JP4215458B2 - 防眩フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ノートパソコン、パソコン用モニタ、テレビ等の各種ディスプレーの表面に用いることのできる防眩フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ノートパソコン、液晶モニタなどのディスプレーは、その表面の表面保護基材を通して画像を認識するようになっている。それらのディスプレーは本体内部にバックライトを用いるか、又は外部の光を利用して視認性を向上させている。
これらのディスプレーは内部から発する光や外光の映り込みを軽減し、画像の視認性を向上させるため、表面保護基材に防眩処理を施すか、又は屈折率の異なる薄膜を形成して光学的に反射を防止することが行われている。前記防眩処理としては、二酸化珪素等の微粒子を含む樹脂をフィルム表面に形成する方法が知られている。前記光学的に反射を防止する方法としては、フィルム又はハードコート処理されたフィルム表面に、酸化チタンや酸化ジルコニウムなどの高屈折率材料とフッ化マグネシウム、有機フッ素化合物、酸化珪素などの低屈折率材料の薄膜を交互に形成して多層薄膜とし、光の干渉により反射を防止する方法が知られている。
【0003】
前記表面保護フィルムは、視認性を低下しないことと、耐擦傷性が優れていることが必要である。しかし、微粒子を含んだ樹脂で防眩処理を行った場合、表面での散乱を小さくすると、防眩性が不十分になる。一方、表面での散乱を大きくするとフィルム自身が白くなり、黒表示部が白くなる問題と、微粒子のレンズ効果でRGB画素が混合し、画像のちらつきが生じ、視認性を著しく低下する。
光学的に反射を防止する場合、真空蒸着、スパッタリングなどのドライ法はそのための装置が必要となり、ランニングコストも高い。ウェット法は形成する薄膜に強度をもたせることが困難であるため、耐擦傷性が劣るという問題があった。
このような問題を解決するために、防眩層に特定の微粒子を含有させる方法が開示されている。例えば、微粒子と樹脂を有する防眩層を形成する方法(特開平6−18706)や、防眩層を2種類以上の微粒子と樹脂とにより構成し、これらの間の屈折率差を規定する(特開2001−180611)等の方法が試みられているが、未だ満足することのできるものは得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者等は上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、透明フィルム上に、粒径の異なる有機物と無機物の2種類の微粒子を含む樹脂塗膜を形成することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の目的は、前記したような従来の防眩フィルムに比べ、透明性や防眩性に優れ、ディスプレーの視認性を向上させることができる上、耐擦傷性に優れると共に安価で製造することができる、表面保護用の防眩フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、透明フィルム上に、下記2種類の微粒子及び樹脂を含有する防眩層を設けてなる防眩フィルムであって、第1の微粒子は、平均直径が1〜7μmの有機物微粒子であり、その使用量が前記樹脂に対して5〜40重量%であると共に、第2の微粒子は、平均直径が0.1μm以下の無機物微粒子であり、その使用量が前記樹脂に対して1〜6重量%であり、かつ、前記防眩層の厚さが、前記第1の微粒子の平均直径の0.8〜3倍であることを特徴とする防眩フィルムである。
透明フィルム上に大きさの異なる2種類の微粒子を含む紫外線硬化樹脂を所定の厚さで塗工した、本発明の防眩フィルムの断面を図1に示す。
【0006】
【発明の実施の形態】
この発明に用いることのできる、透明フィルムに特に限定はないが、たとえば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)、ポリカーボネートフィルム(PC)、トリアセチルセルロースフィルム(TAC)、ノルボルネンフィルム(NB)などが使用でき、フィルム厚さは25μm〜250μm程度が使用可能である。
【0007】
本発明で使用する第1の微粒子は有機物微粒子であり、その平均直径は1〜7μm、好ましくは2〜5μmである。また、本発明で用いる樹脂の屈折率は1.5前後であるため、この樹脂との屈折率差の大きい微粒子を使用することが好ましい。即ち、第1の微粒子の屈折率は1.55以上であることが好ましい。
更に、第1の微粒子は、フィルムの透過率を低下させないために少量の添加量で内部ヘイズ度を発現させることが望ましいため、防眩層中に、対樹脂で5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の割合で配合する。平均直径が前記1μmよりも小さい場合及び添加量が前記 5 重量%より少ない場合は防眩性が不十分になり、粒径が前記7μmより大きい場合は塗膜厚さを厚くしなければならないため、透過率が低下する。また、添加量が前記40重量%より多い場合も透過率が低下する。
【0008】
このような第1の微粒子として、合成樹脂の微粒子、例えば、ポリメタクリル酸メチルビーズ、ポリカーボネートビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリアクリルスチレンビーズ、シリコーンビ−ズ、アクリルビーズ、ベンゾグアナミンメラミンホルムアルデヒド縮合物などを用いることができるが、屈折率の高いスチレンビーズ(屈折率1.59)、アクリルスチレンビーズ(同1.58)、ガラスビーズ(同1.61)、ポリカーボネートビーズ(同1.58)、ベンゾグアナミンメラミンホルムアルデヒド縮合物ビーズ(同1.58)等が好ましい。これら微粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0009】
本発明で使用する第2の微粒子は無機物の微粒子であり、フィルムの視認性を低下させないために平均直径は小さく均一であることが望ましく、具体的にはその平均直径は0.1μm以下、好ましくは0.01〜0.05μmのものを使用する。また、同様に視認性を低下させないために、添加量は少ないことが好ましく、本発明においては、防眩層中に対樹脂で1〜6重量%の割合で配合する。
この第2の微粒子は、少量の添加量で防眩性を得るために、例えば、1.6以上、好ましくは1.7以上という屈折率の高いものが好ましく、特に、酸化チタン(屈折率2.1)、酸化スズ(同1.7)、酸化アルミニウム(同1.7)、酸化亜鉛(同1.9)などの金属酸化物微粒子が好ましい。これら微粒子は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0010】
本発明においては、第1の微粒子を有機物とし第2の微粒子を無機物とすることによって、第1の微粒子の周囲に第2の微粒子が配位し易くすることが特徴である。このようにすることによって、防眩層を形成したときの防眩層表面に、細かい第2の微粒子が突出し易くなるために視認性の低下を防止することができる。第2の微粒子が第1の微粒子に配位していない場合には、第2の微粒子が塗膜内に埋没するため表面に凹凸ができにくく、防眩性が不十分になる。特に、第2の微粒子が金属酸化物である場合には有機物微粒子に配位し易いため効果が大きい。
第1の微粒子及び第2の微粒子が共に無機物であると、第2の微粒子は第1の微粒子の周囲に配位しにくいため、防眩性が不十分になって視認性が低下する。
本発明における第1及び第2の微粒子の平均直径は、レーザー回折散乱法で測定した値である。
【0011】
本発明に用いる樹脂は、乾燥後に被膜を形成する樹脂であればよいが、特に耐擦傷性を付与し、防眩層形成時に多量の熱を必要としないという点で、紫外線硬化型樹脂が好ましい。
紫外線硬化樹脂はアクリレート系の官能基を有するポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などとこれらのオリゴマー及びプレポリマーを主成分とした樹脂が使用できる。また、これらの樹脂を紫外線照射により架橋するため、光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、α−ヒドロキシケトン、ベンジルジメチルケタール、α−アミノケトン、ビスアシルフォスフィンオキサイド等を混合することが望ましい。
さらに、防眩層は、本発明の効果を変えない範囲で、レベリング剤、消泡剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、湿潤分散剤、レオロジーコントロール剤、酸化防止剤などを含有してもよい。
【0012】
防眩層は、前記樹脂と微粒子等を溶剤に溶解、分散した塗料を透明フィルム上に塗工乾燥して形成することができる。塗料に用いることのできる溶剤は、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、セロソルブ類などから適宜選択して用いることができ、これらの数種類を混合して用いてもよい。塗工乾燥を行うため沸点が70℃〜200℃の範囲であることが望ましい。
また、塗工時の外観を調整するためフッ素系やシロキサン系のレベリング剤を添加してもよい。
【0013】
本発明においては、防眩層の塗工方法が特に限定されることはなく、グラビア塗工、マイクログラビア塗工、バー塗工、スライドダイ塗工、スロットダイ塗工、デイップコートなど、塗膜厚さの調整が容易な方式で塗工することが可能である。
防眩層の膜厚は、第1の微粒子の平均直径の0.8〜3倍であることが必要であり、好ましくは1〜2倍である。平均直径よりも薄いと第1の微粒子が塗膜表面に突出し表面ヘイズが高まり、光の散乱により表面が白くなりディスプレーの視認性を著しく低下させるからである。一方塗膜厚さが厚すぎると防眩性の低下や透過率の低下が生じる。なお、本発明における防眩層の膜厚は、防眩フィルムの断面写真を顕微鏡等で観察して測定する。
【0014】
【発明の効果】
本発明の防眩フィルムは、視認性に優れかつ耐擦傷性の高い表面保護フィルムであり、安価に製造することができる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例にて本発明を例証するが、本発明を限定することを意図するものではない。
なお、微粒子の平均粒子径は、レーザー回折粒度分布測定器WingSALD2100(島津製作所製)を用いて測定した。
また、各実施例及び比較例で得られたフィルムについて、下記項目の試験を行った。なお、反射率、耐擦傷性、堅牢度試験及びヘイズ度等の項目に関してはハードコート面について試験を行った。その試験結果を表1にまとめる。
1)透過率及び正反射率:島津製作所製分光光度計 UV3100を用いて測定した。
2)耐擦傷性及び堅牢度試験:スチールウール0000を用いて、加重250gで100往復後の外観を目視で比較した。◎は極めて良好、×は劣る。
3)ヘイズ度:村上色彩技術研究所製ヘイズメーターHM150を用いて測定した。
4)視認性:防眩ハードコートフィルムを剥離したLCD画面に重ね、目視評価した。○は、ぎらつきやちらつきの極めて軽いもの、×はこれらが強いもの、△はそれらの中間を示す。
【0016】
実施例1
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(エポスターM30、日本触媒社製、平均直径3.0μm)4g、二酸化チタン15%トルエン分散液(ナノテックTi、シーアイ化成社製、平均直径0.03μm)5.3gをトルエン51.5gと混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)14.8gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
トリアセチルセルロースフィルム(FTUV80UZ、富士フィルム社製)に上記塗料をマイヤーバー#12(RDS社製)で塗工し、60℃で1分間乾燥後、300mJ/cm2の紫外線を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは3.5μmであった。得られたフィルムは透過率が高く耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであった。
【0017】
実施例2
ポリアクリルスチレンビーズ(MX300、綜研化学社製、平均直径3.0μm)3.6g、20%酸化スズ微粒子トルエン分散液(試作品、御国色素社製、平均直径0.03μm)3.0g、トルエン54gを混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)14.8gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK320、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
この塗料を用いて実施例1と同様にハードコートフィルム(厚さ3.5μm)を作成した。得られたフィルムは透過率が高く耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであった。
【0018】
実施例3
ポリスチレンビーズ(SX350H、綜研化学社製、平均直径3.5μm)3.0g、15%酸化アルミニウムトルエン分散液(ナノテックAl、シーアイ化成社製、平均直径0.03μm)2.6g、トルエン54gを混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)14.8gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
この塗料を用いて実施例1と同様にハードコートフィルム(厚さ3.5μm)を作成した。得られたフィルムは透過率が高く耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであった。
【0019】
実施例4
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(エポスターM30、日本触媒社製、平均直径3.0μm)3g、二酸化チタン15%トルエン分散液(ナノテックTi、シーアイ化成社製、平均直径0.03μm)5.3gをトルエン51.5gと混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)15.8gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
トリアセチルセルロースフィルム(FTUV80UZ、富士フィルム社製)に上記塗料をマイヤーバー#20(RDS社製)で塗工し、60℃で1分間乾燥後、300mJ/cm2の紫外線を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは6.0μmであった。得られたフィルムは透過率が高く耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであった。
【0020】
実施例5
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(エポスターM30、日本触媒社製、平均直径3.0μm)2.4g、二酸化チタン15%トルエン分散液(ナノテックTi、シーアイ化成社製、平均直径0.03μm)5.3gをトルエン51.5gと混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)16.4gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
トリアセチルセルロースフィルム(FTUV80UZ、富士フィルム社製)に上記塗料をマイヤーバー#30(RDS社製)で塗工し、60℃で1分間乾燥後、300mJ/cm2の紫外線を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは8.0μmであった。得られたフィルムは透過率が高く耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであった。
【0021】
比較例1
実施例1の酸化チタン添加量を2倍の10.6gにして実施例1と同様にしてフィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは3.5μmであった。
得られたフィルムは、耐擦傷性に優れかつ防眩性の良好なハードコートフィルムであったが、液晶ディスプレーに重ねたときにちらつきが生じ視認性が劣った。
比較例2
実施例1の酸化チタンを除いた以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。得られた塗膜の厚さは3.5μmであった。得られたフィルムは、耐擦傷性は優れていたが、防眩性がなく視認性が不良であった。
比較例3
実施例1の塗工厚さを2.5倍の10μmにした以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。得られたフィルムは、耐擦傷性は優れていたが、透過率が低く、ヘイズ度が高く、視認性が不良であった。
【0022】
比較例4
ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(エポスターM30、日本触媒社製、平均直径3.0μm)2.4g、二酸化チタン15%トルエン分散液(ナノテックTi、シーアイ化成社製、平均直径0.03μm)5.3gをトルエン51.5gと混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)16.4gと光重合開始剤(ダロキュア1173、チバガイギー社製)0.4gを添加し、nブタノール12g、エチレングリコールモノブチルエーテル12gを加え、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
トリアセチルセルロースフィルム(FTUV80UZ、富士フィルム社製)に上記塗料をマイヤーバー#8(RDS社製)で塗工し、60℃で1分間乾燥後、300mJ/cm2の紫外線を照射し硬化した。得られた塗膜の厚さは2.0μmであった。
得られたフィルムは耐擦傷性に優れていたが、ヘイズ度が高く、透過率が低かった。また、液晶ディスプレーに重ねたときにちらつきが生じ視認性が劣った。
【0023】
比較例5
アクリル系紫外線硬化樹脂(ビームセット500、荒川化学社製)25gとトルエン50g、イソプロパノール20g、エチレングリコールモノブチルエーテル5gを混合し、シロキサン系レベリング剤(BYK370、ビックケミー社製)0.5gを加えて十分攪拌し、塗料を調整した。
この塗料を用いて実施例1と同様にハードコートフィルム(厚さ3.5μm)を作成し、更にこのフィルムの上に、テトラエトキシチタンから生成する二酸化チタン膜とテトラエトキシシリケートから生成する二酸化珪素薄膜の2層膜から成る機械的強度に優れた反射防止膜を形成した(特開平2−258646)。
得られたフィルムは視認性良好であったが、耐擦傷性が著しく低かった。
【0024】
比較例6
本比較例では、第1の微粒子、第2の微粒子とも無機物の微粒子を用いた(特開2001−71424)。
シリカゲル(サイリシア446、富士シリシア化学社製、平均粒子4.5μm)3.0g、微粉末シリカゲル(アエロジル50、アエロジル社製、平均直径0.03μm)1.0g、トルエン25gを混合し、この液に、アクリル系紫外線硬化樹脂(ダイヤビームUR6530、三菱レーヨン社製)25gを添加し、光重合開始剤(イルガキュア651、チバガイギー社製)0.45gを加え、メチルエチルケトン33gを加えて十分攪拌し塗料を調整した。
この塗料を用いて実施例1と同様にハードコートフィルム(厚さ4.5μm)を作成した。得られたフィルムは耐擦傷性に優れた防眩ハードコートフィルムであったが、透過率が低かった。
【0025】
比較例7
第1の微粒子を無機物のシリカゲルに変えた以外は実施例1と同様にしてフィルムを作製した。得られたフィルムは耐擦傷性に優れていたが、ヘイズ度が高く、透過率が低かった。
【0026】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防眩フィルムの一例の概略図(断面)である。
Claims (5)
- 透明フィルム上に、下記2種類の微粒子及び樹脂を含有する防眩層を設けてなる防眩フィルムであって、第1の微粒子は、平均直径が1〜7μmの有機物微粒子であり、その使用量が前記樹脂に対して5〜40重量%であると共に、第2の微粒子は、平均直径が0.1μm以下の無機物微粒子であり、その使用量が前記樹脂に対して1〜6重量%であり、かつ、前記防眩層の厚さが、前記第1の微粒子の平均直径の0.8〜3倍であることを特徴とする防眩フィルム。
- 前記第1の微粒子の屈折率が1.55以上である、請求項1に記載の防眩フィルム。
- 前記第2の微粒子が金属酸化物から成る、請求項1又は2に記載の防眩フィルム。
- 前記金属酸化物が酸化スズ、酸化チタン、酸化アルミニウム及び酸化亜鉛から成る群から選択される少なくとも1種である、請求項3に記載の防眩フィルム。
- 前記樹脂が紫外線硬化型樹脂である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の防眩フィルム。
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