JP4299796B2 - ヒートシンク固定構造 - Google Patents
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Description
したがって、従来から電子部品の放熱には重点的な対策が取られている。例えば、CPU等の発熱素子においては、プリント基板に当該CPU等の発熱素子を半田付け等により取り付けた後、ヒートシンクをCPU等の電子部品の表面に密着させ、ヒートシンクにより放熱を促す方法が一般的に取られている。
また、他の例としては、CPU等の発熱素子に直接ヒートシンクを取り付け固定するための構造を有するものや、プリント基板にヒートシンクを取り付け固定するための構造を有するものも考えられる。
また、CPU等の発熱素子に直接ヒートシンクを固定するための構造を有する方式も考えられる。しかし、その方式を採用しても、ソケット等に固定する構造を有する場合と同様に、CPU等にヒートシンクを固定するための構造物が必要となり、当該CPU等に当該構造物を設けるための設計上および製造上の手間が必要となるとともに、当該CPU等の当該構造物自体に負荷がかかるためCPU等の当該構造物部分が変形する危険性があった。
また、パチンコ、スロットマシン業界では、プリント基板に対する不正行為防止のため、プリント基板を基板ケースに入れるという方策がとられている。そのような構造を用いている電子機器については、当該基板ケースを有効に利用してヒートシンクを取り付ける細工をすることができれば、かかる課題を解決することができることとなる。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、ベースと、ベースに固定されるプリント基板と、プリント基板に取り付けられる発熱素子と、発熱素子の熱を発散するためのヒートシンクとを備えたヒートシンク固定構造であって、当該ヒートシンクはベースに固定するようにすることにより、ソケット等、プリント基板および発熱素子にヒートシンクを固定するための構造を必要としないようにして、ソケット等、プリント基板および発熱素子にかかる構造を有するための設計上および製造上の手間を省き、加えて、ソケット等、プリント基板および発熱素子に余計な負荷をかけずに、ヒートシンクをCPU等の発熱素子に密着させ固定することができるようなヒートシンク固定構造を提供することを目的とする。
さらに、請求項1記載の発明は、ヒートシンクにはベースに固定される被固定部を設け、ベースには底板と、被固定部を固定可能に形成されている固定部と、この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを設け、固定部は、ヒートシンクを発熱素子に載置した状態では被固定部まで達しないようにすることにより、ソケット等、プリント基板および発熱素子に、強い負荷が加わった場合に弾性変形部が弾性変形するようにして、ソケット等、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができるようなヒートシンク固定構造を提供することを目的とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、ベースと、ベースに固定されるプリント基板と、プリント基板に取り付けられる発熱素子と、発熱素子の熱を発散するためのヒートシンクと、発熱素子とヒートシンクとの間に介在して発熱素子とヒートシンクとの間で熱伝達を行うための熱伝導シートとを備えたヒートシンク固定構造であって、当該ヒートシンクはベースに固定するようにすることにより、ソケット等、プリント基板および発熱素子にヒートシンクを固定するための構造を必要としないようにして、ソケット等、プリント基板および発熱素子にかかる構造を有するための設計上および製造上の手間を省き、加えて、ソケット等、プリント基板および発熱素子に余計な負荷をかけずに、ヒートシンクをCPU等の発熱素子に密着させ固定することができるようなヒートシンク固定構造を提供することを目的とする。
さらに、請求項2記載の発明は、ヒートシンクにはベースに固定される被固定部を設け、ベースには底板と、被固定部を固定可能に形成されている固定部と、この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを設け、固定部は、熱伝導シートを発熱素子の表面に載置するとともにヒートシンクを熱伝導シート上に載置した状態では、被固定部まで達しないようにすることにより、ソケット等、プリント基板および発熱素子に、強い負荷が加わった場合に弾性変形部が弾性変形するようにして、ソケット等、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができるようなヒートシンク固定構造を提供することを目的とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、上記の請求項1又は2記載の発明の目的に加えて、底板に、2本の長孔と当該2本の長孔の端部を連結する連結孔とを形成し、両長孔の間を弾性変形部としたことにより、ベースの底板に簡単な構造を加えることのみで固定部の変位を可能とするようにするようにして、ソケット等、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができるようなヒートシンク固定構造を提供することを目的とする。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、ベース(10)と、ベース(10)に固定されるプリント基板(30)と、ベース(10)と反対側に位置するようにプリント基板に(30)取り付けられる発熱素子(50)と、発熱素子(50)の熱を発散するためのヒートシンク(70)とを備えたヒートシンク固定構造であって、ヒートシンク(70)は、受熱面と放熱部(71)とを備え、受熱面が発熱素子(50)の表面に圧接するようにベース(10)に固定され、ヒートシンク(70)は、ベース(10)に固定される被固定部(74)を有し、ベース(10)は、底板(11)と、この底板(11)からヒートシンク(70)の被固定部(74)方向へ向けて突出し、かつ、被固定部(74)を固定可能なように形成されている固定部(24)と、この固定部(24)をヒートシンク(70)の被固定部(74)方向へ向けて変位可能な弾性変形部(15)とを有し、前記固定部(24)は、ヒートシンク(70)を発熱素子(50)の表面に載置した状態では被固定部(74)まで達しないように形成されていることを特徴とする。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、ベース(10)と、ベース(10)に固定されるプリント基板(30)と、ベース(10)と反対側に位置するようにプリント基板に(30)取り付けられる発熱素子(50)と、発熱素子(50)の熱を発散するためのヒートシンク(70)と、発熱素子(50)とヒートシンク(70)との間に介在して発熱素子(50)とヒートシンク(70)との間で熱伝達を行うための熱伝達シート(60)とを備えたヒートシンク固定構造であって、ヒートシンク(70)は、受熱面と放熱部(71)とを備え、受熱面が熱伝達シート(60)に圧接するようにベース(10)に固定され、ヒートシンク(70)は、ベース(10)に固定される被固定部(74)を有し、ベース(10)は、底板(11)と、この底板(11)からヒートシンク(70)の被固定部(74)方向へ向けて突出し、かつ、被固定部(74)を固定可能なように形成されている固定部(24)と、この固定部(24)をヒートシンク(70)の被固定部(74)方向へ向けて変位可能な弾性変形部(15)とを有し、前記固定部(24)は、熱伝導シート(60)を発熱素子(50)の表面に載置するとともにヒートシンク(70)を熱伝導シート(60)上に載置した状態では、被固定部(74)まで達しないように形成されていることを特徴とする。
また、「プリント基板(30)」は、ベース(10)に固定されている。また、「プリント基板(30)」は、ベース(10)側の面と反ベース(10)側の面とを有している。ここで、反ベース(10)側の面は、電子部品が取り付けられる面であり、ベース(10)側の面は、取り付けた電子部品が半田付け等をされることにより固定される面である。
また、「発熱素子(50)」は、CPU等の電子部品を示す。「発熱素子(50)」は、内部部品の高集積化、動作クロックの高周波数化に伴い発熱量が増大し、動作の安定化および製品寿命を長く保つため放熱が必要になる。また、「発熱素子(50)」は、プリント基板(30)の反ベース(10)側の面に取り付けられる。「発熱素子(50)」は、一方の面をプリント基板側に取り付けられる取り付け面とし、他方の面は、外部に露出する表面としている。
また、「ヒートシンク(70)」は、発熱素子(50)が発生する熱を大気中に発散させるための部材を示す。したがって、「ヒートシンク(70)」は、例えば、アルミニウム等の熱伝達性および熱伝導性の良い材料を用いて形成できる。また、「ヒートシンク(70)」は、発熱素子(50)から熱を受け取る受熱面と受け取った熱を発散させるための放熱部(71)とを備えている。「ヒートシンク(70)」は、受熱面を発熱素子(50)の表面に圧接することにより発熱素子(50)の熱を受け取る。放熱部(71)は、表面積を増加させる部分を有することにより放熱効果を高めている。放熱部(71)は、表面積を増加させた形状を有すればその目的を達成できる。表面積を増加させる方法としては、例えば、複数の板状のフィンを備えたものや、複数のピンを備えたものが考えられる。
また、「固定部(24)」は、ヒートシンク(70)を、発熱素子(50)の表面に載置した状態では、被固定部(74)までは達していない。これは、ヒートシンク(70)を発熱素子(50)の表面方向へ圧接させる力を加えたときに、「固定部(24)」が被固定部(74)まで達するようにするためである。これにより、「固定部(24)」が被固定部(74)まで達した状態で固定された場合には、ヒートシンクと発熱素子の表面が圧接された状態になる。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明を限定したものであって、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、底板(11)に、固定部(24)の両側に位置する2本の長孔(14a)を設けるとともに、一方の長孔(14a)の端部と他方の長孔(14a)の端部とを連結する連結孔(14b)を設け、両長孔(14a)の間を弾性変形部(15)としたことを特徴とする。
また、「連結孔(14b)」は、2本の長孔(14a)の一方の長孔(14a)の端部と他方の長孔(14a)の端部とを連結する孔である。「長孔(14a)」および「連結孔(14b)」は、両方ともベース(10)の底板(11)を貫通している。これにより当該2本の長孔(14a)の間は、一端が底板(11)と連結しており、他端が自由端となっている形状になっている。したがって、当該2本の長孔(14a)の間は、板バネ状の形状を有することとなる。請求項3記載の発明では、このような形状を有する当該2本の長孔(14a)の間を弾性変形部(15)としている。
「弾性変形部(15)」は、固定部(24)をヒートシンク(70)の被固定部(74)方向へ向けて変位可能であれば良い。したがって、その機能を果たすのであれば、2本の長孔(14a)は、互いに交わらなければ直線状であっても曲線状であっても良い。また、「連結孔(14b)」も同様に、直線状であっても曲線状であっても良い。
ここで、「支持体(25)」は、ベース(10)の底板(11)のプリント基板(30)が取り付けられている面に突出し、かつ、プリント基板(30)の発熱素子(50)が取り付けられている部分の面の反対面に当接している部分である。例えば、底板(11)から発熱素子(50)方向へ突出し、プリント基板(30)の発熱素子(50)が取り付けられている部分の面の反対面に当接している円筒状の形態を有する部分を「支持体(25)」とすることができる。また、「支持体(25)」は、プリント基板(30)の発熱素子(50)が取り付けられている部分の面の反対面に当接していればその機能を果たす。したがって、「支持体(25)」は特定の形状に限られない。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明によれば、ベースと、プリント基板と、発熱素子と、ヒートシンクとを備えたヒートシンク固定構造であって、ヒートシンクをベースに固定するようにしたので、プリント基板および発熱素子にヒートシンクを固定するための構造を有することを必要としない。したがって、プリント基板および発熱素子に当該構造を有するための設計上および製造上の手間を省くことができる。加えて、当該構造を有するとヒートシンクを固定する際に当該構造に負荷がかかることが考えられるが、これに対し請求項1記載の発明は、当該構造を不要とすることにより当該構造に加わる負荷をかけずにすむことができる。
さらに、請求項1記載の発明によれば、ヒートシンクはベースに固定される被固定部を有し、ベースは底板と、固定部と、この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを有し、固定部は、ヒートシンクを発熱素子の表面に載置した状態では被固定部まで達しないようにしたので、ヒートシンクをベースに固定する際にプリント基板および発熱素子にある程度強い負荷が加わった場合には、弾性変形部が被固定方向へ向けて変位する。したがって、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができる。また、本発明にかかるヒートシンク固定構造を構成する各部品の寸法に誤差があっても、弾性変形部がその誤差をある程度吸収するため、略均一した押圧力によりヒートシンクと発熱素子とを圧接させることができる。また、各部品の寸法の誤差により圧接時に発熱素子およびプリント基板に歪みが発生し、それにより発熱素子およびプリント基板に負荷がかかることが考えられるが、この場合においても弾性変形部が各部品の寸法の誤差を吸収することができるため、そのような負荷を軽減することができる。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、ベースと、プリント基板と、発熱素子と、ヒートシンクと、熱伝達シートとを備えたヒートシンク固定構造であって、ヒートシンクをベースに固定するようにしたので、プリント基板および発熱素子にヒートシンクを固定するための構造を有することを必要としない。したがって、プリント基板および発熱素子に当該構造を有するための設計上および製造上の手間を省くことができる。加えて、当該構造を有するとヒートシンクを固定する際に当該構造に負荷がかかることが考えられるが、これに対し請求項2記載の発明は、当該構造を不要とすることにより当該構造に加わる負荷をかけずにすむことができる。
さらに、請求項2記載の発明によれば、ヒートシンクはベースに固定される被固定部を有し、ベースは底板と、固定部と、この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを有し、固定部は、熱伝導シートを発熱素子の表面に載置するとともにヒートシンクを熱伝導シート上に載置した状態では、被固定部まで達しないようにしたので、ヒートシンクをベースに固定する際にプリント基板および発熱素子にある程度強い負荷が加わった場合には、弾性変形部が被固定方向へ向けて変位する。したがって、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができる。また、本発明にかかるヒートシンク固定構造を構成する各部品の寸法に誤差があっても、弾性変形部がその誤差をある程度吸収するため、略均一した押圧力により、熱伝導シートを介して、ヒートシンクと発熱素子とを圧接させることができる。また、各部品の寸法の誤差により圧接時に発熱素子およびプリント基板に歪みが発生し、それにより発熱素子およびプリント基板に負荷がかかることが考えられるが、この場合においても弾性変形部が各部品の寸法の誤差を吸収することができるため、そのような負荷を軽減することができる。
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1又は2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明に加えて、底板に、固定部の両側に位置する2本の長孔と、当該2本の長孔の端部を連結する連結孔とを設け、両長孔の間を弾性変形部とした。よって、ベースの底板に比較的簡単な構造を加えることのみで固定部の変位が可能となる。これにより、プリント基板および発熱素子に加わる負荷を軽減することができる。
図1〜図5は、本実施形態を示すものである。図1は、本実施形態にかかるヒートシンク固定構造の平面図である。図2は、本実施形態にかかるヒートシンク固定構造の図1のII−II線断面図である。図3は、本実施形態にかかるヒートシンク固定構造の裏面図である。図4は、図2に示すII−II線断面のヒートシンク取り付けネジ締結前の部分拡大図である。図5は、図2に示すII−II線断面のヒートシンク取り付けネジ締結時の部分拡大図である。
(ベース10)
ベース10は、ABS等の樹脂を用い一体的に形成している。ベース10は、四角形の底板11と、底板11の周囲から立設する4枚の側板26とを有し、反底板側が開口している箱型形状をしている。底板11は、外面を筐体取り付け面とし、内面を基板取り付け面としている。
また、基板取り付け面には、ヒートシンク70を固定するための固定軸22を2箇所設けている。各固定軸22は所定の位置に設けられている。この所定の位置については後述する。各固定軸22は基板取り付け面から開口方向へ向けて突出している。
また、各固定軸22は固定部24と取り付け部23とを有している。固定部24は基板取り付け面に立設している。取り付け部23は固定部24の先端に連設している。また、固定部24と取り付け部23はいずれも中心を同一とする円筒形状をしている。加えて、固定部24と取り付け部23とは、円筒形状の内径が同一である。したがって、固定部24と取り付け部23は、内面が連続した状態に形成されている。ただし、取り付け部23の外径は固定部24の外径に比べて多少小さく形成している。したがって、固定部24と取り付け部23との連結部分は段差を有している。
固定軸22が立設している所定の位置とは、ヒートシンク70を発熱素子50に密着させ固定するのに適した位置をいう。したがって、当該所定の位置は、プリント基板30に搭載している発熱素子50の位置等により定めている。
また、底板11には、固定軸22の両側の位置に2本の長孔14aが設けられている。2本の長孔14aは平行に形成されている。また、底板11には、両長孔14aの一方の長孔14aと他方の長孔14aの端部を繋いでいる連結孔14bが設けられている。連結孔14bは、半円状の形状をしている。また、長孔14aおよび連結孔14bは底板を貫通している。したがって、2本の長孔14aおよび連結孔14bにより、底板11にはU字形の孔が形成されている。本実施例では、当該U字形の孔の両長孔14aの間を弾性変形部15としている。
当該弾性変形部15は、ベース10に連結している基端部分15aと、自由端になっている先端部分15bとを有している。先端部分15bは半円状に形成されている。これにより、当該弾性変形部15は、板バネ状の形状となり、基端部分15aを支点として先端部分15bを揺動する。また、先端部分15bには固定軸22が立設している。したがって、弾性変形部15は、固定軸22の固定部24をヒートシンク70の被固定部74方向へ向けて変位可能な状態にしている。
また、底板11の基板取り付け面には、2箇所支持体25が立設されている。各支持体25は、基板取り付け面から開口方向へ向けて突出している。各支持体25は円筒形状をしている。
また、支持体25の軸方向の長さは、ボス21の軸方向の長さと同じとしている。また、支持体25は、プリント基板30がベース10に取り付けられた場合に、プリント基板30の発熱素子50が搭載されている箇所の裏面に当接するような位置に立設されている。
(プリント基板30)
プリント基板30は、4角形の板状に作られている。プリント基板30は、反ベース10側の面を、電子部品等を搭載する部品取り付け面としている。プリント基板30は、ベース10側の面を、搭載した電子部品等を半田付けにより固定する半田付け面としている。また、プリント基板30には基板取り付け用孔が4箇所設けられている。各基板取り付け用孔はプリント基板30の各角部近傍に設けられている。各基板取り付け用孔は円孔に作られている。各基板取り付け用孔はプリント基板30を貫通している。
また、プリント基板30には、挿通孔32が2つ設けられている。各挿通孔32は、円孔に形成されている。各挿通孔32はプリント基板30を貫通している。また、挿通孔32は、底板11に立設している固定軸22を挿通させるためのものである。したがって、各挿通孔32の径は固定軸22の固定部24の外径よりも大きく形成されている。
(発熱素子50)
発熱素子50は、CPU等の部品をいう。発熱素子50は、高度の情報処理を行うことにより熱を発生する部品である。また、発熱素子50は薄い板状の形状をしている。発熱素子50は、プリント基板30の部品取り付け面に取り付けられる面を取り付け面とし、その反対側である面を表面としている。
(熱伝導シート60)
熱伝導シート60は、シリコン等熱伝導性の良く、かつ、弾性変形可能な板状の材料を用いて形成されている。熱伝導シート60は、発熱素子50の形状に合わせて形作られている。また、熱伝導シート60は、発熱素子50の表面を覆うような位置に載置されている。また、熱伝導シート60は、弾力性を有しており押圧すると凹む性質を有している。
ヒートシンク70は、アルミニウム等の熱伝導性が良く、かつ、他の材料からの熱伝達性も優れた金属性の材料を用いて形成されている。ヒートシンク70は一体的に形成されている。
また、ヒートシンク70は、基部72と放熱部71とを備えている。基部72は長方形の板状の形状をしている。基部72は一方の面を放熱面とし、他方の面を受熱面としている。本実施例にかかるヒートシンク固定構造では、ヒートシンク70は、受熱面を熱伝導シート60に圧接し、熱伝導シート60を介して発熱素子50の熱を受け取る。加えて、放熱面を大気中に露出することにより放熱を促している。
また、フィン設置部の放熱面側には、フィンを複数立設している。各フィンは、四角い板状に形成されている。各フィンは同一形状に形成されている。また、各フィンは、基部72の短辺方向に平行でフィン設置部の放熱面に垂直に立設されている。各フィンは一定間隔で立設されている。このとき、当該複数のフィンが立設している部分を放熱部71としている。
発熱素子50から受け取った熱がヒートシンク70内の熱伝導する距離を短くし、放熱の効率を良くするためである。
また、つば部の略中央には、つば部を貫通する円孔を設けている。本実施例では、当該円孔をつば部に設けることにより被固定部74を形成している。当該被固定部74は、ヒートシンク固定ネジ80を用いてヒートシンク70をベース10に取り付け固定するために用いられる。また、当該被固定部74の円孔の径は、取り付け部23の外径よりも若干大きく、かつ、嵌めあいに適するような寸法に形成している。すなわち、当該被固定部74の円孔は、固定軸22の取り付け部23と印ろうの関係にあるように形成している。これにより、ヒートシンク70を、略一定の位置に固定することができる。
ここで、ベース10の固定軸22の軸方向の長さについて記述する。
図4に示すように、本発明にかかるヒートシンク固定構造において、ヒートシンク70取り付け時には、まず、ヒートシンク70を熱伝導シート60上に載置する。ここで、この状態におけるプリント基板30の上面(部品取り付け面)から固定軸22の先端までの距離をEとする。このとき、プリント基板30上の発熱素子50の厚さをBとする。熱伝導シート60の厚さをCとする。ヒートシンク70の基部72の厚さをDとする。
このとき、固定軸22の軸方向の長さEは、E>B+CかつE<B+C+Dとなるように形成している。したがって、固定軸22(取り付け部23)の上端は、ヒートシンク70の基部72の上面から突出することはない。また、ヒートシンク70が固定される際は、熱伝シート60が押圧されて弾性変形し、熱伝導シートの厚さCが縮まることになる。したがって、そのことも考慮して固定軸22の軸方向の長さEを定める。
このとき、固定部24の軸方向の長さFは、F<B+Cとなるように形成している。したがって、固定部24の上端がヒートシンク70の基部72の下面(受熱面)に当接することはない。すなわち、固定部24は、ヒートシンク70を熱伝導シート60を介して発熱素子50の表面に載置した状態では、被固定部74まで達していない。つまり、ヒートシンク70の基部74の下面(受熱面)と固定部24の上端との間に隙間Aを形成することになる。
ベース10の底板11に立設している4箇所のボス21の先端面に、半田付け面が底板11の基板取り付け面側になるように、プリント基板30を置く。このとき、すでにプリント基板30には発熱素子50が取り付けられている。また、このとき、プリント基板30に形成されている2箇所の挿入孔32に、ベース10の底板11に形成されている2箇所の固定軸22を挿通させるようにする。また、このとき、プリント基板30の各基板取り付け用孔の位置が、各ボス21の内周面に形成されているメスネジの位置に合致するようにする。
その後、4本の基板取り付けネジ40を、プリント基板30の各基板取り付け用孔に挿通させながら各ボス21の内周面に形成されているメスネジに締結する。これにより、プリント基板30がベース10に固定される。
次に、受熱面が熱伝導シート60に密着するようにヒートシンク70を載置する。このとき、2箇所の被固定部74に形成している円孔と2箇所の固定軸22の取り付け部分23とをそれぞれ嵌め合せる。これにより、発熱素子50に対するヒートシンク70の位置が決められる。その後、2本のヒートシンク固定ネジ80を各被固定部74に形成している円孔に挿通させながらベース10の固定軸22の内周面に形成されているメスネジに締結する。これにより、ヒートシンク70をベース10に固定する。このとき、プリント基板30には、ヒートシンク70からベース11方向へ向けて押圧力が加わった状態になっている。
このときの発熱素子50およびプリント基板30に加わる押圧力について、図5に基づき説明する。
前述したように、本実施例にかかるヒートシンク固定構造は、ヒートシンク固定ネジ80を締結する前は、ヒートシンク70の基部72の下面(受熱面)と、ベース10の固定軸22の固定部24の上端部との間に隙間Aを有するように形成している(図4参照)。したがって、本実施例にかかるヒートシンク固定構造は、ヒートシンク固定ネジ80を固定軸22の内周面に形成されているメスネジに締結することにより、隙間Aが詰まる構造になっている。したがって、その際、熱伝導シート60を介してヒートシンク70と発熱素子50の表面とを圧接させることができる。
このとき、本実施例にかかるヒートシンク固定構造は、ヒートシンク70をベース10に固定しているので、プリント基板30および発熱素子50にヒートシンク70を圧接するための構造を有していない。したがって、プリント基板30および発熱素子50に当該構造を有するための設計上および製造上の手間を省くことができる。加えて、そのような構造を有するとヒートシンクを圧接する際に当該構造に負荷がかかるが、本実施例にかかるヒートシンク固定構造は、プリント基板30および発熱素子50に当該構造を要しないので、当該構造に加わる負荷をかけずにすむことができる。
また、本実施例では、2本のヒートシンク固定ネジ80により、ヒートシンク70をベース10に2箇所で固定している。このとき、構成される各部品の寸法に誤差があり、2箇所の隙間Aに違いがあっても、弾性変形部15が被固定部74方向へ向けて変位し、誤差をある程度吸収できる。したがって、略均一した押圧力により、熱伝導シート60を介してヒートシンクと発熱素子70の表面とを圧接することができる。また、発熱素子50およびプリント基板30に加わる歪等による負荷を軽減することができる。
また、前述と同様に構成される各部品の寸法に誤差があり、2箇所の隙間Aに違いがあっても、弾性変形部15が被固定部74方向へ向けて変位し、誤差をある程度吸収する。したがって、略均一した押圧力により熱伝導シート60を介してヒートシンク70と発熱素子50の表面とを圧接することができる。したがって、発熱素子50およびプリント基板30に加わる歪等による負荷を軽減することができる。
また、このとき、ベース10に、プリント基板30の半田付け面に当接する支持体25を設けている。したがって、ヒートシンク70と発熱素子50とを圧接させる際に、発熱素子50およびプリント基板30に押圧力Gが加わっても、押圧力Gに対して支持体25が支える構造になっている。これにより、発熱素子50およびプリント基板30の撓み防止、すなわち、発熱素子50およびプリント基板30がベース10方向へ向かって凸状になる変形を防止することができる。
なお、本実施例では、熱伝導シート60を介して発熱素子50とヒートシンク70との間で熱伝達を行うようにしているが、発熱素子50とヒートシンク70との間にシリコングリス等を用いて密着させ熱伝達を行っても良いし、発熱素子50とヒートシンク70とを直に密着させ熱伝達を行っても良い。
11 底板
14a 長孔
14b 連結孔
15 弾性変形部
15a 基端部分
15b 先端部分
21 ボス
22 固定軸
23 取り付け部
24 固定部
25 支持体
26 側板
30 プリント基板
32 挿通孔
40 基板取り付けネジ
50 発熱素子
60 熱伝導シート
70 ヒートシンク
71 放熱部
72 基部
74 被固定部
80 ヒートシンク固定ネジ
Claims (3)
- ベースと、ベースに固定されるプリント基板と、ベースと反対側に位置するようにプリント基板に取り付けられる発熱素子と、発熱素子の熱を発散するためのヒートシンクとを備えたヒートシンク固定構造であって、
ヒートシンクは、受熱面と放熱部とを備え、受熱面が発熱素子の表面に圧接するようにベースに固定され、
ヒートシンクは、ベースに固定される被固定部を有し、
ベースは、底板と、
この底板からヒートシンクの被固定部方向へ向けて突出し且つ被固定部を固定可能なように形成されている固定部と、
この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを有し、
固定部は、ヒートシンクを発熱素子の表面に載置した状態では被固定部までは達しないように形成されていることを特徴とするヒートシンク固定構造。 - ベースと、ベースに固定されるプリント基板と、ベースと反対側に位置するようにプリント基板に取り付けられる発熱素子と、発熱素子の熱を発散するためのヒートシンクと、発熱素子とヒートシンクとの間に介在して発熱素子とヒートシンクとの間で熱伝達を行うための熱伝導シートとを備えたヒートシンク固定構造であって、
ヒートシンクは、受熱面と放熱部とを備え、受熱面が熱伝導シートに圧接するようにベースに固定され、
ヒートシンクは、ベースに固定される被固定部を有し、
ベースは、底板と、
この底板からヒートシンクの被固定部方向へ向けて突出し且つ被固定部を固定可能なように形成されている固定部と、
この固定部をヒートシンクの被固定部方向へ向けて変位可能な弾性変形部とを有し、
固定部は、熱伝導シートを発熱素子の表面に載置するとともにヒートシンクを熱伝導シート上に載置した状態では、被固定部までは達しないように形成されていることを特徴とするヒートシンク固定構造。 - 底板に、固定部の両側に位置する2本の長孔を設けるとともに、一方の長孔の端部と他方の長孔の端部とを連結する連結孔を設け、両長孔の間を弾性変形部としたことを特徴とする請求項1又は2記載のヒートシンク固定構造。
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