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JP4374242B2 - ナビゲーション装置およびコンピュータプログラム。 - Google Patents

ナビゲーション装置およびコンピュータプログラム。 Download PDF

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Description

本発明は、ナビゲーション装置に関し、特に車載用ナビゲーション装置の経路探索処理の技術に関する。
特許文献1には、出発地から目的地まで経路探索した後、移動距離と車両の燃費(燃料消費率)から移動距離全体のガソリン費を求める車載用ナビゲーション装置が記載されている。
特開2001−174277号公報
しかし、特許文献1の技術では、車速によって燃費が異なる実情を考慮していない。これでは、経路全体の正確なガソリン費用を求めることはできない。したがって、ガソリン費用が安い経路を正確に探索することはできない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、実情に即した燃料費用を考慮し、費用の安い経路探索を行うことにある。
上記課題を解決すべく本発明のナビゲーション装置、移動体の移動速度に応じた燃費(燃料消費率)を用いて、燃料消費量が最少となる経路を探索する。そして、燃料単価を用いて、費用が最少の経路を探索する。本発明のナビゲーション装置は、例えば、以下のように構成される。
本発明のナビゲーション装置は、地図上の道路を構成するリンクと、前記リンクの長さと、を含むリンクデータと、有料道路の入口から出口までの料金に関する道路料金情報と、を記憶する記憶手段と、移動体の燃費に関する情報を取得する燃費情報取得手段と、燃料の単価を取得する燃料単価取得手段と、前記リンクデータと、前記燃費情報取得手段で取得した燃費と、前記燃料単価取得手段で取得した燃料の単価と、からリンクに対応する費用をコストとして算出するコスト算出手段と、前記リンクデータと、前記コスト算出手段で算出されたリンクに対応したコストと、を用いて出発地から少なくとも1つの有料道路入口までの経路と、目的地から少なくとも1つの有料道路出口までの経路と、を探索する一般道路探索手段と、前記リンクデータと、前記コスト算出手段で算出されたリンクに対応したコストと、前記道路料金情報と、を用いて前記一般道路探索手段で探索した経路に関係する各有料道路入口から各有料道路出口までの経路を探索する有料道路探索手段と、前記一般道路探索手段で探索された経路と、前記有料道路探索手段で探索された経路と、から前記料金および前記コストを含めた費用が最も小さくなる出発地から目的地までの経路を選択する経路選択手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、燃料消費量の少ない経路を探索することができる。また、費用の安い経路を探索することができる。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を適用した車載用ナビゲーション装置1000の概略構成図である。図示するように、本実施形態の車載用ナビゲーション装置1000は、演算処理部1と、ディスプレイ2と、データ記憶装置3と、音声入出力装置4と、入力装置5と、車輪速センサ6と、地磁気センサ7と、ジャイロセンサ8と、GPS(Global Positioning System)受信装置9とを有する。
演算処理部1は、様々な処理を行う中心的ユニットである。例えば各種センサ6〜8やGPS受信装置9から出力される情報を基にして現在地を検出し、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図データをデータ記憶装置3から読み出す。また、読み出した地図データをグラフィックス展開し、そこに現在地を示すマークを重ねてディスプレイ2へ表示する。また、交通情報配信センタ2000から受信した現況交通データ及びデータ記憶装置3に記憶されている地図データを用いて、ユーザから指示された目的地と現在地(出発地)とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を探索し、音声入出力装置4やディスプレイ2を用いてユーザを誘導する。
ディスプレイ2は、演算処理部1で生成されたグラフィックス情報を表示するユニットで、CRTや液晶ディスプレイなどで構成される。また、演算処理部1とディスプレイ2との間の信号S1は、RGB信号やNTSC(National Television System Committee)信号で接続するのが一般的である。
データ記憶装置3は、CD-ROMやDVD-ROMやHDDやICカードといった記憶媒体で構成されている。この記憶媒体には、地図データ、有料道路に関する情報、車種データ、燃費データ等が記憶されている。
図2は、データ記憶装置3に記憶されている地図データの構成例を示す図である。図示するように、メッシュ領域毎に地図データ310が記憶されている。地図データ310は、メッシュ領域の識別コード(メッシュID)311、および、そのメッシュ領域に含まれる道路を構成する各リンクのリンクデータ312を有する。リンクデータ312は、リンクの識別コード(リンクID)3121、リンクを構成する2つのノード(開始ノード、終了ノード)の座標情報3122、リンクを含む道路の種別情報3123、リンクの長さを示すリンク長情報3124、リンクの旅行時間情報3125、2つのノードにそれぞれ接続するリンクのリンクID(接続リンID)3126などを有する。なお、ここでは、リンクを構成する2つのノードについて開始ノードと終了ノードとを区別することで、同じ道路の上り方向と下り方向とを、それぞれ別のリンクとして管理するようにしている。また、地図データ310には、対応するメッシュ領域に含まれている道路以外の地図構成物の情報(名称、種別、座標情報など)も含まれている。
データ記憶装置3には、さらに、有料道路の料金を算出するために用いられる情報が記憶されている。この情報は、料金所ノードデータ320と、料金データ340とを含む。
料金所ノードデータ320は、図3に示すように、料金所が置かれているノードの識別コード(料金所ノードID)321ごとに、有料道路の入口(IN)か出口(OUT)かの識別情報323とを含む。すなわち、その料金所ノードがIN(入口)側料金所ノードかOUT(出口)側料金所ノードかも分かるようになっている。
料金データ340は、有料道路の料金に関する情報を含んでいる。図4に示すように、IN側料金所ノードID(IN/OUT識別情報323がIN)341とOUT側料金所ノードID(IN/OUT識別情報323がOUT)342との組み合わせごとに、料金情報343、345を含んでいる。
ところで、有料道路の料金は、単純に走行距離に比例するとは限らない。また、有料道路の入口(IN)と出口(OUT)が同じでも、通行経路によって料金が異なる場合もある。したがって、有料道路の料金は、走行経路ごとに定められているのが一般的である。走行経路は、有料道路の入口・出口と、有料道路上のいずれの経由地を経由してきたかで特定される。そこで、本実施形態では、経由地から経路を特定し、料金を算出することとしている。
すなわち、料金データ340には、図4に示すように、経由地343ごとの料金345が含まれている。また、1つの経由地が特定されれば、1つの経路が特定されるとは限らない。複数の経由地によって1つの経路が特定される場合もある。そこで、かかる場合は、複数の経由地の経由地ノードID343により経路を特定し料金を求めるようになっている。
図5は、データ記憶装置3に記憶されている車種データ350の構成例を示す図である。図示するように、車種データ350には、車両の製造会社名352ごとに車種(型式)353が含まれている。
図6は、データ記憶装置3に記憶されている燃費データ360の構成例を示す図である。図示するように、燃費データ360には、車種(型式)362ごとに、車速(km/h)363と燃費(km/L)364との組み合わせが含まれている。
図1に戻って説明を続ける。音声入出力装置4は、演算処理部1で生成したユーザへのメッセージを音声信号に変換し出力すると共に、ユーザが発した声を認識し演算処理部1にその内容を転送する処理を行う。
入力装置5は、ユーザからの指示を受け付けるユニットで、スクロールキー、縮尺変更キーなどのハードスイッチ、ジョイスティック、ディスプレイ上に貼られたタッチパネルなどで構成される。
センサ6〜8およびGPS受信装置9は、車載用ナビゲーション装置で現在地(自車位置)を検出するために使用するものである。車輪速センサ6は、車輪の円周と計測される車輪の回転数の積から距離を測定し、さらに対となる車輪の回転数の差から移動体が曲がった角度を計測する。地磁気センサ7は、地球が保持している磁場を検知し、移動体が向いている方角を検出する。ジャイロ8は、光ファイバジャイロや振動ジャイロ等で構成され、移動体が回転した角度を検出するものである。GPS受信装置9は、GPS衛星からの信号を受信し移動体とGPS衛星間の距離と距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで移動体の現在地、進行速度および進行方位を測定する。
図7は、演算処理部1のハードウェア構成例を示す図である。
図示するように、演算処理部1は、各デバイス間をバス32で接続した構成としてある。演算処理部1は、数値演算及び各デバイスを制御するといった様々な処理を実行するCPU(Central Processing Unit)21と、データ記憶装置3から読み出した地図データや演算データなどを格納するRAM(Random Access Memory)22と、プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)23と、メモリ間およびメモリと各デバイスとの間のデータ転送を実行するDMA(Direct Memory Access)24と、グラフィックス描画を実行し且つ表示制御を行う描画コントローラ25と、グラフィックスイメージデータを蓄えるVRAM(Video Random Access Memory)26と、イメージデータをRGB信号に変換するカラーパレット27と、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器28と、シリアル信号をバスに同期したパラレル信号に変換するSCI(Serial Communication Interface)29と、パラレル信号をバスに同期させてバス上にのせるPIO(Parallel Input/Output)30と、パルス信号を積分するカウンタ31と、を有する。
図8は、演算処理部1の機能構成を示す図である。
図示するように、演算処理部1は、ユーザ操作解析部41と、経路探索部42と、経路データ記憶部43と、経路誘導部44と、地図表示処理部45と、現在位置演算部46と、マップマッチ処理部47と、データ読込部48と、軌跡記憶部49と、メニュー表示処理部50と、グラフィックス処理部51と、燃料情報記憶部55とを有する。
現在位置演算部46は、車輪速センサ6で計測される距離パルスデータS5およびジャイロ8で計測される角加速度データS7を各々積分した結果得られる距離データおよび角度データを用い、そのデータを時間軸で積分していくことにより、初期位置(X,Y)から自車走行後の位置である現在地(X′,Y′)を定期的に演算し、マップマッチ処理部47に出力する処理を行う。ここで、自車の回転した角度と進む方位との関係を一致させるため、地磁気センサ7から得られる方位データS6と、ジャイロ8から得られる角加速度データS7を積分した角度データとを参照して、自車が進行している方向の絶対方位を推定する。なお、車輪速センサ6のデータおよびジャイロ8のデータを各々積分してゆくと、誤差が蓄積するため、ある時間周期でGPS受信装置9から得られた位置データS8をもとに蓄積した誤差をキャンセルするという処理を施して、現在地の情報をマップマッチ処理部47に出力する。
マップマッチ処理部47は、データ読込部48によって読み込まれた現在地周辺の地図データと、後述する軌跡記憶部49に記憶されている走行軌跡とを互いに照らし合わせ、形状の相関が最も高い道路(リンク)上に、現在位置演算部46より定期的に出力される現在地を合わせ込むというマップマッチ処理を行う。現在位置演算部46で得られる現在地の情報にはセンサ誤差が含まれているため、さらに位置精度を高めることを目的に、マップマッチ処理を行う。これにより、現在地は、多くの場合、走行道路と一致するようになる。
軌跡記憶部49は、マップマッチ処理部47でマップマッチ処理が施された現在地の情報を、軌跡データとして自車が所定距離走行する度に記憶する。なお、この軌跡データは、これまで走行してきた道路につき、対応する地図上の道路に軌跡マークを描画するために用いられる。
ユーザ操作解析部41は、入力装置5に入力されたユーザからの要求を受け、その要求内容を解析して、その要求内容に対応する処理が実行されるように演算処理部1の各部を制御する。例えば、ユーザが推奨経路の探索を要求したときは、目的地を設定するため、地図をディスプレイ2に表示する処理を地図表示部45に要求し、さらに、現在地(出発地)から目的地までの経路を演算する処理を経路探索部42に要求する。
経路探索部42は、ダイクストラ法等を用いて、指定された2地点(現在地、目的地)間を結ぶ経路のコスト(例えば、燃料費用)が最少となる経路を探索する。その結果得られた推奨経路を経路データ記憶部43に蓄える。
経路誘導部44は、経路データ記憶部43に蓄えられた経路で経路誘導を行う。例えば、経路の情報と、マップマッチ処理部47から出力された現在地の情報とを比較し、交差点等を通過する前に直進すべきか、右左折すべきかを音声出入力装置4を用いて音声でユーザに知らせる。
データ読込部48は、ディスプレイ2への表示が要求される領域や、経路探索のために要求される領域(出発地および目的地を含む領域)にある地図データを、データ記憶装置3から読み込み準備するように動作する。
地図表示処理部45は、ディスプレイ2への表示が要求される領域にある地図データをデータ記憶装置3から受け取り、グラフィック処理部51が、指定された縮尺、描画方式で、道路、その他の地図構成物や、現在地、目的地、誘導経路のための矢印といったマークを描画するように地図描画コマンドを生成する。
メニュー表示処理部50は、ユーザ操作解析部41から出力される命令を受け、グラフィック処理部51が、様々な種類のメニューやグラフなどを描画するようにメニュー描画コマンドを生成する。
グラフィックス処理部51は、地図表示処理部45およびメニュー表示処理部50で生成されたコマンドを受け、ディスプレイ2に表示する画像データをVRAM26にイメージ展開する。
燃料情報記憶部55は、燃料単価等の燃料に関する情報を記憶する
[動作の説明] 図9は、上記のように構成される車載用ナビゲーション装置1000の動作の流れを示すフロー図である。
このフローは、経路探索部42が、ユーザからの経路探索要求を受け付けることにより開始される。そして、車種を設定し(S101)、燃料単価を設定し(S102)、出発地と目的地を設定し(S104)、経路探索のモードを設定し(S105)、出発地から目的地までのコストが最少となる経路をダイクストラ法により探索し(S106)、探索した経路をディスプレイ2に表示し(S108)、探索した経路用いて経路誘導を行う(S109)。なお、車種設定処理(S101)、燃料単価設定処理(S102)が既に行われている場合は、これらの処理は省略できる。
以下に、車種設定処理(S101)、燃料単価設定処理(S102)、および経路探索処理(S106)処理について詳しく説明する。
まず、車種設定処理(S101)について説明する。この処理は、ユーザ操作解析部41により行われる。ユーザ操作解析部41は、車載用ナビゲーション装置1000が搭載されている車両の車種(型式)を設定する(S101)。具体的には、ユーザ操作解析部41は、図10に示すように、車種設定画面440を、メニュー表示処理部50を介してディスプレイ2に表示する。画面440には、製造会社名452、車種(型式)462が列挙されている。列挙された製造会社名452、車種(型式)462は、ボタン454A,454B,464A,464Bによりスクロールできるようになっており、ユーザが容易に車種を入力できるようになっている。なお、車種(型式)462の表示は、製造会社452に応じて変化する。すなわち、ユーザ操作解析部41は、車種データ320を参照し、選択されている製造会社452に対応した車種(型式)462が表示されるようにする。
入力装置5を介してOKボタン470が押されると、ユーザ操作解析部41は、そのとき選択されている車種(型式)462を、車載用ナビゲーション装置1000が搭載されている車両の車種(型式)として設定する。
次に、燃料単価設定処理(S102)について説明する。燃料単価の設定は、ユーザ操作解析部41により行われる。具体的には、ユーザ操作解析部41は、図10に示すように、料金単価設定画面410を、メニュー表示処理部51を介してディスプレイ2に表示する。画面上410には、燃料単価412、燃料単価を増加・減少させるボタン414A、414B、確定ボタン430が表示されている。ユーザは、入力装置5を介して、カーソル操作により、ボタン414A、414Bを押すことにより、燃料単価を増減させ設定する。OKボタン430が押されると、ユーザ操作解析部41は、そのときに選択されている燃料単価の値412を、燃料情報記憶部55に登録する。
次に、探索モード設定処理(S105)について説明する。
本実施形態では、経路探索モードとして、出発地から目的地までの旅行時間が最短の経路を探索するモード、旅行距離が最短の経路を探索するモード、旅行費用が最安の経路を探索するモード等がある。それぞれのモードは、さらに、有料道路を含めて探索するモード、有料道路を含めないで探索するモードに設定できるようになっている。このような経路探索モード設定処理(S105)では、ユーザ操作解析部41は、図11に示すように、ディスプレイ2に、探索モード設定画面210をメニュー表示処理部50を介して表示する。画面210には、それぞれのモードを選択肢212〜218が表示され、ユーザが容易に探索モードを選択できるようになっている。ユーザ操作解析部41は、ユーザにより入力装置5を介して選択された内容で探索モードを設定する。
次に、経路探索処理S106について説明する。
上記の通り、本実施形態では、経路探索モードとして、出発地から目的地までの旅行時間が最短の経路を探索するモード、旅行距離が最短の経路を探索するモード、旅行費用が最安の経路を探索するモード等がある。以下では、S105で、旅行費用が最安の経路を探索するモードに設定された場合について説明する。
まず、S105で、探索モードとして、有料道路を含めないで経路探索するように設定された場合について説明する。
経路探索部42は、リンクごとにコストを設定し、出発地から目的地までの総コストが最少となる経路をダイクストラ法等により探索する。
リンクのコストの算出について説明する。図12は、コスト算出処理の流れを示す図である。経路探索部42は、この処理を経路探索の過程において対象となっているリンクの全てについて行う。
まず、経路探索部42は、リンクデータ312のリンク長情報3124、旅行時間情報3125を参照して、リンク長を旅行時間で割ることで、リンク移動速度を求める(S1061)。
次に、経路探索部42は、S101で設定された車種(型式)と、S1061で求めた移動速度から、燃費データ350を参照して、燃費354を特定する(S1062)。
次に、経路探索部42は、対象リンクのコストを、次の数式1により求める(S1064)。
コスト=(リンク長/燃費)×燃料単価 …数式1
経路探索部42は、このようにして求めたリンクコストを用いて、出発地から目的地までのコストが最少となる経路を探索する。そして探索した経路を推奨経路として経路データ記憶部43に記憶する。
次に、S105で探索モードとして、旅行費用が最安の経路を探索し、かつ有料道路を含めて探索するように設定された場合について説明する。
図13は、有料道路を含めて経路探索をする処理の流れを示すフロー図である。
まず、経路探索部42は、出発地付近のIN側料金所ノードの探索を行う(S1071)。
具体的には、経路探索部42は、上述した図12で示したような方法により、燃料料金をコストとして、ダイクストラ法等により、出発地からのコストが少ない順に複数のIN側料金ノードを探索する。そして、経路探索部42は、探索したIN側料金所ノードについて、図14(A)に示すように、そのノードID4311と、出発地・IN側料金所ノード間の経路構成リンクのリンクデータ4312と、出発地・IN側料金所ノード間の燃料料金4313とを、経路データ記憶部43のIN側料金所ノード候補テーブル431に登録する。出発地までのコストの少ない順に、予め定めた数(例えば10個)のIN側料金所ノードを探索すると、経路探索部42は、IN側料金所ノード探索処理を終了する。なお、地図上の各ノードがIN側料金所ノードであるか否かは、料金所ノードデータ320を参照して判断される。
IN側料金所ノードの探索(S1071)を終了すると、経路探索部42は、次に、目的地付近のOUT側料金所ノードの探索処理を行う(S1072)。ここでの処理は、上記した出発地付近のIN側料金所ノード探索処理とほぼ同じである。
ただし、実際の旅行では、OUT側料金所ノードから目的地に向かって旅行することになるが、ここでのOUT側料金所ノード探索処理においては、処理の簡便化のため、目的地を開始点としてOUT側料金所ノードを探索する。
すなわち、燃料料金をコストとして、ダイクストラ法等により、目的地からのコストが少ない順に複数のOUT側料金ノードを探索する。そして、経路探索部42は、探索したOUT側料金所ノードについて、図14(B)に示すように、そのノードID4321と、目的地・IN側料金所ノードまでの経路構成リンクのリンクデータ4322と、燃料料金4323とを、経路データ記憶部43のOUT側料金所ノード候補テーブル432に登録する。目的地からのコストが少ない順に、予め定めた数(例えば10個)のIN側料金所ノードが探索されると、経路探索部42は、OUT側料金所ノード探索処理を終了する。なお、地図上の各ノードがOUT側料金所ノードであるか否かは、料金所ノードデータ320を参照して判断される。
次に、経路探索部42は、IN側料金所ノード候補テーブル431に登録されたIN側料金所ノードID4311と、OUT側料金所ノード候補テーブル432に登録されたOUT側料金所ノードID4321とを総当りさせ、ペアを作成する(S1073)。例えば、IN側料金所ノードID4311がm個、OUT側料金所ノードID4321がn個登録されている場合、総当りさせると、(m×n)個のペアが作成されることになる。ペアを作成すると、経路探索部42は、作成したIN側料金所ノードID4331とOUT側料金所ノードID4332とのペアを、図15に示すように、経路データ記憶部43のペア候補テーブル433に登録する。
次に、経路探索部42は、料金データ340を参照して、作成したペアのIN側料金所ノード・OUT側料金所ノード間の有料道路の料金を求める。このとき、IN側料金所ノード・OUT側料金所ノード間に複数の経路があり、それぞれ料金が異なる場合は、最安の経路の料金をそのペアの料金とする。そして、求めたIN・OUT料金所間の有料道路料金と燃料料金の合計4333を、図15に示すように、ペアを対応させてペア候補テーブル433に登録する。
次に、経路探索部42は、ペア候補テーブル433に登録された各ペアの有料道路を採用した場合の、出発地・目的地間の総コストを求める(S1076)。
コストは、IN側料金所ノード候補テーブル431、OUT側料金所ノード候補テーブル432、ペア候補テーブル433を参照して、以下の数式2を用いて求める。
コスト=(出発地・IN側料金所ノード間の燃料料金4312)+(OUT側料金所ノード・目的地間の燃料料金4323)+(IN側料金所ノード・OUT側料金所ノード間の有料道路料金と燃料料金の合計4323)…数式2
ペア候補テーブル433に登録されている全てのペアについて、そのペアの有料道路を採用した場合の経路の出発地・目的地間の総コストを求めると(S1077)、経路探索部42は、コストが最少となる経路を特定する(S1078)。そして、特定した経路を推奨経路として、経路データ記憶部43に記憶する。
なお、IN側料金所ノード・OUT側料金所ノード間に複数の経路がある場合は、料金が最安となる経路を、IN側料金所ノード・OUT側料金所ノード間の経路として採用する。
なお、上記有料道路を含めて経路探索する処理では、有料道路を含まない経路探索(出発地若しくは目的地から有料道路までの経路探索)と、有料道路を含む経路探索(料金所間の経路探索)の2レベルの経路探索を組み合わせて出発地・目的地間の経路探索をしている。本実施形態は、これに限らず、2レベル以上のレベルの経路探索を組み合わせて経路探索を行うこともできる。例えば、出発地若しくは目的地から主要幹線道路までの経路探索、幹線道路から高速道路までの経路探索、高速道路上での入口・出口間の経路探索の3つのレベルでの経路探索を組み合わせて経路探索を行うこともできる。この場合でも、経路探索の処理を、出発地若しくは目的地から最上位のレベルの有料道路上までの経路探索と、最上位の有料道路上の経路探索に大きく分けることで、上記実施形態が適用できる。
また、有料道路の中でも、特定の有料道路のみ、最上位のレベルの経路探索に用いるようにしてもよい。例えば、高速道路でない有料道路や、他の有料道路と連結していない有料道路、橋の区間だけが有料等の主要でない有料道路については、上位のレベルに含ませないで、下位のレベルに含ませて経路探索を行うようにしてもよい。
以上、有料道路を含めた場合と含めない場合における、料金が安い経路の探索処理について説明した。
図16に、探索した経路のディスプレイ2への表示例を示す。画面上810には、地図上820に、出発地824から目的地825までの推奨経路826が表示されている。推奨経路826は、インターチャンジ828、829間において高速道路827を経由している。そして、経路全体での燃料料金831、高速道路料金832、それらの合計830が表示されている。なお、旅行時間834、燃料単価835を表示してもよい。旅行時間834は、経路を構成する各リンクの旅行時間をリンクデータ312から求め、経路全体で合計することにより求まる。また、表示画面には、燃料消費量を表示するようにしてもよい。
以上、本発明が適用された一実施形態について説明した。
上記実施形態によれば、燃料費用(燃料消費量)を考慮した経路探索ができる。
また、燃料費用の安い経路を探索することができる。
また、燃料費用と有料道路の料金をともに考慮し、全体の料金の安い経路を探索することができる。
また、車種に応じた燃費を考慮して、費用の安い経路探索を行うことができる。
また、車速により燃費が異なることを考慮して燃料消費量を考慮した経路探索ができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形が可能である。
例えば、上記では、有料道路を含めて経路探索する場合について説明したが、有料道路を含めないで経路探索するようにしてもよい。
また、上記では、データ記憶装置3に、車種(型式)ごとに燃費データを記憶していたが、車両の排気量、燃料の種類(例えば、軽油、レギュラーガソリン、ハイオク燃料等)に応じて、燃費を記憶しておくようにすることもできる。こうすれば、排気量、燃料の種類に応じて燃費が変化する実情を考慮した、燃料消費量の少ない経路の探索ができるようになる。
また、燃費データをユーザが入力できるようにしてもよい。この場合、本実施形態は、以下のように構成することができる。
まず、ユーザ操作解析部41は、ユーザからの燃費データ入力要求に応じて、メニュー表示処理部51を介して、図17に示すような燃費入力画面500をディスプレイ2に表示する。画面500には、車速ごとの燃費の入力を容易にするための表示がされている。例えば、車速512の値は、ボタン514A、514Bにより増加・減少させることができる。また、燃費522の値は、ボタン524A、524Bにより増加・減少させることができる。ユーザは、まず、車速の範囲を512に設定し、その車速の範囲での燃費を522に入力することになる。OKボタン530が押されると、ユーザ操作解析部41は、そのとき設定されている車速の燃費を燃料情報記憶部55に登録する。また、ユーザ操作解析部41は、登録済の燃費データ550を、ユーザに分かりやすいように、画面500に表示する。
また、車載用ナビゲーション装置1000が搭載された車両の過去の燃費から、燃費情報を作成し、経路探索で使用するようにしてもよい。この場合、本実施形態は以下のように構成することができる。
車載用ナビゲーション装置1000は、図1で示した構成の他に、不図示の燃費センサを備えている。
燃費センサは、走行距離と消費燃料量から燃費を求め、そのときの車速に対応させて燃費データを蓄積する。そして、燃費センサは、蓄積した燃費データを車速の範囲ごとに平均化し、車速と燃費との関係を求める。図18は、燃費センサにより求められた車速と燃費との関係600を表す図である。燃費センサは、定期的に、求めた車速と燃費との関係600を、燃費データとして、燃料情報記憶部55に登録する。
そして、経路探索部42は、経路探索においてリンクのコストを算出する際、燃費情報記憶部55に記憶された燃費データを用いる。具体的な処理は、図10で示したコスト算出処理と同様である。
このようにすれば、外部から燃費データが入手できない場合でも、過去の燃費データを基に、燃料消費量の少ない経路の探索を行うことができる。
なお、本発明を車載用ナビゲーション装置に適用した例について説明したが、本発明は車載用以外のナビゲーション装置にも適用することができる。
図1は、車載用ナビゲーション装置1000の概略構成図である。 図2は、データ記憶装置3に記憶されている地図データの構成例を示す図である。 図3は、データ記憶装置3に記憶されている料金所データの構成例を示す図である。 図4は、データ記憶装置3に記憶されている料金データの構成例を示す図である。 図5は、データ記憶装置3に記憶されている車種データの構成例を示す図である。 図6は、データ記憶装置3に記憶されている燃費データの構成例を示す図である。 図7は、演算処理部1のハードウェア構成を示す図である。 図8は、演算処理部1の機能構成を示す図である。 図9は、車載用ナビゲーション装置1000の動作の概略を示すフロー図である。 図10は、車種設定画面、燃料単価設定画面の表示画面の一例を示す図である。 図11は、探索モード設定画面の表示例を示す図である 図12は、経路探索処理(有料道路を含まない)におけるリンクコスト算出処理の概略を示すフロー図である。 図13は、経路探索処理(有料道路を含む)の概略を示すフロー図である。 図14は、経路データ記憶部43に記憶されているIN側料金所ノード候補テーブル(A)、OUT側料金所ノード候補テーブル(B)の構成例を示す図である。 図15は、経路データ記憶部43に記憶されているIN側料金所ノードとOUT側料金所ノードのペア候補テーブルの構成例を示す図である。 図16は、推奨経路の表示例を示す図である。 図17は、燃費設定画面の表示画面の一例を示す図である。 図18は、燃費センサから求めた車速と燃費との関係の例を示す図である。
符号の説明
1・・・演算処理部、2・・・ディスプレイ、3・・・データ記憶装置、4・・・音声出入力装置、5・・・入力装置、6・・・車輪速センサ、7・・・地磁気センサ、8・・・ジャイロ、9・・・GPS受信機、11・・・車内LAN装置、12・・・FM多重放送受信装置、13・・・ビーコン受信装置、21・・・CPU、22・・・RAM、23・・・ROM、24・・・DMA、25・・・描画コントローラ、26・・・VRAM、27・・・カラーパレット、28・・・A/D変換器、29・・・SCI、30・・・PIO、31・・・カウンタ、41・・・ユーザ操作解析部、42・・・経路探索部、43・・・経路データ記憶部、44・・・経路誘導部、45・・・地図表示処理部、46・・・現在位置演算部、47・・・マップマッチ処理部、48・・・データ読込部、49・・・軌跡記憶部、50・・・メニュー表示処理部、51・・・グラフィックス処理部、55・・・燃料情報記

Claims (10)

  1. 地図上の道路を構成するリンクと、前記リンクの長さと、を含むリンクデータと、有料道路の入口から出口までの料金に関する道路料金情報と、を記憶する記憶手段と、
    移動体の燃費に関する情報を取得する燃費情報取得手段と、
    燃料の単価を取得する燃料単価取得手段と、
    前記リンクデータと、前記燃費情報取得手段で取得した燃費と、前記燃料単価取得手段で取得した燃料の単価と、からリンクに対応する費用をコストとして算出するコスト算出手段と、
    前記リンクデータと、前記コスト算出手段で算出されたリンクに対応したコストと、を用いて出発地から少なくとも1つの有料道路入口までの経路と、目的地から少なくとも1つの有料道路出口までの経路と、を探索する一般道路探索手段と、
    前記リンクデータと、前記コスト算出手段で算出されたリンクに対応したコストと、前記道路料金情報と、を用いて前記一般道路探索手段で探索した経路に関係する各有料道路入口から各有料道路出口までの経路を探索する有料道路探索手段と、
    前記一般道路探索手段で探索された経路と、前記有料道路探索手段で探索された経路と、から前記料金および前記コストを含めた費用が最も小さくなる出発地から目的地までの経路を選択する経路選択手段と、
    から構成されることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 請求項1に記載のナビゲーション装置において、
    前記移動体の移動速度を取得する移動速度取得手段と、を備え、
    前記燃費情報取得手段は、移動体の移動速度に応じた燃費情報を取得する
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  3. 請求項1または2に記載のナビゲーション装置において、
    前記燃料の単価を入力する燃料単価入力手段と、を備え、
    前記燃料の単価は、ユーザの入力により設定される
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
    前記記憶装置は、移動体の種類ごとの燃費情報を記憶し、
    経路探索にあたって前記燃費情報を用いる際、前記ナビゲーション装置が搭載された移動体の種類に対応した燃費情報を用いる
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置において、
    前記燃費情報を入力する燃費情報入力手段と、を備え、
    前記燃費情報は、ユーザの入力により設定される
    ことを特徴とするナビゲーション装置。
  6. ナビゲーション装置に実行させるコンピュータプログラムであって、
    前記ナビゲーション装置は、
    地図上の道路を構成するリンクと、前記リンクの長さと、を含むリンクデータと、有料道路の入口から出口までの料金に関する道路料金情報と、を記憶する記憶手段と、
    移動体の燃費に関する情報を取得する燃費情報取得手段と、
    燃料の単価を取得する燃料単価取得手段と、
    とから構成され、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記リンクデータと、前記燃費情報取得手段で取得した燃費と、前記燃料単価取得手段で取得した燃料の単価と、からリンクに対応する費用をコストとして算出するステップと、
    前記リンクデータと、算出されたリンクに対応した前記コストと、を用いて出発地から少なくとも1つの有料道路入口までの経路と、目的地から少なくとも1つの有料道路出口までの経路とを探索するステップと、
    前記リンクデータと、算出されたリンクに対応した前記コストと、前記道路料金情報と、を用いて前記探索ステップで探索した経路に関係する各有料道路入口から各有料道路出口までの経路を探索するステップと、
    探索された前記経路から、前記料金および前記コストを含めた費用が最も小さくなる出発地から目的地までの経路を選択するステップと、
    を前記ナビゲーション装置に実行させるコンピュータプログラム。
  7. 請求項6に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記ナビゲーション装置は、前記移動体の移動速度を取得する移動速度取得手段と、を備え、
    前記燃費情報取得手段は、移動体の移動速度に応じた燃費を取得する
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. 請求項6または7に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記ナビゲーション装置は、前記燃料の単価を入力する燃料単価入力手段と、を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記燃料単価の入力を受け付ける燃料単価受け付けステップと、
    前記燃料単価受け付けステップで受け付けた燃料単価を前記記憶装置に記憶させるステップと、
    を前記ナビゲーション装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記移動体の種類ごとの燃費情報を前記記憶装置に記憶するステップと、
    経路探索にあたって前記燃費情報を用いる際、前記ナビゲーション装置が搭載された移動体の種類に対応した燃費情報を用いるステップと、
    を前記ナビゲーション装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記ナビゲーション装置は、前記燃費情報を入力する燃費情報入力手段と、を備え、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記燃費情報の入力を受け付ける燃費情報受け付けステップと、
    前記燃費情報受け付けステップで受け付けた燃費情報を前記記憶装置に記憶するステップと、
    を前記ナビゲーション装置に実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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