JP4248095B2 - Egrクーラ - Google Patents
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- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの排気ガスを再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置に付属されて再循環用排気ガスを冷却するEGRクーラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動車等のエンジンの排気ガスの一部をエンジンに再循環して窒素酸化物の発生を低減させるEGR装置が知られているが、このようなEGR装置では、エンジンに再循環する排気ガスを冷却すると、該排気ガスの温度が下がり且つその容積が小さくなることによって、エンジンの出力を余り低下させずに燃焼温度を低下して効果的に窒素酸化物の発生を低減させることができる為、エンジンに排気ガスを再循環するラインの途中に、排気ガスを冷却するEGRクーラを装備したものがある。
【0003】
図2及び図3は前述したEGRクーラの一例を示す断面図であって、図中1は円筒状に形成されたシェルを示し、該シェル1の軸心方向両端には、シェル1の端面を閉塞するようプレート2,2が固着されていて、該各プレート2,2には、多数のチューブ3の両端が貫通状態で固着されており、これら多数のチューブ3はシェル1の内部を軸心方向に延びている。
【0004】
そして、シェル1の一方の端部近傍には冷却水入口4が取り付けられ、シェル1の他方の端部近傍には冷却水出口5が取り付けられており、冷却水9が冷却水入口4からシェル1の内部に供給されてチューブ3の外側を流れ、冷却水出口5からシェル1の外部に排出されるようになっている。
【0005】
更に、各プレート2,2の反シェル1側には、椀状に形成されたボンネット6,6が前記各プレート2,2の端面を被包するように固着され、一方のボンネット6の中央にはガス入口7が、他方のボンネット6の中央にはガス出口8が夫々設けられており、エンジンの排気ガス10がガス入口7から一方のボンネット6の内部に入り、多数のチューブ3を通る間に該チューブ3の外側を流れる冷却水9との熱交換により冷却された後に、他方のボンネット6の内部に排出されてガス出口8からエンジンに再循環するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図2及び図3により示した従来のEGRクーラにおいては、冷却水入口4からシェル1の内部に供給された冷却水9が、シェル1の内部断面に対して均等に冷却水出口5に向かって流れないという不具合があり、経路12で示すように、冷却水入口4からシェル1の内部に流入した後、冷却水出口5の方に屈曲して斜めに冷却水出口5に向かう流れが主流となり、シェル1内における冷却水入口4及び冷却水出口5に対峙する側の隅部近傍で冷却水9が澱んで冷却水停滞部13が生じてしまう為、特に高温の排気ガス10が導入されることになる冷却水入口4に対し直径方向に対峙する位置では、冷却水停滞部13付近でチューブ3が局部的に高温になって熱変形を起こす虞れがあり、また、この部分での熱交換効率が悪くなるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上述の実情に鑑みて成されたもので、チューブの局所的な高温化を回避して熱変形を防止すると共に、排気ガスと冷却水との熱交換効率を向上することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、円筒状に形成されたシェルと、該シェルの軸心方向両端にシェル端面を閉塞するよう固着されたプレートと、該プレートの反シェル側にプレート端面を被包するよう固着されたボンネットと、前記シェルの内部を軸心方向に延び且つその両端を前記各プレートに貫通固着されたチューブとを備え、シェルの内部に冷却水を給排し且つチューブ内には一方のボンネット側から他方のボンネット側に向け排気ガスを通して該排気ガスと冷却水とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、シェルの軸心方向一端側に、該シェル内へ冷却水を導入する為の冷却水入口を設けると共に、シェルの軸心方向他端側には、該シェル内から冷却水を排出する為の冷却水出口を設け、且つシェルの軸心方向一端側における冷却水入口に対し直径方向に対峙する位置には、冷却水入口から導入した冷却水の一部を抜き出す為のバイパス出口を設けたことを特徴とするものである。
【0009】
而して、冷却水を冷却水入口からシェルの内部に導入しながら、その導入した冷却水の一部をバイパス出口から抜き出すようにすると、シェルの軸心方向一端側における冷却水入口に対し直径方向に対峙する位置で冷却水が澱まなくなり、ここに冷却水停滞部が生じてしまうことがなくなるので、シェルの軸心方向一端側でチューブの局所的な高温化が回避されることになり、排気ガスと冷却水との熱交換効率も大幅に向上されることになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明の実施する形態の一例を示すもので、図2及び図3と同一部分については同一符号を付してある。
【0012】
本形態例のEGRクーラにおいては、先に図2及び図3で説明したEGRクーラと略同様に構成したEGRクーラに関し、シェル1の軸心方向一端側における冷却水入口4に対し直径方向に対峙する位置に、冷却水入口4から導入した冷却水9の一部を抜き出す為のバイパス出口14を設けている。
【0013】
而して、このようにすれば、エンジンの排気ガス10がガス入口7から一方のボンネット6の内部を経て分散して多数のチューブ3を通り、他方のボンネット6の内部に入ってガス出口8からエンジンに再循環する一方、冷却水9が冷却水入口4からシェル1の内部に供給されて冷却水出口5へ向かって流れることになるが、このとき、冷却水9を冷却水入口4からシェル1の内部に導入しながら、その導入した冷却水9の一部をバイパス出口14から抜き出すようにすると、シェル1の軸心方向一端側における冷却水入口4に対し直径方向に対峙する位置で冷却水9が澱まなくなり、ここに冷却水停滞部が生じてしまうことがなくなるので、シェル1の軸心方向一端側でチューブ3の局所的な高温化が回避されることになり、排気ガス10と冷却水9との熱交換効率も大幅に向上されることになる。
【0014】
従って、上記形態例によれば、冷却水入口4から導入したばかりの冷却水9の一部をバイパス出口14から抜き出すことによって、冷却水入口4に対し直径方向に対峙する位置に冷却水停滞部が生じてしまうことを防止できるので、チューブ3の局所的な高温化を回避し得て熱変形を確実に防止することができ、しかも、排気ガス10と冷却水9との熱交換効率を大幅に向上することができる。
【0015】
尚、本発明のEGRクーラは、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0016】
【発明の効果】
上記した本発明のEGRクーラによれば、チューブの局所的な高温化を回避し得て熱変形を確実に防止することができ、しかも、排気ガスと冷却水との熱交換効率を大幅に向上することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する形態の一例を示す断面図である。
【図2】 従来のEGRクーラの一例を示す断面図である。
【図3】 図2のIII−III矢視の断面図である。
【符号の説明】
1 シェル
2 プレート
3 チューブ
4 冷却水入口
5 冷却水出口
6 ボンネット
7 ガス入口
9 冷却水
10 排気ガス
14 バイパス出口
Claims (1)
- 円筒状に形成されたシェルと、該シェルの軸心方向両端にシェル端面を閉塞するよう固着されたプレートと、該プレートの反シェル側にプレート端面を被包するよう固着されたボンネットと、前記シェルの内部を軸心方向に延び且つその両端を前記各プレートに貫通固着されたチューブとを備え、シェルの内部に冷却水を給排し且つチューブ内には一方のボンネット側から他方のボンネット側に向け排気ガスを通して該排気ガスと冷却水とを熱交換するようにしたEGRクーラであって、シェルの軸心方向一端側に、該シェル内へ冷却水を導入する為の冷却水入口を設けると共に、シェルの軸心方向他端側には、該シェル内から冷却水を排出する為の冷却水出口を設け、且つシェルの軸心方向一端側における冷却水入口に対し直径方向に対峙する位置には、冷却水入口から導入した冷却水の一部を抜き出す為のバイパス出口を設けたことを特徴とするEGRクーラ。
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