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JP2001056055A - 枠付ガスケット及びその製造方法 - Google Patents

枠付ガスケット及びその製造方法

Info

Publication number
JP2001056055A
JP2001056055A JP11328208A JP32820899A JP2001056055A JP 2001056055 A JP2001056055 A JP 2001056055A JP 11328208 A JP11328208 A JP 11328208A JP 32820899 A JP32820899 A JP 32820899A JP 2001056055 A JP2001056055 A JP 2001056055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
frame
integrated
framed
thermoplastic elastomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11328208A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Nishimuro
陽一 西室
Kunio Machida
邦郎 町田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP11328208A priority Critical patent/JP2001056055A/ja
Priority to EP00107092A priority patent/EP1045174A3/en
Priority to KR1020000019506A priority patent/KR20010020740A/ko
Publication of JP2001056055A publication Critical patent/JP2001056055A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性とシール性の両方の性能を満足し、複数
のガスケットを使用することなくカバー体の内側におけ
るシールを必要とする箇所も一回の装着でシールするこ
とができる枠付ガスケットを提供すること。 【解決手段】 枠体とガスケットとが一体化された枠付
ガスケットにおいて、枠体が、外枠体と該外枠体と一体
化された内枠体とからなり、ガスケットが弾性体からな
り、かつ該ガスケットが外枠体及び内枠体と一体化して
なる枠付ガスケット、及び枠体とガスケットとが一体化
された枠付ガスケットにおいて、ガスケットが弾性体か
らなり、かつ該ガスケットが枠体の外側面全体及び枠体
の内側面の一部において該枠体と一体化してなる枠付ガ
スケットである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、枠付ガスケット及
びその製造方法に関し、さらに詳しくは、軽量電子機
器、例えばコンピュータのハードディスク装置等におけ
るカバー体と本体との接合面を密封する枠付ガスケット
及びその製造方法に関する。本発明の枠付ガスケット
は、狭い隙間にも設置可能なものであり、複数のガスケ
ットを使用することなくカバー体の内側も一回の装着で
シールすることができ、自動化ライン等におけるロボッ
ト内に設置されるコンピュータのハードディスク装置等
の水や空気からの完全な密封技術に適用できる。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の発達はめざましく、こ
れら電子機器は半導体を利用した集積回路を用い、しか
も基板上にプリント配線されたものであって、小型化、
軽量化が図られている。これらの電子機器類は水分や塵
埃を嫌うものであり、したがって、これらの集積回路を
内蔵する箱状の本体とカバー体の接合面を密封するガス
ケットにおける密封性能は、電子機器の性能及び耐久性
にとって重要な要素となっている。
【0003】このため、通常は、これらの集積回路等を
内蔵する箱体とカバー体との接合面にガスケットを挟持
し、取付ボルト等により締結して密封一体化することが
なされており、ガスケット材として高密度のウレタンフ
ォーム材が使用されていた。このウレタンフォーム材は
薄いシート状に発泡したものであり、このシートに粘着
テープを貼り、所望形状に打ち抜いて使用されることが
多い。しかしながら、このようなガスケットは軟らかい
ため、所定の位置に設置するのが困難であった。そこ
で、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の
樹脂からなるシートの両面にウレタンフォーム材等の発
泡体を加熱、一体成形し、これを所望のガスケット形状
に打ち抜いて使用している〔特許第2507197号
(特開平6−89562号公報)、特開平9−1839
64号公報〕。しかし、樹脂シートは、後述する金属製
の枠体と比べて剛性が弱いため、上記ガスケットの使用
に際して位置ずれが起こりやすい。この位置ずれを防止
するために上記ガスケットをカバー体に貼り付けて使用
している。また、ステンレス鋼や合成樹脂からなる枠体
を金型にインサートした後にエラストマーを射出成形す
ることにより製造される、枠体の両面にエラストマーが
固着したガスケットが提案されている(特開平8−28
3698号公報)。枠付ガスケットとしては、多数の小
さな孔を開けた金属製の枠体の両面に、EPDM等のゴ
ムが配置、一体化されたガスケットも提案されている
(特開平4−341986号公報)。これらのガスケッ
トは、枠体を採用することによりガスケットに剛性を持
たせ、かつ機器への装着性が改良されたものである。
【0004】枠体の両面にエラストマーが固着した枠付
ガスケットを箱体とカバー体との接合面に挟持して使用
する場合、ガスケットは箱体に設けられた所定高さの数
箇所の平面部とカバー体とが突き当たることによって潰
され、箱体とカバー体とが突き当たっていない箇所のガ
スケットが潰されることにより箱体とカバー体とが密閉
される。箱体とカバー体とが突き当たっていない箇所で
のガスケットの潰し量は、箱体に設けられた平面部の高
さによって、すなわち箱体とカバー体とが突き当たって
いない箇所の隙間によって決定される。このようなガス
ケット用の隙間及びこの隙間の幅は、ハードディスク装
置の小型化に伴って、年々狭くなっている。その狭い隙
間に合わせて、幅が狭いにも関わらず剛性を有する枠体
を設計するのは難しい。なぜなら、剛性を持たせた枠体
の両面にガスケット材である弾性体を配置した枠付ガス
ケットにおいて、剛性と共にシール性を満たすには、ガ
スケットの厚さをある程度厚くすることを要するからで
ある。特に、枠体の軽量化及び低コスト化を目的として
枠体を合成樹脂で作製しようとする場合、合成樹脂の剛
性は金属と比較して低いので、金属で枠体を作製する場
合の3〜5倍程度の肉厚とすることを要し、このため箱
体とカバー体との狭い隙間に合成樹脂からなる枠体を適
用するのは難しかった。また、従来の枠付ガスケット
は、カバー体の外周部に沿った形状にガスケットが枠体
に形成されたものであったため、カバー体の内側のシー
ル部(例えばコネクタのシール部等)については、さら
に他の一つ以上のガスケットを使用する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、剛性とシー
ル性の両方の性能を満足し、複数のガスケットを使用す
ることなくカバー体の内側におけるシールを必要とする
箇所も一回の装着でシールすることができる枠付ガスケ
ットを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、枠付ガスケッ
トにおいて、枠体を外枠体と該外枠体と一体化された内
枠体とを有するものとし、これらの枠体とガスケットと
を一体化することにより、あるいは枠体の外側面全体及
び内側面の一部とガスケットとを一体化することによ
り、カバー体の外周と同時にカバー体の内側におけるシ
ールを必要とする箇所も一回の装着でシールすることが
でき、所望の剛性を有し、かつシール性に優れた枠付ガ
スケットを得ることができることを見出した。本発明は
かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、
本発明は、枠体とガスケットとが一体化された枠付ガス
ケットにおいて、枠体が、外枠体と該外枠体と一体化さ
れた内枠体とを有し、ガスケットが弾性体からなり、か
つ該ガスケットが外枠体及び内枠体と一体化してなるこ
とを特徴とする枠付ガスケット、枠体とガスケットとが
一体化された枠付ガスケットにおいて、ガスケットが弾
性体からなり、かつ該ガスケットが枠体の外側面全体及
び枠体の内側面の一部において該枠体と一体化してなる
ことを特徴とする枠付ガスケット及び枠体とガスケット
とを二色成形法又はインサート成形法で一体化すること
を特徴とする枠付ガスケットの製造方法を提供するもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の枠付ガスケットにおい
て、枠体を形成する材料としては、金属板、合成樹脂な
どを用いることができる。金属板としては、例えば冷延
鋼板,亜鉛めっき鋼板,アルミニウム/亜鉛合金めっき
鋼板,ステンレス鋼板,アルミニウム板,アルミニウム
合金板,マグネシウム板,マグネシウム合金板などの中
から、枠体の用途に応じて適宜選択して用いることがで
きる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いる
ことができる。耐食性の点から、無電解ニッケルめっき
処理を施した金属板が好適である。この無電解ニッケル
めっき処理方法としては、従来金属素材に適用されてい
る公知の方法、例えば硫酸ニッケル,次亜リン酸ナトリ
ウム,乳酸,プロピオン酸などを適当な割合で含有する
pH4.0〜5.0程度で、かつ温度85〜95℃程度の水
溶液からなる無電解ニッケルめっき浴中に、金属板を浸
漬する方法などを用いることができる。枠体を形成する
合成樹脂としては、例えばアクリロニトリルスチレン
(AS)樹脂,アクリロニトリルブタジエンスチレン
(ABS)樹脂,ポリスチレン,シンジオタクティック
ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリエチレン,ポ
リプロピレン,エチレン−プロピレン共重合体等のポリ
プロピレン複合体などのオレフィン系樹脂、ナイロンな
どのポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート,
ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹
脂、変性ポリフェニレンエーテル、アクリル系樹脂、ポ
リアセタール,ポリカーボネート、液晶ポリマー、ポリ
フェニレンサルファイド(PPS)などの熱可塑性樹脂
が挙げられ、これらの中から、適宜選択すればよい。液
晶ポリマーとしてはサーモトロピック液晶ポリマーが好
ましく、具体的にはポリカーボネート系液晶ポリマー,
ポリウレタン系液晶ポリマー,ポリアミド系液晶ポリマ
ー,ポリエステル系液晶ポリマーなどが挙げられる。こ
れらの樹脂は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合
わせて用いてもよい。本発明においては、シール性に優
れ、低硬度を特徴とするスチレン系エラストマーと融着
可能である点からポリプロピレン,ポリプロピレン複合
体が好ましい。
【0008】また、ガスケットを形成する弾性体として
は、ブチルゴムやEPDMゴム等の加硫ゴム、熱可塑性
エラストマーなどを用いることができる。熱可塑性エラ
ストマーとしては、例えばスチレン系,オレフィン系,
ウレタン系,エステル系等の熱可塑性エラストマーを用
いることができ、特にビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックの少なくとも一つと、共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックの少なくとも一つからなる
共重合体の熱可塑性エラストマーを含有するものが好ま
しく用いられる。より具体的には、例えば、 ポリブタジエンとブタジエン−スチレンランダム共
重合体とのブロック共重合体を水添して得られる結晶性
ポリエチレンとエチレン/ブチレン−スチレンランダム
共重合体とのブロック共重合体、 ポリブタジエンとポリスチレンとのブロック共重合
体、及びポリイソプレンとポリスチレンとのブロック共
重合体、あるいは、ポリブタジエン又はエチレン−ブタ
ジエンランダム共重合体とポリスチレンとのブロック共
重合体を水添して得られる、例えば、結晶性ポリエチレ
ンとポリスチレンとのジブロック共重合体、スチレン−
エチレン/ブチレン−スチレンのトリブロック共重合体
(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチ
レンのトリブロック共重合体(SEPS)など、中で
も、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック
共重合体又はスチレン−エチレン/プロピレン−スチレ
ンブロック共重合体、などを挙げることができる。これ
らのエラストマーは、単独で用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。枠体の熱可塑性樹脂とガス
ケットの材料である熱可塑性エラストマーの組合せは特
に限定されるものではないが、オレフィン系樹脂とスチ
レン系エラストマー又はオレフィン系エラストマーとの
組合せ、ナイロン又はABS樹脂とウレタン系エラスト
マーとの組合せなどが挙げられる。
【0009】上記熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマ
ーには、導電性を付与しうる充填材を添加することによ
り、帯電防止性を付与することができる。帯電防止性を
付与することにより、ガスケット付きカバーの製造工程
においてガスケットやカバー体に塵や埃が付着するのを
防ぐことができる。導電性を付与しうる充填材として
は、鉄,ステンレス鋼,アルミニウム等の金属粉や金属
繊維、カーボンブラック,カーボン繊維等の導電性充填
材、ポリアルキルアミン,アルキルスルホネート,第4
級アンモニウムクロライド,アルキルベタイン等の帯電
防止剤などを用いることができる。熱可塑性樹脂又は熱
可塑性エラストマーへの充填材の添加量は、該充填材を
添加したときの熱可塑性樹脂又は熱可塑性組成エラスト
マーの体積抵抗値が1×108 Ωcm以下となる量とす
ることが好ましい。さらにカバー体に電磁波シールド性
が求められる場合には、上記体積抵抗値が1×102 Ω
cm以下となる量とすることが好ましい。また、熱可塑
性エラストマーにおいては、充填材を添加したときのJ
IS−A硬度が80度以下、特に10〜50度とするこ
とが好ましい。さらに、上記熱可塑性樹脂又は熱可塑性
エラストマーには、補強材として、ガラス繊維,カーボ
ン繊維等の無機繊維、マイカ,タルク等の無機フィラ
ー、チタン酸カリウム等のウィスカーなどを、本発明の
効果を損なわない範囲で添加することができる。
【0010】本発明の枠付ガスケットにおいて、枠体を
合成樹脂で形成する場合、ガスケットを外枠体及び内枠
体の側面に固着した形状とすることができ、このような
形状とすることにより、狭い隙間にも設置可能なものと
なる。図1は、本発明の枠付ガスケットの一例を示す斜
視図であり、図2(A)は、図1のA−A線に沿った断
面の拡大図である。この枠付ガスケットは、図1及び図
2(A)に示すように、外枠体1aの側面にガスケット
2aを固着し、内枠体1bの側面にガスケット2bを固
着することにより、枠体を合成樹脂で作製してもガスケ
ット2a及び2bの総厚(図2(A)にt2 で示す)を
厚くすることなく、軽量で、外枠体1a及び内枠体1b
に形状を保持するための剛性を持たせることができ、ま
た、ガスケット2a及び2bの形状も、シール性を満足
させるのに望ましい形状に賦形することができる。この
枠付ガスケットは、外枠体1aの内側に内枠体1bを設
け、外枠体1aと内枠体1bとを棒状体1cにより一体
化することにより、複数のガスケットを使用することな
くカバー体の内側も一回の装着でシールすることができ
るものである。図1及び図2(A)に示す枠付ガスケッ
トは、ガスケット2aとガスケット2bとの総厚(図2
(A)にt2 で示す)が同一の場合を示すが、シール部
の隙間が異なる場合にはガスケット2aの総厚とガスケ
ット2bの総厚を異なるものとすることができる。ま
た、図2(B)に示すような断面形状とすることによ
り、段差のある箇所にも使用することができる。本発明
の枠付ガスケットにおいて、枠体の肉厚(図2(A)の
1 参照)及び幅(図2(A)のw1 及びw3 参照)、
ガスケットの総厚(図2(A)のt2 参照)及び幅(図
2(A)のw2 及びw4 参照)は、枠付ガスケットの用
途などにより適宜選定されるが、十分な剛性を得る点か
ら、枠体の肉厚は0.1mm以上とすることが好ましい。
枠体の肉厚を0.1〜1.2mmとした場合、枠体の幅は0.
5〜5.0mm、好ましくは1.0〜3.0mm、ガスケット
の総厚は0.8〜2.5mm、好ましくは1.2〜1.8mm、
ガスケットの幅は0.5〜2.5mm、好ましくは0.8〜1.
5mmとすることができる。また、本発明の枠付ガスケ
ットは、図3に示す形状のものとすることができる。図
3に示す枠付ガスケットは、図1に示した枠付ガスケッ
トにおいて内枠体1b及び棒状体1cがなく、ガスケッ
ト2bが枠体1dの内側面に固着している形態のもので
ある。図3に示す枠付ガスケットにおいて、図1に示す
枠付ガスケットと同様の箇所は同様の寸法とすることが
できる。
【0011】枠体とガスケットとの一体化は、ガスケッ
トを形成する材料が熱可塑性エラストマーである場合、
ガスケットを射出成形法で枠体へ賦形することによりな
される。また、枠体の材料が熱可塑性樹脂であり、ガス
ケット材が熱可塑性エラストマーである場合、該熱可塑
性樹脂と該熱可塑性エラストマーとの接合によりなさ
れ、具体的には、二色成形法やインサート成形法などの
方法によりなされる。二色成形法においてはまず、枠体
を形成する熱可塑性樹脂を専用の射出成形機により、金
型内に溶融射出成形して嵌合部を有する熱可塑性樹脂成
形物の枠体を得、次いでこの成形物が固化した後に、該
熱可塑性樹脂との融着性に優れた熱可塑性エラストマー
を専用の射出成形機により溶融射出成形して、該熱可塑
性樹脂成形物の枠体の嵌合部以外の部位に熱可塑性エラ
ストマー層からなるガスケット部を形成することによ
り、熱可塑性樹脂とその側面に形成された熱可塑性エラ
ストマー層とが一体的に複合化された枠付ガスケットが
得られる。このような二色成形法は、生産効率が高く、
枠付ガスケットを低コストで作製することができる。一
方インサート成形法においては、予め熱可塑性樹脂を用
いて、公知の各種成形法により、所定形状の枠体を作製
し、この枠体を金型内に載置する。次いで、これに、熱
可塑性エラストマーを射出成形機により溶融射出成形し
て、該枠体の一部に熱可塑性エラストマー層を形成する
ことにより、枠体とその側面に形成された熱可塑性エラ
ストマーとが一体的に複合化された枠付ガスケットが得
られる。
【0012】本発明の枠付ガスケットにおいて、枠体を
合成樹脂で形成する場合、枠体の側面にガスケットが固
着した形状とすることができるが、このような形状は、
合成樹脂からなる枠体と弾性体からなるガスケットとが
融着によって一体化されることで初めて可能になるもの
であり、金属製の枠体を用いた枠付ガスケットや、樹脂
シートと発泡体からなる打ち抜き品では実現が困難であ
る。また、金属材料を用いないので、防錆処理の工程を
必要とせず、かつ軽量化が可能となり、小型のハードデ
ィスク装置において好適に使用できる。さらに、合成樹
脂を用いるので、一つの型を用いて安価に、効率良く、
高精度に枠体を作製することや合成樹脂のリサイクルが
可能となる。本発明の枠付きガスケットが使用されるカ
バー体又は箱体を形成する材料としては、上述した熱可
塑性樹脂を始めとする各種の合成樹脂、そのほかアルミ
ニウム,鉄,ステンレス鋼,マグネシウムなどの金属あ
るいは合金類を用いることができる。
【0013】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 図1及び図2に示す枠付ガスケットを以下のようにし
て、二色成形法により作製した。この枠付ガスケット
は、サイズが95mm×140mm、外枠体1a、内枠
体1b及び棒状体1cの肉厚(t1)が0.7mm、外枠体
1a及び内枠体1bの幅(w1 及びw3)が2.0mm、ガ
スケット2a及び2bの総厚(t2)が1.4mm、ガスケ
ット2a及び2bの幅(w2 及びw4)が1.0mm、内枠
体1bの外径(w5)が10.0mm、棒状体1cの幅(w
6 )が2.0mmのものである。枠体1を形成する熱可塑
性樹脂としては、ポリプロピレン(住友化学工業(株)
社製,ノーブレンY101)を用いた。ガスケットを形
成する熱可塑性エラストマーは、数平均分子量10万で
スチレン量が30重量%のSEPSを100重量部と、
40℃における動粘度が380mm2 /secのパラフ
ィン系オイル〔出光興産(株)製,商品名:ダイアナプ
ロセスオイルPW380,重量平均分子量750〕15
0重量部と、ポリプロピレン(住友化学工業(株)社
製,ノーブレンY101)12.5重量部とを混練するこ
とにより調製した。この熱可塑性エラストマーのJIS
−A硬度は22度であった。成形機として日精樹脂工業
(株)社製のDC60E5ASE機を用い、まず金型温
度40℃、樹脂温度180℃の条件で、上記枠体用熱可
塑性樹脂を金型内に溶融射出成形した。得られた枠体の
重量は0.80gであった。次いで、この枠体に金型温度
40℃、樹脂温度230℃の条件で、上記ガスケット用
熱可塑性エラストマーを溶融射出成形することにより、
枠体とガスケットとが一体化された枠付ガスケットを作
製した。得られた枠付ガスケットの重量は1.40gであ
った。この枠付ガスケットは、下記比較例1の枠付ガス
ケットの重量が2.0g(枠体の重量は1.2g)であるの
で、比較例1のような外周のみをシールする形状の枠付
ガスケットと比較しても35%程度の軽量化が可能とな
った。また、この枠付ガスケットの曲げ強度は、比較例
1の枠付ガスケットと同等であった。このようにして作
製した枠付ガスケットを、コンピュータのハードディス
ク装置を収納する箱体とカバー体との1.1mmの隙間に
挿入して使用したところ、長期間にわたって充分なシー
ル性が保持された。
【0014】比較例1 枠体3として肉厚が0.13mmのステンレス鋼製の平板
形状のものを用い、ガスケット4を形成する熱可塑性エ
ラストマーとして実施例1と同様のものを用い、図4及
び図5に示す枠付ガスケットを作製した。この枠付ガス
ケットは、枠体3の肉厚(t1)が0.13mm、幅(w1)
が2.5mm、ガスケット4の総厚(t2)が1.6mm、幅
(w2)が1.8mmのものである。この枠付ガスケット
は、以下のようにして、インサート成形法により作製し
た。上記ステンレス鋼製の枠体を、日精樹脂工業(株)
社製のTH30R5VSE機に取り付けた金型にインサ
ートし、これに金型温度50℃、樹脂温度230℃の条
件で、上記ガスケット用熱可塑性エラストマーを射出成
形することにより、枠体とガスケットとが一体的に複合
化された枠付ガスケットを作製した。この枠付ガスケッ
トは、枠体をステンレス鋼で作製しているために、枠付
ガスケットの重量が2.0g(枠体の重量は1.2g)であ
り、実施例1の枠付ガスケットと比べて重いものであ
る。
【0015】
【発明の効果】本発明の枠付ガスケットは、剛性とシー
ル性の両方の性能を満足し、複数のガスケットを使用す
ることなくカバー体の内側におけるシールを必要とする
箇所も一回の装着でシールすることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の枠付ガスケットの一例を示す斜視図
である。
【図2】 (A)は図1に示す枠付ガスケットのA−A
線に沿った断面の拡大図であり、(B)は枠付ガスケッ
トの他の形状を示す断面の拡大図である。
【図3】 本発明の枠付ガスケットの他の例を示す斜視
図である。
【図4】 比較例1の枠付ガスケットを示す斜視図であ
る。
【図5】 図4に示す枠付ガスケットのB−B線に沿っ
た断面の拡大図である。
【符号の説明】 1a:外枠体 1b:内枠体 1c:棒状体 1d:枠体 2a:ガスケット 2b:ガスケット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枠体とガスケットとが一体化された枠付
    ガスケットにおいて、枠体が、外枠体と該外枠体と一体
    化された内枠体とからなり、ガスケットが弾性体からな
    り、かつ該ガスケットが外枠体及び内枠体と一体化して
    なるものである枠付ガスケット。
  2. 【請求項2】 枠体が合成樹脂からなり、かつガスケッ
    トと外枠体及び内枠体との一体化が、ガスケットを外枠
    体の側面及び内枠体の側面に固着することによりなされ
    るものである請求項2記載の枠付ガスケット。
  3. 【請求項3】 枠体とガスケットとが一体化された枠付
    ガスケットにおいて、ガスケットが弾性体からなり、か
    つ該ガスケットが枠体の外側面全体及び枠体の内側面の
    一部において該枠体と一体化してなることを特徴とする
    枠付ガスケット。
  4. 【請求項4】 枠体が合成樹脂からなり、かつガスケッ
    トと枠体との一体化が、ガスケットを枠体の外側面及び
    内側面に固着することによりなされるものである請求項
    3記載の枠付ガスケット。
  5. 【請求項5】 枠体を形成する合成樹脂が熱可塑性樹脂
    であり、ガスケットを形成する弾性体が熱可塑性エラス
    トマーであり、一体化が、該熱可塑性樹脂と該熱可塑性
    エラストマーとの融着によりなされるものである請求項
    1〜4のいずれかに記載の枠付ガスケット。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂がポリプロピレン又はその
    複合体である請求項5記載の枠付ガスケット。
  7. 【請求項7】 枠付ガスケットがハードディスク装置用
    のものである請求項1〜6のいずれかに記載の枠付ガス
    ケット。
  8. 【請求項8】 枠体とガスケットとを二色成形法で一体
    化して請求項5〜7のいずれかに記載の枠付ガスケット
    を製造することを特徴とする枠付ガスケットの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 枠体とガスケットとをインサート成形法
    で一体化して請求項5〜7のいずれかに記載の枠付ガス
    ケットを製造することを特徴とする枠付ガスケットの製
    造方法。
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