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JP4023170B2 - 運動着 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運動着に関する。さらに詳しくは、優れた保温性を有し、軽量性とソフトな風合いに優れ、運動着としての伸縮性を満たし、汗をかいてもべとつかない運動着に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、秋冬時期でのスポーツのために、種々の保温性を目的とした運動着が提案されてきた。合成繊維を主体としたり、または、綿やウールといった天然繊維を混用した運動着などは、静止時の保温性は優れているものの少し動くと暑くなり過ぎて過度の発汗を招き、運動後は冷えた汗で不快になり、かつ、運動着として要求される強度を満たすものではなかった。また、編地の裏面(肌側面)または両面を起毛する手法も多く見られるが、汗をかいたときのベトツキ感に劣るものであった。
【0003】
これらの問題を解決するために、例えば実公昭61−27900公報は、表面および裏面(肌側面)が疎水性合成繊維層からなり、表面と裏面の単繊維繊度の差を1.5倍以上にした織編物を提供することにより吸汗性を改善している。
また、例えば、実公昭61−45180号公報は、表面及び裏面(肌側面)が疎水性合成繊維層、中層が親水性繊維含有層の凹凸状の袋編からなる丸編地を提供し、保温性や吸汗性等を改善している。
【0004】
しかし、上述の実公昭61−27900公報による運動着は、汗処理性には優れるものの、保温性に関して何ら考慮されていないものであり、また、実公昭61−45180号公報による運動着は、肌側面が凹凸状の袋編のため肌触りに劣り、保温性も十分とはいえず、また、カサ高のため動き難いなどの問題点があり、いまだ十分に満足される運動着が提供されていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の実状に鑑み、優れた保温性を有し、軽量性とソフトな風合いに優れ、運動着としての伸縮性と機械強度を満たし、汗をかいてもべとつかず冷感を感じない運動着を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究した結果、水分子吸着発熱性能を有する編地からなり、かつ、運動着としての軽量性とソフトな風合いに、さらに機械強度に優れると同時に、着用した時および汗をかいた時の肌面の冷たさを感じることがない編地からなる運動着が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明は、水分子吸着発熱性能を有し、繊維表面にビニルスルホン酸を主成分とした吸湿性ポリマーおよび/または珪素を含む酸化物の吸湿性微粒子を固着させてなる編地からなり、その発熱エネルギー指数が5以上、編地の少なくとも肌と接する面の接触温冷感(qmax)が0.12W/cm以下、編地の肌と接する面の滴下吸水時間が5秒以下、かつ、編地の破裂強力が0.29MPa以上である運動着である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の運動着に用いる、水分子吸着性能を有する編地を構成する繊維としては、吸湿性を有する繊維を用いればよく、例えば、羊毛、蛋白質繊維であるアーディル、ビスコースレーヨン、絹、綿等の湿潤熱の高い繊維を用いても良い。
【0009】
または、合成繊維に、紡糸あるいは後加工において吸湿性を付与・向上させることも好ましい。
【0010】
加工においては、吸湿性のあるポリマーおよび/または吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させることが実用上好ましく用いられる。後加工で吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固着させることにより、繊維が吸湿性となることは、後述する編地の柔軟性を増すことにもなり、かつ、吸水性を増すことにもなり運動着として最適である。
【0011】
吸湿性のあるポリマーを繊維表面に固着させる例としては、ビニルスルホン酸を主成分としたポリマーを用いることが好ましい。ビニルスルホン酸としては、例えば、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸が水分子吸着発熱性能の点で望ましい。例えば、ポリエステル100%編地の起毛素材にアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とPEG#1000ジメタクリレートの共重合物を3重量%程度付着させることにより後述する発熱エネルギー指数が15程度の編地を得ることができる。
【0012】
吸湿性のある微粒子を繊維表面に固着させる例としては、吸湿率の高い、シリカなど珪素を含む酸化物の微粒子を用い、これをバインダーで繊維表面に固着することが好ましい。
【0013】
これら上記の手段を組み合わせて採用することも好ましい。
【0014】
また、前記のナイロン系繊維やポリエステル系繊維以外に、ポリアクリルニトリル系繊維、ポリプロピレン系繊維等の合成繊維のみを用いた運動着は勿論のこと、これらの合成繊維同士の交編、交撚、引き揃え、混繊した編地からなる運動着、これら合成繊維のフィラメント糸条使い、紡績糸使い、混紡糸使いによる編地からなる運動着、あるいは、他に天然繊維やセルロース系合成繊維と交編、交撚、引き揃え、混繊糸、混紡糸使いによる編地からなる運動着としても良い。
【0015】
編地に用いるこれらの糸の太さとしては、フィラメント糸条ならば総繊度33〜333デシテックス、単繊維繊度は0.1〜11デシテックス、紡績糸ならば綿番手換算で16〜100番手程度が好ましく使用でき、運動着としての狙い用途と後述する製編手法により適宜使い分ければ良い。
【0016】
本発明の運動着は、発熱エネルギー指数が5以上であることが重要である。ここで発熱エネルギー指数とは、ポリエチレンテレフタレート繊維100%素材の水分子吸着発熱エネルギーを1とした場合の比較値である。具体的な測定法は実施例で詳細に示すが、アルコール温度計に3gの試料を巻き付け、30℃、30%RHの環境で調温、調湿させた後、30℃、90%RHの環境へ移動させた場合の吸湿時の温度上昇を経時的に観察し、横軸に時間、縦軸に温度としたグラフに30℃から上昇し再び30℃に復元するまでプロットし、その面積を測定するものである。
【0017】
この発熱エネルギー指数が5以下では発熱効果が実感できない。発熱エネルギー指数は好ましくは8以上であり、さらに好ましくは10以上である。
【0018】
ただし、やたらに吸湿性を増加させただけでは、肌に触れたときに冷たく感じ、保温性を狙いとする運動着には適さなくなる。本発明は、この矛盾を解消すべく、水分子吸着発熱性能を有する編地の肌と接する面の接触温冷感(qmax)を0.12W/cm以下にする必要がある。
【0019】
接触温冷感(qmax)が0.12W/cm以下の編地は、例えば、編地の肌と接する接触面に肌触り感を阻害させない程度の凹凸を付け、接触面積を小さくした編地構造にすることにより得られる。また、接触温冷感(qmax)が0.12W/cm以下の編地は、接触面のみに吸湿性の低い繊維を用いた2重編組織等の多重組織編地でも得られる。例えば、編地片面を起毛加工する方法や多重編組織で接触面積を小さくする方法で、接触温冷感(qmax)を0.12W/cm以下にすることができるが、本発明はこれらに限定されず、いかなる方法でも接触温冷感(qmax)を0.12W/cm以下にすれば良い。
【0020】
接触温冷感(qmax)は好ましくは0.1W/cm以下であり、より好ましくは0.08W/cm以下である。
【0021】
また、本発明の運動着は、編地の肌と接する面の滴下吸水時間が5秒以下であることが必要である。この滴下吸水時間は、先に述べた編地を構成する繊維表面に、吸湿性ポリマーおよび/または吸湿性微粒子を固着させることにより、編地の吸水性が増し、編地の肌と接する面の滴下吸水時間を5秒以下にすることができる。滴下吸水時間が5秒より大きいと運動時の汗処理性が劣り、ベタツキ感を生じ運動着としての着用快適性が劣るものとなる。
【0022】
滴下吸水時間は好ましくは3秒以下、さらに好ましくは1.5秒以下である。
【0023】
なおかつ、本発明の運動着は、用いる編地の破裂強力が0.29MPa以上であることが必要である。編地の破裂強力が0.29MPa未満では、着用中に破れたりするため使用に耐えられなくなる。
【0024】
本発明の運動着用の編地は、密度が22〜82ウエル/2.54cmおよび24〜130コース/2.54cmであって、かつ目付80〜330g/mであることが好ましい。
【0025】
密度を22ウエル/2.54cm以上および24コース/2.54cm以上とすることで、必要な強度を保ち目ヨレの発生なども防ぎ、製編性も向上する。また、密度を82ウエル/2.54cm以下および130コース/2.54cm以下とすることで、編地の風合いを良くし、軽量感を保ち、さらに製編性を向上させることができる。
【0026】
また、編地の目付を、80g/m以上とすることで、適度な張りを持たせ、身体にまとわり付くことを防ぎ、一方330g/m以下とすることで、風合いが硬くなるのを防ぎ、軽量感を維持することができる。
【0027】
編地の製編は、経編地であるトリコット地、ラッセル地、および、丸編地であるシングル丸編地、ダブル丸編地等のいずれであってもよい。また、編組織は、経編地のハーフ組織、バックハーフ組織、クイーンズコード組織、サテン組織、メッシュ組織、その他変化組織等、または、丸編地の天竺組織、フライス組織、インターロック組織、リバーシブル組織、その他変化組織等、通常運動着として使用されている編組織であれば良い。
【0028】
特に、編地裏面側(肌面側)の形状を肌触り感を阻害しない程度の凹凸形状とすることで、肌と肌着裏面側の接触面積を軽減させると同時に、不動空気層が形成され、肌面側の接触温冷感(qmax)を下げることができ、さらには汗をかいたときのベタツキを軽減することができ好ましい形態となる。
【0029】
この凹凸形状の形成法としては、変化編組織によるもの、太い糸と細い糸との組合せによるもの、あるいはジャガード柄組織によるもの、さらには、起毛加工によるもの、エンボス加工によるもの等を採用することができる。
【0030】
本発明に使用する運動着用の編地は、前述した編組織が単層として構成されたものでもよいが、二層、三層等の多層構造体にしたものであってもよい。多層構造体の編地を使用する場合は、編地表面側を構成する糸に紡績糸を、裏面側(肌面側)に合成繊維マルチフィラメント糸を使用したり、あるいは、編地表面側を構成する糸に単繊維繊度の細い合成繊維マルチフィラメント糸を、裏面側(肌面側)に単繊維繊度の太い合成繊維マルチフィラメント糸を使用することが好ましい。さらに、表面側を構成する糸の単繊維繊度と裏面側を構成する糸の単繊維繊度の差を1.5倍以上とすることがより好ましい。また、表面側を構成する糸に合成繊維マルチフィラメント糸条の単繊維長さ方向表面に複数の溝を持った、H、I、W、X、Y、+型等の断面を持った高異形断面合成繊維マルチフィラメント糸を、裏面側を構成する糸に丸型、三角型等の通常断面合成繊維マルチフィラメント糸を配置することがさらに好ましい。
【0031】
このような多層構造体にした編地は、気体状の汗のみならず、液体状の汗は二層、三層等の多層構造体による毛細管現象により、編地裏面側(肌面側)から表面側へ素早く、かつ効率良く吸水・透水・拡散させることができるため、激しい運動等での液体状発汗に対し、最適な運動着とすることができる。
【0032】
また、この運動着用の編地には、ポリウレタン系弾性糸等に代表されるゴム状弾性糸を含んでいてもよい。より大きなストレッチ性を必要とするアスレ用アンダーハーフパンツ、サイクルパンツ、レオタード、スピードスケートウェア、競技用スキーウェア等の運動着では、このようなゴム状弾性糸を含ませることにより、そのストレッチパワーで身体によりフィットし動き易さを高めたり、体型を補正することで身体を美しく見せることができ好ましい。
【0033】
ポリウレタン弾性糸以外にはポリトリメチレンテレフタレートを主体とするポリエステルを用いることが好ましく、特に、ポリトリメチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートをサイドバイサイドに張り合わしたマルチフィラメント糸を用いることにより低コスト化を図ることができる。
【0034】
また、編地に水分子吸着発熱性能を付与する後加工としては、製編生機のリラックス・精練と染色後、ビニルスルホン酸を主成分としたポリマーと架橋剤をパッディング等で編地に付着させた後、熱処理等によりポリマー化して繊維表面に固着する方法がある。ビニルスルホン酸は、pH値が低く、そのまま用いると綿やナイロン繊維は脆化するため、予め中和したビニルスルホン酸ナトリウムを用いる。また、ビニルスルホン酸亜鉛を用いると、消臭性能も付与できる。
【0035】
本発明による運動着用の編地の染色段階での付帯加工としては、防汚加工、抗菌加工、消臭加工、防臭加工、吸汗加工、撥水加工、紫外線吸収加工等、さらに、後加工としてカレンダー加工、エンボス加工、シワ加工、起毛加工、オパール加工等、最終狙い運動着種の要求特性に応じて適宜付与することが望ましい。
【0036】
本発明の運動着は、素材や編地の構造を適宜選択することにより、次のように幅広く展開可能である。例えば、ランニングシャツ・パンツ、競技シャツ・パンツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、サイクルシャツ・パンツ、アウトドアシャツ、ポロシャツ、Tシャツ、野球用アンダーシャツ、トレーニングウェア、野球ユニフォームのシャツ・パンツ、スキーウェア、レオタード、アスレ用アンダーハーフパンツ、スピードスケートウェア等に好ましく使用できる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例で詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(測定方法)
(1)発熱エネルギー指数
幅約3.5cmの試料3gを、アルコール温度計あるいは熱電対の測定部に巻き、摂氏30度×湿度30%RHの環境下に12時間放置後の温度を測定した。
次に、摂氏30度×湿度90%RHの環境まで湿度を3%/分の速度で変化させ、この間1分ごとに4時間後まで温度を測定した。測定後、上昇温度を積分したものを発熱エネルギー量として求め、次の式によって表した。
発熱エネルギー指数=試料の発熱エネルギー量/ポリエチレンテレフタレート繊維タフタ(JIS染色堅牢度試験用添付布、繊度:83デシテックス、密度:210(タテ)×191(ヨコ)本/5cm)の発熱エネルギー量。
【0038】
(2)接触温冷感(qmax)
カトーテック(株)製のサーモラボ2型測定器を用い、室温20℃、湿度65%RHの部屋で、BT−Boxを30℃に調節し、十分調湿したサンプルの上にBT−Box(圧力10g/cm)を乗せ、10℃の温度差での単位面積当たりの熱流束を測定した。
【0039】
(3)発熱効果(保温性向上効果)
運動着縫製品を室温5℃、湿度65%RHの部屋で着用し、安静後、エルゴメーターで90Wの運動を15分実施した。その時の運動着裏側の最大温度を熱電対により計測すると共に、着用感覚を確認した。着用感覚は、着用時の暖かさ、運動時の暖かさ、肌触り、発汗時のドライ感を確認し、それぞれ、◎:非常に優れている、○:優れている、△:少し劣っている、×:非常に劣っている、の4段階で評価を行った。
【0040】
(4)滴下吸水時間
JIS L 1096「一般織物試験方法」に準じて行った。
15cm×15cmの試験片を3枚採取し、試験片を直径10cmのししゅう枠あるいはビーカーに余分な張力がかからないよう表を下にして固定した。そこに5cm上方から蒸留水を1滴ずつ滴下し、水滴を滴下した時から試験片上の水滴が特別な反射をしなくなった時までの吸水時間を任意の3カ所で測定し、3枚の平均値で示した。
【0041】
(5)破裂強力
JIS L 1018「メリヤス生地試験方法」に準じて行った。
15cm×15cmの試験片を5枚採取し、試験片の表面を上にして張力を加えずに普通の状態で、ミューレン型破裂試験器機に取り付けて破裂強力を測定し、5枚の平均値で示した
【0042】
実施例1
1の編方図に示す計12給糸口からなる編組織の6給糸口F1,F3,F5,F7、F9、F11の編地裏面側(肌面側)構成糸イとしてポリエチレンテレフタレートフィラメント84デシテックス24フィラメントウーリー加工糸を、他の6給糸口F2、F4、F6、F8、F10,F12の編地表面側構成糸ロとしてポリエチレンテレフタレートフィラメント110デシテックス72フィラメント糸を用い、22Gの両面丸編機にて、裏面側ハニカムリバーシブル編組織となるポリエチレンテレフタレート100%の丸編地を編成した。
【0043】
この編地を通常のポリエチレンテレフタレート丸編地の染色法に準じ、下記の条件にて液流染色機でリラックス・精練と染色、シュリンクサーファードライヤーで乾燥を行った。
【0044】
リラックス・精練・・・98℃×20分
染色 ・・・130℃×30分
染料:Disperse Orange ST(1. 5%owf)
Dianix Rubine S−2G 15 0%(0.14%owf)
Sumikaron Blue S−BG(0. 55%owf)
助剤:RAP−250(0.5g/l)
pH−500(0.5g/l)
乾燥 ・・・120℃×3分
さらに、この染色、乾燥後の生地を、下記組成の処方Aの処理液に浸漬後、ピックアップ率80%に設定したマングルで絞り、乾燥機で120℃、2分乾燥させた。
【0045】
(処方A)
・AMPS(アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸) 20g/l
・PEG#1000ジメタクリレート(商品名P303 共栄社)40g/l
・過硫酸アンモニウム 2g/l。
【0046】
乾燥後直ちに、105℃の加熱スチーマーで5分間処理し、湯水洗(60℃×分10分)、乾燥(120℃×3分)した。次いで、アートステンターで170℃×1分で仕上セットして発熱エネルギー指数11、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)0.065、また、破裂強力は0.58MPa、滴下吸水時間は1秒以下、密度が38ウエル/2.54cm、53コース/2.54cm、目付が201g/mの編地を得た。
【0047】
この編地を使用して本発明の運動着として長袖Tシャツを縫製し、評価した結果、暖かく、また、肌触り、発汗時のドライ感にも優れていると判断されるものであった。結果を表1に併せて示す。
【0048】
実施例2
インターロック編組織においてポリエチレンテレフタレートフィラメント糸84デシテックス36フィラメント糸を用い、22Gの両面丸編機にて、ポリエチレンテレフタレート糸100%からなる表裏フラット形状の丸編地を編成した。
【0049】
この編地を通常の丸編地の染色法に準じ、実施例1と同様にリラックス・精練と染色、乾燥を行った。さらに、この染色、乾燥後の生地を、実施例1と同一組成の処方Aの処理液に浸漬後、マングルで絞り、乾燥、加熱スチーマー処理、湯水洗、乾燥、セットと実施例1と同じ加工を行った。ついで、肌面側となる一面に起毛加工を施した。加工後の編地は、発熱エネルギー指数が15、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.048、また、破裂強力が0.31MPa、滴下吸水時間が2.1秒、密度が35ウエル/2.54cm、44コース/2.54cm、目付が170g/mであった。
【0050】
この編地を使用して本発明の運動着として長袖Tシャツを縫製し、評価した結果、暖かく、また、肌触り、発汗時のドライ感にも優れていると判断されるものであった。結果を表1に併せて示す。
【0051】
[比較例1]
実施例1で得たのと同様の、ポリエチレンテレフタレート100%からなる丸編地を通常の丸編地の染色法に準じ、実施例1と同様にリラックス・精練、染色、乾燥を行った。この編地は実施例1、2のような処方Aによる加工や、起毛加工を行わずにアートステンターで180℃×1分で仕上セットを行った。
【0052】
得られた編地は、発熱エネルギー指数が1、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.063、また、滴下吸水時間が6.1秒、破裂強力が0.51MPa、密度が38ウエル/2.54cm、50コース/2.54cm、目付が195g/mであった。
【0053】
この編地を使用して長袖Tシャツを縫製し、評価した結果、運動時の暖かさと発汗時のドライ感が劣り、どちらかといえば寒いものであり運動着として不適と判断されるものであった。結果を表1に併せて示す。
【0054】
[比較例2]
実施例2で得たのと同様の、ポリエチレンテレフタレート糸100%からなる表裏フラット形状の丸編地を通常の丸編地の染色法に準じ、実施例2と同様にリラックス・精練と染色、乾燥を行った。この編地は、実施例1、2のような処方Aによる加工や起毛加工を行わずにアートステンターで180℃×1分で仕上セットを行った
【0055】
得られた編地は、発熱エネルギー指数が1、裏面側(肌面側)の接触温冷感(qmax)が0.124、また、破裂強力が0.27MPa、滴下吸水時間が10.3秒、密度が34ウエル/2.54cm、42コース/2.54cm、目付が166g/mであった。
【0056】
この編地を使用して長袖Tシャツを縫製し、評価した結果、着用、運動時の暖かさと発汗時のドライ感が非常に劣り、どちらかと言えば寒いものであり運動着として不適と判断されるものであった。結果を表1に併せて示す。
【0057】
【表1】
Figure 0004023170
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、水分子吸着性能を有する編地からなり、また肌との接触面の接触温冷感を低下させ、かつ、編地の破裂強力と滴下吸水時間を満足することにより、機械強度と動き易さを損なうことなく、保温性効果の高い運動着が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1と比較例1の編地の編方図である。
【符号の説明】
F1〜F12:編機の給糸口番号
D1〜D5:ダイヤル側編針
C1〜C6:シリンダー側編針
イ:編地裏面側構成糸
ロ:編地表面側構成糸

Claims (5)

  1. 水分子吸着発熱性能を有し、繊維表面にビニルスルホン酸を主成分とした吸湿性ポリマーおよび/または珪素を含む酸化物の吸湿性微粒子を固着させてなる編地からなり、その発熱エネルギー指数が5以上、編地の少なくとも肌と接する面の接触温冷感(qmax)が0.12W/cm以下、編地の肌と接する面の滴下吸水時間が5秒以下、かつ、編地の破裂強力が0.29MPa以上である運動着。
  2. 前記編地の密度が22〜82ウエル/2.54cmおよび24〜130コース/2.54cmであり、該編物の目付が80〜330g/mである請求項1記載の運動着。
  3. 前記編地が多層構造体である請求項1または2いずれかに記載の運動着。
  4. 前記多層構造体の表面側を構成する糸の単繊維繊度と裏面側を構成する糸の単繊維繊度の差が1.5倍以上である請求項3に記載の運動着。
  5. 前記編地を構成する繊維がポリエステル系繊維である請求項1〜4のいずれかに記載の運動着。
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