮影画像を含むデータを相互に送受信可能である。また、携帯端末300および携帯端末700は、公衆通信網800を介して無線通信可能である。このように、撮像装置100および撮像装置500は、携帯端末300、700を介して互いに接続可能である。
図2は撮像装置100および携帯端末300の外観的構成を示す図である。撮像装置100は、フラッシュ48、モードダイアルスイッチ60、シャッタスイッチ62、64、単写/連写スイッチ66、圧縮モードスイッチ68、操作部70、メインスイッチ72、光学ファインダ104、通信部110、アンテナ112、撮影レンズ10等を筺体各部に装備する。
一方、携帯端末300は、マイク310、スピーカ318、通信部326、アンテナ328、通信部330、アンテナ332、表示部360、操作部362等を筺体各部に装備する。
また、撮像装置100はスロット101を有し、このスロット101の中に記録媒体120を収容することができる。同様に、携帯端末300はスロット301を有し、このスロット301の中に記録媒体200を収容することができる。
尚、撮像装置500および携帯端末700の外観的構成は、それぞれ撮像装置100および携帯端末300の外観的構成と同じであるので、その説明を省略する。また、撮像装置500および携帯端末700の内部の電気的構成も、同様に、後述する撮像装置100および携帯端末300の内部の電気的構成と同じであるので、その説明を省略する。
図3は撮像装置100の内部の電気的構成を示すブロック図である。撮像装置100は、保護部102、撮影レンズ10、シャッタ12、撮像素子14、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、メモリ制御回路22、画像表示メモリ24、D/A変換器26、画像表示部28、メモリ30、圧縮・伸長回路32、光学ファインダ104、通信部110、アンテナ112、システム制御回路50、露光制御部40、測距制御部42、ズーム制御部44、バリア制御部46、フラッシュ48、電源制御部80、コネクタ82、84、電源86、メモリ52、表示部54、不揮発性メモリ56、識別情報58、モードダイアルスイッチ60、シャッタスイッチ62、64、単写/連写スイッチ66、圧縮モードスイッチ68、操作部70およびメインスイッチ72を備える。
上記構成を有する撮像装置100では、撮影レンズ10は、被写体の光学像を取り込む。シャッタ12は絞り機能を有する。撮像素子14は、撮影レンズ10を介して取り込んだ光学像を電気信号に変換する。A/D変換器16は、撮像素子14から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換する。タイミング発生回路18は、撮像素子14、A/D変換器16およびD/A変換器26にクロック信号および制御信号を供給する回路であり、メモリ制御回路22およびシステム制御回路50により制御される。
画像処理回路20は、A/D変換器16からのデータ、あるいはメモリ制御回路22からのデータに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。また、画像処理回路20は、撮像された画像データを用いて所定の演算処理を行い、この得られた演算結果に基づき、システム制御回路50が露光制御部40および測距制御部42を制御するための、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理およびEF(フラッシュプリ発光)処理を行う。さらに、画像処理回路20は、撮像された画像データを用いて所定の演算処理を行い、この得られた演算結果に基づき、TTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行う。
メモリ制御回路22は、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30および圧縮・伸長回路32を制御する。A/D変換器16から出力されるデータは、画像処理回路20およびメモリ制御回路22を介して、あるいは直接メモリ制御回路22を介して画像表示メモリ24あるいはメモリ30に書き込まれる。
画像表示部28はTFT液晶表示器(LCD)等から構成される。画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データは、D/A変換器26を介して画像表示部28に表示される。
撮像した画像データを画像表示部28に逐次表示することにより、電子ファインダ機能を実現することが可能である。また、画像表示部28は、システム制御回路50からの指示にしたがって、任意に表示をON/OFFさせることが可能であり、表示をOFFにした場合、撮像装置100の電力消費を大幅に低減できる。
メモリ30は、撮影した静止画像や動画像を格納するための揮発性メモリおよび/または不揮発性メモリからなるメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を有する。複数枚の静止画像を連続して撮影する連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことが可能である。また、メモリ30は、システム制御回路50の作業領域としても使用可能である。
圧縮・伸長回路32は、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮・伸長する回路であり、メモリ30に格納された画像データを読み込んで圧縮処理あるいは伸長処理を行い、処理を終えた画像データをメモリ30に書き込む。
露光制御部40は、絞り機能を備えるシャッタ12を制御するものであり、フラッシュ48と連携することによりフラッシュ調光機能を有する。測距制御部42は、撮影レンズ10のフォーカシングを制御する。ズーム制御部44は、撮影レンズ10のズーミングを制御する。バリア制御部46は、バリアである保護部102の動作を制御する。フラッシュ48は、AF補助光の投光機能およびフラッシュ調光機能を有する。露光制御部40および測距制御部42は、TTL方式で制御される。撮像した画像データが画像処理回路20によって演算された演算結果に基づき、システム制御回路50は露光制御部40および測距制御部42を制御する。
また、システム制御回路50は、撮像装置100全体を制御する。メモリ52は、システム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。表示部54は、システム制御回路50におけるプログラムの実行に応じ、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカ等で構成され、撮像装置100の操作部近傍の視認し易い位置に単数あるいは複数設置されている。表示部54は、例えば、LCDやLED、発音素子等の組み合わせから構成される。また、表示部54は、その一部の機能が光学ファインダ104内に設置されている。
表示部54の表示内容のうち、LCD等に表示されるものとしては、シングルショット/連写撮影表示、セルフタイマ表示、圧縮率表示、記録画素数表示、記録枚数表示、残撮影可能枚数表示、シャッタスピード表示、絞り値表示、露出補正表示、フラッシュ表示、赤目緩和表示、マクロ撮影表示、ブザー設定表示、時計用電池残量表示、電池残量表示、エラー表示、複数桁の数字による情報表示、記録媒体200の着脱状態表示、通信I/F動作表示、日付・時刻表示などがある。また、表示部54の表示内容のうち、光学ファインダ104内に表示するものとしては、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタスピード表示、絞り値表示、露出補正表示などがある。
不揮発性メモリ56は電気的に消去・記録可能なメモリであり、不揮発性メモリ56には、例えば、EEPROM等が用いられる。識別情報部58には、通信部110およびアンテナ112を介して携帯端末300と通信を行う際、通信に先立って認証を行うための各種識別情報が格納されている。
モードダイアルスイッチ60、シャッタスイッチ62、64、単写/連写スイッチ66、圧縮モードスイッチ68、操作部70およびメインスイッチ72は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作部であり、スイッチ、ダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティングデバイス、音声認識装置などを単数あるいは複数組み合わせて構成される。
これら各操作部を具体的に示す。メインスイッチ72は、電源オンおよび電源オフを切り替えて設定可能である。モードダイアルスイッチ60は、自動撮影モード、撮影モード、パノラマ撮影モード、再生モード、マルチ画面再生・消去モード、PC(パーソナルコンピュータ)接続モード等の各機能モードに切り替えて設定可能である。シャッタスイッチSW1(62)は、シャッタボタン(図示せず)の操作途中でONとなり、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理などの動作開始を指示する。
シャッタスイッチSW2(64)は、シャッタボタン(図示せず)の操作完了でONとなり、撮像素子14から読み出した信号を基にA/D変換器16およびメモリ制御回路22を介して画像データをメモリ30に書き込む露光処理、画像処理回路20やメモリ制御回路22における演算を用いた現像処理、メモリ30から画像データを読み出す読出処理、圧縮・伸長回路32における圧縮処理、記録媒体200に画像データを書き込む記録処理といった一連の処理の動作開始を指示する。
単写/連写スイッチ66は、シャッタスイッチSW2(64)を押した場合、1コマの撮影を行って待機状態とする単写モードと、シャッタスイッチSW2(64)を押している間、連続して撮影を行い続ける連写モードとを設定可能である。
圧縮モードスイッチ68は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)圧縮の圧縮率を選択したり、あるいは撮像素子14の信号をそのままディジタル化して記録媒体に記録するCCDRAWモードを選択可能である。
操作部70は、各種ボタンやタッチパネルなどから構成され、メニューボタン、セットボタン、マクロボタン、マルチ画面再生改ページボタン、フラッシュ設定ボタン、セルフタイマボタン、メニュー移動+(プラス)ボタン、メニュー移動−(マイナス)ボタン、再生画像移動+(プラス)ボタン、再生画像移動−(マイナス)ボタン、撮影画質選択ボタン、露出補正ボタン、日付/時間設定ボタン、再生モード/マイナス画面再生・消去モード/PC接続モード等の各機能モードを設定可能な再生スイッチ、シャッタスイッチSW1(62)を押した場合、オートフォーカス動作を開始し、一旦合焦した場合、その合焦状態を保ち続けるワンショットAFモードとシャッタスイッチSW1(62)を押している間、連続してオートフォーカス動作を続けるサーボAFモードとを設定可能なAFモード設定スイッチ、画像表示部28のON/OFFを設定する画像表示ON/OFFスイッチ、撮影直後に撮影した画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するクイックレビューON/OFFスイッチなどを有する。尚、上記プラスボタンおよびマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などから構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、検出結果およびシステム制御回路50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部に供給する。電源86は、アルカリ電池やリチウム電池などの一次電池やNiCd電池、NiMH電池、Li−ion電池などの二次電池、ACアダプタなどから構成される。
保護部102は、撮像装置100の撮影レンズ10を含む撮像部を覆うことにより、撮像部の汚れや破損を防止するバリアである。光学ファインダ104は、画像表示部28による電子ファインダ機能を使用することなく、これだけを用いて撮影可能にするものである。また、光学ファインダ104内には、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、フラッシュ充電表示、シャッタスピード表示、絞り値表示、露出補正表示などが設置されている。
通信部110は、Bluetooth等のスペクトラム拡散通信による各種近距離高速データ通信機能を有する。アンテナ112は、通信部110により撮像装置100と他の機器との通信回線を接続する。
インタフェース128は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェースを司る。コネクタ127は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体との接続を行う。
尚、本実施形態では、記録媒体を取り付けるインタフェースおよびコネクタを1系統有する場合を示したが、記録媒体を取り付けるインタフェースおよびコネクタは複数系統であっても構わない。また、異なる規格のインタフェースおよびコネクタを組み合わせてもよい。さらに、インタフェースおよびコネクタとしては、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カードやCF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード、MMC(マルチメディアカード)等の規格に準拠したものを用いてもよい。さらに、インタフェース128、コネクタ127として、PCMCIAカードやCFカード等の規格に準拠したものを用いた場合、LANカード、モデムカード、USBカード、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394カード、P1284カード、SCSI(Small Computer System Interface)カード、PHS等の通信カードなどの各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
記録媒体120はメモリカードやハードディスク等から構成される。この記録媒体120は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部122、撮像装置100とのインタフェース124、撮像装置100との接続を行うコネクタ126、および識別情報部129を有する。
図4は携帯端末300の内部の電気的構成を示すブロック図である。携帯端末300は、マイク310、スピーカ318、A/D変換器312、D/A変換器316、メモリ制御回路314、メモリ320、D/A変換器322、画像表示部324、アンテナ328、通信部326、インタフェース390、コネクタ392、アンテナ332、通信部330、通信システム制御回路350、識別情報部356、電源制御部380、コネクタ382、384、電源386、メモリ352、不揮発性メモリ354、表示部360、操作部362、着信通知部364および記録媒体着脱検知部366を備える。
マイク310は音声を電気信号に変換する。A/D変換器312はマイク310のアナログ出力信号をディジタル信号に変換する。メモリ制御回路314は、A/D変換器312の出力データのメモリ320への書き込み/読み出し、メモリ320から読み出されたデータのD/A変換器316への入力を制御する。
D/A変換器316はディジタル信号をアナログ信号に変換する。スピーカ318は電気信号を音声信号に変換する。メモリ320は、マイク310で入力した音声および/または撮像装置100から送信された静止画像や動画像を格納するものであり、所定時間の音声および/または所定枚数の静止画像、所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を有する。D/A変換器322は、メモリ320に格納された静止画像データや動画像データをアナログ信号に変換する。画像表示部324は、D/A変換器322から出力される画像信号を表示する。
通信部326は、TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多重)、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重)、W−CDMA(Wide−band Code Division Multiple Access:広帯域符号分割多重)等の各種遠距離無線通信機能を有する。アンテナ328は、通信部326により携帯端末300と他の携帯端末および/または通信基地局との通信回線を接続する。
通信部330は、Bluetooth等のスペクトラム拡散通信の各種近距離高速データ通信機能を有する。アンテナ332は、通信部330により携帯端末300と他の機器との通信回線を接続する。
通信システム制御回路350は、携帯端末300全体を制御する。メモリ352は、通信システム制御回路350の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。不揮発性メモリ354は電気的に消去可能なメモリであり、不揮発性メモリ354として、例えばEEPROM等が用いられる。
識別情報部356には、通信部330およびアンテナ332を介して撮像装置100と通信を行う際、通信に先立って認証を行うための各種識別情報が格納されている。表示部360は、通信システム制御回路350におけるプログラムの実行に応じ、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶表示装置、スピーカなどで構成され、携帯端末300の操作部近辺の視認し易い位置に単数あるいは複数設置されている。表示部360は、例えばLCD、LED、発音素子などを組み合わせて構成される。
操作部362は、通信システム制御回路350の各種の動作指示を入力するものであり、スイッチ、ダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティングデバイス、音声認識装置などを単数あるいは複数の組み合わせて構成される。操作部362では、携帯端末300の電源オン/オフ、通話の実行(オフフック)/停止(オンフック)、電話番号入力、電話番号検索、通信モード切り替えなどの操作を行うことができる。
着信通知部364は、他の携帯端末および通信基地局から通話の着信があった場合、呼出し音、発声音、音楽等の音声、および/またはアイコン、動画、静止画、発光等の画像、および/または振動などにより、携帯端末300の使用者に着信を通知する。記録媒体着脱検知部366は、コネクタ392に記録媒体200が装着されているか否かを検知する。
電源制御部380は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路などから構成されており、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行い、その検出結果および通信システム制御回路350の指示に基づき、DC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部に供給する。
電源部386は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池、NiCd電池、NiMH電池、Li−ion電池等の二次電池、ACアダプタなどから構成される。インタフェース390は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体とのインタフェースを司る。コネクタ392は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体との接続を行う。
尚、本実施形態では、記録媒体を取り付けるインタフェースおよびコネクタを1系統有する場合を示したが、記録媒体を取り付けるインタフェースおよびコネクタを複数系統数備えても構わない。また、異なる規格のインタフェースおよびコネクタを組み合わせても構わない。さらに、インタフェースおよびコネクタとしては、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)カード、CF(コンパクトフラッシュ(登録商標))カード、MMC(マルチメディアカード)等の規格に準拠したものを用いてもよい。
さらに、インタフェース390、コネクタ392にPCMCIAカードやCFカード等の規格に準拠したものを用いた場合、LANカード、モデムカード、USBカード、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394カード、P1284カード、SCSI(Small Computer System Interface)カード、PHS等の通信カードなどの各種通信カードを接続することにより、他のコンピュータやプリンタ等の周辺機器との間で画像データや画像データに付属した管理情報を転送し合うことができる。
記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等から構成されている。記録媒体200は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202、携帯端末300とのインタフェース204、携帯端末300との接続を行うコネクタ206および識別情報部208を備える。
このように、撮像装置100は、撮影レンズ10を介して撮像した画像データを記録媒体120に記憶し、通信部110およびアンテナ112を介して携帯端末300に送信する。携帯端末300は、アンテナ332および通信部330を介して受信した画像データを、着脱可能な記録媒体200に記録すると共に、通信部326およびアンテナ328を介して公衆通信網に接続された他の携帯端末または通信基地局としての携帯端末700、さらには撮像装置500に送信することができる。
上記構成を有する画像転送システムの動作を示す。図5および図6は携帯端末300における画像転送処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、メモリ352に格納されており、通信システム制御回路350内のCPU(図示せず)によって実行される。
まず、携帯端末300の電源がONになると(ステップS501)、携帯端末300および撮像装置100間でBluetooth等の近距離無線通信を起動し(ステップS502)、周囲に携帯端末300と通信可能な撮像装置100があるか否かを探すための問合せ要求を出す(ステップS503)。
この問合せの結果を判別し(ステップS504)、OKでない場合、そのまま処理を終了し、一方、問合せの結果がOKで、1つ以上の通信可能な撮像装置100が見つかった場合、これらの中から該当する撮像装置100を検索する(ステップS505)。この検索は、メモリ352に記憶された撮像装置のアドレスと通信可能な撮像装置100のアドレスとを突き合わせて比較することにより行われる。あるいは、1つ以上の通信可能な撮像装置100を表示部360にリストとして表示し、このリストの中からユーザが選択することにより行われる。
そして、通信相手となる撮像装置100が発見されたか否かを判別する(ステップS506)。撮像装置100が発見されなかった場合、そのまま処理を終了し、一方、撮像装置100が発見された場合、Bluetooth等の近距離無線通信により選択された撮像装置100との接続を確立し、撮像装置100内のメモリ30に記憶された複数の画像の中から1つもしくは複数の画像の情報を得るために、画像リスト情報要求を撮像装置100に送信する。(ステップS507)。
この画像リスト情報要求に対する画像リスト情報を受信したか否かを判別する(ステップS508)。画像リスト情報を受信しなかった場合、そのまま処理を終了する。一方、画像リスト情報を受信した場合、携帯端末300は、受信した画像リスト情報を基に撮像装置100内のメモリ30に何枚画像があるかを計算し、その数を判別する(ステップS509)。画像リスト情報には、撮像装置100内のメモリ30に記憶された画像ファイル名、画像サイズ等が含まれており、撮像装置100内のメモリ30に記憶されている画像数は、例えば画像ファイル名の数から計算可能である。
計算の結果、撮像装置100に記憶されている画像枚数が1枚である場合、携帯電話300の画像表示部324に1枚だけ表示するために、画像リスト情報の画像サイズおよび画像表示部324の表示解像度を基に、表示可能であるか否かを判別する(ステップS526)。表示可能でない場合、ステップS510の処理に移行する。一方、表示可能である場合、撮像装置100に画像要求を送信する(ステップS517)。
一方、ステップS509で画像枚数が携帯端末300の画像表示能力以下である場合、あるいはステップS526で表示可能でない場合、撮像装置100にサムネイル画像要求を送信する(ステップS510)。このサムネイル画像要求では、記憶されている画像毎に、複数のサムネイル画像要求を送信する場合もあり、単一のサムネイル画像要求で、メモリ30に記憶されている全画像のサムネイル画像の送信を要求する場合もある。
そして、撮像装置100からサムネイル画像を受信できたか否かを判別する(ステップS512)。サムネイル画像を受信できなかった場合、そのまま処理を終了する。一方、サムネイル画像を受信できた場合、画像表示部324に複数のサムネイル画像を表示し、ユーザに画像を選択させる(ステップS514)。ユーザが画像を選択したか否かを判別し(ステップS516)、ユーザが画像を選択すると、撮像装置100に画像要求を送信する(ステップS517)。
一方、ステップS509で計算の結果、撮像装置100に記憶されている画像枚数が複数枚であり、合計したサムネイル画像サイズが画像表示部324の表示解像度を越える場合、画像リスト情報で得られた画像ファイル名をキャラクタコードとして表示するか、あるいは新たに画像ファイル名要求を撮像装置100に送信する(ステップS511)。ここでは、新たに画像ファイル名要求を行う場合を示す。この画像ファイル名要求では、記憶されている画像毎に複数の画像ファイル名要求を送信する場合もあり、単一の画像ファイル名要求でメモリ30に記憶されている全画像の画像ファイル名の送信を要求する場合もある。
そして、撮像装置100から画像ファイル名を受信できたか否かを判別する(ステップS513)。画像ファイル名を受信できなかった場合、そのまま処理を終了する。一方、画像ファイル名を受信できた場合、画像表示部324に複数の画像ファイル名を表示し、ユーザに画像を選択させる(ステップS515)。ユーザが画像を選択したか否かを判別し(ステップS516A)、ユーザが画像を選択すると、画像要求を撮像装置100に送信する(ステップS517)。一方、ユーザが画像を選択していない場合、ステップS515の処理に戻って、ユーザが画像を選択するのを待つ。
ステップS517の画像要求では、画像だけでなく画像情報、例えば図8に示すフォーマットの画像情報を合わせて要求してもよい。図8は撮像装置100における画像情報のフォーマットを示す図である。この画像情報には、ファイル名、日時、画像を撮影した撮像装置の機種名、画像データ等が含まれる。また、GPS(グローバルポジショニングシステム)を使用した位置情報、公衆網を使用した無線通信のための基地局の位置に基づく位置情報などにより、撮影場所を撮像装置が自動的に認識できる場合、位置情報を操作部から入力できる場合、撮影場所を撮像画像のキーワードとして入力できる場合、上記画像情報にこれらの情報を含ませてもよい。
携帯端末300では、この要求に対応する画像(画像情報を含む場合、画像および画像情報)を受信したか否かを判別し(ステップS518)、画像を受信した場合、この画像(画像情報を含む場合、画像および画像情報)を画像表示部324に表示してメモリ320に記憶する(ステップS519)。
携帯端末300における表示・記憶が完了すると、近距離無線通信を停止する(ステップS520)。この場合、携帯端末300では、消費電力を節約するために、近距離無線通信を停止するが、AC電源を使用している場合、近距離無線通信を停止せず、常時接続の状態にしてもかまわない。
さらに、公衆回線に接続するためのアプリケーションを起動する。(ステップS521)。アプリケーションの指示にしたがって、携帯端末300の操作部362で操作を行い、公衆回線接続先にダイヤルによる接続動作を行い、相手からの応答を待つ。相手から応答が返ってくると、接続処理を行う(ステップS522)。
接続処理を完了すると、メモリ320に記憶されている画像および画像情報を公衆回線に送信する(ステップS523)。接続先から送信OKが返ってくるのを待ち(ステップS524)、送信OKが返ってきた場合、公衆回線を切断し(ステップS525)、この処理を終了する。
図7は撮像装置100における画像転送処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは、撮像装置100内のメモリ52に格納されており、システム制御回路50内のCPU(図示せず)によって実行される。
ここでは、撮像装置100の電源86として、ACアダプタではなく、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池、あるいはNiCd電池、NiMH電池、Li−ion電池等の二次電池が使用されている場合を示す。
まず、撮像装置100の電源86がONになると(ステップS601)、撮像装置100の電池の残量がOKであるか否かを判別し(ステップS602)、電池の残量がOKである場合、以下の処理を実行する。
即ち、撮像装置100が周囲に通信可能な携帯端末300を探すための問い合わせ要求待ちを行い(ステップS603)、この問合せ要求の待ち受け状態で問合せ要求を受信したか否かを判別する(ステップS604)。問合せ要求を受信していない場合、ステップS603の処理に戻る。
一方、問い合わせ要求を受信した場合、携帯端末300および撮像装置100間でBluetooth等の近距離無線通信を起動し(ステップS605)、問合せ結果を携帯端末300に通知する(ステップS606)。
問合せ結果がOKであるか否かを判別し(ステップS607)、OKでない場合、ステップS603の処理に戻る。一方、問合せ結果がOKで携帯端末300が通信可能になった場合、携帯端末300からの画像リスト情報要求の待ち受け状態となり(ステップS608)、画像リスト情報要求を受信するまで待つ(ステップS609)。
その要求を受信すると、メモリ30に記憶された画像リスト情報、例えば図8に示すフォーマットの画像リスト情報の全部または一部を携帯端末300に送信する(ステップS610)。
引き続き、携帯端末300からの画像要求の待ち受け状態となり(ステップS611)、画像要求を受信するまで待つ(ステップS612)。その要求を受信すると、要求種別を判別する(ステップS615)。要求種別が画像要求である場合、メモリ30に記憶された画像を送信する(ステップS616)。
一方、要求種別がサムネイル画像要求である場合、メモリ30に記憶されたサムネイル画像を送信し(ステップS617)、ステップS612に戻って再び画像要求の受信を待つ。このとき、ステップS615で要求種別が画像ファイル名要求である場合、ステップ617の処理では、サムネイル画像の代わりに、あるいはサムネイル画像と共に画像ファイル名を含む画像情報(図8参照)を携帯端末300に送信する。
そして、要求された画像の送信が終了したか否かを判別し(ステップS618)、画像の送信が終了すると、近距離無線通信を停止し(ステップS619)、この処理を終了する。一方、ステップS618で画像の送信が終了していない場合、ステップS611の処理に戻る。
一方、ステップS602の判別の結果、電池の残量がOKでない場合、その旨の警告を表示部54に表示し(ステップS613)、電源86をOFFにし(ステップS614)、この処理を終了する。
本実施形態によれば、携帯端末300の操作性を向上させることができ、携帯端末300の操作だけで容易に撮像装置100の画像を選択できる。また、撮像装置100にPPPやTCP/IPなどの通信プロトコルを実装する必要がなく、公衆回線接続を使った画像転送を実現できる。
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施の形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、携帯端末300は、撮像装置100から送信された画像リスト情報から画像数を算出し、撮像装置100に対して要求画像の種別を送信していたが、撮像装置100が予め近距離無線通信の起動時、携帯端末300の画像表示部324の表示解像度を問合せ要求から取得し、メモリ30内に記憶されている画像数と携帯端末300の画像表示部324の表示解像度とを比較し、携帯端末300に送信する画像種別を決定してもよい。つまり、図5のステップS509〜ステップS517およびステップS526の処理を、撮像装置100の内部処理として行うようにしてもよい。
また、撮像装置100は、要求された全ての画像を携帯端末300に送信していたが、複数の画像が撮像装置100内のメモリ30に存在する場合、これらの画像のサムネイル画像を撮像装置100で作成し、これらのサムネイル画像にファイル名(縮小画像を作成した際に付けられたファイル番号、縮小画像に対応する画像情報のファイル名など)を付加して携帯端末100に送信するようにし、携帯端末100はこれらのサムネイル画像を一覧表示するようにしてもよい。そして、その一覧表示を見たユーザが1つもしくは複数のサムネイル画像を選択すると、選択されたサムネイル画像のファイル名を撮像装置100に送信し、撮像装置300は、受信したファイル名のサムネイル画像に対応する縮小前の画像情報を携帯端末300に送信するようにしてもよい。このとき、メモリ30に1つの画像だけが記憶されている場合、サムネイル画像を送らず、縮小されていない画像情報を送るようにしてもよい。
また、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記録媒体を用いて、装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラム自体およびそのプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。上記実施形態では、図5、図6、図7のフローチャートに示すプログラムコードは記憶媒体であるROMに格納されている。プログラムコードを供給する記憶媒体としては、ROMに限らず、例えばフレキシブルディスク、DVD、不揮発性のメモリカードなどを用いることができる。このことは、後述する第2の実施形態ついても同様である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態における画像転送システムについて説明する。第2の実施形態の画像転送システムは、前記第1の実施形態と同様、図1に示すように、画像データを無線によって送信するローカル通信機能(近距離無線通信機能)を有する撮像装置(デジタルカメラ)100、撮像装置100から画像データを受信するローカル通信機能と公衆回線を通じてメールの送受信を行う送受信機能とを有する携帯端末300(携帯電話)、および携帯端末300からの画像データを伝送する公衆回線網800から構成されている。
尚、撮像装置100としては、デジタルカメラに限らず、画像データをデジタルデータとして一時保存または長期保存する機能および保存された画像データを出力する機能(例えば、画像サーバ機能)を有するPDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。また、携帯端末300は、携帯電話に限らず、PHS等のデジタル無線電話や回線接続機能を有するPC等の機器であってもよい。
図9はデジタルカメラ100の背面図である。デジタルカメラ100の背面には、撮影する被写体を確認したり、撮影した画像を確認したり、通信設定メニュー等を表示するための表示部902が左寄りに設けられている。表示部902の下方には、再生画像の切り替え、ソフトウェアキーボードのキー入力選択等、デジタルカメラを操作するための選択スイッチ903が配置されている。選択スイッチ903の右側に配置されたモード切り替えスイッチ904は、携帯電話300との間で通信を行うためのローカル通信モードのメニューを表示させるスイッチである。
図10、図11および図12はローカル通信モード中に表示部902に表示される各種の画面を示す図である。図13は第2の実施形態の画像データ転送におけるデジタルカメラ100と携帯電話300との間のローカル通信シーケンスを示す図である。
第2の実施形態の画像データ転送システムでは、デジタルカメラ100において、回線等の接続情報の他、ローカル通信で転送される画像データを公衆回線に即時送信するか、あるいは画像データの転送先である携帯電話300に一旦蓄積し、携帯電話300の操作によりメッセージを編集する等の操作を行った後、蓄積された画像データを送信するかといった指示情報を与える機能が付加されている。
また、ローカル通信によりデジタルカメラ100から送られた回線等の接続情報に含まれる画像選択情報を基に、公衆回線接続機能を有する携帯電話300から、選択された画像データのサイズ等の情報を取得する機能、および取得した画像データの情報を用い、携帯電話300のバッファの空き状況等の状態に応じてデジタルカメラ100から画像データを取得する機能が付加されている。
これらの機能により、デジタルカメラ100から画像データの公衆回線への転送タイミングを選択することができ、さらにデジタルカメラ100から指定された画像データの転送動作を行う際、携帯電話300は、その状態に応じて任意のタイミングで画像データを転送することができる。
つぎに、デジタルカメラ100のローカル通信モードにおける主要な処理を示す。図14、図15および図16は図13のローカル通信モードにおけるデジタルカメラ100の制御処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムはデジタルカメラ100のシステム制御回路50内のROM(図示せず)に格納され、CPU(図示せず)によって実行される。
まず、デジタルカメラ100のローカル通信モード切り替えスイッチ904を押すと、デジタルカメラ100をローカル通信モードに移行させる(ステップS1001)。そして、デジタルカメラ100の表示部902にローカル通信モードの初期画面1001を表示する(ステップS1002、図10(a)参照)。この初期画面1001では、メニューが表示される。
ユーザによる選択スイッチ903の操作(キー選択操作)が行われるのを待ち(ステップS1003)、キー選択操作が行われると、初期画面1001のメニューからローカル通信モードで使用できる機能一覧表示が選択されたか否かを判別する(ステップS1003)。機能一覧表示が選択された場合、ローカル通信で使用できる機能の一覧表示画面1002を表示部902に表示する(ステップS1005、図10(b)参照)。
この画面上でユーザによるキー選択操作を待ち(ステップS1006)、キー選択操作が行われると、回線接続が選択されたか否かを判別する(ステップS1007)。ユーザにより回線接続が選択された場合、接続設定動作を行い、接続情報設定画面1003を表示部902に表示する(ステップS1008、図10(c)参照)。接続情報設定画面1003には、最後に設定された情報が表示される。図10(c)では、宛先のニックネーム、インターネットサービスプロバイダのアクセスポイント等の電話番号、メールアドレスの設定が表示されている。尚、本実施形態では、表示される情報は最終設定情報であるとしているが、例えば電話帳のように、接続情報をニックネームにより管理するデータベースを用いる場合、登録データを選択・表示させることも可能である。この接続設定動作が完了すると、転送設定動作を行う(ステップS1009)。
図17はステップS1009における転送動作処理手順を示すフローチャートである。まず、転送設定画面1004を表示する(ステップS1101、図10(d)参照)。この転送設定画面1004は、転送される画像等のデータ処理要求を選択するための画面である。この転送設定画面1004上では、メール転送(e−mail)、FTP転送(FTPアップロード)、フォルダー指定転送が選択可能に表示される。この画面で転送方法が選択されると、各サブメニュー画面(図示せず)が表示される。
そして、FTP転送設定(アップロード)が選択されたか否かを判別する(ステップS1102)。FTP転送設定が選択された場合、FTP設定動作を行う(ステップS1103)。さらに、上記接続情報の他に、必要な情報(FTPサーバの指定等)の設定画面を表示し、この画面により設定確認および変更を行い、設定が完了すると、設定情報を保存する(ステップS1104)。この後、設定が完了したか否かを判別する(ステップS1105)。尚、本実施形態では、転送設定のサブメニューで必要な情報を設定するとしたが、接続情報設定画面上あるいは別ページにより設定することも可能である。
一方、ステップS1102で転送設定画面1004上からFTP転送設定が選択されなかった場合、メール転送設定が選択されたか否かを判別する(ステップS1106)。メール転送設定が選択された場合、図10(e)のメール設定メニュー画面1005を表示し、転送先のメールアドレスの設定および必要に応じてメッセージの編集を行う(ステップS1107)。メール設定メニューの設定動作が終了すると、メールアドレス等の情報を保存すると共に、メールの本文を作成テキストファイルとして保存し(ステップS1108)、ステップS1105の処理に移行する。
ステップS1105で設定が未完了であると判別された場合、ステップS1102の処理に戻り、前述した動作を繰り返し、種々の情報設定を行う。一方、ステップS1105で設定が完了であると判別された場合、即時転送が選択されたか否かを判別する(ステップS1109)。即ち、デジタルカメラ100から転送されたデータを携帯電話300から回線上に即時転送させるか、あるいは携帯電話300に接続情報および指定された画像ファイル等のデータを蓄積・保存させるかを選択する。
即時転送が選択された場合、携帯電話300に即時配信を要求するための情報を各設定ファイルに追加し、最終設定ファイルとして保存する(ステップS1110)。一方、携帯電話300にデータを蓄積させたい場合、同様に、データ蓄積指示要求情報を設定ファイルに追加し、最終設定ファイルとして保存する(ステップS1111)。この後、本処理を終了し、メインのステップS1010の処理に復帰する。
また一方、ステップS1106でメール転送設定が選択されなかった場合、キャンセルが選択されたか否かを判別する(ステップS1112)。キャンセルが選択されなかった場合、ステップS1102の処理に戻る。一方、キャンセルが選択された場合、キャンセル指示をセットし(ステップS1113)、本処理を終了し、メイン処理に復帰する。尚、この転送設定動作処理では、転送設定画面1004上に示された「フォルダー指定転送」を行う場合が示されていないが、フォルダー指定転送設定が行えるようにしてもよいことは勿論である。
つづくメイン処理では、画像選択動作処理を行う(ステップS1010)。図18はステップS1010における画像選択動作処理手順を示すフローチャートである。まず、ファイルリストを取得し(ステップS1201)、1画面に表示可能であるか否かを判別する(ステップS1202)。1画面に表示可能である場合、全ての画像データを取得する(ステップS1203)。一方、1画面に表示可能でない場合、表示可能な数の画像データを取得し(ステップS1204)、そのページ情報を記憶する(ステップS1205)。
そして、取得した画像データの選択画面1006(図10(f)参照)を表示し(ステップS1206)、ファイルの登録操作が行われたか否かを判別する(ステップS1207)。
ファイルの登録操作が行われた場合、選択ファイルの番号を記憶し(ステップS1208)、ステップS1207の処理に戻る。一方、ファイルの登録操作でなかった場合、画像選択終了であるか否かを判別し(ステップS1209)、画像選択終了である場合、画像登録完了指示をセットし(ステップS1210)、本処理を終了し、メインのステップS1011の処理に復帰する。一方、ステップS1209で画像選択終了でない場合、キャンセルであるか否かを判別する(ステップS1211)。キャンセルでない場合、ステップS1207の処理に戻り、一方、キャンセルである場合、キャンセル指示をセットし(ステップS1212)、本処理を終了し、メインのステップS1011の処理に復帰する。
このように、画像選択動作処理では、転送すべき画像の選択動作を行い、画像の選択操作が完了すると、確認画面表示処理を行う(ステップS1011)。この確認画面表示処理では、動作指示メニュー表示画面1007(図11(a)参照)を表示し、後述するように、登録画像確認が選択されると、登録画像確認画面1008(図11(b)参照)が表示される。ここで、登録画像確認画面1008に表示された登録済みの画像が全て削除された場合、画像データを添付せずにテキストメールだけが転送されることになる。
回線接続機能において一連の接続設定が終了すると、動作指示メニュー表示画面1007(図11(a)参照)を表示し、ユーザからの動作指示(キー選択操作)を待つ(ステップS1012)。
動作指示メニュー表示画面1007上で、キー選択操作があると、接続指示操作であるか否かを判別する(ステップS1013)。接続機器を選択して接続要求が指示されると、デジタルカメラ100のローカル通信動作を行う(ステップS1014)。このとき、図12(c)に示す通信状態表示画面1015が表示される。
ローカル通信動作で下位プロトコルからローカル通信接続を開始し、ローカル通信接続が完了すると、ステップS1008の回線接続設定処理、ステップS1009の転送設定処理およびステップS1010の画像選択設定処理で設定された回線接続情報(接続設定ファイル)を転送し(ステップS1015)、携帯電話300からのデータ取得要求を待つ(ステップS1016)。そして、携帯電話300から先に転送した接続設定ファイルに含まれる画像データ等のファイルを指定したデータ取得要求を受信すると、この要求信号にしたがって、デジタルカメラ100から1画像データファイル分のデータを一括もしくは分割して携帯電話300に転送する(ステップS1017)。
ここで、回線接続情報に複数の画像データファイルが指定されている場合、携帯電話300のデータバッファがフル状態になるか、もしくは指定されている全ての画像データファイルを取得するまで上記手順を繰り返す。尚、本実施形態では、データとして画像データである場合が示されているが、転送されるデータは画像データのみならず、前述したメッセージ等のテキストデータや画像に関連付けられた音声データファイル等も同様の手順で転送可能である。
データ転送が完了したか否かを判別し(ステップS1018)、このデータ転送が完了すると、デジタルカメラ101に対し、ユーザから切断指示があるまで待機する(ステップS1019)。切断指示があると、ローカル通信の切断動作を行った後(ステップS1020)、本処理を終了する。一方、ステップS1018でデータ転送が完了しなかった場合、キャンセル操作が行われたか否かを判別する(ステップS1021)。キャンセル操作が行われた場合、本処理を終了し、キャンセル操作が行われなかった場合、ステップS1016の処理に戻る。
一方、ステップS1004で初期画面1001のメニューからローカル通信モードで使用できる機能一覧表示が選択されなかった場合、通信機器検索が選択されたか否かを判別する(ステップS1022)。通信機器検索が選択された場合、機器検索動作を行い(ステップS1023)、ステップS1013の処理に移行する。また一方、ステップS1022で通信機器検索が選択されなかった場合、サービス検索が選択されたか否かを判別する(ステップS1024)。サービス検索が選択された場合、サービス検索動作を行い(ステップS1025)、ステップS1004の処理に戻る。また一方、ステップS1024でサービス検索が選択されなかった場合、設定が選択されたか否かを判別する(ステップS1026)。選択が選択された場合、設定動作を行い(ステップS1027)、ステップS1004の処理に戻る。一方、設定が選択されなかった場合、本処理を終了する。
また一方、機能一覧が表示された画面1002上で、ステップS1007における回線接続が選択されなかった場合、ファイル転送が選択されたか否かを判別する(ステップS1028)。ファイル転送が選択された場合、画像選択動作を行い(ステップS1029)、ステップS1011の処理に移行する。一方、ステップS1028でファイル転送が選択されなかった場合、印刷が選択されたか否かを判別する(ステップS1030)。印刷が選択された場合、印刷設定動作を行い(ステップS1031)、ステップS1011の処理に移行する。また一方、ステップS1030で印刷が選択されなかった場合、自動保存が選択されたか否かを判別する(ステップS1032)。自動保存が選択された場合、自動保存動作を行い(ステップS1033)、本処理を終了する。一方、自動保存が選択されなかった場合、ステップS1002の処理に戻る。
一方、動作指示メニュー表示画面1007上でステップS1013における接続指示操作が選択されなかった場合、端末検索が選択されたか否かを判別する(ステップS1034)。端末検索が選択された場合(図11(e)参照)、機器検索動作を行い(ステップS1035)、ステップS1012の処理に戻る。この端末検索の結果、図11(f)の画面1012が表示される。
また一方、ステップS1034で端末検索が選択されなかった場合、通信情報確認が選択されたか否かを判別し(ステップS1036)、通信情報確認が選択された場合(図11(c)参照)、通信情報確認動作を行い(ステップS1037)、ステップS1012の処理に戻る。この動作では、図11(d)に示す通信情報確認画面1010が表示される。
また一方、ステップS1036で通信情報確認が選択されなかった場合、登録端末一覧が選択されたか否かを判別し(ステップS1038)、登録端末一覧が選択された場合(図12(a)参照)、登録端末表示動作を行い(ステップS1039)、ステップS1012の処理に戻る。この登録端末検索の結果、図12(b)の画面1014が表示される。
また一方、ステップS1038で登録端末一覧が選択されなかった場合、登録画像確認が選択されたか否かを判別し(ステップS1040)、登録画像確認が選択された場合(図11(a)参照)、登録画像確認動作を行う(ステップS1041)。この動作では、図11(b)に示す登録画像確認画面1008が表示される。この後、ステップS1012の処理に戻る。
つぎに、転送設定画面1004(図10(d)参照)でメール転送が選択された場合の通信シーケンスを図13を用いて示す。デジタルカメラ100でメールによる画像データ転送が選択された場合、上記一連の処理手順により携帯電話300との間で下位プロトコルによる接続が行われ、続いて上位プロトコルによるサービスの確認動作が行われる。
携帯電話300がサポートしているサービスと要求サービスが一致していることが確認されると、デジタルカメラ100から送信先メールアドレス、転送画像情報などを含む回線接続情報が携帯電話300に転送される。この回線接続情報を受信した携帯電話300は、回線接続情報を保存した後、デジタルカメラ100で選択・指定された画像ファイル名を抽出し、この選択された画像ファイルのデータ取得要求を順次、デジタルカメラ100に送信する。
このデータ取得要求を受けたデジタルカメラ100は、指定された画像データファイルを、取得要求にしたがって分割もしくは一括して携帯電話300に転送する。この動作は、携帯電話のバッファがフルになるか、もしくは指定された全ての画像データファイルが転送されるまで繰り返される。このシーケンスでは、1画像データを連続して2回に分けて転送する場合を示しているが、画像データファイルのファイルサイズが大きい場合、更に複数回に分割して転送される。また、指定された画像データファイルがローカル通信で一度に転送できるサイズの範囲に入っている場合、一度の画像転送要求で1画像データファイルが転送される。
さらに、画像データファイルの転送は、携帯電話300からの指示により行われるので、携帯電話300の状態によって連続して要求することも、一旦転送を中断することも可能である。この画像データの転送終了後、通信状態表示画面上の操作による切断指示が出されるまで、通信路の接続は確保された状態となる。
図13のシーケンスでは、動作を簡単にするために、画像データ転送前の指定された画像ファイルに関するサイズ等の情報取得手順およびテキストファイル等の関連データの転送手順は省かれている。例えば、携帯電話300のデータバッファの容量があまり無い場合や、複数の画像データがデジタルカメラ100で指定された場合、携帯電話300のバッファの空き状況に応じたデータ転送制御を行うために、必要となる画像データサイズ情報の取得が行われる。また、テキストデータや音声データファイル等の関連データも、画像データと同様の手順で取得される。
図19、図20および図21はローカル通信モードにおける携帯電話300の制御処理手順を示すフローチャートである。この処理プログラムは携帯電話300内のメモリ(ROM)352に格納され、通信システム制御回路350内のCPU(図示せず)によって実行される。
始めに、ローカル通信モードに移行すると(ステップS1300)、接続要求があるまで待機する(ステップS1301)。上記一連のシーケンスにより下位プロトコルによる下位層接続動作を完了し(ステップS1302)、サービス確認動作で上位プロトコルの接続を完了した後(ステップS1303)、サービス要求と機能とが一致するか否かを判別する(ステップS1304)。一致しなかった場合、接続拒否動作処理を行う(ステップS1305)。
一方、サービス要求と機能とが一致した場合、デジタルカメラ100から回線接続要求があるか否かを判別する(ステップS1306)。デジタルカメラ100からの回線接続要求によるローカル通信であった場合、デジタルカメラ100から回線接続情報を受信したか否かを判別する(ステップS1307)。
回線接続情報を受信した場合、携帯電話300では、この回線接続情報の接続情報ファイルを一時保存する(ステップS1308)。そして、回線接続情報からデジタルカメラ100により転送が指定された画像データファイルのファイル名を抽出し(ステップS1309)、この指定された画像データファイルに関する画像サイズや画像ファイルサイズ等の情報取得要求をデジタルカメラ100に対して送信する(ステップS1310)。
一方、ステップS1307で回線接続情報を受信しなかった場合、中断指示があったか否かを判別する(ステップS1311)。中断指示があった場合、切断動作を行い(ステップS1312)、本処理を終了する。一方、中断指示がなかった場合、ステップS1307の処理に戻る。
また、ステップS1310で画像ファイルサイズ等の情報取得要求を行った後、画像サイズ情報を受信したか否かを判別する(ステップS1313)。画像サイズ情報を受信しなかった場合、中断指示があったか否かを判別する(ステップS1314)。中断指示があった場合、切断動作を行い(ステップS1315)、本処理を終了する。一方、中断指示がなかった場合、ステップS1313の処理に戻る。
一方、画像サイズ情報を受信した場合、取得した画像サイズ情報を保存する(ステップS1316)。この画像サイズ情報の保存を終了すると、回線接続情報に含まれている画像ファイル情報のうち、指定された全ての画像データファイルに対する画像サイズ情報を取得したか否かを判別する(ステップS1317)。
全ての画像サイズ情報を取得したと判別された場合、回線接続情報で指定されている画像ファイルデータの取得要求をデジタルカメラ100に送信する(ステップS1318)。一方、全ての指定された画像ファイルに対する画像サイズ情報が未取得であると判別された場合、ステップS1310の処理に戻り、再度、画像サイズ情報取得要求を行ってこの情報を取得する。この一連の動作は、全ての指定された画像データファイルの情報を取得し終えるまで続けられる。
そして、回線接続情報で指定されている全ての画像データファイルの画像サイズ情報取得を完了すると、前述したように、指定されている画像から1つの画像データファイルを選択し、画像データ取得要求をデジタルカメラ100に送信する。
画像データファイルの取得要求を送信すると、携帯電話300では、指定した1画像データファイルを受信したか否かを判別し(ステップS1319)、1ファイル分の画像データを受信すると、取得した画像データファイルを保存する(ステップS1320)。
データの保存が完了すると、つづいて指定された全ての画像データファイルを取得したか否かを判別する(ステップS1321)。指定された全ての画像データファイルを取得すると、ローカル通信の切断要求があるまで待機し(ステップS1322)、切断要求があると、ローカル通信を切断する(ステップS1323)。
先に保存した回線接続情報を読み込み(ステップS1324)、メール送信が選択されているか否かを判別する(ステップS1325)。メール送信が選択されている場合、メーラーを起動し(ステップS1326)、本処理を終了する。一方、メール送信が選択されていない場合、FTP等のデータ転送を行うためのアプリケーションを起動し(ステップS1327)、本処理を終了する。
一方、ステップS1321で指定された全ての画像データファイルの取得を完了していないと判別された場合、携帯電話300のデータバッファの空き領域を確認し(ステップS1328)、このバッファサイズと取得すべき画像データファイルのサイズとを比較し、バッファサイズよりも画像ファイルが小さいか否かを判別する(ステップS1329)。バッファサイズよりも画像デーファイルのサイズが小さいと判別された場合、再度、ステップS1318の処理に戻り、次の画像データファイルの取得動作を行う。この動作は、回線接続情報に含まれている画像データファイル名のうち、指定されている全てのファイルを取得し終えるか、あるいは携帯電話300のデータバッファがフルになるまで繰り返される。
一方、ステップS1329でデータバッファがフルである場合、既に取得した画像データファイルの情報および未取得の画像データファイル名を保存した後(ステップS1330)、ステップS1323のローカル通信の切断動作処理に移行する。
また一方、ステップS1319で画像データの受信が完了しない場合、中断指示があるか否かを判別する(ステップS1331)。中断指示がある場合、切断動作を行い(ステップS1332)、本処理を終了する。一方、中断指示がない場合、ステップS1318の処理に戻る。
一方、ステップS1306で回線接続要求がない場合、画像データを受信したか否かを判別し(ステップS1333)、画像データを受信した場合、画像データを保存する(ステップS1334)。画像データの受信が完了したか否かを判別し(ステップS1335)、画像データの受信が完了しない場合、ステップS1333の処理に戻る。一方、画像データの受信が完了した場合、切断要求があるか否かを判別する(ステップS1336)。切断要求がある場合、切断動作を行い(ステップS1337)、本処理を終了する。一方、切断要求がない場合、ステップS1333の処理に戻る。また一方、ステップS1333で画像データを受信しなかった場合、中断指示があるか否かを判別し(ステップS1338)、中断指示がある場合、ステップS1337の処理に移行する。一方、中断指示がない場合、ステップS1333の処理に戻る。
そして、携帯電話300は、このローカル通信終了時にメールの自動送信を行う。図22および図23はローカル通信終了後の携帯電話300におけるメール送信処理手順を示すフローチャートである。
ローカル通信処理が終了すると、携帯電話300では、自動送信要求があるか否かを判別する(ステップS1401)。自動送信要求がない場合、通常動作を行い(ステップS1402)、本処理を終了する。一方、自動送信要求がある場合、先に保存された回線接続情報を読み出す(ステップS1403)。メール送信アドレス設定動作を行い、読み出した回線接続情報からe−mailアドレスをメーラーにセットする(ステップS1404)。
メールテキストの有無を判別し、転送すべきメッセージファイルがあるか否かを確認する(ステップS1405)。メッセージの入ったテキストファイルがある場合、送信メッセージ設定動作を行う(ステップS1406)。この送信メッセージ設定動作では、テキストファイルをメールメッセージとしてセットする。
有効転送データがあるか否かを判別し(ステップS1407)、有効転送データがない場合、中断処理動作を行い(ステップS1408)、本処理を終了する。一方、有効転送データがある場合、次に添付するデータを設定した後(ステップS1409)、回線接続情報によってメールの即時送信が指示されているか否かを判別する(ステップS1410)。
一方、即時配信が指示されている場合、回線接続動作を行う(ステップS1411)。回線が接続されたか否かを判別し(ステップS1412)、回線が接続されていない場合、接続がタイムアウトしたか否かを判別し(ステップS1413)、タイムアウトしていない場合、ステップS1412の処理に戻り、タイムアウトしている場合、エラーメッセージを表示し(ステップS1414)、本処理を終了する。一方、ステップS1412で回線が接続された場合、回線接続後、公衆回線経由でメールの送信を行う(ステップS1415)。メールの送信が完了したか否かを判別し(ステップS1416)、メールの送信が完了していない場合、中断指示が行われたか否かを判別する(ステップS1417)。中断指示が行われていない場合、ステップS1416の処理に戻る。一方、中断指示が行われている場合、あるいはステップS1416でメールの送信が完了している場合、回線切断動作を行う(ステップS1418)。この後、データをクリアし(ステップS1419)、本処理を終了する。
一方、ステップS1410で回線接続情報に即時配信が設定されておらず、データ蓄積が指示されている場合、メーラーを起動した状態でメールの自動送信動作を終了する。また一方、ステップS1405でメッセージの入ったテキストファイルがない場合、登録メッセージがあるか否か判別し(ステップS1420)、登録メッセージがない場合、そのままステップS1407の処理に移行し、登録メッセージがある場合、登録メッセージの設定動作を行い(ステップS1421)、ステップS1407の処理に移行する。
尚、本実施形態では、画像ファイルの取得動作だけを示したが、回線接続情報にテキストデータファイル名や画像データファイルに関連した音声ファイル等の情報が記載されている場合、画像データファイルの取得手順と同様の手順でデータの取得要求を送出し、データ転送が行われる。
また、回線接続情報に画像データファイルに関連したデータファイルの情報が記載されていない場合、画像サイズ等の情報に関連したデータファイルの情報が記載されている場合、この情報から関連データを取得することも可能である。
さらに、画像データファイルを取得する際、本実施形態では、一度に1画像データファイルを全て転送していたが、携帯電話300に備わるバッファの容量を越える容量の画像データファイルが指定されている場合、画像データファイルを途中まで転送させた後、回線接続を行って一部の画像データファイルを転送してバッファを空き状態にするといった、ローカル通信と回線接続を同時に行いながら、逐次伝送を行うことも可能である。したがって、ステップS1329でバッファフルであっても、前述したローカル通信の切断処理以外の処理として、ローカル通信接続を維持したまま、回線接続により画像伝送を行い、バッファが空いた時点で指定された画像データファイルをデジタルカメラ100から取得することも可能である。
また、本実施形態では、添付すべき画像データが必ず存在するものとして示したが、前述したように、画像選択動作において添付される画像ファイルの指定を全て削除することも可能である。添付される画像ファイルの指定を全て削除した場合、画像データが無く、テキストファイルの受信があるときは、テキストファイルのみの転送も可能である。
また、接続情報設定画面1003(図10(c)参照)で設定された情報、および転送画像選択画面1006(図10(f)参照)で設定された画像情報は、各々ファイルとして保存されるが、この情報ファイルをDPOF(Digital Print Order Format)などで生成されるファイルと共用することも可能である。
また、上記実施形態で示したように、画像データファイルの指定情報やテキストファイル・音声ファイル等のファイル指定情報、メールアドレス、FTPの接続情報、即時送信指示等の転送設定情報を含む回線接続情報を、DPOFファイルと共用することも可能である。DPOFファイルと共用した場合、デジタルカメラ100から転送される回線接続情報がDPOFファイルとなる。
また、上記実施形態では、転送すべき画像データをデジタルカメラ100(撮像装置)から携帯電話300(携帯端末)に転送しているが、携帯端末によっては、装置本体に多くの画像ファイルを保存できるメモリを持たないものがある。このような場合を想定し、携帯端末から転送する画像データのファイル情報を転送し、回線通信装置からバッファに格納できる量の転送画像データを、撮像装置から読み出すようにしてもよい。
さらに、この場合、携帯端末の公衆回線接続のタイミングは、全ての画像データを受け取った後である必要はなく、例えば、ローカル通信によりメール添付要求を受信し、携帯端末のデータ蓄積バッファがフルになるまでのデータを、撮像装置から出した時点で、メーラを起動してメール送信を開始させ、残りの添付ファイルデータがある場合、バッファの空きに併せて、逐次、撮像装置から読み出しながら公衆回線に転送してもよい。
また、上記実施形態では、携帯端末として携帯電話を例示しているが、公衆回線にモデムを介して接続されたPCや、ローカルエリアネットワークに接続されたPCでも同様の機能を実現することができる。PCの場合、容量の大きなハードディスクなどの記憶媒体を具備することが多いので、撮像装置から回線接続要求により転送された画像データを、一時保存ではなく、ハードディスクなどの記憶媒体に保存するようにしてもよい。
このように、撮像装置に公衆回線通信で必要となる通信プロトコルやアプリケーションを実装することなく、装置の操作のみで容易に公衆回線接続通信が可能であるので、ユーザは複数の装置を操作する煩わしさから開放される。さらに、回線通信装置が有する公衆回線通信アプリケーションを有効に活用することで、撮像装置に重複した機能を追加する必要が無くなり、プログラムを格納するROM等の不要な部品によるコストアップを避けることができる。
また、公衆回線接続通信で伝送する画像データは、公衆回線接続前に高速に転送されるので、モデムを介してダイアルアップを用いる場合に比べ、撮像装置の消費電力を抑えることができる。
さらに、回線通信装置がPCであり、ローカルエリアネットワークによりイントラネットに接続されている場合、メール機能を用いることによりメールサーバーを介して外部と接続できるので、公衆回線に直接接続されていない機器からも容易に画像データを転送できる。
また、公衆回線接続装置に予めローカル通信による回線接続通信要求時のデータ転送先を、例えば、自宅のメールアドレスなどに登録しておくことで、ユーザは画像入出力装置に面倒な設定を行うことなく、容易にデータ転送を行わせることが可能となり、画像ファイルのバックアップ手段として用いることもできる。
さらに、画像選択処理により複数の画像を選択できるので、一度の公衆回線接続操作で複数の画像データを転送できる。