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JP4035515B2 - 光学式変位センサおよび外力検出装置 - Google Patents

光学式変位センサおよび外力検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学式変位センサおよび外力検出装置に関し、詳しくは、基準体すなわち支持部と検出体すなわち受力部との相対位置の変位を光の受光位置のずれによって検出する光学式変位センサ、および、その光学式変位センサの出力に基づいて前記検出体すなわち受力部に印加された外力を検出する外力検出装置に関する。
従来から、支持部すなわち基準体に対する受力部すなわち検出体の相対変位を光学式変位センサによって検出し、光学式変位センサからの信号に基づいて受力部に印加された外力を算出する、光学式6軸力センサ等の外力検出装置が知られている。
たとえば光学式6軸力センサでは、6軸方向の変位に基づいて6軸方向の力を算出するようにしており、6軸方向の変位を計測するための光学式変位センサを設けた構成としている。
この光学式6軸力センサは、6軸方向の変位を計測するために光センサユニットをベースとしたXY方向の2軸方向の変位を計測することができる光学式変位センサを3つ設けて構成される。
光センサユニットは、光源となるLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)と受光素子となるPD(Photo Diode、フォトダイオード)の光軸を一致させて対向配置する。PDは4分割されて、その中心部にLEDからの光が照射され、光学式変位センサでは、このPDにおける光の受光位置の変位すなわちLEDが取り付けられた部品とPDが取り付けられた部品との相対位置の変位を検出することができるようになっている。
光学式6軸力センサでは、このような各光学式変位センサからの出力に基づいて、LEDが取り付けられた部品とPDが取り付けられた部品との間に印加された6軸力を算出する。
図9は、特許文献1に記載された従来の6軸力センサを示す平面図である。
図9に示すように、従来の6軸力センサ101は、円筒状の支持部102と、その支持部102の中心部に配置される受力部103と、これら支持部102と受力部103との間を連結するスポーク状の弾性連結部104を3本有して構成されるフレーム105とを備えて構成される。
このフレーム105は、アルミ合金材から切削加工および放電加工によって削り出して形成した一体のもので、弾性連結部104は屈曲して形成され、計測すべき力に対して所望の変位量が得られるように工夫されている。
支持部102および受力部103は、計測すべき力が加えられる2部材にそれぞれ固着される。これによって、6軸力センサ101に力が作用したとき、支持部102と受力部103との間に3軸方向の微少変位と3軸回りの微少回転とが生じる。
図9に示すように、支持部102には3個の光源109が120度回転対称に配置され、受力部103には、3個の光センサ108が120度回転対称に、3個の光源109のそれぞれと光軸をあわせて対向して配置されており、光センサ108とそれと対向する光源109とで光センサユニット110(光学式変位センサ)を構成する。
図10は、図9に示した従来の光センサユニット(光学式変位センサ)の説明をする概略斜視図である。
図10に示すように、光センサユニット110の光センサ108は、x軸およびy軸の上下左右に4分割配置されたPD(フォトダイオード)108aから成る。
支持部102には各光センサ108に対向する位置それぞれに各光源109が設けられている。この光源109は、赤外線高輝度LED(発光ダイオード)の前方にピンホールを設けたものであり、そのピンホールから拡散する光が光センサ108に投射されるようになっている。
このようにして、支持部102と受力部103との相対位置が変化したときには、各PD108aへの光量の比率が変化し、この比率を計測することによってx軸、y軸方向の変位が計測されるようになっている。6軸力センサ101は、この変位に基づいて6軸方向の力を算出して出力する。
以上説明し、図9および図10に示したように、従来の6軸力センサ101は、計測しようとする力が加えられることによって変形する構造材としての弾性連結部104を有する弾性フレーム105と、その変位を検出する光センサ108および光源109から成る3個の光センサユニット110とを有して構成される。
特開平3−245028号公報
ところで、このような6軸力センサ(外力検出装置)は、主として産業用ロボットにおける足首や手首等の制御において外力を検出するのに用いられるが、ロボットの動きをより高性能化するためには、手や足の指にも6軸力センサを使用するのが望ましく、これに対応するためには、6軸力センサの小型化、小径化が求められる。
ところが、従来の6軸力センサでは、上述のように、3組の光学式変位センサのそれぞれで光源と受光素子の両方を備える必要があるため、光源および受光素子の大きさ等による制約を受け、外力検出装置の小径化には限界が生じていた。また、3組の光学式変位センサのそれぞれで光源と受光素子の両方を備える必要があるため、高価な半導体デバイスをそれだけ必要とし、6軸力センサのコストを下げるのは難しかった。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、従来よりも装置の小径化を図るとともに、コストの低減を可能とした6軸力センサを提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、支持部に対する受力部の相対変位を3個の受光素子を有する光学式変位センサによって検出し、前記光学式変位センサからの信号に基づいて前記支持部と受力部とに相対的に印加された外力を算出する外力検出装置において、前記光学式変位センサは、前記受力部の中心軸上に配置され前記中心軸方向に光を出射する1個の光源と、前記中心軸上に順次配設される光分岐体および光反射体と、前記支持部の外周部に120度回転対称に配設されるとともにそれぞれの受光面が前記受力部の中心軸を向く前記3個の受光素子とから構成され、前記光源から出射した光を前記光分岐体に入射させることにより、120度回転対称方向に出射する3本の光ビームを生成させ、該生成した3本の光ビームを、前記光反射体に入射させることにより、前記中心軸に直交する面内方向に反射させた後、対応する前記受光素子の各々に入射させるように構成し、前記3個の受光素子による前記光ビームの受光結果に基づいて、前記支持部に対する前記受力部の相対変位を検出するものであることを特徴とする。
また本発明は請求項1に記載の発明において、前記光分岐体が、2次元回折格子であることを特徴とする。
また本発明は請求項1または2に記載の発明において、前記光反射体が、三面反射ミラーであることを特徴とする。
また本発明は請求項1または2に記載の発明において、前記光反射体が、円錐ミラーであることを特徴とする。
また本発明は、基準体または検出体のどちらかに設けられた発光部と、前記基準体および前記検出体のうち前記発光部が設けられているのとは別のほうに設けられた受光部とを有し、前記発光部から出射された光を前記受光部で受光し、該受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を検出する光学式変位センサにおいて、前記発光部が、所定軸上に配置され前記所定軸方向に光を出射する1個の光源と、前記所定軸上に順次配設される光分岐体および光反射体とから構成され、前記受光部が、前記所定軸を中心軸とする円周上に120度回転対称に配設されるとともにそれぞれの受光面が前記所定軸を向く3個の受光素子によって構成され、前記光源から出射した光を前記光分岐体に入射させることにより、120度回転対称方向に出射する3本の光ビームを生成させ、該生成した3本の光ビームを、前記光反射体に入射させることにより、前記所定軸に直交する面内方向に反射させた後、対応する前記受光素子の各々に入射させるように構成し、前記3個の受光素子による前記光ビームの受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を検出することを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも装置の小径化を図るとともに、コストの低減を可能とした6軸力センサを提供することができる。
すなわち本発明によれば、光源および受光素子の両方を備えた3組の光学式変位センサを設ける代わりに、1つの光源と3つの受光素子によって成る光学式変位センサを設けるようにしたので、光源が1つで済むことから、センサを小型化することができ、また、高価な光源用半導体デバイスおよびその駆動用電気回路部が1つで済むので従来よりもコストを低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
なお、本実施の形態では、図9に示したような光学式6軸力センサに適用可能な、光学式変位センサについて説明するが、本発明が適用される外力検出装置は、光学式6軸力センサすなわち6軸力を検出するものに限られないことは言うまでもない。
図1は、本発明による6軸力センサの一実施の形態の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態の6軸力センサ20は、円柱状の形状に形成され、本体21aの上部に円板上の上部蓋21bがされて構成される。
図2は、図1に示した6軸力センサ20から上部蓋21bを外して上から見た概略平面図である。
また、図3は、図2に示した6軸力センサ20を側面から内部が見えるようにした側面断面図である。
図2に示すように、本実施の形態の6軸力センサ20は、円筒状の支持部22と、その支持部22の中心部に配置される受力部23と、これら支持部22と受力部23との間を連結するスポーク状の弾性連結部24を3本有するフレーム25とを備えて構成される。
このフレーム25は、アルミ合金材から切削加工および放電加工によって削り出して形成した一体のもので、弾性連結部24は屈曲して形成され、全方向に弾性変形しやすくされている。
支持部22および受力部23は、計測すべき力が加えられる2部材にそれぞれ固着される。これによって、6軸力センサ20に力が作用したとき、支持部22と受力部23との間に3軸方向の微少変位と3軸回りの微少回転とが生じる。
図3は、図2のIII−III断面を示した図である。
図2および図3に示すように、支持部22には3個の受光素子1a、1b、1cが120度回転対称に配置されている。この受光素子1a、1b、1cの受光面は受力部23の中心軸を向くように配設されている。
一方、受力部23には、受力部23の中心軸上に、この中心軸方向に光を出射する光源2と、光分岐体である回折格子3と、光反射体である三角錐ミラー4とが設けられている。
光源2から出射された光は、回折格子3を通過する際に分岐され、三角錐ミラー4で反射され、受光素子1a、1b、1cのそれぞれの受光面に入射する。
本実施の形態では、図2および図3に示すように、光源2と回折格子3と三角錐ミラー4と受光素子1a、1b、1cとによって光センサユニットすなわち光学式変位センサを構成する。
図4は、図2および図3に示した光センサユニットの組み合わせの構成の例を示す斜視図である。
なお、図4においては、見易さのために受光素子1cの図示を省略している。
光源(たとえば発光ダイオード)2からの光ビーム5は回折格子(たとえば2次元回折格子)3に入射する。この光ビーム5は回折格子3によって3本の光ビーム5a、5b、5cに分岐される。なお、分岐される本数は3本以上であってもかまわない。
この3本の光ビーム5a、5b、5cは、三角錐ミラー4の反射面に入射し、この反射面にて、受力部23の中心軸すなわち光ビーム5の光軸に直交する面内方向に反射され、受光素子(たとえばフォトダイオード)1a、1b、1cのそれぞれの受光面に入射する。
受光素子1a、1b、1cのそれぞれの受光面は、図4や図5に示すように、受光面内で4分割されている。この詳細について図5を参照しながら説明する。
図5は、図4に示した受光素子1aの受光面を示す概略平面図である。
なお、本実施の形態においては、受光素子1a、1b、1cのすべてが同じ構造であるため、ここでは代表して受光素子1aについて説明する。
図5に示すように、受光素子1aの受光面には4分割されたPD(フォトダイオード)1aa、1ab、1ac、1adが設けられており、光源2から出射され、回折格子3で分岐され、三角錐ミラー4で反射された光ビーム5aがこの受光面に入射する。このPD1aa、1ab、1ac、1adは受光素子群を形成する。
受光面を4分割する方向は、この光センサユニットすなわち光学式変位センサで変位を検出したい方向である、x軸方向に直交する方向と、y軸方向に直交する方向とで4分割するのが望ましい。
受光面に入射する光の中心軸は受光面に垂直であり、かつ、受光面に入射する光ビーム5aの中心が4分割されたPD1aa、1ab、1ac、1adの中心にくるように配置するのが望ましい。
このような構成にて、受光素子1aは、PD1aa、1ab、1ac、1adのそれぞれにおける受光光量の変動に基づいて、光ビーム5aが受光素子1aの受光面に入射する位置の変化すなわち、光源2と回折格子3と三角錐ミラー4とから成る発光部と受光部を構成する受光素子1aとの、図4や図5に示すx軸方向およびy軸方向での相対的な変位を検出する。
光学式変位センサは、受光部を受光素子1a、1b、1cによって構成し、受光素子1a、1b、1cのそれぞれでのx軸方向およびy軸方向の変位を検出する。
図6は、図4に示した回折格子3を示す斜視図である。
図7は、図6に示した回折格子3の平面図である。
図8は、図6に示した回折格子3の構成の一例を示す斜視図である。
図4に示したように、光源2からの光ビーム5は回折格子3に入射する。この回折格子3では入射してきた光ビーム5を、3本の光ビーム5a、5b、5cに分岐させるが、この3本の光ビーム5a、5b、5cの強度は互いに等しいほうが好ましい。また、図7に示すように、3本の光ビーム5a、5b、5cは、光ビーム5の光軸に対して120度回転対象になるように分岐される必要がある。回折格子3はこのような光分岐を生じるように構成される。
本実施の形態では、図8に示すように、所定方向の格子を有する回折格子3aと、回折格子3aとは別の方向の格子を有する回折格子3bとを重ね合わせて回折格子3を構成し、回折格子3aや回折格子3bの格子ピッチ(所定の溝と隣の溝との幅)や、回折格子3aの格子の方向と回折格子3bの格子の方向とが成す交差角度、各回折格子の溝の深さ、溝の形状(溝でなく山でもよい)などを調整することによって、上記条件の3本の光ビーム5a、5b、5cを生成するようにしている。
なお、回折格子3は、図8のように2枚の回折格子を重ね合わせるものではなく、1枚の基板に複数の所定方向の格子を所定幅のピッチで形成して実現するものであってもよい。この場合、1枚の基板の表面に所定方向の格子を形成し、裏面に別の所定方向の格子を形成するようにしてもよいし、1枚の基板の片面にすべての格子を形成するようにしてもよい。
本発明による光学式変位センサは、すでに説明したように6軸力センサなどの外力検出装置にも適用することができるが、そのほか、変位に基づいて検出することができる様々な物理量の計測に用いることができる。
本発明による6軸力センサの一実施の形態の外観を示す斜視図である。 図1に示した6軸力センサから上部蓋を外して上から見た概略平面図である。 図2に示した6軸力センサを側面から内部が見えるようにした側面断面図である。 図2および図3に示した光センサユニットの組み合わせの構成の例を示す斜視図である。 図4に示した受光素子の受光面を示す概略平面図である。 図4に示した回折格子を示す斜視図である。 図6に示した回折格子の平面図である。 図6に示した回折格子の構成の一例を示す斜視図である。 特許文献1に記載された従来の6軸力センサを示す平面図である。 図9に示した従来の光センサユニット(光学式変位センサ)の説明をする概略斜視図である。
符号の説明
20 6軸力センサ
21a 本体
21b 上部蓋
22 支持部
23 受力部
24 弾性連結部
25 フレーム
1a、1b、1c 受光素子
1aa、1ab、1ac、1ad PD
2 光源
3、3a、3b 回折格子
4 三角錐ミラー
5、5a、5b、5c 光ビーム

Claims (5)

  1. 支持部に対する受力部の相対変位を3個の受光素子を有する光学式変位センサによって検出し、前記光学式変位センサからの信号に基づいて前記支持部と受力部とに相対的に印加された外力を算出する外力検出装置において、
    前記光学式変位センサは、
    前記受力部の中心軸上に配置され前記中心軸方向に光を出射する1個の光源と、前記中心軸上に順次配設される光分岐体および光反射体と、前記支持部の外周部に120度回転対称に配設されるとともにそれぞれの受光面が前記受力部の中心軸を向く前記3個の受光素子とから構成され、
    前記光源から出射した光を前記光分岐体に入射させることにより、120度回転対称方向に出射する3本の光ビームを生成させ、
    該生成した3本の光ビームを、前記光反射体に入射させることにより、前記中心軸に直交する面内方向に反射させた後、対応する前記受光素子の各々に入射させるように構成し、
    前記3個の受光素子による前記光ビームの受光結果に基づいて、前記支持部に対する前記受力部の相対変位を検出するものである
    ことを特徴とする外力検出装置。
  2. 前記光分岐体が、2次元回折格子であることを特徴とする請求項1に記載の外力検出装置。
  3. 前記光反射体が、三面反射ミラーであることを特徴とする請求項1または2に記載の外力検出装置。
  4. 前記光反射体が、円錐ミラーであることを特徴とする請求項1または2に記載の外力検出装置。
  5. 基準体または検出体のどちらかに設けられた発光部と、前記基準体および前記検出体のうち前記発光部が設けられているのとは別のほうに設けられた受光部とを有し、前記発光部から出射された光を前記受光部で受光し、該受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を検出する光学式変位センサにおいて、
    前記発光部が、所定軸上に配置され前記所定軸方向に光を出射する1個の光源と、前記所定軸上に順次配設される光分岐体および光反射体とから構成され、
    前記受光部が、前記所定軸を中心軸とする円周上に120度回転対称に配設されるとともにそれぞれの受光面が前記所定軸を向く3個の受光素子によって構成され、
    前記光源から出射した光を前記光分岐体に入射させることにより、120度回転対称方向に出射する3本の光ビームを生成させ、
    該生成した3本の光ビームを、前記光反射体に入射させることにより、前記所定軸に直交する面内方向に反射させた後、対応する前記受光素子の各々に入射させるように構成し、
    前記3個の受光素子による前記光ビームの受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を検出することを特徴とする光学式変位センサ。
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