JP4009944B2 - 冷蔵庫用ガスケット - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、各種の冷蔵庫の前面開閉扉の内周縁に装着するガスケットの前面側に扉の開閉を軽快とする摩擦抵抗を小さくする薄保護膜層を重合形成した冷蔵庫用ガスケット及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の冷蔵庫用のガスケットは、非常に製造が容易で安価な軟質塩化ビニールが一般的に使用されている事柄である。しかし、該軟質塩化ビニールは、焼却時に塩化水素が発生しダイオキシン等の環境問題により使用することが大きな問題点になっている。また、前面開閉扉の開放時には摩擦抵抗が大きいので開放に強力な力を必要とする問題点がある。
【0003】
以上の問題点のために、現在は冷蔵庫用ガスケットをオレフィン系、スチレン系等の熱可塑性エラストマーを使用している。しかし、該熱可塑性エラストマーの表面は、非常に柔らかいために冷蔵庫の開閉の際に表面が磨耗したり、弱音を発生すると云う欠点がある。
【0004】
【発明が解決しよとうする課題】
本発明は、上記の各問題点を解決するためのもので、冷蔵庫本体と当接する前面開閉扉の内面に設けたガスケット本体には、表面側に硬度90以上(JIS K7215A硬度)の硬質合成樹脂の混合合成樹脂を以って形成する。この混合合成樹脂は、耐磨耗性があり摩擦係数の小さい薄膜状の薄保護膜層を積層するものである。
また、該薄保護膜層の外表面が平滑であると、冷蔵庫と前面の開閉扉とが密着性が高まって、開口部の開閉操作が大変に重くなったり、弱音等が発生するのを解決するために、該薄保護膜層の表面に凹凸の粗面部を形成するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を達成するために、長手方向のシールするガスケット本体は、熱可塑性エラストマーによって形成し、このガスケット本体の当接する表面に混合合成樹脂を以って薄保護膜層を積層する。該薄保護膜層の混合合成樹脂としては、溶融粘度が小さく、高流動性のベース材の合成樹脂に、そのベース材の合成樹脂より溶融粘度が大きく、低流動性の添加材の粉末、粒子の合成樹脂を混合したものを押出し成形後に該薄保護膜層の表面に多数の凹凸状の粗面部を形成したものである。
また、薄保護膜層の混合合成樹脂としては、溶融点の低い合成樹脂のベース材に該ベース材より溶融点の高い添加材の粉末、粒子の合成樹脂又は雲母、モリブデン等の無機質の粉末、粒子を混合した混合合成樹脂を押出し成形後、該薄保護膜層の表面に多数の凹凸状の粗面部を形成する混合合成樹脂を使用するものである。
更に、ガスケット本体を成形する熱可塑性エラストマーを第1押出し成形機に注入し、薄保護膜層を形成する混合合成樹脂を第2押出し成形機に注入した後、一台の金型ダイス内で成形するものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図面について説明すると、図1に示す如く、冷蔵庫(1)の回転式の前面開閉扉(2)には、内面周縁に長手方向のガスケット本体(3)を装着する。
該ガスケット本体(3)には、後方に該前面開閉扉(2)に挿着する挿着部片(5)を突設形成する。また該ガスケット本体(3)の当接部(6)には、表面側に硬質合成樹脂による薄保護膜層(7)を被着積層してある。該薄保護膜層(7)を形成する混合合成樹脂としては、溶融粘度が小さく、高流動性のベース材の合成樹脂に、該ベース材の合成樹脂より溶融粘度が大きく、低流動性の添加材の粉末、粒子の合成樹脂を混合した混合合成樹脂によって、押出し成形後に該薄保護膜層(7)を形成し、該薄保護膜層(7)の表面に多数の凹凸状の粗面部(8)(8)(8)…を形成してある。
【0007】
更に、該薄保護膜層(7)の混合合成樹脂として、溶融点の低い合成樹脂のベース材に該ベース材より溶融点の高い添加材の粉末、粒子の合成樹脂又は雲母、モリブデン等の無機質の粉末、粒子を混合した混合合成樹脂を使用し、これを押出し成形後に、該薄保護膜層(7)の表面に多数の凹凸の粗面部(8)(8)(8)…を形成するものである。
【0008】
次に、図5に示す実施例の製造方法のものは、ガスケット本体(3)を成形する熱可塑性エラストマーを第1押出し成形機(15)に注入し、薄保護膜層(7)を形成する硬質合成樹脂の混合合成樹脂を第2押出し成形機(17)に注入し、その後に各々の流通管(20)(20)を経て金型ダイス(16)の内部で両者は積層され該薄保護膜層(7)を形成すると同時に該第2押出し成形機(17)の作動によって該薄保護膜層(7)の表面に凹凸状の多数の粗面部(8)(8)(8)…を金型ダイス(16)の内部で一体に形成するものである。その後、該ガスケット本体(3)は、冷却水槽(18)を通過し、引取機(19)を経て所定長さに各種の方法によって切断される。
【0009】
前記ガスケット本体(3)には、図4に示す如く長手方向の内部にマグネット挿入室(9)と隣接して空気室(11)を形成する。また、該マグネット挿入室(9)には、マグネット(10)を滑り易く容易に挿入しやすくするために内周面に前記で述べた粗面部(8)を設けた薄保護膜層(7)(7)を被着積層してある。符号(12)は、密閉片を示し、(13)は上部の同転式前面開閉扉を示し、(14)は下部の引き出し式の前面開閉扉を示したものである。
【0010】
次に、本発明の使用する材料を詳しく説明すると、ガスケット本体(3)は、熱可塑性エラストマーとしては、硬度85以下(JIS K7215 A硬度)のオレフィン系、スチレン系等の熱可塑性エラストマー又はそれ等の発泡体である。
【0011】
また、本発明の該薄保護膜層(7)の表面に形成する凹凸状の粗面部(8)(8)の硬質合成樹脂の混合合成樹脂としては、先ず、ベース材の合成樹脂は、メルトフローレート0.5g以上/10分(ASTM D1238 190℃)の低粘度ポリエチレンを使用する。
また、粉末、粒子の添加材としては、メルトフローレート0.1g以下/10分(ASTM D1238 190℃)の高粘度ポリエチレンを使用する。そして、薄保護膜層(7)の厚みとしては、ガスケット本体(3)の柔らかさを維持するために0.05mm以 下が好ましいものである。
【0012】
次に、押出し成形時において、金型ダイス(16)内で該ベース材の低粘度ポリエチレンは、完全に溶融状態にあるが、添加材の高粘度ポリエチレンは、粉末、粒子は溶融点を越えても液状化せずにある程度の粉末、粒子の形を保ちながら押出し成形されるため、押出し成形した後、薄保護膜層(7)の外表面に多数の凹凸状の粗面部(8)(8)は形成されるものである。
【0013】
更に、薄保護膜層(7)の外表面に凹凸状の粗面部(8)(8)を形成する硬質合成樹脂の混合合成樹脂の材料としては、以下のものを使用する。即ち、溶融点の低い、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系等の合成樹脂のベース材合成樹脂としては、溶融点の低い合成樹脂のベース材に該ベース材より溶融点の高い、オレフィン系、スチレン系、ウレタン系、ナイロン系等の粉末、粒子の添加材を混合する。
押出し成形機には、溶融点の低いベース材の合成樹脂は液状化するが、溶融点の高い合成樹脂の添加材の粉末、粒子は溶融度合いにより薄保護膜層(7)の外表面に多数の凹凸状の粗面部が形成される。
【0014】
また、モリブデン、雲母等の無機質の粉末、粒子の添加材を混合した場合でも押出し成形時にモリブデン、雲母等の添加材の粉末、粒子は溶融せずに押出し成形後、薄保護膜層(7)の外表面の多数の凹凸状の粗面部(8)(8)を形成されるものである。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、冷蔵庫用のガスケットとして使用すると、従来のガスケットのような軟質塩化ビニールの構成材料を熱可塑性エラストマーに代えたことによって、ダイオキシン等の環境問題に充分適応できる効果と、熱可塑性エラストマーは、リサイクル性、軽量化等に大変優れた効果がある。そして、ガスケットの当接部に硬質合成樹脂を以って薄保護膜層を形成したので、耐磨耗性が向上し、ガスケットの耐久性が向上する効果がある。また、該薄保護膜層の混合合成樹脂として、溶融粘度が小さく、高流動性のベース材の合成樹脂に、該ベース材の合成樹脂より溶融粘度が大きく、低流動性の添加材の粉末、粒子を混合した混合合成樹脂を使用し、これを押出し成形によって該薄保護膜層の表面に多数の凹凸状の粗面部を形成したので、押出し成形時に該薄保護膜層の表面に極めて確実容易に粗面部ができる効果と、薄保護膜層の表面の摩擦抵抗が著しく小さくなり、前面開閉扉の開閉操作が極めて軽快となる優れた効果がある。また弱音等の発生するのを防止する効果もある。更にガスケットの薄保護膜層の混合合成樹脂として、溶融点の低い合成樹脂のベース材に該ベース材より溶融点の高い添加材の粉末、粒子の合成樹脂又は、モリブデン、雲母等の無機質の粉末、粒子を混合した混合合成樹脂を以って押出し成形後に該薄保護膜層の表面に凹凸状の粗面部を形成したことにより、押出し成形機の内部で簡単確実に各材料によって粗面部ができると共に、ガスケットとしても表面の摩擦抵抗が小さいために開閉操作が著しく軽快となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を冷蔵庫の開閉扉に装設した開放状態の斜面図である。
【図2】 同じく本発明の図1のA−A線の横断平面図である。
【図3】 本発明のガスケットの長手方向の斜面図である。
【図4】 同じく本発明のガスケットの縦断側面図である。
【図5】 本発明のガスケットを2台の押出し成形機を使用した作動工程の一部欠除した側面図である
【符号の説明】
1 冷蔵庫
2 前面開閉扉
3 ガスケット
5 挿着部片
6 当接部
7 薄保護膜層
8 粗面部
9 マグネット挿入室
10 磁石
11 空気室
15 第1押出し成形機
16 金型ダイス
17 第2押出し成形機
18 冷却水槽
Claims (2)
- 冷蔵庫の前面開閉扉の内面周縁に装着する長手方向のシールするガスケット本体は、熱可塑性エラストマーによって形成し、該ガスケット本体の当接部には、表面に混合合成樹脂を以って薄保護膜層を被着積層し、該薄保護膜層の該混合合成樹脂としては、溶融粘度が小さく、高流動性のベース材の合成樹脂に、該ベース材の合成樹脂より溶融粘度が大きく、低流動性の添加材の粉末、粒子の合成樹脂を混合した該混合合成樹脂によって、押出し成形後の該薄保護膜層の表面に多数の凹凸状の粗面部を形成したことを特徴とする冷蔵庫用ガスケット。
- 請求項1の該薄保護膜層の該混合合成樹脂としては、溶融点の低い合成樹脂のベース材に該ベース材より溶融点の高い添加材の粉末、粒子の合成樹脂又は雲母、モリブデン等の無機質の粉末、粒子を混合した該混合合成樹脂によって、押出し成形後、該薄保護膜層の表面に多数の凹凸状の粗面部が形成されたことを特徴とする請求項1の冷蔵庫用ガスケット。
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