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JP3914210B2 - 光学式変位センサおよび外力検出装置 - Google Patents

光学式変位センサおよび外力検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学式変位センサおよび外力検出装置に関し、詳しくは、基準体と検出体との相対位置の変位を光の受光位置のずれによって検出する光学式変位センサ、および、その光学式変位センサの出力に基づいて前記検出体に印加された外力を検出する外力検出装置に関する。
従来から、支持部すなわち基準体に対する受力部すなわち検出体の相対変位を光学式変位センサによって検出し、光学式変位センサからの信号に基づいて受力部に印加された外力を算出する、光学式6軸力センサ等の外力検出装置が知られている。
たとえば光学式6軸力センサでは、6軸方向の変位に基づいて6軸方向の力を算出するようにしており、6軸方向の変位を計測するための光学式変位センサを設けた構成としている。
この光学式6軸力センサは、6軸方向の変位を計測するために光センサユニットをベースとしたXY方向の2軸方向の変位を計測することができる光学式変位センサを3つ設けて構成される。
光センサユニットは、光源となるLED(Light Emitting Diode、発光ダイオード)と受光素子となるPD(Photo Diode、フォトダイオード)の光軸を一致させて対向配置する。PDは4分割されて、その中心部にLEDからの光が照射され、光学式変位センサでは、このPDにおける光の受光位置の変位すなわちLEDが取り付けられた部品とPDが取り付けられた部品との相対位置の変位を検出することができるようになっている。
光学式6軸力センサでは、このような各光学式変位センサからの出力に基づいて、LEDが取り付けられた部品とPDが取り付けられた部品との間に印加された6軸力を算出する。
図15は、特許文献1に記載された従来の6軸力センサを示す平面図である。
図15に示すように、従来の6軸力センサ101は、円筒状の支持部102と、その支持部102の中心部に配置される受力部103と、これら支持部102と受力部103との間を連結するスポーク状の弾性連結部104を3本有して構成されるフレーム105とを備えて構成される。
このフレーム105は、アルミ合金材から切削加工および放電加工によって削り出して形成した一体のもので、弾性連結部104は屈曲して形成され、計測すべき力に対して所望の変位量が得られるように工夫されている。
支持部102および受力部103は、計測すべき力が加えられる2部材にそれぞれ固着される。これによって、6軸力センサ101に力が作用したとき、支持部102と受力部103との間に3軸方向の微少変位と3軸回りの微少回転とが生じる。
図15に示すように、支持部102には3個の光源109が120度回転対称に配置され、受力部103には、3個の光センサ108が120度回転対称に、3個の光源109のそれぞれと光軸をあわせて対向して配置されており、光センサ108とそれと対向する光源109とで光センサユニット110(光学式変位センサ)を構成する。
図16は、図15に示した従来の光センサユニット(光学式変位センサ)の説明をする概略斜視図である。
図16に示すように、光センサユニット110の光センサ108は、x軸およびy軸の上下左右に4分割配置されたPD(フォトダイオード)108aから成る。
支持部102には各光センサ108に対向する位置それぞれに各光源109が設けられている。この光源109は、赤外線高輝度LED(発光ダイオード)の前方にピンホールを設けたものであり、そのピンホールから拡散する光が光センサ108に投射されるようになっている。
このようにして、支持部102と受力部103との相対位置が変化したときには、各PD108aへの光量の比率が変化し、この比率を計測することによってx軸、y軸方向の変位が計測されるようになっている。6軸力センサ101は、この変位に基づいて6軸方向の力を算出して出力する。
以上説明し、図15および図16に示したように、従来の6軸力センサ101は、計測しようとする力が加えられることによって変形する構造材としての弾性連結部104を有する弾性フレーム105と、その変位を検出する光センサ108および光源109から成る3個の光センサユニット110とを有して構成される。
特開平3−245028号公報
ところで、このような6軸力センサ(外力検出装置)は、主として産業用ロボットにおける足首や手首等の制御において外力を検出するのに用いられるが、ロボットの動きをより高性能化するためには、手や足の指にも6軸力センサを使用するのが望ましく、これに対応するためには、6軸力センサの小型化、小径化が求められる。
ところが、従来の6軸力センサでは、上述のように3組の光学式変位センサの光軸が径方向(ラジアル方向)を向いていたことから、光源および受光素子の大きさ等による制約を受け、外力検出装置の小径化には限界が生じていた。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、従来よりも装置の小径化をすることができるように、光軸方向の変位計測が可能な光学式変位センサおよびその光学式変位センサの光軸方向を、中心軸方向(アキシャル方向)と一致させて配置した6軸力センサを提供することを目的とする。
本発明は上記の目的を達成するために、基準体または検出体のどちらかに設けられた光モジュール部と、前記基準体および前記検出体のうち前記光モジュール部が設けられているのとは別のほうに設けられた反射部材とを有し、前記光モジュール部から出射され前記反射部材によって反射された光を前記光モジュール部で受光し、該受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を計測する光学式変位センサにおいて、前記光モジュール部は、前記光モジュール部から前記反射部材に向けて出射される光の光軸と平行な方向である第1の方向(アキシャル方向)の変位を計測する第1の光学系と、前記光モジュール部から前記反射部材に向けて出射される光の光軸と直交する面内の方向のうちの所定の方向である第2の方向(ラジアル方向と直交する方向)の変位を計測する第2の光学系とを有し、前記反射部材は、前記光モジュール部と向き合う面のうちの少なくとも一部に回折格子を有し、前記回折格子は、前記第2の方向に対して直交する方向に延び、前記第2の方向に沿って複数形成され、前記第1の光学系は第1の光源と第1のレンズと第1の受光素子とを有し、前記第1の光学系は、前記第1の光源からの光を前記第1のレンズを介して前記反射部材の該光モジュール部と向き合う面に入射させ、該入射させた光の前記反射部材による反射光を前記第1の受光素子で受光することによって、前記第1の方向の変位に対応した信号を得、前記第1のレンズは前記第1の受光素子との距離が一定になるように前記光モジュール部内で固定され、前記第2の光学系は第2の光源と第2のレンズと第2の受光素子とを有し、前記第2の光学系は、前記第2の光源からの光を前記第2のレンズを介して前記反射部材の該光モジュール部と向き合う面の前記回折格子に入射させ、該入射させた光の前記反射部材の回折格子による反射光を前記第2の受光素子で受光することによって、前記第2の方向の変位に対応した信号を得、前記第2のレンズは、該第2のレンズを通過し前記回折格子に入射する光が該回折格子上でフォーカスがとれた状態にするための可動機構を設けた上で前記光モジュール部内で前記第1の方向にのみ移動可能に固定されていることを特徴とする。
また本発明は請求項1に記載の発明において、前記第1の光源および前記第2の光源は、1個の光源と、該1個の光源からの光を2分岐させる光分岐プリズムとから構成され、前記第1の光源からの光は前記光分岐プリズムで2分岐された光の一方であり、前記第2の光源からの光は前記光分岐プリズムで2分岐された光の他方であることを特徴とする。
また本発明は請求項2に記載の発明において、前記光分岐プリズムは、平行に配置された第1および第2の半透過膜を有し、前記第1の半透過膜を透過した光を前記第2のレンズに入射させ、前記第1の半透過膜で反射した後に前記第2の半透過膜で反射した光を前記第1のレンズに入射させることを特徴とする。
また本発明は請求項3に記載の発明において、前記第2の半透過膜の、前記第1の半透過膜と向かい合う側の反対側に、非点収差発生部を設けたことを特徴とする。
また本発明の外力検出装置は、請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載の光学式変位センサを有し、前記第1の方向をアキシャル方向と一致させ、前記第2の方向をラジアル方向に対して直交する方向と一致させ、前記第1の方向の変位に対応した信号および前記第2の方向の変位に対応した信号に基づいて、前記基準体と検出体とに相対的に印加された外力を検出することを特徴とする。
本発明によれば、光軸方向およびその光軸に垂直な面内のうちの所定の方向である一軸方向の変位計測を可能とした光学式変位センサおよびその光学式変位センサを用いることにより従来よりも装置の小径化を達成した6軸力センサを提供することができる。
すなわち本発明によれば、3組の光学式変位センサの光軸が径方向(ラジアル方向)と直交するアキシャル方向となるようにしたため、装置の小径化を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
なお、本実施の形態では、図15に示したような光学式6軸力センサに適用可能な、光学式変位センサについて説明するが、本発明が適用される外力検出装置は、光学式6軸力センサすなわち6軸力を検出するものに限られないことは言うまでもない。
図1は、本発明による6軸力センサの一実施の形態の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態の6軸力センサ20は、円柱状の形状に形成され、本体21aの上部に円板上の上部蓋21bがされて構成される。
図2は、図1に示した6軸力センサ20から上部蓋21bを外して上から見た概略平面図である。
また、図3は、図2に示した6軸力センサ20を側面から内部が見えるようにした側面断面図である。
図2に示すように、本実施の形態の6軸力センサ20は、円筒状の支持部22と、その支持部22の中心部に配置される受力部23と、これら支持部22と受力部23との間を連結するスポーク状の弾性連結部24を3本有するフレーム25とを備えて構成される。
このフレーム25は、アルミ合金材から切削加工および放電加工によって削り出して形成した一体のもので、弾性連結部24は屈曲して形成され、全方向に弾性変形しやすくされている。
支持部22および受力部23は、計測すべき力が加えられる2部材にそれぞれ固着される。これによって、6軸力センサ20に力が作用したとき、支持部22と受力部23との間に3軸方向の微少変位と3軸回りの微少回転とが生じる。
また、図2および図3に示すように、支持部22には3個の光モジュール部1が120度回転対称に配置されている。
一方、受力部23には、3個の光モジュール部1のそれぞれに1個ずつ対応付けて3個の反射部材2がやはり120度回転対称に配置されている。
図2に示すように、光モジュール部1のそれぞれと反射部材2のそれぞれとは6軸力センサ20の中心軸方向(アキシャル方向)に対向して設けられ、光モジュール部1からの光が反射部材2によって反射されて光モジュール部1にて受光される。この光モジュール部1および反射部材2によって光センサユニットすなわち光学式変位センサを構成する。
図4は、図2および図3に示した光モジュール部1および反射部材2の組み合わせの構成の例を示す側面構成図である。
図4に示すように、光モジュール部1は、光源(たとえば発光ダイオード)と受光素子(たとえばフォトダイオード)とから構成される受発光素子4と、受光素子(たとえばフォトダイオード)5と、所望の方向に光を分岐、進行させるための光分岐プリズム3と、光の焦点を調節するための対物レンズ6および7とを有して構成される。
光分岐プリズム3には半透過膜10および異屈折率部30が設けられており、これらによって光が所望の方向に分岐、進行させられる。
異屈折率部30は、たとえば半透過膜10と向かい合う側に半透過膜を設け、半透過膜10と向かい合う側の反対側に、光分岐プリズム3の基材と光の屈折率が異なる異屈折率部分を設けて構成される。
この異屈折率部分は、光分岐プリズム3の基材と光の屈折率が異なる部分であり、これは光分岐プリズム3の基材よりも小さな屈折率を有するものでもよいし、光分岐プリズム3の基材よりも大きな屈折率を有するものでもよい。この光分岐プリズム3内の異屈折率部30の異屈折率部分が光学式変位センサにてアキシャル方向(第1の方向)の変位量を測定するための非点収差発生部となる。
反射部材2は光モジュール部1に対向する面が反射面となっており、反射部材2の反射面のうち受発光素子4と対向する位置には回折格子(回折溝)8が設けられている。反射部材2の反射面のうち受光素子5と対向する位置には回折格子が設けられていても、設けられていなくてもかまわない。回折格子8を構成する溝は、ラジアル方向に延び、ラジアル方向に対して直交する方向(第2の方向)に沿って複数形成されている。
光モジュール部1と反射部材2とは相対変位可能に平行配置されている。
図5は、図4に示した、図2および図3に示した光モジュール部1および反射部材2の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、光の進行方向の一例を示す側面図である。
図5に示す例では、図中に矢印で示すように、受発光素子4から発光された光の一部は、半透過膜10で反射され、さらに異屈折率部30で反射され、対物レンズ7を通過して反射部材2の反射面で反射される。反射されたこの光は、対物レンズ7を通過した後に異屈折率部30を通過し、受光素子5に入射する。なお、対物レンズ7は、受光素子5との距離が一定になるように光モジュール部1内でたとえば光モジュール部1の筐体に固定されている。
この光学式変位センサでは、受光素子5によって受光する光によって、アキシャル方向すなわち図5に示すy軸方向(第1の方向)の変位を検出することができる。
このアキシャル方向の変位を検出する方法としては、従来からよく知られた、光ピックアップのフォーカス制御に適用されている、たとえば非点収差法あるいはビームサイズ法などの原理を適用することができる。非点収差法の場合には、非点収差を生じさせるために、上述の光分岐プリズム3内の異屈折率部30のような非点収差発生部が必要となる。また、たとえば実開平5−34512号公報に記載の光学式変位計や特開平9−203610号公報に記載のフォーカス検出装置のような既知の方法を採用することができる。
図6は、図4に示した、図2および図3に示した光モジュール部1および反射部材2の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、図5とは異なる光の進行方向の一例を示す側面図である。
図6に示す例では、図中に矢印で示すように、受発光素子4から発光された光の一部は、半透過膜10を通過し、さらに対物レンズ6を通過して反射部材2の反射面の回折格子8で反射される。反射されたこの光は、対物レンズ6を通過した後に再度半透過膜10を通過し、受発光素子4に入射する。なお、対物レンズ6は、この対物レンズ6を通過し反射部材2の反射面に入射する光が回折格子8上でフォーカスがとれた状態にするため、後述するように、反射部材2との距離を調節可能な可動機構を設けた上で光モジュール部1内でアキシャル方向にのみ移動可能に固定されている。
この光学式変位センサでは、受発光素子4によって受光する光によって、ラジアル方向に直交する方向すなわち図6に示すx軸方向(第2の方向)の変位を検出することができる。
このラジアル方向に直交する方向の変位を検出する方法としては、従来からよく知られた、光ピックアップのトラッキング制御に適用されている、たとえばプッシュプル法などの原理を適用することができる。また、たとえば特開平5−107042号公報に記載の回折格子による位置検出方法のような既知の方法を採用することができる。
ところで、図4に示した例では、受発光素子4を用いる構成としたが、本発明はこれに限られるものではなく、受発光素子4の代わりに、光源(たとえば発光ダイオード)と受光素子(たとえばフォトダイオード)とが別体になったものを用いることもできる。この場合の例を図7〜図9を参照して説明する。
図7は、光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の、図4とは別の例を示す側面構成図である。
図7に示すように、この例では、光モジュール部11は、光源(たとえば発光ダイオード)14と、受光素子(たとえばフォトダイオード)19と、受光素子(たとえばフォトダイオード)15と、所望の方向に光を分岐、進行させるための光分岐プリズム13と、光の焦点を調節するための対物レンズ16および17とを有して構成される。
光分岐プリズム13は図7に示すように高反射膜40を有する形状となっており、また、光分岐プリズム13には半透過膜50および異屈折率部60が設けられており、これらによって光が所望の方向に分岐、進行させられる。なお、異屈折率部60は図4に示した異屈折率部30と同様であるので詳しい説明は省略する。
反射部材12は光モジュール部1に対向する面が反射面となっており、反射部材12の反射面のうち受光素子19と対向する位置には回折格子18が設けられている。反射部材12の反射面のうち受光素子15と対向する位置には回折格子が設けられていても、設けられていなくてもかまわない。
図8は、図7に示した、光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、光の進行方向の一例を示す側面図である。
図8に示す例では、図中に矢印で示すように、光源14から発光された光は高反射膜40で反射され、その反射された光の一部は、半透過膜50を通過し、異屈折率部60で反射され、対物レンズ17を通過して反射部材12の反射面で反射される。反射されたこの光は、対物レンズ17を通過した後に異屈折率部60を通過し、受光素子15に入射する。なお、対物レンズ17は、受光素子15との距離が一定になるように光モジュール部11内で固定されている。
この光学式変位センサでは、受光素子15によって受光する光によって、アキシャル方向すなわち図8に示すy軸方向の変位を検出することができる。このアキシャル方向の変位を検出する方法については図5に示した例と同様である。
図9は、図7に示した、光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、図8とは異なる光の進行方向の一例を示す側面図である。
図9に示す例では、図中に矢印で示すように、光源14から発光された光は高反射膜40で反射され、その反射された光の一部は、半透過膜50で反射され、対物レンズ16を通過して反射部材12の反射面の回折格子18で反射される。反射されたこの光は、対物レンズ16を通過した後に半透過膜50を通過し、受光素子19に入射する。なお、対物レンズ16は、この対物レンズ16を通過し反射部材12の反射面に入射する光が回折格子18上でフォーカスがとれた状態にするため、後述するように、受光素子19との距離を調節可能な可動機構を設けた上で光モジュール部11内で固定されている。
この光学式変位センサでは、受光素子19によって受光する光によって、ラジアル方向に直交する方向すなわち図9に示すx軸方向の変位を検出することができる。このラジアル方向に直交する方向の変位を検出する方法については図6に示した例と同様である。
次に、光モジュール部内での対物レンズの固定の仕方の例について説明する。
図10は、光モジュール部内での対物レンズの固定の仕方の例を示す側面図である。
図10において、光モジュール部31は図4の光モジュール部1に相当し、受発光素子34は図4の受発光素子4に相当し、受光素子35は図4の受光素子5に相当し、光分岐プリズム33は図4の光分岐プリズム3に相当し、半透過膜70は図4の半透過膜10に相当し、異屈折率部80は図4の異屈折率部30に相当し、対物レンズ36は図4の対物レンズ6に相当し、対物レンズ37は図4の対物レンズ7に相当し、反射部材32は図4の反射部材2に相当し、回折格子38は図4の回折格子8に相当し、図5および図6を参照して説明したのと同様の動作を行う。
この例では、図10に示すように、光分岐プリズム33の上部に対物レンズ37を固定している。これによって、対物レンズ37と受光素子35との距離を一定に保つことができる。
また、対物レンズ36については、図10に示すような可動機構をもって取り付けられている。
図10の可動機構は、対物レンズ36の枠に磁石43および44を設け、反射部材32のうち磁石43および44と対向する位置に磁石45および46を設け、磁石43と磁石45とを同じ極性にし、磁石44と磁石46とを同じ極性にし、反射部材32と対物レンズ36とが反発し合うようにしてある。また、この可動機構では、対物レンズ36の枠と光分岐プリズムとの間にバネ41および42を設けている。このバネ41および42の反発力によって対物レンズ36と光分岐プリズム33とが反発し合うようにしてある。このとき対物レンズ36は光分岐プリズム33に対してラジアル方向に対して直交する方向には動かないようにしてある。
このようにすることによって、磁石の反発力とバネの反発力との釣り合いにより、反射部材32と光モジュール部31との位置関係が変化した場合にも、対物レンズ37と受発光素子34との距離が所望の距離になるように自動的に調整することができる。
なお、この例では磁石およびバネの反発力によって対物レンズの位置調整を行う可動機構について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、いかなる可動機構によって対物レンズの位置調整を行うものであってもかまわない。
次に、反射部材に設けた回折格子の向きと、光モジュール部内の受発光素子や受光素子の受光面の形状について説明する。
図11は、図10に示した反射部材32を、図10に示したXIの方向から見た底面図である。
また、図12は、図10に示した光モジュール部31の受発光素子34および受光素子35の受光面を、図10に示したXIIの方向から見た平面図である。
図11に示すように、回折格子38を構成する溝は、上記回折格子8と同様にラジアル方向に延び、ラジアル方向に対して直交する方向に沿って複数形成されている。
また、図12に示すように、受発光素子34の受光面は、ラジアル方向に対して直交する方向の変位を検出可能なように、ラジアル方向に延びる分割部によって2分割された受光素子を備え、この光学式変位センサはこの2分割された受光素子の出力に基づいてラジアル方向に対して直交する方向の変位を検出する。
さらに、図12に示すように、受光素子35の受光面は、アキシャル方向の変位を検出可能なように、ラジアル方向およびラジアル方向に対して直交する方向で4分割された受光素子を備え、この光学式変位センサはこの4分割された受光素子の出力に基づいてアキシャル方向の変位を検出する。
図13は、図10に示した光学式変位センサによるアキシャル方向変位の検出の際の受光素子35による出力の例を示す図であり、(a)はアキシャル方向変位の検出の際の光路の例を示す概略側面図であり、(b)は受光素子35の出力の例を示す図である。
図13(a)に示す光路は図5で説明した光路と同様である。このような構成において、反射部材32と光モジュール部31との位置関係にアキシャル方向すなわちy軸方向の変位が生じると、受光素子35の出力は図13(b)に示すように変化する。
この出力の変化には図13(b)に示すように直線領域が存在し、この領域を利用することによって、受光素子35の出力からアキシャル方向の変位を求めることが可能となる。
図14は、図10に示した光学式変位センサによるラジアル方向に対して直交する方向変位の検出の際の受発光素子34の受光素子による出力の例を示す図であり、(a)はラジアル方向に対して直交する方向変位の検出の際の光路の例を示す概略側面図であり、(b)は受発光素子34の受光素子の出力の例を示す図である。
図14(a)に示す光路は図6で説明した光路と同様である。このような構成において、反射部材32と光モジュール部31との位置関係にラジアル方向に対して直交する方向すなわちx軸方向の変位が生じると、受発光素子34の受光素子の出力は図14(b)に示すように変化する。
この出力の変化には図14(b)に示すように直線領域が存在し、この領域を利用することによって、受発光素子34の受光素子の出力からラジアル方向に対して直交する方向の変位を求めることが可能となる。
なお、上述の実施の形態では、光学式変位センサのそれぞれにおいて、光源を1つとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、ラジアル方向に対して直交する方向の変位検出とアキシャル方向の変位検出とでそれぞれ別の光源からの光を用いた検出を行う構成としてもかまわない。
また、上述の実施の形態では、アキシャル方向と直交する面内の変位計測方向を、従来の光学式6軸力センサとの整合をとるためにラジアル方向に対して直交する方向としたが、本発明による光学式変位センサを用いる場合には、任意の方向に設定が可能であり、外力検出装置の仕様によっては、ラジアル方向と一致させるように構成してもかまわない。
本発明による光学式変位センサは、すでに説明したように6軸力センサなどの外力検出装置にも適用することができるが、そのほか、変位に基づいて検出することができる様々な物理量の計測に用いることができる。
本発明による6軸力センサの一実施の形態の外観を示す斜視図である。 図1に示した6軸力センサから上部蓋を外して上から見た概略平面図である。 図2に示した6軸力センサを側面から内部が見えるようにした側面断面図である。 図2および図3に示した光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す側面構成図である。 図4に示した、図2および図3に示した光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、光の進行方向の一例を示す側面図である。 図4に示した、図2および図3に示した光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、図5とは異なる光の進行方向の一例を示す側面図である。 光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の、図4とは別の例を示す側面構成図である。 図7に示した、光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、光の進行方向の一例を示す側面図である。 図7に示した、光モジュール部および反射部材の組み合わせの構成の例を示す構成図であり、図8とは異なる光の進行方向の一例を示す側面図である。 光モジュール部内での対物レンズの固定の仕方の例を示す側面図である。 図10に示した反射部材を、図10に示したXIの方向から見た底面図である。 図10に示した光モジュール部の受発光素子および受光素子の受光面を、図10に示したXIIの方向から見た平面図である。 図10に示した光学式変位センサによるアキシャル方向変位の検出の際の受光素子による出力の例を示す図であり、(a)はアキシャル方向変位の検出の際の光路の例を示す概略側面図であり、(b)は受光素子の出力の例を示す図である。 図10に示した光学式変位センサによるラジアル方向に対して直交する方向変位の検出の際の受発光素子の受光素子による出力の例を示す図であり、(a)はラジアル方向に対して直交する方向変位の検出の際の光路の例を示す概略側面図であり、(b)は受発光素子の受光素子の出力の例を示す図である。 特許文献1に記載された従来の6軸力センサを示す平面図である。 図15に示した従来の光センサユニット(光学式変位センサ)の説明をする概略斜視図である。
符号の説明
20 6軸力センサ
21a 本体
21b 上部蓋
22 支持部
23 受力部
24 弾性連結部
25 フレーム
1 光モジュール部
2 反射部材
3 光分岐プリズム
4 受発光素子
5 受光素子
6、7 対物レンズ
8 回折格子
10 半透過膜
30 異屈折率部

Claims (5)

  1. 基準体または検出体のどちらかに設けられた光モジュール部と、前記基準体および前記検出体のうち前記光モジュール部が設けられているのとは別のほうに設けられた反射部材とを有し、前記光モジュール部から出射され前記反射部材によって反射された光を前記光モジュール部で受光し、該受光結果に基づいて、前記基準体に対する前記検出体の相対変位を計測する光学式変位センサにおいて、
    前記光モジュール部は、前記光モジュール部から前記反射部材に向けて出射される光の光軸と平行な方向である第1の方向の変位を計測する第1の光学系と、前記光モジュール部から前記反射部材に向けて出射される光の光軸と直交する面内の方向のうちの所定の方向である第2の方向の変位を計測する第2の光学系とを有し、
    前記反射部材は、前記光モジュール部と向き合う面のうちの少なくとも一部に回折格子を有し、
    前記回折格子は、前記第2の方向に対して直交する方向に延び、前記第2の方向に沿って複数形成され、
    前記第1の光学系は第1の光源と第1のレンズと第1の受光素子とを有し、
    前記第1の光学系は、前記第1の光源からの光を前記第1のレンズを介して前記反射部材の該光モジュール部と向き合う面に入射させ、該入射させた光の前記反射部材による反射光を前記第1の受光素子で受光することによって、前記第1の方向の変位に対応した信号を得、
    前記第1のレンズは前記第1の受光素子との距離が一定になるように前記光モジュール部内で固定され、
    前記第2の光学系は第2の光源と第2のレンズと第2の受光素子とを有し、
    前記第2の光学系は、前記第2の光源からの光を前記第2のレンズを介して前記反射部材の該光モジュール部と向き合う面の前記回折格子に入射させ、該入射させた光の前記反射部材の回折格子による反射光を前記第2の受光素子で受光することによって、前記第2の方向の変位に対応した信号を得、
    前記第2のレンズは、該第2のレンズを通過し前記回折格子に入射する光が該回折格子上でフォーカスがとれた状態にするための可動機構を設けた上で前記光モジュール部内で前記第1の方向にのみ移動可能に固定されている
    ことを特徴とする光学式変位センサ。
  2. 前記第1の光源および前記第2の光源は、1個の光源と、該1個の光源からの光を2分岐させる光分岐プリズムとから構成され、前記第1の光源からの光は前記光分岐プリズムで2分岐された光の一方であり、前記第2の光源からの光は前記光分岐プリズムで2分岐された光の他方であることを特徴とする請求項1に記載の光学式変位センサ。
  3. 前記光分岐プリズムは、平行に配置された第1および第2の半透過膜を有し、前記第1の半透過膜を透過した光を前記第2のレンズに入射させ、前記第1の半透過膜で反射した後に前記第2の半透過膜で反射した光を前記第1のレンズに入射させることを特徴とする請求項2に記載の光学式変位センサ。
  4. 前記第2の半透過膜の、前記第1の半透過膜と向かい合う側の反対側に、非点収差発生部を設けたことを特徴とする請求項3に記載の光学式変位センサ。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載の光学式変位センサを有し、前記第1の方向をアキシャル方向と一致させ、前記第2の方向をラジアル方向に対して直交する方向と一致させ、前記第1の方向の変位に対応した信号および前記第2の方向の変位に対応した信号に基づいて、前記基準体と検出体とに相対的に印加された外力を検出することを特徴とする外力検出装置。
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