JP4210828B2 - 生理活性物質担体用ポリマー粒子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、粒子表面に抗体等のタンパク物質、DNA・RNA等の核酸物質あるいは生理活性糖鎖化合物等(以下、生理活性物質という)を結合させて医学・生物学分野で使用する担体用ポリマー粒子に関する。さらに詳しくは粒子表面が高度に親水化されており、目的としない生理活性物質の吸着(非特異吸着)が少ない担体用ポリマー粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、医学・生物学用途での担体用ポリマー粒子としてはポリスチレン粒子またはカルボキシル基変性ポリスチレン粒子が広く使用されていた。しかしながら、これらポリスチレン系の粒子はタンパク等に親和性が高く、目的とする生理活性物質以外の成分を粒子表面に吸着(これを非特異吸着という)して使用する上での大きな障害になっていた。
これに対して、粒子表面に目的の生理活性物質をつけたあと、残りの粒子表面をウシ血清アルブミン(BSA)等の害の少ないタンパクを先に吸着させておくブロッキングの手法が用いられているが効果は完全ではなかった。また、グリシジルメタクリレートを単量体として多量に使用して重合して得られた粒子がタンパク質の非特異吸着が少ないとされているが(例えば特許公報2,753,762が挙げられる)、反応性の高いエポキシ基が粒子表面に多量に存在するために使用用途に大きな制限があった。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明者は、非特異吸着が少なく、かつ、比較的穏やかな粒子表面で医学・生物学分野で広く使用できる担体用ポリマー粒子の開発を目指して鋭意検討を行い、特定の構造のラジカル重合性のビニル単量体を一定量以上使用して乳化重合することで得られる粒子が非特異吸着が少ないことを見いだし本発明に到達した。本発明の特定の構造の単量体は一般に水溶性が高く、これを多量に使用する乳化重合は通常では重合安定性が劣悪となるが、本発明の製造方法を用いると安定に合成できる。
本発明で得られる担体ポリマー粒子は粒子表面の化学的な活性を低く合成することができ、化学的に不安定な生理活性物質の生理活性を損なわずに粒子に結合できる。また、使用者が望めば本発明のポリマー粒子の合成の際またはその後に活性な官能基を粒子表面に導入して生理活性物質と強固な化学結合を行なうことも可能である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第一の発明として、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を10重量%以上含有する単量体組成物を乳化重合して得られる生理活性物質担体用ポリマー粒子であり、第二の発明として、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が30重量%未満の単量体10〜95重量部を乳化重合した後、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体90〜5重量部を添加して乳化重合して得られる生理活性物質担体用ポリマー粒子の製造方法を提供するものである。
一般式(1)
CH2=CR1−CO−(OCHR3CH2)n−OR2
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。)
一般式(2)
CH2=CR1−CO−(OCH2CH2)n−OCO−CR1=CH2
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。)
【0005】
本発明において一般式(1)で表される化合物の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基の一置換エステルの(メタ)アクリレート類、連鎖数2〜40のポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールを側鎖とする(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレートを用いると乳化重合での重合安定性が良好であり、かつ、得られる粒子の非特異吸着性がほとんどないことから本発明にもっとも適している。この理由は定かではないが、オリゴエチレングリコールの近接した二つのエーテル結合酸素がタンパクとの親和性を低下させるためと推察される。また、2−ヒドロキシエチルメタクリレートまたは2−ヒドロキシエチルアクリレートは得られる粒子の非特異吸着性が少ない点で好ましい。また、一般式(1)中のnが30を超えると水系媒体中での重合安定性が劣悪になり、本発明の粒子を合成することが困難になる。
【0006】
一般式(2)で表される化合物としては、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
これらのうち、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレートが生理活性物質の非特異吸着量の低下効果が大きい点および水系媒体中での重合安定性が良好な点で好ましい。また、一般式(2)中のnが30を超えると水系媒体中での重合安定性が劣悪になり、本発明の粒子の合成が困難になる。
一般式(1)で表される化合物および一般式(2)で表される化合物は2種以上併用して用いることができる。
【0007】
本発明で使用する一般式(1)および(2)の化合物以外の単量体としては乳化重合が可能であれば特に制限はない。具体例を挙げると、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル; アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸等が挙げられる。また、必要に応じて、グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルベンジルアミン、アクリルアミドt-ブチルスルホン酸、2−スルホエチルメタクリレート、クロルメチルスチレン等の特定官能基含有単量体を使用することもできる。
【0008】
本発明では乳化重合にあたり、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計の使用割合は全単量体の10重量%以上、好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは40重量%、特に好ましくは50重量%以上である。ここで前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が全単量体の10重量%より少ないと得られるポリマー粒子のタンパク吸着量が高くなり、医学生物学用途での担体としては不都合な非特異吸着が生じる。
【0009】
本発明の乳化重合において、単量体の添加方法には特に制限はなく、一括添加して重合するほかに、重合に従って単量体を分割してあるいは連続的に添加することができるが、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が30重量%未満の単量体(A)10〜95重量部を乳化重合した後、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体(B)90〜5重量部(ただし、単量体(A)と単量体(B)の合計は100重量部とする)を添加して乳化重合する方法が好ましい。
【0010】
このように、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を乳化重合の前半で低くすることで、乳化重合における凝集物を低減して重合安定性が大きく改善されるほか、粒子径の制御範囲が拡大する。ここで、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が30重量%未満である単量体(A)の使用量が10重量部未満で、次工程の前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体(B)が90重量部を超えると、重合安定性の改良および粒径制御範囲の拡大に関して実質的な効果が得られない。一方、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が30重量%未満の単量体(A)が95重量部を超え、次工程の前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体(B)が5重量部未満になると本発明で規定する単量体から得られるポリマー成分による粒子の被覆が不十分となり、得られる粒子のタンパク吸着量が高くなって、医学生物学用途での担体粒子としては不都合な非特異吸着が生じる。
【0011】
本発明の乳化重合では、いわゆるソープフリー重合も含み、乳化剤、界面活性剤なしの重合が可能である。本発明では水酸基またはエーテル基(-O-で表される基)を多量に有する親水性が高いポリマー粒子が形成されるために、乳化剤なしのソープフリー重合でも比較的安定に重合が可能になった。また、ソープフリー重合では粒径が比較的大きくなり、医学、生物学用途での粒子の取り扱いが容易になる利点がある。本発明で乳化剤を使用することも当然可能であり、通常の陰イオン乳化剤、陽イオン乳化剤、非イオン乳化剤が使用できる。
【0012】
本発明での重合開始剤は通常の乳化重合で使用される重合開始剤が使用できる。特に過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩開始剤あるいはアスコルビン酸/クメンヒドロペルオキシド系等のレドックス開始剤が良好に使用できる。また、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤も使用できる。特に2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオアミジン)2塩酸塩等のアミノ基含有アゾ系開始剤を使用すると開始剤末端のアミノ基が粒子表面に残留して医学生物学用途で使用するときに特定の生理活性物質を粒子表面に化学結合で結合させることが可能になり好ましい。
【0013】
本発明の乳化重合においては乳化剤、界面活性剤を用いることができ、この量で粒径の調整ができるが、得られる医学生物学分野向けの担体粒子として性能を損なわないために、乳化剤、界面活性剤は可能な限り減らすことが好ましく、これらを使用しないソープフリー乳化重合が好ましい。
また、ソープフリー重合では粒子径が大きくなり、担体粒子としての取り扱いが容易になる。
【0014】
本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子は、乳化重合の後、必要があればスチームストリップ等で残留単量体の除去を行い、pH調整、透析・限外ろ過・遠心分離等で粒子表面を洗浄した上で医学生物学用途での担体粒子として使用できる。従来のポリスチレン系の担体粒子と比べて、本発明の担体粒子はタンパク、核酸等の吸着が格段に小さいことに大きな特徴がある。このため、本発明の担体粒子では目的とするタンパク等の生理活性物質を粒子に保持させる(感作させる)ためには主に化学結合法を用いることが好ましい。
このために感作させる生理活性物質に応じて適する官能基を有する単量体をあらかじめ重合の際、特に重合の後半部に存在させて粒子表面に組み込むことができる。この目的にはメタクリル酸、アクリル酸、フマル酸、イタコン酸のカルボン酸モノマー、グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマー、ビニルベンジルアミン、p-アミノスチレン等のアミノ基含有モノマー等が用いられる。このうち、エポキシ基は重合後にその処理条件で多くの官能基に変換することが可能であり、有用である。また、本発明では特定のアミノ基を含有するラジカル重合開始剤を用いると重合した粒子表面に開始剤残基のアミノ基が存在し、タンパク・核酸・糖鎖等の生理活性物質と化学結合させることができる。
【0015】
本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子表面には直接タンパク、核酸、糖鎖物質等の生理活性物質を結合させて使用することができるが、粒子表面に二官能のスペーサ化合物の一端を結合させ、他方に生理活性物質を結合させることで生理活性物質が粒子表面から若干の距離を離すことができる。
粒子がアミノ基変性粒子である場合、このスペーサ化合物としてはエチレングリコールジグリシジルエーテルおよびその誘導体が挙げられる。生理活性物質が粒子表面から離れることで、生理活性物質の活性が大いに向上し、均一溶液中での値に近づき、時にはそれを超えることも期待できる。
本発明の担体粒子へのタンパク、核酸、糖鎖物質等の生理活性物質の感作法については、従来の化学結合法として通常のプロセス(プロトコール)が適用できる。
【0016】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。
なお、本実施例中において部および%は重量基準である。
実施例1
2Lガラスフラスコにイオン交換水1800ml、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1g、モノマーとして、スチレン36g、ヒドロキシエチルメタクリレート60g、ジビニルベンゼン1g、メタクリル酸3gを入れ、120rpmで攪拌しながら窒素置換をして75℃に昇温した。75℃になったところで開始剤の3%過硫酸カリウム水溶液30gを添加し、75℃で12時間の重合を行った。重合収率99%、300メッシュろ過の凝集物0.1重量%で粒子径0.3μmのポリマー粒子の水分散体を得た。
1%水酸化ナトリウムでpHを8に調整した後、10,000rpm×15分の遠心分離で粒子を沈降させて上澄みを捨てイオン交換水で再分散することを3回繰り返して粒子の精製を行った。
【0017】
比較例1および2
従来の担体用ポリマー粒子としてのポリスチレン粒子および変性ポリスチレン粒子を得るために以下の重合を行った。
モノマーとして、スチレン100gあるいはスチレン97gとメタクリル酸3gを使用したほかは実施例1と同様にして、比較例1のポリスチレン粒子および比較例2のカルボン酸変性ポリスチレン粒子の水分散体を得た。
比較例1の粒子の粒子径は0.3μm、比較例2の粒子の粒子径は0.24μmであった。これらは実施例1と同様の精製を行った。
【0018】
実施例2−9
スチレン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジビニルベンゼン、メタクリル酸、および他の単量体の量を表1に示す量とした以外は、実施例1と同様にして実施例2−9の担体粒子を得た。
【0019】
【表1】
モノマー(1):ポリエチレングリコール(n=9)モノメタクリレート
【0020】
実施例10〜14、比較例3〜4
2Lガラスフラスコにイオン交換水1800ml、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.05g、モノマーとして、スチレン18.5g、ジビニルベンゼン0.5g、メタクリル酸1gを入れ、120rpmで攪拌しながら窒素置換をして75℃に昇温した。75℃になったところで3%過硫酸カリウム水溶液10gを添加し、75℃で2時間の第一段の重合を行った。第一段のモノマー量は20重量部となる。2時間目にスチレン26.5g、ヒドロキシエチルメタクリレート50g、ジビニルベンゼン0.5g、メタクリル酸3gおよび 3%過硫酸カリウム水溶液20gを添加し、引き続き75℃で10時間かけて第二段の重合を行った。(第二段のモノマー量は80重量部) 重合収率99%、300メッシュろ過での凝集物0.01重量%で粒子径0.65μmのポリマー粒子分散体を得た。
この粒子は実施例1と同様に粒子の精製を行なった。
また、第一段と第二段のモノマー種と量を表2のとおり変えたほかは実施例10と同様にして実施例11〜14、比較例3〜4の粒子の合成を行った。実施例11,12,13、14はそれぞれ第一段のモノマー量が10,40,70、95重量部である。比較例3は第一段でのモノマー組成中での本発明で規定する一般式(1)あるいは(2)の構造の単量体の含量が高すぎる例であり、第一段目の重合途中で凝集物が多量に発生して重合を続けることができなかった。 比較例4は第二段の重合でのモノマー組成中での本発明で規定する一般式(1)あるいは(2)の構造の単量体の含量が低すぎる例である。
【0021】
実施例15
2Lガラスフラスコにイオン交換水1800ml、モノマーとして、メチルメタクリレート19.8g、ジビニルベンゼン0.2gを入れ、120rpmで攪拌しながら窒素置換をして75℃に昇温した。75℃になったところで重合開始剤として2、2‘−アゾビス(2−メチルプロピオアミジン)2塩酸塩の3%水溶液10gを添加し、75℃で2時間の第一段の重合を行った。第一段のモノマー量は20重量部となる。 2時間目から3時間かけて、メチルメタクリレート19.5g、グリセロールモノメタクリレート60g、ジビニルベンゼン0.5gおよび 2、2‘−アゾビス(2−メチルプロピオアミジン)2塩酸塩の1%水溶液60gを連続的に添加して第二段の重合を行った。(第二段のモノマー量は80重量部) 75℃で12時間の重合を行って、重合収率99%、300メッシュろ過での凝集物0.05重量%で粒子径0.60μmのカチオン性のポリマー粒子分散体を得た。
この粒子は実施例1と同様に遠心精製を3回行ったのち、抗AFPモノクロ抗体の水溶液に添加して38℃で緩やかに転倒攪拌することで粒子表面の開始剤残基である活性なアミノ基と抗体のカルボキシル基が反応し、粒子表面に抗AFPモノクロ抗体が化学結合した。ここで得られた抗体感作粒子を化学発光AFP免疫検査試薬として評価した結果を表に示す。簡便な粒子への感作操作で良好な性能の化学結合感作の粒子検査薬が得られた。
【0022】
【表2】
【0023】
実施例16
2Lガラスフラスコにイオン交換水1500ml、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1g、モノマーとして、スチレン16.5g、2−メトキシエチルアクリレート80g、ジビニルベンゼン0.5g、メタクリル酸3gを入れ、120rpmで攪拌しながら窒素置換をして75℃に昇温した。75℃になったところで開始剤の3%過硫酸カリウム水溶液30gを添加し、75℃で12時間の重合を行った。重合収率99%、300メッシュろ過での凝集物0.1重量%で粒子径0.3μmのカルボキシル基変性タイプの本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子の水分散体を得た。
1%水酸化ナトリウムでpHを8に調整した後、10,000rpm×30分の遠心分離で粒子を沈降させて上澄みを捨てイオン交換水で再分散することを3回繰り返して粒子の精製を行った。
【0024】
実施例17−23
スチレン、2-メトキシエチルアクリレート、2-メトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(n=23)メタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(n=9)ジメタクリレート、ジビニルベンゼン、メタクリル酸の量を表または表3に示すとおりとした以外は、実施例16と同様にして実施例17−23の担体粒子を得た。
【0025】
【表3】
【0026】
評価例(タンパク、核酸の物理吸着量の評価)
実施例1で調製した本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子(粒子径0.3μm)の10%水分散液0.1ml(粒子固形分量10mg)を1mlリン酸生理食塩水(PBS)で3回遠心洗浄した後、それぞれをウシ血清アルブミン20mg、ヒトIgG 20mg、カゼイン20mgまたはcalf DNA(粗精製)1mgを溶解したPBSに入れ各1mlとした。上記の粒子とタンパク、または、粒子と核酸の混合液を25℃で2時間インキュベートした後に、遠心分離し、上澄を220-320nmでの吸光度測定を行って粒子に未吸着の液相中のタンパクまたは核酸の濃度を定量し、これから粒子への吸着量を計算した。ペレットはPBSで3回遠心洗浄し、最終的に0.1mlのPBSに分散させた。
同様にして実施例2−15および比較例1−4で得られた粒子についても評価を行った。
結果を表4−6に示す。本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子は従来のポリスチレン系の担体粒子と比べて格段にタンパク、核酸の吸着量が少ないことが分かる。
【0027】
評価例(担体粒子から化学発光法AFP免疫検査試薬の作製と評価)
実施例1で調製したカルボキシル基変性タイプの本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子の10%水分散液(粒子径0.3μm)0.1ml(粒子固形分量10mg)を1mlリン酸生理食塩水(PBS)で3回遠心洗浄した後、固形物に0.1mM塩酸水溶液(pH=5.5)を添加して遠心分離処理する操作を3回繰り返すことにより、粒子の洗浄処理を行った。その後、1−エチル−3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(同仁化学社製)5mgを溶解した0.1mM塩酸水溶液0.1mLを添加し、40℃で2時間攪拌し、更に、抗AFPモノクロ抗体0.1mgを溶解した0.1mM塩酸水溶液を0.1mLを添加し、室温で1時間攪拌した後、1重量%カゼイン溶液0.1mlを加え、室温で14時間攪拌することより、粒子の表面に抗AFPモノクロ抗体を固定化した粒子を調製した。
次いで、このAFP抗体粒子を含む溶液を遠心分離処理し、固形物に0.1重量%牛血清アルブミン(BSA)を含むpH7.2のリン酸塩緩衝液(PBS)を添加して遠心分離処理する操作を3回繰り返すことにより、未反応のAFP抗体を除去し、実施例1の担体粒子をもちいた抗体感作粒子を得た。最終粒子固形分は1%に調製した。
実施例2−15および比較例1−4の粒子についても同様の操作を行い抗体を感作した。
上記調製した抗体感作粒子10μlにAFP抗原、0, 10, 50, 100, 500ng/mlを添加し、室温で10分静置した後、アルカリフォスフォターゼ標識したAFP抗体コンジュゲット200μgを加え、室温で10分反応させた。未反応物を除去するために、粒子をPBSで4回遠心洗浄した。最終的に沈降固形分(粒子)を100μlのルミパルスAMPPD基質液(アダマンチル−1,2−ジオキセタンフォスフェイト試薬液、富士レビオ(株)) に分散し、5分後の化学発光値を測定した。
結果を表4−6に示す。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【発明の効果】
本発明により、粒子表面に目的とする抗体・核酸・糖鎖物質等の生理活性物質を結合させ、かつ、非特異吸着の少ない担体用ポリマー粒子が提供される。また、本発明の特定モノマーを一定量以上使用する乳化重合では重合安定性が悪くなることがあるが、本発明の実施対応項で示したように重合の後半で特定モノマーを増やすことで解決できた。
本発明の担体粒子を用いることで、これまでより高い感度でかつ検知濃度範囲の広いラテックス診断薬、特定のDNA・RNAを捕捉、精製、濃縮する特異核酸捕捉粒子、特定のタンパク分離粒子、DNA転写制御因子タンパクの捕集粒子等を調整することができる。さらにこれら粒子をカラムに詰めると、特定の生理活性物質を検知、捕集するアフィニティクロマトができる。またこれら粒子をプレートに並べて使用することも可能である。
本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子の表面に医薬候補物質を結合させ、これをカラムに詰める、またはろ紙や薄層ゲルに担持させる、さらにはプレートに点着させたところに、細胞分解物あるいはタンパクを流して粒子に親和性のある成分を分別・分離することができる。これにより、医薬候補物質と相互作用する生体部位を探知することができる。あるいは逆に、本発明の生理活性物質担体用ポリマー粒子の表面に特定のタンパク、核酸、糖鎖等の生理活性物質を結合させ、これを詰めたカラム、ろ紙、薄層ゲルまたはプレートに医薬候補物質を流して粒子に親和性のある成分を分別・分離することで医薬物質をスクリーニングすることができる。
Claims (6)
- タンパク物質、核酸物質あるいは生理活性糖鎖化合物である生理活性物質を結合させるための担体用ポリマー粒子であって、
下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を10重量%以上含有する単量体を、アミノ基を有するアゾ系ラジカル重合開始剤の存在下で乳化重合して得られることを特徴とする生理活性物質担体用ポリマー粒子。
一般式(1)
CH2=CR1−CO−(OCHR3CH2)n−OR2
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、R2は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、R3は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。)
一般式(2)
CH2=CR1−CO−(OCH2CH2)n−OCO−CR1=CH2
(式中、R1は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。) - 前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体を重合して得られる請求項1記載の生理活性物質担体用ポリマー粒子。
- 前記一般式(1)で表される化合物が2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレートおよび2−エトキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の生理活性物質担体用ポリマー粒子。
- 前記一般式(2)で表される化合物がエチレングリコールジアクリレートおよびエチレングリコールジメタクリレートもしくはいずれか一方であることを特徴とする請求項1記載の生理活性物質担体用ポリマー粒子。
- タンパク質、核酸物質あるいは生理活性糖鎖化合物である生理活性物質を結合させるための担体用ポリマー粒子の製造方法であって、
下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計が30重量%未満の単量体(A)10〜95重量部を、アミノ基を有するアゾ系ラジカル重合開始剤の存在下で乳化重合した後、下記一般式(1)で表される化合物および下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を含有し、かつ、前記一般式(1)で表される化合物および前記一般式(2)で表される化合物の合計を30重量%以上含有する単量体(B)90〜5重量部(ただし、単量体(A)と単量体(B)の合計は100重量部とする)を添加し、アミノ基を有するアゾ系ラジカル重合開始剤の存在下でさらに乳化重合することを特徴とする生理活性物質担体用ポリマー粒子の製造方法。
一般式(1)
CH 2 =CR 1 −CO−(OCHR 3 CH 2 )n−OR 2
(式中、R 1 は水素原子またはメチル基を示し、R 2 は水素原子、メチル基またはエチル基を示し、R 3 は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。)
一般式(2)
CH 2 =CR 1 −CO−(OCH 2 CH 2 )n−OCO−CR 1 =CH 2
(式中、R 1 は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜30の数を示す。) - 前記開始剤残基のアミノ基を表面に有する請求項1記載の生理活性物質担体用ポリマー粒子。
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