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JP4189324B2 - プラズマ処理方法及び装置 - Google Patents

プラズマ処理方法及び装置 Download PDF

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JP4189324B2 JP2004000379A JP2004000379A JP4189324B2 JP 4189324 B2 JP4189324 B2 JP 4189324B2 JP 2004000379 A JP2004000379 A JP 2004000379A JP 2004000379 A JP2004000379 A JP 2004000379A JP 4189324 B2 JP4189324 B2 JP 4189324B2
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Description

本発明は、被処理物の表面の一部位にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法及び装置に関し、詳しくは、被処理物に線状部分を加工するプラズマ処理を行うプラズマ処理方法及び装置に関するものである。
一般に、表面に薄膜が形成された基板に代表される被処理物にパターニング加工を行う場合、レジストプロセスが用いられる。その一例を図13A〜図13Dに示す。
図13A〜図13Dにおいて、まず、被処理物37の表面に感光性レジスト38を塗布する(図13A)。次に、露光機を用いて露光した後現像すると、レジスト38が所望の形状にパターニングできる(図13B)。そして、被処理物37を真空容器内に載置し、真空容器内にプラズマを発生させ、レジスト38をマスクとして被処理物37をエッチング加工すると、被処理物37の表面が所望の形状にパターニングされる(図13C)。最後に、レジスト38を酸素プラズマや有機溶剤などで除去することで、加工が完了する(図13D)。
以上のようなレジストプロセスは、微細パターンを精度良く形成するのに適しているため、半導体などの電子デバイスの製造において重要な役割を果たすに至った。しかしながら、工程が複雑であるという欠点がある。
そこで、レジストプロセスを用いない新しい加工方法が検討されている。その一例として、図13Aに示すような1マイクロプラズマ源99を搭載したプラズマ処理装置が提案されつつある。マイクロプラズマ源99の概略構成は図1〜図3と同様であるため、図面の簡略化のため、以下、図1〜図3を使用してマイクロプラズマ源99を説明する。
図1に、マイクロプラズマ源99と同様なマイクロプラズマ源の分解図を示す。マイクロプラズマ源は、セラミック製の外側板1、内側板2及び3、外側板4から成り、外側板1及び4には、外側ガス流路5及び外側ガス噴出口6が設けられ、内側板2及び3には、内側ガス流路7及び内側ガス噴出口8が設けられている。内側ガス噴出口8から噴出するガスの原料ガスは、ガス供給装置により供給され、外側板1に設けられた内側ガス供給口9から、内側板2に設けられた貫通穴10を介して、内側ガス流路7に導かれる。また、外側ガス噴出口6から噴出するガスの原料ガスは、ガス供給装置により供給され、外側板1に設けられた外側ガス供給口11から、内側板2に設けられた貫通穴12、内側板3に設けられた貫通穴13を介して、外側ガス流路5に導かれる。高周波電力が印加される電極14は、内側板2及び3に設けられた電極固定穴15に挿入され、外側板1及び4に設けられた貫通穴16を通して高周波電力供給のための配線と冷却が行われる。
図2に、マイクロプラズマ源99と同様なマイクロプラズマ源を、ガス噴出口側から見た平面図を示す。外側板1、内側板2及び3、外側板4が設けられ、外側板1と内側板2の間と、内側板3と外側板4の間に外側ガス噴出口6が設けられ、内側板2及び3の間に内側ガス噴出口8が設けられている。
図3に、被処理物としての薄板17及びマイクロプラズマ源99と同様なマイクロプラズマ源を、薄板17に垂直な面で切った断面を示す。マイクロプラズマ源は、セラミック製の外側板1、内側板2及び3、外側板4から成り、外側板1及び4には、外側ガス流路5及び外側ガス噴出口6が設けられ、内側板2及び3には、内側ガス流路7及び内側ガス噴出口8が設けられている。高周波電力が印加される電極14には、外側板1及び4に設けられた貫通穴16を通して高周波電力供給のための電源18との配線や冷却が行われる。内側板2及び3は、その最下部がテーパー形状をなし、より微細な線状領域をプラズマ処理できるようになっている。なお、マイクロプラズマ源の開口部としての内側ガス噴出口8がなす微細線の太さは0.1mmである。
このような構成のマイクロプラズマ源を搭載したプラズマ処理装置において、内側ガス噴出口からヘリウム(He)を、外側ガス噴出口から6フッ化硫黄(SF)を供給しつつ、電極14に高周波電力を供給することにより、シリコン製薄板17表面の一部位としての微小な線状部分をエッチング処理することができる。これは、ヘリウムと6フッ化硫黄の大気圧近傍の圧力下における放電のしやすさの差(ヘリウムの方が格段に放電しやすい)を利用することで、ヘリウムが高濃度となる内側ガス噴出口8の近傍にのみマイクロプラズマを発生させることができるからである。このような構成については、例えば、未公開自社出願の特願2002−254324号明細書に詳しく述べられている。
また、線方向にガスを流す方式が、例えば、未公開自社出願の特願2002−38103号明細書に述べられている。また、2つの電極間に電界を印加する方式について、特許文献1に述べられている。
特開平09−49083号公報
しかしながら、上記プラズマ処理装置においては、加工面積が一定にならなかったり、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするという課題があった。とくに、マイクロプラズマ源99と被処理物97の相対位置を動かしながら処理する場合、処理速度がばらついていると、一定速度で動かしながら処理しても、加工線幅や処理結果が一様にならないという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑み、一様な処理を行うことが可能なプラズマ処理方法及び装置を提供することを目的としている。
本願の第発明のプラズマ処理方法は、被処理物の近傍に配置されたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記プラズマの発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うことを特徴とする
願の第発明のプラズマ処理方法は、被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記電極又は上記被処理物に供給する電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うことを特徴とする
願の第発明のプラズマ処理方法は、被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うことを特徴とする
願の第発明のプラズマ処理装置は、線状の開口部を有し、かつ、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
上記プラズマの発光強度をモニタリングする発光モニタと、
上記発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えることを特徴とする
願の第発明のプラズマ処理装置は、線状の開口部を有し、かつ、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
電力、電圧、又は電流をモニタリングする電力、電圧、又は電流モニタと、
電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えることを特徴とする
願の第発明のプラズマ処理装置は、線状の開口部を有し、かつ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
上記電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給する電源と、
上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングする機構と、
上記可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えることを特徴とする。
以上の説明から明らかなように、本願の第発明のプラズマ処理方法によれば、被処理物の近傍に配置されたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位に作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、上記プラズマの発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うため、一様な処理を行うことができる
た、本願の第発明のプラズマ処理方法によれば、被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位に作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、上記電極又は上記被処理物に供給する電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うため、一様な処理を行うことができる
た、本願の第発明のプラズマ処理方法によれば、被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位に作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うため、一様な処理を行うことができる
た、本願の第発明のプラズマ処理装置によれば、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にプラズマを発生させるプラズマ源と、上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、上記プラズマの発光強度をモニタリングする発光モニタと、上記発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるため、一様な処理を行うことができる
た、本願の第発明のプラズマ処理装置によれば、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にプラズマを発生させるプラズマ源と、上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、電力、電圧、又は電流をモニタリングする電力、電圧、又は電流モニタと、電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるため、一様な処理を行うことができる
た、本願の第発明のプラズマ処理装置によれば、被処理物の表面の一部位にプラズマを発生させるプラズマ源と、上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
上記電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給する電源と、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングする機構と、上記可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるため、一様な処理を行うことができる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に、第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の、形成すべき線方向に横長のマイクロプラズマ源19の分解図を示す。図2に、マイクロプラズマ源19を、ガス噴出口側から見た平面図を示す。図3に、接地された被処理物の一例としての薄板17、及びマイクロプラズマ源19を、薄板17に垂直な面で切った断面を示す。
マイクロプラズマ源19は、セラミック製の矩形の外側板1、矩形の内側板2及び3、矩形の外側板4から成り、外側板1及び4には、それぞれ、L字状の外側ガス流路5及び矩形の外側ガス噴出口6が設けられ、内側板2及び3には、それぞれ、L字状の内側ガス流路7及び矩形の内側ガス噴出口8が設けられている。すなわち、外側板1、内側板2及び3、外側板4が設けられ、外側板1と内側板2の間と、内側板3と外側板4の間に外側ガス噴出口6が設けられ、内側板2及び3の間に内側ガス噴出口8が設けられている。
内側ガス噴出口8から噴出するガスの原料ガスは、外側板1に設けられかつ外部の内側ガス供給装置51に接続された内側ガス供給口9から、内側板2に設けられた貫通穴10を介して、内側板2の内側ガス流路7とそれに対向する内側板3の内側ガス流路7に導かれる。
また、外側ガス噴出口6から噴出するガスの原料ガスは、外側板1に設けられかつ外部の外側ガス供給装置50に接続された外側ガス供給口11から外側板1の外側ガス流路5に導かれる一方、内側板2に設けられた貫通穴12、内側板3に設けられた貫通穴13を介して、外側板4の外側ガス流路5に導かれる。内側ガス供給装置51と外側ガス供給装置50は、後述する、制御装置127により動作制御される。
高周波電力が印加される横長の矩形の電極14は、内側板2及び3に設けられた横長の矩形の電極固定穴15に挿入され、外側板1及び4に設けられた横長の矩形の貫通穴16を通して高周波電力供給のための電源18との高周波電力供給のための配線と冷却が行われる。高周波電力供給のための電源18は、後述する、制御装置127により動作制御される。
内側板2及び3は、その最下部がテーパー形状をなし、より微細な線状領域をプラズマ処理できるようになっている。なお、マイクロプラズマ源19の開口部としての内側ガス噴出口8がなす微細線の太さは0.1mmである。
このような構成のマイクロプラズマ源19を搭載したプラズマ処理装置において、内側ガス噴出口8からヘリウム(He)を、外側ガス噴出口6から6フッ化硫黄(SF6)を供給しつつ、電極14に高周波電力を供給することにより、シリコン製薄板17の微小な線状部分をエッチング処理することができる。これは、ヘリウムと6フッ化硫黄の大気圧近傍の圧力下における放電のしやすさの差(ヘリウムの方が格段に放電しやすい。)を利用することで、ヘリウムが高濃度となる内側ガス噴出口8の近傍にのみ線状マイクロプラズマを発生させることができるからである。
図4は、本発明の第1実施形態において用いたプラズマ処理装置の構成を示す斜視図である。図4において、被処理物の一例としての薄板17とプラズマ源19が対向して配置され、薄板17とプラズマ源19間に微細な線状プラズマ21が発生し、薄板17上の微細な線状部分をプラズマ処理することができる。プラズマの発光強度をモニタリングする発光モニタ121と、発光強度をモニタリングした結果に基づいてプラズマ処理の終点検出を行うための終点検出器122が設けられている。
このようなプラズマ源19は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。とくに、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、特に好ましい。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の時間に渡ってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工面積が一定となるようなプラズマ処理を実現することができる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができるようになる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、発光モニタリング値が変化することを利用するものである。例えば、エッチング処理では、薄板17上の薄膜がエッチングにより消失すると、薄膜に含まれていた元素に特有の発光が見られなくなり、発光強度が変化する。
或いは、活性粒子中のエッチャントに特有の発光が増加し、発光強度が変化する。膜付け処理においては、薄板17上に薄膜が堆積すると、薄板17表面の光の反射率が変化し、発光強度が変化する。終点検出を行うための具体的方法としては、プラズマの発光強度を処理時間で積分した値が所定の値になった時点を終点としてもよいし、発光強度が変化した時点を終点としてもよい。また、図5に示すように、所定の波長の発光強度をモニタリングするためのフィルタ427を介して、薄膜に含まれていた元素に特有の発光、又は、活性粒子中のエッチャントに特有の発光を狙ってモニタリングを行うことで、より正確な終点検出が可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図6を参照して説明する。図6においては、プラズマ源19を保持する一対のブラケット22が、レール125に噛み合わされたリニアスライダ126に連結されており、プラズマ源19に薄板17の表面に平行な向きの運動を加えることによって、薄板17上に長い細線状の処理を施すことが可能となっている。つまり、プラズマ源19と被処理物の相対位置を変化させる機構が設けられており、さらに、プラズマの発光強度をモニタリングする発光モニタ121が設けられ、発光強度をモニタリングした結果に基づいて、制御装置127でリニアスライダ126の制御量を変化させ、プラズマ源19と被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして、より正確な位置変化速度制御が可能となっている。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の位置変化速度をもってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工線幅が一定となるようなプラズマ処理が実現できる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができるようになる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、発光モニタリング値が変化することを利用するものである。なお、所定の波長の発光強度をモニタリングするためのフィルタを介して、薄膜に含まれていた元素に特有の発光、又は、活性粒子中のエッチャントに特有の発光を狙ってモニタリングを行うことで、より正確な位置変化速度制御が可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図7を参照して説明する。図7においては、電極14に供給される高周波電流をモニタリングする電流モニタ128が設けられており、電流をモニタリングした結果に基づいてプラズマ処理の終点検出を行うための終点検出器122が設けられている。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の時間に渡ってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工面積が一定となるようなプラズマ処理が実現できる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができるようになる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、電流モニタリング値が変化することを利用するものである。例えば、エッチング処理では、薄板17上の薄膜がエッチングにより消失すると、プラズマのインピーダンスが変化し、一定の電力を供給している場合でも、電流値が変化する。膜付け処理においては、薄板17上に薄膜が堆積すると、プラズマのインピーダンスが変化し、一定の電力を供給している場合でも、電流値が変化する。終点検出を行うための具体的方法としては、電流を処理時間で積分した値が所定の値になった時点を終点としてもよいし、電流が変化した時点を終点としてもよい。
また、所定の高調波をモニタリングするためのフィルタを介して、電流をモニタリングすることで、より正確な終点検出が可能となる場合がある。また、一定電力で処理を行いつつ、電圧値又は電流値をモニタリングしてもよいし、一定電圧で電力値又は電流値をモニタリングしてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図8を参照して説明する。図8においては、プラズマ源19を保持する一対のブラケット22が、レール125に噛み合わされたリニアスライダ126に連結されており、プラズマ源19に薄板17の表面に平行な向きの運動を加えることによって、薄板17上に長い微細線状の処理を施すことが可能となっている。つまり、プラズマ源と被処理物の相対位置を変化させる機構が設けられており、さらに、電極14に供給される高周波電流をモニタリングする電流モニタ128が設けられ、電流値をモニタリングした結果に基づいて、制御装置127でリニアスライダ126の制御量を変化させ、プラズマ源19と被処理物の相対位置変化速度にフィードバックしてより正確な位置変化速度制御が可能となっている。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の位置変化速度をもってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工線幅が一定となるようなプラズマ処理が実現できる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができるようになる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、電流モニタリング値が変化することを利用するものである。なお、図9に示すように、所定の高調波をモニタリングするためのフィルタ129を介してモニタリングを行うことで、より正確な位置変化速度制御が可能となる場合がある。また、一定電力でプラズマ処理を行いつつ、電圧値又は電流値をモニタリングしてもよいし、一定電圧で電力値又は電流値をモニタリングしてもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図10を参照して説明する。図10においては、電源18から、整合回路を構成する可変リアクタンス素子の一例としての可変コンデンサ130及び131を介して、電極14に高周波電力が供給される。可変コンデンサ130及び131の値がモニタリングされ、可変コンデンサ値をモニタリングした結果に基づいてプラズマ処理の終点検出を行うための終点検出器122が設けられている。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の時間に渡ってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工面積が一定となるようなプラズマ処理が実現できる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができるようになる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、整合状態が変化することを利用するものである。例えば、エッチング処理では、薄板17上の薄膜がエッチングにより消失すると、プラズマのインピーダンスが変化し、一定の電力を供給している場合でも、可変リアクタンス素子の値が変化する。膜付け処理においては、薄板17上に薄膜が堆積すると、プラズマのインピーダンスが変化し、一定の電力を供給している場合でも、可変リアクタンス素子の値が変化する。終点検出を行うための具体的方法としては、可変リアクタンス素子の値が変化した時点を終点とすることが可能である。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態にかかるプラズマ処理装置及びその方法について、図11を参照して説明する。図11においては、プラズマ源19を保持する一対のブラケット22が、レール125に噛み合わされたリニアスライダ126に連結されており、プラズマ源19に薄板17の表面に平行な向きの運動を加えることによって、薄板17上に長い微細線状のプラズマ処理を施すことが可能となっている。つまり、プラズマ源19と被処理物の相対位置を変化させる機構が設けられており、また、電源18から、整合回路を構成する可変リアクタンス素子の一例としての可変コンデンサ30及び31を介して、電極に高周波電力が供給される。さらに、可変コンデンサ130及び131の値がモニタリングされ、可変コンデンサ値をモニタリングした結果に基づいて、制御装置127でリニアスライダ126の制御量を変化させ、プラズマ源と被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして、より正確な位置変化速度制御することが可能となっている。
このような構成のプラズマ処理装置においてプラズマ処理を行うことにより、所定の位置変化速度をもってプラズマ処理を行う従来方法とは異なり、加工線幅が一定となるような処理が実現できる。また、処理残りが生じたり、逆に処理が過多となったりするようなこともない。すなわち、一様なプラズマ処理を行うことができる。これは、プラズマ処理の状態変化に伴って、電流モニタリング値が変化することを利用するものである。
以上述べた本発明の第1〜第6実施形態において、プラズマ源としてセラミック製の板を4枚用いた場合を例示したが、平行平板型キャピラリタイプや誘導結合型キャピラリタイプなどのキャピラリタイプや、マイクロギャップ方式、誘導結合型チューブタイプなど、様々なプラズマ源を用いることができる。特に、図12に示すような、ナイフエッジ状の電極132を用いるタイプでは、電極と被処理物の距離が近いため、微小部分に極めて高密度のプラズマが形成される。したがって、とくに本発明が有効である。
なお、図12において、プラズマ源は、セラミック製の外側板133、内側板134及び135、外側板136、電極132から成り、外側板133及び136には、外側ガス流路5及び外側ガス噴出口6が設けられ、内側板134及び135には、内側ガス流路7及び内側ガス噴出口8が設けられている。電極132は、その最下部がナイフエッジ状の形状を成し、微細な線状領域をプラズマ処理できるようになっている。
また、被処理物に直流電圧又は高周波電力を供給することにより、プラズマ中のイオンを引き込む作用を強めることも可能である。この場合、電極を接地してもよいし、電極を浮遊電位に保ってもよい。
また、高周波電力を用いて線状プラズマを発生させる場合を例示したが、数百kHzから数GHzまでの高周波電力を用いて線状プラズマを発生させることが可能である。あるいは、直流電力を用いてもよいし、パルス電力を供給することも可能である。
また、プラズマ源の開口部をなす微細線の太さが0.1mmである場合を例示したが、プラズマ源の開口部の幅はこれに限定されるものではなく、1mm以上、場合によっては100mm以上と幅の大きいプラズマ源に対しても、本発明は有効である。
また、被処理物表面の線上の領域に処理を行う場合を例示したが、点状あるいは面状の領域を処理する場合においても、本発明は有効である。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明にかかるプラズマ処理方法及び装置は、一様な処理を行うことができて、例えば、表面に薄膜が形成された基板に代表される被処理物に線状部分を加工するなどのパターンニング加工を行う場合等に有用である。
本発明の第1実施形態で用いたプラズマ源の分解図である。 本発明の第1実施形態で用いたプラズマ源の平面図である。 本発明の第1実施形態で用いたプラズマ源の断面図である。 本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の第2実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態で用いたプラズマ処理装置の断面図である。 本発明の第4実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の第4実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の第5実施形態で用いたプラズマ処理装置の断面図である。 本発明の第6実施形態で用いたプラズマ処理装置の斜視図である。 本発明の他の実施形態で用いたプラズマ処理装置の断面図である。 従来例で用いたレジストプロセスの工程を示す断面図である。 従来例で用いたレジストプロセスの工程を示す断面図である。 従来例で用いたレジストプロセスの工程を示す断面図である。 従来例で用いたレジストプロセスの工程を示す断面図である。
符号の説明
1 外側板
2 内側板
3 内側板
4 外側板
5 外側ガス流路
6 外側ガス噴出口
7 内側ガス流路
8 内側ガス噴出口
9 内側ガス供給口
10 貫通穴
11 外側ガス供給口
12 貫通穴
13 貫通穴
14 電極
15 電極固定穴
16 貫通穴
17 薄板
18 電源
19 プラズマ源
21 微細な線状プラズマ
22 ブラケット
50 外側ガス供給装置
51 内側ガス供給装置
121 発光モニタ
122 終点検出器
125 レール
126 リニアスライダ
127 制御装置
128 電流モニタ
427 フィルタ

Claims (6)

  1. 被処理物の近傍に配置されたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
    上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記プラズマの発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うプラズマ処理方法。
  2. 被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
    上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記電極又は上記被処理物に供給する電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うプラズマ処理方法。
  3. 被処理物の近傍に配置させたプラズマ源にガスを供給しつつ、上記プラズマ源に設けられた電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給することによりプラズマを発生させ、このプラズマによって生成された活性粒子を上記被処理物の一部位にのみ接触させて作用させつつ、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記被処理物を加工するプラズマ処理方法であって、
    上記プラズマを発生させるとき、線状のプラズマを発生させ、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させながら、上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックして上記被処理物の加工処理を行うプラズマ処理方法。
  4. 線状の開口部を有し、かつ、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
    上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
    上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
    上記プラズマの発光強度をモニタリングする発光モニタと、
    上記発光強度をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるプラズマ処理装置。
  5. 線状の開口部を有し、かつ、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
    上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
    上記電極又は上記被処理物に電力を供給する電源と、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
    電力、電圧、又は電流をモニタリングする電力、電圧、又は電流モニタと、
    電力、電圧、又は電流をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるプラズマ処理装置。
  6. 線状の開口部を有し、かつ、電極が設けられ、被処理物の表面の一部位にのみ接触させる線状のプラズマを発生させるプラズマ源と、
    上記プラズマ源にガスを供給するガス供給装置と、
    上記電極又は上記被処理物に整合回路を介して高周波電力を供給する電源と、
    上記被処理物に対して、上記線状のプラズマの線方向に上記プラズマ源を移動させて上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置を変化させる機構と、
    上記整合回路内の可変リアクタンス素子の値をモニタリングする機構と、
    上記可変リアクタンス素子の値をモニタリングした結果を、上記プラズマ源と上記被処理物の相対位置変化速度にフィードバックする機構とを備えるプラズマ処理装置。
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