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JP4072033B2 - 受付案内ロボット装置 - Google Patents

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JP4072033B2
JP4072033B2 JP2002277740A JP2002277740A JP4072033B2 JP 4072033 B2 JP4072033 B2 JP 4072033B2 JP 2002277740 A JP2002277740 A JP 2002277740A JP 2002277740 A JP2002277740 A JP 2002277740A JP 4072033 B2 JP4072033 B2 JP 4072033B2
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信男 檜垣
一憲 金井
直亮 住田
孝裕 大橋
さち恵 橋本
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受付案内ロボット装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
企業などにおける通常の受付業務にあっては、受付担当者が来訪者の用件を聞き、担当者(面会者)を呼び出し、面会者が来るまで来訪者に待合い場所で待ってもらう、という流れである。その後、面会者が受付に立ち寄り、来訪者を所定の面会場所(会議室や応接室など)まで案内するが、面会場所が予め決まっている場合には、面会者が一度受付まで来るのは非効率的である。それに対して、受付担当者が来訪者を面会場所まで案内すると受付業務が繁雑化する。また、案内担当者を配置することは人件費が増大するばかりでなく、案内担当者が受付担当者に来訪者や面会場所の情報を聞いたりするなど、情報を確認するのに手間がかかるという問題がある。
【0003】
一方、受付担当者が面会者を呼び出す時には名簿もしくはデータベースを用いて名前や部署名から内線電話番号を検索して、面会者に連絡する。受付担当者は、その度に検索を行って面会者に連絡しなければならず、受付担当者の技量や検索方法によっては効率が悪化する場合もあり得る。また、来訪者によっては、「内線番号nnnnのAAさんをお願いします。」や「ss課のBBさんをお願いします。」という場合が考えられる。この場合には、内線番号の変更や部署の異動が有った場合、連絡に手間取る可能性もある。
【0004】
また、来訪者に対する受付や案内を受付の人間によらずに自動的に行うようにするものがある(例えば、特許文献1・2参照。)。しかしながら、特許文献1のものにあっては、音声と映像とにより案内を行い、磁気誘導線上を移動するロボットを用いており、例えば磁気誘導線上に障害物があったら回避して元に戻ることが困難である。また、特許文献2のものにあっては、外部制御装置と接続できるようにした案内ロボットを用いており、このものでは誘導は行われないため、来訪者を案内することができない。
【特許文献1】
特開平2−240684号公報(第2頁左下欄第8行〜同頁右下欄第15行、第4図)
【特許文献2】
特開平7−295637号公報([0012]、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のロボットによるものでは、受付または案内のいずれか一方を行うのみであり、従来の人間の各担当者が行っている業務をロボットに代理させるだけであり、受付から案内までの一連の動作を行うことはできず、受付案内業務の効率化が困難であるという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決して、企業などの受付業務において、来訪者を認識し、面会予定を確認して担当者(面会者)に来訪を通知し、指定された場所まで来訪者を案内することの自動化を実現するために、本発明に於いては、自律的に移動する機能を有する自律的移動手段(2a)を備えかつ来訪者を少なくとも画像情報に基づいて認識するための外部認識手段(11・14)を備える移動ロボット(2)と、前記移動ロボット(2)と通信可能でありかつ来訪者(9)を特定するための個人情報及びスケジュール情報の保持及び更新を行うロボット支援サーバ(5)とを有する受付案内ロボット装置であって、少なくとも前記外部認識手段(11・14)と前記ロボット支援サーバ(5)との情報に基づいて前記来訪者(9)を特定すると共に、前記移動ロボット(2)が、前記外部認識手段(11・14)により認識された前記来訪者(9)を案内誘導する行動を決定する人応答手段(14d)と、前記外部認識手段(11・14)により認識された前記来訪者(9)とのコミュニケーションを行う対話手段(12・13・14)と、最新の自己の移動距離及び方位を推定する自己位置推定部(16b)と、目的地点と前記移動ロボット(2)との相対角が0となるように移動するための移動経路を決定する移動計画部(15a)とを有するものとした。
【0007】
これによれば、来訪者を移動ロボットで画像認識でき、その画像認識された来訪者をデータベースの情報と照合して認識することにより来訪者を特定することができるため、データベースに例えば面会予定が対応して入力されていれば、その情報に基づいて移動ロボットにより来訪者を面会待ち合わせ場所などに自動的に案内することができる。
【0008】
また、前記移動ロボット(2)が、前記外部認識手段(11・14)により認識された前記来訪者(9)とのコミュニケーションを行う対話手段(12・13・14)を有することによれば、来訪者に対する応対を対話により行うことができる。特に、前記移動ロボット(2)が、前記管理データベース手段(3)からの情報に基づいて前記コミュニケーションの内容を決定する人応答手段(14d)を有することによれば、より適切な対応を行うことができる。
【0009】
なお、前記ロボット支援サーバ(5)が、個人情報及びスケジュール情報の保持及び更新を行うことによれば、最新の正確な情報に基づいた対応を行うことができる。特に、前記ロボット支援サーバ(5)が、前記人応答手段(14)による前記来訪者(9)との前記コミュニケーションの結果に基づいて前記個人情報の更新を行うことによれば、来訪者の新規情報を速やかに更新することができる。
【0010】
また、前記外部認識手段(11・14)が、前記管理データベース手段(3)の前記スケジュール情報に基づいて認識対象の候補または順位を重み付けして設定することによれば、認識処理にかかる時間を短縮できると共に、例えば面会時間に合わせた順番で対応することができる。
【0011】
請求項6によれば、前記スケジュール情報を入力できるようにされた入力手段(PC1・PC2・PC3)と、前記人応答手段(14d)による前記来訪者(9)に対する制御に基づき前記来訪者(9)の到着を面会者に通知する通知手段(PC1・PC2・PC3)とが、前記ロボット支援サーバ(5)に通信可能に接続されているものとした。
【0012】
これによれば、移動ロボットにより来訪者を認識したら、来訪者を案内誘導する場合に、来訪者に対応する面会者に来訪を通知することができるため、面会者の速やかな対応が可能になる。また、面会者は入力手段により管理データベース手段にスケジュール情報を入力することができ、最新かつ正確なスケジュール情報をデータベースに保持することができる。
【0013】
なお、前記外部認識手段(11・14)が、前記認識結果を前記ロボット支援サーバ(5)に出力し、前記ロボット支援サーバ(5)が、入力された前記認識結果に基づいて前記個人情報の更新を行うことによれば、来訪者の個人情報を常に新しくしてデータベースに保持しておくことができる。
【0014】
また、前記管理データベース手段(3)が、少なくとも階段位置を含む地図情報を備え、前記移動ロボット(2)が、前記地図情報に基づいて階段を有する構造物内を移動可能であることによれば、移動ロボットを平面的な移動だけに限られず、立体的に移動させることができ、階上に待ち合わせ室などが配置されている場合にも対応可能である。
【0015】
また、前記管理データベース手段(3)が、前記ロボット(2)の移動範囲に存在する施設の利用状況の保持及び更新を可能にされていることによれば、利用可能な施設をロボットが認識し得る。特に、前記人応答手段(14d)が、前記施設の利用状況に基づいて前記来訪者(9)に対する案内誘導を決定することによれば、例えば空いている会議室に来訪者を案内することができ、臨機応変な受付業務をロボットにより行い得る。
【0016】
また、前記ロボット支援サーバ(5)が、前記面会者(9)の個人情報の保持及び更新を可能にされていることによれば、面会者のデータベースを常に最新のものにすることができる。また、請求項6によれば、前記ロボット支援サーバ(5)またはロボット(2)が、前記通知手段(PC1・PC2・PC3)に対するアンサーバック機能を有するものとすることによれば、通知した相手が通知を受け取ったか否かを確認することができ、通知漏れを防止し得ると共に、通知確認中にロボットの来訪者に対する応対を変更することも可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明が適用された受付案内ロボット装置を用いた全体構成図である。図に示されるようにロビーの受付カウンター1の傍に移動ロボットであるロボット本体2が配置され、受付カウンター1内にはオペレータOPが着席している。なお、オペレータOPは他の部屋にいるようにしても良い。ロボット本体2と通信可能な管理データベース手段としてのデータベースサーバ3が、ロビーとは別の部屋に設置されており、かつロビーに設置された無線中継機4とLAN接続されている。また、データベースサーバ3には、監視手段としてのロボット支援サーバ5、インターネット用アダプタ6、通知手段としての各パーソナルコンピュータPC1・PC2・PC3・…などがLAN接続されている。各パーソナルコンピュータPC1・PC2・PC3・…により、スケジュール情報を入力したり、来訪者到着を画面上に表示可能である。
【0019】
ロボット支援サーバは5、ロボット本体2とデータベースサーバ3との通信の授受を支援するべくロボット本体2と無線通信可能にされていると共に、個人情報データベース・面会予約システム・グローバルマップ・通知機能・モニタリングツールを有しているものであって良い。そのロボット支援サーバ5にはオペレータOPによる監視を可能にするモニタ7が接続されている。このモニタ7により、ロボット本体2及びデータベースサーバ3の各状態を監視することができる。
【0020】
なお、LANには携帯端末機8からもアクセスできるようになっている。これにより、来訪者9と面会する予定の面会者(図示せず)が個人用のパーソナルコンピュータの前から離席していても携帯端末機8を携帯していれば通知可能である。
【0021】
図2に本受付案内ロボット装置の概略ブロック図を示す。ロボット本体2には、左右一対のカメラ11とマイク12とスピーカ13とが設けられていると共に、外部認識手段としての認識モジュール14及び行動モジュール15と制御部16とが設けられている。認識モジュール14には、カメラ11と接続された画像認識部14aと、マイク12と接続された音声認識部14bと、スピーカ13と接続された発話生成部14cとが設けられていると共に、それらと信号の授受を行う人応答部14dが設けられている。行動モジュール15は、移動計画部15aと移動指示部15bとコマンド配信部15cと行動指示部15dとにより構成されており、それらにより生成された制御信号を制御部16に送信するものである。
【0022】
画像認識部14aでは、左右一対のカメラ11に基づいて画像を立体視化し、その画像から行動範囲のローカルマップを作成し、画像内で移動する物体(移動体)を検出し、移動体の顔部分を検出し、その顔部分を顔として認識するなどの画像処理を行う。音声認識部14bでは、マイク12で捉えた音データに基づいて、音源を定位して音声を認識する言語処理を行う。発話生成部14cでは、人応答部14dに基づいて人に伝える内容を音声合成してスピーカ13に出力する言語処理を行う。
【0023】
人応答部14dはシナリオテーブル14eを有している。そのシナリオテーブル14eには人情報マップとシナリオ管理部とが設けられている。人情報マップは、画像処理、音源定位、言語処理の情報を基にロボット本体2の周囲の人情報(例えばオペレータOPと来訪者9とを区別する)を管理すると共に、人とのコミュニケーションを支援するのに用いられる。シナリオ管理部は、人とのコミュニケーションにおけるロボット本体2のアクションを定義したシナリオテーブル14eを参照し、条件によって遂行する行動を制御管理するものである。
【0024】
ロボット支援サーバ5にはサーバ本体5aとデータベース部5bとが設けられている。サーバ本体5aは、上記人応答部14dと通信の授受を行うと共に、通知端末となる上記各パーソナルコンピュータPC1・PC2・PC3・…とLAN接続されている。また、サーバ本体5aにはモニタ7及び図示されない入力端末機が接続されている。データベース部5bには、個人情報とスケジュール情報と地図情報とが各データベースとして格納されている。それら各情報は外部からのアクセスにより更新可能である。なお、地図情報(グローバルマップ)には、ロボット本体2の行動範囲にある通路や階段や部屋などの情報が入力されている。ロボット本体2は、それらの地図情報により歩行可能な範囲で自由に移動することができる。
【0025】
データベース部5bにおける個人情報データベースとしては、例えば一般情報にはID・名前・名前の読み・名前のローマ字・ニックネーム・性別・生年月日・血液型などがあり、職業情報には会社名・所属・役職・電話番号・メールアドレス・端末情報などがあり、ログ情報には対応記録・訪問記録などがあり、管理情報には画像登録枚数などがある。この個人情報は、同じものがデータベースサーバ3に格納される。なお、データベースサーバ3には、その他に面会予約情報やグローバルマップや言語情報などが格納されている。
【0026】
次に、ロボット本体2のシステムについて図3のブロック図を参照して以下に示す。ロボット本体2には上記したカメラ11・マイク12・スピーカ13が設けられており、カメラ11による画像信号が画像入力部14fを介して画像認識部14aに入力し、マイク12による音信号が音源定位部14gと音声認識部14bとに入力し、発話生成部14cにより生成された合成音声信号がスピーカ13に出力されるようになっている。発話生成部14cからの発話信号が音声認識部14bに出力されると共に音声認識部14bからの音声認識信号が発話生成部14cに出力される。
【0027】
ここで、カメラ11は、モノクロまたはカラーカメラであって良く、単眼または複眼で構成され、モータによりパン(左右方向)及びチルト(上下方向)可動可能にされている。画像入力部14fでは、フレームグラバにより画像をディジタル化して取り込み、連続または任意の間隔の2フレーム間の差分から動いているものを抽出する。画像認識部14aでは、画像から距離情報を求めると共に、オプティカルフローに基づいて人の輪郭や移動体の位置を求める。この場合、色情報を用いて特定の色の領域を抽出して、距離情報を参照して位置を求めることができる。
【0028】
音源定位部14gでは、例えばマイク12をステレオマイクとして、そのような2つ以上のマイク間の音圧差及び音の到達時間差に基づき音源を検知する。また、音の立ち上がり部分から音が音声であるか衝撃音であるかを推定する。音声認識部14bでは、予め登録された語彙を参照して、マイク12からの音声信号を認識して、人の命令や意図を認識する。発話生成部14cでは人応答部14dからの指示もしくは発話生成部14cの内部での音声認識の結果により発話信号を出力する。
【0029】
また、図示されない視線制御部が設けられている。視線制御部は、カメラ11を任意の角度に制御するものである。視線制御部では、画像認識部14aで得られた対象の位置情報をパン・チルト角度に変換する。それらの値をカメラ動き制御部(図示せず)に出力し、カメラ動き制御部からの制御信号に基づいてカメラ駆動部(図示せず)によりカメラ11のパン・チルト角を制御することにより、視線方向を対象の注視状態にすることができる。また、音源定位部で得られた音の種別(音声または衝撃音)や発生位置を入力することにより、その音源に向けて注視させることができる。また、視線制御部に、移動計画部15aまたは人応答部14dからのパン・チルト値を入力することにより、視線を任意位置に向けることができる。
【0030】
画像認識部14aには、ロボット支援サーバ5のデータベース部5bに設けられた地図管理部(グローバルマップ)5cに格納されている上記地図情報が入力される。また画像認識部14aでは、個人情報管理部5dに格納されている顔データベースを参照して個人の顔を識別する。なお、画像認識部14aの画像出力が移動計画部15aと人応答部14dとに入力されると共に、それら移動計画部15a及び人応答部14dには上記地図管理部5cからの地図情報が入力される。
【0031】
地図管理部5cでは、環境地図及びロボット本体2の定型ルートの設定やタスクの設定を行う。個人情報管理部5dは、個人情報データベース、顔認識のためのデータベースなどを備える。
【0032】
また移動計画部15aと人応答部14dとにあっては互いに信号の授受が行われる。移動計画部15aによる移動計画信号が移動指示部15bに出力される。移動計画部15aには行動指示部15dからの行動指示信号が入力される。行動指示部15dには人応答部14dからの制御信号が入力され、行動指示部15dと移動指示部15bとの間では互いに信号の授受が行われる。
【0033】
移動計画部15aは、接近したい対象(人や物体)から視線を外さずに移動する場合に用いられる。その移動経路を経路生成方法により決定し、歩行指示とする。この時、目標地点とロボットとの相対角が0となるように歩行指示を出す。また、目標地点の到着をジャイロ(図示せず)の情報で判断する。地図管理部5cからのタスク情報があれば、タスクとして例えば対象位置を知るために画像認識部14aに処理の起動コマンドを送る。上記ジャイロとしては、地磁気センサ・ガスレートセンサを用いた位置補正装置、もしくはGPS等による位置補正装置であって良い。
【0034】
また、図示されない歩行指示部が設けられている。この歩行指示部では、移動計画部15aから得られた歩行指示値をロボット本体2の移動コマンドに変換し、一単位の指示値を移動指示部15bに渡す。また、画像認識結果が直接入力され、ロボット本体2の周辺の障害物の有無を検査し、移動中に現れた障害物あるいは人などに衝突しないようにする。
【0035】
行動指示部15dでは、非同期で入力される視線制御値と歩行指示値と人応答部からのアクション指示値とに基づいた行動指示を制御部16に与える。また、ロボット本体2の現在位置を移動計画部15a及び歩行指示部に出力する。
【0036】
人応答部14dにあっては、音源定位部14gからの音源定位信号と、音声認識部14bからの音声認識信号と、ロボット支援サーバ5のデータベース部5bに設けられた個人情報管理部5dに格納されている上記個人情報(スケジュール情報および顔認識のための情報)とが入力される。また、人応答部14dによる制御信号が発話生成部14cに出力される。
【0037】
また、ロボット本体2の制御部16として、移動制御部16aと自己位置推定部16bと手腕制御部16cとが設けられていると共に、ロボット本体2の駆動部にあっては、自律的移動手段としての移動機構部2aと手腕機構部2bとが設けられている。
【0038】
自己位置推定部16bにあっては、ジャイロ及び自己の関節角度の検出値から、最新の自己の移動距離及び方位を推定し、行動指示部15dを介して移動計画部15aに渡す。また、歩行指示部からの一単位として、例えば車輪型であれば車輪回転速度、歩行型(脚式)であれば1歩の指示を受け、それに基づいて移動機構部2aを制御する信号を行動指示部15dを介して移動制御部16aに出力する。移動機構部2aにあっては、車輪もしくは脚式の構造を有するものであって良く、他にはキャタピラなどであっても良い。手腕制御部では、行動指示部15dからのコマンドにより手や腕の所定の動作、あるいはアクチュエータの特定の制御を行う。手腕機構部は、手・腕、もしくはアクチュエータにより構成される。
【0039】
行動指示部15dによる行動指示信号が移動制御部16aと手腕制御部16cとに出力される。移動制御部16aによる移動制御信号は移動機構部2aに出力され、移動機構部2aの作動によりロボット本体2が移動し得る。また、手腕制御部16cによる手腕制御信号が手腕機構部2bに出力され、手腕機構部2bの作動によりロボット本体2に設けられている図示されない腕及び手が駆動される。
【0040】
なお、上記地図管理部5c及び個人情報管理部5dとユーザ操作部(キーボード・タッチパネルなど)17との間で信号の授受が行われるようになっており、ユーザ操作により各情報の新規・更新登録が可能である。なお、ユーザ操作部17は、ロボット本体2の移動開始・停止・原点(ホームポジション)復帰を指示するユーザインターフェースとして用いられる。
【0041】
次に、本受付案内ロボット装置の動作要領に付いて示す。まず、受付案内の場合について、図4のフローチャートを参照してロボット本体2を中心にして以下に示す。ST1ではホームポジションの位置合わせを行う。これは例えば図1に示される受付カウンター1の傍の位置をホームポジションとした場合にはその位置で立ち止まることである。次のST2ではホームポジションで待機状態に入り、例えば来訪者9が来ると予想される方(玄関など)にボディ及びカメラ11を向ける。
【0042】
次のST3では移動体検出モードにして、カメラ11で撮影された画像の中で移動する物体を認識する画像処理を行う。なお、受付案内のフロー処理にあっては、この移動体の検出閾値を人間として判断される程度にすることにより、小さなものに反応する誤動作を防止し得る。ST4では移動する物体が検出されたか否かを判別し、検出されない場合にはST3に戻り処理を繰り返し、検出された場合にはST5に進む。
【0043】
ST5では接近判別モードにして、移動体(来訪者9)が所定の距離まで近づくことを判別するようにしてST6に進む。ST6では移動体が接近(所定の距離まで近づく)したか否かを判別し、接近したと判別されない場合にはST5に戻って接近判別を継続する。この接近判別にあっては、例えば、同一の移動体と判断された移動体に対する連続フレーム間の位置関係において、カメラ11からの距離が近くなりかつ移動体の重心とを結ぶ線による角度が所定の閾値より小さい場合が数フレーム続くときには接近していると判別する。
【0044】
ST6で接近したと判別された場合にはST7に進み、そこで画像認識部により顔の検出を行う。なお、ST7の前の処理として、接近した来訪者9におじぎでの挨拶をする動作を行わせるようにしても良い。
【0045】
次のST8では来訪者9の顔が検出されたか否かを判別する。顔が検出されなかった場合にはST9に進み、そこで発話生成部による音声で、例えば「申し訳ありません。オペレータの方へお願いします。」と伝えてST2に戻る。ST8で顔が検出されたと判別された場合にはST10に進む。ST10では画像認識部により顔の認識を行う。次のST11では顔が抽出されたか否かを判別して、抽出されない場合にはST9に進み、抽出された場合にはST12に進む。
【0046】
ST12ではST11で抽出された顔が認識されるものであるか否かを判別する。これは、例えば抽出された顔の画像をデータベースサーバに伝送し、そのデータベース部の個人情報で登録されている顔データと一致するものがあるか否かで判断し得る。抽出された顔が認識されるものでないと判別された場合にはST13に進む。ST13では、今回抽出された顔の画像データをデータベース部の個人情報に登録して、ST9に進む。抽出された顔が認識されるものであると判別された場合にはST14に進む。
【0047】
ST14では、音声で例えば「お名前をお願いします。」もしくは「○○さんですか?」と伝え、相手の名前を音声認識部で認識してST15に進む。ST15では、認識された名前が上記認識された顔に対応する個人情報に登録されている名前と一致するか否かを判別する。同一の名前が無いと判別された場合にはST9に進み、同一の名前が有ると判別された場合にはST16に進む。
【0048】
ST16では、認識された来訪者9の予定を問い合わせる。具体的には、来訪者9の個人情報に基づいて、データベース部に予め登録されている「訪問時間」・「名前」・「会社名」・「面会者」などの情報を問い合わせる。次のST17では、データベース部のスケジュール情報に記録されている予定に今回の来訪者9に該当するものがあるか否かを判別し、予定が無いと判別された場合にはST9に進み、予定が有ると判別された場合にはST18に進む。ST18では、音声で例えば「○○さんと××時に△△で面会の予定ですね?」と質問し、相手の返事を音声認識部で認識してST19に進む。
【0049】
ST19では、来訪者9の返事の内容が「はい」であるか「いいえ」であるかを判別し、「いいえ」であると判別された場合にはST9に進み、「はい」であると判別された場合にはST20に進む。ST20では、通知端末との接続の確認を行う。この通知端末接続確認は、通知対象者である面会者のデータベース部に登録されている個人情報から通知端末情報(IPアドレスなど)を検索し、面会等の内容通知に先立ってその通知端末に対する接続を実行するものである。次のST21では、上記接続が可能な状態にあるか否かを判別し、接続不可と判別された場合にはST9に進み、接続可と判別された場合にはST22に進む。
【0050】
ST22では、面会者の通知端末に対して来訪者9の名前などを通知する。次にST23の処理に進むが、同時に割り込み処理として面会者からの応答処理を行う。そのサブルーチンとしては、図に示されるST31で面会者からの応答待ち状態に入り、次のST32では面会者からの応答があるか否かを判別する。面会者からの応答が無いと判別された場合にはST31に戻り、応答があったと判別された場合にはST33に進む。ST33では、面会者から面会に対する連絡が返ってきたことを音声で来訪者9に伝え、本サブルーチンを終了する。
【0051】
メインルーチンにおけるST23では、面会者がロビーに迎えに来るまで来訪者9に例えばソファに腰掛けて待ってもらうように、来訪者9を案内する姿勢でソファに向かって移動を開始する。次のST24ではソファに空席が有るか否かを判別し、空席が無いと判別された場合にはST9に進み、空席があると判別された場合にはST25に進む。ST25ではソファまでの移動が終了したか否かを判別し、移動が終了していないと判別された場合にはST24に戻り、移動が終了したと判別された場合にはST26に進む。ST26では、音声で来訪者9にソファに掛けて待ってもらうように伝え、次のST27でホームポジションに向けて移動する帰還処理を実行し、本フローを終了する。
【0052】
なお、通知を受けた面会者がパーソナルコンピュータや携帯電話などで返信し、その返信によってロボット本体2に対する指示を行うことも可能である。例えば、「ロビーでそのまま待機。」や「面会予定場所へ案内」や「発話内容変更」などの指示を行うことができる。
【0053】
次に、個人登録の場合について、図5のフローチャートを参照してロボット本体2を中心にして以下に示す。この個人登録フローのスタートにあっては、例えばオペレータによる登録命令で行う。その登録命令は、音声(例えば「登録して。」)であっても良く、あるいはロボット支援サーバからの手入力であっても良い。先ずST41で登録意思の確認を、音声で例えば「顔の登録を行ってもよろしいですか?」と質問し、次のST42で登録して良いか否かの判別を行う。この判別にあっては、被登録者からの音声による返事を音声認識部で認識し、登録して良い旨の内容を確認することにより行うものであって良い。
【0054】
ST42で、返事の内容から登録不可であると判別された場合には本フローを終了し、登録可であると判別された場合にはST43に進む。ST43では、名前の入力を行うことを伝える。次のST44では、上記ST12における顔認識結果から顔が認識されたか否かを判別する。顔が認識されていると判別された場合にはST45に進み、そこで再度顔を認識してST46に進む。ST46では、顔の認識結果が既知のものであるか未知のものであるかを判別し、既知のものであると判別された場合にはST47に進む。ST47では既知であるとされた顔に対応する名前をデータベースから読み出して、音声で例えば「○○様の画像更新でよろしいですか?」と確認する。
【0055】
次のST48では所定の時間が経過したか否かを判別する。このタイマの開始は例えばST45であって良い。ST48で所定の時間の経過前(タイムアウト前)であると判別された場合にはST49に進む。ST49では、ST47の名前の確認に対する被登録者からの返答を音声認識部で認識して、確認した名前が正しかったか否かを判別する。確認した名前が間違いであった場合にはST45に戻って顔認識及び名前の質問と確認とを再実行する。そして、正しい名前が確認されないまま所定時間が経過してST48でタイムアウトしたと判別された場合にはST50に進む。ST50では、例えば「申し訳ありません。オペレータの方へお願いします。」と伝えて本フローを終了する。なお、このST50の処理にあっては、キーボードでの入力を伝えるようにしても良い。
【0056】
上記ST49で確認した名前が正しいと判別された場合にはST51に進み、そこで確認した名前を正しいものとして決定してST52に進む。ST52では、登録の最終確認として音声で例えば「登録してよろしいですか?」と質問してST53に進む。ST53では、ST52の最終確認に対する被登録者からの返答を音声認識部で認識して、登録して良いか否かを判別する。登録不可と判別された場合には本フローを終了し、登録しても良いと判別された場合にはST54に進む。
【0057】
ST54では確認された名前をデータベース部の個人情報で検索し、ST55に進む。ST55では、ST54での検索結果により該当人物のデータがあるか否かを判別し、該当人物データありと判別された場合にはST56に進む。また、該当人物データなしと判別された場合にはST59に進み、そこで新規人物として各種データのレコードを作成して、ST56に進む。そして、ST56で顔画像を登録する。このように既知の人物であるか否かを問わず、顔画像の登録を行うようにしていることから、常に最新の顔画像を登録しておくことができる。ST56での顔画像の登録処理が終了したらST57に進み、そこで登録が終了したことを伝える処理として音声で例えば「登録が終了しました。」と報告して、ST58に進む。ST58では顔画像や名前などのデータベースの更新処理を行って本フローを終了する。
【0058】
上記ST44で顔が認識されていないと判別された場合にはST60に進む。また、ST46で顔の認識結果が未知のものであると判別された場合には、例えば「新規登録でよろしいですか?」と聞いて、ST59に進む。ST60では、名前の入力を音声から行うか否かを判別する。この判別は、例えば音声を認識しての名前の登録が可能か否かを判断し、可能な場合にはST61に進み、そこで、音声で例えば「お名前を教えてください。」と質問して、それに対する返事を次のST62において音声認識部で認識し、ST63に進む。ST63では上記ST48と同様にしてタイムアウト処理を行う。名前が確認されずにタイムアウトした場合にはST50に進み、タイムアウト前の場合にはST64に進み、そこで上記ST49と同様に名前が正しいか否かの判別を行う。ST62では、確認した名前が正しいと判別された場合にはST51に進み、その後は上記した処理を行い、名前が正しいと判別されなかった場合にはST61に戻る。
【0059】
また、ST60で音声から名前の登録を行わないと判別された場合にはST65に進む。ST65ではキーボードによる名前の入力を行うように伝え、入力された名前を認識し、ST51に進む。なお、キーボード入力に限られるものではなく、名刺リーダにより文字認識するようにしても良い。このように、顔認識結果により登録を行ったり、音声による名前の登録を行ったり、さらにキーボードにより名前の登録を行うようにしており、漏れの無い登録処理を行うことができる。また、顔認識結果から名前の登録を行う場合に既知のものに対して確認を行うことから、同一人物の二重登録を防止することができる。また、顔認識のデータと名前とを登録することから、同姓同名の人物に対しても判別可能である。
【0060】
次に、ロボット本体2の各種動作における制御要領について各フロー図を参照して以下に示す。なお、各処理はサブルーチンとして処理するものであって良い。先ず、図6に人応答部におけるスリープ処理を示す。ST71では、最後に音もしくは移動体情報が入力された時からの経過時間tを算出する。次のST72では経過時間tが閾値を超えたか否かを判別し、超えたと判別された場合にはST73に進み、経過時間tが閾値以下であると判別された場合には一旦本ルーチンを終了する。なお、最後に音もしくは移動体情報が入力された時を記憶しておくことにより次の処理時に時計機能を用いて経過時間を算出し得る。
【0061】
ST73では、カメラ11のパン角をランダムに設定すると共に、本スリープ処理を実施する周期毎にカメラ11のチルト角をインクリメントし、さらにチルト角が上下限値に達したらディクリメントしてチルト角を設定する。次のST74で、上記パン角及びチルト角の各設定値を行動指示部へ送信して、本ルーチンを終了する。なお、行動指示部では、各設定値に基づいて図示されないカメラ駆動部を介してカメラ11を左右及び上下に駆動する制御を行う。
【0062】
図7に人情報取得処理を示す。このST75では人応答部からの移動体情報を受信し、次のST76では、その移動体情報に基づいて画像フレーム番号・移動体ID・相対方位・相対距離を求めて、本ルーチンを終了する。
【0063】
図8に、移動指示部における移動計画指示処理を示す。ST81では、移動計画部からの移動計画指示値を受信する。その移動計画指示値としては、移動方向である角度θ・移動距離L・移動制御コマンドCである。次のST82では受信したコマンドCが停止であるか否かを判別し、停止であると判別された場合にはST83に進み、そこで停止処理を行って本ルーチンを終了する。コマンドCが停止ではないと判別された場合にはST84に進む。
【0064】
ST84ではコマンドCが旋回であるか否かを判別し、旋回であると判別された場合にはST85に進み、そこで例えば角度θに基づいた旋回処理を行って本ルーチンを終了する。旋回ではないと判別された場合にはST86に進む。ST86ではコマンドCが回避であるか否かを判別し、回避であると判別された場合にはST87に進み、そこで障害物回避処理を行うためのフラグF1を立てる(=1)。回避ではないと判別された場合にはST88に進み、そこで非回避であるか否かを判別する。非回避であると判別された場合にはST89に進み、そこでフラグF1を戻す(=0)。ST88で非回避ではないと判別された場合にはST90に進み、そこで移動計画指示値に基づいた移動処理を行って、本ルーチンを終了する。なお、上記ST87及びST89の次にもST90に進む。また、図示されないサブルーチンによりフラグF1が立っていると判別された場合には障害物回避処理を行う。
【0065】
図9に人応答部における画像情報取得処理を示す。このST91では画像認識部からの周囲物体情報を取得し、本ルーチンを終了する。
【0066】
図10に移動指示部における処理を示す。先ずST101で通信の初期化を行う。次のST102では障害物回避パターンの学習マップを入力してST103に進む。ST103ではユーザからのコマンドを受け付けし、次のST104では現在位置を取得し、次のST105では人情報を取得し、次のST106では移動計画指示の処理を行い、次のST107では画像情報の取得を行い、次のST108では障害物回避の処理を行って、ST103に戻り、以下繰り返す。なお、現在位置の取得は後記する移動計画部における現在位置取得と同じである。
【0067】
図11に上記ST103の処理に対応するユーザコマンドの受付処理を示す。先ずST111でユーザコマンドの入力を監視する。なお、本図示例にあっては、ユーザコマンドの入力時に用いる命令としては、開始・停止・終了とする。次のST112で開始するか否かを判別し、開始すると判別された場合にはST113に進む。ST113ではフラグF2を立てて(=1)、ST111に戻る。開始ではないと判別された場合にはST114に進み、そこで停止するか否かを判別し、停止すると判別された場合にはST115に進む。ST115ではフラグF2を倒し(=0)、次のST116で停止状態にして、ST111に戻る。ST114で停止ではないと判別された場合にはST117に進み、そこで終了であるか否かを判別する。終了ではないと判別された場合にはST111に戻り、終了であると判別された場合には本ルーチンによる処理を終了する。
【0068】
図12に目標位置の移動処理を示す。本図示例では、最終到達点までの間に、比較的近い次の目標位置(サブゴール)を決めると共にその目標位置に達したら次の目標位置を決めて、最終的な目標位置まで移動するようにしている。先ずST121では前回の目標位置(前のサブゴール)からの距離Lを計算し、次のST122で距離Lが非回避レンジ(回避する必要のない範囲)NR以上か否かを判別する。距離Lが非回避レンジNR未満であると判別された場合にはST123に進み、そこでコマンドCを非回避とする。距離Lが非回避レンジNR以上であると判別された場合にはST124に進み、そこでコマンドCを回避とする。
【0069】
ST123またはST124の次のST125では次の目標位置と現在位置との相対角θを計算し、次のST126では次の目標位置までの距離Lを計算し、次のST127では各計算された角度θ及び距離LとコマンドCの内容とを行動指示部へ送信して、本ルーチンを終了する。
【0070】
図13に移動計画部における移動計画の処理を示す。先ずST131で通信の初期化を行い、次のST132ではユーザコマンドを受け付け、次のST133では人応答処理部でのデータを処理する。このデータ処理は、例えば移動に伴って一時的に記憶しておいた暫定値など、新たに使用することがない古いデータを初期化することなどである。
【0071】
次のST134では現在位置を取得し、次のST135では移動体の接近を判別するためのデータ処理を行い、次のST136ではその時点におけるホームポジションに帰還するための原点復帰処理を行い、次のST137では次の目標地点(サブゴール)に向う移動制御を行い、次のST138では発話処理を行う。これにより、移動しながら来訪者9に話しかける等することができる。次のST139で移動状態(ジャイロ信号など)の受信及びその処理を行う。これにより、例えば歩行で移動している場合における転倒可能性を事前に察知して防止する処理を行うことができる。そして、ST140ではタスクが失敗した場合の処理(例えばロボット支援サーバへのエラー内容の報告)を行って、ST132に戻る。
【0072】
図14に人応答部でのデータ処理を示す。先ずST141で人応答部に対して出力される各データの入力を処理する。次のST142では空席位置に対する処理(来訪者9をソファに案内する処理)を行っているか否かを判別する。空席位置処理を行っていると判別された場合にはST143に進み、そこで空席位置手前の相対座標を設定して、本ルーチンを終了する。この座標に基づいて移動処理を行うことができる。
【0073】
ST142で空席位置処理を行っていないと判別された場合にはST144に進み、そこで目標位置処理(来訪者9の位置やホームポジションを目標とする処理)を行っているか否かを判別する。目標位置処理を行っていると判別された場合にはST145に進み、そこで目標位置の座標を設定する。目標が移動している場合には移動目標に対する座標を設定する。
【0074】
【発明の効果】
このように本発明によれば、予め来訪者の顔画像を含む個人情報を登録し、面会(予定)者が面委予定をデータベースに入力しておくことで、来訪者の顔を認識するだけで来訪者の個人情報をデータベースで参照することができ、応対予定の面会者への通知や来訪者の案内などを移動ロボットにより自動的に行うことができる。また、予め面会場所を指定しておくことで、地図を参照し、その場所まで自動的に案内することが可能であるなど、来訪者に対して常に適切な対応が可能となる。また、未登録者に対してはその場で登録することが可能であり、受付業務におけるデータベース化を円滑に行い得る。個人情報においても、データベースを参照して来訪者や面会者の情報を効率的に検索可能なため、瞬時に連絡を行うことができる。また、データベースを常に最新のものにすることができ、それにより常に正しい情報を検索することができる。
【0075】
また、通知手法においても、パーソナルコンピュータや携帯電話などの複数の端末に通知することができ、効率的な連絡を行うことができる。その通知内容には、名前・会社名・訪問日時に加えて静止画や動画を通知することができるため、そのようにすることにより面会者が来訪者を容易に理解し易くなるという利点が生じる。また、通知を受けた面会者がパーソナルコンピュータや携帯電話などで返信し、その返信によってロボットへ指示を行うことも可能である。例えば、「ロビーでそのまま待機。」や「面会予定場所へ案内」や「発話内容変更」などの指示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された受付案内ロボット装置を用いた全体構成図。
【図2】受付案内ロボット装置の概略ブロック図。
【図3】ロボット本体2のシステムブロック図。
【図4】受付案内要領を示すフロー図。
【図5】個人情報の登録要領を示すフロー図。
【図6】スリープ処理を示すフロー図。
【図7】人情報の取得処理を示すフロー図。
【図8】移動計画の指示処理を示すフロー図。
【図9】画像情報の取得処理を示すフロー図。
【図10】移動指示部の処理を示すフロー図。
【図11】ユーザコマンドの受付処理を示すフロー図。
【図12】目標位置の移動処理を示すフロー図。
【図13】移動計画部の処理を示すフロー図。
【図14】人応答部のデータ処理を示すフロー図。
【符号の説明】
2 ロボット本体(移動ロボット)
2a 移動機構部(自律的移動手段)
3 データベースサーバ(管理データベース手段)
9 来訪者
11 カメラ(外部認識手段)
12 マイク(対話手段)
13 スピーカ(人応答手段)
14 認識モジュール(外部認識手段・人応答手段)
14d 人応答部(人応答手段)
PC1・PC2・PC3 パーソナルコンピュータ(入力手段・通知手段)

Claims (7)

  1. 自律的に移動する機能を有する自律的移動手段(2a)を備えかつ来訪者を少なくとも画像情報に基づいて認識するための外部認識手段(11・14)を備える移動ロボット(2)と、前記移動ロボット(2)と通信可能でありかつ来訪者(9)を特定するための個人情報及びスケジュール情報の保持及び更新を行うロボット支援サーバ(5)とを有する受付案内ロボット装置であって、
    少なくとも前記外部認識手段(11・14)と前記ロボット支援サーバ(5)との情報に基づいて前記来訪者(9)を特定すると共に、
    前記移動ロボット(2)が、前記外部認識手段(11・14)により認識された前記来訪者(9)を案内誘導する行動を決定する人応答手段(14d)と、前記外部認識手段(11・14)により認識された前記来訪者(9)とのコミュニケーションを行う対話手段(12・13・14)と、最新の自己の移動距離及び方位を推定する自己位置推定部(16b)と、目的地点と前記移動ロボット(2)との相対角が0となるように移動するための移動経路を決定する移動計画部(15a)とを有することを特徴とする受付案内ロボット装置。
  2. 前記人応答手段(14d)が、前記ロボット支援サーバ(5)からの情報に基づいて前記コミュニケーションの内容を決定することを特徴とする請求項1に記載の受付案内ロボット装置。
  3. 前記ロボット支援サーバ(5)が、少なくとも階段位置を含む地図情報を備え、
    前記移動ロボット(2)が、前記地図情報に基づいて階段を有する構造物内を移動可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受付案内ロボット装置。
  4. 前記ロボット支援サーバ(5)が、前記移動ロボット(2)の移動範囲に存在する施設の利用状況の保持及び更新を可能にされていると共に、
    前記人応答手段(14d)が、前記施設の利用状況に基づいて前記来訪者(9)に対する案内誘導を決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の受付案内ロボット装置。
  5. 前記ロボット支援サーバ(5)が、前記面会者(9)の個人情報の保持及び更新を可能にされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の受付案内ロボット装置。
  6. 前記スケジュール情報を入力できるようにされた入力手段(PC1・PC2・PC3)と、前記人応答手段(14d)による前記来訪者(9)に対する制御に基づき前記来訪者(9)の到着を面会者に通知する通知手段(PC1・PC2・PC3)とが、前記ロボット支援サーバ(5)に通信可能に接続されていると共に、
    前記ロボット支援サーバ(5)または前記移動ロボット(2)が、前記通知手段(PC1・PC2・PC3)に対するアンサーバック機能を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の受付案内ロボット装置。
  7. 前記移動ロボット(2)が、移動の最終到達点までの間に次の目標位置を決めると共に当該目標位置に達したら次の目標位置を決めて、前記最終到達点まで移動することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の受付案内ロボット装置。
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