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JP4174264B2 - 記録装置及びその制御方法 - Google Patents

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JP4174264B2 JP2002234724A JP2002234724A JP4174264B2 JP 4174264 B2 JP4174264 B2 JP 4174264B2 JP 2002234724 A JP2002234724 A JP 2002234724A JP 2002234724 A JP2002234724 A JP 2002234724A JP 4174264 B2 JP4174264 B2 JP 4174264B2
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  • Record Information Processing For Printing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体の搬送方向に同一色を記録する、異なる複数種類の記録ドット径に対応した記録要素を配列した記録ヘッドを有する記録装置、該記録装置に接続される情報処理装置、該記録装置及び情報処理装置からなる記録システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット等の方式を用いたシリアルプリンタによる記録では、記録の前に少なくとも1度の主走査で記録データを蓄える記録バッファが必要で、記録解像度の増加や、大きさの異なる記録ドットを形成するために複数種類のインク吐出口群を持つ記録ヘッドではインク吐出口の増加により必要とする記録バッファも増える傾向にある。
【0003】
例えば、図7に示すような記録ヘッド11を用いた従来カラープリンタ装置において、12aは黒インクを吐出する1,3,5,....,125,127番の奇数ノズル列で、12bは黒インクを吐出する2,4,6,....,126,128番の偶数ノズル列である。黒のインク吐出口16は、1回に30plのインクを吐出する大きさで、同一のノズル列内の隣り合ったインク吐出口間の距離aは1/300インチである。違うノズル列の隣り合ったインク吐出口間の距離bは1/600インチである。
【0004】
同様に、13a,13bはシアンのノズル列で、14a,14bはマゼンタのノズル列、15a,15bはイエローのノズル列である。カラーのノズル列には5plのインクを吐出するインク吐出口17を具備している。同一ノズル列の隣り合ったインク吐出口間の距離aは黒のノズル列と同様に1/300インチである。また、違うノズル列の隣り合ったインク吐出口間の距離bも1/600インチである。
【0005】
この記録ヘッド11を用いたときの最高品位記録の場合、黒の記録ヘッドは1/600インチ角の中に最大で30plのインクの2つ分である60plを記憶することが可能である。また、カラーの記録ヘッドは各色1/600インチ角の中に最大で5plのインクの4つ分である20plを記憶することが可能である。このとき黒の階調は3値で、カラーの階調は5値である。
【0006】
尚、この記録ヘッド11の場合、所定記録領域を複数回(例えば、4回)の主走査で記録を完了するものとする。
【0007】
よって、この記録ヘッド11を、8インチ幅で1主走査して画像を形成するのに必要な記録バッファの量は、
Figure 0004174264
実際は、1主走査している間に次の走査分のデータを記録バッファ上に展開しないと1主走査毎にデータの展開待ち時間が発生する。記録ヘッド11の主走査1回で、画像は1/4完成するので、そこで記録バッファをその分多く用意し、
8,601,600 × 1.25 = 10,752,000ビット …(4)
の記憶容量が必要となる。
【0008】
また、1主走査中に合計8,601,600ビットの1/4のデータ(2,150,400bits)を転送するには、例えば、今回の記録装置は記録区間は主走査の速度が25インチ/秒で約8インチの幅を移動し、助走と減速時間それに反転停止時間を加えると0.5秒で1主走査が終了するので、必要とするインタフェースの転送速度は
8,601,600 ÷ 4 ÷ 0.5 = 4,300,800ビット/秒(537.6Kbyte/秒) …(5)
となり、プリンタで一般的に用いられているIEEE1284のECPモードの転送速度(実効データ転送速度の最大500Kbyte/秒程度)でぎりぎり間に合わず、最近採用が増えてきたUSBインタフェースの転送速度で間に合う速度である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、より階調表現を実現するために記録ヘッドのノズル列を増やすと、上記従来の構成では、記録バッファの増加を行うか、あるいは転送データ速度の増加を低減する工夫が必要とされていた。
【0010】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、記録バッファの増加を抑え、かつ既存のインタフェースを利用して効率的に記録を行うことができる記録装置、情報処理装置、記録システム及びそれらの制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による記録装置は以下の構成を備える。即ち、
同一色のインクについて、第1のインク量を吐出する第1の記録要素を配列した記録素子列と第1のインク量と異なる第2のインク量を吐出する第2の記録要素を配列した記録素子列とを備える記録ヘッドを用いて記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、
前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向とは異なる方向に走査する走査手段と、
第1の記録要素を用いた記録と第2の記録要素を用いた記録とを異なる走査で行うように走査中の記録ヘッドを制御する記録制御手段と、
外部装置から次の走査の記録で使用する記録データの入力を走査毎に行い、第1のインク量に対応したフラグを含む第1のインク量に対応した記録データまたは、第2のインク量に対応したフラグを含む第2のインク量に対応した記録データを入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された第1及び第2のインク量に対応した記録データを一時的に保持する複数の記憶手段と、
前記記録データ中のフラグに基づいて、該記録データの保持先である記憶手段を前記複数の記憶手段から選択し、その選択された記憶手段に該記録データを記憶する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている記録データを前記記録ヘッドへ転送する。
【0012】
また、好ましくは、前記複数の記憶手段は、シングルパス記録モード用の第1のインク量に対応した記録データを記憶する第1記憶手段と、マルチパス記録モード用の第2のインク量に対応した記録データを記憶する第2記憶手段とを少なくとも備える。
【0015】
また、好ましくは、前記記録ヘッドは、色毎に、第1の記録要素と第2の記録要素を記録素子の配列方向に交互に配列した記録素子列を備える
【0016】
また、好ましくは、前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えている。
【0017】
また、好ましくは、前記記録ヘッドは、複数色の記録剤各々に対応して、前記走査手段の走査方向に、前記複数の記録要素を1つの記録要素群として、前記複数色の記録剤の数に対応する数の記録要素群を配列したカラー記録ヘッドである。
【0020】
上記の目的を達成するための本発明による記録装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
同一色のインクについて、第1のインク量を吐出する第1の記録要素を配列した記録素子列と第1のインク量と異なる第2のインク量を吐出する第2の記録要素を配列した記録素子列とを備える記録ヘッドを用いて記録媒体に対して記録を行う記録装置の制御方法であって、
前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向とは異なる方向に走査する走査工程と、
第1の記録要素を用いた記録と第2の記録要素を用いた記録とを異なる走査で行うように走査中の記録ヘッドを制御する記録制御工程と、
外部装置から次の走査の記録で使用する記録データの入力を走査毎に行い、第1のインク量に対応したフラグを含む第1のインク量に対応した記録データまたは、第2のインク量に対応したフラグを含む第2のインク量に対応した記録データを入力する入力工程と、
前記入力工程によって入力された第1及び第2のインク量に対応した記録データを前記記録データ中のフラグに基づいて、該記録データの保持先である記憶部を複数の記憶部から選択し、その選択された記憶部に該記録データを記憶する制御工程を備え、
前記制御工程は、前記フラグに基づいて、前記記憶部に記憶されている記録データを前記記録ヘッドへ転送する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1のインクジェットプリンタの外観斜視図である。
【0025】
このインクジェットプリンタは、カラープリント、白黒モノカラープリントの両方が可能な構成を示しているが、白黒モノカラープリント専用装置として考える場合には、以下の説明で示すブラックインクを収容したインクカートリッジのみを記録ヘッドに装着した構成となる。
【0026】
図1に示すように、キャリッジ101上にはブラックは大ノズル128個、カラーは各色毎にノズル(記録素子)口径が異なる大小それぞれ128個ずつのノズルを有したマルチノズルの記録ヘッド102とカートリッジガイド103とが搭載されている。記録ヘッド102は、ブラック(K)のインク、或いは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクをそれぞれ吐出する。
【0027】
プリンタ動作時、記録ヘッド102にはブラックインクを収容したインクカートリッジ110と他の3色のインクを収容したインクカートリッジ111が装着されている。そして、それぞれのインクカートリッジからシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクが供給される。また、多数の導線を配列したフレキシブルケーブル(不図示)を介して記録ヘッド102の各ノズルの駆動信号が供給される。
【0028】
一方、キャリッジ101は2本のガイドレール104〜105上に搭載されており、キャリッジ101に連結した無端ベルトをキャリアモータ(以上は不図示)で駆動することによりキャリッジ101をX方向(以下、このX方向を主走査方向という)に往復走行させる。また、不図示の搬送モータによって駆動される補助ローラ107により記録用紙106を記録ヘッド102による記録が可能な位置まで搬送し、キャリッジ101の往復走行の1行記録毎に同じく不図示の搬送モータによって駆動される搬送ローラ108、109が記録用紙106をY方向(以下、このY方向を副走査方向という)に搬送する。
【0029】
次に、実施形態1の記録ヘッド102の構成について、図2を用いて説明する。
【0030】
図2は本発明の実施形態1の記録ヘッドの構成を示す図である。
【0031】
図2において、2aは黒インクを吐出する1,3,5,....,125,127番の奇数ノズル列で、2bは黒インクを吐出する2,4,6,....,126,128番の偶数ノズル列である。黒のインク吐出口6は、1回に30plのインクを吐出する大きさで、同一のノズル列内の隣り合ったインク吐出口間の距離aは1/300インチである。違うノズル列の隣り合ったインク吐出口間の距離bは1/600インチである。
【0032】
同様に、3a,3bはシアンのノズル列で、4a,4bはマゼンタのノズル列、5a,5bはイエローのノズル列である。カラーのノズル列には5plのインクを吐出するインク吐出口7と2plのインクを吐出するインク吐出口8を具備している。同一のノズル列内の同一サイズの隣り合ったインク吐出口間の距離aは黒のノズル列と同様に1/300インチである。また、同一のノズル列内の違うサイズの隣り合ったインク吐出口間の距離bは1/600インチである。
【0033】
この記録ヘッド102を用いた場合、カラー側のノズルは1/600インチ角の中に最大で5plのインクと2plのインクの吐出個数の合計が20plを越えないで、且つ最大4個まで吐出することができ、その組み合わせは表1に示すように、
【0034】
【表1】
Figure 0004174264
19通りの階調を記録することが可能である。
【0035】
そして、上述した従来のプリンタの構成に用いて、この記録ヘッド102を、8インチ幅で1主走査して画像を形成する場合に必要な記録バッファの量は、
Figure 0004174264
同様に、1主走査している間に次の走査分のデータを記録バッファ上に展開する分を1.25倍として
15,974,400 × 1.25 = 19,968,000ビット …(14)
の記憶容量が必要となる。
【0036】
通常、記録バッファは、上記のように容量が大きいので、記憶手段としてDRAMを用いており、DRAMは4Mビット、16Mビット、64Mビットの容量の中から選択するので、従来ならば16Mビットの容量のDRAMでシステムを構成することが可能であったが、より階調表現の可能な記録ヘッドを用いた場合、64Mビットの容量のDRAMでシステムを構成せざるを得なくなり、記憶手段にかかるコストが4倍以上になる。
【0037】
また、1主走査中に合計15,974,400ビットの1/4のデータ(3,993,600 bits)を転送するには、従来の記録ヘッドを用いた場合と同様に1主走査が0.5秒で終了するので、必要とするインタフェースの転送速度は
15,974,400 ÷ 4 ÷ 0.5 = 7,987,200ビット/秒(998.4Kbyte/秒) …(15)
となり、IEEE1284のECPモードの転送速度では全く間に合わず、USBインタフェースの転送速度でぎりぎり間に合う速度である。
【0038】
そこで、記録バッファの容量を増やさない方法として、特開平11−227259では、以下のような方法が考案されている。それは、1度の主走査に必要なデータを主走査毎に転送する方法で、この場合、記録バッファの容量は
Figure 0004174264
但し、この場合、1主走査している間に次の走査分の全データを記録バッファ上に展開する必要があるので、2倍して
4 ,300,800 × 2 = 8,601,600ビット …(24)
の記憶容量が必要だが、従来より少ない容量で済む。
【0039】
しかし、1主走査中に、合計4,300,800ビットのデータを転送するには、さらに高速なインタフェースを必要とする。同様に、1主走査が0.5秒で終了するので必要とするインタフェースの転送速度は
4,300,800 ÷ 0.5 = 8,601,600ビット/秒(1075.2Kbyte/秒) …(25)
となり、IEEE1284のECPモードの転送速度では全く間に合わない速度である。
【0040】
但し、この記録ヘッド102を用いれば一度の主走査で、副走査方向の1/600インチの中に、黒なら30plのインクを一滴と、カラーは5plのインクと2plのインクをそれぞれ一滴ずつ打ち込むことが可能である。しかし、カラーの5plと2plのインクの吐出では、着弾位置制御を別々に行わなくてはならないので、本発明では5plのインクの吐出と2plのインクの吐出とを違う主走査に分けて記録する方式を採用している。
【0041】
この場合、上記記録バッファの容量の計算とインタフェースの転送速度の計算(6)から(25)は見直す必要があり、
まず、(6)から(14)の記録バッファの容量は黒30plとカラー5plを記録中にカラー2plのデータを蓄えていればいいので、必要とする記録バッファに対して1.25倍する必要が無くなるため、必要とする記録バッファ容量は
15,974,400 × 1 = 15,974,400ビット …(26)
である。
【0042】
但し、これでも記録バッファとしては大きすぎ、16MビットのDRAMを用いて、システムを構成することは不可能である。
【0043】
次に、(16)から(25)の記録バッファを削減した方式においては、黒30plとカラー5plを記録中にカラー2plのデータを蓄える、もしくはカラー2plを記録中に黒30plとカラー5plのデータを蓄えていればいいので、必要とするインタフェースの転送速度は
Figure 0004174264
のデータを、同様に、0.5秒間で転送しなければならないので、
2,457,600 ÷ 0.5 = 4,915,200ビット/秒(614.4Kbyteバイト/秒) …(32)
となり、これでもIEEE1284のECPモードの転送速度で間に合わず、USBインタフェースの転送速度で間に合う速度である。
【0044】
以上のことから、本発明では、より階調表現が可能となった記録ヘッドを用いたときに問題となる記録バッファの増加を抑えてコストアップにならないようにするとともに、転送データ速度の増加を抑え、既存のインタフェースの転送速度で間に合う記録装置を提案する。
【0045】
上述した図2の記録ヘッド102を用いれば、一度の主走査で、副走査方向の1/600インチの中に、黒なら30plのインクを一滴と、カラーは5plのインクと2plのインクをそれぞれ一滴ずつ打ち込むことが可能である。但し、カラーの5plと2plのインクの吐出では、着弾位置制御を別々に行わなくてはならないので、本発明では、5plのインクの吐出と2plのインクの吐出とを違う主走査に分けて記録する方式に関して説明する。
【0046】
また、本発明のインクジェットプリンタは、同一の記録領域を複数回の記録走査で記録が完了するマルチパス記録が可能であるとする。
【0047】
図3は本発明の実施形態1のインクジェットプリンタに搭載される制御回路を示すブロック図である。
【0048】
201は記録データをインクジェットプリンタの制御回路2000へ送信するホストコンピュータである。また、ホストコンピュータ2000は、後述する制御回路2000での記録制御を実現可能にするための記録データを生成し、その記録データの制御回路2000への出力を制御する。この記録データの生成及び出力制御は、例えば、ホストコンピュータ上に搭載されるプリンタドライバ等の専用プログラムによって実現されるが、その専用プログラムが実行する処理を実現する専用ハードウェアで実現されても良い。
【0049】
また、ホストコンピュータ201は、不図示のキーボード、マウス、ディスプレイ、CPU、RAM、ROM等の、いわゆる、パーソナルコンピュータやワークステーション等の汎用コンピュータを構成する各種構成要素を有している。
【0050】
尚、ホストコンピュータ201が制御回路2000へ出力する記録データとしては、記録ヘッド102の1回の記録走査で所定記録領域の記録を行うシングルパス(第1記録モード)用の第1画像データ、記録ヘッド102が複数回の記録走査で所定記録領域の記録が完了するマルチパス(第2記録モード)用の記録データの内の各パス用の第2画像データを生成し、これらの第1画像データ及び第2画像データの種類を示す画像データフラグ(第1画像データフラグ、第2画像データフラグ)を含む各種記録制御情報を生成する。そして、ホストコンピュータ201は、この第1画像データあるいは第2画像データ、対応する画像データフラグを含む記録制御情報を記録データとして制御回路2000へ送信する。
【0051】
2032はホストコンピュータ201と制御回路2000間のインタフェース線202を介して記録データを受信するインタフェース(I/F)であり、具体的には、IEEE1284もしくはUSB1.1インタフェースである。IEE1284のECPモードを用いる場合は、実効データ転送速度の最大は500Kバイト/秒程度である。また、UBS1.1インタフェースの高速モードを用いる場合、実効データ転送速度の最大は800Kバイト/秒程度である。
【0052】
203はホストコンピュータ102から受信した記録データを記録ヘッド102が記録可能なデータに処理する記録データ処理部である。記録データは、データ処理の課程で一旦、外部記憶装置204(実施形態1では、16MビットのDRAM)に蓄えられる。
【0053】
記録データ処理部203において、2031はデータ処理を行う各ブロックの制御を行うマイクロプロセッサ(MPU)である。MPU2031は、インタフェース2032から受信する第1あるいは第2画像データと、対応する画像データフラグを含む記録データの内容を解析し、その解析結果に基づいて、以下に説明する処理を適宜制御する。
【0054】
16Mビットの容量の外部記憶装置204には、MPU2031が動作するための1Mビットのワーク領域2041が確保されている。また、インタフェース2032から受信する記録データを受信するための0.5Mビットの受信バッファ2042が確保されている。また、記録データを記録ヘッド102が記録可能な形式である記録ヘッド用記録データに変換するための2Mビットのワークバッファ2043が確保されている。そして、残りの12.5Mビットの記憶領域は、記録ヘッド用記録データを蓄える記録バッファ1(2044)及び記録バッファ2(2045)として確保されている。
【0055】
MPU2031は、記録ヘッド用記録データを生成するために、受信バッファ2042に蓄えられた記録データから画像データだけを取りだして一旦、ワークバッファ2043に展開する。ワークバッファDMA部2033は、MPU2031の命令を受けて、外部記憶装置204をアクセスする。
【0056】
ワークバッファ2043に蓄えられた画像データを記録ヘッド102の並び方向と合った記録ヘッド用記録データに変換しながら、MPU2031の指示された記録バッファのメモリ領域に書き込む動作を、記録バッファDMA部2034が行う。
【0057】
記録バッファ1(2044)は、1度の主走査で所定領域の記録を行うのに必要な画像データのみ(シングルパス用の第1画像データ)を蓄えている領域で、主走査毎に全域書き変わる記録バッファである。記録バッファ2(2045)は1度の主走査だけでなく、複数回(実施形態1では、例えば、4回)の主走査で所定領域の記録を完成する画像データ(マルチパス用の第2画像データ)全てを蓄えている領域で、主走査毎に画像が完成した領域だけが書き変わる記録バッファである。
【0058】
2035は記録バッファに蓄えられている画像データを記録ヘッド102に転送するプリントDMA部である。
【0059】
実施形態1では、黒の30plの記録データとカラーの5plの記録データは、ホストコンピュータ201は、所定記録領域を1主走査で記録する第1画像データと、その第1画像データ1を示す第1画像データフラグを含む記録データを制御回路2000へ転送し、制御回路2000は、その記録データ中の第1画像データの記録ヘッド用記録データを記録バッファ1(2044)に蓄える。また、カラー2plの記録データは、ホストコンピュータ201は、所定記録領域を複数の主走査で記録する第2画像データと、その第2画像データを示す第2画像データフラグを含む記録データを制御回路2000へ転送し、制御回路2000は、その記録データ中の第2画像データの記録ヘッド用記録データを記録バッファ2(2045)に蓄える。
【0060】
このとき必要となる記録バッファ1(2044)の容量は、
Figure 0004174264
となる。
【0061】
また、このとき必要となる記録バッファ2(2045)の容量は、
Figure 0004174264
となる。よって、合計
2,457,600 + 7,372,800 = 9,830,400ビット …(42)
の記録バッファを用意するだけでよく、12Mビット以内に収まり、更に従来の図7で示した記録ヘッドの時に必要とした記録バッファ容量の10,752,000ビットより921,600ビット減らすことが可能で、16Mビットの容量のDRAMでシステムを構成することが可能となる。
【0062】
また、1主走査中に2,457,600ビットのデータ、もしくは7,372,800ビットの1/4のデータ(1,843,200 bits)を転送するだけで済むので、同様に、1主走査が0.5秒で終了するので必要とするインタフェースの転送速度は、それぞれ
2,457,600 / 0.5 = 4,915,200 ビット/秒 …(43)
1,843,200 / 0.5 = 3,686,400 ビット/秒 …(44)
となり、必要とするインタフェースの速度は、上記の内の大きな値の速度で、
4,915,200 ビット/秒(614.4Kbyte/秒) …(45)
となり、USBインタフェースの転送速度で間に合う速度である。
【0063】
次に、実施形態1のホストコンピュータ201及び制御回路2000で実行される処理の処理フローについて、図4を用いて説明する。
【0064】
図4は本発明の実施形態1のホストコンピュータ及び制御回路で実行される処理を示すフローチャートである。
【0065】
ホストコンピュータ201側では、まず、ステップS101で、インクジェットプリンタで記録する記録対象のデータのデータ形式を判定する。つまり、黒の30plの記録とカラーの5plの記録を行う場合は第1画像データ、カラー2plの記録を行う場合は第2画像データと判定する。
【0066】
ステップS101において、データ形式が第1画像データである場合は、ステップS102で、第1画像データ及び第1画像データフラグを含む記録データを生成する。そして、ステップS104で、生成した記録データをインクジェットプリンタへ転送する。
【0067】
一方、ステップS101において、データ形式が第2画像データである場合は、ステップS103で、第2画像データ及び第2画像データフラグを含む記録データを生成する。そして、ステップS104で、生成した記録データをインクジェットプリンタへ転送する。
【0068】
インクジェットプリント側では、まず、ステップS201で、制御回路2000のMPU2031が受信バッファ2042に蓄えられた記録データ中の画像データフラグの種類を判定する。画像データフラグの種類が第1画像データフラグである場合は、ステップS202で、ワークバッファ2043及びワークバッファDMA部2033を用いて、第1画像データに対応する記録ヘッド用記録データを生成する。次に、ステップS203で、生成した記録ヘッド用記録データを記録バッファ1(2044)へ転送する。そして、ステップS206で、記録バッファ1に蓄えられた記録ヘッド用記録データを記録ヘッド102に転送して、記録動作を実行する。
【0069】
一方、画像データフラグの種類が第2画像データフラグである場合は、ステップS204で、ワークバッファ2043及びワークバッファDMA部2033を用いて、第2画像データに対応する記録ヘッド用記録データを生成する。次に、ステップS205で、生成した記録ヘッド用記録データを記録バッファ2(2045)へ転送する。そして、ステップS206で、記録バッファ2に蓄えられた記録ヘッド用記録データを記録ヘッド102に転送して、記録動作を実行する。
【0070】
以上説明したように、実施形態1によれば、記録ヘッド102によって記録媒体に記録される記録データの内容を、記録装置が持つ記憶装置の容量を多くすることなく、既存のインタフェース(USBインタフェース)を用いて、ホストコンピュータ201から記録データを転送することができる。これによって、記録ヘッド102によって異なるドット径の画素で記録することが可能になり、記録画像の階調性を向上することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、イエロー、シアンおよびマゼンタの5pl側のノズルから最大4発のインクを吐出し、2pl側のノズルからも最大4発のインクを吐出することで、表1に示したように19値の階調表現を可能としたが、表2に示すように5pl側のノズルから最大2発のインクを吐出し、2pl側のノズルからは最大4発のインクを吐出することで、15値の階調表現が可能である。
【0071】
【表2】
Figure 0004174264
【0072】
但し、この場合、最大インク吐出量が20plから18plに減るので最大濃度は若干下げるが、画像にそれほど影響を与えることではない。また、ホストコンピュータ201から制御回路2000へのデータ転送量を減らすことができるので、IEEE1284のECPモードの転送速度に間に合わせることができる。
【0073】
また、イエロー、シアンおよびマゼンタの5plのインク吐出口7に対応するデータを大幅に削減できる。そこで、実施形態2では、黒の30plの記録データとカラーの5plの記録データは、ホストコンピュータ201は所定記録領域を複数の主走査で記録する第2画像データとし、その第2画像データを含む記録データを制御回路2000へ転送し、制御回路2000は、その記録データ中の第2画像データの記録ヘッド用記録データを記録バッファ2(2044)に蓄える。
【0074】
一方、カラーの2plの記録データは、ホストコンピュータ201は所定記録領域を複数の主走査で記録する第1画像データとし、その第1画像データを含む記録データを制御回路2000へ転送し、制御回路2000は、その記録データ中の第1画像データの記録ヘッド用記録データを記録バッファ1(2045)に蓄える。
【0075】
このとき必要となる記録バッファ2(2045)の容量は、
Figure 0004174264
となる。
【0076】
また、このとき必要となる記録バッファ1(2044)の容量は、
Figure 0004174264
となる。
【0077】
但し、この場合、次の走査が再びカラーの2plの記録となる可能性があるので、1主走査している間に次の1主走査分のデータを記録バッファ1(2044)上に展開する必要があるので、2倍して
1,843,200 × 2 = 3,686,400ビット …(55)
の記憶容量が必要となる。よって、合計
4,915,200 + 3,686,400 = 8,601,600ビット …(56)
の記録バッファを用意するだけでよく、記録バッファに必要な容量をさらに削減することができる。
【0078】
また、1主走査中に4,915,200ビットの1/4のデータ(1,228,800 bits)、もしくは1,843,200ビットのデータを転送するだけで済むので、同様に、1主走査が0.5秒で終了するので必要とするインタフェースの転送速度は、それぞれ
1,228,800 / 0.5 = 2,457,600 ビット/秒 …(57)
1,843,200 / 0.5 = 3,686,400 ビット/秒 …(58)
となり、必要とするインタフェースの速度は、上記の内の大きい値の速度で、
3,686,400 ビット/秒(460.8Kbyte/秒) …(59)
となり、IEEE1284のECPモードの転送速度でも、USBインタフェースの転送速度でも間に合う速度である。
【0079】
尚、実施形態2のホストコンピュータ201及び制御回路2001で実行される処理の処理フローは、実施形態1の図4のフローチャートのステップS101の判定が多少異なる以外は、同様である。
【0080】
つまり、実施形態2では、ステップS101で、黒の30plの記録とカラーの5plの記録を行う場合は第2画像データ、カラーの2plの記録を行う場合は第1画像データと判定する。
【0081】
以上説明したように、実施形態2によれば、実施形態1で得られる効果に加えて、既存のインタフェースの内、より遅い転送速度のインタフェース(IEEE1284のECPモード)を用いて、ホストコンピュータ201から記録データを転送することができる。これによって、記録ヘッド102によって異なるドット径の画素で記録することが可能になり、記録画像の階調性を向上することができる。
(実施形態3)
上記実施形態1及び2では、記録ヘッド用記録データの記録バッファ1及び記録バッファ2への展開は、ワークバッファ2043から元となる記録データに対するデータ処理を行うプリントバッファDMA部2034を通して行っている。しかしながら、実際、記録バッファ1(2044)に書き込む第1画像データに対応する記録ヘッド用記録データは、ホストコンピュータ201から転送される記録データ中の画像データ1のみを抽出して、そのまま記録バッファ1(2044)へ書き込めばいいので、プリントバッファDMA部2034はデータ処理を行わず、単に、ワークバッファ2043と記録バッファ1(2044)間のデータ転送を行っているだけである。
【0082】
そこで、実施形態3では、図3の制御回路2000に対し、記録バッファDMA2部2036を追加した図5の制御回路2001を構成することで、よりデータ処理の効率化を図る。
【0083】
尚、図中で、図3と同じ構成要素については、同じ参照番号を付加している。
【0084】
そして、制御回路2001は、第1画像データを含む記録データをホストコンピュータ201から受信した場合、受信バッファ2042に蓄えられている記録データから第1画像データのみを抽出し、記録バッファDMA2部2036を記録バッファ1(2044)へ転送する。
【0085】
一方、制御回路2001は、第2画像データを含む記録データをホストコンピュータ201から受信した場合、実施形態1及び実施形態2と同様にして記録バッファDMA部(2034)を用いて、第2画像データの記録ヘッド用記録データを記録バッファ2(2045)へ転送する。
【0086】
尚、記録バッファDMA部2034あるいは記録バッファDMA2部2036の選択は、MPU2031が、受信バッファ2042に蓄えられている記録データ中の画像データフラグに基づいて判定する。
【0087】
尚、実施形態3のホストコンピュータ201及び制御回路2000で実行される処理の処理フローは、図6に示すように、実施形態1の図4のフローチャートのステップS202及びステップS203の処理が、ステップS207に置き換わる以外は、同様である。
【0088】
つまり、実施形態3では、ステップS207で、受信バッファ2042に蓄えられた記録データ中の第1画像データを記録バッファ1(2044)へ転送する。そして、ステップS206で、記録バッファ1に蓄えられた記録ヘッド用記録データを記録ヘッド102に転送して、記録動作を実行する。
【0089】
以上説明したように、実施形態3によれば、実施形態1及び実施形態2で得られる効果に加えて、記録バッファDMA2部(2036)を構成することで、データ処理のためのワークバッファ2043へアクセス頻度を減らすことができる。これにより、システム全体のデータ処理にかかる負荷を軽減することができる。
【0090】
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式のプリント装置について説明したが、かかる方式によれば記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0091】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状をすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0092】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0093】
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0094】
また、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0095】
以上説明した本発明の実施形態においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0096】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0097】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0098】
尚、本発明は、前述した実施形態のホストコンピュータ201及び制御回路2000及び制御回路2001それぞれの機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態1、2では図4に示すフローチャートに対応したプログラム、実施形態3では図6に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0099】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0100】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0101】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0102】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0103】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0104】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0105】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記録バッファの増加を抑え、かつ既存のインタフェースを利用して効率的に記録を行うことができる記録装置、情報処理装置、記録システム及びそれらの制御方法、プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1のインクジェットプリンタの外観斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1の記録ヘッドの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態1のインクジェットプリンタに搭載される制御回路を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態1のホストコンピュータ及び制御回路で実行される処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態1のインクジェットプリンタに搭載される制御回路を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態3のホストコンピュータ及び制御回路で実行される処理を示すフローチャートである。
【図7】従来の記録ヘッドの構成を示す図である。
【符号の説明】
101 キャリッジ
102 記録ヘッド
103 カートリッジガイド
104、105 ガイドレール
106 記録用紙
107 補助ローラ
108、109 搬送ローラ
110、111 インクタンク
6 黒のインク吐出口
7 カラーの5plのインク吐出口
8 カラーの2plのインク吐出口
201 ホストコンピュータ
202 インタフェース線
203 記録データ処理部
204 外部記憶装置
2031 MPU
2032 インタフェース
2033 ワークバッファDMA
2034 記録バッファDMA
2035 プリントDMA
2036 記録バッファDMA2
2041 ワーク領域
2042 受信バッファ
2043 ワークバッファ
2044 記録バッファ1
2045 記録バッファ2

Claims (6)

  1. 同一色のインクについて、第1のインク量を吐出する第1の記録要素を配列した記録素子列と第1のインク量と異なる第2のインク量を吐出する第2の記録要素を配列した記録素子列とを備える記録ヘッドを用いて記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、
    前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向とは異なる方向に走査する走査手段と、
    第1の記録要素を用いた記録と第2の記録要素を用いた記録とを異なる走査で行うように走査中の記録ヘッドを制御する記録制御手段と、
    外部装置から次の走査の記録で使用する記録データの入力を走査毎に行い、第1のインク量に対応したフラグを含む第1のインク量に対応した記録データまたは、第2のインク量に対応したフラグを含む第2のインク量に対応した記録データを入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された第1及び第2のインク量に対応した記録データを一時的に保持する複数の記憶手段と、
    前記記録データ中のフラグに基づいて、該記録データの保持先である記憶手段を前記複数の記憶手段から選択し、その選択された記憶手段に該記録データを記憶する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記フラグに基づいて、前記記憶手段に記憶されている記録データを前記記録ヘッドへ転送する
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 前記複数の記憶手段は、シングルパス記録モード用の第1のインク量に対応した記録データを記憶する第1記憶手段と、マルチパス記録モード用の第2のインク量に対応した記録データを記憶する第2記憶手段とを少なくとも備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、色毎に、第1の記録要素と第2の記録要素を記録素子の配列方向に交互に配列した記録素子列を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、複数色の記録剤各々に対応して、前記走査手段の走査方向に、前記複数の記録要素を1つの記録要素群として、前記複数色の記録剤の数に対応する数の記録要素群を配列したカラー記録ヘッドである
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  6. 同一色のインクについて、第1のインク量を吐出する第1の記録要素を配列した記録素子列と第1のインク量と異なる第2のインク量を吐出する第2の記録要素を配列した記録素子列とを備える記録ヘッドを用いて記録媒体に対して記録を行う記録装置の制御方法であって、
    前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向とは異なる方向に走査する走査工程と、
    第1の記録要素を用いた記録と第2の記録要素を用いた記録とを異なる走査で行うように走査中の記録ヘッドを制御する記録制御工程と、
    外部装置から次の走査の記録で使用する記録データの入力を走査毎に行い、第1のインク量に対応したフラグを含む第1のインク量に対応した記録データまたは、第2のインク量に対応したフラグを含む第2のインク量に対応した記録データを入力する入力工程と、
    前記入力工程によって入力された第1及び第2のインク量に対応した記録データを前記記録データ中のフラグに基づいて、該記録データの保持先である記憶部を複数の記憶部から選択し、その選択された記憶部に該記録データを記憶する制御工程を備え、
    前記制御工程は、前記フラグに基づいて、前記記憶部に記憶されている記録データを前記記録ヘッドへ転送する
    ことを特徴とする記録装置の制御方法。
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