JP4212549B2 - 冷媒自然循環式冷房システム - Google Patents
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Description
最も下方に位置する室内機(室内ユニット)への入口付近において、冷媒液配管内の圧力を測定する圧力センサを設け、冷房運転が停止されている間中、冷媒液配管内の圧力をモニタリングし、その測定圧力が所定圧力よりも低くなったときに膨張弁を開き、冷媒液配管内に発生した冷媒ガスを抜くように構成されている(特許文献1参照)。
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置に前記室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
ここで、「起動予定の室内ユニット」とは、冷房運転を起動しようとした室内ユニットのことをいう。また、「起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニット」とは、運転を停止している室内ユニットに限らず、換気モードで運転している状態の室内ユニット、ならびに、暖房をも行う室内ユニットの場合には、暖房モードで運転している状態の室内ユニットをも含む(以下、同じであり、冷房運転停止状態の室内ユニットということもある)。
請求項1に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、低位置にある室内ユニット、すなわち、凝縮器からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
しかも、冷媒が自然循環を開始し、定常冷房運転状態に移行可能であるかどうかを、利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度と還気温度との温度差に基づいて判断するから、安価な温度センサを用いることができ、この点でも経済性を向上できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
(作用・効果)
請求項2に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニット、すなわち、鉛直方向の冷媒液配管からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
したがって、冷房運転を起動したときにのみ冷房運転停止状態の室内ユニットの電子膨張弁を開くから、中間期や冬期などのように、冷房運転の頻度が少ないにもかかわらず、頻繁に電子膨張弁を開閉する従来の場合に比べ、電子膨張弁の開閉を必要最小限にして冷房運転を起動できる。そのうえ、冷房運転停止状態の室内ユニットを利用して起動を促進するから、複数個の室内ユニットの一部を起動して冷房運転を行う場合に、電子膨張弁の開閉頻度を極力少なくして、経済性を低下せずに良好に起動できる。
しかも、冷媒が自然循環を開始し、定常冷房運転状態に移行可能であるかどうかを、利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度と還気温度との温度差に基づいて判断するから、安価な温度センサを用いることができ、この点でも経済性を向上できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
また、請求項3に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置で、かつ、鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置でかつ前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
(作用・効果)
請求項3に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、低位置でかつ鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニット、すなわち、凝縮器からの冷媒液配管の長さが長くかつ鉛直方向の冷媒液配管からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
したがって、冷房運転を起動したときにのみ冷房運転停止状態の室内ユニットの電子膨張弁を開くから、中間期や冬期などのように、冷房運転の頻度が少ないにもかかわらず、頻繁に電子膨張弁を開閉する従来の場合に比べ、電子膨張弁の開閉を必要最小限にして冷房運転を起動できる。そのうえ、冷房運転停止状態の室内ユニットを利用して起動を促進するから、複数個の室内ユニットの一部を起動して冷房運転を行う場合に、電子膨張弁の開閉頻度を極力少なくして、経済性を低下せずに良好に起動できる。
しかも、冷媒が自然循環を開始し、定常冷房運転状態に移行可能であるかどうかを、利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度と還気温度との温度差に基づいて判断するから、安価な温度センサを用いることができ、この点でも経済性を向上できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
また、請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置に前記室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
請求項4に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、低位置にある室内ユニット、すなわち、凝縮器からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
また、請求項5に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
(作用・効果)
請求項5に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニット、すなわち、鉛直方向の冷媒液配管からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
したがって、冷房運転を起動したときにのみ冷房運転停止状態の室内ユニットの電子膨張弁を開くから、中間期や冬期などのように、冷房運転の頻度が少ないにもかかわらず、頻繁に電子膨張弁を開閉する従来の場合に比べ、電子膨張弁の開閉を必要最小限にして冷房運転を起動できる。そのうえ、冷房運転停止状態の室内ユニットを利用して起動を促進するから、複数個の室内ユニットの一部を起動して冷房運転を行う場合に、電子膨張弁の開閉頻度を極力少なくして、経済性を低下せずに良好に起動できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
また、請求項6に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置で、かつ、鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置でかつ前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段とを備えて構成する。
(作用・効果)
請求項6に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転を起動し、設定時間経過しても圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能と判断し、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットである冷房運転停止状態にある室内ユニットのうち、低位置でかつ鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニット、すなわち、凝縮器からの冷媒液配管の長さが長くかつ鉛直方向の冷媒液配管からの冷媒液配管の長さが長い室内ユニットの電子膨張弁を優先的に開き、冷媒液配管内の冷媒ガスを冷媒ガス配管側に抜く冷媒液配管の径を実質的に拡大し、冷媒ガスが抜けやすいようにする。
したがって、冷房運転を起動したときにのみ冷房運転停止状態の室内ユニットの電子膨張弁を開くから、中間期や冬期などのように、冷房運転の頻度が少ないにもかかわらず、頻繁に電子膨張弁を開閉する従来の場合に比べ、電子膨張弁の開閉を必要最小限にして冷房運転を起動できる。そのうえ、冷房運転停止状態の室内ユニットを利用して起動を促進するから、複数個の室内ユニットの一部を起動して冷房運転を行う場合に、電子膨張弁の開閉頻度を極力少なくして、経済性を低下せずに良好に起動できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
請求項1、2、3、4、5、6のいずれかに記載の冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
前記支援室内ユニット選出手段から該当する室内ユニットの全てに起動支援信号を出力して支援動作を完了した後にも前記起動不能判別手段からの起動不能信号を受けたときに異常信号を出力する異常判別手段を備えて構成する。
請求項7に係る発明の冷媒自然循環式冷房システムの構成によれば、冷房運転停止状態の全ての室内ユニットの電子膨張弁を開いても起動できないときには異常と判断し、そのことを異常信号を出力して知らせることができる。
したがって、冷媒の洩れや電子膨張弁の作動不良といった冷媒循環系統の異常などを早期に見出すことができ、トラブル発生を未然に防止できる。
しかも、冷媒が自然循環を開始し、定常冷房運転状態に移行可能であるかどうかを、利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度と還気温度との温度差に基づいて判断するから、安価な温度センサを用いることができ、この点でも経済性を向上できる。
更に、冷媒液配管の長さが長くて溜まる冷媒ガス量が多い部分の冷媒液配管から冷媒ガスを抜くことができるから、冷媒ガスの抜けが早くなり、起動不良を有効に解消できる。
室内ユニット1は、気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器2と、室内からの空気を吸い込んで利用側熱交換器2を通過させて吹き出す送風ファン3とを備えて構成されている。
凝縮器4と利用側熱交換器2との間に、凝縮器4で凝縮液化した冷媒液を、自然循環により利用側熱交換器2に移送するとともに、利用側熱交換器2で蒸発気化した冷媒ガスを凝縮器4に移送するに足るヘッド差が備えられている。
電子膨張弁7として、定常冷房運転状態で必要な最大開度〔室内ユニット1の空調(冷房)能力に応じて特定される〕の1.5倍以上の開き可能開度を有するものが選定されている。
比較手段17では、温度差算出手段16で算出された温度差と設定値(0.3T)とを比較し、算出温度差が設定値以上で無いときには未起動信号を、そして、算出温度差が設定値以上になったときに定常冷房運転移行信号をそれぞれ出力するようになっている。
先ず、運転スイッチ14がONされて運転信号が出力されているかどうかを判断する(S1)。
運転信号が出力されていれば、ステップS2に移行して、送風ファン3を駆動するなどの運転制御を行う。運転信号が出力されていなければ、ステップS1に戻る。
冷房モードで無ければ、暖房モードや換気モードなどの他の運転モードに移行する。冷房モードであれば、電子膨張弁7の開度を開き可能開度まで開いてからステップS4に移行し、温度差ΔTが設定温度差以上かどうか、すなわち、起動しているかどうかを判断する。
すなわち、第2の冷媒温度センサ11で測定される冷媒温度と第1の冷媒温度センサ10で測定される冷媒温度との冷媒温度差を算出し、その冷媒温度差が第1の設定値(例えば、4)以下のときには、電子膨張弁7の開度を設定量閉じ、冷媒温度差が第2の設定値(例えば、10)以上のときには、電子膨張弁7の開度を設定量開き、そして、冷媒温度差が第1の設定値と第2の設定値と間であるときには、電子膨張弁7の開度をそのままの状態に維持し、常に設定温度の温調空気を吹き出すことができるように冷房運転を行うようになっている。
これにより、定常冷房運転状態で冷媒液を制御する上での電子膨張弁の必要な最大開度にかかわらず、起動時には、選定した電子膨張弁自体の最大開度を開き可能開度として、冷媒ガスを抵抗少なく流動させ、一層迅速にガス抜きを行うことができる。
したがって、空調場所に応じて好適に起動でき、しかも、それ自体の最大開度が同じ電子膨張弁でもって様々な空調場所に使用できるから、設計上での自由度が高くなり、設計を容易に行えるという効果を発揮させることができる。
すなわち、実施例1における給気温度センサ8と還気温度センサ9とに代えて、電子膨張弁7の上流側に冷媒液配管5内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサ31が設けられ、また、利用側熱交換器2より下流側に冷媒ガス配管6内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサ32が設けられ、入口側圧力センサ31および出口側圧力センサ32がコントローラ12に接続されている。
比較手段17では、圧力差算出手段33で算出された圧力差と設定値(0.3P)とを比較し、算出圧力差が設定値以上で無いときには未起動信号を、そして、算出圧力差が設定値以上になったときに定常冷房運転移行信号を出力するようになっている。
比較手段17では、温度差算出手段16で算出された温度差定常冷房運転移行信号をそれぞれ出力するようになっている。
起動不能判別手段19では、冷房運転の起動後設定時間経過しても圧力差算出手段33で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力するようになっている。
2…利用側熱交換器
4…凝縮器
5…冷媒液配管
6…冷媒ガス配管
7…電子膨張弁
8…給気温度センサ
9…還気温度センサ
16…温度差算出手段
17…比較手段
18…開度制御手段
19…起動不能判別手段
20…支援室内ユニット選出手段
22…異常判別手段
31…入口側圧力センサ
32…出口側圧力センサ
33…圧力差算出手段
Claims (7)
- 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置に前記室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置で、かつ、鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記利用側熱交換器から吹き出される温調空気の給気温度を測定する給気温度センサと、
前記利用側熱交換器に戻される温調空気の還気温度を測定する還気温度センサと、
前記還気温度センサで測定される還気温度と前記給気温度センサで測定される給気温度との差を算出する温度差算出手段と、
前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記温度差算出手段で算出された温度差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行温度差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置でかつ前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置に前記室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 気体と液体とに相変化する冷媒を蒸発気化して冷熱を放熱する利用側熱交換器を備えた室内ユニットを複数個設け、前記利用側熱交換器と、冷媒を凝縮液化する凝縮器とを冷媒液配管と冷媒ガス配管とを介して接続し、前記凝縮器を前記利用側熱交換器よりも上方に配置し、前記凝縮器と前記利用側熱交換器との間に、自然循環により前記凝縮器で凝縮液化した冷媒液を前記利用側熱交換器に移送するとともに、前記利用側熱交換器で蒸発気化した冷媒ガスを前記凝縮器に移送するに足るヘッド差を備え、前記冷媒液配管に、前記利用側熱交換器に供給する冷媒液量を調整する電子膨張弁を設けた冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
上下方向に高さの異なる位置で、かつ、鉛直方向の冷媒液配管に水平方向に距離が異なる状態で室内ユニットが設けられ、
前記電子膨張弁の上流側で冷媒液配管内の入口側圧力を測定する入口側圧力センサと、
前記利用側熱交換器より下流側で冷媒ガス配管内の出口側圧力を測定する出口側圧力センサと、
前記入口側圧力センサで測定される入口側圧力と前記出口側圧力センサで測定される出口側圧力との差を算出する圧力差算出手段と、
前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差になったときに定常冷房運転移行信号を出力する比較手段と、
冷房運転の起動後に前記比較手段からの定常冷房運転移行信号に応答して前記電子膨張弁の開度を定常冷房運転状態で必要な開度に切り換える開度制御手段と、
冷房運転の起動後設定時間経過しても前記圧力差算出手段で算出された圧力差が定常冷房運転状態に移行可能な状態と判断できる定常移行圧力差にならなかったときに起動不能信号を出力する起動不能判別手段と、
低位置でかつ前記鉛直方向の冷媒液配管から遠い位置にある室内ユニットほど優先順位が高くなるように設定するとともに前記起動不能判別手段からの起動不能信号に応答して、起動予定の室内ユニットと冷房運転状態の室内ユニットとを除いた室内ユニットのうちの優先順位の高い室内ユニットから順に起動支援信号を出力し該当する室内ユニットの電子膨張弁を開く支援室内ユニット選出手段と、
を備えたことを特徴とする冷媒自然循環式冷房システム。 - 請求項1、2、3、4、5、6のいずれかに記載の冷媒自然循環式冷房システムにおいて、
前記支援室内ユニット選出手段から該当する室内ユニットの全てに起動支援信号を出力して支援動作を完了した後にも前記起動不能判別手段からの起動不能信号を受けたときに異常信号を出力する異常判別手段を備えたものである冷媒自然循環式冷房システム。
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