(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態に係るネットワーク構成の一例を説明する。図1に示されるネットワークは、ビデオカメラ101と、第一携帯電話102(通信装置)と、第二携帯電話106(第二通信装置)とにより構成されている。ビデオカメラ101、第一携帯電話102、および第二携帯電話106は、それぞれ無線LAN通信機能を有しているものとする。ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間では、無線LANにおけるAd−hoc通信を用いた端末間通信が可能である。
また第一携帯電話102、第二携帯電話106は、それぞれ基地局103、基地局105に接続しており、公衆網104を介して、音声通話機能、TV電話機能、メール機能、パケット通信機能等を用いて相互に通信が可能である。
ビデオカメラ101において録画開始または再生開始の指示があった場合に、ビデオカメラ101で録画中の録画動画もしくは再生している再生動画を、第一携帯電話102を介して第二携帯電話106へ転送を行うものとする。ビデオカメラ101からの動画転送では、まず、第一携帯電話102へ無線LANネットワークを介して動画を転送する。そして第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の動画の転送には、TV電話機能を用いて転送する方法や、パケット通信機能を用いて転送する方法等が用いられる。
第一携帯電話102と第二携帯電話106との間で動画を転送する方法や音声通話を「通信形態」と称する。また、第一携帯電話102が第二携帯電話106と通信中であるか否か、通信可能な状態であるか否か(圏外か否かなど)、さらには上述の通信形態を含んだ状態を「通信状態」と称する。
図2を参照して、ビデオカメラ101の構成の一例を説明する。ビデオカメラ101は、制御部201と、記憶部202と、無線通信処理部203と、アンテナ204と、無線LANアンテナ制御部205と、表示部206と、操作部207と、電源部208と、画像処理部209と、通信状態処理部210と、記録媒体211とを備える。
制御部201は、記憶部202に記憶される制御プログラムを実行することによりビデオカメラ101全体を制御する。記憶部202は、制御部201が実行する制御プログラムと、通信に必要なパラメータ等の各種情報とを記憶する。後述する各種動作は、記憶部202に記憶された制御プログラムを制御部201が読み出して実行することにより行われる。無線通信処理部203は、無線LAN通信処理を実行する。アンテナ204は、無線LAN通信を行うためのアンテナである。そして、無線LANアンテナ制御部205は、アンテナ204を制御する。表示部206は、各種表示を実行し、LCDやLEDのように視覚で認知可能な情報の出力、あるいはスピーカなどの音出力が可能な機能を有する。操作部207は、ビデオカメラ101を操作するための指示をユーザから受け付ける。操作部207には、ユーザがビデオカメラ101に入力を行うための操作ボタン等が含まれる。電源部208は、ビデオカメラ101に電源を供給する。画像処理部209は、ビデオカメラ101で撮像した画像の処理、動画転送する際の画像サイズの変換処理、フレームレートの変換処理等を実行する。通信状態処理部210は、第一携帯電話102の通信状態の取得や、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信形態に関連した判定処理を行う。記録媒体211は、メモリーカードやSDカード等の記録媒体であり、撮像した動画や画像を記録する。
図3を参照して、第一携帯電話102の構成の一例を説明する。第一携帯電話102は、制御部301と、記憶部302と、電源部303と、無線通信処理部304と、公衆網アンテナ305と、公衆網アンテナ制御部306と、無線LANアンテナ制御部307と、無線LANアンテナ308と、表示部309と、操作部310と、通話部311と、画像処理部312と、通信形態制御部313とを備える。
制御部301は、記憶部302に記憶される制御プログラムを読み出して実行することにより第一携帯電話102全体を制御する。記憶部302は、制御部301が実行する制御プログラムと、通信に必要なパラメータ等の各種情報を記憶する。後述する各種動作は、記憶部302に記憶された制御プログラムを制御部301が読み出して実行することにより行われる。電源部303は、第一携帯電話102に電源を供給する。無線通信処理部304は、公衆網および無線LANを用いた無線通信を行い、各種無線の制御を行うドライバやプロトコル処理部である。公衆網アンテナ305は、公衆網通信を行うためのアンテナである。公衆網アンテナ制御部306は、公衆網アンテナ305を制御する。公衆網通信には、例えばIMT規格やLTE規格などに準拠した通信やパケット通信が含まれる。無線LANアンテナ制御部307は、無線LANアンテナ308を制御する。無線LANアンテナ308は、無線LAN通信を行うためのアンテナである。表示部309は、各種表示を行い、LCDやLEDのように視覚で認知可能な情報の出力、あるいはスピーカなどの音出力が可能な機能を有する。操作部310は、第一携帯電話102を操作するための指示をユーザから受け付ける。操作部310には、第一携帯電話102に入力を行うための操作ボタン等が含まれる。通話部311は、ユーザが通話を行うための機能を有する。画像処理部312は、ビデオカメラ101から転送された動画や画像の処理、TV電話用の画像の処理、第一携帯電話102で撮像した動画や画像の処理等を実行する。通信形態制御部313は、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信形態の制御を行う。
なお、上記ブロック構成は一例であり、複数の機能ブロックが1つの機能ブロックを構成するようにしてもよいし、何れかの機能ブロックが更に複数の機能ブロックに分かれて構成されてもよい。さらに異なる機能を有するブロックが追加されてもよい。また、本実施形態における第二携帯電話106は従来の携帯電話として構成されるため、ブロック図に関しては説明を省略する。
以下、本実施形態における一連の処理内容について説明する。まず、ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間でビデオカメラ101の動画を第一携帯電話102の先の端末に動画転送するために、各機器が『動画転送モード』になる。この『動画転送モード』で互いに無線LAN接続する。その後、第一携帯電話102において動画の転送先となる第二携帯電話106を指定して発呼を行う。呼が確立した後、ビデオカメラ101にて録画または再生が開始されると、第一携帯電話102を介してビデオカメラ101から第二携帯電話106へ録画中の動画またはビデオカメラ101で再生中の動画の転送が行われる。
図4を参照して、第1実施形態におけるビデオカメラ101、第一携帯電話102、および第二携帯電話106の間での上記一連の処理のシーケンスを具体的に説明する。なお、図4では第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の基地局103、基地局105を省略して記載している。また、ビデオカメラ101の処理の詳細は、図5(a)および(b)のフローチャートを参照して後述する。同様に第一携帯電話102の処理の詳細は、図6(a)および(b)のフローチャートを参照して後述する。
図4において、最初に、ビデオカメラ101と第一携帯電話102とで、『動画転送モード』開始指示の操作がそれぞれ行われる。例えば、特定のボタンを押下することにより、あるいは表示部206、309に表示されるメニューから『動画転送モード』といった項目を選択することにより、開始指示が行われる。
『動画転送モード』が開始されると、ビデオカメラ101および第一携帯電話102は、それぞれ無線LANの接続処理M401を開始する。無線LANの接続処理では、予め『動画転送モード』用のパラメータを各機器が保持しておき、該パラメータを用いて接続してもよい。他には無線LANのパラメータ簡単設定方式(WPS:Wi−Fi Protected Setup)等を用いてパラメータを生成して接続するようにしてもよい。
無線LAN接続後、ビデオカメラ101および第一携帯電話102は、それぞれ『動画転送モード』を実施するために必要なメッセージ交換処理M402を実行する。メッセージは例えば、各機器のデバイスタイプといった機器情報や能力情報、相互に機器を認証するための認証情報等である。メッセージ交換処理M402が終了すると、『動画転送モード』による動画転送が可能な状態となる。
次に、第一携帯電話102は、動画の転送先を選択する。この処理は、例えば第一携帯電話102に保持されている電話帳を用いてユーザが転送先を選択することによって行われる。本実施形態では第二携帯電話106が選択されたものとする。転送先が選択されると、第一携帯電話102は、第二携帯電話106に対して発呼M403する処理を行う。本実施形態では、発呼は音声通話の発呼を意味するものとするが、これに限るものではない。例えば、TV電話による発呼であってもよいし、発呼以外にもアプリケーションによるパケット通信の開始通知であってもよい。
第二携帯電話106は、第一携帯電話102の発呼に応じて、第一携帯電話102からの着信通知を受信する。第二携帯電話106が着信応答すると、呼の確立M404がなされ、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間で音声通話M405が開始される。
ビデオカメラ101は、メッセージ交換処理が終了した後、録画または再生の開始指示を待っている。録画または再生の開始指示受付は、ビデオカメラ101の操作部207をユーザが操作することにより行われる。また、第一携帯電話102の不図示の指示送信部から送信された当該指示を、指示受信部により受信する構成であってもよい。本実施形態では、録画の開始指示が行われたものとする。録画の開始指示を受けると、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102の通信状態取得処理を実行する。
まずビデオカメラ101は、通信状態取得要求M406を第一携帯電話102に送信し、通信状態取得応答M407の受信を待つ。第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から通信状態取得要求M406を受信すると、公衆網側の通信形態を含んだ通信状態の情報を通信状態取得応答M407としてビデオカメラ101へ送信する。本実施形態では通信形態取得情報として音声通話中であることを示す情報と、第二携帯電話106と通信可能状態であることを示す情報とが、第一携帯電話102の通信状態の情報として、ビデオカメラ101へ送信される。
ビデオカメラ101は、第一携帯電話102から通信状態取得応答M407を受信すると、通信状態判定処理を行う。通信状態判定処理ではまず、第一携帯電話102が他の通信装置と通信中であるか否かを判定する。本実施形態では第二携帯電話106と通信中であると判定されたものとする。また、動画転送するために第一携帯電話102の通信形態の切替えが必要か否かを判定する。本実施形態では音声通話中であるため、動画転送を行うために動画転送用の通信形態であるTV電話へ通信形態を切替えることが必要であると判定される。
通信状態判定処理では、第一携帯電話102が他の通信装置と通信中でなければ、他の通信装置との通信を開始すべきであると判定される。通信の開始のために、ビデオカメラ101の表示部206もしくは第一携帯電話102の表示部309に通信開始を促すようなメッセージを表示してもよい。もしくは第一携帯電話102の通話履歴情報を用いて、『動画転送モード』で通信履歴のある携帯端末に通信を自動で開始するようにしてもよい。または、ビデオカメラ101が第一携帯電話102から電話帳情報を取得して宛先を選択し、選択した宛先に通信を開始するように第一携帯電話102に通知してもよい。通知を受けた第一携帯電話102は、通知された宛先への通信を開始する。これにより第一携帯電話102を操作せずに、宛先との通信を開始できる。
なお通信状態判定処理により既にTV電話を用いて通話が行われていると判定された場合は、通信形態切替えは不要と判定される。本実施形態ではTV電話を用いて動画転送を行うようにしているが、パケット通信を用いて動画転送を行うようにしてもよい。なお通信状態取得処理・通信状態判定処理の一例を示したがこれに限るものではない。例えば、第一携帯電話102から定期的に通信状態をビデオカメラ101に通知するようにしてもよい。
ビデオカメラ101は、第一携帯電話102へ通信形態切替指示M408(通信変更指示)を送信する。第一携帯電話102は、不図示の通信変更指示受信部により通信形態切替指示M408を受信した場合、第二携帯電話106に対して通信形態切替要求M409を送信する。第二携帯電話106は、通信形態切替要求M409を受信すると、通信形態の切替が可能か否かの判定を行い、通信形態切替応答M410を第一携帯電話102へ送信する。本実施形態では音声通話からTV電話への切替が可能と判定されたものとする。
第一携帯電話102は、第二携帯電話106から通信形態切替応答M410を受信すると、通信形態の切替えを行う。同様に第二携帯電話106でも通信形態の切替えが行われ、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信が音声通話からTV電話に切替えられる。なお、通信形態の切替えが不可な場合は処理を終了するようにしてもよい。
第一携帯電話102は、通信形態の切替えを行った後、通信形態切替通知M411をビデオカメラ101へ送信する。通信形態切替通知M411の送信後、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101からの動画の受信を待つ。
ビデオカメラ101は、第一携帯電話102から通信形態切替通知M411を受信すると、録画される画像を動画転送用の画像へ変換することが必要であるか否かを判定する。本実施形態では、録画される画像をTV電話用のフォーマットに変換することが必要であると判定されるものとする。ビデオカメラ101は、動画転送用に画像の変換処理を行う。なお、ここで変換される画像は動画転送用に別途変換されるものであり、録画される画像自体の変換は行われずに記録媒体211に記録される。
ビデオカメラ101は、変換処理後、第一携帯電話102へ動画転送処理M412を行う。本実施形態では、画像の変換処理をビデオカメラ101が行っているが、ビデオカメラ101が画像の変換処理を行わず、第一携帯電話102が行うようにしてもよい。その場合、ビデオカメラ101から転送されてきた画像を第一携帯電話102がTV電話用に変換処理する。
第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から動画を受信すると、第二携帯電話106へ動画転送処理M413を行う。本実施形態では、第一携帯電話102が、ビデオカメラ101から転送されてきた動画像を第二携帯電話106にTV電話で転送する画像として用いている。
ビデオカメラ101は、動画転送の開始後、動画転送の停止通知を受信したか否かの判定を行なう。例えば、ビデオカメラ101においてユーザにより録画停止の操作が行われた場合や、第一携帯電話102から録画停止通知があった場合に、動画転送の停止通知を受信したと判定できる。また、記録媒体211への書込みが容量的に不可となった場合や電源部208が停止(バッテリー切れ)した場合に、動画転送の停止通知を受信したと判定してもよい。ビデオカメラ101は、動画転送の停止通知を受信するまで動画転送処理を継続する。なお、記録媒体211への書込みが容量的に不可となった場合に、動画転送の停止通知を受信したものとして録画処理が停止してもよいが、動画転送は継続するようにしてもよい。本実施形態では、ビデオカメラ101においてユーザにより録画停止の操作が行われることにより、動画転送の停止通知を受信したものとする。
同様に第一携帯電話102は、動画転送の停止通知を受信したか否かの判定を行う。例えば、ビデオカメラ101から動画停止通知があった場合や、第二携帯電話106との通信が切断された場合などに、動画転送の停止通知を受信したと判定できる。
ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間で、第一携帯電話102の通信状態取得処理・通信状態通知処理M414、M415、M416が行われる。この処理に関してはM406、M407、M408と同様であるため、ここでの記載は省略する。
ビデオカメラ101は、通信状態取得処理後、動画転送前の通信形態と動画転送処理中の通信形態との間で通信形態の変更が行われたか否かの判定を行う。本実施形態では動画転送前に音声通話を行っており、動画転送ではTV電話に変更されていることから、通信形態の変更が行われたと判定される。
第一携帯電話102は、変更前の元の通信形態(本実施形態では音声通話)へ再度通信形態を切替えるために、通信形態切替要求M417を第二携帯電話106へ送信する。第二携帯電話106は、通信形態切替要求を受信すると、通信形態の切替が可能か否かの判定を行い、通信形態切替応答M418を第一携帯電話102へ送信する。本実施形態では、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信形態が、TV電話から音声通話M419へと切替えられる。
ビデオカメラ101は、動画転送モードの終了指示があったか否かの判定を行なう。動画転送モードの終了指示があった場合、無線LANの切断処理M420を行い、動画転送モードを終了する。
次に図5(a)および(b)のフローチャートを参照して、図4のシーケンスで説明したビデオカメラ101が実施する処理の手順を説明する。
動画転送モードの処理が開始すると、ステップS501において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102との間で無線LAN接続処理M401を開始する。
ステップS502において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102との間で、『動画転送モード』を実施するために必要なメッセージ交換処理M402を行う。
ステップS503において、ビデオカメラ101は、録画または再生の開始指示を待つ。録画または再生の開始指示は、ビデオカメラ101の操作部207をユーザが操作することにより行われる。また、第一携帯電話102から当該指示を受信することにより行われてもよい。録画または再生の開始指示があった場合、ステップS504へ進む。
ステップS504において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102の通信状態取得処理を行う。この通信状態取得処理について、図5(b)を用いて説明する。ステップS519において、ビデオカメラ101は、通信状態取得要求M406を第一携帯電話102へ送信する。ステップS520において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102からの通信状態取得応答の受信を待つ。通信状態取得応答を受信すると、処理を終了する。
ステップS505において、ビデオカメラ101は、通信状態判定処理を行う。通信状態判定処理ではまず、第一携帯電話102が他の通信装置と通信中であるか否かを判定する。本実施形態では第二携帯電話106と通信中であると判定されたものとする。また、動画転送するために第一携帯電話102の通信形態の切替えが必要か否かを判定する。本実施形態では音声通話中であるため、動画転送を行うためにTV電話へ通信形態を切替えることが必要であると判定される。
通信状態判定処理では、第一携帯電話102が他の通信装置と通信中でなければ、他の通信装置との通信を開始すべきである判定される。通信の開始のために、ビデオカメラ101の表示部206もしくは第一携帯電話102の表示部309に通信開始を促すようなメッセージを表示してもよい。もしくは第一携帯電話102の通話履歴情報を用いて、『動画転送モード』で通信履歴のある携帯端末に通信を自動で開始するようにしてもよい。または、ビデオカメラ101が第一携帯電話102から電話帳情報を取得して宛先を選択し、選択した宛先に通信を開始するように第一携帯電話102に通知してもよい。通知を受けた第一携帯電話102は、通知された宛先への通信を開始する。これにより第一携帯電話102を操作せずに、宛先との通信を開始できる。
なお通信状態判定処理により既にTV電話を用いて通話が行われていると判定された場合は、通信形態切替えは不要と判定される。本実施形態ではTV電話を用いて動画転送を行うようにしているが、パケット通信を用いて動画転送を行うようにしてもよい。なお通信状態取得処理・通信状態判定処理の一例を示したがこれに限るものではない。例えば、第一携帯電話102から定期的に通信状態をビデオカメラ101に通知するようにしてもよい。
ステップS506において、ビデオカメラ101は、通信判定処理の結果、通信形態変更が必要か否かを判定する。通信形態の変更が必要であると判定された場合(S506;YES)、ステップS507へ進む。一方、通信形態の変更が不要であると判定された場合(S506;NO)、ステップS509へ進む。
ステップS507において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102へ通信形態切替指示M408を送信する。
ステップS508において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102から通信形態切替通知M411を受信したか否かを判定する。通信形態切替通知M411を受信したと判定された場合(S508;YES)、ステップS509へ進む。一方、通信形態切替通知M411を受信していないと判定された場合(S508;NO)、受信するまで待機する。
ステップS509において、ビデオカメラ101は、動画転送用に画像の変換処理が必要であるか否かを判定する。画像の変換処理が必要であると判定された場合(S509;YES)、ステップS510へ進む。一方、画像の変換処理が不要であると判定された場合(S509;NO)、ステップS511へ進む。
ステップS510において、ビデオカメラ101は、動画転送用に画像の変換処理を行う。なお、ここで変換される画像は動画転送用に別途変換されるものであり、録画される画像は変換されずに記録媒体211に記録される。
ステップS511において、ビデオカメラ101は、第一携帯電話102へ動画転送M412を行う。本実施形態では、画像の変換処理をビデオカメラ101が行っているが、ビデオカメラ101で画像の変換処理を行わず、第一携帯電話102が行うようにしてもよい。その場合、ビデオカメラ101から転送されてきた画像を第一携帯電話102がTV電話用に変換処理する。
ステップS512において、ビデオカメラ101は、動画転送の開始後、動画転送の停止通知を受信したか否かの判定を行なう。例えば、ビデオカメラ101においてユーザにより録画停止の操作が行われた場合や、第一携帯電話102から録画停止通知があった場合に、動画転送の停止通知を受信したと判定できる。動画転送の停止通知を受信したと判定された場合(S512;YES)、ステップS513へ進む。一方、動画転送の停止通知を受信していないと判定された場合(S512;NO)、ステップS509へ戻り、動画転送を継続する。
ステップS513において、ビデオカメラ101は、動画転送処理を停止する。ステップS514において、ビデオカメラ101は、ステップS504と同様に通信状態取得処理を行う。ステップS515において、ビデオカメラ101は、通信判定処理の結果、通信形態変更が必要か否かを判定する。通信形態の変更が必要であると判定された場合(S515;YES)、ステップS516へ進む。一方、通信形態の変更が不要であると判定された場合(S515;NO)、ステップS517へ進む。本実施形態では、動画転送前に音声通話を行っており、動画転送のためにTV電話に通信形態が変更されていることから、通信形態のTV電話から音声通話への変更が必要であると判定される。
ステップS516において、ビデオカメラ101は、元の通信形態(本実施形態では音声通話)へ再度通信形態の切替えを行うために、通信形態切替要求M417を第一携帯電話102へ送信する。
ステップS517において、ビデオカメラ101は、動画転送モードの終了指示があったか否かの判定を行なう。動画転送モードの終了指示があったと判定された場合(S517;YES)、ステップS518へ進む。一方、動画転送モードの終了指示がないと判定された場合(S517;NO)、ステップS503へ戻る。ステップS518において、ビデオカメラ101は、無線LANの切断処理M420を行い、動画転送モードを終了する。
さらに図6(a)および(b)のフローチャートを参照して、図4のシーケンスで説明した第一携帯電話102が実施する処理の手順を説明する。『動画転送モード』が開始されると、ステップS601において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101との無線LAN接続処理M401を開始する。
ステップS602において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101との間で、『動画転送モード』を実施するために必要なメッセージ交換処理M402を行う。ステップS603において、第一携帯電話102は、例えばユーザの指示により動画の転送先を選択する。例えば、第一携帯電話102に保持されている電話帳を用いて転送先が選択される。本実施形態では第二携帯電話106が選択されたものとする。
ステップS604において、第一携帯電話102は、転送先の選択に応じて発呼処理を行う。本実施形態では、発呼は音声通話の発呼を行うものとするが、これに限るものではない。例えば、TV電話による発呼であってもよいし、発呼以外にも、アプリケーションによるパケット通信の開始通知であってもよい。
ステップS605において、第一携帯電話102は、第二携帯電話106との間で呼が確立した否かを判定する。呼が確立したと判定された場合(S605;YES)、ステップS606へ進む。一方、呼が確立していないと判定された場合(S605;NO)、呼が確立するまで待機する。
ステップS606において、第一携帯電話102は、通信状態通知処理を実行する。この通信状態通知処理について図6(b)を参照して説明する。ステップS624において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から通信状態取得要求M406を受信したか否かを判定する。通信状態取得要求M406を受信したと判定された場合(S624;YES)、ステップS625へ進む。一方、通信状態取得要求M406を受信していないと判定された場合(S624;NO)、受信するまで待機する。
ステップS625において、第一携帯電話102は、公衆網側の通信形態を含んだ通信状態の情報を、通信状態取得応答M407としてビデオカメラ101に送信する。本実施形態では通信形態として音声通話中であること、第二携帯電話106と通信可能状態であることが第一携帯電話102の通信状態の情報として送信される。以上のようにして通信状態通知処理が実行される。
ステップS607において、第一携帯電話102は、通信形態切替指示を受信したか否かを判定する。通信形態切替指示を受信したと判定された場合(S607;YES)、ステップS608へ進む。一方、通信形態切替指示を受信していないと判定された場合(S607;NO)、ステップS612へ進む。
ステップS608において、第一携帯電話102は、第二携帯電話106に対して通信形態切替要求M409を送信する。ステップS609において、第一携帯電話102は、通信形態切替応答M410を受信したか否かを判定する。通信形態切替応答M410を受信したと判定された場合(S609;YES)、ステップS610へ進む。一方、通信形態切替応答M410を受信していないと判定された場合(S609;NO)、受信するまで待機する。
ステップS610において、第一携帯電話102は、通信形態の切替えを行う。この際に第二携帯電話106でも同様に通信形態の切替えが行われ、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信が音声通話からTV電話に切替えられるものとする。なお、通信形態の切替えが不可な場合は処理を終了するようにしてもよい。
ステップS611において、第一携帯電話102は、通信形態切替通知M411をビデオカメラ101へ送信する。ステップS612において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から動画を受信したか否かを判定する。動画を受信したと判定された場合(S612;YES)、ステップS613へ進む。動画を受信していないと判定された場合(S612;NO)、受信するまで待機する。
ステップS613において、第一携帯電話102は、通信形態の変更後、第二携帯電話106へ動画転送処理を行う。本実施形態では、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から転送されてきた動画像を第二携帯電話106にTV電話で転送する画像として用いる。
ステップS614において、第一携帯電話102は、動画転送の停止通知を受信したか否かを判定する。例えば、ビデオカメラ101から動画停止通知があった場合や、第二携帯電話106との通信が切断された場合に、動画転送の停止通知を受信したと判定すればよい。動画転送の停止通知を受信したと判定された場合(S614;YES)、ステップS615へ進む。一方、動画転送の停止通知を受信していないと判定された場合(S614;NO)、ステップS612へ戻る。
ステップS615において、第一携帯電話102は、第二携帯電話106への動画転送を停止する。ステップS616において、第一携帯電話102は、通信状態通知処理を行う。この処理は図6(b)を参照して説明した処理と同様であるため、説明を省略する。
なおステップS617−ステップS620では、ステップS607−ステップS610と同様の処理が行われるため、説明を省略する。本実施形態においては、ステップS617−ステップS620により、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信形態がTV電話から音声通話M419へと切替えられる。
ステップS621において、第一携帯電話102は、動画転送モードの終了指示があったか否かを判定する。動画転送モードの終了指示があったと判定された場合(S621;YES)、ステップS623へ進む。一方、動画転送モードの終了指示がないと判定された場合(S621;NO)、ステップS622へ進む。
ステップS622において、第一携帯電話102は、第二携帯電話106との間の呼が切断されているか否かを判定する。呼が切断されていると判定された場合(S622;YES)、ステップS603へ戻る。一方、呼が維持されていると判定された場合(S622;NO)、ステップS606へ戻る。
ステップS623において、第一携帯電話102は、無線LANの切断処理を行い、動画転送モードを終了する。
以上、本実施形態を実施することにより、「録画開始」「録画停止」といったビデオカメラ101の状態に連動して第一携帯電話102と第二携帯電話106間を適切な通信形態に切替えることができる。これにより、ユーザの利便性が向上する。
本実施形態ではビデオカメラ101を操作して録画の開始指示を行ったが、第一携帯電話102の操作でビデオカメラ101に対して録画の開始指示・停止指示を通知するようにしてもよい。その場合録画の開始指示・停止指示は無線LANを介して第一携帯電話102からビデオカメラ101へ通知される。
さらには第一携帯電話102と第二携帯電話106とが接続している場合、第二携帯電話106を操作し、第一携帯電話102を介してビデオカメラ101に対して録画の開始指示を行うようにしてもよい。
本実施形態によれば、撮像装置が第一携帯電話を介して第二携帯電話にデータ転送を行う場合に、撮像装置の状態に応じて第一携帯電話と第二携帯電話との間の通信形態を設定することが可能となる。これにより、リアルタイム性を有する動画転送などの通信においても第一携帯電話および第二携帯電話間に適した通信形態を選択し、切替えることが可能となる。さらには、簡易な操作(録画・再生の開始/停止指示)のみで通信形態の切替えが実施可能となり、ユーザの利便性向上に寄与する。
(第2実施形態)
図7を参照して、第2実施形態に係るネットワーク構成の一例を説明する。図7に示されるネットワークは、ビデオカメラ101と、第一携帯電話102と、第三携帯電話701と、テレビ702とにより構成されている。
本実施形態において、ビデオカメラ101、第一携帯電話102は、それぞれ第1実施形態で説明した機器と同様である。また第三携帯電話701は、第一携帯電話102と同様の構成であり、無線LANの通信機能を有する。テレビ702も無線LANの通信機能を有するものとする。第三携帯電話701とテレビ702との間では無線LANにおけるAd−hoc通信を用いた端末間通信が可能である。
本実施形態におけるビデオカメラ101、第一携帯電話102、第三携帯電話701の構成は図2、図3で説明した構成と同様のため、説明を省略する。
ここで図8を参照して、第2実施形態に係るテレビ702のブロック構成の一例を説明する。テレビ702は、制御部801と、記憶部802と、無線通信処理部803と、アンテナ804と、無線LANアンテナ制御部805と、表示部806と、操作部807と、電源部808と、画像処理部809とを備える。
制御部801−電源部808は、図2を参照して説明した制御部201−電源部208と同様の機能を有するため説明を省略する。画像処理部809は、外部から入力された動画や画像を、表示部806に表示するための画像処理を行う。
なお、上記ブロック構成は一例であり、複数の機能ブロックが1つの機能ブロックを構成するようにしてもよいし、何れかの機能ブロックが更に複数の機能ブロックに分かれて構成されてもよい。
以下、本実施形態における一連の処理内容について説明する。まず、ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間でビデオカメラ101の動画を第一携帯電話102の先の端末に動画転送するために、各機器が『動画転送モード』になり、互いに無線LAN接続する。その後、第一携帯電話102において動画の転送先となる第三携帯電話701を指定して発呼を行う。呼が確立した後、第三携帯電話701とテレビ702との間で各機器が『動画受信モード』になり、互いに無線LAN接続する。その後、ビデオカメラ101において録画または再生が開始されると第一携帯電話102および第三携帯電話701を介して、テレビ702へ録画中の動画またはビデオカメラ101で再生中の動画の転送が行われる。
図9を参照して、第2実施形態におけるビデオカメラ101、第一携帯電話102、第三携帯電話701、およびテレビ702の間での上記一連の処理のシーケンスを具体的に説明する。なお、図9では第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の基地局103、基地局105を省略して記載している。なお、図9のM401−M420は第1実施形態と同様の処理であるため、ここでの説明は省略し、第1実施形態との差分であるM901−M907の処理内容について主に説明する。
まず、音声通話M405により、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間で音声通話が開始した後、第三携帯電話701とテレビ702との間で『動画受信モード』開始指示の操作が行われる。例えば、特定のボタンを押下することにより、あるいは表示部に表示されるメニューから『動画受信モード』といった項目をユーザが選択することにより開始指示が行われる。『動画受信モード』が開始されると、第三携帯電話701およびテレビ702は、それぞれ無線LANの接続処理M901を開始する。無線LANの接続処理には予め『動画受信モード』用のパラメータを各機器が保持しておき、該パラメータを用いて接続してもよい。他には無線LANのパラメータ簡単設定方式(WPS:Wi−Fi Protected Setup)等を用いてパラメータを生成して接続するようにしてもよい。
無線LAN接続後、第三携帯電話701およびテレビ702はそれぞれ『動画受信モード』を実施するために必要なメッセージ交換処理M902を行う。メッセージは、例えば、各機器のデバイスタイプといった機器情報や能力情報、相互に機器を認証するための認証情報である。
メッセージ交換処理M902が終了すると、『動画受信モード』による動画受信が可能な状態となり、第一携帯電話102から転送されてきた動画は第三携帯電話701を介してテレビ702に転送が可能な状態となる。
ビデオカメラ101において録画開始の指示があると、通信状態取得要求M406が第一携帯電話102に送信される。第一携帯電話102は通信状態取得要求M406を受信すると、通信状態通知処理を開始する。これは第1実施形態で説明した図6のS606の処理に相当する。本実施形態では、第一携帯電話102は、通信状態通知処理により、第三携帯電話701側の通信状態も含めた通信状態をビデオカメラ101へ通知する。
ここで図10は、第2実施形態における第一携帯電話102の通信状態通知処理の手順を示すフローチャートである。図10では、ステップS1001において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101から通信状態取得要求M406、M414を受信したか否かを判定する。通信状態取得要求M406、M414を受信したと判定された場合(S1001;YES)、ステップS1002へ進む。一方、通信状態取得要求M406、M414を受信していないと判定された場合(S1001;NO)、受信するまで待機する。
ステップS1002において、第一携帯電話102は、宛先となる第三携帯電話701の通信状態を取得するために、宛先通信状態取得要求M903、M906を第三携帯電話701へ送信する。宛先通信状態取得要求M903、M906は、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の音声通話中に、音声通話のバックグラウンドでパケット通信を用いて実施される。
ステップS1003において、第一携帯電話102は、宛先通信状態取得応答M904、M907を第三携帯電話701から受信したか否かを判定する。宛先通信状態取得応答M904、M907を受信したと判定された場合(S1003;YES)、ステップS1004へ進む。宛先通信状態取得応答M904、M907を受信していないと判定された場合(S1003;NO)、受信するまで待機する。
ステップS1004において、第一携帯電話102は、ビデオカメラ101へ通信状態取得応答M407、M415を送信する。以上で図10のフローチャートの各処理が終了する。
図11は、第2実施形態における第三携帯電話701の通信状態通知処理の手順を示すフローチャートである。図11では、ステップS1101において、第三携帯電話701は、第一携帯電話102から宛先通信状態取得要求M903、M906を受信したか否かを判定する。宛先通信状態取得要求M903、M906を受信したと判定された場合(S1101;YES)、ステップS1102へ進む。一方、宛先通信状態取得要求M903、M906を受信していないと判定された場合(S1101;NO)、受信するまで待機する。
ステップS1102において、第三携帯電話701は、第三携帯電話701とテレビ702との間の通信状態を判定する。
ステップS1103において、第三携帯電話701は、第一携帯電話102へ宛先通信状態取得応答M904、M907を送信する。以上で図11のフローチャートの各処理が終了する。
図10および図11を参照すると、本実施形態において第一携帯電話102は、ステップS1001で通信状態取得要求を受信すると、ステップS1002へ進む。ステップS1002では宛先となる第三携帯電話701の通信状態を取得するために、宛先通信状態取得要求M903を送信する。宛先通信状態取得要求M903は、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間での音声通話中に、音声通話のバックグラウンドでパケット通信を用いて実施される。第一携帯電話102は、宛先通信状態取得要求M903を送信した後、ステップS1003ヘ進み、応答を待つ。
第三携帯電話701は、ステップS1101で宛先通信状態取得要求M903を受信すると、ステップS1102へ進み、第三携帯電話701とテレビ702との間の通信状態の判定を行う。本実施形態では、第三携帯電話701とテレビ702との間は『動画受信モード』で無線LAN接続し、通信可能な状態にあるため、第三携帯電話701は自端末に接続中の機器(テレビ702)に動画転送が可能であると判定される。
第三携帯電話701の通信状態判定後、ステップS1103へ進み、宛先通信状態取得応答M904の送信を行う。
ここで、メッセージ交換処理M902時に、テレビ702の機器能力情報として表示可能なフレームレート情報、解像度情報、または画面サイズ情報の少なくとも何れかを示す情報が、テレビ702から第三携帯電話701へ提供されている。
テレビ702への動画転送が可能であるという通信状態に加えて、テレビ702の動画表示における機器能力情報が宛先通信状態取得応答に含まれる。さらには、第三携帯電話701の機器能力情報も宛先通信状態応答に含めて送信するようにしてもよい。第三携帯電話701の機器能力情報としては、第三携帯電話がルータ(ゲートウェイ)として動作可能か否かといった情報が挙げられる。宛先通信状態取得応答M904が第一携帯電話102へ送信される。宛先通信状態取得応答M904の送信後、通信状態通知処理は終了する。
本実施形態では、テレビ702が第三携帯電話701に接続中である場合について示したが、接続中の機器がない場合は、第三携帯電話701の動画表示における能力情報を宛先通信状態取得応答に含めて送信するようにしてもよい。これは例えば、第三携帯電話701で表示可能なフレームレート情報、解像度情報、画面サイズ情報等である。
第一携帯電話102は、ステップS1003で宛先通信状態取得応答M904を受信すると、ステップS1004へ進む。ステップS1004において、第一携帯電話102は、ステップS1003で受信した宛先通信状態取得応答M904に含まれる情報を通信状態取得応答M407としてビデオカメラ101へ送信する。送信後、第一携帯電話102における通信状態通知処理は終了する。
ビデオカメラ101は、通信状態取得応答M407を受信した後、第1実施形態と同様に通信状態判定処理を行う。本実施形態では、宛先である第三携帯電話701の先にさらにテレビ702が『動画受信モード』で接続されていると判定される。また、第三携帯電話701がルータとしても動作可能であると判定される。
なお第一携帯電話102もルータとして動作可能であるか否かを示す情報は、ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間のメッセージ交換処理M402時に収集可能である。
本実施形態では、これらの情報から、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信形態として、第一携帯電話102、第三携帯電話701をルータとして動作させてIP通信を行う通信形態が決定される。そして、ビデオカメラ101は、通信形態切替指示M408にその旨を示す情報を含めて、第一携帯電話102へ送信する。
第一携帯電話102は、通信形態切替指示M408を受信すると、自機器がルータとなって第三携帯電話701との間でIP通信を行う旨を通信形態切替要求M409に含めて、第三携帯電話701へ送信する。
第三携帯電話701は、通信形態切替要求M409を受信すると、自機器をルータとして動作可能か否かを通信形態切替応答M410に含めて第一携帯電話102へ送信する。本実施形態では、第三携帯電話701はルータとして動作可能である旨が通信形態切替応答に含まれる。また、ルータとして動作する場合に、第一携帯電話102と第三携帯電話701間のIP通信に必要な情報(IPアドレス等)は通信形態切替要求M409、通信形態切替応答M410に含めて送信するようにしてもよい。
第一携帯電話102と第三携帯電話701とがルータとなり、通信形態が音声通話からIP通信へ切替えられると、通信形態切替通知M411が第一携帯電話102からビデオカメラ101へ送信される。
ビデオカメラ101は、通信形態切替通知M411を受信すると、テレビ702の動画表示における機器能力情報に応じて画像変換を行い、動画転送M412を開始する。動画は、ビデオカメラ101から第一携帯電話102へ転送され、さらに第一携帯電話102から第三携帯電話701へIP通信により転送される。第三携帯電話701は、転送された動画を、無線LANを介してさらにテレビ702へ動画転送M905する。
テレビ702は、転送されてきた動画を画像処理部809により画像処理し、表示部806に表示する。これにより、ビデオカメラ101で撮影中の動画がテレビ702で視聴可能になる。
ビデオカメラ101は、動画転送中に停止の指示を受けると、通信状態取得要求M414を第一携帯電話102へ送信する。例えば、ビデオカメラ101において録画停止・再生停止の操作が行われた場合や、第一携帯電話102あるいはテレビ702からビデオカメラ101へ録画停止・再生停止通知があった場合に、動画転送停止の指示があったものとする。記録媒体211への書込みが容量的に不可となった場合や電源部が停止(バッテリー切れ)した場合などでもよい。さらには、第三携帯電話701とテレビ702との間の無線LAN接続が切断された場合などでもよい。
第一携帯電話102は、通信状態取得要求M414を受信すると、第三携帯電話701側の通信状態を取得するために、宛先通信状態取得要求M906を第三携帯電話701へ送信する。
第三携帯電話701は、宛先通信状態取得要求M906を受信すると、第三携帯電話701とテレビ702との間の通信状態を収集し、収集した通信状態を宛先通信状態取得応答M907に含めて第一携帯電話102へ送信する。
第一携帯電話102は、宛先通信状態取得応答M907を受信すると、第三携帯電話701側の通信状態と、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信状態とを含んだ通信状態取得応答M415をビデオカメラ101へ送信する。
ビデオカメラ101は、通信状態取得応答M415を受信すると、録画停止後の第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信形態を決定し、通信形態の変更が必要な場合は通信形態の切替え指示を行う。通信形態は、第三携帯電話701側の通信状態と、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信状態とに応じて決定される。例えば、第三携帯電話701とテレビ702とが接続中であれば、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信形態をTV電話に切替える。これにより、第一携帯電話102のTV電話画像を、第三携帯電話701を介してテレビ702へ転送し、表示することが可能となる。
また、第三携帯電話701とテレビ702との接続が切断されていれば、第一携帯電話102と第三携帯電話701との間の通信形態を音声通話に切替える。以降のシーケンスについては第1実施形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ビデオカメラ101の撮像状態に加えて、第三携帯電話701とテレビ702との間の通信状態に連動して第一携帯電話102と第二携帯電話106との間を適した通信形態に切替えることができる。すなわち、動画転送を受信する側の状態を考慮した通信形態の切替えを行うことができ、動画転送の送信側、受信側双方のユーザの利便性が向上する。
なお、第一携帯電話102と第三携帯電話701とが接続しており、さらに第三携帯電話701とテレビ702とが接続している場合、テレビ702を操作し、ビデオカメラ101へ録画開始指示・録画停止指示を行うようにしてもよい。
また、本実施形態ではビデオカメラ101がテレビ702の動画表示における機器能力情報に応じた画像変換処理を行っているが、画像変換処理は第一携帯電話102が行ってもよい。
以上、第1実施形態、第2実施形態について説明したが、各実施形態においては、ビデオカメラ101が第一携帯電話102の通信状態を確認した。しかしながら、これ以外にも、第一携帯電話102がビデオカメラ101の撮像状態を確認するようにしてもよい。第一携帯電話102が、ビデオカメラ101が録画状態ないし再生状態になったことを検知し、第一携帯電話102と第二携帯電話106との間の通信形態を変更するようにしてもよい。例えば、撮像状態の取得要求を第一携帯電話102からビデオカメラ101へ送信し、ビデオカメラ101からの応答によりビデオカメラ101が録画状態ないし再生状態になったことを検知してもよい。もしくは、定期的にビデオカメラ101が撮像状態を第一携帯電話102へ通知するようにしてもよい。
また、各実施形態において、ビデオカメラ101が第一携帯電話102の通信状態の判定処理を行ったが、この判定処理は第一携帯電話102が行うようにしてもよい。また、各実施形態において、ビデオカメラ101と第一携帯電話102との間、および、第三携帯電話701とテレビ702との間は、無線LANのAd−hoc通信を用いた場合について記載した。しかしながら、これもAd−hoc通信に限らず、どちらかの機器がAP(Access Point)となるInfrastructure通信を用いてもよい。
また、各実施形態において、LANにIEEE802.11準拠の無線LANを適用した場合について説明したが、これに限る物ではない。例えば、ワイヤレスUSB、MBOA、Bluetooth(登録商標)、UWB、ZigBee等の他の無線媒体において実施してもよい。また、有線LAN等の湯煎通信媒体において実施してもよい。
ここで、MBOAは、Multi Band OFDM Allianceの略である。また、UWBは、ワイヤレスUSB、ワイヤレス1394、WINETなどが含まれる。各実施形態において、撮像装置としてビデオカメラを用いて説明したが、これに限る物ではない。例えば、デジタルカメラを用いて実施してもよい。各実施形態において、携帯端末として携帯電話を用いて説明したが、これに限る物ではない。例えば、スマートフォンやPHS等さらにはPC等の他の携帯端末を用いて実施してもよい。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。