JP4172453B2 - ハイブリッド車の駆動装置 - Google Patents
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Description
請求項3の発明は、エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、このモード選択手段は、前記第1のモータ・ジェネレータが正回転して回生制御され、かつ、第1の所定回転数よりも高回転である場合に、前記第1のモードを選択する手段を含むことを特徴とするものである。
さらに、請求項2の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
請求項2の発明によれば、エンジンの動力が、第1の遊星歯車装置の第1のサンギヤ、および第2の遊星歯車装置の第2のリングギヤに伝達される。そして、第1のモータ・ジェネレータに連結された第2の遊星歯車装置の第2のサンギヤが、エンジントルクの反力を受け持ち、エンジンの動力が第2のキャリヤを経由して出力部材に伝達される。そして、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を小さく制御する場合に、第2のモータ・ジェネレータを第1の遊星歯車装置の第1のサンギヤに連結すると、エンジンの動力が第2の遊星歯車装置および第2のモータ・ジェネレータに分配される。
請求項2の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第4のモードを選択的に切り換えることが可能である。
請求項3の発明によれば、エンジントルクまたは第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力が動力分配装置に入力され、かつ、出力部材から出力される。そして、第1のモータ・ジェネレータを逆転させ、かつ、力行制御することにより、エンジントルクの反力を受け持ち、エンジン回転数と出力部材の回転数との比、つまり、動力分配装置の変速比を小さく制御することが可能である。ここで、動力分配装置の変速比を小さくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第2の回転要素に連結させ、かつ、エンジンの動力の一部を第2のモータ・ジェネレータに伝達して回生制御を実行し、発生した電力を第1のモータ・ジェネレータに供給する制御を実行可能である。このように、第2のモータ・ジェネレータを第2の回転要素に連結すると、「動力分配装置の変速比が小さい場合に、第1のモータ・ジェネレータの動力の一部が第2のモータ・ジェネレータにより電力に変換され、その電力が第1のモータ・ジェネレータに供給されて、再び動力に変換される現象、いわゆる動力循環」を回避することができ、動力伝達効率が向上する。
さらに、請求項3の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項3の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。
さらに、請求項4の発明では、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項4の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項4の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比が小さい場合に、第1のモータ・ジェネレータを逆回転して力行制御し、エンジントルクの反力を第1のモータ・ジェネレータで受け持つことが可能である。また、エンジンの動力の一部を第2のモータ・ジェネレータに伝達して回生制御を実行し、その電力を第1のモータ・ジェネレータに供給することができる。
さらに、請求項5の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項5の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項5の発明によれば、エンジントルクの反力を第1のモータ・ジェネレータで受け持つ場合において、第1のモータ・ジェネレータが正回転して回生制御され、第1のモータ・ジェネレータの回転数が、第1の所定回転数以下であるか、または、第1のモータ・ジェネレータが逆回転して力行制御され、かつ、第2の所定回転数以下である場合は、第2のモータ・ジェネレータが、第2の回転要素および第4の回転要素から解放される。したがって、第2のモータ・ジェネレータの空転による逆起電力の発生を防止することができる。
さらに、請求項6の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項6の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項6の発明によれば、出力部材と、エンジンに連結された第2の回転要素とが一体回転するため、エンジントルクの反力をモータ・ジェネレータで受けることなく、エンジントルクを出力部材に伝達することが可能である。したがって、第1のモータ・ジェネレータおよび第2のモータ・ジェネレータを無負荷にすることが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
さらに、請求項7の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項7の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項7の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの温度が所定温度以上であり、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの機能が低下している場合には、第4のモードを選択すると、出力部材と、エンジンに連結された第2の回転要素とが一体回転するため、エンジントルクの反力をモータ・ジェネレータで受けることなく、エンジントルクを出力部材に伝達することが可能である。このため、第1のモータ・ジェネレータおよび第2のモータ・ジェネレータの機能が低下している場合、例えばフェール時においても、エンジントルクを出力部材に伝達することが可能である。
さらに、請求項9の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項9の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項9の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、第3のモータ・ジェネレータに供給することが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。例えば、第2のモータ・ジェネレータを回生制御して得られた電力を第1のモータ・ジェネレータおよび第3のモータ・ジェネレータに分配することが可能であるため、第1のモータ・ジェネレータに分配されるエネルギ量を少なくし、かつ、第3のモータ・ジェネレータに分配するエネルギ量を増加することが可能である。これに対して、第3のモータ・ジェネレータが設けられていない場合は、第2のモータ・ジェネレータから第1のモータ・ジェネレータに供給されるエネルギ量が増加するため、第3のモータ・ジェネレータに供給することを想定したエネルギ量を、前述したエネルギに加えると、電気回路を流通するエネルギ量は、第3のモータ・ジェネレータが設けられている場合よりも多くなる。
さらに、請求項10の発明では、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項10の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項10の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、第3のモータ・ジェネレータに供給することが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。例えば、第2のモータ・ジェネレータを回生制御して得られた電力を第1のモータ・ジェネレータおよび第3のモータ・ジェネレータに分配することが可能であるため、第1のモータ・ジェネレータに分配されるエネルギ量を少なくし、かつ、第3のモータ・ジェネレータに分配するエネルギ量を増加することが可能である。これに対して、第3のモータ・ジェネレータが設けられていない場合は、第2のモータ・ジェネレータから第1のモータ・ジェネレータに供給されるエネルギ量が増加するため、第3のモータ・ジェネレータに供給することを想定したエネルギ量を、前述したエネルギに加えると、電気回路を流通するエネルギ量は、第3のモータ・ジェネレータが設けられている場合よりも多くなる。
さらに、請求項10の発明によれば、第1のモードが選択され、かつ、第3の回転要素の回転速度の方が第2の回転要素の回転速度よりも高速である場合は、第1のモータ・ジェネレータを回生制御してエンジントルクの反力を受け持たせるとともに、第2のモータ・ジェネレータまたは第3のモータ・ジェネレータの少なくとも一方を力行制御させ、その第2のモータ・ジェネレータまたは第3のモータ・ジェネレータの少なくとも一方のトルクが車輪に伝達される。また、第1のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、第2のモータ・ジェネレータまたは第3のモータ・ジェネレータに供給することが可能である。したがって、動力分配装置の変速比が小さい場合(増速時)における動力伝達効率が向上する。
さらに、請求項11の発明によれば、エンジン回転数と出力部材の回転数との変速比を大きくする場合は、第2のモータ・ジェネレータを第4の回転要素に連結することにより、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータのうち、いずれか一方で受け持つことが可能である。このようにすると、共線図における各回転要素とモータ・ジェネレータとの位置関係、およびモータ・ジェネレータの回転数などの条件に基づいて、出力が低い方のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持つことが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。
また、請求項11の発明によれば、切替機構を制御して、第1のモータ・ジェネレータと蓄電装置との間における電力流通量が相対的に少なくなるように、第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えることが可能である。さらに、請求項11の発明によれば、第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、第3のモータ・ジェネレータに供給することが可能であり、動力伝達効率が一層向上する。例えば、第2のモータ・ジェネレータを回生制御して得られた電力を第1のモータ・ジェネレータおよび第3のモータ・ジェネレータに分配することが可能であるため、第1のモータ・ジェネレータに分配されるエネルギ量を少なくし、かつ、第3のモータ・ジェネレータに分配するエネルギ量を増加することが可能である。これに対して、第3のモータ・ジェネレータが設けられていない場合は、第2のモータ・ジェネレータから第1のモータ・ジェネレータに供給されるエネルギ量が増加するため、第3のモータ・ジェネレータに供給することを想定したエネルギ量を、前述したエネルギに加えると、電気回路を流通するエネルギ量は、第3のモータ・ジェネレータが設けられている場合よりも多くなる。
請求項11の発明によれば、第2のモードが選択され、かつ、第1のモータ・ジェネレータが逆回転で力行制御され、第1のモータ・ジェネレータによりエンジントルクの反力が受け持たれているとともに、第3のモータ・ジェネレータが力行制御されている場合に、第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、第1のモータ・ジェネレータおよび第3のモータ・ジェネレータに供給することが可能である。したがって、高速走行時において、動力循環を起こすことなく車両運動性能を確保できる。
この制御例1においては、車両Veが超低車速で発進し、かつ、電子スロットルバルブが全開である場合に、図3のフローチャートでステップS5に進んだ場合の制御例を、図7の共線図A1に基づいて説明する。この共線図A1において、第3のモータ・ジェネレータ38は、便宜上、アウトプットシャフト20に連結されているものとして描かれている。
つぎに、図6の車両Veで実行可能な制御の制御例2を説明する。例えば、第2のモータ・ジェネレータ3が逆回転であり、かつ、力行制御されてエンジントルクの反力を受け持つとともに、電子スロットルバルブが全開であり、かつ、低速ないし中速の間で車両Veが走行する場合に、ステップS5に進んで実行される制御を、図9の共線図A1に基づいて説明する。図9の共線図A1においては、エンジン回転数よりもアウトプットシャフト20の回転数の方が低速であり、エンジントルクが動力分配装置4で増幅される。また、二次電池27の電力により第3のモータ・ジェネレータ38を力行制御させ、要求トルクに対するエンジントルクの不足分を、第3のモータ・ジェネレータ38のトルクで補う制御が実行される。
つぎに、図6の車両Veで実行可能な制御の制御例3を説明する。例えば、電子スロットルバルブが全開であり、かつ、高速で車両Ve6が走行する場合に、ステップS5に進んで第1のモードで実行される制御を、図10の共線図A1に基づいて説明する。まず、エンジントルクの反力を、第1のモータ・ジェネレータ2で受け持つ制御が実行される。ここで、第1のモータ・ジェネレータ2は正回転し、かつ、回生制御が実行され、その電力が二次電池27に充電される。図10の共線図A1においては、エンジン回転数よりもアウトプットシャフト20の回転数の方が高速であり、エンジントルクが動力分配装置4で低減される。また、二次電池27の電力で第2のモータ・ジェネレータ3を力行制御させ、要求トルクに対するエンジントルクの不足分を補うことも可能である。さらに、二次電池27の電力で第3のモータ・ジェネレータ38を力行制御させ、要求トルクに対するエンジントルクの不足分を補うことも可能である。
つぎに、図6の車両Veで実行可能な制御の制御例4を説明する。第1のモードが選択された場合に実行される。例えば、停止しているエンジン1に燃料を供給し、かつ、第1のモータ・ジェネレータ2を力行制御してエンジン1をクランキングさせ、かつ、第2のモータ・ジェネレータ3が逆回転する場合は、電子スロットルバルブの全開時と同様に、第2のモータ・ジェネレータ3を回生制御する。エンジン1の始動後は、第3のモータ・ジェネレータ38を力行制御させ、第1のモータ・ジェネレータ2は空転する。また、第1のモードが選択された場合において、車両Veが低速から高速の範囲で走行する場合は、四輪駆動車として走行する要求に応じて、エンジン1の運転状態が高効率となり、かつ、電気回路M1における電力流通量が最少となるように、第1のモータ・ジェネレータ2および第2のモータ・ジェネレータ3および第3のモータ・ジェネレータ38を制御することが可能である。
つぎに、図6の車両Veで実行可能な制御の制御例5を説明する。例えば、図6に示す車両Veにおいて、電子スロットルバルブの開度が中開度であり、かつ、高速で走行する場合に、ステップS6に進んで第2のモードを選択する制御例を、図11の共線図A1に基づいて説明する。エンジン1を始動させた後、第1のモータ・ジェネレータ2が逆回転し、かつ、力行制御されてエンジントルクの反力が受け止められている。ここで、四輪駆動車として走行する要求があると、第3のモータ・ジェネレータ38を力行制御するために必要な電気エネルギを算出し、かつ、第1のモータ・ジェネレータ2を力行制御するために必要な電気エネルギを算出する。これらの電気エネルギの算出結果に基づいて、エンジン1の動力で第2のモータ・ジェネレータ3を回生制御し、第2のモータ・ジェネレータ3で発電された電力を、第1のモータ・ジェネレータ2および第3のモータ・ジェネレータ38に供給する。したがって、動力循環を回避することができ、動力伝達効率が向上する。
つぎに、図6の車両Veで図3の制御を実行するとともに、第2のモードから第1のモードに変更する場合に実行可能な制御例を、図12の共線図A1に基づいて説明する。前述のように、第2のモードが選択されている場合は、第1のクラッチC1が解放され、第2のクラッチC2が係合されている。さらに、線分E2に示すように、第1のモータ・ジェネレータ2が逆回転で力行制御されてエンジントルクの反力を受け持ち、第2のモータ・ジェネレータ3がエンジン1の動力で回生制御されている。なお、図6に示す車両Veにおいて、四輪駆動車として走行する要求がなく、かつ、第2のモードが選択されている場合は、第3のモータ・ジェネレータ38は無負荷状態にある。
Claims (15)
- エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記動力分配装置は、ダブルピニオン式の第1の遊星歯車装置および第2の遊星歯車装置を有しており、この第1の遊星歯車装置は、第1のサンギヤおよび第1のリングギヤと、前記第1のサンギヤに噛合された第1のピニオンギヤと、前記第1のリングギヤおよび前記第1のピニオンギヤに噛合された第2のピニオンギヤと、前記第1のピニオンギヤおよび前記第2のピニオンギヤを自転可能、かつ、一体的に公転可能に保持する第1のキャリヤとを有しており、
前記第2の遊星歯車装置は、第2のサンギヤおよび第2のリングギヤと、前記第2のサンギヤに噛合された第3のピニオンギヤと、前記第2のリングギヤおよび前記第3のピニオンギヤに噛合された第4のピニオンギヤと、前記第3のピニオンギヤおよび前記第4のピニオンギヤを自転可能、かつ、一体的に公転可能に保持する第2のキャリヤとを有しており、
前記第1のサンギヤと前記第2のリングギヤとが一体回転するように連結され、前記第1のリングギヤと前記第2のキャリヤとが一体回転するように連結され、前記第2のサンギヤが前記第1の回転要素を構成し、前記第1のサンギヤおよび前記第2のリングギヤが前記第2の回転要素を構成し、前記第1のリングギヤおよび前記第2のキャリヤが前記第3の回転要素を構成し、前記第1のキャリヤが前記第4の回転要素を構成していることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記動力分配装置は、ダブルピニオン式の第1の遊星歯車装置および第2の遊星歯車装置を有しており、この第1の遊星歯車装置は、第1のサンギヤおよび第1のリングギヤと、前記第1のサンギヤに噛合された第1のピニオンギヤと、前記第1のリングギヤおよび前記第1のピニオンギヤに噛合された第2のピニオンギヤと、前記第1のピニオンギヤおよび前記第2のピニオンギヤを自転可能、かつ、一体的に公転可能に保持する第1のキャリヤとを有しており、
前記第2の遊星歯車装置は、第2のサンギヤおよび第2のリングギヤと、前記第2のサンギヤに噛合された第3のピニオンギヤと、前記第2のリングギヤおよび前記第3のピニオンギヤに噛合された第4のピニオンギヤと、前記第3のピニオンギヤおよび前記第4のピニオンギヤを自転可能、かつ、一体的に公転可能に保持する第2のキャリヤとを有しており、
前記第1のサンギヤと前記第2のリングギヤとが一体回転するように連結され、前記第1のリングギヤと前記第2のキャリヤとが一体回転するように連結され、前記第2のサンギヤが前記第1の回転要素を構成し、前記第1のサンギヤおよび前記第2のリングギヤが前記第2の回転要素を構成し、前記第1のリングギヤおよび前記第2のキャリヤが前記第3の回転要素を構成し、前記第1のキャリヤが前記第4の回転要素を構成しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えていることを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
このモード選択手段は、前記第1のモータ・ジェネレータが正回転して回生制御され、かつ、第1の所定回転数よりも高回転である場合に、前記第1のモードを選択する手段を含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
このモード選択手段は、前記第1のモータ・ジェネレータが逆回転して力行制御され、かつ、第2の所定回転数よりも高回転である場合に、前記第2のモードを選択する手段を含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
このモード選択手段は、前記第1のモータ・ジェネレータが正回転して回生制御され、かつ、前記第1の所定回転数以下である場合、または、前記第1のモータ・ジェネレータが逆回転して力行制御され、かつ、前記第2の所定回転数以下である場合に、前記第3のモードを選択する手段を含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に連結する第4のモードを、更に選択可能に構成されており、
前記モード選択手段は、前記エンジンの回転数と前記第1のモータ・ジェネレータの回転数との差が所定値以下であり、かつ、車両における加速要求の変化量が所定値以下である場合に、前記第4のモードを選択する手段を含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に連結する第4のモードを、更に選択可能に構成されており、
前記モード選択手段は、前記第1のモータ・ジェネレータまたは前記第2のモータ・ジェネレータの温度が所定温度以上である場合に、前記第4のモードを選択する手段を含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記モード選択手段は、前記第2のモータ・ジェネレータの出力トルクが所定値以下である場合に、前記各モード同士の切り替えをおこなう手段を含むことを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載のハイブリッド車の駆動装置。
- エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
車輪に対して動力伝達可能に接続され、かつ、前記第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力により力行制御が可能な第3のモータ・ジェネレータが設けられており、
前記モード選択手段は、前記第1のモードが選択され、かつ、前記第3の回転要素の回転速度の方が前記第2の回転要素の回転速度よりも低速であり、かつ、前記第2のモータ・ジェネレータが逆回転する場合は、この第2のモータ・ジェネレータを回生制御させることにより、エンジントルクの反力を第2のモータ・ジェネレータで受け持たせるとともに、前記第3のモータ・ジェネレータを力行制御させ、この第3のモータ・ジェネレータのトルクを前記車輪に伝達し、かつ、前記第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を前記第3のモータ・ジェネレータに供給する手段を、更に含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
車輪に対して動力伝達可能に接続され、かつ、前記第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力により力行制御が可能な第3のモータ・ジェネレータが設けられており、
前記モード選択手段は、前記第1のモードが選択され、かつ、前記第3の回転要素の回転速度の方が前記第2の回転要素の回転速度よりも高速である場合は、前記第1のモータ・ジェネレータを回生制御して、この第1のモータ・ジェネレータでエンジントルクの反力を受け持たせるとともに、前記第2のモータ・ジェネレータまたは第3のモータ・ジェネレータの少なくとも一方を力行制御させ、その第2のモータ・ジェネレータまたは第3のモータ・ジェネレータの少なくとも一方のトルクを前記車輪に伝達するとともに、前記第1のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、前記第2のモータ・ジェネレータまたは前記第3のモータ・ジェネレータに供給する手段を、更に含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - エンジンと出力部材との間の動力伝達経路に動力分配装置が設けられており、この動力分配装置は、相互に差動回転可能な第1の回転要素ないし第4の回転要素を有しているとともに、各回転要素に前記エンジンと第1のモータ・ジェネレータと第2のモータ・ジェネレータと前記出力部材とが別々に連結されており、前記エンジンまたは前記第2のモータ・ジェネレータの少なくとも一方の動力を、前記動力分配装置に入力し、かつ、前記出力部材から出力させることの可能なハイブリッド車の駆動装置において、
前記第1の回転要素ないし前記第4の回転要素を基線上の異なる位置に配置する共線図で、前記第1の回転要素と前記第4の回転要素との間に、前記第2の回転要素および前記第3の回転要素が配置されるように、各回転要素同士が連結されているとともに、
前記第1のモータ・ジェネレータが前記第1の回転要素に連結され、前記エンジンが前記第2の回転要素に連結され、前記出力部材が第3の回転要素に連結されており、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素に対する前記第2のモータ・ジェネレータの連結・解放を制御する切替機構を有しており、
前記切替機構は、前記第2のモータ・ジェネレータと前記第4の回転要素とを連結する第1のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを前記第2の回転要素に連結する第2のモードと、前記第2のモータ・ジェネレータを、前記第2の回転要素および前記第4の回転要素から解放する第3のモードとを選択的に切替可能に構成されており、前記第1のモータ・ジェネレータとの間で電力の授受が可能な蓄電装置が設けられており、
前記蓄電装置と前記第1のモータ・ジェネレータとの間における電力流通量が相対的に少なくなるように、前記第1のモードないし第3のモードを選択的に切り換えるモード選択手段を備えており、
車輪に対して動力伝達可能に接続され、かつ、前記第1のモータ・ジェネレータまたは第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力により力行制御が可能な第3のモータ・ジェネレータが設けられており、
前記モード選択手段は、前記第2のモードが選択され、かつ、前記第1のモータ・ジェネレータが逆回転で力行制御され、この第1のモータ・ジェネレータによりエンジントルクの反力を受け持つとともに、第3のモータ・ジェネレータを力行制御する場合に、前記第2のモータ・ジェネレータの回生制御により得られた電力を、前記第1のモータ・ジェネレータおよび前記第3のモータ・ジェネレータに供給する手段を、更に含むことを特徴とするハイブリッド車の駆動装置。 - 前記モード選択手段は、前記第2のモードから前記第3のモードを経由させて前記第1のモードに変更する場合に、前記第3のモータ・ジェネレータを力行制御させる手段を、更に含むことを特徴とする請求項9ないし11に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記モード選択手段は、前記第1のモードが選択され、かつ、前記第3の回転要素の回転速度の方が前記第2の回転要素の回転速度よりも低速であり、かつ、前記第2のモータ・ジェネレータが正回転する場合は、この第2のモータ・ジェネレータを力行制御させることにより、エンジントルクの反力を第2のモータ・ジェネレータで受け持たせるとともに、前記第3のモータ・ジェネレータを力行制御させる手段を、更に含むことを特徴とする請求項9ないし11に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記モード選択手段は、前記第1のモードが選択され、かつ、前記第2のモータ・ジェネレータが逆回転し、かつ、前記第1のモータ・ジェネレータを力行制御することにより、停止しているエンジンをクランキングさせる場合は、前記第2のモータ・ジェネレータで回生制御を実行させ、前記第3のモータ・ジェネレータを力行制御する手段を含むことを特徴とする請求項9ないし11に記載のハイブリッド車の駆動装置。
- 前記モード選択手段は、前記第1のモードが選択され、かつ、車両が低速から高速の範囲で走行する場合は、この車両を四輪駆動車として走行する要求に応じて、前記エンジンの運転状態が高効率となり、かつ、電力流通量が最小となるように、前記第1のモータ・ジェネレータおよび第2のモータ・ジェネレータおよび第3のモータ・ジェネレータを制御する手段を含むことを特徴とする請求項9ないし11に記載のハイブリッド車の駆動装置。
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