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JP4027525B2 - 田植機 - Google Patents

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JP4027525B2
JP4027525B2 JP03949899A JP3949899A JP4027525B2 JP 4027525 B2 JP4027525 B2 JP 4027525B2 JP 03949899 A JP03949899 A JP 03949899A JP 3949899 A JP3949899 A JP 3949899A JP 4027525 B2 JP4027525 B2 JP 4027525B2
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悟 岡田
実 小山
陽一朗 西
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば苗載台及び植付爪を備えて連続的に苗植作業を行う田植機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えば田植機の作業速度の変更にあっては、エンジンで行うアクセル操作と、ミッションケースで行う主変速操作と、主変速の「植付」操作時に無段変速機構を作動させて行う副変速操作とがあり、植付作業中の植付作業速度の変更操作はアクセル操作と副変速操作の2系統によって通常行われているが、このような2系統による変速操作は操作が複雑で操作性が悪いという不都合がある。そこでアクセル操作と副変速操作とを1本化させて何れか一方で連動操作するようにした手段があるが、植付作業中以外の路上走行や後進走行などではこれらの連動をその都度解除させる必要がある。また植付作業中にアクセル操作と副変速操作とを連動させた構造にあって、アクセル操作によるエンジン回転数に無段変速機構の速比を比例的に変更制御する構成の場合、エンジン回転数の最大値及び最小値付近では速比も最高速及び最低速値となって、エンジン回転数のばらつきの比較的多い最高速及び最低速回転域での作業速度を不安定とさせる不都合がある。さらにエンジンの最大回転出力時で走行負荷が大のときにはエンジン回転数が低下してエンジン出力で駆動する植付部の昇降機構や水平制御機構(油圧ポンプ)の性能も低下させるなどの不都合がある。
【0003】
【0004】
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、エンジンの回転を変速操作するアクセル操作部材と、エンジンの回転出力を無段変速させて作業速度を変更する無段変速機構と、前記無段変速機構の速比を変更する変速レバーと、前記無段変速機構の回転出力によって駆動する植付部とを備え、アクセル操作部材による前記エンジンの一定低回転域においては、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持し、前記アクセル操作部材による前記エンジンの一定高回転域においては、前記無段変速機構の速比を最高速値に保持するように構成し、そのエンジンの一定低回転域と一定高回転域との間の中間回転域では前記エンジンの回転数に比例して前記無段変速機構の速比が変更されるように構成してなる田植機において、前記無段変速機構の速比を変更する増速ペダルを備え、前記無段変速機構の出力を継断する主クラッチが切りのときには、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持するように構成し、前記主クラッチが入りであっても、前記植付部への動力を継断する植付クラッチが切りで、且つ前記増速ペダルが操作されていないときには、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持するように構成し、前記主クラッチが入りで、且つ前記植付クラッチが切りで、且つ前記増速ペダルが操作されたときには、前記無段変速機構の速比が最低速から中間速に増速されるように構成したものであるから、作業の能率向上を図ると共に、エンジンの高回転及び低回転付近での作業速度を安定させて、作業性を向上させる。圃場内や路上での低速走行中、増速ペダルの操作によって増速して移動できる。
【0006】
請求項2に係る発明は、前記エンジンの回転数に対する前記無段変速機構の速比を複数のモードに変更するモード変更手段を設けた構造であって、前記主クラッチが入りで、且つ前記植付クラッチが入りのときに、前記エンジンの回転数と、前記モード変更手段によって設定されたモードとに基づき、目標速比が演算されて、前記無段変速機構の出力が増速又は減速されるように構成したものであるから、走行負荷の大きい圃場(耕盤が深い、粘土質、表面が硬い)等の各種作業条件に適したモードを選択して、エンジンの出力を充分に確保できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1は乗用田植機の側面図、図2は同平面図を示し、図中(1)は作業者が搭乗する走行車であり、エンジン(2)を車体フレーム(3)に搭載させ、ミッションケース(4)前方にフロントアクスルケース(5)を介して水田走行用前輪(6)を支持させると共に、前記ミッションケース(4)の後部にリヤアクスルケース(7)を連設し、前記リヤアクスルケース(7)に水田走行用後輪(8)を支持させる。そして前記エンジン(2)等を覆うボンネット(9)両側に予備苗載台(10)を取付けると共に、乗降ステップ(11)を介して作業者が搭乗する車体カバー(12)によって前記ミッションケース(4)等を覆い、前記車体カバー(12)上部に運転席(13)を取付け、その運転席(13)の前方で前記ボンネット(9)後部に操向ハンドル(14)を設ける。
【0008】
また、図中(15)は6条植え用の苗載台(16)並びに複数の植付爪(17)などを具備する植付部であり、前高後低の合成樹脂製の前傾式苗載台(16)を下部レール(18)及びガイドレール(19)を介して植付ケース(20)に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース(21)を前記植付ケース(20)に支持させ、該ケース(21)の回転軸芯を中心に対称位置に一対の爪ケース(22)(22)を配設し、その爪ケース(22)(22)先端に植付爪(17)(17)を取付ける。また前記植付ケース(20)の前側にローリング支点軸(23)を介してヒッチブラケット(24)を設け、トップリンク(25)及びロワーリンク(26)を含む昇降リンク機構(27)を介して走行車(1)後側にヒッチブラケット(24)を連結させ、前記リンク機構(27)を介して植付部(15)を昇降させる油圧昇降シリンダ(28)をロワーリンク(26)に連結させ、前記前後輪(6)(8)を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台(16)から一株分の苗を植付爪(17)によって取出し、連続的に苗植え作業を行うように構成する。
【0009】
また、図中(29)は主変速レバー、(30)は植付レバー、(31)は感度設定器、(32)は主クラッチペダル、(33)(33)は左右ブレーキペダル、(34)は2条分均平用センタフロート、(35)は2条分均平用サイドフロート、(36)は6条用の側条施肥機である。
【0010】
さらに、図3、図4に示す如く、前低後高(傾斜角約4度)に傾斜させる前記車体フレーム(3)前部上面に架台(37)…を一体固定させ、架台(37)…の上面に防振ゴム(38)…及びエンジン台(39)を介して前記エンジン(2)を上載させ、前記エンジン(2)の左側に燃料タンク(40)を、またエンジン(2)の右側にマフラー(41)を取付けると共に、車体フレーム(3)前端側略中央にバッテリ(43)を取付けている。
【0011】
またさらに、前記車体フレーム(3)にケース台(44)を一体固定させ、ケース台(44)にステアリングケース(45)を取付け、ハンドル筒体(46)に内挿させる操向ハンドル(14)のステアリング軸(14a)を、左右車体フレーム(3)(3)間の略中央でステアリングケース(45)上面に立設させると共に、ステアリングケース(45)下面に出力軸(47)を突設させ、左右の前輪(6)(6)を方向転換させる操向アーム(48)を前記出力軸(47)に取付けている。
【0012】
また、前記エンジン(2)下方のエンジン台(39)下側に、前後方向に略水平な円筒形の軸受体(49)を熔接固定させ、前記軸受体(49)にカウンタ軸(50)を挿通支持させ、軸受体(49)前方に突出させるカウンタ軸(50)前端にカウンタプーリ(51)を取付けると共に、左右車体フレーム(3)(3)間の略中央上方でエンジン(2)の前方にエンジン出力軸(52)を突設させ、該出力軸(52)に出力プーリ(53)を取付け、該出力プーリ(53)を前記カウンタプーリ(51)にVベルト(54)を介して連結させている。
【0013】
さらに、前記車体フレーム(3)後端部にリヤアクスルケース(7)をボルト止め固定させ、前記リヤアクスルケース(7)前面にミッションケース(4)後面を連結固定させると共に、ミッションケース(4)の右側前面にクラッチケース(55)を一体形成し、クラッチケース(55)前面に無段ベルト変速ケース(56)右側後面を嵌合固定させ、また昇降シリンダ(28)を作動させる油圧ポンプ(57)をベルト変速ケース(56)の左側後面に固定させるもので、四角パイプ形の左右車体フレーム(3)(3)の間でこの上面よりも低位置に前記各ケース(4)(55)(56)及び油圧ポンプ(57)を吊下げ固定させ、ユニバーサルジョイント付き伝動軸(58)を前記カウンタ軸(50)後端とベルト変速ケース(56)間に設け、エンジン(2)出力をベルト変速ケース(56)に伝えると共に、フロントアクスルケース(5)とミッションケース(4)間に前輪伝動軸(59)を設け、ミッションケース(4)の変速出力を各アクスルケース(5)(7)を介して前後輪(6)(8)に伝えるように構成している。
【0014】
図7に示す如く、電動式変速モータ(電動シリンダ)(60)の操作でもって巻付け径を変化させて変速比を無段階に変更する入出力プーリ(61)(62)及びVベルト(63)で構成する副変速部であるベルト式無段変速機構(64)をベルト変速ケース(56)に内設させ、クラッチペダル(32)によって断続操作する多板摩擦形乾式クラッチ(65)を前記クラッチケース(55)に内設させ、ベルト変速ケース(56)の出力軸(66)をミッションケース(4)の入力軸(67)に前記クラッチ(65)を介して連結させて、前記変速モータ(60)でもって副変速である植付作業速度を変速するように構成している。
【0015】
また、前記入力軸(67)に走行変速ギヤ機構(68)を介して走行出力軸(69)を連結させ、前後輪(6)(8)に前後輪伝動軸(59)(70)を介して前記走行出力軸(69)を連結させ、前後輪(6)(8)を駆動すると共に、前記入力軸(67)にPTO変速ギヤ機構(71)及び植付クラッチ(72)を介してPTO軸(73)を連結させ、PTO軸(73)を介して植付部(15)を駆動し、また変速ケース(4)近くでPTO軸(73)出力をスプロケット(74)により分岐して施肥機(36)を駆動するように構成している。なお(75)は前記昇降シリンダ(28)を作動する油圧ポンプである。また前記変速モータ(60)に換え電磁操作式油圧シリンダを用いて無段変速機構(64)の速比を変更させても良く、さらにベルト式無段変速機構(64)に換え油圧式無段変速機構(HST)を用いても良い。
【0016】
図5、図6に示す如く、前記変速モータ(60)は左右車体フレーム(3)の後部内側に略平行で前低後高に一体連結させる左右サブフレーム(76)の左サブフレーム(76)に取付けるもので、左サブフレーム(76)の固定ブラケット(77)に枢支軸(78)を介し変速モータ(60)の基端を上下動自在に取付けると共に、前記無段変速機構(64)を内設する変速ケース(56)前面の変速レバー(79)に連結リンク(80)・引上げアーム(81)を介して変速モータ(60)のモータ軸(60a)を連結させ、変速モータ(60)の駆動によるモータ軸(60a)の伸縮動作でもって変速レバー(79)を操作して無段変速機構(64)を変速させ速比を変更するように構成している。
【0017】
前記引上げアーム(81)は左車体フレーム(3)上に横軸(82)を介し中間部を揺動自在に枢支させ、一端側を前記モータ軸(60a)に、他端側を前記リンク(80)にそれぞれ連結させて、変速モータ(60)からの変速操作出力を変速レバー(79)に伝えると共に、左車体フレーム(3)に取付板(83)などを介し固設するポテンショメータ式速比センサ(84)のセンサアーム(85)と、前記引上げアーム(81)の検出軸(86)とを係合連結させて、前記変速モータ(60)によって引上げアーム(81)を揺動させて無段変速機構(64)を変速操作するときの速比を速比センサ(84)で検出するように構成している。
【0018】
図2、図8、図9に示す如く、前記右車体フレーム(3)より右外側でブレーキペダル(33)近傍にアクセル操作部材であるアクセルペダル(87)を配設して、該ペダル(87)のペダル軸(88)に固設するペダルアーム(89)と、エンジン(2)の燃料供給量制御を行うエンジン(2)のスロットル部(2a)とをアクセルワイヤ(90)を介し連動連結させると共に、ペダルアーム(89)先端に固設する検出軸(91)と右車体フレーム(3)側に固定するポテンショメータ式アクセルセンサ(92)のセンサアーム(93)とを係合連結させて、アクセルペダル(87)の踏込み操作量(エンジン回転数の増減速)をアクセルセンサ(92)でもって検出するように構成している。そしてアクセルセンサ(93)或いは後述するエンジン回転センサ(103)でエンジン回転数を検出するとき、エンジン回転数に応じ設定される速比に前記変速モータ(60)を駆動制御するように構成している。
【0019】
また、運転席(13)の下方足元部に配設する増速操作部材である増速ペダル(94)に、該ペダル(94)の増速操作を検出する増速スイッチ(95)を設けて、前記無段変速機構(64)の最低速時にあって、増速ペダル(94)が増速操作(スイッチ(95)がオン)されるとき中間速まで無段変速機構(64)を増速させるように構成している。
【0020】
そして図9に示す如く、前記エンジン(2)の駆動及びエンジン出力軸(52)の回転数を検出するピッチアップ型エンジン回転センサ(96)と、前記主クラッチペダル(32)の入切を検出する主クラッチスイッチ(97)と、前記植付クラッチ(72)の入切を検出する速比制御切換手段である植付スイッチ(98)と、エンジン回転数と無段変速機構(64)の速比との関係を設定するモード(A1)(A2)(A3)を切換えるモード変更手段であるモード切換スイッチ(99)と、前記速比及びアクセルセンサ(84)(92)と、増速スイッチ(95)とをコントローラ(100)に接続させると共に、前記変速モータ(60)にリレー回路(101)を介してコントローラ(100)を接続させて、ペダル(87)操作によってエンジン回転数を変更するとき無段変速機構(64)の速比もこれに応じて変更して、単一のペダル(87)操作でエンジン回転数と速比の同時の変更を行うように構成している。
【0021】
本実施例は上記の如く構成するものにして、図10のフローチャートに示す如く、前記エンジン(2)の駆動中で主クラッチスイッチ(97)がオフ(主クラッチが入)で植付スイッチ(98)がオン(植付クラッチ(72)が入)の植付作業中にあるとき、前記エンジン回転センサ(96)でエンジン回転数(N)が読込まれ、図11に示す如き目標の植付作業速度(0.2〜1.4m/s)のモード(B)を得るように予め設定されるエンジン回転数(N)と無段変速機構(64)の速比との関係モード(A)より、この回転数(N)に応じた目標の速比(V1)(V1=aN+ba,b定数)が計算される。そして計算後にあっては図12にも示す如く、前記速比センサ(84)で検出される速比(V2)と目標の速比(V1)との差(|V1−V2|)が不感帯(V0)以上のとき、この差(|V1−V2|)を不感帯(V0)に入れて|V1−V2|<V0とする変速モータ(60)の増減速制御が行われる。
【0022】
また、主クラッチスイッチ(97)がオンの機体の走行停止時或いは植付スイッチ(98)がオフの非刈取作業時(後進・旋回・路上走行など)には、速比を最低速(L)に保って後進や旋回作業を安定良好なものとさせると共に、主クラッチスイッチ(97)がオフとなる機体の走行開始時の急発進を防止する。
【0023】
さらに、非作業中の圃場内や路上走行で、増速ペダル(94)が増速され増速スイッチ(95)がオンとなるときには、速比を最低速(L)より中間速(M)まで増速させてこれら作業のスピーディ化を図るものである。
【0024】
また、このような変速モータ(60)による無段変速機構(64)の速比の変更制御は、エンジン(2)の駆動中のみ行って変速用入出力プーリ(61)(62)の巻付け径を変化させるときのモータ負荷を小とさせて、変速モータ(60)の性能保持を図るものである。
【0025】
図13乃至図15に示すものは、エンジン回転数(N)の低回転及び高回転の一定回転域である一定区間(a)(b)の速比を最低速(L)及び最高速(H)に保持させるモード(A1)を用いて制御を行う構成例を示すもので、低回転側のエンジン回転数(N)(N=1700〜1900rpm)の一定区間(a)で速比を最低速(L)に保持させる場合、この低回転側での植付作業速度の所定以上の低下を防止して、エンジン(2)の低回転域での馬力不足状態を解消させると共に、低回転域でエンジン回転数(N)がばらついた場合でも一定値(L)を保つ速比によって作業速度を略最低速に確実に維持させた良好な低速作業を行うように構成するものである。
【0026】
一方、高回転側のエンジン回転数(N)(N=3400〜3900rpm)の一定区間(b)で速比を最高速(H)に保持させる場合、使用頻度の高いエンジン(2)の高回転域で作業速度が減速する頻度を低減させて、安定した作業速度を確保して作業の高能率化を図るように構成するものである。
【0027】
そしてエンジン回転数(N)の最低速区間(a)と最高速区間(b)との間の中間回転域である一定区間(c)(c=1900〜3400rpm)にあっては、エンジン回転数(N)に速比を比例させて高速側に変更させ、アクセル操作の操作量に作業速度を加速比例させて、アクセル操作による作業速度のスムーズにして良好な増減速制御を可能とさせるように構成するものである。
【0028】
またこの場合、エンジン回転数(N)と無段変速機構(64)の速比との関係を設定するモード(A1)は、圃場条件(耕盤が深い、粘土質、表面が硬いなど)や機械条件(補助車輪の有無など)に応じ選択可能なようにこの他に複数モード(A2)(A3)を有して、圃場条件及び機械条件に最適のモード(A1)或いは(A2)或いは(A3)(例えば通常条件ではA1、走行負荷が一定以内或いは以上に大のときA2、A3)を前記切換スイッチ(99)で選択して目標の速比(V1)を計算し変速モータ(60)を駆動制御して、圃場条件及び機械条件に最適の植付作業速度で作業を行うように構成するものである。
【0029】
なお前述実施例にあっては、アクセル操作部材としてアクセルペダル(87)を用いる構成を示したが、図2に示す如きアクセルレバー(102)によっても同様にエンジン回転数(N)と無段変速機構(64)の速比の変更を可能とさせるものである。
【0030】
【0031】
【0032】
【発明の効果】
以上実施例から明らかなように、請求項1に係る発明は、エンジン(2)の回転を変速操作するアクセル操作部材としてのアクセルペダル(87)と、エンジン(2)の回転出力を無段変速させて作業速度を変更する無段変速機構(64)と、無段変速機構(64)の速比を変更する変速レバーと、無段変速機構(64)の回転出力によって駆動する植付部(15)とを備え、アクセルペダル(87)によるエンジン(2)の一定低回転域(a)においては、無段変速機構(64)の速比を最低速値(L)に保持し、アクセルペダル(87)によるエンジン(2)の一定高回転域(b)においては、無段変速機構(64)の速比を最高速値(H)に保持するように構成し、そのエンジン(2)の一定低回転域(a)と一定高回転域(b)との間の中間回転域(c)ではエンジン(2)の回転数(N)に比例して無段変速機構(64)の速比が変更されるように構成してなる田植機において、無段変速機構(64)の速比を変更する増速ペダル(94)を備え、無段変速機構(64)の出力を継断する主クラッチ(65)が切りのときには、無段変速機構(64)の速比を最低速値(L)に保持するように構成し、主クラッチ(65)が入りであっても、植付部(15)への動力を継断する植付クラッチ(72)が切りで、且つ増速ペダル(94)が操作されていないときには、無段変速機構(64)の速比を最低速値(L)に保持するように構成し、主クラッチ(65)が入りで、且つ植付クラッチ(72)が切りで、且つ前記増速ペダル(94)が操作されたときには、無段変速機構(64)の速比が最低速から中間速に増速されるように構成したものであるから、作業の能率向上を図ると共に、エンジン(2)の高回転及び低回転付近での作業速度を安定させて、作業性を向上させる。圃場内や路上での低速走行中、増速ペダル(94)の操作によって増速して移動できる。
【0033】
請求項2に係る発明は、前記エンジン(2)の回転数(N)に対する前記無段変速機構(64)の速比を複数のモード(A1)(A2)(A3)に変更するモード変更手段(99)を設けた構造であって、前記主クラッチ(65)が入りで、且つ前記植付クラッチ(72)が入りのときに、前記エンジン(2)の回転数と、前記モード変更手段(99)によって設定されたモード(A1)(A2)(A3)とに基づき、目標速比が演算されて、前記無段変速機構(64)の出力が増速又は減速されるように構成したものであるから、走行負荷の大きい圃場(耕盤が深い、粘土質、表面が硬い)等の各種作業条件に適したモード(A1)(A2)(A3)を選択して、エンジン(2)の出力を充分に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図である。
【図2】田植機の全体平面図である。
【図3】走行車体の側面説明図である。
【図4】走行車体の平面説明図である。
【図5】変速ケース部の側面説明図である。
【図6】変速モータ部の側面説明図である。
【図7】ミッションケースの駆動系の説明図である。
【図8】アクセルペダル部の説明図である。
【図9】制御回路図である。
【図10】フローチャートである。
【図11】エンジン回転数と速比を作業速度の関係に示す線図である。
【図12】制御の説明線図である。
【図13】フローチャートである。
【図14】制御の説明線図である。
【図15】切換モードの線図である。
【符号の説明】
(2)エンジン
(15)植付部
(64)無段変速機構
(65)主クラッチ
(72)植付クラッチ
(87)アクセルペダル(アクセル操作部材)
(94)増速ペダル
(98)植付スイッチ(速比制御切換手段)
(99)モード切換スイッチ(モード変更手段)
(A1)(A2)(A3)モード
(a)一定低回転域
(b)一定高回転域
(c)中間回転域
(M)中間速
(L)最低速
(H)最高速

Claims (2)

  1. エンジンの回転を変速操作するアクセル操作部材と、エンジンの回転出力を無段変速させて作業速度を変更する無段変速機構と、前記無段変速機構の速比を変更する変速レバーと、前記無段変速機構の回転出力によって駆動する植付部とを備え、アクセル操作部材による前記エンジンの一定低回転域においては、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持し、前記アクセル操作部材による前記エンジンの一定高回転域においては、前記無段変速機構の速比を最高速値に保持するように構成し、そのエンジンの一定低回転域と一定高回転域との間の中間回転域では前記エンジンの回転数に比例して前記無段変速機構の速比が変更されるように構成してなる田植機において、
    前記無段変速機構の速比を変更する増速ペダルを備え、前記無段変速機構の出力を継断する主クラッチが切りのときには、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持するように構成し、
    前記主クラッチが入りであっても、前記植付部への動力を継断する植付クラッチが切りで、且つ前記増速ペダルが操作されていないときには、前記無段変速機構の速比を最低速値に保持するように構成し、
    前記主クラッチが入りで、且つ前記植付クラッチが切りで、且つ前記増速ペダルが操作されたときには、前記無段変速機構の速比が最低速から中間速に増速されるように構成したことを特徴とする田植機。
  2. 前記エンジンの回転数に対する前記無段変速機構の速比を複数のモードに変更するモード変更手段を設けた構造であって、前記主クラッチが入りで、且つ前記植付クラッチが入りのときに、前記エンジンの回転数と、前記モード変更手段によって設定されたモードとに基づき、目標速比が演算されて、前記無段変速機構の出力が増速又は減速されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の田植機。
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