JP4004048B2 - 高周波伝送線路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波伝送線路に係り、特に異なる高周波伝送線路を組み合わせることにより形成された高周波伝送線路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、信号を伝送する高周波伝送路としてマイクロストリップ線路或いは、トリプレート線路が知られている。図14に示すように、一般に、マイクロストリップ線路は、誘電体2と、その誘電体2の下面(即ち下層)に形成されたグランド導体(グランド層)1と、その誘電体2の上面(即ち上層)に形成された信号線路(信号導体線)3とによって構成される。なお、図14は、信号線路方向に垂直な断面から見た場合の断面図を示している。この例に示したマイクロストリップ線路では、各導体の寸法等は、例えば誘電体厚320μm、信号線路幅500μm、特性インピーダンス50オームに設定されている。
【0003】
また、図15に示すように、トリプレート線路は、誘電体2と、その誘電体2の上面及び下面(即ち上層及び下層)に形成されたグランド導体1と、その上下のグランド導体1によって挟まれるように誘電体2の内層に埋設された信号線路(信号導体線)4とによって構成される。なお、この図15も、信号線路方向に垂直な断面から見た場合の断面図を示している。この例に示したトリプレート線路では、各導体の寸法等は、例えば誘電体厚320μm、信号線幅115μm、特性インピーダンス50オームに設定されている。
【0004】
上記のようなマイクロストリップ線路或いは、トリプレート線路は、信号線路3とグランド導体1との電磁的な結合によって或いは、信号線路4とグランド導体1との電磁的な結合によって、周波数20〜30GHzの高周波信号を信号線路3又は4の方向に沿って伝送する。
【0005】
ところで、マイクロストリップ線路とトリプレート線路の両方を用いて高周波信号を伝送する場合、例えば高周波基板において基板表面に形成されたアンテナによって受信された高周波信号を基板内部又は裏面に形成された高周波回路に導くような場合、図16に示すように、マイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路の信号線路4は、ヴィアホール導体6により単純に接続され、これら両線路を接続して形成された高周波伝送線路を介して高周波信号を伝送する。(なお、図16は、両線路の接続部付近を信号線路方向に平行な断面から見た場合の断面図である。)しかし、このような接続構造では、上述のような高周波信号に対しては接続部での信号反射が大きくなり、信号が通過し難くなる。
【0006】
ところで、2本の同構造の高周波伝送線路の接続部において発生する信号反射を低減させる接続構造を示した公知例があるが(例えば特許文献1参照)、これをそのまま異なる構造の2本の高周波伝送線路の接続部に適用することはできない。
【0007】
また異なる構造の高周波伝送線路の接続部において発生する信号反射を低減させる公知例もある(例えば特許文献2及び3参照)。しかしながらこれらの公知例に示される方法は、いずれもそれぞれの信号線路が同一面上に存在することを前提としており、上記のように信号線路が誘電体の異なる層に配置されている場合には、適用することができない。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−114801号公報(第3頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−068715号公報(第3頁、第1図)
【特許文献3】
特開平9−321507号公報(第5頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにマイクロストリップ線路とトリプレート線路を単にヴィアホール導体6により接続する構造では、伝送線路の信号線路幅の違いなどにより、接続部においてインピーダンスのずれが生じる。このインピーダンスのずれは、伝送信号の周波数が小さい場合は大きな問題とはならないが、伝送信号の周波数が大きくなると無視できなくなり、その結果、接続部においてインピーダンス整合が取れなくなり、伝送信号の反射が起きて信号通過特性の悪化を引き起こす。
【0010】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、異なる高周波伝送線路を接続して高周波伝送線路を構築する場合、その接続部での信号反射を低減して良好な信号通過特性を持った高周波伝送線路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る高周波伝送線路は、誘電体と、前記誘電体の一方の面に形成された第1の信号線路と、前記第1の信号線路と対向するように前記誘電体の他方の面に設けられた第1のグランド導体とを有するマイクロストリップ線路と、前記誘電体の内層に形成された第2の信号線路と、前記第2の信号線路を挟み込むように前記誘電体の一方及び他方の面に形成された第2及び第3のグランド導体とを有するトリプレート線路とを備えた高周波伝送線路であって、前記第2の信号線路の端部部分は前記第1の信号線路方向に延長されていると共に、前記第2の信号線路の線路幅は前記第1の信号線路の線路幅よりも狭くなるように形成されており、さらに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路の間の層に形成され、一方の端部部分が前記第1の信号線路の端部部分と垂直方向において重なるように形成されていると共に、他方の端部部分が前記第2の信号線路の前記端部部分と垂直方向において重なるように形成された第3の信号線路と、一端が前記第1の信号線路の前記端部部分に接続され、他端が前記第3の信号線路の前記一方の端部部分に接続された第1の接続導体と、一端が前記第3の信号線路の前記他方の端部部分に接続され、他端が前記第2の信号線路の前記端部部分に接続された第2の接続導体とを備え、前記第3の信号線路と垂直方向において重なっている前記第1の信号線路の前記端部部分の線路幅は、当該第1の信号線路の他の部分の線路幅よりも狭くなるように形成され、さらに、前記第3の信号線路の線路幅は、前記第1の信号線路の前記端部部分の線路幅よりも狭く、かつ前記第2の信号線路の線路幅よりも広くなるように形成されている、ことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、第1及び第2の信号線路の接続部、第1及び第3の信号線路の接続部、ならびに第2及び第3の信号線路の接続部における特性インピーダンスのずれを抑えて信号反射を低減し得、信号の通過特性を向上させることができる。
【0017】
また、本発明の好ましい形態においては、上記高周波伝送線路において、前記第1の接続導体は、前記第1及び第3の信号線路の前記端部部分において当該端部部分の長手方向に沿って一列に配列された複数の第1の導体からなり、前記第2の接続導体は、前記第3及び第2の信号線路の前記端部部分において当該端部部分の長手方向に沿って一列に配列された複数の第2の導体からなる、ことを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、第1及び第2の信号線路間、第1及び第3の信号線路間、ならびに第2及び第3の信号線路間の電位のばらつきを抑えて、一段と信号反射を低減させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る高周波伝送線路の接続構造を示した断面図と平面図である。但し、従来例と同様の部分には同一符号を用いて説明する。
【0042】
図1(a)に示すように、本実施の形態による高周波伝送線路は、誘電体2をマイクロストリップ線路(MSL)とトリプレート線路(TSL)で共用し、その誘電体2の下面(即ち下層)には、マイクロストリップ線路とトリプレート線路で共用されるグランド導体1が形成されている。一方、誘電体2の上面(即ち上層)には、マイクロストリップ線路の信号線路3が形成され、さらにその信号線路3と所定の間隔をあけてトリプレート線路を構成するグランド導体5が形成されている。
【0043】
また誘電体2の内部(すなわち内層)には、トリプレート線路の信号線路4が、グランド導体1及び5に挟まれるように、埋設されている。このトリプレート線路の信号線路4は、マイクロストリップ線路の信号線路3と垂直方向に重なるように、領域A及びBにおいて、その端部がマイクロストリップ線路の方向に延長されている。これら両伝送線路の信号線路3及び4は、領域Aの略中心において、ヴィアホール導体12によって接続されており、これによりマイクロストリップ線路とトリプレート線路が接続される。
【0044】
図1(b)は、上述のようなマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部付近を示す平面図である。マイクロストリップ線路の信号線路3の端部の幅は、領域Aにおいて、他の信号線路3の幅に比べて狭くなるように形成されている。上述したように、領域Bにおいては、マイクロストリップ線路の信号線路3とグランド導体5がショートしないように、当該信号線路3とグランド導体5とは所定の間隔をあけて配置されている。なお、図示していないが、この例では、信号線路4の幅はどの部分も一定である。但し、信号線路3の領域Aの幅>信号線路4の幅の関係は保持されている。また、図1(b)においては、グランド導体5は、マイクロストリップ線路の信号線路3を囲むように延長され、この延長されたグランド導体11は所定のヴィアホールを介して下面のグランド導体1に導通されている。
【0045】
一般に、マイクロストリップ線路及びトリプレート線路の特性インピーダンスはそれぞれ信号線路3及び信号線路4の幅により変化する。従って、領域A以外の場所では、このマイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、例えば50オームになるような所定値に信号線路3の幅が設定されている。また、同様に、トリプレート線路の特性インピーダンスも、例えば50オームになるような所定値に信号線路4の幅が設定されている。
【0046】
なお、マイクロストリップ線路及びトリプレート線路を特性インピーダンス50オームで設計すると、構造上の違いから、通常、マイクロストリップ線路の信号線路の幅は、トリプレート線路の信号線路の幅に比べて大きくなる。従って、図1に示した例でも、信号線路3の幅は信号線路4の幅よりも大きくなっている。但し、上述したように、信号線路3の幅を領域Aにおいて狭くしても、この関係は維持されており、信号線路3の領域Aの幅>信号線路4の幅の関係が成立している。
【0047】
従来方法のように、信号線路3と信号線路4をヴィアホール導体6で単純に接続した場合には、信号線路3と信号線路4及びヴィアホール導体6の電磁気的な結合が新たに生じるため、そのままだと、この接続部付近において特性インピーダンスが50オームにならず、この部分での信号の反射率が大きくなる。
【0048】
そこで、本実施の形態では、図1(b)に示すように、信号線路3の端部の幅(領域A)を他の部分よりも狭くしている。これにより接続部において信号線路幅が段階的に変わるので、当該接続部におけるインピーダンスのずれを抑えることができる(すなわち接続部における特性インピーダンスを50オームに近づけることができる)。従って、信号線路3と信号線路4の接続部における信号反射を低減し、異なる高周波伝送線路を接続した場合にも、信号の通過特性を向上させることができる。
【0049】
本実施の形態によれば、マイクロストリップ線路の信号線路3の端部の幅を調整することにより、マイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部の特性インピーダンスのずれを低減してインピーダンス整合をとることができ、信号反射率を低減して高周波信号の通過特性を向上させることができる。
【0050】
(実施の形態2)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る高周波伝送線路の接続構造を示した断面図である。但し、第1の実施の形態と同様の部分には同一符号を付して説明する。
【0051】
本実施の形態の高周波伝送線路は、第1の実施の形態と同様にマイクロストリップ線路(MSL)の信号線路3の幅が領域Aで狭くなっているが、3本のヴィアホール導体12によってマイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路(TSL)の信号線路4が接続されているところが第1の実施の形態と異なる点である。
【0052】
本実施の形態によれば、信号線路3の幅を調整することに加えて、その信号線路3及び4を複数のヴィアホール導体12で接続することにより、インピーダンスのずれを引き起こす原因の1つである接続部付近の信号線路3及び4間の電位のばらつきを抑えることができ、接続部における信号反射率を一段と小さくして信号通過特性を向上することができる。
【0053】
尚、本実施の形態では3本のヴィアホール導体12でマイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路の信号線路4を接続する構成であったが、2本或いは4本以上で接続しても良い。電位のばらつきを抑えるという観点では、できるだけ多くのヴィアホール導体を介して接続することが好ましいが、ヴィアホール導体の本数を増やすと構造上複雑になるので、ヴィアホール導体の本数はこの点も含めて決めることが好ましい。
【0054】
また上記第1、第2の実施の形態では、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅を変化させたが、これに代わって、領域A及びBにおいてトリプレート線路の信号線路4の端部の幅を広げるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0055】
さらに上記第1、第2の実施の形態では、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅を変化させたが、これに加えて、領域A及びBにおいてトリプレート線路の信号線路4の端部の幅を他の部分よりも広くしても良い。このように両線路の幅を変化させることにより、接続部における特性インピーダンスをより細かく調整することができ、接続部の特性インピーダンスのずれを一段と低減することができる。さらに本実施の形態の場合には、線路幅を2箇所で調整できるので、設計の自由度も広げることができる。
【0056】
(実施の形態3)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る高周波伝送線路の接続構造を示した断面図である。但し、第1の実施の形態と同様の部分には同一符号を付して説明する。
【0057】
第1の実施の形態と同様に、誘電体2の下面(即ち下層)には、グランド導体1が形成され、誘電体2の上面(即ち上層)にはマイクロストリップ線路(MSL)の信号線路3が形成されると共に、トリプレート線路(TSL)のグランド導体5が形成される。また誘電体2の内部(即ち内層)には、トリプレート線路の信号線路4がグランド導体1及び5に挟まれるように埋設されている。なお、トリプレート線路4の端部は、領域Bにおいてマイクロストリップ線路の方向に延長されている。
【0058】
誘電体2の内部においては、マイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路の信号線路4の間の層に信号線路7が埋設されている。この信号線路7は、その一端が信号線路3と垂直方向に重なるように形成され(領域A)、その他端が信号線路4と垂直方向に重なるように形成されている(領域B)。そしてこの信号線路7は、領域Aにおいて、3本のヴィアホール導体12を介して信号線路3と接続され、領域Bにおいて、同じように3本のヴィアホール導体12を介して信号線路4と接続されている。このようにして、本実施の形態では、マイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路の信号線路4は信号線路7を介して接続されている。
【0059】
図4は図3に示したマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部付近の信号線路4、信号線路7及び信号線路3の上面を示した平面図である。図4 (a)はマイクロストリップ線路の領域A付近の信号線路3を示し、領域Aでは信号線路3の端部の幅が他の部分に比べて狭くなっている。図4(b)は信号線路3、信号線路4の間に配置され、前記接続部の領域A,領域Bにかかる信号線路7を示しており、信号線路7は領域Aの信号線路3の幅よりは狭くなっている。図4(c)は前記接続部の領域B付近のトリプレート線路の信号線路4を示しており、その幅は一定である。なお、信号線路7と信号線路4の関係は、この例では、信号線路7の幅>信号線路4の幅の関係になっている。
【0060】
前述したようにマイクロストリップ線路及びトリプレート線路の特性インピーダンスはそれぞれ信号線路3及び信号線路4の幅により変化させることができる。それ故、領域A以外の場所では、このマイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、例えば50オームになるような所定値に信号線路3の幅が設定されている。また、同様に、トリプレート線路の特性インピーダンスも、例えば50オームになるように信号線路4の幅が所定値に設定されている。
【0061】
しかし、従来のように、信号線路3と信号線路4を単にヴィアホール導体6で接続する構造では、前述したように信号線路3と信号線路4及びヴィアホール導体6の電磁気的な結合が新たに生じて、この接続部分の特性インピーダンスが50オームにならず、信号反射が起きていた。そのため本実施の形態では、信号線路3の端部の幅を変更することに加えて、さらに信号線路3と信号線路4の間に信号線路7を配置し、信号線路7を介してマイクロストリップ線路の信号線路3とトリプレート線路の信号線路4とを接続し、これによって接続部におけるインピーダンスのずれを抑えて、信号反射を抑えている。
【0062】
具体的には、本実施の形態の場合、各信号線路幅は、構造の異なる各断面の特性インピーダンスのずれが極力小さくなるように、例えば以下のような関係になるように設定されている。信号線路3の幅>信号線路3の領域Aの幅>信号線路7の幅>信号線路4の幅。すなわち信号線路の幅が、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅から徐々にトリプレート線路の信号線路4の幅に近づくようになされており、従来のようにマイクロストリップ線路からトリプレート線路へ一挙に信号線路幅が変わることを防止している。また信号線路7が信号線路3及び4の間に挿入されているので、従来に比して、信号線路間の距離が短くなり、これによって信号線路間の電位のばらつきが抑えられている。また信号線路7を挿入することにより、接続点が増え、インピーダンスのずれを生じるポイントを分散させることができる。このような構成により、本実施の形態の場合には、接続部におけるインピーダンスのずれを抑えて、当該接続部の特性インピーダンスをマイクロストリップ線路及びトリプレート線路の特性インピーダンスに一段と近づけることができる。
【0063】
このような構成により、信号線路3と信号線路4の接続部を含めた線路のVSWRは図5の(1)に示すように20GHz〜35GHzの周波数範囲では、1.1以下となって非常に反射が少ないことが分る。しかし、従来例では図5の(2)に示すように全周波数範囲でVSWRが大きく、反射が大きいことが分る。
【0064】
本実施の形態によれば、信号線路3と信号線路4の間に信号線路7を設けると共に、信号線路3の端部(領域A)と信号線路7のそれぞれの幅を適切に設定して信号線路3と信号線路4を信号線路7を介して接続することにより、接続部におけるインピーダンスのずれを低減して信号反射を低減し得、通過特性を向上することができる。すなわち信号線路7を挿入すること、信号線路3及び7の幅を変えることの2段階で調整を行っているので、接続部におけるインピーダンスのずれを分散させると共に、そのずれを小さくでき、接続部における信号反射を低減できる。
【0065】
なお、上記第3の実施の形態では、信号線路3の幅>信号線路3の領域Aの幅>信号線路7>信号線路4となるように各線路の幅を設定したが、信号線路7と信号線路4の幅を等しくしても、線路幅が信号線路3から信号線路4へ一挙に変わることを防止し得ると共に、各線路間の距離を短くできるので、少なくとも従来の方法よりは信号反射を低減できる効果は得られる。また信号線路3の幅を変えず、単に信号線路3>信号線路7>信号線路4の関係となる信号線路7を挿入するようにしても良い。さらに信号線路3の幅を変えずに、信号線路3=信号線路7>信号線路4の関係にしたり、或いは信号線路3>信号線路7=信号線路4の関係にしても、信号線路7を挿入しているので、従来に比して信号線路間の距離が短くなり、少なくとも従来の方法よりは信号反射を低減できる効果は得られる。
【0066】
また上記第3の実施の形態では、マイクロストリップ線路の領域Aでの信号線路3の幅を他の部分に対して変化させたが、さらに、領域Bでのトリプレート線路の信号線路4の幅を他の部分に対して変化させるようにしても良い。この場合、線幅を調整出来る部分が3か所になるため、接続部の特性インピーダンスをより精度良く調整し得ると共に、設計の自由度を向上させることができる。また、信号線路7の線幅を信号線路3に対向する部分と信号線路4に対向する部分とで変化させるようにすれば、さらに、線幅を調整出来る部分が増加し、調整の精度及び設計の自由度を向上させることができる。
【0067】
また、上記実施の形態では、信号線路3と信号線路7及び、信号線路7と信号線路4の接続をそれぞれ3本ずつのヴィアホール導体12により接続したが、いずれか一方又は両方の接続部を1本のヴィアホール導体で接続しても、第3の実施の形態よりも劣るが、マイクロストリップ線路及びトリプレート線路の接続分での信号反射率を小さくでき、信号の通過特性を向上させることができる。
【0068】
さらに、信号線路3と信号線路7及び、信号線路7と信号線路4をそれぞれ接続するヴィアホール導体の数は2本でも、また、4本以上でも良い。
【0069】
また、上記実施の形態では信号線路3と信号線路4の間に1本の信号線路7を介在させて接続したが、図6に示すように、2本の信号線路7A及び7Bを信号線路3及び4の間に入れるようにしても良い。この場合、各線路の幅は、構造の異なる接続部の特性インピーダンスのずれが極力小さくなるように、例えば信号線路3>信号線路7A>信号線路7B>信号線路4となるように設定される。このよな線路関係に加えて、上記実施の形態のように、さらに信号線路3の端部の幅を領域Aで変えたり、信号線路4の端部の幅を領域Cで変えるようにしても良い。また各線路の幅は、例えば信号線路3=信号線路7A>信号線路7B>信号線路4の関係であっても良いし、或いは信号線路3>信号線路7A>信号線路7B=信号線路4の関係であっても良い。さらに信号線路3と信号線路4の間に挿入される信号線路7を2本以上にしても良い。要は、信号線路3と信号線路4の間に、一端が上層の線路と他端が下層の線路と重なるように階段状に配置され、かつ重なり合う部分同士が接続された少なくとも1つ以上の線路を挿入し、少なくともそのうちの一部の線路の幅を信号線路3の幅と信号線路4の幅の間に設定し、線路間で線路幅が段階的に変化するように調整すれば良い。このようにすれば、接続部におけるインピーダンスのずれを分散させてそのずれを小さくできるので、接続部における信号反射を低減することができる。
【0070】
(実施の形態4)
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る高周波伝送線路の接続構造を示した断面図である。但し、第1の実施の形態と同様の部分には同一符号を付して説明する。
【0071】
本例の高周波伝送線路は、マイクロストリップ線路(MSL)の信号線路3とトリプレート線路(TSL)の信号線路4を1本のヴィアホール導体12により接続した構造である。一方、マイクロストリップ線路の信号線路3の真下には信号線路4と略同層の位置に導体9が設けられており、さらにその下には導体10が設けられている。これらの導体9、10は、ヴィアホール導体13を介して、誘電体2の下面に形成されたグランド導体1に接続されている。
【0072】
上記したマイクロストリップ線路の信号線路3の真下に配置された導体9、10は、信号線路3に対してグランド導体として機能しており、信号線路3とグランド導体との距離を短くする作用がある。ここで、マイクロストリップ線路の特性インピーダンスは、信号線路3とグランド導体との距離により変化し、また、前述したように信号線路3の幅によっても変化する。
【0073】
マイクロストリップ線路の特性インピーダンスを例えば50オームとした場合、上記のように信号線路3とグランド導体との距離が短くなると、特性インピーダンスを50オームに保持するには、信号線路3の幅を狭くすれば良いことがシミュレーション等によって分かる。
【0074】
従って、グランド導体1にヴィアホール導体13で接続された導体9、10によって、マイクロストリップ線路の信号線路3とグランド導体との距離を短くすると、信号線路3の幅が狭くなる。ここで、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅がトリプレート線路の信号線路4の幅よりも大きくなる場合、上記のように導体9、10の作用によって信号線路3の幅が狭くなると、信号線路4との幅の差が縮まり、従来のように一挙に導体幅が変わることを防止し得るので、マイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部において発生する信号反射を小さくすることができる。
【0075】
本実施の形態によれば、グランド導体1にヴィアホール導体13で接続された導体9、10によって、マイクロストリップ線路の信号線路3とグランド導体との距離を短くすることにより、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅をトリプレート線路の信号線路4の幅に近づけることができるため、信号線路3と信号線路4の接続部での信号反射を低減でき、接続部における信号の通過特性を向上させることができる。
【0076】
尚、本実施の形態も第1の実施の形態のように、マイクロストリップ線路の信号線路3の幅だけ或いは、信号線路3の幅とトリプレート線路の信号線路4の幅の両方を調整しても良い。この場合、複数のパラメータを使用できるため、第1の実施の形態よりも精度良く、或いはより広範な寸法選択の中で接続部の特性インピーダンスを調整することができ、当該接続部のインピーダンスのずれを一段と抑えて信号反射を低減することができる。
【0077】
(実施の形態5)
図8は、本発明の第5の実施の形態に係る高周波伝送線路の接続構造を示した断面図である。但し、第3の実施の形態と同様の部分には同一符号を付して説明する。
【0078】
本例の高周波伝送線路は、マイクロストリップ線路(MSL)の信号線路3とトリプレート線路(TSL)の信号線路4間の誘電体2内に信号線路7が埋設されており、この信号線路7に信号線路3を3本のヴィアホール導体6を通して接続し、更に、信号線路7を3本のヴィアホール導体6を通して信号線路4に接続して構成されている。また、信号線路3はマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部の領域Aでその線幅が他の部分に比べて狭くなっており、信号線路3の領域Aでの幅>信号線路7の幅>信号線路4の幅の関係があり、第3の実施の形態と同様の接続構造を有している。
【0079】
一方、マイクロストリップ線路の信号線路3の真下には、第4の実施の形態と同様に、導体9、10が設けられており、これら導体9、10はヴィアホール導体13を介してグランド導体1に接続されている。なお、この例では、導体10は信号線路7の真下まで伸びており、領域Aにまで及んでいる。
【0080】
マイクロストリップ線路の信号線路3と信号線路7の真下に配置された導体9、10は、信号線路3とグランド導体との距離及び、信号線路7とグランド導体との距離を短くしている。
【0081】
このように信号線路3及び7のグランド導体までの距離を短くすると、第4の実施の形態と同様に、信号線路3及び7の幅を狭くすることができ、信号線路4の線路幅との差を縮めることができる。
【0082】
それ故、本例の場合には、信号線路7によって線路幅を段階的に変化できることに加えて、その線路幅の差を縮めることができる。従って、本例の場合には、第3の実施の形態よりも、さらに接続部におけるインピーダンスのずれを抑えて当該接続部における信号反射を低減することができる。
【0083】
本実施の形態によれば、グランド導体1にヴィアホール導体13で接続された導体9、10によって、マイクロストリップ線路の信号線路3及び中間の信号線路7のグランド導体までの距離を短くすることにより、各線路間で線路幅の差を縮めることができ、接続部におけるインピーダンスのずれを一段と抑えて当該接続部での信号反射を低減することができる。
【0084】
また、この実施の形態の場合には、接続部におけるインピーダンス調整のパラメータを信号線路の幅と信号線路とグランド導体までの距離の2種類とすることができるため、その分、設計の自由度を向上させることができる。
【0085】
尚、上記第5の実施の形態では、マイクロストリップ線路の領域Aでの信号線路3の幅を他の部分に対して変化させたが、さらに、領域Bでのトリプレート線路の信号線路4の幅を他の部分に対して変化させるようにした上で、マイクロストリップ線路の信号線路3及び中間の信号線路7のグランド導体までの距離を短くして接続部におけるインピーダンス調整をするようにしても良く、同様の効果を得ることができる。
【0086】
(他の実施の形態)
上述の実施の形態では、誘電体2の上面に信号線路3を有するマイクロストリップ線路と誘電体2の内部に信号線路4を有するトリプレート線路とを接続する場合について説明したが、図9に示すように、信号線路4A、4Bが異なる層に配置されたトリプレート線路同士を接続する場合に、本発明を適用するようにしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。この場合、領域Aにおいて信号線路4A又は4Bのうちいずれか一方又は両方の線路幅を調整して線路幅の差が小さくなるようにすれば、接続部におけるインピーダンスのずれを抑えて、信号反射を低減することができる。
【0087】
またこれに限らず、図9に示した構造に加えて、図3に示したように、信号線路4A及び4Bの間に信号線路7を挿入して、当該信号線路7を介して信号線路4A及び4Bを接続するようにしても良い。このような構造にして信号線路7の線路幅を調整すれば、信号線路幅を段階的に変化させることができるので接続部における信号反射を一段と低減し得る。
【0088】
またこれに限らず、信号線路4Aと信号線路4Bが異なる線路幅を有する場合であって、信号線路4A及び4Bが同一層に存在する場合には、一方又は両方の信号線路の端部の幅を他の部分と変えるように調整し、ヴィアホール導体を介さずに直接接続するようにしても良い。この場合、少なくとも、一挙に信号線路幅が変わることを防止し得るので、接続部における信号反射を単に端部同士を接続する場合に比して低減し得る。
【0089】
さらに図10に示すように、図9に示した構造に加えて、信号線路4Aの下に導体9を設け、当該導体9をヴィアホール導体13を介してグランド導体1に接続することにより、上記実施の形態4のように、信号線路4Aとグランド導体との距離を短くして信号線路4Aの幅を調整するようにしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0090】
またこれに限らず、図11に示すように、誘電体2の上面(上層)に信号線路3Aを有し、誘電体2の内部(内層)にグランド導体1を有するマイクロストリップ線路と、誘電体2の下面(下層)に信号線路3Bを有し、誘電体2の内部にグランド導体1を有するマイクロストリップ線路とを接続する場合に、本発明を適用するようにしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。この場合、上記第1の実施の形態のように、領域Aにおいて、信号線路3Aの線路幅を他の部分と変えて段階的に信号線路3Bに近づくようにすれば良い。また信号線路3Aに代えて領域Aにおいて信号線路3Bの線路幅を変えるようにしても良いし、領域Aにおいて信号線路3A及び3Bの両方の線路幅を変えるようにしても良い。
【0091】
さらにこれに限らず、図12に示すように、図11に示した構造に加えて、上記第3の実施の形態と同様に、信号線路3Aと信号線路3Bの間の層に信号線路7を挿入し、当該信号線路7を介して信号線路3A及び3Bを接続するようにしても良い。この場合、信号線路7の線路幅は、信号線路3A>信号線路7>信号線路3Bの関係であっても良いし、或いは信号線路3A=信号線路7>信号線路3B又は信号線路3A>信号線路7=信号線路3Bの関係であっても良い。また信号線路3A及び又は信号線路3Bの端部の線路幅を調整するようにしても良い。このようにして、信号線路7を挿入し、信号線路3A、3B、7の線路幅を調整するようにすれば、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0092】
またこれに限らず、図13に示すように、図12に示した構造に加えて、信号線路7を複数の信号線路7A、7B、7Cの3段階で構成し、その信号線路7A、7B、7Cの線路幅を調整すれば、さらに接続部のインピーダンスのずれを低減して信号反射の少ない高周波伝送線路を実現し得る。さらにこの構成に加えて、導体9A、10A、9B、10Bを追加し、これらの導体9A、10A、9B、10Bをヴィアホール導体13を介してグランド導体1に接続することにより、上記第5の実施の形態と同様に、信号線路7A、7B、7Cに対するグランド導体の距離を短くするようにしても、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
【0093】
また上記実施の形態においては、伝送線路としてマイクロストリップ線路やトリプレート線路を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば誘電体の上面に信号線路とグランド導体を有するコプレナ線路を用いた場合にも同様の効果を得ることができる。
【0094】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲において、具体的な構成、機能、作用、効果において、他の種々の形態によっても実施することができる。例えば、上記実施の形態ではマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続に、ヴィアホール導体を用いたが、スルーホール導体を用いても良い。
【0095】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、第1の信号線路を誘電体の一方の面に、第2の信号線路を誘電体の内層に、第1のグランド導体を誘電体の他方の面に、第2及び第3のグランド導体を第2の信号線路を挟み込むように誘電体の一方及び他方の面にそれぞれ形成すると共に、第2の信号線路の端部部分を第1の信号線路方向に延長してその線路幅を第1の信号線路の線路幅よりも狭く形成し、さらに、第1及び第2の信号線路の間の層に第3の信号線路を形成し、第1の信号線路の端部部分の線路幅を当該第1の信号線路の他の部分の線路幅よりも狭くすると共に、第3の信号線路の線路幅を第1の信号線路の端部部分の線路幅よりも狭く、かつ第2の信号線路の線路幅よりも広くすることにより、第1、第2及び第3の信号線路相互の接続部分における特性インピーダンスのずれを抑えて信号反射を低減し得、信号の通過特性を向上させることができる。
また、信号線路の端部部分において当該端部部分の長手方向に沿って一列に配列された複数の導体で接続導体を構成することにより、信号線路間の電位のばらつきを抑えて、一段と信号反射を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る高周波伝送線路の構成を示した断面図と平面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る高周波伝送線路の構成を示した断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る高周波伝送線路の構成を示した断面図である。
【図4】図3に示したマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続部付近の信号線路の上面を示した平面図である。
【図5】図3に示した高周波伝送線路接続構造のVSWR特性を示した特性図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る高周波伝送線路の変形例を示した断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る高周波伝送線路の構成を示した断面図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係る高周波伝送線路の構成を示した断面図である。
【図9】他の実施の形態に係る高周波伝送線路を示した断面図である。
【図10】他の実施の形態に係る高周波伝送線路を示した断面図である。
【図11】他の実施の形態に係る高周波伝送線路を示した断面図である。
【図12】他の実施の形態に係る高周波伝送線路を示した断面図である。
【図13】他の実施の形態に係る高周波伝送線路を示した断面図である。
【図14】従来のマイクロストリップ線路の構成を示した断面図である。
【図15】従来のトリプレート線路の構成を示した断面図である。
【図16】従来のマイクロストリップ線路とトリプレート線路の接続構造を示した断面図である。
【符号の説明】
1、5、11 グランド導体
2 誘電体
3、3A、3B、4、7、7A、7B、7C 信号線路
6、12、13 ヴィアホール導体
9、9A、9B、10、10A、10B 導体
Claims (2)
- 誘電体と、前記誘電体の一方の面に形成された第1の信号線路と、前記第1の信号線路と対向するように前記誘電体の他方の面に設けられた第1のグランド導体とを有するマイクロストリップ線路と、前記誘電体の内層に形成された第2の信号線路と、前記第2の信号線路を挟み込むように前記誘電体の一方及び他方の面に形成された第2及び第3のグランド導体とを有するトリプレート線路とを備えた高周波伝送線路であって、
前記第2の信号線路の端部部分は前記第1の信号線路方向に延長されていると共に、前記第2の信号線路の線路幅は前記第1の信号線路の線路幅よりも狭くなるように形成されており、
さらに、前記第1の信号線路と前記第2の信号線路の間の層に形成され、一方の端部部分が前記第1の信号線路の端部部分と垂直方向において重なるように形成されていると共に、他方の端部部分が前記第2の信号線路の前記端部部分と垂直方向において重なるように形成された第3の信号線路と、
一端が前記第1の信号線路の前記端部部分に接続され、他端が前記第3の信号線路の前記一方の端部部分に接続された第1の接続導体と、
一端が前記第3の信号線路の前記他方の端部部分に接続され、他端が前記第2の信号線路の前記端部部分に接続された第2の接続導体とを備え、
前記第3の信号線路と垂直方向において重なっている前記第1の信号線路の前記端部部分の線路幅は、当該第1の信号線路の他の部分の線路幅よりも狭くなるように形成され、
さらに、前記第3の信号線路の線路幅は、前記第1の信号線路の前記端部部分の線路幅よりも狭く、かつ前記第2の信号線路の線路幅よりも広くなるように形成されている、
ことを特徴とする高周波伝送線路。 - 前記第1の接続導体は、前記第1及び第3の信号線路の前記端部部分において当該端部部分の長手方向に沿って一列に配列された複数の第1の導体からなり、
前記第2の接続導体は、前記第3及び第2の信号線路の前記端部部分において当該端部部分の長手方向に沿って一列に配列された複数の第2の導体からなる、
ことを特徴とする請求項1に記載の高周波伝送線路。
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