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JP4268121B2 - 建具 - Google Patents

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JP4268121B2
JP4268121B2 JP2004381556A JP2004381556A JP4268121B2 JP 4268121 B2 JP4268121 B2 JP 4268121B2 JP 2004381556 A JP2004381556 A JP 2004381556A JP 2004381556 A JP2004381556 A JP 2004381556A JP 4268121 B2 JP4268121 B2 JP 4268121B2
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Description

本発明は、引違い窓や片引き窓等の建具に関し、詳しくは、下枠の上面が略平坦(フラット)に形成され、室内外の床材上面との段差を小さくしたバリアフリータイプの掃出し窓に用いられる建具に関する。
住宅等のテラスやバルコニー等に面した外壁位置には、居住者が室内からテラス等に出入りするための掃出し窓が設けられている。このような掃出し窓としては、外壁に固定された窓枠と、この窓枠内にスライド自在に支持された可動障子とを備えた、引違い窓や片引き窓等の建具(サッシ窓)が一般的である。
このサッシ窓として、近年、居住者の高齢化や、車いす利用者の利便性等に配慮したバリアフリータイプの掃出し窓が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された掃出し窓は、上面が略フラットに形成された下枠と、室内外の障子とを備えた引違い窓であって、下枠上面には、障子の戸車を案内する案内溝と、障子下端の室外側に垂下されたスライド片を挿入するスライド溝とが形成されている。そして、障子のスライド片の室内側側面に取り付けられた気密材と、スライド溝の室外側側面とが当接することで、タイトラインが形成されるようになっている。
特開2002−213154号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の下枠および障子の構造では、スライド溝が案内溝よりも室外側に形成されており、障子のガラスパネルと下框との間に雨水等が浸入した場合には、この雨水等が下枠上面に落下して案内溝や気密材の上面に溜まってしまうことになる。そして、特に、室内側の案内溝や室内側障子の気密材の上面に溜まった雨水等は、気密材に阻まれて排水されずに案内溝や気密材に沿って流れ、室内側障子の召合せ部を超えて室内側まで浸入する可能性がある。このように従来の構造では、障子を閉じた際に室内側に露出する下枠上面に雨水等が浸入するという問題がある。
本発明の目的は、下枠上面をフラットにしても室内側に露出する下枠上面への雨水等の浸入を確実に防止することができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に支持された少なくとも室内側および室外側の一対の障子とを備え、これら一対の障子のうちの少なくとも室内側障子が開閉可能に構成された建具であって、前記下枠は、前記室内側障子の戸車を案内するレール部と、このレール部の室外側に隙間を介して設けられた下枠上面部とを備え、これらのレール部および下枠上面部の上面により当該下枠が上面略平坦に構成され、前記室内側障子は、前記レール部と前記下枠上面部との間に挿入される垂下片を有して構成され、この垂下片の室内側側面および前記レール部の室外側側面のいずれか一方には、他方に当接する気密材が設けられ、前記室内側障子の垂下片における前記一対の障子を閉じた状態で室内空間に位置する部分には、当該レール部上面に浸入した水を排水する排水手段が設けられていることを特徴とする。
ここで、室外側障子は、開閉可能に構成されていてもよく、また開閉不能な固定障子として構成されていてもよい。室外側障子を開閉可能に構成した場合には、本発明の建具は引違い窓となり、室外側障子を固定障子とした場合には、本発明の建具は内動片引き窓となる。なお、本発明の建具は、少なくとも室内外一対の障子を備えていればよく、3枚の障子を備えていてもよい。つまり、室内側障子よりも室内側、または室外側障子よりも室外側にもう1枚の障子を備えていてもよい。また、室内外一対の障子を2組備えた引き分けタイプ(四枚建て障子)の建具であってもよい。そして、室内外の障子としては、上框、下框、および左右の縦框(戸先框および召合せ框)を四周框組みした内部にガラスパネル等の面材が嵌め込まれた、一般的な障子が採用可能である。
また、室内側障子の垂下片における一対の障子を閉じた状態で室内空間に位置する部分とは、障子の下端縁に沿って連続する垂下片のうち、見込み方向に形成されるタイトラインよりも室内側に位置する部分を意味する。すなわち、見込み方向のタイトラインは、通常、障子の召合せ部下方に設けられて室内外を仕切る風止板等の気密部材によって形成され、この気密部材よりも室内側障子の召合せ框戸尻側に延びた垂下片に排水手段が設けられているものである。
以上の本発明によれば、室内側障子の面材を伝って下框内部に浸入し、下枠のレール部上面に落下した雨水等が気密材に阻まれて排水されず、レール部や気密材に沿って召合せ部下方まで達しても、この雨水等が垂下片に設けた排水手段によりレール部と下枠上面部との隙間に落下し、下枠に適宜設けた排水孔等を介して室外空間に排水される。従って、下枠上面をフラットに形成するレール部上面に浸入した水を、召合せ部を超えて室内側まで流入させずに、その手前で下枠内に落下させて排水することができ、障子を閉じた際に室内側に露出した下枠上面への雨水等の浸入がない建具を構成することができる。
この際、本発明の建具では、前記障子は上框、下框、および左右の縦框を有して形成され、前記下框の下端室外縁には、下方に突出した突出片が設けられ、前記室内側障子における召合せ部の縦框の下端部には、摺動片を有した摺動部材が設けられ、前記垂下片は、連続して配置された前記下框の突出片と前記摺動部材の摺動片とで構成され、前記排水手段は、前記摺動部材の摺動片に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、摺動部材の摺動片に排水手段を設けることで、障子の下框や縦框に排水手段を形成するための加工を施す必要がなくなり、加工手間を軽減することができる。
さらに、本発明の建具では、前記摺動部材は、前記レール部の上面に摺接するまたは近接する底面部を有して形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、摺動部材の底面部がレール部の上面に摺接するまたは近接することで、レール部や気密材に沿って流れてきた雨水等が摺動部材に阻まれて召合せ部下方に浸入しにくくでき、室内側への雨水等の浸入をより確実に防止することができる。
また、本発明の建具では、前記排水手段は、前記垂下片の下端縁で開口する開口部であって、この開口部の上端は、前記レール部または前記気密材の上面よりも上方に位置していることが好ましい。
このような構成によれば、開口部で排水手段を構成することで、簡単な加工で排水手段を形成することができ、より一層加工手間を軽減することができる。さらに、排水手段である開口部を、レール部や気密材の上面よりも高い位置から垂下片の下端縁で開口したことで、レール部や気密材の上面に沿って流れてきた水を確実に垂下片の下方、つまりレール部と下枠上面部との隙間に落下させることができる。
また、本発明の建具では、前記室外側の障子は、前記下枠に設けられた室外側のレール部に案内されて開閉可能に構成され、前記下枠上面部は、前記室内外の各レール部間に着脱自在に設けられたレール間上面部材であり、前記室内側障子の垂下片の排水手段から排水された水は、前記レール間上面部材の下方に形成された下枠内部空間を介して室外空間に排水されることが好ましい。
このような構成によれば、室外側障子も開閉可能な引違い窓を構成することができるとともに、レール部と下枠上面部との隙間から落下させた水を下枠内部空間を介して確実に室外空間に排水することができる。また、下枠上面部を着脱可能なレール間上面部材で構成したことで、このレール間上面部材を取り外せば、下枠内部空間を容易に清掃することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るサッシ窓である引違い窓10を室内側から見た正面図である。図2、図3は、引違い窓10を示す縦断面図、および横断面図である。
図1〜図3において、引違い窓10は、戸建て住宅等の建物の外壁開口部に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切るもので、気密性や水密性、遮音性等について所定の性能を有している。そして、引違い窓10の下枠12(後述)は、上面が室外側のテラスやバルコニに設置されるデッキの上面および室内床面FLと略同一の高さ位置に設けられ、上面略平坦(フラット)に形成されている。従って、居住者が引違い窓10を通って室内外間を往来する際に、室内外床レベルの段差がないので上り下りする必要がなく、楽に出入りできるとともに、車いすを利用する居住者であっても容易に出入りできるようになっている。すなわち、引違い窓10は、室内外の床段差を小さくした、バリアフリータイプ(ユニバーサルデザイン)の掃出し窓である。
引違い窓10は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠14と、この窓枠14の内側に開閉自在に支持された室内外一組の障子15とを備えて構成されている。窓枠14は、建物の外壁開口部における柱や壁パネル等の建物躯体に固定されている。障子15は、上框16、下框17、および左右の縦框18を四周框組みした内部に、ガラスパネル(複層ガラス)19を嵌め込んで構成されている。このガラスパネル19は、上框16、下框17、および左右の縦框18の内周開口部に設けられたガスケット19Aに支持されている。また、一組の障子15の室外側には、網戸20が窓枠14内に開閉自在に支持されている。網戸20は、四周枠組みされた網戸枠21と、この網戸枠21に固定されたネット22とを有して構成されている。
一組の障子15は、室内側障子15Aと、室外側障子15Bとが、窓枠14の見付け方向(図3中、左右方向)略中央位置の召合せ部分23で重なって閉じるようになっている。そして、室内外の障子15A,15Bは、召合せ部分23の縦框(召合せ框)18A,18Bに設けられた引戸錠であるクレセント24により施錠できるようになっている。さらに、室内外の障子15A,15Bにおける戸先側の縦框(戸先框)18C,18Dには、各障子15A,15Bを開閉操作するためのハンドル25が取り付けられている。
窓枠14の上枠11、下枠12、および縦枠13は、それぞれの室内側に配置される室内部材111,121,131と、室外側に配置される室外部材112,122,132と、これらアルミ押出形材製の室内部材111,121,131および室外部材112,122,132を連結する断熱部材113,123,133とを備えて構成されている。また、障子15の上框16、下框17、および縦框18A,18C,18Dは、それぞれの室内側に配置される室内部材161,171,181と、室外側に配置される室外部材162,172,182と、これらアルミ押出形材製の室内部材161,171,181および室外部材162,172,182を連結する断熱部材163,173,183とを備えて構成されている。すなわち、引違い窓10は、窓枠14および障子15における室内外間の熱の伝達が抑制された断熱サッシから構成されており、冷暖房効率に優れるとともに、冬期における結露の発生が抑制できるようになっている。
次に、引違い窓10における下枠12の構造について、図4〜図6に基づいて詳しく説明する。
図4は、下枠12を示す縦断面図である。図5、6は、それぞれ下枠12を示す平面図、および分解斜視図である。
図4〜図6において、下枠12は、前述の室内部材121、室外部材122および断熱部材123からなり建物の開口部に固定される下枠本体124と、障子15の戸車174を案内する室内側および室外側のレール部30(30A,30B)と、これら室内外の各レール部30A,30Bの室外側側面に取り付けられて障子15に当接する室内側および室外側の気密材31(31A,31B)と、室内外の各レール部30A,30B間に着脱自在に設けられたレール間上面部材(下枠上面部)32と、室内側レール部30Aよりも室内側に着脱自在に設けられた室内側上面部材33と、室外側レール部30Bよりも室外側に着脱自在に設けられた網戸レール34とを備えて構成されている。そして、下枠12は、室内部材121、室内側レール部30A、レール間上面部材32、室外側レール部30B、および網戸レール34の各々の上面が略同一高さ位置に設けられて上面略フラットに形成されている。
下枠本体124の室内部材121には、室内側レール部30Aを支持する室内側レール支持部121Aが形成されている。そして、室内側レール部30Aは、室内側レール支持部121Aに着脱可能に係合されて下枠本体124に取り付けられている。また、室内部材121の室内側レール支持部121Aの室内側には、上方に開口した室内側凹溝部121Bが形成されている。
一方、下枠本体124の室外部材122には、レール間上面部材32を支持する室内外の上面部材支持部122A,122Bと、室外側レール部30Bを支持する室外側レール支持部122Cと、網戸レール34を支持する網戸レール支持部122Dとが形成されている。そして、レール間上面部材32は、上面部材支持部122A,122Bに載置されて下枠本体124に取り付けられ、室外側レール部30Bは、室外側レール支持部122Cに着脱可能に係合されて下枠本体124に取り付けられ、網戸レール34は、網戸レール支持部122Dに載置されるとともに網戸レール支持部122Dに設けられた2箇所のの係止爪に係止されて下枠本体124に取り付けられている。
また、下枠本体124において、室外部材122の室内外の上面部材支持部122A,122B下方には、室外側に下がる傾斜を有した傾斜面部122Eが形成されており、この傾斜面部122Eとレール間上面部材32との間に下枠内部空間125が形成されている。この下枠内部空間125は、室外部材122の室外側側面に設けられ傾斜面部122Eに連続した排水孔(不図示)により室外空間に連通されており、下枠内部空間125に浸入した水などは、傾斜面部122Eを流れて排水孔から排出されるようになっている。また、室外部材122の室外側側面には、排水弁39が取り付けられており、この排水弁39は、排水孔を通って排出された水の逆流を防止するとともに、室外側から雨水が排水孔を通って下枠内部空間125側に吹き込むことを防止するようになっている。
次に、室内側および室外側のレール部30A,30Bは、それぞれアルミ押出形材製で同一断面に形成され、上面部301と、この上面部301から上方に突出した戸車案内部302と、上面部301から下方に突出した2つの突出片部303とを有している。そして、室内外の各レール部30A,30Bは、2つのの突出片部303で室内外のレール支持部121A,122Cを挟持することで下枠本体124に着脱自在に取り付けられている。また、各レール部30A,30Bの室外側の突出片部303の室外側側面には、断面略C字形の気密材保持部が形成されており、この気密材保持部に気密材31が保持されている。気密材31の上面と各レール部30A,30Bの上面部301とは、略同一高さ位置に設けられている。
また、室内側レール部30Aの上面部301と室内側上面部材33との間、および室内側の気密材31Aとレール間上面部材32との間には、それぞれ隙間126が形成されており、これらの隙間126には、室内側障子15A下端縁に形成された室内外の垂下片175がそれぞれ挿入されている。これと同様に、室外側レール部30Bの上面部301とレール間上面部材32との間、および室外側の気密材31Bと網戸レール34との間には、それぞれ隙間126が形成されており、これらの隙間126には、室外側障子15B下端縁に形成された室内外の垂下片175がそれぞれ挿入されている。これらの隙間126の幅寸法は、垂下片175を挿入するための最小限の寸法に設定されている。そして、室内外の障子15A,15Bの各々における室外側垂下片175の室内側側面には、室内外の気密材31A,31Bがそれぞれ当接するようになっている。これらの各気密材31A,31Bは、例えば塩ビ(PVC)等の弾性材料から形成され、先端が垂下片175に押圧されている。なお、各気密材31A,31Bの材質は特に限定されない。
次に、レール間上面部材32は、長尺角筒状に形成されたアルミ押出形材製の部材であり、図5、6に示すように、下枠12の長手方向途中位置で三分割されており、図5、6中、左側から第1〜第3のレール間上面部材32A,32B,32Cの3つの部材から構成されている。第1および第2のレール間上面部材32A,32Bの一方側(図5中、左側)端部、および第3のレール間上面部材32Cの他方側(図5中、右側)端部には、それぞれつまみ部材321が取り付けられている。そして、第1および第2のレール間上面部材32A,32Bは、第1のレール間上面部材32Aのつまみ部材321を縦枠13に当接させるとともに、この第1のレール間上面部材32Aの他方側端部に第2のレール間上面部材32Bのつまみ部材321を当接させ、第2のレール間上面部材32Bの他方側端部を、下枠本体124に設けられた風止板38に当接させて取り付けられている。また、第3のレール間上面部材32Cは、一方側端部を風止板38に当接させ、他方側端部のつまみ部材321を縦枠13に当接させて取り付けられている。
また、第1および第2のレール間上面部材32A,32Bは、室外側障子15Bを開放した状態で、先ず第1のレール間上面部材32Aを上方に引き抜き、つづいて第2のレール間上面部材32Bをスライドさせてから上方に引き抜いて取り外される。一方、第3のレール間上面部材32Cは、室内側障子15Aを開放した状態で、上方に引き抜いて取り外されるようになっている。このように、レール間上面部材32を下枠本体124から取り外すことによって、下枠内部空間125が上方に開口するため、掃除機等を用いて下枠内部空間125の清掃を容易に行うことができるようになっている。
一方、室内側上面部材33は、下枠本体124における室内部材121の室内側凹溝部121Bに沿って上方に開口した凹溝状に形成されている。そして、室内側上面部材33の上面は、室内部材121の上面よりも若干低い位置で、室内側レール部30Aの上面部301と略同一高さ位置に設けられている。このような室内側上面部材33によれば、室内側レール部30Aと室内側上面部材33との隙間126から室内側凹溝部121Bに入ったゴミや埃が室内側上面部材33に溜まるようになっている。そして、室内側上面部材33を下枠本体124から取り外すことで、溜まったゴミや埃を排出できて室内側凹溝部121Bの清掃を容易に行うことができるようになる。
次に、図5〜図7に示すように、下枠12の長手方向略中央部(召合せ部23の下方)の下枠本体124には気密部材である風止板38が設けられている。この風止板38は、下枠内部空間125を左右に仕切る、すなわち障子15を閉じた状態で室内空間に連通する図5の左側と室外空間に連通する図5の右側とに下枠内部空間125を仕切る部材である。この風止板38は、閉じた障子15の召合せ側縦框18A,18Bの下端部に当接するヒレ状の複数の当接片381を有しており、これにより召合せ部23における見込み方向の気密ラインが形成されている。また、風止板38の左右両端部には、第2および第3のレール間上面部材32B,32Cの端部に当接してこれらを位置決めする位置決め部382が形成されている。
次に、下枠12における気密、水密構造について、図7〜図11に基づいて詳しく説明する。
図7および図8は、引違い窓10における召合せ部の下部を示す斜視図、および縦断面図である。図9は、室内側障子15Aの下部を拡大して示す縦断面図である。図10(A)〜(C)は、室内側の召合せ框18A下端に設けられる摺動部材40を示す三面図である。図11は、摺動部材40を示す斜視図である。
引違い窓10の召合せ部23を構成する室内側障子15Aの縦框(召合せ框)18A下端には、樹脂製一体成形品の摺動部材40が取り付けられている。この摺動部材40は、縦框18Aの下方から挿入されるとともにビス止めにより取り付けられるもので、下方に突出した室内外2つの摺動片41を備えて形成されている。これらの摺動片41は、障子15における下框17の下端室内外両縁から下方に突出して形成された突出片176に連続して設けられ、これらの摺動片41および突出片176によって前記垂下片175が構成されている。従って、摺動部材40の摺動片41は、下枠12上面に形成された隙間126に挿入されるとともに、室外側の摺動片41には、室内側の気密材31Aが室内側側面に当接され、風止板38の当接片381が室外側側面および下端縁に当接されている。このように風止板38による見込み方向の気密ラインと、気密材31による横方向の気密ラインとが連続形成されるようになっている。
以上のような風止板38と摺動部材40とによって引違い窓10の召合せ部23下方における気密、水密構造が構成され、室外空間から雨水等が浸入しないようになっている。しかし、強風を伴う降雨の場合などには、障子15のガスケット19Aの弾性変形によりガラスパネル19とガスケット19Aとの間から雨水等が下框17や縦框18内部に浸入してしまう可能性がある。このように下框17や縦框18内部に浸入した雨水は、図9に一点鎖線の矢印で示すように、レール部30の上面に落下し、レール部30の上面部301や気密材31の上面に溜まってしまう。これは、気密材31と垂下片175とが当接しているため、雨水が下方に落下できないからであり、溜まった雨水は、レール部30の上面部301や気密材31に沿って流れることとなる。そして、室内側レール部30Aにおいて、上面部301や気密材31Aの上面は、横気密ラインよりも室内側、つまり室内空間に位置するため、室内側障子15Aの縦框(召合せ框)18Aを超えて図7の右側に雨水が流れると、室内側に露出した下枠上面(上面部301、気密材31Aの上面)に雨水が流入してしまうこととなる。
そこで、本実施形態の摺動部材40の摺動片41には、室内側のレール部30Aの上面部301や気密材31Aに沿って流れてきた雨水等を排水するための排水手段である排水開口部42が設けられている。この排水開口部42は、室外側の摺動片41の室内外の側面に開口し、かつレール部30Aの上面部301および気密材31Aの上面よりも高い位置から摺動片41の下端縁で開口された開放形状とされている。そして、排水開口部42は、室内側障子15Aを閉じた状態において、図7に示すように、風止板38の当接片381、つまり見込み方向の気密ラインよりも室内側(図中、右側)に形成されており、室外空間の風雨等が排水開口部42から室内側に入り込まないようになっている。このような排水開口部42により、室内側のレール部30Aの上面部301や気密材31Aに沿って流れてきた雨水等は、下枠12上面の隙間126を介して下枠内部空間125に排出され、前記排水弁39を介して室外空間に排水されるようになっている。
また、摺動部材40の底面部43は、レール部30Aの上面部301および戸車案内部302に沿った形状になっている、すなわち、上面部301に沿った略水平な部分と戸車案内部302に沿って上向き凸な部分とを有して形成されている。従って、レール部30Aの上面部301や気密材31Aに沿って流れてきた雨水等が、上面部301や気密材31Aに近接した摺動部材40の底面部43に阻まれ、室内側障子15Aの縦框(召合せ框)18Aを超えて室内側に流入しにくくなっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、室内側のレール部30Aの上面部301や気密材31Aに沿って流れてきた雨水等が、摺動部材40の摺動片41に形成した排水開口部42から排水されるので、下枠12上面をフラットに形成するレール部30A上面に浸入した水を、召合せ部23を超えて室内側まで流入させずに、その手前で下枠内部空間125に落下させて排水することができ、障子15を閉じた際に室内側に露出した下枠12上面への雨水等の浸入がない引違い窓10を構成することができる。
(2)また、樹脂製一体成形品の摺動部材40の摺動片41に排水開口部42を設けることで、アルミ形材製の下框17に排水開口部42を形成するための加工を施す必要がなくなり、加工手間を軽減することができる。つまり、下框17がアルミ形材製であることから、このアルミ形材に加工を施すと手間が増加してしまうが、摺動部材40はアルミ形材製ではなく樹脂成形品であるため、このような摺動部材40の摺動片に排水開口部42を形成することは比較的容易で、加工手間の増加を招かずに製造することができる。
(3)さらに、排水開口部42がレール部30の上面部301や気密材31の上面よりも高い位置から摺動片41の下端縁まで延長して形成されているので、レール部30や気密材31の上面に沿って流れてきた水を確実に摺動片41の下方、つまりレール部30とレール間上面部材32との隙間に落下させることができる。
(4)また、摺動部材40の底面部43がレール部30の上面に近接して設けられることで、レール部30や気密材31に沿って流れてきた雨水等が摺動部材40の底面部43に阻まれて召合せ部23下方に浸入しにくくでき、室内側への雨水等の浸入をより確実に防止することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、室内外一対の障子15を有する引違い窓10を例示して説明したが、本発明の建具は引違い窓10に限られず、片引き窓であってもよい。本発明の建具が片引き窓の場合には、前記実施形態と同様の窓枠内側に固定障子が固定され、この固定障子の室内側に沿って開閉自在に1枚の可動障子が支持されることとなる。この際、下枠としては、前記実施形態の下枠12と略同様の構成を有した下枠を用いることができる。すなわち、片引き窓の下枠は、下枠本体と、可動障子を支持するレール部と、このレール部の室外側に隙間を介して設けられた下枠上面部と、この下枠上面部とを備えて構成可能である。このような構成によれば、前述の効果と略同様の効果を備えた内動片引き窓を形成することができる。
さらに、本発明の建具は、少なくとも室内外一対の障子を備えていればよく、3枚の障子を備えていてもよい。つまり、室内側障子よりも室内側、または室外側障子よりも室外側にもう1枚の障子を備えていてもよい。また、室内外一対の障子を2組備えた引き分けタイプ(四枚建て障子)の建具であってもよい。
また、前記実施形態では、レール部30およびレール間上面部材(下枠上面部)32が下枠本体124に対して着脱可能に構成されていたが、これに限らず、レール部およびレレール間上面部材(下枠上面部)が下枠本体に一体に形成されていてもよい。
また、前記実施形態では、摺動部材40の摺動片41に排水開口部42を形成したが、これに限らず、召合せ框の下端縁に下方に突出した突出片(垂下片)を形成し、この突出片に排水手段を設けてもよい。また、排水手段は、垂下片を貫通する孔でもよく、垂下片の室内側側面に形成した溝でもよく、また排水弁のような排水器具でもよい。
また、前記実施形態では、下枠12の長手方向略中央部に風止板38を設け、この風止板38により見込み方向の気密ラインを形成したが、これに限らず、障子15の下端面に風止板等の気密部材を設けてもよい。
また、前記実施形態では、気密材31がレール部30に取り付けられていたが、これに限らず、気密材が垂下片に取り付けられていてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る建具を室内側から見た正面図である。 前記建具を示す縦断面図である。 前記建具を示す横断面図である。 前記建具における下枠を示す縦断面図である。 前記下枠を示す平面図である。 前記下枠を示す分解斜視図である。 前記建具における召合せ部の下部を示す斜視図である。 前記召合せ部の下部を示す縦断面図である。 前記建具における室内側障子の下部を拡大して示す縦断面図である。 (A)〜(C)は、室内側の召合せ框下端に設けられる摺動部材を示す三面図である。 前記摺動部材を示す斜視図である。
符号の説明
11…上枠、12…下枠、13…縦枠、14…窓枠、15…障子、16…上框、17…下框、18…縦框、30…レール部、31…気密材、32…下枠上面部であるレール間上面部材、40…摺動部材、41…摺動片、42…排水手段である排水開口部、43…底面部、125…下枠内部空間、126…隙間、175…垂下片、176…突出片。

Claims (5)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に支持された少なくとも室内側および室外側の一対の障子とを備え、これら一対の障子のうちの少なくとも室内側障子が開閉可能に構成された建具であって、
    前記下枠は、前記室内側障子の戸車を案内するレール部と、このレール部の室外側に隙間を介して設けられた下枠上面部とを備え、これらのレール部および下枠上面部の上面により当該下枠が上面略平坦に構成され、
    前記室内側障子は、前記レール部と前記下枠上面部との間に挿入される垂下片を有して構成され、この垂下片の室内側側面および前記レール部の室外側側面のいずれか一方には、他方に当接する気密材が設けられ、
    前記室内側障子の垂下片における前記一対の障子を閉じた状態で室内空間に位置する部分には、当該レール部上面に浸入した水を排水する排水手段が設けられている建具。
  2. 前記障子は上框、下框、および左右の縦框を有して形成され、前記下框の下端室外縁には、下方に突出した突出片が設けられ、前記室内側障子における召合せ部の縦框の下端部には、摺動片を有した摺動部材が設けられ、
    前記垂下片は、連続して配置された前記下框の突出片と前記摺動部材の摺動片とで構成され、
    前記排水手段は、前記摺動部材の摺動片に設けられている請求項1に記載の建具。
  3. 前記摺動部材は、前記レール部の上面に摺接するまたは近接する底面部を有して形成されている請求項2に記載の建具。
  4. 前記排水手段は、前記垂下片の下端縁で開口する開口部であって、この開口部の上端は、前記レール部または前記気密材の上面よりも上方に位置している請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
  5. 前記室外側の障子は、前記下枠に設けられた室外側のレール部に案内されて開閉可能に構成され、前記下枠上面部は、前記室内外の各レール部間に着脱自在に設けられたレール間上面部材であり、
    前記室内側障子の垂下片の排水手段から排水された水は、前記レール間上面部材の下方に形成された下枠内部空間を介して室外空間に排水される請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
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