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JP4046957B2 - 撮像装置及びその制御方法、情報処理装置及び方法、並びに記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、情報処理装置及び方法、並びに記憶媒体 Download PDF

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JP4046957B2 JP2001205018A JP2001205018A JP4046957B2 JP 4046957 B2 JP4046957 B2 JP 4046957B2 JP 2001205018 A JP2001205018 A JP 2001205018A JP 2001205018 A JP2001205018 A JP 2001205018A JP 4046957 B2 JP4046957 B2 JP 4046957B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記憶媒体に付帯情報を記録し活用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平7−99605、特開平7−200632、特開平11−298849、特開2000−350234、特開2000−358206に見られるように、撮像装置に備えられたセンサによって検知された情報やユーザによる設定情報を動画像と共に記録しておき、これらの情報を元に画像の検索や、再生、印刷を可能にする手段が提案されている。例えば、特開平7−99605では、電子ズーム情報として、電子ズームのオン/オフ、電子ズームの倍率を記述し、所定の電子ズーム倍率をもったフレームを検索することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、撮像装置などで同一の操作を行っても、処理方式の違いにより、処理結果として得られる画像の質が異なることがある。例えば、電子ズームであれば、撮像素子でとらえた画像の一部を切り出して拡大する方法が一般的である。この方式では、拡大の際に不足する画素を近隣の画素により補間処理するので、画質の劣化が生じてしまう。しかし、画素の補間処理による画質の劣化を防ぐ方法も、提案されている(特開平7−67032)。また、倍率によって電子ズームの方式が切り替わる撮像装置も存在する。このように処理方式が異なることによって、電子ズーム処理後の画質に差が生じるが、このような情報を、例えばフレーム画像の印刷時などに活用できれば、予め画質の悪いフレームの印刷を避けることができ便利である。しかしながら、従来の技術では、センサによって検知された情報やユーザによる設定情報しか付帯情報として記述することができず、前述のような利用は不可能であった。
【0004】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、再生対象となるデータに対して再生時の品質に影響を及ぼす加工処理がなされた場合に、そのデータに再生時の品質に関する情報を持たせることを目的とする。
【0005】
また、これら再生時の品質に関する情報を利用して、操作性を向上することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による撮像装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像データに対して再生時の画質に影響を及ぼす電子ズーム処理を行う電子ズーム手段と、
前記電子ズーム手段によりなされた電子ズーム処理に応じて当該電子ズーム処理後の画像データの再生時の画質を判定し、その判定された画質を表す画質情報を生成する判定手段と、
前記電子ズーム処理後の画像データを格納するとともに、前記判定手段で得られた画質情報を該画像データに対応付けて格納する格納手段とを備える。
【0007】
また、上記の目的を達成するための本発明の他の態様による情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像データと、その画像データの取得時における電子ズーム処理に起因した画質の劣化の度合いを表す画質情報とが対応付けられて記録された構成のデータより、前記画像データと対応する画質情報を取得する取得手段と、
前記画像データを示すサムネイルを表示する際に、前記取得手段で取得された画質情報によって示される画質を利用者が認識できるように表示する表示手段とを備える。
【0008】
また、上記の目的を達成するための本発明の他の態様による撮像装置の制御方法は、
画像データに対して再生時の画質に影響を及ぼす電子ズーム処理を加える電子ズーム工程と、
前記電子ズーム工程によりなされた電子ズーム処理に応じて当該電子ズーム処理後のデータの再生時の画質を判定し、その判定された画質を表す画質情報を生成する判定工程と、
前記電子ズーム処理後のデータを格納するとともに、前記判定工程で得られた画質情報を該データに対応付けて記憶媒体に格納する格納工程とを備える。
【0009】
更に上記の目的を達成するための本発明の他の態様による情報処理方法は、
画像データと、そのデータの取得時における電子ズーム処理に起因した画質の劣化の度合いを表す画質情報とが対応付けられて記録された構成のデータより、前記画像データと対応する画質情報を取得する取得工程と、
画像データを示すサムネイルを表示する際に、前記取得工程で取得された画質情報によって示される画質を利用者が認識できるように表示する表示工程とを備える。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付の図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本発明を適用可能な動画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において1010は動画像を撮像する撮像装置であり、1020は動画像などを格納しておくための記憶媒体1020であり、1030は記憶媒体1020に含まれた動画像中の特定のフレーム画像を抜き出して、印刷する印刷装置である。
【0012】
次に、本実施形態による撮像装置1010の構成及びその制御方法と、記憶媒体1020について説明する。図2は本実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。図2において、11は被写体を結像させるズームレンズ、12は光量を調節する絞り、13は入力した光を電気信号に変換するCCDからなる撮像素子、14はサンプルホールドおよびゲイン調整を行うサンプルホールド・AGC回路部である。
【0013】
15はアナログデジタル変換(A/D変換)を行うA/D変換部、16は信号を処理して映像信号を生成する映像信号処理部である。17はフィールドメモリを有し、映像の切り出し、拡大および補間処理を行う電子ズーム部である。18はフィールドメモリを有し、映像信号のノイズを除去するノイズリダクション部(NR)である。ノイズリダクション部(NR)18は巡回型ノイズリダクション回路で構成される。19はレンズの位置を検出するレンズ位置検出部、20はレンズを駆動するレンズ駆動部である。
【0014】
21は撮像装置全体を制御するシステム制御部である。図3はシステム制御部21の構成を示すブロック図である。システム制御部21は周知のCPU31、ROM32、RAM33、I/Oインターフェース34、およびバス35を有する。ROM32には、CPU31によって実行される後述のプログラム、テーブル値などが格納されている。なお、システム制御部21は、図4A、図4Bのフローチャートによって後述するように、電子ズーム部17による処理内容に基づいて再生時の画質を判定する画質判定部21aを備える。
【0015】
22はズームを操作するキーが配置されたズーム操作キー部である。23はズームをワイド(広角=画像縮小)方向に動作させるワイド・キー、24はテレ(望遠=画像拡大)方向に移動させるテレ・キーである。ワイド・キー23およびテレ・キー24は、例えばシーソー型の連動したキーであり、どちらのキーがどの程度の押し圧により押されているかを示す出力信号をシステム制御部21に出力する。
【0016】
26は、映像データをMPEGの形式に符号化するMPEG CODECである。27は記録部であり、記録媒体を駆動し、情報を記録するドライブなどで構成される。28は記録媒体であり、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、ハードディスクなどである。
【0017】
以上の構成を備えた本実施形態の撮像装置による撮像動作について簡単に説明する。ズームレンズ11より受光した被写体からの光は、絞り12によりその光量が調整され、撮像素子13の面上に結像する。そして、撮像素子13によって電気信号に変換された後、サンプルホールド・AGC部14を介してA/D変換部15によりA/D変換され、映像信号処理部16に入力する。
【0018】
映像信号処理部16では、入力信号に対して輝度および色成分毎にアパーチャ補正、ガンマ補正、ホワイトバランス補正などの処理が施されて映像信号が生成され、電子ズーム部17に出力される。電子ズーム部17は、出力映像が入力映像に対してシステム制御部21からの制御信号に基づいた倍率となるように、フィールドメモリを用いて映像を切り出し、拡大および補間処理を行ってノイズリダクション部18へ出力する。
【0019】
ノイズリダクション部18では、システム制御部21からの制御信号により制御され、映像信号のノイズを除去する。ノイズが除去された映像信号は、MPEG CODEC26に出力される。MPEG CODEC26では、入力された映像信号の符号化を行う。このとき、MPEG CODEC26は、システム制御部21から入力される電子ズームの制御情報(以下、電子ズーム情報)を符号化された映像信号と共に格納し、MPEG CODEC26に接続された記録装置などに出力する。電子ズーム情報の格納方法については後述する。
【0020】
システム制御部21は、撮像装置各部を制御するとともに、ズーム操作キー部22のワイド・キー23およびテレ・キー24が押されていると、レンズ駆動部20の制御または電子ズーム部17の制御を行い、ズームをワイド方向またはテレ方向に移動させる。また、システム制御部21は、レンズ位置検出部19からのレンズ位置検出信号により、ズームレンズ11がテレ端(最望遠端点)、ワイド端(最広角端点)あるいはテレ端とワイド端のどこに位置する(ズーム倍率)のかを判断する。ここで、レンズ光学系によって撮像する画像を拡大する機能を光学ズームといい、レンズ光学系によらず電子的信号処理によって画像を垂直、水平方向に拡大する機能を電子ズームという。
【0021】
システム制御部21は、通常、光学ズームで設定可能な倍率の範囲ではズームレンズ11の駆動による光学ズームを行い、ズームレンズ11がテレ端に到達した後は、電子ズーム部17の制御による電子ズームで電子的に画像を拡大する。本実施形態では、光学ズーム最大倍率12倍、電子ズーム最大倍率4倍とし、掛け合わせた48倍の高倍率ズーム動作を可能にするものとする。
【0022】
また、システム制御部21は、光学ズームまたは電子ズームの停止時と動作時でノイズリダクション処理の制御値を切り換えてノイズリダクション部18に制御信号を出力することにより、ノイズリダクションの効き量、つまりノイズの除去量を可変する。このとき、切り換えられる制御値は巡回係数Kである。
【0023】
また、制御値の切り換えは被写体の明るさによっても行う。被写体の明るさが暗くなるにつれて映像信号のS/Nが悪くなるので、それを補うためにノイズリダクションの効き量を大きくするように、制御値の切り換えを行う。
【0024】
更に、システム制御部21は、被写体からの光信号の量に対し、生成する映像信号のレベルを所定値に維持するため、絞り12、サンプルホールド・AGC部14、電子シャッタ(図2では、電子シャッタを省略)などを制御しており、これらの露出制御に用いる絞り値、AGCゲイン、電子シャッタスピードなどにより、被写体の明るさを総合的に判断する。
【0025】
次に、システム制御部21による光学ズーム、電子ズームおよびノイズリダクションの制御について示す。図4A及び図4Bは電子ズームおよびノイズリダクション制御処理手順を示すフローチャートである。なお、この処理プログラムはシステム制御部21内のROM32に格納されており、CPU31によって実行される。
【0026】
まず、システム制御部21はテレ・キー24がオンしているか否かを判別する(ステップS401)。テレ・キー24がオンしている場合、ズームレンズ11の位置がテレ端(光学ズーム倍率12倍)であるか否かを判別する(ステップS402)。ズームレンズ11の位置がテレ端である場合、ズームレンズ11を引き続きテレ端停止とする(ステップS403)。そして、電子ズーム部17による電子ズーム倍率が最大の4倍であるか否かを判別し(ステップS404)、4倍でない場合は倍率を所定の変倍率で拡大するように、電子ズーム部17を制御する(ステップS405からステップS409)。一方、電子ズーム率が最大の4倍である場合は、電子ズーム倍率を引き続き4倍固定とする(ステップS410、S411)。なお、本実施の形態では、光学ズーム倍率を最高12倍、電子ズーム倍率を最高4倍としたがこの限りではない。
【0027】
さて、ステップS405からステップS409における電子ズーム部17による処理の手順について、電子ズームによる拡大方法の概念図である図5を用いながら説明する。本実施形態における撮像装置は、電子ズームの画質を向上させるために、1倍〜2倍のときと2倍〜4倍のときとで電子ズーム方法が異なっている。そこでまず、電子ズーム倍率が2倍以上であるかどうかを判定する(ステップS405)。
【0028】
そして、2倍未満であるとき(すなわち1倍〜2倍のとき)は、ステップ406へ進み、電子ズーム倍率に応じて、CCD画像の縮小率を下げる。この処理を図5の(a)を参照して説明する。
【0029】
撮像素子13上では、実際に記録される1画面(フレームまたはフィールド、説明を簡単にするために以降フレームという)となる利用領域502の2倍の範囲を使用する(501)。電子ズームを使用してない(すなわち電子ズーム1倍)とき、撮像素子画像501を1/2に縮小(506)して、502の大きさにする。例えば、502が320×120画素であれば、501はその2倍の大きさの453×170画素とする。縮小することによって画質のある程度の劣化が見られるが、その分撮像素子の画素を、利用領域よりも広めに多く用いていることにより相殺される。
【0030】
そして、1倍〜2倍の範囲では、倍率に応じて縮小率を変更する。例えば、電子ズーム1.5倍であるとき、(1.5/2)のサイズ392×147に画素の間引き処理などを用いて縮小する(507)。つまり、電子ズームN倍のときは、501の大きさの画像をN/2に縮小する。そして、画像の中心から320x120の領域(502)を切り出してノイズリダクション部18に送る。このように、1倍〜2倍の範囲では、縮小率を倍率に応じて変えていくことで電子ズームを実現する。
【0031】
電子ズームの倍率を上げると、縮小率が下がっていくので結果的に利用される撮像素子の画素数(領域502の画像を形成するのに用いられる画素数)は減るものの、縮小処理による劣化が減るので、画質はほぼ一定に保つことが可能である。すなわち、1倍〜2倍の間の電子ズーム処理では、電子ズーム不使用時とほぼ同じ画質を保つことができる。そこで、システム制御21の画質判定部21aは再生画質は高画質であると判定し、Q=HIGHとする。この情報は電子ズーム倍率などの情報と共にMPEG CODEC26に送られ、後述する形式で格納される(ステップS407)。
【0032】
一方、ステップS405において、電子ズームが2倍以上(すなわち電子ズーム2倍〜4倍)のときは、ステップS408へ進む。ステップS408では、電子ズーム倍率に応じてメモリ画像の拡大率を上げる。この処理を図5(b)を参照して説明する。
【0033】
電子ズーム2倍〜4倍の場合、撮像素子の画像を縮小せずメモリに取り込み(508)、メモリ中の画像(以降、メモリ画像)の中心から利用領域の大きさ320x120を切り出し、これを電子ズーム倍率に応じて拡大する(509)。拡大後の画像から再び利用領域320x120に対応する画像(510)を切り出して、ノイズリダクション部18に送る。拡大する際は、不足する画素を近隣の画素により補間処理するなどが必要になるため、画質が劣化してしまう。そこで、システム制御21の画質判定部21aは再生画質は低画質であると判定し、Q=LOWとする。この情報は電子ズーム倍率などの情報と共にMPEG CODEC26に送られ、後述する形式で格納される(ステップS409)。
【0034】
また、ステップS404において、電子ズームが4倍であった場合、電子ズーム倍率が最大に達しているので、メモリ画像の拡大率を最大の2倍に固定する(ステップS410)。このときは、画質が劣化してしまうので、システム制御21の画質判定部21aは、Q=LOWを設定する。この情報は電子ズーム倍率などの情報と共にMPEG CODEC26に送られ、後述する形式で格納される(ステップS411)。
【0035】
一方、ステップS402でズームレンズ11の位置がテレ端でない場合、ズームレンズ11の倍率を所定の変倍率で拡大するように、(テレ方向駆動)レンズ駆動部20を制御する(ステップS412)。そして、撮像素子画像の縮小を1/2に固定する(ステップS413)。
【0036】
一方、ステップS401でテレ・キー24がオンしていない場合、ワイド・キー23がオンしているか否かを判別し(ステップS414)、ワイド・キー23がオンしている場合、電子ズーム部17による電子ズーム倍率が最小の1倍であるか否かを判別する(ステップS415)。
【0037】
電子ズーム倍率が最小の1倍である場合、電子ズームの倍率を引き続き1倍に固定するように、電子ズーム部17を制御し、電子ズーム部は、撮像素子画像の縮小を1/2に固定する(ステップS416)。ズームレンズ11の位置がワイド端(光学ズーム倍率1倍)であるか否かを判別し(ステップS417)、ワイド端である場合、ズームレンズ11を引き続きワイド端停止とする(ステップS418)。一方、ズームレンズ11の位置がワイド端でない場合、ズームレンズ11の倍率を所定の変倍率で縮小するように(ワイド方向駆動)、レンズ駆動部20を制御する(ステップS419)。
【0038】
一方、ステップS415で電子ズーム倍率が1倍でない場合、電子ズームの倍率を所定の変倍率で縮小するように、電子ズーム部17を制御する(ステップS420からステップS425)。電子ズームの方式は2倍を境に異なるので、まず、電子ズームが2倍以上であるかどうかを判定する(ステップS420)。2倍以上であるときは、メモリ画像の拡大率を電子ズームの倍率に応じて下げていく(ステップS421)。上述した理由で、この状態では再生画質が劣化するので、システム制御21の画質判定部21aはQ=LOWを設定する。この情報は、電子ズーム倍率などの情報と共にMPEG CODEC26に送られ、後述する形式で格納される(ステップS422)。一方、ステップS423において、電子ズーム倍率が2倍未満と判定された場合は、撮像素子画像の縮小率を電子ズーム倍率に応じて上げていく(ステップS423)。そして、この状態では、上述したように再生画質は高い状態を維持できるので、システム制御21の画質判定部21aはQ=HIGHに設定する。システム制御21によって、この情報は電子ズーム倍率などの情報と共にMPEG CODEC26に送られ、後述する形式で格納される(ステップS424)。そして、ズームレンズ11を引き続きテレ端停止とする(ステップS425)。
【0039】
一方、ステップS414でワイド・キー23がオンしていない場合、電子ズームの倍率を変倍させないで固定するように、電子ズーム部17を制御する(ステップS426からステップS428)。電子ズーム部17では、電子ズーム2倍以上であるかを判定して(ステップS426)、2倍未満であれば撮像素子画像の縮小率を固定し(S427)、2倍以上であればメモリ画像の拡大率を固定する(S428)。そして、ズームレンズ11の倍率を変倍させないで固定するように、レンズ駆動部20を制御し、ズームレンズ11を停止させる(ステップS429)。
【0040】
そして、電子ズーム部17およびズームレンズ11を停止させた状態では、ノイズリダクションの制御モードをズーム停止モードとしてノイズリダクション部18を制御する(ステップS430)。一方、電子ズーム部17およびズームレンズ11のどちらか一方を動作させた状態では、ノイズリダクションの制御モードをズーム動作モードとしてノイズリダクション部18を制御する(ステップS431)。この後、システム制御部21は一旦、処理を終了し、撮像装置各部を制御しつつ、再びステップS401からステップS431の処理を繰り返す。
【0041】
次に、動画像とともに電子ズーム情報を記録する方法について説明する。本実施形態の電子ズーム情報は、上述のステップS407、S409、S411、S422、S424で設定されたQを含む。
【0042】
電子ズーム情報の記録には、フレーム単位の画像データの管理情報中の未使用領域などに格納する方法が挙げられる。具体的には、例えば、MPEG-2ストリームであれば、ピクチャヘッダのユーザ領域に格納する方法がある。
【0043】
次に、電子ズーム情報を記録する際の形式について説明する。図6は本実施形態による電子ズーム情報のフォーマット例を示す図である。Digital Zooming Qualityには電子ズームの方式などによるクオリティ(上述のQの内容)を記述する。画質の高い画像が得られる場合はHigh、画質の劣化が生じてしまう場合はLowと記述する。例えば、本実施例では 電子ズーム使用時(1〜2倍)のときは、Highと記述し、電子ズーム使用時(2〜4倍)のときは、Lowと記述する。
【0044】
また、本実施形態のように撮像装置が、複数の電子ズーム方式を備えており、どの電子ズーム方式であっても画質の劣化のない画像が得られるならば、Digital Zooming Qualityには常にHighを記述するようにして構わない。また或いは、単一の電子ズーム方式しか備えていない撮像装置であっても、画質の劣化の度合いに応じてDigital Zooming QualityにHigh、Lowのどちらかを常に記述するようにしても構わない。
【0045】
なお、図6においてDigital Zoom Modeは、電子ズームのモードであり、DisableかEnableかを記述する。Magnificationは、電子ズーム倍率を、図6に記載の式を満足する係数の形式で記述する。なお、電子ズームが使用されていないフレームに対しては、これらの情報は記述されない。
【0046】
次に、本実施形態による印刷装置1030について、その構成と動作を説明する。
【0047】
図7は、本実施形態における印刷装置の制御構成を示すブロック図である。同図において、701はCPUであり、本実施形態の動画像処理装置における各種制御を実行する。702はROMであり、本装置の立ち上げ時に実行されるブートプログラムや各種データを格納する。703はRAMであり、CPU701が処理するための制御プログラムを格納するとともに、CPU701が各種制御を実行する際の作業領域を提供する。704はキーボード、705はマウスであり、ユーザによる各種入力操作環境を提供する。
【0048】
706は外部記憶装置であり、ハードディスクやフロッピーディスク、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等で構成される。707は表示器であり、ディスプレイなどで構成され、結果等をユーザに対して表示する。708はネットワークインターフェースであり、ネットワーク上の各機器との通信を可能とする。709は印刷機であり、プリンタなどで構成される。
【0049】
図8は、印刷装置の機能構成を示すブロック図である。801は記憶媒体であり、図2の記憶媒体28に相当する。読取部802は、記憶媒体801上の動画像及び電子ズーム情報を読み取るものである。803はフレーム選択部であり、印刷に採用する動画像中のフレームを決定するものである。804はユーザ操作部であり、キーボード704・マウス705で構成され、フレームの選択指示などを与えるものである。805は表示部であり、印刷候補となるフレームなどを表示器707に表示するる。806は印刷部であり、印刷機709などで構成され、フレーム選択部803で選択されたフレーム画像を印刷する。
【0050】
図9は印刷装置側の表示器によるユーザインターフェースの例である。901は表示領域である。902はサムネイル表示領域であり、フレーム画像を縮小してサムネイル化した画像を、左上より初めて、左から右へ、上から下の向きに、時系列順に並べて表示する。903はスクロールバーであり、サムネイルがサムネイル表示領域902内に一度に表示できない場合に、これを操作して順にサムネイルを閲覧できるようにしたものである。904はポインタであり、ユーザはマウス705を用いてこれを動かすことができ、各種の指示を与えることができる。
【0051】
図10は、印刷装置の動作例を示したフローチャートである。本処理は、ROM702に格納された制御プログラムをCPU701が実行することにより実現される。
【0052】
まず、読取部802は、ユーザがユーザ操作部804を介して指示した動画像を、記憶媒体801より読み込む(ステップS1001)。次にフレーム選択部803は、動画像中のフレームを順次、読み出し、サムネイル化して表示する(ステップS1002〜ステップS1006)。
【0053】
ステップS1002は終了判定であり、動画像中のフレーム全てについて処理が行われるまで、ステップS1003〜ステップS1006までを繰り返させるものである。ステップS1003において、フレーム画像を図9(a)のように画面上に並べて表示するのに適当なサイズまで縮小し、サムネイル画像とする。次に、そのフレーム画像に対応する電子ズーム情報のDigital Zooming Qualityをチェックする。Digital Zooming QualityがLowであるか否かを判定し(ステップS1004)、Lowであれば、画質が劣化していると判断される。そこで、ユーザに注意を促すために、図9(a)に示したような×印と共に、当該フレーム画像のサムネイルをサムネイル表示領域902に表示する(ステップS1005)。一方、ステップS1004においてDigital Zooming QualityがLowであると判定されなかった場合(ズーム情報が存在しない場合を含む)には、サムネイルのみをそのまま表示する(ステップS1006)。
【0054】
以上の処理繰り返しにより、サムネイルをサムネイル表示領域902に表示していく。ただし、フローチャートでは示していないが、サムネイル表示領域902の表示可能枚数を超えた場合は、表示しきれなかった分のサムネイルをメモリ中に保持しておき、スクロールバー903が操作されたときに、対応するサムネイルをサムネイル表示領域902に表示するようにする。
【0055】
以上のようにしてサムネイルを表示した後、ユーザがポインタ904によって、印刷したいサムネイルを選択したかを判定する(ステップS1007)。選択されたならば、ステップS1008において、選択されたサムネイルに対応するフレーム画像を印刷部806にて印刷する。
【0056】
以上のように、サムネイル画像の表示中に×印を付加して表示することで、当該フレーム画像の画質が劣化していることを明示するので、例えばユーザが印刷のためのフレーム画像を選択する際の目安として利用することが可能となる。一般にサムネイルはフレーム画像を大幅に縮小した画像であるので、画質が劣化しているか否かはサムネイル画像からは判定がしにくいが、本実施形態によればユーザは容易にこれを判別することが可能である。
【0057】
なお、上記実施形態では、フレーム単位に電子ズーム情報を付与したが、フレームとの対応がとれる形で格納されていればよい。例えば図11のように区間ごとにまとめて動画ファイルのフッタなどに格納しておく方法もある。図11では、Digital Zooming Mode、Digital Zooming Quality、Digital Zoom Mode、Magnificationが同一である区間毎にレコードが登録される。各区間は、開始点(Start Point)と終了点(End Point)で示される。なお、区間を表す開始点(Start Point)と終了点(End Point)は、時間情報やフレームIDなど、フレームとの対応関係がとれるものであれば、何であってもかまわない。
【0058】
また、本実施形態では、ズームレンズ11がテレ端に到達した後に電子ズームが働くとしたが、電子ズーム用の操作ボタンを用意し、テレ端に到達する前に電子ズームを働かせるようにしてももちろんかまわない。
【0059】
また、本実施例では、図9の(a)のように画質の劣化がみられるサムネイルについては、×印を同時に表示して、ユーザに注意を促す方式をとったが、図9(b)に示したように画質が劣化したものを取り除いて、画質の劣化のないものだけを表示するようにしてもよい。
【0060】
また、本実施形態では、画質はHighとLowの区別しかないが、電子ズームの処理方式により画質が3段階以上に分かれるならば、High、Middle、Lowといったように3段階以上にしてももちろん構わない。更にこの場合、表示方法としては、画質がHigh=印なし、Middle=△印、Low=○印などと対応させ、図12(a)のように表示することが可能である。また、表示モードを設け、全てを表示する(図12(a))、画質が悪いものだけを非表示とする(図12(b))、画質の良いものだけを表示する(図12(c))というように段階的な表示を行うことも可能である。
【0061】
また、本実施形態では、電子ズーム情報を印刷装置で利用する例を示したが、編集装置、再生装置、検索装置等の様々な装置で利用することが可能である。いずれの利用形態であっても、(1)画質の劣化のみられるフレームについてユーザへ注意を促す(2)画質の劣化の見られるフレームを利用対象から外す(3)画質の劣化の度合いに応じて段階的に表示する、の3点を可能とすることができる。
【0062】
印刷装置以外の装置例として動画編集装置の例をあげる。図13は動画編集装置の表示例を示す図である。(a)は動画ファイル全体を表すバーである。また、(g)は位置指定ポインタであり、編集に採用する区間を指定する際に、使用するものである。(b)は動画(a)中のDigital Zooming QualityがMiddleである区間であり、(c)はDigital Zooming QualityがLowである区間を表している。ユーザは、編集時に図13の表示を目安とし、画質の劣化のみられる区間を避けて編集することなどが容易に行える。
【0063】
また、(e)に示したように画質の劣化の見られる区間(b)と(c)を外して表示することもでき、ユーザが前記区間を選択できないようにすることもできる。また、ユーザの指示に応じて、(a)のようにすべて表示したり、(d)に示したように画質の劣化が激しい(c)の部分だけを外して表示したり、(e)に示したように画質の劣化が見られる部分を全て外して表示する、というように段階的な表示も可能である。上記の表示はいずれも、フレームに対応するDigital Zooming Qualityを参照することによって可能となることは明らかである。
【0064】
また、本実施形態では、電子ズーム情報を付与する撮像装置1010と電子ズーム情報を利用する印刷装置1030の、2つの装置で構成したが、これらを1つの装置で実現するように構成するようにしても構わない。
【0065】
また、本実施形態では、電子ズーム情報を記憶媒体1020を介してやり取りしたが、IEEE1394などの通信機能を設け、これによってやり取りするように構成しても構わない。
【0066】
また、本実施形態では、扱う対象を動画像に限定して説明したが、静止画であってももちろん構わない。また、なんらかの加工処理を行う際に、その処理方式などによって、処理結果の質が異なる場合であれば、扱う対象は文書、音声、など何であっても構わない。
【0067】
以上説明したように、上記実施形態によれば、撮像装置などで同一の操作を行った際に、処理方式の違いによって生じる処理結果の質の違いに関する情報を活用することが可能となる。例えば、電子ズームにおいて、電子ズームの方式やその処理過程に起因する画質の変化に関する情報を、フレームに対応させて記録媒体に記録しておき、印刷装置、再生装置、編集装置、検索装置などで利用する際に、画質の悪いフレームについてユーザに注意を促したり、予め画質の悪いフレームを表示しないようにしたり、画質に応じて段階的に提示したりすることが可能となる。
【0068】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0069】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発生のメモリカード、ROMなどを用いることができる。また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0071】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、再生を目的としたデータを加工する加工手段と、加工手段による加工処理後のデータの再生時の品質を判定し、その品質を表す品質情報を生成する判定手段と、加工処理後のデータを格納するとともに、判定手段で得られた品質情報を該データに対応付けて格納する格納手段とを具備することにより、再生対象となるデータに対して再生時の品質に影響を及ぼす加工処理がなされた場合に、そのデータに再生時の品質に関する情報を持たせることが可能となる。
また、本発明によれば、再生対象のデータと、そのデータの再生時の品質を表す品質情報とが対応付けられて記録された構成のデータより、再生対象のデータと対応する品質情報を取得する取得手段と、取得手段で取得された品質情報に基づいて再生対象のデータ或いはそれを示す情報の表示をする表示手段とを具備することにより、これら再生時の品質に関する情報を利用して、操作性が向上した装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な動画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図3】システム制御部21の構成を示すブロック図である。
【図4A】電子ズームおよびノイズリダクション制御処理手順を示すフローチャートである。
【図4B】電子ズームおよびノイズリダクション制御処理手順を示すフローチャートである。
【図5】電子ズーム部17によるズーム処理を説明する図である。
【図6】本実施形態による電子ズーム情報のフォーマット例を示す図である。
【図7】本実施形態における印刷装置の制御構成を示すブロック図である。
【図8】印刷装置の機能構成を示すブロック図である。
【図9】印刷装置側の表示器によるユーザインターフェースの例を示す図である。
【図10】印刷装置の動作例を示したフローチャートである。
【図11】ズーム情報を区間ごとにまとめて記録する方法を説明する図である。
【図12】印刷装置側の表示器によるユーザインターフェースの他の例を示す図である。
【図13】動画編集装置の表示例を示す図である。

Claims (16)

  1. 画像データに対して再生時の画質に影響を及ぼす電子ズーム処理を行う電子ズーム手段と、
    前記電子ズーム手段によりなされた電子ズーム処理に応じて当該電子ズーム処理後の画像データの再生時の画質を判定し、その判定された画質を表す画質情報を生成する判定手段と、
    前記電子ズーム処理後の画像データを格納するとともに、前記判定手段で得られた画質情報を該画像データに対応付けて格納する格納手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記画像データは、動画像データであり、
    前記判定手段は前記動画像データの1フレームを単位として再生時の画質を判定して画質情報を生成し、
    前記格納手段は、前記画質情報を、前記動画像データの各フレームと対応付けて格納することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記格納手段は、前記画質情報が同一画質を示すフレームが連続する区間を示す区間情報と画質情報とを対応付けて格納することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置
  4. 前記格納手段は、フレーム毎の画像データの所定領域に前記画質情報を記述して格納することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記格納手段は、各フレームを特定する識別子と前記画質情報を対応付けて格納することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  6. 前記画像データは静止画データであり、
    前記判定手段は、各静止画データ毎に再生時の画質を判定してその画質を表す画質情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記画質情報は、画質を所定数の段階に区分けした画質レベルによって再生時の画質を示すことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 画像データと、その画像データの取得時における電子ズーム処理に起因した画質の劣化の度合いを表す画質情報とが対応付けられて記録された構成のデータより、前記画像データと対応する画質情報を取得する取得手段と、
    前記画像データを示すサムネイルを表示する際に、前記取得手段で取得された画質情報によって示される画質を利用者が認識できるように表示する表示手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  9. 前記表示手段は、前記画像データを示すサムネイルと、前記画質情報が示す当該画像データの画質を表す情報を同時に表示することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  10. 前記表示手段は、前記画質情報が所定の水準以上の画質を表す画像データについて、該画像データを示すサムネイルを表示することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
  11. 更に、前記所定の水準を設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項10に記載の情報処理装置。
  12. 前記画像データは動画像データを構成するフレームであり、前記表示手段は、前記動画像データのフレームのサムネイルを表示することを特徴とする請求項乃至11のいずれかに記載の情報処理装置。
  13. 画像データに対して再生時の画質に影響を及ぼす電子ズーム処理を加える電子ズーム工程と、
    前記電子ズーム工程によりなされた電子ズーム処理に応じて当該電子ズーム処理後のデータの再生時の画質を判定し、その判定された画質を表す画質情報を生成する判定工程と、
    前記電子ズーム処理後のデータを格納するとともに、前記判定工程で得られた画質情報を該データに対応付けて記憶媒体に格納する格納工程とを備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
  14. 画像データと、そのデータの取得時における電子ズーム処理に起因した画質の劣化の度合いを表す画質情報とが対応付けられて記録された構成のデータより、前記画像データと対応する画質情報を取得する取得工程と、
    画像データを示すサムネイルを表示する際に、前記取得工程で取得された画質情報によって示される画質を利用者が認識できるように表示する表示工程とを備えることを特徴とする情報処理方法。
  15. 請求項13または14に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
  16. 請求項15に記載の制御プログラムを格納した記憶媒体。
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