JP4230825B2 - サンプリング装置、サンプリング方法 - Google Patents
サンプリング装置、サンプリング方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4230825B2 JP4230825B2 JP2003162178A JP2003162178A JP4230825B2 JP 4230825 B2 JP4230825 B2 JP 4230825B2 JP 2003162178 A JP2003162178 A JP 2003162178A JP 2003162178 A JP2003162178 A JP 2003162178A JP 4230825 B2 JP4230825 B2 JP 4230825B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clock
- sampling
- wireless
- timing
- signal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Analogue/Digital Conversion (AREA)
- Superheterodyne Receivers (AREA)
- Circuits Of Receivers In General (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル携帯電話などの移動体通信で使用されるサンプリング装置、サンプリング方法に関する。特に複数の無線システムを同時に受信するマルチモード端末のアナログ−デジタル変換部(AD変換部)のサンプリング方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル携帯電話端末、ノート型PC、PDA(以下、受信機と呼ぶ)に内臓無線装置またはカードスロット型無線装置を装着し、複数の無線システムから信号を同時に受信することで、ユーザは、音声通話、データ通信に関するサービスを切れ目無く(シームレスに)利用している。
このようなデジタル信号処理を使用した受信機では、各無線システムに対応したサンプリングレート(クロック周波数)で受信信号をAD変換する(特許文献1を参照)。ここで、各無線システムのシステムクロックはそれぞれ異なることから、各無線システムに必要なサンプリング信号もそれぞれ異なる。また、各無線システムのシステムクロックは無線システム間で同期していない場合がある。このため、複数の無線システムを同時に受信処理するために、AD変換部を無線システム毎に用意し、AD変換することが考えられる(特許文献2を参照)。
【0003】
また、各無線システムの信号をAD変換部の入力前段で周波数軸上に配置し、一つにまとめてからAD変換部に入力し、一番高速なサンプリングレートが必要なシステムのサンプリングレートでAD変換し、その後信号処理で各システムに必要なサンプリングレートに変換することが考えられる。
これを図 を用いて説明すると、各無線システムA〜C(図 のSystemA〜C)のRF/IF変換部(RF→IF) の出力信号(受信信号)を加算した加算信号がAD変換部 (Sampler(AD Converter))に入力される。
入力された加算信号は、各無線システムA〜Cのシステムクロックに基づいて予め設定される固定のサンプリングクロックでサンプリングされる。例えば、無線システムAのシステムクッロク周波数が最も高いとすると、入力された加算信号は、無線システムAのシステムクロックに基づいてサンプリングされる。
【0004】
サンプリングされたデジタル信号は、必要なデジタルフィルタ(Digital Filter)処理がされた後、各無線システムのIF部(Digital IF or Timing Sync)に入力される。
このとき、無線システムAに関しては、既にAD変換部においてシステムクロックとデジタル信号とが同期されているため、デシメータ(Decimator)によってダウンサンプリングされてIF部に入力される。
一方、無線システムB、Cに関しては、AD変換部においてシステムクロックとサンプリングされたデジタル信号とが同期されていないため、IF部の前段において、サンプリングレート変換器(Sampling Rate converter)によって、無線システムB、Cのシステムクロックに基づいてサンプリング周波数が変換される。
【0005】
【非特許文献1】
「Sample Rate Conversion for Software Radio」,IEEE Communication Magazine 2000年8月,p.142−150
【非特許文献2】
荒木 純道,「ソフトウェア無線の基礎と応用」,平成14年10月31日,サイベックス株式会社ナレッジサービス事業部門,p.166−177
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の場合、AD変換部が複数個必要になり消費電力、部品スペースが大きくなるという問題点がある。
また、後者の場合、AD変換部は1つで済むが、無線システム毎にサンプリングレート変換器が必要となる。特にAD変換部のサンプリングレートと無線システムのレート比とが無理数の場合、性能の劣化やそれを補償する処理が必要となるという問題点がある。
また、サンプリングタイミングと無線システムのシンボル同期をとる場合には、各システムそれぞれ、サンプルタイミングでのデータ求める為の処理等が必要になる。このため、高速で複雑な信号処理回路が必要になり消費電力が増大するという問題点がある。
【0007】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、チャネル分離等の受信機のIF処理や復調機能をデジタル信号処理で実現する場合において、AD変換部数とデジタル信号処理部を簡略化するためのサンプリング装置、サンプリング方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の課題を解決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、複数の無線システムのうち予め設定された優先システムのクロックタイミングより早く、他の無線システムのシステムクロックが発生した場合、該他の無線システムのシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システムのシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックを供給するタイミング制御手段と、
前記タイミング制御手段により供給されるサンプリングクロックによって、前記複数の無線システムの受信信号を加算した加算信号をサンプリングするサンプリング手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記タイミング制御手段は、さらに、前記複数の無線システムに対して、各無線システムに対応するクロックタイミングで、前記サンプリング手段がサンプリングしたサンプリングデータの入力トリガ信号を出力することを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記他の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、前記クロックタイミングにおけるサンプリングデータを該クロックタイミングの前後におけるサンプリングデータによって補完するデータ補完手段をさらに具備することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、複数の無線システムのうち予め設定された優先システムのクロックタイミングより早く、他の無線システムのシステムクロックが発生した場合、さらに、該他の無線システムのシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システムのシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックによって、前記複数の無線システムの受信信号を加算した加算信号をサンプリングすることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記複数の無線システムに対して、さらに、各無線システムに対応するクロックタイミングで、サンプリングデータの入力トリガ信号を出力することを特徴とする。
【0015】
また、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記他の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、前記複数の無線システムに対して、さらに、前記クロックタイミングにおけるサンプリングデータを該クロックタイミングの前後におけるサンプリングデータによって補完することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のサンプリング装置の一実施形態について説明する。本実施形態のサンプリング装置は、複数の無線システムの信号をAD変換部の入力前段で周波数軸上に配置し、一つにまとめてAD変換部に入力する方式を用いる。図1は、本実施形態のサンプリング装置を適用した無線受信機の構成を示す構成図である。
本実施形態の無線受信機は、複数の無線システムA、BのRF/IF変換部回路100−A、Bと、IF回路(復調器)101−A、Bと、サンプリング装置102とから構成される。
RF/IF変換部回路100−A、Bは、それぞれ低雑音増幅、AGC増幅、帯域制限等の処理を行い、RF信号(受信信号)をIF信号に変換する。RF/IF変換部回路100−A、Bが出力する2つのIF信号は、加算器103において加算されて、1つのIF信号(加算信号)として、サンプリング装置102に入力される。
IF回路(復調器)101−A、Bは、サンプリング装置102においてAD変換されるIF信号の入力を受けて、復調(Demodulator)し、上位レイヤ(通信制御部 図示せず)に出力する。
【0017】
サンプリング装置102は、加算器103から入力される加算信号をAD変換する。具体的には、サンプリング装置102は、AD変換部(Sampler:サンプリング部)110と、タイミング制御部(A,B Timing Management)111と、デジタル信号処理部112−A、Bとから構成される。
AD変換部110は、タイミング制御部111により供給されるサンプリングクロック(Sampling Clock(A+B))によって、複数の無線システムA、Bの受信信号(RF信号)を加算した加算信号(IF信号)をサンプリングする。
【0018】
タイミング制御部111は、クロック発生器120−A、Bより複数の無線システムA、Bにおけるシステムクロックの入力を受けて、この複数の無線システムA、Bにおけるシステムクロックを重畳したサンプリングクロックを供給する。
また、タイミング制御部111は、複数の無線システムA、Bに対して、各無線システムに対応するクロックタイミングで、AD変換部110がサンプリングしたサンプリングデータの入力トリガ信号(Timing trig.)をデジタル信号処理部112−A、Bに出力する。
また、タイミング制御部111は、上位レイヤ(通信制御部)より、複数の無線システムA、Bについての優先順位がセットされる。この優先システム選択信号(System Priority set(A or B))に基づいて、タイミング制御部111は、複数の無線システムのうち予め設定された優先システムのクロックタイミングより早く、他の無線システムのシステムクロックが発生した場合、他の無線システムのシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システムのシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックを供給する(後述する)。
クロック発生部120−A、Bは、上位レイヤ(通信制御部)のタイミング制御(SystemA、B timing adjustment)信号に基づいて、タイミング制御部111に対してクロックを供給する。
【0019】
デジタル信号処理部112−A、Bは、データ挿入部(Data Insertion)121−A、Bと、デジタルフィルタ処理部122−A、Bと、デシメータ123−A、Bとから構成される。
データ挿入部121−A、Bは、タイミング制御部111が優先無線システム以外の他の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、タイミング制御部111から入力される補完トリガ信号に基づいて、間引いたクロックタイミングにおけるサンプリングデータをクロックタイミングの前後におけるサンプリングデータを利用して算出した後、補完する(後述する)。
デジタルフィルタ処理部122−A、Bは、必要な受信フィルタ処理を行う。デシメータ123−A、Bは、必要なデシメーション処理を行う(後述する)。
【0020】
次に、図面を参照して、本実施形態のサンプリング装置を適用した無線受信機の動作について説明する。図2は、本実施形態のタイミング制御部111におけるクロックタイミングの生成過程を示すタイムチャートである。
今、RF/IF変換部回路100−A、Bが出力する2つのIF信号が加算器103において加算されて、1つのIF信号(加算信号)として、サンプリング装置102に入力されると、AD変換部110において、各無線システムA、Bに対応したタイミングの複数のシステムクロックを重畳したサンプリングクロックを供給して、不均一なタイミングでサンプリング処理を実施する。
【0021】
このとき、タイミング制御部111は、1つの無線システム(例えば無線システムA)のクロックを優先したタイミングに調整してサンプリングクロックを供給する。具体的には、優先システム(無線システムA)のクロックタイミングより他の無線システム(無線システムB)のクロックが先に発生した場合、そのクロックの発生させない、つまり、サンプリング処理を一時省略する。
【0022】
これを図2を用いて説明する。図2において、各システムに対応したクロック波形のパルス幅tはAD変換部110の最高動作速度と同じとなるように設定される。
タイミング制御部111は、まずセットされた優先順位に基づいて、優先システム(無線システムA)のクロックタイミングより早く、他の無線システム(無線システムB)のシステムクロックが発生したことを検出する。
すなわち、図2の無線システムAのシステムクロックパルス(System A Clock)の一部が無線システムBのシステムクロックパルス(System B Clock)と重複している場合、立ち上がりエッジX部(無線システムAのシステムクロックパルス)が立ち上がりエッジY部(無線システムBのシステムクロックパルス)より遅れていることを検出すると、サンプリング処理を一時省略するクロックタイミングを示すトリガ信号(立ち上がりエッジP部から立ち下がりエッジP´部 ただし、立ち上がりエッジP部と立ち下がりエッジY´部との時刻が対応し、立ち下がりエッジP´部と立ち上がりエッジX´部との時刻が対応する)を生成する。
【0023】
そして、タイミング制御部111は、他の無線システム(無線システムB)のシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システム(無線システムA)のシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックを生成する。
具体的には、無線システムA、Bのシステムクロックをそれぞれ1パルス分だけ遅延させた遅延クロック信号(A−T Clock、B−T Clock)を生成し、無線システムAの遅延クロック信号と無線システムBの遅延クロック信号とを加算する。そして、この加算信号からトリガ信号を減算した信号を生成し、これをサンプリングクロックとする。タイミング制御部111はこのサンプリングクロックをAD変換部110に供給し、AD変換部110において、不均一なタイミングでサンプリング処理を実施する。
【0024】
また、タイミング制御部111は、複数の無線システムA、Bのデータ挿入部121−A、Bに対して、各無線システムに対応するクロックタイミングで、AD変換部110がサンプリングしたサンプリングデータの入力トリガ信号(Timing trig.)を出力する。また、タイミング制御部111が優先無線システム以外の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、タイミング制御部111から入力される補完トリガ信号に基づいて、間引いたクロックタイミングにおけるサンプリングデータをクロックタイミングの前後におけるサンプリングデータを利用して算出した後、補完する。
【0025】
図3、4は、データ挿入部121−A、Bの一実施形態を示す構成図である。図3に示すように、データ挿入部121−A、Bは、入力されるサンプリングデータの補完トリガ信号がデータ選択器140(Selector)に入力されると、1サンプリング周期前のクロックタイミングにおけるサンプリングデータと、2サンプリング周期前のクロックタイミングにおけるサンプリングデータを2倍したサンプリングデータとを加算した加算値を補完値として選択する。
あるいは、図4に示すように、データ挿入部121−A、Bは、入力されるサンプリングデータの補完トリガ信号が1サンプリング周期だけ遅延された後、データ選択器140に入力されると、1サンプリング周期前のクロックタイミングにおけるサンプリングデータと、1サンプリング周期後のクロックタイミングにおけるサンプリングデータをとを加算して、1/2倍したサンプリングデータを補完値として選択する。
【0026】
そして、デジタル信号処理部112−A、Bにおいて、不均一なタイミングでサンプリングされたデジタル信号を各無線システムA、Bとそれぞれ同期したタイミング(各システムに対応したクロックタイミング)で取り出してデジタル信号処理を行う。なお、これらの処理は優先するシステムを任意に切替えて、無線システム間のハンドオーバー等を行う使用形態に対応する。
デジタル信号処理部112−A、BよりAD変換後のIF信号の入力を受けると、IF回路(復調器)101−A、Bは、これを復調した後、上位レイヤに出力する。
【0027】
したがって、本実施形態の本実施形態のサンプリング装置によれば、サンプリングレート変換器230−B、Cなどの信号処理部を用いず、1つのAD変換部110で複数の無線システムの受信を可能にするとともに、小型、省電力な無線端末を実現することができる効果が得られる。
また、本実施形態の本実施形態のサンプリング装置によれば、無線システムA、Bそれぞれに必要な信号列だけ処理することができる効果が得られる。
また、AD変換部110の動作可能速度を超えるクロックタイミングの発生を防止することができるとともに、システムクロックの重畳により動作可能速度を超えるクロックタイミングが発生した場合においてもサンプリング性能の劣化を防止することができる効果が得られる。
また、サンプリングデータの補完により、優先しない無線システムの性能劣化を極力少なくすることができる効果が得られる。
【0028】
また、本実施形態の本実施形態のサンプリング装置においては、特に受信信号周波数とサンプリング周波数との関係については言及しなかったが、例えば、サンプリング周波数を決定する際、AD変換部に入力する信号がIF帯の場合、図5に示すように信号周波数とサンプリング周波数を1/(4×整数)の関係に選ぶようにしてもよい。
具体的には、図5に示すように、受信しようとする無線システムが2つの場合で、入力される信号がそれぞれIF信号帯の場合、IF周波数がそれぞれ、3.84MHz(無線システムB WCDMA),20MHz(無線システムA WLAN)であれば、サンプリング周波数を61.44MHz(無線システムB),80MHz(無線システムA)に選ぶことで、信号周波数とサンプリング周波数を1/(4×整数)の関係に設定する。
【0029】
AD変換部110において、入力されたIF信号を、各無線システムA、Bに対応した2つのシステムクロックが重畳したサンプリングクロックによってサンプリングし、デジタル信号化する。
データ挿入部121−A、Bと、BPF/LPF122−A、B(デジタルフィルタ処理部121−A、Bに対応する)と、デジタルダウンコンバータ部・IQ検波処理部(DDC・IQDET)124−A、Bとから構成されるデジタル信号処理部112−A、Bは、各無線システムのシステムクロックに同期した信号で動作し、BPF/LPF122−A、Bにおいて、2つの無線システムA、Bそれぞれでデジタルフィルタ処理を行うとともに、デジタルダウンコンバータ部124−A、Bにおいて、周波数変化処理を行う。そして、IQ検波処理部124−A、Bにおいて、IQ検波処理を行いベースバンド信号に変換し、更にデシメーション処理、受信フィルタ処理後、出力する。
【0030】
一方、各サンプリングクロックのタイミングは、各システムのシンボルに対して同期をとるため、温度補償形水晶発振器(TCXO:TemperatureCompensated Crystal Oscillator)やDDS(Direct Digital Synthesizer)等と、復調部とからの情報(System A(WLAN)、System B(WCDMA)、
timing adjustment)によりタイミングを調整する。
このとき、クロック発生部120−A、Bは、2つそれぞれのクロック幅がAD変換部110の最高動作周波数クロックとそのクロック幅の時間tだけ遅れたタイミングのクロックを発生し、タイミング制御部111は、クロック発生部120−A、Bにおいて独立にタイミングを調整された信号により構成された信号のサンプリングクロックを生成する。
【0031】
そして、タイミング制御部111は、優先システム選択信号により選択された無線システムのクロックタイミングより、早い時刻に他の無線システムのシステムクロックが発生し、そのシステムクロックが‘0’に戻る前に優先無線システムのシステムクロックが発生した場合、補完トリガ信号をデータ挿入部121−A、Bに出力する。この補完トリガ信号により、データ挿入部121−A、Bは、サンプリングデータが存在しないクロックタイミングに前後のデータから求めたサンプリングデータを挿入する。
このように構成することで、AD変換部後段の周波数変換、IQ検波処理を簡略化できる効果が得られる。
【0032】
また、本実施形態の本実施形態のサンプリング装置を適用した受信機として、無線システムが2つの場合の例を示したが、本発明はこれに限られず、図6に示すように、無線システムを3つ以上(無線システムA〜C)とすること、入力信号をそれぞれベースバンド帯のIQ信号とIF信号帯2信号とすることも本発明に含まれるものである。
図6に示す受信機構成の場合、1つの無線システムAから出力されるベースバンドI信号とQ信号(BB IQ)とが、それぞれ無線システムB(WCDMA)、無線システムC(NCDMA)から出力されるIF信号とともに、2つのAD変換部103−1、2にそれぞれ入力される。
【0033】
すなわち、無線システムAのRF/BB IQ変換部100−Aより出力されるI信号と、無線システムBのRF/IF変換部100−Bより出力されるIF信号とが加算器103−1で加算された後、AD変換器110−1に入力される。
また、無線システムAのRF/BB IQ変換部100−Aより出力されるQ信号と、無線システムCのRF/IF変換部100−Cより出力されるIF信号とが加算器103−2で加算された後、AD変換器110−2に入力される。
加算器103−1、2より出力される加算信号は、AD変換部110−1、2に入力されて、タイミング制御部111が供給するサンプリングクロック(Sampling Clock A+B、A+C)によって不均一サンプリング処理が行われる。
【0034】
タイミング制御部111は、クロック発生部120−A〜Cより入力される無線システムA〜Cのシステムクロックに基づいて、AD変換部103−1、2にサンプリングクロックを供給する。サンプリングデータは、デジタル信号処理部112−AI、AQ(I信号、Q信号に対応する)、B、Cに入力される。
また、タイミング制御部111は、補完トリガ信号(Trig.A〜C)をデジタル信号処理部112−AI、AQ、B、Cのデータ挿入部121−AI、AQ、B、Cに対して出力する。
データ挿入部121−AI、AQ、B、Cは、補完トリガ信号の入力があった場合、上述したように、前後のサンプリングデータに基づいて算出したサンプリングデータでデータ補完する。
そして、デジタル信号処理部112−AI、AQ、B、Cにおいて、必要なフィルタ処理、デシメーション処理、周波数変換、IQ検波処理が行われ、各無線システムA〜CのIF部に出力される。
【0035】
このように構成することで、無線システムが3つ以上の受信機においても、サンプリングレート変換器230−B、Cなどの信号処理部を用いず、少ないAD変換部110−1、2で複数の無線システムの受信を可能にするとともに、小型、省電力な無線端末を実現することができる効果が得られる。
また、本実施形態の本実施形態のサンプリング装置によれば、無線システムA、Bそれぞれに必要な信号列だけ処理することができる効果が得られる。
また、AD変換部110―1、2の動作可能速度を超えるクロックタイミングの発生を防止することができるとともに、システムクロックの重畳により動作可能速度を超えるクロックタイミングが発生した場合においてもサンプリング性能の劣化を防止することができる効果が得られる。
また、サンプリングデータの補完により、優先しない無線システムの性能劣化を極力少なくすることができる効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、複数の無線システムにおけるシステムクロックを重畳したサンプリングクロックによって、複数の無線システムの受信信号を加算した加算信号をサンプリングするので、チャネル分離等の受信機のIF処理や復調機能をデジタル信号処理で実現する場合において、AD変換部数とデジタル信号処理部を簡略化することができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 無線システムが2つの場合の無線受信機の構成図。
【図2】 タイミング制御部におけるクロックタイミングの生成過程を示すタイムチャート。
【図3】 データ挿入部の構成図。
【図4】 データ挿入部の構成図。
【図5】 無線システムが2つの場合の無線受信機の構成図。
【図6】 無線システムが3つの場合の無線受信機の構成図。
【図7】 従来のサンプリング装置を適用した無線受信機の構成図。
【符号の説明】
100−A〜C、200−A〜C…RF/IF変換部
101−A〜B、201−A〜C…IF部
102、202…サンプリング装置
103−1,2、203…加算器
110、110−1、2、210…AD変換部
111…タイミング制御部
112−A(AI、AQ)〜C…デジタル信号処理部
120−A〜C、211…クロック発生器
121−A(AI、AQ)〜C…データ挿入部
122−A(AI、AQ)〜C、222−A〜C…デジタルフィルタ処理部(BPF、LPF)
123−A(AI、AQ)〜C、223−A…デシメータ
125−A(AI、AQ)〜C…受信フィルタ
140…選択器
230−B,C…サンプリングレート変換器
Claims (6)
- 複数の無線システムのうち予め設定された優先システムのクロックタイミングより早く、他の無線システムのシステムクロックが発生した場合、該他の無線システムのシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システムのシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックを供給するタイミング制御手段と、
前記タイミング制御手段により供給されるサンプリングクロックによって、前記複数の無線システムの受信信号を加算した加算信号をサンプリングするサンプリング手段とを具備することを特徴とするサンプリング装置。 - 前記タイミング制御手段は、さらに、
前記複数の無線システムに対して、各無線システムに対応するクロックタイミングで、前記サンプリング手段がサンプリングしたサンプリングデータの入力トリガ信号を出力することを特徴とする請求項1に記載のサンプリング装置。 - 前記他の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、前記クロックタイミングにおけるサンプリングデータを該クロックタイミングの前後におけるサンプリングデータによって補完するデータ補完手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のサンプリング装置。
- 複数の無線システムのうち予め設定された優先システムのクロックタイミングより早く、他の無線システムのシステムクロックが発生した場合、
さらに、該他の無線システムのシステムクロックを間引いたシステムクロックと、優先システムのシステムクロックとを重畳したサンプリングクロックによって、前記複数の無線システムの受信信号を加算した加算信号をサンプリングすることを特徴とするサンプリング方法。 - 前記複数の無線システムに対して、さらに、各無線システムに対応するクロックタイミングで、サンプリングデータの入力トリガ信号を出力することを特徴とする請求項4に記載のサンプリング方法。
- 前記他の無線システムのシステムクロックを間引いた場合、前記複数の無線システムに対して、さらに、前記クロックタイミングにおけるサンプリングデータを該クロックタイミングの前後におけるサンプリングデータによって補完することを特徴とする請求項4に記載のサンプリング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003162178A JP4230825B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | サンプリング装置、サンプリング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003162178A JP4230825B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | サンプリング装置、サンプリング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004364111A JP2004364111A (ja) | 2004-12-24 |
JP4230825B2 true JP4230825B2 (ja) | 2009-02-25 |
Family
ID=34054399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003162178A Expired - Fee Related JP4230825B2 (ja) | 2003-06-06 | 2003-06-06 | サンプリング装置、サンプリング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4230825B2 (ja) |
-
2003
- 2003-06-06 JP JP2003162178A patent/JP4230825B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004364111A (ja) | 2004-12-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6421372B1 (en) | Sequential-acquisition, multi-band, multi-channel, matched filter | |
EP0693830B1 (en) | Mobile station for CDMA mobile communication system and detection method of the same | |
JP4642264B2 (ja) | スペクトル拡散通信用相関回路 | |
JP3492177B2 (ja) | Cdma方式移動体通信機 | |
JP2002538692A (ja) | 種々の標準を用いる無線受信機システムにおける方法及び装置 | |
US7835465B1 (en) | ADC architecture for wireless applications | |
JPH11346172A (ja) | 受信機 | |
JPH08116292A (ja) | 固定局と移動無線ユニットとの間にディジタル無線リンクを提供する機器に用いられる装置 | |
JP4720658B2 (ja) | 同期検出回路およびマルチモード無線通信装置 | |
JPH11168407A (ja) | スペクトル拡散通信装置 | |
EP1278307A2 (en) | Circuit and method for correcting clock duty cycle | |
WO2007099512A1 (en) | Method and apparatus for generating clock signals for quadrature sampling | |
JP2006060721A (ja) | ソフトウェア無線機 | |
JP2000082973A (ja) | パスサーチ装置及び該装置を用いたcdma受信機 | |
JP4230825B2 (ja) | サンプリング装置、サンプリング方法 | |
EP0876000A2 (en) | Oversampling CDMA receiver | |
WO2006126166A2 (en) | Demodulator for multi-mode receiver | |
JP4843347B2 (ja) | 受信システム | |
US6647056B1 (en) | Correlation circuit for spread spectrum communication, demodulation circuit and reception apparatus | |
US6959035B2 (en) | Post-correlation interpolation for delay locked loops | |
JP2003037641A (ja) | フィルタ・デシメーション装置及びデジタル直交復調器 | |
JP2001111458A (ja) | コード分割多重接続方式受信器の同期追跡装置及びその方法 | |
JP2000269855A (ja) | マッチドフィルタ | |
JP3869760B2 (ja) | マッチトフィルタ | |
JP3992459B2 (ja) | 受信装置、受信方法、および、半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060512 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080707 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081015 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081111 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081204 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111212 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |