JP4034022B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュター、ワードプロセッサーなどのモニターとして、更にはテレビ受像機などのディスプレイやプロジェクターとして用いられるカラー液晶表示装置に関し、より詳しくは、広い色範囲の色再現が可能な液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、微細加工技術の進展から液晶パネルの高解像度化が進み、パーソナルコンピュター(PC)を中心とする情報機器のディスプレイや、テレビ受像機、プロジェクターを中心とする映像機器のディスプレイにおいて、低電圧駆動、薄型、軽量を特徴とする液晶表示装置の需要が高まっている。
【0003】
上記の高解像度化とともに、液晶パネルのカラー表示技術も開発も進んでいる。その方式として、液晶パネルの各画素に対応したRGBのフィルターを液晶パネルの前または後に配設した1枚パネルカラーフィルター方式や、RGB映像の各々に液晶パネルを設け、各液晶パネルにRGBのバックライト或いはフロントライトを供給する3枚パネル方式などがある。
【0004】
両方式ともにRGB成分毎のカラー映像を表示形成し、それらを加法混色することによって、フルカラー映像を表示する。1枚パネルカラーフィルター方式は、小型軽量の特徴がありPCモニターや液晶TVとして広く普及している。また、3枚パネル方式は、装置規模が大きくなるが、高解像度、高輝度の映像が得られるため、液晶プロジェクターなどに応用されている。
【0005】
上述のごとく、従来の液晶表示装置のカラー化は、RGB3原色のカラーフィルターによって行われているため、装置の色再現域はそれらの色度によって決定される。この色再現範囲を色度図上で表現すると、図9に示すようになる。
【0006】
図9中、R,G,Bは液晶表示装置のカラーフィルターに用いられている3原色の色度座標、外周の馬蹄形の軌跡は人間が知覚することができる単色光(スペクトル)を示しており、馬蹄形の内側は人間が知覚することができる色の範囲を示している。
【0007】
R,G,Bのカラーフィルターを用いた液晶表示装置は、色度座標R,G,Bがなす三角形の内側の色を再現することが可能となる。図9からも明らかなように、従来の液晶表示装置が表現することができる色再現範囲は、人間の知覚可能な色再現範囲よりも小さく、その拡大が高画質化を進める上で重要な問題となっている。
【0008】
このような問題に対して、例えば特開平10−307205号公報においては、印刷などの減法混色で用いるY(イエロー),M(マゼンダ),C(シアン)を原色として用いた反射型液晶表示装置が開示されている。
【0009】
この装置においては、反射型液晶のように明るい映像が求められる場合は有効であるが、視覚系の反対色特性、即ち人間の「鮮やかさ」などの色の見えに関与するといわれている赤、緑、青の表示を鮮やかすることができないという問題がある。
【0010】
また、特開平3−92888号公報においては、R,G,Bの3原色の発光部に加えて、図9中Grで示す赤の負感度部分の波長範囲を有する発光特性の第4発色部を備えたカラー映像システムが開示されている。
【0011】
これによると、赤の負感度部分の波長範囲を有する第4の色度点Grを設定することによって、色度点R,G,B,Grに囲まれた部分を表示することが可能としている。また、上記4色の光を発する微細カラーフィルターを設けて液晶表示装置を構成しても良いことが示唆されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の技術においても、以下の2つの問題がある。第一に、CRTなどの蛍光体を発光させる自発光型の表示装置では問題とならないが、液晶パネルの透過光或いは反射光(以下、照射光)を制御する非発光型の表示装置で実現した場合、照射光にその色成分が含まれていなければ色を表現することができないという問題がある。
【0013】
尚、照射光が可視光領域の波長領域(400-700nm)をカバーするのであれば、表示を行うことが可能であるが、その場合、大型で消費電力が大きいライトを使用する必要があるという問題がある。
【0014】
第2に、人間の視覚特性に十分に適合していないという問題がある。すなわち、図9のxy色度を人間の視覚特性に適合した等色色空間に変換すると、図10に示す等色色空間色度図となる。
【0015】
均等色空間とは、人間が知覚する色の違いを色度図上の距離として示したものであり、図10中のAで示す部分に、人間は異なる多く色を知覚することができることが示されている。
【0016】
更に、近年では色の見えに着目し、視覚信号が大脳へ運ばれているプロセスで生じるといわれている反対色応答が解明されつつある。この現象は、赤色と緑色とは、同場所、同時間では知覚されない、また、青色と黄色とも、同場所、同時間で知覚されないといった現象である。
【0017】
これらの赤色と緑色、青色と黄色は、反対色と呼ばれるものであり、それ以上分割できないユニーク色である。表示装置に特性を反映させることによって、実際の見えに近い映像を表示することが可能となるが、この反対色を利用した映像表示技術はまだ提案されていない。
【0018】
その他、従来の表示装置の問題として、白色が一定しないという問題がある。白色は人間の色知覚の上で基準となる色であり、白色が色味を持つと、その色味に視覚が順応して色知覚のバランスが崩れる。従って、白色を正確に表示することは、色の見えを一定化させる上で重要である。
【0019】
しかしながら、上述したように、R,G,Bの色を混合して色表現する場合、白色に色味が付く可能性があり、高画質化への妨げとなっているという問題がある。
【0020】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、(1)広い色再現範囲を表示可能な液晶表示装置を供給する、(2)更にその表示が省電力かつ低コストに実現可能である、(3)更に人間の視覚特性を反映した色再現向上が可能である、(4)更に白色を一定して出力することが可能である、液晶表示装置を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液晶パネルと、入力されたカラー映像信号を前記液晶パネルの駆動信号に変換する信号処理部と、前記液晶パネルを照射して像を生成する照射ライトと、前記液晶パネルの画素に対応した4色以上の微細フィルターから構成され、前記液晶パネルによる形成像を加法混色によりフルカラー化するカラーフィルターとを備えた液晶表示装置であって、前記微細フィルターは、人間の視覚特性である反対色を反映したR−G軸(赤緑軸)とB−Y軸(青黄軸)に対応した4色を有するものであることを特徴とする。
【0022】
これによって、4色の微細フィルターを用いることにより、色再現範囲を拡大することができるとともに、人間の視覚特性の反対色応答を反映した色の見えを改善することが可能となる。
【0023】
また、本発明は、液晶パネルと、入力されたカラー映像信号を前記液晶パネルの駆動信号に変換する信号処理部と、前記液晶パネルを照射して像を生成する照射ライトと、前記液晶パネルの画素に対応した4色以上の微細フィルターから構成され、前記液晶パネルによる形成像を加法混色によりフルカラー化するカラーフィルターとを備えた液晶表示装置であって、前記微細フィルターは、RGBの3原色にマゼンダを加えた4色を有するものであることを特徴とする。
【0024】
これによって、従来の表示装置からの改良が可能であるため、設計コストを低減させることが可能であるとともに、従来の表示装置との互換性も得ることができる。更に、人間の視覚特性を反映する等色色空間上での色再現範囲を拡大することができ、色の見えを向上させることが可能である。
【0025】
また、本発明では、前記照射ライトは、前記微細フィルターの波長領域にピークをもった白色光を照射するものであることを特徴とする。
【0026】
また、本発明では、前記信号処理部は、入力カラー映像信号を前記微細フィルターの色成分信号に変換するものであることを特徴とする。
【0027】
これにより、照射ライトにより各微細フィルターの波長領域にピークをもつ光を照射するので、効率的な照射が可能となり、高画質化と低消費電力化、コスト削減を実現することができる。
【0028】
さらに、本発明では、前記微細フィルターは、人間の視覚特性である反対色を反映したR−G軸(赤緑軸)とB−Y軸(青黄軸)に対応した4色に、白色を加えた5色を有するものであることを特徴とする。
【0029】
これによって、R−G軸とB−Y軸に対応した4色のフィルターに加えて、独立した白色フィルターを設けているので、白色を一定化することが可能となり、色知覚のバランスを保つことができる。
【0030】
さらに、本発明では、前記信号処理部は、入力された各画素の色に応じて前記微細フィルターから2色を選択し、選択された2色と白色とで色を表示する液晶パネルの駆動信号を生成するものであることを特徴とする。
【0031】
これによって、赤色と緑色、また青色と黄色とは、同場所、同時間では表示されないため、反対色応答を反映した良好なカラー表示を行うことが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液晶表示装置の第1実施形態を図1乃至図4とともに詳細に説明する。
【0033】
図1は本実施形態の概略構成を示すブロック図である。図1中、1は所望の像を形成する液晶パネル、2は液晶パネル1の背後に配設され、液晶パネル1を照射する照射ライトであるバックライト、3は液晶パネル1の前面に配設され、液晶パネル1による形成像を加法混色によりカラー化するカラーフィルター、4は入力されたカラー映像信号を液晶パネル1の駆動信号に変換する信号処理部である。
【0034】
信号処理部4は、信号変換部12と液晶駆動回路部13とを有しており、液晶駆動回路部13は、信号電極駆動回路15と走査電極駆動回路16とを含んでいる。
【0035】
図2はカラーフィルター3の構成を示す拡大説明図である。カラーフィルター3は、図2に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色の微細フィルターが液晶パネル1の各画素に対応して配列された構成となっている。
【0036】
図2(a)では、RとBが一列、YとGが一列となった配列を示しており、図2(b)では、R、B、Y、Gが1列を形成し、以下2画素分ずれた列が続く配列を示している。尚、本実施形態においては、図2(a)、(b)に示した2例の構成を説明したが、配列はこの2つに限ったものではなく、様々な配列が可能である。
【0037】
図3は図2に示した赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の色度を示すXY色度図である。図3中、R、G、B、Yは微細フィルターの色度を示している。図3中の点線5、6は人間視覚系の特性である反対色の軸であるR−G軸とY−B軸を示すものであり、例えばR−G軸5は緑色500nm付近と白色点7とを結んだ軸、Y−B軸6は黄色570nm付近と青色480nm付近とを結んだ軸である。
【0038】
ここで、R−G軸5とY−B軸6との交点は白色点を示す。尚、上記の軸の数値は一例であり、この数値に限ったものではない。図2に示すように、微細カラーフィルターにおける赤(R)、緑(G)の各色度は、R−G軸5上の白色点7を挟んだ2点に、微細カラーフィルターにおける青(B)、黄(Y)の各色度は、Y−B軸6上の白色点7を挟んだ2点に設定されている。
【0039】
上述の赤(R)、緑(G)、青(B)は、NTSCにおけるRGB値とはその色度において異なるものである。各色度の設定方法は、カラーフィルター着色時に使用する色素の透過量と濃度の関係を考慮し、可能な限り軸の最端で設定することが望ましい。
【0040】
図4はバックライト2の発光スペクトルを示すものであり、横軸に波長(nm)、縦軸に相対放射強度をスケールしたグラフである。バックライト2は、図4に示すように、上術した微細カラーフィルターの4色の各波長域にピークをもつ蛍光体をバルブ面内に塗布した蛍光ランプである。
【0041】
図4中、8は480nm付近にピークを持つ青色の波長領域の光、9は500nm付近にピークを持つ緑色の波長領域の光、10は570nm付近にピークを持つ黄色の波長領域の光、11は640nm付近にピークを持つ赤色の波長領域の光である。
【0042】
以下、本実施形態の液晶表示装置における動作を説明する。入力された映像信号は、信号処理部4の信号変換部12によって、カラーフィルター3を構成する微細フィルターの色成分赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の成分に変換される。
【0043】
この変換は、映像信号を画素毎サンプリングした映像データをマトリクス変換などの簡易的な線形変換で行うものや、より精度を向上させるには、ルックアップテーブル(LUT)を参照する方法などを用いることができる。
【0044】
変換されたR信号、G信号、B信号、Y信号の各色成分信号は、液晶駆動回路部13にて液晶駆動信号に変換され、液晶パネル1を駆動する。走査電極駆動回路16は、シフトレジスタ回路から構成されており、その出力は横ライン透明電極から液晶パネル1上に水平方向に並列接続されたTFTのゲートに出力される。
【0045】
また、信号電極駆動回路15はシフトレジスタ回路とサンプルホールド回路とから構成され、その出力は縦ライン透明電極から液晶パネル1上に垂直方向に並んだTFTのドレインまたはソースに接続される。これらTFTのゲートに走査信号が加わると、ソース/ドレイン間が導通する。
【0046】
ここで、ソースまたはドレインに映像信号が加えられると、液晶層は充電、印加される。印加された電荷は、次の走査信号が与えられるまで保持される。即ち、走査電極駆動回路16が水平方向のTFTを一斉にONさせて、その間に信号電極駆動回路15が一ライン分の赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の映像情報を対応する各電極の交点画素に書き込む。
【0047】
これを縦方向に順次走査することにより、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の映像情報は、液晶パネル1に映像信号電圧として印加される。液晶層を通過する光透過量は、液晶層に印加された電圧によって変化するため、バックライト2の光透過量が映像信号電圧によってコントロールされ、像を形成する。
【0048】
液晶パネル1上に形成された像は、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の微細カラーフィルターによって4色にカラー化され、加法混色の原理によりフルカラー映像として視聴者に表示される。
【0049】
ここで、バックライト2で照射され液晶パネル1上に形成された像は、図4とともに上述した発光スペクトルからなるものとなる。従って、4色の微細カラーフィルターによりカラー化されるとき、フィルタリング、吸収される光量が少ない、言い換えると光利用効率が良くなるため、省電力化が可能となる。
【0050】
更に、本実施形態の表示装置によって表示されたフルカラー映像は、図3に示すR、G、B、Yの4点を結んだ色再現範囲17を表現することできるため、従来のRGBによる色再現範囲では表現不可能であった色を表現することが可能となる。
【0051】
尚、上記実施形態では、微細カラーフィルター4色を赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)としたが、その他の色度で構成することも可能であり、その色度例を、図5の等色色空間のUV色度図に示す。ここで、等色色空間とは、人間が知覚する色の差と色度図上の距離とを一致させたものであり、人間の色特性を良く表すものとして利用されている。
【0052】
図5中、R1、G1、B1は、従来の液晶表示装置で使用されている3原色カラーフィルターの色度を示すものである。R1、G1、B1は、本来CRTディスプレイで色を表示するために使用する蛍光体の発光効率から規定されたものであり、互換性を考慮して液晶表示装置でも使用されている。
【0053】
図5中、Mは本例にて追加された第4のカラーフィルターの色度であり、図5から明らかなように、現状の3原色で表現できない色をカバーする位置、具体的にはマゼンダの色付近に設定されている。
【0054】
この構成により、人間の視覚特性を考慮した色再現範囲の拡大が可能であり、更に従来の液晶表示装置で採用されているカラーフィルターの3原色の利用、改良が可能であるため、設計開発コストを低減することが可能である。
【0055】
次に、本発明の液晶表示装置の第2実施形態について、図6乃至図8とともに説明するが、上記第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。ここで、図6は本実施形態の概略構成を示すブロック図、図7は本実施形態を構成するカラーフィルターの色度を示すXY色度図である。
【0056】
本実施形態の液晶表示装置において、上記第1実施形態のものと異なる点は、カラーフィルター23が、図7に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色に、白色(W)を加えた点と、信号変換部32が、入力されたカラー映像信号を赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)と白色(W)の5色の色成分に変換する点である。
【0057】
本実施形態の構成によれば、独立した白色微細フィルターを備えることにより、一定した無彩色(白色)を表示することが可能となり、色知覚のバランスが保たれたカラー表示を実現することが可能である。
【0058】
更に、信号変換部32の動作を、図8のフローチャートとともに説明する。まず、カラー映像信号が入力される(S1)と、続いて入力されたカラー映像信号が画素毎にサンプリングされ、各画素の色度値(x、y)が算出される。各画素に以下S3からS15までの処理が繰り替えられる。
【0059】
まず、色成分の有無判断が行われる(S3)。色成分を持たない場合(無彩色の場合)は、S4にて白色成分の信号のみが出力され、他の4色は出力されない、或いは、“0”(表示しない)の信号が出力される。
【0060】
色成分が有る場合、S5、S8、S11において、その色成分が図7の色度図における領域18,19,20,21のどこに位置するかの判断がなされる。
【0061】
図7における領域18に位置する場合、S6にて領域18を構成するB、G、Wを3原色とした変換が実施され、S7にてB成分信号とG成分信号とW成分信号とが出力される(R、Yの信号は出力されないか、“0”を出力)。
【0062】
同様に、色成分が領域19、20、21に有る場合は、各々S9、S10或いはS12、S13或いはS14、S16において、B、R、Wを3原色とした変換、R、Y、Wを3原色とした変換、G、Y、Wを3原色とした変換、及び信号出力処理が行われる。
【0063】
以上のように、色成分が領域18,19,20,21のいずれに含まれるかの判定を行った後、該領域を構成する色成分信号により色を表示するため、赤と緑、また青と黄色は、同場所、同時間では表示しない、反対色応答を反映した実際の見えに近いカラー表示が可能となる。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、人間の視覚特性の反対色を反映したR−G軸(赤緑軸)とB−Y軸(青黄軸)に対応した4色の微細カラーフィルターを用いることによって、色再現範囲を拡大することが可能となり、更にカラーフィルターの波長領域にピークをもつ光を照射することにより、効率的照射が可能となり、低消費電力化、コスト削減を実現することができる。
【0065】
また、本発明によれば、従来のカラー表示に用いられるRGBの3色にマゼンダを加えた4色の微細フィルターを用いることによって、従来の表示装置からの改良が可能であるため、設計コストを低減させることが可能であるとともに、従来の表示装置との互換性も得ることができる。更に、人間の視覚特性を反映する等色色空間上での色再現範囲を拡大することができ、色の見えを向上させることが可能である。
【0066】
さらに、本発明によれば、人間の視覚特性の反対色を反映したR−G軸(赤緑軸)とB−Y軸(青黄軸)に対応した4色の微細フィルターに加えて、独立した白色フィルターを用いることによって、白色を一定化することができ、色知覚のバランスを保つことができる。
【0067】
さらに、本発明によれば、入力された各画素の色情報を表示可能な白色を含む3色で表示する液晶パネルの駆動信号を供給するため、赤色と緑色、また青色と黄色は、同場所、同時間では表示されず、従って、反対色応答を反映した実際の見えに近いカラー表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液晶表示装置の第1実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の液晶表示装置の第1実施形態におけるカラーフィルターの構成を示す拡大説明図である。
【図3】 本発明の液晶表示装置の第1実施形態における微細フィルター(赤、緑、青、黄)の色度を示すXY色度図である。
【図4】 本発明の液晶表示装置の第1実施形態におけるバックライトの発光スペクトルを示す説明図である。
【図5】 本発明の液晶表示装置の第1実施形態における他の微細フィルター(赤、緑、青、マゼンダ)の色度を示す等色色空間色度図である。
【図6】 本発明の液晶表示装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明の液晶表示装置の第2実施形態における微細フィルター(赤、緑、青、黄、白)の色度を示すXY色度図である。
【図8】 本発明の液晶表示装置の第2実施形態における信号変換部の動作を示すフローチャートである。
【図9】 従来技術を説明するためのxy色度図である。
【図10】 従来技術を説明するための等色色空間色度図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル
2 バックライト
3 カラーフィルター
4 信号処理部
5 信号変換部
13 液晶駆動回路部
15 信号電極駆動回路
16 走査電極駆動回路
23 カラーフィルタ−
32 信号変換部
Claims (5)
- 液晶パネルと、
入力されたカラー映像信号を前記液晶パネルの駆動信号に変換する信号処理部と、
前記液晶パネルを照射して像を生成する照射ライトと、
前記液晶パネルの画素に対応した4色以上の微細フィルターから構成され、前記液晶パネルによる形成像を加法混色によりフルカラー化するカラーフィルターとを備えた液晶表示装置であって、
前記微細フィルターは、人間の視覚特性である反対色を反映したX−Y色度図上のR−G軸とB−Y軸に対応した4色を有するものであると共に、
上記R−G軸と上記B−Y軸とは、該両軸の交点上に、無彩色である白色点を有しており、上記微細フィルターが有する4色とは、R−G軸上で白色点を挟む色度を有する赤および緑と、B−Y軸上で白色点を挟む色度を有する青および黄であることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記照射ライトは、前記微細フィルターの波長領域にピークをもった白色光を照射するものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記信号処理部は、入力カラー映像信号を前記微細フィルターの色成分信号に変換するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示装置。
- 前記微細フィルターは、人間の視覚特性である反対色を反映したR−G軸とB−Y軸に対応した4色に、白色を加えた5色を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記信号処理部は、入力された各画素の色に応じて前記微細フィルターから2色を選択し、選択された2色と白色とで色を表示する液晶パネルの駆動信号を生成するものであることを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
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