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JP4270217B2 - ライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法 - Google Patents

ライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法 Download PDF

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JP4270217B2 JP2006098189A JP2006098189A JP4270217B2 JP 4270217 B2 JP4270217 B2 JP 4270217B2 JP 2006098189 A JP2006098189 A JP 2006098189A JP 2006098189 A JP2006098189 A JP 2006098189A JP 4270217 B2 JP4270217 B2 JP 4270217B2
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Description

本発明は、ライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法に関し、特に、途中まで引き出したマガジンの位置を検出することで装置内部に残ったマガジンのセルにアクセッサ機構がアクセスすることが可能なライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法に関する。
従来、磁気テープライブラリ装置における移送機構の位置決めについては各種のものが提案されている。
例えば、特許文献1においては、媒体を移送する移送機構(アクセッサ機構)に取り付けた反射センサによって、媒体(テープカートリッジ)を収容する収容棚(セル)の端部または読み出し機構を検出し、移送機構(アクセッサ機構)に設けられたフラグセンサによって、移送機構をガイドするスプラインと平行に設けられたフラグ上の基準パターンを検出し、反射センサとフラグセンサの出力パルス間隔を、移送機構を駆動するモータの回転数を示すエンコーダの出力パルスによって計測して、計測結果をメモリに記憶することが記載されている。そして、通常の位置決め動作時には、メモリから読み出された棚の位置データに応じてモータの停止位置を制御することが記載されている。
図11に特許文献1の大容量外部記憶装置(磁気テープライブラリ装置)1100のブロック図を示す。
複数の媒体1110を収納する収納棚1120と、媒体1110に対してデータの書き込みまたは読み出しを行う図示されない複数の読出し書込み機構(磁気テープドライブ)と、媒体1110を移送して収納棚1120および読出し書込み機構に対して格納あるいは取り出しを行う移送機構(アクセッサ機構)1130と、移送機構1130をガイドするスプライン1140と、移送機構1130を駆動するモータ1150と、スプライン1140と平行に設置された位置決め基準用のフラグ1160と、フラグ1160上の基準パターンを読み取るフラグセンサ1170と、モータ1150の回転量に比例した数のパルスを出力するエンコーダ1180とを備える。さらに、移送機構1130に取り付けられて収納棚1120の端面を検出する反射センサ1190と、移送機構1130の移動中に出力パルスを計数するカウンタ1101と、カウンタ1101の計数結果を収納棚1120の棚位置を関連させて記憶する不揮発性のメモリ1102と、メモリ1102のデータと予め定められた基準値との差を計算すると共にモータ1150を制御することで移送機構1130の制御を行う計算手段1103とを備える。
磁気テープライブラリ装置1100では、定期点検時に、カウンタ1101が反射センサ1190の棚端面検出時点からフラグセンサ1170の基準パターン検出時点までの間のエンコーダ1180の出力パルス数を計数する。計数結果は計算手段1103により収納棚1120の棚位置と対応するメモリ1102のアドレスに記憶される。
そして、移送機構1130が移動してフラグセンサ1170がフラグ1160の位置決め基準パターンを検出すると、計算手段1103はメモリ1102から目標とする棚位置データを読み出し、基準値との差を計算する。この差は、フラグ1160と目標とする収納棚1120あるいは読出書込み機構との相対的ずれ量を示す。計算手段1103はあらかじめ定められた値を上記の計算結果により修正し、エンコーダ1180の出力パルス数が修正値と一致する位置でモータ1140が停止するようにモータ1140を制御する。
よって、特許文献1の磁気テープライブラリ装置1100では、相対的位置ずれが補正できるため、位置決め精度よく移送機構1130を制御することができる。
特開平04−319564
しかし、従来の磁気テープライブラリ装置では、収納棚全体(マガジン)が磁気テープライブラリ装置に完全に装着されている場合には、位置決め精度良く移送機構を制御できるが、マガジンを途中まで引き出した場合には、マガジンの停止位置が分からないため、移送機構がマガジン内の媒体にアクセスできないという問題があった。本発明は、上述の問題に鑑み、マガジンを途中まで引き出したときでもライブラリ装置の動作が停止することなく、移送機構(アクセッサ機構)が媒体(テープカートリッジ)にアクセス可能にすることを目的とする。
本発明のライブラリ装置は、ライブラリ装置に着脱可能に装着されたマガジンと、マガジンに収納されマガジンの着脱方向に並べられたカートリッジと、ライブラリ装置に設けられるとともに、マガジンがその全体が一体に引き出された場合マガジンが所定の位置にあるときにその出力が有効化され、対向する位置にマガジンが存在するか否かを出力する少なくとも1つのセンサと、センサの出力に基づいてマガジンの位置を特定し、カートリッジの授受を行うアクセッサ機構と、を備えたことを特徴とする。
さらに、マガジンはカートリッジが格納されるカートリッジ格納位置の間に隔壁を有し、センサはマガジンが磁気テープライブラリ装置へ装着されたときに隔壁と対向する位置に設けられたことを特徴とする。
さらに、マガジンがその全体が一体に引き出された場合、マガジンの隔壁がセンサと対向する位置にあるときにロック機構がマガジンをロックし、ロック機構のロックが働いているとき、センサは当該センサに対向する位置にマガジンが存在するか否かを検出することでマガジンの位置が判別可能となることを特徴とする。
本発明のライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法によれば、ライブラリ装置からマガジンを途中まで引き出してもマガジンの位置が判別可能となり、途中まで引き出したマガジンの装置内部に残ったセルにアクセッサ機構がアクセスすることが可能となる。よって、マガジンを途中まで引き出したときでも目的とするテープカートリッジの授受を行うことができる。
次に、本発明の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
本発明のライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法の第1の実施例について説明する。
図1(a)は、本発明の磁気テープライブラリ装置100の概略を示す斜視図である。
磁気テープライブラリ装置100は、テープカートリッジを収納する複数のセル110から構成される2つのマガジン120と、テープカートリッジ内の記憶媒体(磁気テープ)に対してデータの読み出しおよび書き込みを行う磁気テープドライブ130と、テープカートリッジの移送を行うアクセッサ機構140とを備える。複数のテープカートリッジは、セル110において水平姿勢に積み重ねられた状態で収納される。マガジン120を構成するセル110の一部を切断した状態の斜視図を図1(b)に示す。
アクセッサ機構140は磁気テープライブラリ装置100の奥行き方向(X方向)へ自在に移動することができ、マガジン120と磁気テープドライブ130との間、2つのマガジン120の間でテープカートリッジの授受を行う機能を備えている。
マガジン120は、X方向に移動させることで磁気テープライブラリ装置100から着脱可能である。
磁気テープライブラリ装置100は内壁に複数のセンサを備えている。複数のセンサの検出結果によって、磁気テープライブラリ装置100から引き出されたマガジン120のセル110の位置を判別することができる。センサの取り付け位置および検出方法については後で詳細に説明する。
磁気テープライブラリ装置100は、装置内部に、磁気テープライブラリ装置100の着脱方向に平行、かつ、マガジン120に隣接した面である内部平面101を備える。内部平面101には、複数のロック機構が設けられている。マガジン120が磁気テープライブラリ装置100から引き出されると、マガジン120の位置に応じて複数のロック機構がそれぞれONまたはOFFされる。なお、内部平面101は、アクセッサ機構140がセル110にアクセスするのを妨げない高さであればどのくらいの高さのものでもかまわない。ロック機構については後で詳細に説明する。
磁気テープドライブ130は図示しないドライブ制御部131により制御される。
図2を参照すると、アクセッサ機構140はアクセッサ制御部141により制御される。アクセッサ制御部141はCPU143とメモリ142とを備える。メモリ142には、マガジンの位置情報121と磁気テープ情報記憶テープル122とセンサ状態情報123とが記憶されている。マガジンの位置情報121は、磁気テープライブラリ装置100から引き出されたマガジンの位置状態について規定する情報である。センサ状態情報123は、磁気テープライブラリ装置100に備えられた複数のセンサのON,OFF情報とマガジンの位置状態との関係を規定する情報である。磁気テープ情報記憶テープル122は、セル110および磁気テープドライブ130のアドレスと磁気テープの識別情報とを対応させて記憶し、引き出されたマガジン120のセル110の位置を判別するための情報である。マガジンの位置情報121と磁気テープ情報記憶テープル122とセンサ状態情報123とについては後で詳細に説明する。
マガジン120が磁気テープライブラリ装置100から引き出されると、ロック機構はマガジン120の位置によってONまたはOFFされる。アクセッサ制御部141のCPU143は、ロック機構のON、OFF情報を受け取り、ロック機構がONのときのみセンサを活性化させる。CPU143は、検出されたセンサのON、OFF情報を受け取ると、センサ状態情報123を参照しマガジンの位置状態を特定する。それに伴い、CPU143は磁気テープ情報記憶テープル122を自動更新する。
ホストコンピュータ等で構成される上位装置から目的の磁気テープの識別情報が指定されると、アクセッサ制御部141のCPU143は、磁気テープ情報記憶テープル122を参照し、目的の磁気テープが格納されているセル110のアドレスを特定する。そしてアクセッサ機構140を制御する。
なお、磁気テープの最初のデータブロックにはその磁気テープを識別するためのラベル(VOL)が書き込まれていることが多く、本実施の形態における識別情報はラベル(VOL)のことである。
また、本発明の磁気テープライブラリ装置100は磁気テープドライブ130を2つ以上備えていてもかまわない。その場合には、2つの磁気テープドライブ130の間でテープカートリッジの授受を行う機能も備えることができる。
また、本発明の磁気テープライブラリ装置100はマガジン120を3つ以上備えていても構わず、アクセッサ機構140を2つ以上備えていてもかまわない。
磁気テープライブラリ装置100を上面から見た図を図3(a)に示し、マガジン120の拡大図の一部を図3(b)に示す。
各マガジン120には、セル110を列方向に仕切るための隔壁300が設けられ、そして、隔壁300の間隔で底板に切り欠き310が設けられている。切り欠き310はマガジン120の隔壁300側が短辺となるような台形である。なお、隔壁300はマガジン120の端部分には設けずセル110間のみに設ける構成にしても良い。
さらに、磁気テープライブラリ装置100の内壁には、マガジン120が磁気テープライブラリ装置100に装着されたときに隔壁300と対向する位置にセンサ320が設けられている。センサ320は反射型の光センサであり、発光部および受光部を有する。センサ320と対向する位置にマガジン120が存在すれば、発光部が発光した光がマガジン120により反射されてその反射光を受光部が受光する。センサ320の受光部が受光すると、アクセッサ制御部141は、センサ320に対向する位置にマガジン120が存在することを確認し、その情報をメモリ142に記憶する。さらに、本発明の磁気テープライブラリ装置100の内部平面101には、X方向にマガジン120を引き出す際にアクセッサ機構140がセル110にアクセス可能な位置で固定するためのロック機構330が設けられている。
図4に、本発明の磁気テープライブラリ装置100のロック機構330の斜視図を示す。
ロック機構330はモーメンタリタイプであり、突出部400をY方向に移動させることでロック機構330をON、OFFすることができる。
突出部400の形状は、図4のように、マガジン120との接触面側が短辺となり内部平面側が長辺となる台形であり、マガジン120の切り欠き310と嵌合するようになっている。突出部400は長方形でなく台形であるため、マガジン120のX方向への引き出しに伴うロック機構330のON、OFFがしやすくなっている。
X方向に引き出したマガジン120に対して、突出部400とマガジンの120の切り欠き310とが対向する場合には、図4(a)のように、突出部400が突出した状態となりロック機構330が働く。一方、突出部400がマガジン120の切り欠き310と対向していない場合には、図4(b)のように、突出部400がマガジン120の底板側面に押さえられた状態となり、ロック機構330は働かない。
なお、突出部400およびマガジン120の切り欠き310は台形とは限らず、突出部400と切り欠き310がほぼ同じ形状であってマガジン120の引き出しに伴いロック機構330がON、OFFできればどのような形状でも良い。
次に、マガジンをX方向に引き出したときにおける磁気テープライブラリ装置100の動作について、図5を用いて説明する。本実施の形態では、セル111、114にはそれぞれカートリッジ200、201が格納されている。
図5(a)を参照すると、マガジン120が磁気テープライブラリ装置100に装着されている状態では、ロック機構331〜334の突出部400が突出し、マガジン120の切り欠き310に嵌合している。
図5(b)を参照すると、セル111に格納されているテープカートリッジ200を取り出す場合、マガジン120がX方向に引き出される。マガジン120を引き出し始めると、突出しているロック機構331〜334の突出部400は、マガジンの側面に押さえつけられた状態となる。
図5(c)を参照すると、ロック機構331〜334はモーメンタリタイプであるため、マガジン120の次の切り欠き310が来ると、ロック機構331〜334の突出部400は元の突出した状態に戻る。
磁気テープライブラリ装置100は、ロック機構331〜334のそれぞれの突出部400が突出しているときのみ、センサ321〜324の受光部が反射光を受光しているか否かのチェックを行う。より具体的には、ロック機構331〜334のそれぞれの突出部400が突出しているときに限り、センサ321〜324が各々の出力信号を出力するか、あるいは、センサ321〜324の出力を抑止する回路が各々のセンサ321〜324の出力を抑止しない。センサ321〜424は、受光部による受光が確認されたとき(マガジン120を検出したとき)にはON、受光部による受光が確認されなかったとき(マガジン120を検出できなかったとき)にはOFFの状態に切り替わる。
マガジン120を引き出したことによりセンサのON、OFF情報が検出されると、磁気テープライブラリ装置100はセンサ状態情報123を参照してマガジンの位置状態を特定する。それに伴い、磁気テープ情報記憶テープル122が自動更新され、マガジン120が引き出されたときのセル100の位置を判別することが可能となる。
図5(a)では全てのセンサ321〜324がONの状態であるが、さらにマガジン120が移動し図5(b)の状態に位置づけられると、ロック機構331〜334のそれぞれの突出部400が突出していないため、磁気テープライブラリ装置100はセンサ321〜324の状態のチェックを行わない。そして、マガジン120が図5(c)の状態に位置づけられると、ロック機構331〜334のそれぞれの突出部400が突出した状態に戻るため、磁気テープライブラリ装置100は、センサ321〜324の状態をチェックし、マガジン120の位置を判別する。この場合、センサ321〜323がON、センサ324がOFFと検出される。その後、磁気テープ情報記憶テーブル122が自動更新され、セル112〜114はそれぞれ引き出す前のセル111〜113にあると磁気テープライブラリ装置100が認識する。
さらにマガジン120を引き出し、セル112、113が完全にマガジン120の外に出た状態となると(図5(d))、ロック機構331〜334のそれぞれの突出部400は突出した状態に戻るので、磁気テープライブラリ装置100はセンサ321〜324の状態をチェックする。この場合、センサ323、324がOFF、センサ321、322がONと検出される。その後、磁気テープ情報記憶テーブル122が自動更新され、セル113、114はそれぞれ引き出す前のセル111、112にあると磁気テープライブラリ装置100が認識する。
次に、図5におけるマガジンの位置情報121とセンサ状態情報123と磁気テープ情報記憶テーブル122とについて詳細に説明する。なお、マガジン120が磁気テープライブラリ装置100に装着された状態(図5(a))におけるセル111〜114の格納位置を、それぞれA〜Bとする。
磁気テープライブラリ装置100は、引き出されたマガジン120の位置として考えられるケースを予めすべて求め、マガジンの位置情報121としてアクセッサ制御部140のメモリ142上に格納しておく。マガジンの位置情報121を図6(a)に示す。Aにセル111、Bにセル112、Cにセル113、Dにセル114がそれぞれ格納されている場合を状態1とする。そして、Aにセル112、Bにセル113、Cにセル114が格納されている状態を状態2とする。そして、Aにセル113、Bにセル114が格納されている状態を状態3とする。そしてAにセル114が格納されている状態を状態4とする。
そして、磁気テープライブラリ装置100は、センサのON、OFF情報とマガジンの位置情報121における状態1〜4との対応関係を予め求めておき、センサ状態情報123としてアクセッサ制御部140のメモリ142上に格納しておく。センサ状態情報123を図6(b)に示す。センサ321〜324の全てがON (図5(a))のとき状態1である。そして、センサ321〜323がONでありセンサ324がOFF(図5(c))のとき状態2である。センサ321およびセンサ322がONでありセンサ323およびセンサ324がOFF(図5(d))のとき状態3である。センサ321のみがONでありセンサ322〜324がOFFのとき状態4である。
なお、マガジンの位置情報121およびセンサ状態情報123は、マガジン120が初めて磁気テープライブラリ装置100に装着されたときなどに求められ、メモリ142上に格納される。
マガジン120が磁気テープライブラリ装置100から引き出されてセンサ321〜324のON、OFF情報が変化すると、アクセッサ制御部141はセンサ状態情報123を参照してマガジン120の位置状態を認識し、それに伴い磁気テープ情報記憶テープル122を自動更新する。
状態1〜4における磁気テープ情報記憶テープル122を図7(a)〜(d)にそれぞれ示す。
磁気テープ情報記憶テープル122は複数のレコードから構成され、そのレコード数は磁気テープライブラリ装置100に備わっている磁気テープドライブ数(m)とセル数(n)の合計(m+n)に等しい。それぞれのレコードは、セル110の番号または磁気テープドライブ130の番号を記憶するフィールド700と、セル110あるいは磁気テープドライブ130に格納されている磁気テープの識別情報を記憶するフィールド701と、アクセッサ機構140がアクセスすべきアドレスを記憶するフィールド702とを備える。識別情報200Aは、図5におけるカートリッジ200に格納された磁気テープの識別情報であり、識別情報201Aは図5におけるカートリッジ201に格納された磁気テープの識別情報である。アドレス1〜4は図5におけるD〜Aに相当するアドレスであり、アドレス5はアクセッサ機構140が磁気テープドライブ130にアクセスするためのアドレスである。なお、セル100に磁気テープが格納されていない場合には識別情報が記憶されたフィールド701は空白となる。また、マガジン120が引き出されたことでアクセッサ機構140がセル110にアクセス不能になったときにはアドレスが記憶されたフィールド702は空白となる。すなわち、上位装置から指定された識別情報に対応するアドレスの欄が空白の場合には、アクセッサ機構140は目的とするテープカートリッジ(磁気テープ)にアクセスすることはできない。
図7(a)に示された状態1では、上位装置から識別情報201Aが指定されると、アクセッサ制御部141は、アクセッサ機構140がアドレス1へアクセスするように制御すする。一方、識別情報200Aが指定されるとアドレス4へアクセスするように制御する。
次に、マガジンの位置状態が状態2へ変化すると、磁気テープ情報記憶テープル122は図7(b)のように自動更新される。アドレスが記憶されるフィールド702だけが変換される。上位装置から識別情報201Aが指定されると、アクセッサ制御部141は、アクセッサ機構140がアドレス2へアクセスするように制御する。上位装置から識別情報200Aが指定されてもアドレスが記憶されているフィールド702が空白のため、アクセッサ機構140をアクセスさせることはできない。
次に、マガジンの位置状態が状態3へ変化すると、磁気テープ情報記憶テープル122は図7(c)のように自動更新される。上位装置から識別情報201Aが指定されると、アクセッサ制御部141は、アクセッサ機構140がアドレス3へアクセスするように制御する。上位装置から識別情報200Aが指定されてもアドレスが記憶されているフィールド702が空白のため、アクセッサ機構140をアクセスさせることはできない。
次に、マガジンの位置状態が状態4へ変化すると、磁気テープ情報記憶テープル122は図7(d)のように自動更新される。上位装置から識別情報201Aが指定されると、アクセッサ制御部141は、アクセッサ機構140がアドレス4へアクセスするように制御する。上位装置から識別情報200Aが指定されてもアドレスが記憶されているフィールド702が空白のため、アクセッサ機構140をアクセスさせることはできない。
アクセッサ機構140を目的のセル110にアクセスさせることができない場合、アクセッサ制御部141は上位装置に対してエラー通知を行う。
次に、アクセッサ機構140によりテープカートリッジ200、201の移送が行われた場合の磁気テープ情報記憶テープル122の自動更新について説明する。
テープカートリッジ200、201の格納位置が変わると、その格納位置(セルの番号あるいはドライブの番号)と対応して、識別情報が記憶されているフィールド701が変更される。
例えば、状態1において、アクセッサ機構140がセル114に格納されたカートリッジ201をセル113に移動させた場合、図8(a)のように磁気テープ情報記憶テープル122が自動更新される。また、状態1において、アクセッサ機構140がセル111に格納されたカートリッジ200をドライブ130に移動させた場合、図8(b)のように磁気テープ情報記憶テープル122が自動更新される。
このように、本発明の第1の実施例における磁気テープライブラリ装置100では、マガジン120を途中まで引き出してもマガジン120の位置が判別可能となり、途中まで引き出したマガジン120の装置内部に残ったセル110にアクセッサ機構140がアクセスすることが可能となる。よって、マガジン120を途中まで引き出した時でも目的とするテープカートリッジの授受を行うことができる。
次に、本発明のライブラリ装置およびライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法の第2の実施例について説明する。
第1の実施例では、磁気テープライブライブラリ装置100が磁気テープの識別情報を指定する構成としたが、第2の実施例では、磁気テープライブライブラリ装置100がセル110のアドレス(物理アドレス)を直接指定する。
第2の実施例における磁気テープライブラリ装置100では、アクセッサ制御部141の構成のみが第1の実施例とは異なる。その他の構成については第1の実施例と同様である。図9に第2の実施例におけるアクセッサ制御部141のブロック図を示す。第2の実施例のアクセッサ制御部141のメモリ142には、第1の実施例と同様、磁気テープ情報記憶テーブル122が記憶されている。そして、さらに、センサ320のON、OFFの増減数に対応したアドレス変換のアルゴリズムが変換情報900として記憶されている。マガジンの位置情報121およびセンサ状態情報123は記憶されていない。
次に、変換情報900について、図5の場合を例に挙げて説明する。
図10を参照すると、変換情報900には、ONと検出されたセンサの増減数を示すフィールド901と、OFFと検出されたセンサの増減数を示すフィールド902と、アドレス変換を示すフィールド903とがある。ここでは、セルnのアドレスをアドレスnとし、nの番号が小さいほどセル110が磁気テープライブラリ装置100の奥方向にあるとする。センサの検出状態の変化に基づくアドレス変換は、ONと検出されたセンサの増減数を示すフィールド901、または、OFFと検出されたセンサの増減数を示すフィールド902のいずれか一方を用いることができる。以下の例では、ONと検出されたセンサの増減数を示すフィールド901を用いた場合を例として説明し、OFFと検出されたセンサの増減数を示すフィールド902を用いた場合を括弧内に示す。
図5における磁気テープライブラリ装置100では、ONと検出されるセンサ数が1つ減少する(OFFと検出されるセンサ数が1つ増加する)場合には、マガジン120はセル1つ分、磁気テープライブラリ装置100の外に引き出されている。よって、この場合、変換情報900のアドレス変換を示すフィールド903には、アドレスnをアドレスn+1に変換することが記憶される。また、ONと検出されるセンサ数が2つ減少する(OFFと検出されるセンサ数が2つ増加する)場合には、マガジン120はセル2つ分、磁気テープライブラリ装置100の外に引き出されている。よって、この場合、変換情報900のアドレス変換を示すフィールド903には、アドレスnをアドレスn+2に変換することが記憶される。また、ONと検出されるセンサ数が3つ減少する(OFFと検出されるセンサの数が3つ増加する)場合には、マガジン120はセル3つ分、磁気テープライブラリ装置100の外に引き出されている。よって、変換情報900のアドレス変換を示すフィールド903には、アドレスnをアドレスn+3に変換することが記憶される。また、センサのON、OFF情報に変更がない場合には、マガジン120の位置も変更されていないため、変換情報900のアドレス変換を示すフィールド903には、アドレス変換を行わないことが記憶される。
マガジン120を引き出したことによりセンサのON、OFF情報が検出されると、アクセッサ制御部141は、前回の検出結果と比較しセンサのON、OFFの増減数を計算する。そして、アクセッサ制御部141は変換情報900を参照し、変換情報900に基づいて磁気テープ情報記憶テープル122を自動更新する。その結果、第1の実施例の図7と同様の磁気テープ情報記憶テープル122を得ることができる。
なお、本発明の第2の実施例における変換テーブル900は、ONと検出されるセンサの増減数、OFFと検出されるセンサの増減数のいずれか一方のフィールドを記憶するようにしても良い。
このように、本発明における第2の実施例では、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。すなわち、マガジン120を途中まで引き出してもマガジン120の位置が判別可能となり、途中まで引き出したマガジン120の装置内部に残ったセル110にアクセッサ機構140がアクセスすることが可能となる。さらに、第1の実施例では引き出されたマガジンの位置として考えられるケースを予めすべて求めておきマガジンの位置情報121およびセンサ状態情報123をメモリ142に記憶しておかなければならなかったが、第2の実施例では、これらに代えて変換情報900を記憶させておくだけなので、第1の実施例よりも少ないメモリ容量で磁気テープ情報記憶テーブル122の自動更新行うことができる。
なお、マガジン120のセル110の位置特定方法は、本発明における第1および第2の実施例に限られるものではない。例えば、アクセッサ制御部141のメモリ142に、セル110の論理アドレスと物理アドレスの変換テーブルを記憶させ、磁気テープライブラリ装置100が目的とするカートリッジ(磁気テープ)が格納されたセル110の論理アドレスを指定する構成にしても良い。この場合、センサのON、OFF情報によって当該変換テーブルが自動更新され、それに伴い、磁気テープ情報記憶テーブル122も自動更新される。
また、本発明では、実施例として磁気テープライブラリ装置の場合が示されているが、その他のライブラリ装置であってもかまわない。カートリッジに格納される記録媒体も磁気テープに限らない。
また、本発明では、セル110の隔壁300ごとにロック機構330およびセンサ320を設けているが、ロック機構330およびセンサ320の数は任意であり、本発明の実施例に限定されるものではない。
また、本発明の磁気テープライブラリ装置では反射型の光センサを用いたが、センサ320は分離型の光センサであってもかまわない。分離型の光センサの場合には、センサ320の受光部はマガジン120の隔壁300上に設けられる。なお、センサ320の受光部はマガジンの側面上であって、かつ、セル110の両端にある隔壁300から等しい距離の位置などに設けるようにしても良い。一方、センサ325の発光部は、磁気テープライブラリ装置102の内壁で、かつ、マガジン120が磁気テープライブラリ装置100に装着された状態でセンサ320の受光部と対向する位置に設けられる。
本発明の第1および第2の実施例における磁気テープライブラリ装置の概略を示す斜視図、および、セルの一部を切断した状態を示す斜視図である。 第1の実施例におけるアクセッサ制御部のブロック図である。 本発明の第1および第2の実施例における磁気テープライブラリ装置を上面から見た図、および、マガジンの拡大図である。 本発明の第1および第2の実施例における磁気テープライブラリ装置のロック機構の斜視図である。 本発明の第1および第2の実施例における磁気テープライブラリ装置の動作を示す図である。 図5におけるマガジンの位置情報およびセンサ状態情報を示す図である。 図5における磁気テープ情報記憶テープルを示す図である。 カートリッジの移送が行われた場合における図5の磁気テープ情報記憶テープルを示す図である。 第2の実施例におけるアクセッサ制御部のブロック図である。 第2の実施例における変換情報を示す図である。 従来の磁気テープライブラリ装置のブロック図である。
符号の説明
100 磁気テープライブライブラリ装置
101 内部平面
110、111、112、113、114 セル
120 マガジン
121 マガジンの位置情報
122 磁気テープ情報記憶テープル
123 センサ状態情報
130 磁気テープドライブ
131 ドライブ制御部
140 アクセッサ機構
141 アクセッサ制御部
142 メモリ
143 CPU
200、201 カートリッジ
200A、201A 識別情報
300 隔壁
310 切り欠き
320、321、322、323、324 センサ
330、331、332、333、334 ロック機構
400 突出部
700 セル番号または磁気テープドライブ番号を記憶するフィールド
701 セルあるいは磁気テープドライブに格納されている磁気テープの識別情報を記憶するフィールド
702 アクセッサ機構がアクセスすべきアドレスを記憶するフィールド
900 変換情報
901 ONと検出されたセンサの増減数を示すフィールド
902 OFFと検出されるセンサの増減数を示すフィールド
903 アドレス変換を示すフィールド903
1100 大容量外部記憶装置(磁気テープライブラリ装置)
1110 媒体
1120 収納棚
1130 移送機構
1140 スプライン
1150 モータ
1160 フラグ
1170 フラグセンサ
1180 エンコーダ
1190 反射センサ
1101 カウンタ
1102 メモリ
1103 計算手段


Claims (16)

  1. ライブラリ装置において、
    前記ライブラリ装置に着脱可能に装着されたマガジンと、
    前記マガジンに収納され前記マガジンの着脱方向に並べられたカートリッジと、
    前記ライブラリ装置に設けられるとともに、前記マガジンがその全体が一体に引き出された場合前記マガジンが所定の位置にあるときにその出力が有効化され、対向する位置に前記マガジンが存在するか否かを出力する少なくとも1つのセンサと、
    前記センサの出力に基づいて前記マガジンの位置を特定し、前記カートリッジの授受を行うアクセッサ機構と、
    を備えることを特徴とするライブラリ装置。
  2. 前記マガジンは、前記カートリッジが格納されるカートリッジ格納位置の間に隔壁を有し、
    前記センサは、前記マガジンが前記ライブラリ装置へ装着されたときに前記隔壁と対向する位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載のライブラリ装置。
  3. 前記マガジンがその全体が一体に引き出された場合、前記マガジンの前記隔壁が前記センサと対向する位置にあるときに前記マガジンをロックするロック機構をさらに含み、
    前記ロック機構のロックが働いているとき、前記センサは当該センサに対向する位置に前記マガジンが存在するか否かを検出することで前記マガジンの位置が判別可能となることを特徴とする請求項2記載のライブラリ装置。
  4. 前記マガジンの着脱方向と平行な面である内部平面を備え、前記内部平面に前記ロック機構を備えたことを特徴とする請求項3項記載のライブラリ装置。
  5. 前記マガジンは切り欠きを備え、
    前記ロック機構は、前記切り欠きと嵌合する突出部を含み、前記突出部が前記内部平面に対して垂直方向に移動可能なことを特徴とする請求項4記載のライブラリ装置。
  6. 前記切り欠きは、前記マガジンの前記隔壁に設けられたことを特徴とする請求項5記載のライブラリ装置。
  7. 前記突出部の形状は、前記マガジンとの接触面側を短辺とし、前記内部平面の側を長辺とする台形となることを特徴とする請求項5または6記載のライブラリ装置。
  8. 前記ライブラリ装置は、前記センサの出力と前記マガジンの位置との関係を示す情報テーブルを備え、
    前記アクセッサ機構は、前記センサの出力結果と前記情報テーブルとに基づいて制御されることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のライブラリ装置。
  9. 前記センサは反射型の光センサであることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のライブラリ装置。
  10. 前記ライブラリ装置は複数のマガジンを備え、
    前記アクセッサ機構が、前記複数のマガジンの間で前記カートリッジの授受を行うことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載のライブラリ装置。
  11. 着脱可能に装着されたマガジンと、前記マガジンに収納され前記マガジンの着脱方向に並べられたカートリッジと、少なくとも1つのセンサと、前記カートリッジの授受を行うアクセッサ機構と、を備えたライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法において、
    前記センサは、前記マガジンがその全体が一体に引き出された場合、前記マガジンが所定の位置にあるときにその出力が有効化され、対向する位置に前記マガジンが存在するか否かを出力し、
    前記アクセッサ機構は、前記センサの出力に基づいて前記マガジンの位置を特定し目的とする前記カートリッジにアクセスすることを特徴とするライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
  12. 前記マガジンは、前記カートリッジが格納されるカートリッジ格納位置の間に隔壁を有し、
    前記センサは、前記マガジンが前記ライブラリ装置へ装着されたときに前記隔壁と対向する位置に設けられたことを特徴とする請求項11記載のライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
  13. 前記マガジンがその全体が一体に引き出された場合、前記マガジンの前記隔壁が前記センサと対向する位置にあるときに前記マガジンをロックするロック機構が設けられており、
    前記ロック機構のロックが働いているとき、前記センサは当該センサに対向する位置に前記マガジンが存在するか否かを検出することを特徴とする請求項12記載のライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
  14. 前記ライブラリ装置は、前記センサの出力と前記マガジンの位置との関係を示す情報テーブルを備え、
    前記アクセッサ機構は、前記センサの出力結果と前記情報テーブルとに基づいて制御されることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載のライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
  15. 前記センサは反射型の光センサであることを特徴とする請求項11ないし14のいずれか1項に記載のライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
  16. 前記ライブラリ装置は複数のマガジンを備え、
    前記アクセッサ機構が、前記複数のマガジンの間で前記カートリッジの授受を行うことを特徴とする請求項11ないし15のいずれか1項に記載のライブラリ装置におけるマガジンの位置検出方法。
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