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JP4073191B2 - 作業機 - Google Patents

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JP4073191B2
JP4073191B2 JP2001321783A JP2001321783A JP4073191B2 JP 4073191 B2 JP4073191 B2 JP 4073191B2 JP 2001321783 A JP2001321783 A JP 2001321783A JP 2001321783 A JP2001321783 A JP 2001321783A JP 4073191 B2 JP4073191 B2 JP 4073191B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの回転数を設定するアクセルレバーと、作業用の油圧アクチュエータが作業状態にあるか否かを検出する作業検出手段とを設け、この作業検出手段が作業状態を検出しているとき前記アクセルレバーで設定された回転数となるように電動式のエンジン調速装置を操作するとともに作業検出手段が作業状態を検出していないときアクセルレバーによる設定に優先してエンジンの回転数を低下させるように前記エンジン調速装置を操作する制御装置を設けてあるバックホウなどの作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のバックホウなどの作業機では、エンジン調速装置への電源供給停止操作があったとき、直ちに電源供給を停止するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術によるときは、アクセルレバーを設定回転数位置(一般に最大回転数位置)からアイドリング位置に戻してから電源供給停止操作を行えば、何ら問題がないのであるが、作業者によっては、電源供給停止操作を行った後に、アクセルレバーをアイドリング位置に戻すことがある。このような場合、次に、電源供給操作してエンジンを始動したとき、エンジン調速装置はアイドリング状態に戻されておらずに設定回転数状態にあるため、エンジンが最初から設定回転数で回転してしまう。このことは、エンジンの耐久性の面などで不利である。
【0004】
本発明の目的は、アイドリング回転数でのエンジン始動を促進する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明による作業機の特徴は、エンジンの回転数を設定するアクセルレバーと、作業用の油圧アクチュエータが作業状態にあるか否かを検出する作業検出手段とを設け、この作業検出手段が作業状態にあることを検出しているとき前記アクセルレバーで設定された回転数となるように電動式のエンジン調速装置を操作するとともに作業検出手段が作業状態にないことを検出したときアクセルレバーによる設定に優先してエンジンの回転数を低下させるように前記エンジン調速装置を操作する制御装置を設けてある作業機であって、前記エンジン調速装置への電源供給停止操作があったとき、設定時間にわたってエンジン調速装置への電源供給を維持した後に電源供給を停止するように構成してある点にある。
【0006】
請求項2に係る本発明の作業機の特徴は、上記請求項1に係る本発明による作業機において、前記作業検出手段が、複数の油圧アクチュエータのうち一つでも作業状態にあるときに作業状態にあると検出し、前記油圧アクチュエータの全部が作業状態にないときに作業状態でないと検出する手段である点にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、作業機の一例であるバックホウは、左右一対のクローラ型走行装置1L,1Rを装備した走行機台2の上部に、エンジン3および運転部4を装備した旋回台5を縦軸心X1周りに全旋回自在に搭載し、この旋回台5の前部に、ブーム6・アーム7・バケット8を順次枢支連結してなるフロント装置9を装備し、前記走行機台2の前部にドーザ作業用の排土板10を装備して構成されている。
【0008】
前記左右の走行装置1L,1Rは、それぞれ走行用油圧モータML,MRによって正逆転駆動され、前記旋回台5は、旋回用油圧モータMTによって左右に旋回駆動されるようになっている。
前記フロント装置6のブーム6・アーム7・バケット8のそれぞれは、ブームシリンダC1・アームシリンダC2・バケットシリンダC3によって駆動され、フロント作業装置9の全体は、スイングシリンダC4によって、旋回台3に対して縦軸心X2周りに左右に揺動駆動されるようになっている。また、前記排土板10は、ドーザシリンダC5によって上下駆動されるようになっている。前記ブームシリンダC1・アームシリンダC2・バケットシリンダC3・スイングシリンダC4・ドーザシリンダC5は油圧シリンダである。
【0009】
図2および図3に示すように、上記した各種の油圧アクチュエータを駆動する油圧回路において、V1は、前記旋回用油圧モータMTに対する圧油供給を制御する旋回用の制御バルブであり、V2は、前記左走行用油圧モータMLに対する圧油供給を制御する左走行用の制御バルブであり、V3は、前記右走行用油圧モータMRに対する圧油供給を制御する右走行用の制御バルブであり、V4は、前記ドーザシリンダC5に対する圧油供給を制御するドーザ用の制御バルブであり、V5は、前記アームシリンダC2に対する圧油供給を制御するアーム用の制御バルブであり、V6は、前記ブームシリンダC1に対する圧油供給を制御するブーム用の制御バルブであり、V7は、前記バケットシリンダC3に対する圧油供給を制御するバケット用の制御バルブであり、V8は、前記スイングシリンダC4に対する圧油供給を制御するスイング用の制御バルブであり、V9は、補助作業用の制御バルブである。
【0010】
前記左右の走行用の制御バルブV2,V3は、運転座席11前方の操縦塔12に配備された左右の走行レバー13によってそれぞれ直接にスプールを切換え操作する人為操作式のものであり、ドーザ用の制御バルブV4・スイング用の制御バルブV8・補助作業用の制御バルブV9は、レバー操作やペダル操作によって直接にスプールを操作する人為操作式のものであり、旋回用の制御バルブV1・アーム用の制御バルブV5・ブーム用の制御バルブV6・バケット用の制御バルブV7は、操縦塔12に十字操作可能に配備された左右一対の作業用レバー14によって操作されるパイロットバルブPV1,PV2から供給されるパイロット圧によって、レバー操作量に応じた開度に操作される油圧パイロット操作式のものがである。なお、前記制御バルブV1〜V9のバルブブロック群は、インレット用ブロックB1、アウトレット用ブロックB2とともに並列されて互いに連結されて内部油路によって接続されている。
【0011】
15は、作業用の主ポンプP1と、パイロット圧供給用のパイロットポンプP2とを備えた圧油供給部であって、前記エンジン3によって駆動されるようになっている。前記主ポンンP1は、斜板の角度変更によって吐出量を変更可能な可変容量型のものであり、その吐出油が油路aを介して前記インレットブロックB1に供給されたのち、各制御バルブV1〜V9に供給されるようになっている。また、前記パイロットポンプP2は、定容量のギヤポンプであり、その吐出圧が油路bを介して前記パイロットバルブPV1,PV2のパイロット元圧として供給されるようになっている。
【0012】
そして、このバックホウは、エンジン3のアクセル装置を自動的に操作するオートアイドリング制御システムを備えている。
前記オートアイドリング制御システムは、図3に示すように、運転部4に設置したエンジン3の回転数をポテンショメータを介して設定するアクセルレバー24と、作業用の油圧アクチュエータAが作業状態にあるか否かを検出する作業検出手段と、エンジン3のガバナ21およびこれを操作する電磁ソレノイドやモータなどの電気アクチュエータ22を備えたエンジン調速装置Bと、前記アクセルレバー24により設定された回転数および作業検出手段による検出結果に基づいて前記エンジン調速装置Bを操作する制御装置23とを備えている。
【0013】
前記油圧アクチュエータAは、前記走行用油圧モータML,MR・旋回用油圧モータMT・ブームシリンダC1・アームシリンダC2・バケットシリンダC3・スイングシリンダC4・ドーザシリンダC5である。
【0014】
そして、作業検出手段は、複数の油圧アクチュエータAのうち一つでも作業状態にあるときに作業状態にあると検出し、前記油圧アクチュエータAの全部が作業状態にないときに作業状態でないと検出する手段であって、前記制御バルブV1〜V9が中立位置にあるとき作業状態でないと判断し、それ以外のポジションにあるとき作業状態であると判断する手段である。
【0015】
具体的には、図2に示すように、制御バルブV1〜V9の各スプールに直列に連通されてその上流が前記パイロットポンプP2の油路bから分岐導出された油路hに絞りsを介して接続するとともに下流においてタンクTに接続するバルブ作動検出用パイロット油路gを形成し、このバルブ作動検出用パイロット用油路gの圧を検知して制御装置23に出力する圧力スイッチ25を設けて構成されている。
つまり、制御バルブV1〜V9の全てが中立にある状態では、バルブ作動検出用パイロット油路gはタンクTに連通されて、その圧力がほとんど零にまで低下し、制御バルブV1〜V9のうちのいずれか一つでも操作されると、バルブ作動検出用パイロット油路gのタンクTへの連通が断たれて、バルブ作動検出用パイロット油路gの圧力がパイロットポンプP2の元圧近くにまで上昇することになり、このバルブ作動検出用パイロット油路gに圧が立っているか否かを圧力スイッチ25で検知することで、制御バルブV1〜V9が操作されているかどうかを判別するようにしている。
【0016】
前記制御装置23は、マイクロプロセッサ利用のものであって、前記作業検出手段が作業状態を検出しているとき、つまり、圧力スイッチ25が高圧を検出しているとき、前記アクセルレバー24で設定された回転数となるようにエンジン調速装置Bの電気アクチュエータ22を操作する一方、作業検出手段が作業状態を検出していないとき、つまり、圧力スイッチ25が高圧を検出していないとき、前記アクセルレバー24の設定に優先してエンジン3の回転数をアイドリングまで低下させるようにエンジン調速装置Bの電気アクチュエータ22を操作する機能を有する。
【0017】
かつ、このバックホウでは、前記エンジン調速装置B、つまり、電気アクチュエータ22への電源供給停止操作があったとき、設定時間にわたってエンジン調速装置Bへの電源供給を維持した後に電源供給を停止するように構成されている。具体的には、エンジン調速装置Bへの電源供給線26に、電源供給停止操作を行うキースイッチ27と並列接続する状態で電磁式の維持スイッチ28を接続し、前記キースイッチ27のオフ操作(電源供給停止操作)を検出する電源センサ29を設け、前記制御装置23に、電源センサ29の検出に基づいて検出から設定時間が経過するまで前記維持スイッチ28を励磁させてオンさせるタイマー30を組み込む。
【0018】
従って、キースイッチ27のオフ操作後アクセルレバー24がアイドルリング位置に操作されるまでの時間などに基づいて設定時間を設定しておくことにより、エンジン停止操作形態として、キースイッチをオフした後アクセルレバー24をアイドリング位置に戻す形態が採用された場合であっても、キースイッチ27のオフ後設定時間にわたっては電源供給が継続されているから、エンジン調速装置Bがアイドリング状態に戻り、次にキースイッチ27をオンしてのエンジン始動を行った場合、エンジン3をアイドリングで始動させることができる。
【0019】
〔別実施形態〕
上記実施の形態では、作業機としてバックホウを示したが、本発明は各種の作業機に適用することができる。
【発明の効果】
電源供給停止操作に引き続くアクセルレバーのアイドリング位置への戻し操作があった後、それに伴いエンジン調速装置がアイドリング状態に作動するまでの時間に基づいて設定時間を設定しておくことにより、電源供給停止操作の後にアクセルレバーのアイドリング位置への戻し操作が行われた場合であっても、その後に電源供給操作してエンジン始動を行った際、エンジン調速装置がアイドリング状態にあるから、アクセルレバーの戻し操作を適切に行うことにより、最初からエンジンを高回転で始動させることを防止することができる。
従って、アイドリング回転数での良好なエンジン始動を促進できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】バックホウの側面図
【図2】油圧回路図
【図3】制御ブロック図
【符号の説明】
3 エンジン
24 アクセルレバー
A 油圧アクチュエータ
B エンジン調速装置
23 制御装置

Claims (2)

  1. エンジンの回転数を設定するアクセルレバーと、作業用の油圧アクチュエータが作業状態にあるか否かを検出する作業検出手段とを設け、この作業検出手段が作業状態にあることを検出しているとき前記アクセルレバーで設定された回転数となるように電動式のエンジン調速装置を操作するとともに作業検出手段が作業状態にないことを検出したときアクセルレバーによる設定に優先してエンジンの回転数を低下させるように前記エンジン調速装置を操作する制御装置を設けてある作業機であって、前記エンジン調速装置への電源供給停止操作があったとき、設定時間にわたってエンジン調速装置への電源供給を維持した後に電源供給を停止するように構成してある作業機。
  2. 前記作業検出手段が、複数の油圧アクチュエータのうち一つでも作業状態にあるときに作業状態にあると検出し、前記油圧アクチュエータの全部が作業状態にないときに作業状態でないと検出する手段である請求項1記載の作業機。
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