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JP4041924B2 - Damping force adjustable hydraulic shock absorber - Google Patents

Damping force adjustable hydraulic shock absorber Download PDF

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JP4041924B2
JP4041924B2 JP07883597A JP7883597A JP4041924B2 JP 4041924 B2 JP4041924 B2 JP 4041924B2 JP 07883597 A JP07883597 A JP 07883597A JP 7883597 A JP7883597 A JP 7883597A JP 4041924 B2 JP4041924 B2 JP 4041924B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の懸架装置等に装着される減衰力調整式油圧緩衝器に関するものである。
【0002】
自動車等の車両の懸架装置に装着される油圧緩衝器には、路面状況、走行状況等に応じて乗り心地や操縦安定性を向上させるために減衰力を適宜調整できるようにした減衰力調整式油圧緩衝器がある。
【0003】
減衰力調整式油圧緩衝器は、一般に、油液を封入したシリンダ内にピストンロッドを連結したピストンを摺動可能に嵌装してシリンダ内を2室に画成し、ピストン部にシリンダ内の2室を連通させる主油液通路およびバイパス通路を設け、主油液通路には、オリフィスおよびディスクバルブからなる減衰力発生機構を設け、バイパス通路には、その通路面積を調整する減衰力調整弁を設けた構成となっている。なお、シリンダ内の一方の室には、ピストンロッドの伸縮にともなうシリンダ内の容積変化をガスの圧縮、膨張によって補償するリザーバがベースバルブを介して接続されている。
【0004】
そして、ソレノイドアクチュエータ等によって減衰力調整弁を操作し、バイパス通路を開いて、シリンダ内の2室間の油液の流通抵抗を小さくすることにより減衰力を小さくし、また、バイパス通路を閉じて2室間の流通抵抗を大きくすることにより、減衰力を大きくすることができる。このように、減衰力調整弁の開閉により減衰力特性を適宜調整することができる。
【0005】
減衰力調整式油圧緩衝器には、減衰力調整弁として、スプール弁を用いてバイパス通路の流量を調整するようにしたものがある。一般に、スプール弁は、油液の漏れ防止等のために高精度で製造されているので、油液の汚染に対して敏感となっており、油液中に混入した摩耗粉等の異物が摺動部に詰ってスプールが固着する虞がある。スプールが固着した場合、減衰力特性は、スプールの固着位置で固定されることになる。このとき、減衰力特性がソフト側で固定された場合、操縦安定性を確保しにくくなる。また、車両の走行状態に応じて、リアルタイムで減衰力を自動調整して、操縦安定性および乗り心地を向上させるようにしたサスペンション制御装置では、一般にソフト側の減衰力を小さく設定しているので、減衰力特性がソフト側で固定されることが操縦安定性確保の上で特に問題となる。
【0006】
そこで、従来、バイパス通路を遮断する遮断弁(フェイルセーフ弁)を別途設けて、スプールが固着した場合には、遮断弁を閉じてバイパス通路を閉鎖することにより、減衰力特性をハード側に固定し、操縦安定性を確保してフェイルセーフを達成するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のバイパス通路に遮断弁を設けたものでは、次のような問題がある。スプール弁の固着が軽微なものであっても、一旦フェイルと判断され、遮断弁が閉じられて減衰力特性がハード側に固定されると、その後は、復帰の機会が与えられていない。特に上記サスペンション制御装置において、減衰力特性が固定されると、走行性能が著しく限定されるので問題となる。また、上記サスペンション制御装置に好適なものとして、伸び側と縮み側とで、独立した油液通路および減衰力調整機構を備え、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性の組合せ(例えば、伸び側がハードで縮み側がソフトまたは伸び側がソフトで縮み側がハードの組合せ)を同時に選択できるようにした減衰力調整式油圧緩衝器では、伸び側および縮み側で2系統の遮断弁が必要となり、スペース上および油圧回路の複雑化の問題を生じる。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、減衰力調整弁の弁体が固着した場合に、弁体を強制的に一端へ移動させることができる減衰力調整式油圧緩衝器を提供することを目的とする。
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の減衰力調整式油圧緩衝器は、油液が封入されたシリンダと、該シリンダに接続されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され該シリンダ内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が外部へ延出されたピストンロッドと、該ピストンロッドのストロークによって油液が流通する油液通路と、該油液通路に設けられ油液の流動を制御して減衰力を発生させるとともに弁体を操作し移動させることによって減衰力を調整可能とした減衰力調整弁と、前記ピストンロッドのストロークによって加圧された前記シリンダ内の圧力と前記リザーバ内の圧力との差圧によって前記減衰力調整弁の弁体を一端へ移動させる受圧部材と、前記ピストンロッドのストロークによって加圧された前記シリンダ内の圧力と前記リザーバ内の圧力との差圧を前記受圧部材に作用させる圧力通路と、外部からの通電によって前記圧力通路を開閉する開閉弁とを備えてなることを特徴とする。
【0010】
このように構成したことにより、通常は、開閉弁を閉じて受圧部材を固定し、弁体を移動させて減衰力を調整し、弁体が固着した場合には、開閉弁を開き、シリンダ室とリザーバとの差圧によって受圧部材を移動させて、弁体を強制的に一端へ移動させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
本発明の第1実施形態について図1および図2を参照して説明する。なお、本実施形態の減衰力調整式油圧緩衝器の油圧緩衝器本体を図2に示し、減衰力発生機構を図1に示す。
【0013】
図2に示すように、油圧緩衝器本体1は、油液が封入されたシリンダ2内にピストン3が摺動可能に嵌装されており、このピストン3によってシリンダ2内がシリンダ上室2aとシリンダ下室2bの2室に画成されている。ピストン3には、ピストンロッド4の一端が連結されており、ピストンロッド4は、シリンダ上室2aを通ってその他端側がシリンダ2の外部へ延出されている。シリンダ下室2bには、シリンダ2の底部に設けられたベースバルブ5を介して油液およびガスが封入されたリザーバ6が接続されている。
【0014】
ピストン3には、シリンダ上下室2a,2b間を連通させる油路7およびこの油路7のシリンダ下室2b側からシリンダ上室2a側への油液の流通のみを許容する逆止弁8が設けられている。また、ベースバルブ5には、シリンダ下室2bとリザーバ6とを連通させる油路9およびこの油路9のリザーバ6側からシリンダ下室2b側への油液の流通のみを許容する逆止弁10が設けられている。油圧緩衝器本体1には、シリンダ上室2aに接続する油路11、シリンダ下室2bに接続する油路12およびリザーバ6に接続する油路13を介して、図1に示す減衰力発生機構14が接続されている。
【0015】
図1に示すように、減衰力発生機構14は、略円筒状のケース15の一端部に、リテーナ16によって、比例ソレノイドアクチュエータ17(以下、アクチュエータ17という)が螺着され、他端部に電磁式開閉弁18(以下、開閉弁18という)が螺着されている。ケース15内は、2つのバルブ部材19,20によって3つの油室15a ,15b ,15c に区画されている。バルブ部材19,20は、油室15b ,15c 内に配置された環状の固定部材21,22とともに、アクチュエータ17に螺着された略円筒状のガイド部材23が挿通され、その先端部に、シリンダ部材24の一端部を螺着して、これらと一体的にケース15に固定されている。シリンダ部材24の他端部は、開閉弁18の先端部に嵌合されている。そして、3つの油室15a ,15b ,15c は、それぞれケース15の側壁に設けられた接続孔25,26,27を介して、油路11,12,13に接続されている。
【0016】
バルブ部材19,20には、それぞれ油室15a ,15b 間、油室15b ,15c 間を連通させる油路28,29が設けられている。バルブ部材19,20の油路28,29の外周側には、環状の弁座30,31が突設され、さらにその外周側に弁座30,31よりも突出高さが大きい環状の弁座32,33が突設されている。そして、内側の弁座30,31には、副ディスクバルブ34,35が着座されている。副ディスクバルブ34,35は、その内周部がバルブ部材19,20に固定され、油路28,29の油室15a ,15b 側の油液の圧力を受けて外周部が撓んで開弁して、その開度に応じて減衰力を発生させるようになっている。また、副ディスクバルブ34,35の外周部には、油路28,29の流通を常時許容するオリフィス34a ,35a (切欠)が設けられている。
【0017】
固定部材21,22の外周部には、それぞれ略円筒状の可動部材36,37が摺動可能に嵌合されている。可動部材36,37は、一端部がフローティングディスク38,39を介してバルブ部材19,20の外側の弁座32,33に着座し、一端部の内側に形成されたフランジ部に、内周部がバルブ部材19,20側に固定され複数積層された円板状の板ばね40,41の外周部が液密的に当接されて、閉弁方向すなわち弁座32,33側へ付勢されている。固定部材21,22、可動部材36,37および板ばね40,41によって、パイロット室42,43が形成されている。板ばね40,41の外周部には、油路28,29とパイロット室42,43とを連通させる固定オリフィス40a ,41a (切欠)が設けられている。
【0018】
そして、弁座32、フローティングディスク38、固定部材21、可動部材36、板ばね40およびパイロット室42によって伸び側パイロット型減衰弁A1(以下、伸び側減衰弁A1という)が構成されており、伸び側減衰弁A1は、油路28側からの油液の圧力を受けて開弁して、その開度に応じた減衰力を発生させ、パイロット室42の内圧を閉弁方向に作用するパイロット圧力としてその開弁圧力を調整するようになっている。また、弁座33、フローティングディスク39、固定部材22、可動部材37、板ばね41およびパイロット室43によって縮み側パイロット型減衰弁A2(以下、縮み側減衰弁A2という)が構成されており、縮み側減衰弁A2は、油路29側からの油液の圧力を受けて開弁して、その開度に応じた減衰力を発生させ、パイロット室43の内圧を閉弁方向に作用するパイロット圧力としてその開弁圧力を調整するようになっている。なお、副ディスクバルブ34,35の開弁圧力は、それぞれ、伸び側減衰弁A1および縮み側減衰弁A2の開弁圧力よりも充分低く設定されている。
【0019】
ガイド部材23の側壁には、パイロット室42,43にそれぞれ連通するポート44,45および油室15b ,15c にそれぞれ連通するポート46,47が設けられている。また、ガイド部材23内には、スプール48(弁体)が摺動可能に嵌装されている。スプール48の外周部には、ガイド部材23のポート44,46およびポート45,47のそれぞれに対向する2つの環状溝49,50が設けられている。環状溝49は、スプール48の軸方向位置に応じた流路面積でポート44,46間を連通させ、また、環状溝50は、スプール48の軸方向位置に応じた流路面積でポート45,47間を連通させ、かつ、伸び側のポート44,46間と縮み側のポート45,47間の流路面積が、一方が大のとき他方が小となり、一方が小のとき他方が大となるように配置されており、さらに、スプール48が図中右側のアクチュエータ17のケースに当接するフェイル位置(閉弁位置)まで移動したとき、ポート44,46間およびポート45,47間の連通を遮断するようになっている。
【0020】
上記の構成において、油路11、接続孔25、油室15a 、油路28、油室15b 、接続孔26、油路12によって、シリンダ上下室2a,2b間を連通させる伸び側主通路が形成されており、固定オリフィス40a 、パイロット室42、ポート44、環状溝49およびポート46によって、伸び側減衰弁A1をバイパスする伸び側副通路(油液通路)が形成されている。また、油路12、接続孔26、油室15b 、油路29、油室15c 、接続孔27および油路13によって、シリンダ下室2bとリザーバ6との間を連通させる縮み側主通路が形成されており、固定オリフィス41a 、パイロット室43、ポート45、環状溝50およびポート47によって、縮み側減衰弁A2をバイパスする縮み側副通路(油液通路)が形成されている。
【0021】
ガイド部材23内のシリンダ部材24側の端部には、摺動部材51が摺動可能に嵌装されており、摺動部材51に突設された当接部52がシリンダ部材24内に突出されている。摺動部材51とスプール48との間には、戻しばね53が介装されており、戻しばね53のばね力によって、摺動部材51は、その肩部がシリンダ部材24に当接して固定され、スプール48は、図中右側へ付勢されて、アクチュエータ29のプランジャ54に当接されている。そして、ガイド部材23のポート44,46とスプール48の環状溝49とで伸び側可変オリフィスB1(減衰力調整弁)が構成され、ガイド部材23のポート45,47と環状溝50とで縮み側可変オリフィスB2(減衰力調整弁)が構成されており、アクチュエータ29への通電電流に応じて、スプール48が戻しばね53のばね力に抗して移動して、伸び側可変オリフィスB1および縮み側可変オリフィスB2、すなわち、ポート44,46間およびポート45,47間の流路面積を同時に調整するようになっている。
【0022】
シリンダ部材24内には、フリーピストン55(受圧部材)が摺動可能に嵌装されており、このフリーピストン55によってシリンダ部材24内がガイド部材23側の油室24a と開閉弁18側の油室24b とに画成されている。油室24a は、リザーバ6側への圧力通路を構成する次の通路、すなわち、摺動部材51に設けられた油路56および油路57、スプール48に設けられた油路58並びにガイド部材23に設けられた油路59を介して油室15c に連通され、さらに、接続孔27および油路13を介してリザーバ6に連通されている。油室24b (減衰力調整弁の上流)は、シリンダ2側への圧力通路を構成する次の通路、すなわち、開閉弁18のポート60、弁室61およびポート62を介して油室15a に連通され、さらに、接続孔25および油路11を介してシリンダ上室2aに連通されている。また、フリーピストン55には、油室24a ,24b 間を連通させるオリフィス通路63(油路56に対して流路面積が充分小さく、1/3程度となっている)が設けられている。そして、フリーピストン55は、摺動部材51の当接部52に当接しており、ガイド部材23側に移動したとき、摺動部材51を押圧してスプール48に当接させ、スプール48を前述のフェイル位置まで移動させるようになっている。
【0023】
開閉弁18は、弁室61内にポート60を開閉するポペット64が設けられており、コイル65への通電によって、ポペット64に連結されたアーマチュア66を移動させてポート60,62間を連通、遮断するものであり、ポペット64は、通常、戻しばね67のばね力によってポート60を開いており、コイル65への通電によってポート60を閉じるようになっている。
【0024】
以上のように構成した本実施形態の作用について次に説明する。
【0025】
通常(正常時)は、開閉弁18のコイル65に通電してポート60を閉じる。この状態では、フリーピストン55のオリフィス通路63によって互いに連通された油室24a と油室24b とは同圧力(リザーバ6側の圧力)となるため、フリーピストン55には推力が生じない。よって、フリーピストン55は、戻しばね53のばね力によって摺動部材51に押圧されて開閉弁18側に移動し、摺動部材51は、その肩部がシリンダ部材24に当接して固定され、戻しばね53によってスプール48に所定の初期荷重が付与される。
【0026】
そして、ピストンロッド4の伸び行程時には、ピストン3の移動にともない、ピストン3の逆止弁8が閉じ、シリンダ上室2a内の油液が加圧されて、伸び側主通路(油路11、接続孔25、油室15a 、油路28、油室15b 、接続孔26、油路12)および伸び側副通路(固定オリフィス40a 、パイロット室42、ポート44、環状溝49およびポート46)を通ってシリンダ下室2bへ流れる。また、ピストンロッド4がシリンダ2内から退出した分の油液がリザーバ6から逆止弁10を開いてシリンダ下室2bへ流れる。
【0027】
ピストン速度が小さく、伸び側減衰弁A1の開弁前は、油液が伸び側副通路を通って伸び側減衰弁A1をバイパスすることにより、副ディスクバルブ34、オリフィス34a 、固定オリフィス40a および伸び側可変オリフィスB1によって減衰力が発生する。このとき、副ディスクバルブ34の開弁前は、オリフィス34a によってオリフィス特性(減衰力がピストン速度の2乗にほぼ比例する)の減衰力が発生し、副ディスクバルブ34の開弁後は、その開度に応じてバルブ特性(減衰力がピストン速度にほぼ比例する)の減衰力が発生することにより、ピストン速度の低速域において適切な減衰力を得ることができる。
【0028】
ピストン速度が大きくなり、シリンダ上室2a側の圧力が上昇して伸び側減衰弁A1が開弁すると、その開度に応じて減衰力が発生する。そして、伸び側可変オリフィスB1の流量面積が小さいほど、圧力損失が大きく、その上流側のパイロット室42内のパイロット圧力が高くなり、伸び側減衰弁A1の開弁圧力が高くなる。よって、アクチュエータ29への通電電流によって、伸び側可変オリフィスB1の流路面積を調整することにより、直接オリフィス特性を調整するとともに、伸び側減衰弁A1のパイロット圧力を変化させてバルブ特性を調整することができ、減衰力特性の調整範囲を広くすることができる。
【0029】
ピストンロッド4の縮み行程時には、ピストン3の移動にともない、ピストン3の逆止弁8が開いてシリンダ下室2bの油液が油路7を通ってシリンダ上室2aに直接流入することによってシリンダ上下室2a,2bがほぼ同圧力となるので、減衰力発生機構14の接続孔25,26間では油液の流れが生じない。一方、ピストンロッド4のシリンダ2内への侵入によってベースバルブ5の逆止弁10が閉じ、ピストンロッド4がシリンダ2内に侵入した分の油液が加圧されて、シリンダ下室2bから縮み側主通路(油路12、接続孔26、油室15b 、油路29、油室15c 、接続孔27および油路13)および縮み側副通路(固定オリフィス41a 、パイロット室43、ポート45、環状溝50およびポート47)を通ってリザーバ6へ流れる。
【0030】
ピストン速度が小さく、縮み側減衰弁A2の開弁前は、油液が縮み側副通路を通って縮み側減衰弁A2をバイパスすることにより、副ディスクバルブ35、オリフィス35a 、固定オリフィス41a および縮み側可変オリフィスB2によって減衰力が発生する。このとき、副ディスクバルブ35の開弁前は、オリフィス35a によってオリフィス特性の減衰力が発生し、副ディスクバルブ35の開弁後は、その開度に応じてバルブ特性の減衰力が発生することにより、ピストン速度の低速域において適切な減衰力を得ることができる。
【0031】
ピストン速度が大きくなり、シリンダ2側の圧力が上昇して縮み側減衰弁A2が開弁すると、その開度に応じて減衰力が発生する。そして、縮み側可変オリフィスB2の流量面積が小さいほど、圧力損失が大きく、その上流側のパイロット室43内のパイロット圧力が高くなり、縮み側減衰弁A2の開弁圧力が高くなる。よって、アクチュエータ29への通電電流によって縮み側可変オリフィスB2の流路面積を調整することにより、直接オリフィス特性を調整するとともに、縮み側減衰弁A2のパイロット圧力を変化させてバルブ特性を調整することができ、減衰力特性の調整範囲を広くすることができる。
【0032】
このように、アクチュエータ29への通電電流に応じて、スプール48を移動させることよって、伸び側可変オリフィスB1および縮み側可変オリフィスB2の流路面積をそれぞれ変化させることにより、伸び側と縮み側とでそれぞれ減衰力特性を調整することができる。このとき、伸び側可変オリフィスB1と縮み側可変オリフィスB2の流路面積が、一方が大のとき他方が小となり、一方が小のとき他方が大となるように各ポート44,45,46,47およびスプール48の環状溝49,50が配置されているので、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性の組合せ(例えば、伸び側がハードで縮み側がソフトまたは伸び側がソフトで縮み側がハードの組合せ)を同時に選択することができる。
【0033】
また、スプール48の摺動部に異物が詰ってスプール48が固着される等のフェイル発生時には、開閉弁18のコイル65への通電を停止する。なお、フェイルの発生は、▲1▼アクチュエータ17のプランジャ54の変位を検出する、▲2▼アクチュエータ17のコイルのインダクタンス変化を検出する、▲3▼アクチュエータ17のコイルの抵抗変化(電流変化)を検出する、または、▲4▼減衰力の変化を検出する等によって検知することができる。
【0034】
この状態では、開閉弁18のポート60,62および弁室61を介して油室24b と油室15a とが連通されるので、ピストンロッド4のストロークにともなうピストン3の移動によって加圧されたシリンダ上下室2a,2bの高圧の油液が油室24b 内に導入される。一方、油室24a は、比較的低圧のリザーバ6側の圧力となっている(油室24a ,24b 間は、オリフィス通路63によって連通されているが、その通路面積がリザーバ6側への油路に対して充分小さいため、油室24a 内の圧力はほぼリザーバ6と同圧力となる)。このため、油室24a ,24b 間の差圧によって、フリーピストン55がガイド部材23側へ移動する。これにより、フリーピストン55が摺動部材51を押圧してスプール48に当接させ、摺動部材51がスプール48を押圧してフェイル位置まで強制的に移動させて、伸び側および縮み側可変オリフィスB1,B2を閉じる。このようにして、伸び側および縮み側の減衰力特性をハード側へ切り換えることができ、車両の操縦安定性を確保することができる。
【0035】
ここで、図1に基づき、正常時におけるアクチュエータ17によるスプール48の移動領域αと、フェイル発生時における開閉弁18によるスプール48の移動領域βについて説明する。
【0036】
まず、領域αについて説明すると、図1の状態は、伸び側可変オリフィスB1が完全に閉じられた状態(全閉)、および、縮み側可変オリフィスB2が最も開けられた状態(全開)を示し、このとき、減衰力は伸び側ハード/縮み側ソフトを呈する値を示す。この状態からアクチュエータ17によってスプール48を駆動することにより、αの領域内でスプール48は、図中左方に移動して伸び側可変オリフィスB1は徐々に開かれ、一方、縮み側可変オリフィスB2は徐々に閉じられてが減衰力が調整(変更)される。そして、スプール48がαの領域内で図中最左方(スプール48の左端側が摺動部材51の右端側に当接する位置)まで移動したときの減衰力は、伸び側可変オリフィスB1が最も開けられた状態(全開)、また、縮み側可変オリフィスB2が完全に閉じられた状態(全閉)となるので、伸び側ソフト/縮み側ハードを呈する値になる。
【0037】
次に、移動領域βについて説明すると、例えば、図1の状態でフェイルが発生した場合、開閉弁18の作動によりフリーピストン55が移動し、摺動部材51を介してスプール48は図中右方に強制的に移動される。そしてスプール48がβの領域分移動(図中最右方で移動)すると、伸び側可変オリフィスB1は完全に閉じられた状態(全閉)が維持され、一方、縮み側可変オリフィスB2も完全に閉じられた状態(全閉)となり、その結果、減衰力は伸び側/縮み側共にハードを呈する値になる。
【0038】
また、スプール48が図中最左方(減衰力が伸び側ソフト/縮み側ハードを呈する値にあるとき)にある状態でフェイルが発生した場合について述べると、上記と同様に開閉弁18の作動によりスプール48は図中右方に強制的に移動させられ(α+βの領域分移動)、減衰力は伸び側/縮み側共にハードを呈する値になる。
【0039】
このとき、フリーピストン55には、ピストンロッド4のストロークによってシリンダ2内で発生する大きな変動圧力が作用するため、スプール48には、大きな衝撃荷重が繰り返し作用することになり、スプール48が金属片の噛み込み等によって強固に固着されている場合でも、フェイル位置まで確実に強制的に移動させることができる。また、フリーピストン55によってスプール48を強制的に移動させることにより、スプール48の固着を解消できる可能性が高く、開閉弁18のコイル65への通電を停止した後、通常作動状態に復帰させてスプール48の作動を確認することにより、軽微なスプール48の固着によるフェイルから減衰力制御を復帰することができる。さらに、1つの開閉弁18によって伸び側および縮み側の減衰力特性をハード側に切り換えるようにしたので、油圧回路が複雑になることもなく、油圧緩衝器の小型化を図ることができる。
【0040】
なお、フリーピストン55のオリフィス通路63の流路面積を充分小さくして、油室24b から油室24a へ伝達される圧力を小さくすることにより、油室24a ,24b 間の差圧を維持しやすくなるので、開閉弁18のポート60の流路面積を小さくすることができ、ポペット64の駆動力を低減して開閉弁18を小型化および省電力化することができる。また、フェイル発生時、すなわち、開閉弁18の開弁時に、シリンダ上下室2a,2b側からオリフィス通路63を介してリザーバ6側へ流れる油液の流量を絞って、低ピストン速度域での減衰力の低下を防止することができる。
【0041】
次に、本発明の第2実施形態について、図3を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、減衰力発生機構の受圧部材の構造が異なる以外は、概略同様の構成であるから、上記第1実施形態のものと同様の部分には同一の番号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明する。
【0042】
図3に示すように、第2実施形態に係る減衰力発生機構68では、ガイド部材23の先端部にケース69の一端側が螺着されており、ケース69の他端側には、開閉弁18の先端部が嵌合されている。ケース69の内部には、リテーナ70およびスペーサ71によって可撓性のディスクプレート72(受圧部材)が取付けられており、このディスクプレート72によって、ケース69の内部がガイド部材23内に連通する油室69a と開閉弁18のポート60にスペーサ71の油路71a を介して連通する油室69b とに画成されている。ディスクプレート72には、油室69a と油室69b とを互いに連通させるオリフィス73が設けられている。そして、戻しばね53のばね力によって肩部がケース69に当接して固定された摺動部材51の当接部52の先端がディスクプレート72に当接している。
【0043】
このように構成したことにより、開閉弁18の閉弁時(通常時)には、ディスクプレート72のオリフィス73によって互いに連通された油室69a と油室69b とは、第1実施形態のものと同様、同圧力(リザーバ6側の圧力)となるため、ディスクプレート72には推力が生じない。よって、ディスクプレート72は、初期位置にあり、摺動部材51は、その肩部がケース69に当接して固定され、戻しばね53によって、スプール48に所定の初期荷重が付与される。
【0044】
また、開閉弁18の開弁時(フェイル発生時)には、第1実施形態のものと同様に、ピストンロッド4のストロークにともなうピストン3の移動によって加圧されたシリンダ上下室2a,2bの高圧の油液が油室69b 内に導入され、一方、油室69a は、比較的低圧のリザーバ6側の圧力となっている。このため、油室69a ,69b 間の圧力差によって、ディスクプレート72がガイド部材23側に撓んで摺動部材51を押圧してスプール48に当接させ、摺動部材51がスプール48を押圧してフェイル位置まで強制的に移動させて、伸び側および縮み側可変オリフィスB1,B2を閉じる。
【0045】
これにより、上記第1実施形態のものと同様の作用、効果を奏することができる。さらに、第2実施形態のものでは、ディスクプレート72(受圧部材)に摺動部がなく、構造が簡単であるから、製造コスト低減および油圧緩衝器の小型化を図ることができる。
【0046】
なお、上記第1および第2実施形態では、受圧部材の圧力通路を開閉する開閉弁としてポペット64を用いた電磁式開閉弁18を使用したものを示したが、本発明は、これに限らず、例えば、開閉弁として回転板(シャッタ)を用い、この回転板をモータ等のアクチュエータで駆動する、いわゆるロータリシャッタによって受圧部材の圧力通路を開閉するようにしてもよい。
【0047】
また、上記第1および第2実施形態では、スプールの移動によってオリフィス特性およびバルブ特性を同時に調整することができ、また、伸び側と縮み側とで大小異なる種類の減衰力特性を選択することができる減衰力調整式油圧緩衝器に本発明を適用した場合について説明しているが、これに限らず、本発明は、減衰力調整弁の弁体を移動させることによって減衰力を調整するものであれば、この他の形式の減衰力調整式油圧緩衝器にも同様に適用することができる。
【0048】
さらに、上記第1および第2実施形態では、ソフト側の減衰力をごく小さく設定しているいわゆるセミアクティブサスペンションに適用し、ソフト側でスプールが固着した状態になるのを防止し、スプールを一端に強制移動させてハード側に減衰力を固定してフェイルセーフを達成するものを示したが、本発明はこれに限らず、例えば、減衰力が通常使用領域でソフト(ミディアム)側に設定され、制動時および加速時において減衰力をハード側に調整し、車体の姿勢変化(ノーズダイブ、スクウォット)を抑制するものにおいては、ハード側でスプールが固着した場合、乗り心地の悪化を招くため、ソフト(ミディアム)側に減衰力を固定するようにフェイルセーフを達成するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の減衰力調整式油圧緩衝器によれば、通常は、開閉弁を閉じて受圧部材を固定し、弁体を移動させることにより、減衰力を調整することができ、弁体が固着した場合には、開閉弁を開き、シリンダ室とリザーバとの差圧によって受圧部材を移動させて、弁体を強制的に一端へ移動させることにより、減衰力特性を切り換えることができ、車両の操縦安定性、乗り心地を確保してフェイルセーフを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器の油圧緩衝器本体を示す油圧回路図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機構の縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る減衰力調整式油圧緩衝器の減衰力発生機構の縦断面図である。
【符号の説明】
2 シリンダ
2a シリンダ上室
2b シリンダ下室
3 ピストン
4 ピストンロッド
6 リザーバ
18 電磁式開閉弁(開閉弁)
48 スプール(弁体)
55 フリーピストン(受圧部材)
56,57,58,59 油路(圧力通路)
60,62 ポート(圧力通路)
61 弁室(圧力通路)
72 ディスクプレート(受圧部材)
B1 伸び側可変オリフィス(減衰力調整弁)
B2 縮み側可変オリフィス(減衰力調整弁)
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a damping force adjusting type hydraulic shock absorber mounted on a suspension device of a vehicle such as an automobile.
[0002]
The hydraulic shock absorber mounted on the suspension system of a vehicle such as an automobile has a damping force adjustment type that allows the damping force to be adjusted appropriately in order to improve ride comfort and handling stability according to road surface conditions, driving conditions, etc. There is a hydraulic shock absorber.
[0003]
In general, a damping force adjusting type hydraulic shock absorber is slidably fitted with a piston connected to a piston rod in a cylinder filled with an oil liquid so as to slidably define the inside of the cylinder in two chambers. A main oil liquid passage and a bypass passage for communicating the two chambers are provided, a damping force generating mechanism including an orifice and a disk valve is provided in the main oil liquid passage, and a damping force adjusting valve for adjusting the passage area is provided in the bypass passage Is provided. A reservoir that compensates for a change in volume in the cylinder accompanying expansion and contraction of the piston rod by compression and expansion of gas is connected to one chamber in the cylinder via a base valve.
[0004]
Then, the damping force adjustment valve is operated by a solenoid actuator or the like, the bypass passage is opened, the damping force is reduced by reducing the oil flow resistance between the two chambers in the cylinder, and the bypass passage is closed. The damping force can be increased by increasing the flow resistance between the two chambers. Thus, the damping force characteristic can be adjusted as appropriate by opening and closing the damping force adjustment valve.
[0005]
Some damping force adjusting hydraulic shock absorbers use a spool valve to adjust the flow rate of the bypass passage as a damping force adjusting valve. In general, spool valves are manufactured with high precision to prevent leakage of oil and so on, and therefore are sensitive to contamination of the oil, and foreign matter such as wear powder mixed in the oil is slid. There is a risk that the spool may stick to the moving part. When the spool is fixed, the damping force characteristic is fixed at the fixing position of the spool. At this time, when the damping force characteristic is fixed on the soft side, it becomes difficult to ensure steering stability. In addition, suspension control devices that automatically adjust the damping force in real time according to the running state of the vehicle to improve steering stability and ride comfort generally set the damping force on the soft side small. In particular, the fact that the damping force characteristic is fixed on the soft side is a problem in ensuring steering stability.
[0006]
Therefore, conventionally, a separate shut-off valve (fail-safe valve) that shuts off the bypass passage is provided, and when the spool is fixed, the shut-off valve is closed and the bypass passage is closed to fix the damping force characteristic to the hard side. Therefore, the steering stability is ensured and fail-safe is achieved.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional bypass passage provided with a shut-off valve has the following problems. Even if the spool valve is slightly fixed, once it is judged as a failure and the shut-off valve is closed and the damping force characteristic is fixed to the hard side, no opportunity to return is given thereafter. In particular, in the above suspension control device, if the damping force characteristic is fixed, the running performance is extremely limited, which is a problem. In addition, as a suitable device for the suspension control device, there are independent oil passages and damping force adjusting mechanisms on the extension side and the contraction side, and combinations of damping force characteristics of different sizes on the extension side and the contraction side ( For example, a damping force adjustment type hydraulic shock absorber that allows the expansion side to be hard and the contraction side to be soft, or the extension side to be soft and the contraction side to be hard) simultaneously requires two shutoff valves on the extension side and the contraction side. Poses space and hydraulic circuit complications.
[0008]
The present invention has been made in view of the above points. A damping force adjusting hydraulic shock absorber capable of forcibly moving the valve body to one end when the valve body of the damping force adjusting valve is fixed is provided. The purpose is to provide.
[0009]
In order to solve the above-mentioned problems, a damping force adjusting type hydraulic shock absorber according to the present invention is provided with a cylinder filled with oil, a reservoir connected to the cylinder, and a slidably fitted in the cylinder. A piston that defines two cylinder chambers in the cylinder; a piston rod having one end connected to the piston and the other end extending to the outside; and an oil passage through which oil flows through the stroke of the piston rod; A damping force adjusting valve that is provided in the fluid passage and that generates a damping force by controlling the flow of the fluid and adjusts the damping force by operating and moving the valve body; and a stroke of the piston rod A pressure receiving member that moves the valve body of the damping force adjusting valve to one end by a pressure difference between the pressurized pressure in the cylinder and the pressure in the reservoir; and a stroke of the piston rod A pressure passage for applying a differential pressure between the pressure in the pressure within the reservoir of pressurized in the cylinder to the pressure receiving member I, The power supply from outside And an opening / closing valve for opening and closing the pressure passage.
[0010]
With this configuration, normally, the on-off valve is closed to fix the pressure receiving member, the valve body is moved to adjust the damping force, and when the valve body is fixed, the on-off valve is opened and the cylinder chamber is opened. The pressure receiving member is moved by the pressure difference between the reservoir and the reservoir, and the valve body is forcibly moved to one end.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0012]
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 2. In addition, the hydraulic shock absorber main body of the damping force adjusting type hydraulic shock absorber according to the present embodiment is shown in FIG. 2, and the damping force generating mechanism is shown in FIG.
[0013]
As shown in FIG. 2, the hydraulic shock absorber main body 1 has a piston 3 slidably fitted in a cylinder 2 in which oil is sealed, and the piston 2 is connected to a cylinder upper chamber 2a. It is defined in two chambers, a cylinder lower chamber 2b. One end of a piston rod 4 is connected to the piston 3, and the other end of the piston rod 4 extends to the outside of the cylinder 2 through the cylinder upper chamber 2 a. A reservoir 6 filled with oil and gas is connected to the cylinder lower chamber 2b through a base valve 5 provided at the bottom of the cylinder 2.
[0014]
The piston 3 has an oil passage 7 for communicating between the cylinder upper and lower chambers 2a and 2b, and a check valve 8 that allows only fluid to flow from the cylinder lower chamber 2b side of the oil passage 7 to the cylinder upper chamber 2a side. Is provided. The base valve 5 includes an oil passage 9 that allows the cylinder lower chamber 2b and the reservoir 6 to communicate with each other, and a check valve that allows only fluid to flow from the reservoir 6 side of the oil passage 9 to the cylinder lower chamber 2b. 10 is provided. The hydraulic shock absorber main body 1 has a damping force generating mechanism shown in FIG. 1 through an oil passage 11 connected to the cylinder upper chamber 2a, an oil passage 12 connected to the cylinder lower chamber 2b, and an oil passage 13 connected to the reservoir 6. 14 is connected.
[0015]
As shown in FIG. 1, the damping force generation mechanism 14 has a proportional solenoid actuator 17 (hereinafter referred to as actuator 17) screwed to one end of a substantially cylindrical case 15 by a retainer 16, and electromagnetically connected to the other end. A type on-off valve 18 (hereinafter referred to as on-off valve 18) is screwed. The inside of the case 15 is divided into three oil chambers 15a, 15b, 15c by two valve members 19, 20. The valve members 19 and 20 have annular fixing members 21 and 22 arranged in the oil chambers 15b and 15c, and a substantially cylindrical guide member 23 screwed to the actuator 17, and are inserted into the cylinders at their tip portions. One end of the member 24 is screwed and fixed to the case 15 integrally therewith. The other end of the cylinder member 24 is fitted to the tip of the on-off valve 18. The three oil chambers 15a, 15b, and 15c are connected to the oil passages 11, 12, and 13 through connection holes 25, 26, and 27 provided in the side walls of the case 15, respectively.
[0016]
The valve members 19 and 20 are provided with oil passages 28 and 29 for communicating between the oil chambers 15a and 15b and between the oil chambers 15b and 15c, respectively. Annular valve seats 30 and 31 are provided on the outer peripheral side of the oil passages 28 and 29 of the valve members 19 and 20, and an annular valve seat having a larger protruding height than the valve seats 30 and 31 on the outer peripheral side thereof. 32 and 33 are projected. Sub disk valves 34 and 35 are seated on the inner valve seats 30 and 31. The secondary disk valves 34 and 35 have their inner peripheral parts fixed to the valve members 19 and 20, and the outer peripheral parts bend and open due to the pressure of the oil on the oil chambers 15a and 15b side of the oil passages 28 and 29. Thus, a damping force is generated according to the opening degree. In addition, orifices 34a and 35a (notches) that always allow the passage of the oil passages 28 and 29 are provided on the outer peripheral portions of the sub disk valves 34 and 35.
[0017]
The substantially cylindrical movable members 36 and 37 are slidably fitted on the outer peripheral portions of the fixed members 21 and 22, respectively. The movable members 36, 37 are seated on the valve seats 32, 33 on the outer side of the valve members 19, 20 via the floating disks 38, 39 at one end, and on the flange portion formed on the inner side of the one end. Is fixed to the valve members 19 and 20 side, and the outer peripheral portions of the disc-shaped leaf springs 40 and 41 stacked in a liquid-tight manner are in fluid-tight contact with each other and are urged toward the valve closing direction, that is, the valve seats 32 and 33 side. ing. Pilot chambers 42 and 43 are formed by the fixed members 21 and 22, the movable members 36 and 37, and the leaf springs 40 and 41. Fixed orifices 40a and 41a (notches) for communicating the oil passages 28 and 29 and the pilot chambers 42 and 43 are provided on the outer peripheral portions of the leaf springs 40 and 41.
[0018]
An extension side pilot type damping valve A is constituted by the valve seat 32, the floating disk 38, the fixed member 21, the movable member 36, the leaf spring 40 and the pilot chamber 42. 1 (Hereinafter, extension side damping valve A 1 And the expansion side damping valve A 1 Is opened by receiving the pressure of the oil liquid from the oil passage 28 side, generates a damping force corresponding to the opening degree, and the internal pressure of the pilot chamber 42 is opened as a pilot pressure acting in the valve closing direction. The pressure is adjusted. Further, the compression side pilot-type damping valve A is constituted by the valve seat 33, the floating disk 39, the fixed member 22, the movable member 37, the leaf spring 41 and the pilot chamber 43. 2 (Hereinafter, compression side damping valve A 2 The compression side damping valve A 2 Receives the pressure of the oil liquid from the oil passage 29 side, generates a damping force according to the opening degree, and opens the valve as the pilot pressure that acts in the valve closing direction as the internal pressure of the pilot chamber 43 The pressure is adjusted. The opening pressures of the secondary disk valves 34 and 35 are respectively the expansion side damping valve A. 1 And compression side damping valve A 2 Is set sufficiently lower than the valve opening pressure.
[0019]
The side walls of the guide member 23 are provided with ports 44 and 45 communicating with the pilot chambers 42 and 43, and ports 46 and 47 communicating with the oil chambers 15b and 15c, respectively. A spool 48 (valve element) is slidably fitted in the guide member 23. Two annular grooves 49 and 50 facing the ports 44 and 46 and the ports 45 and 47 of the guide member 23 are provided on the outer periphery of the spool 48. The annular groove 49 communicates between the ports 44 and 46 with a flow passage area corresponding to the axial position of the spool 48, and the annular groove 50 has a flow passage area corresponding to the axial position of the spool 48 with the port 45, 47, and the flow area between the ports 44 and 46 on the expansion side and the ports 45 and 47 on the contraction side is small when one is large and the other is small when the other is small. Furthermore, when the spool 48 moves to the fail position (valve closing position) that contacts the case of the actuator 17 on the right side in the figure, the communication between the ports 44 and 46 and between the ports 45 and 47 is established. It is designed to shut off.
[0020]
In the above configuration, the oil passage 11, the connection hole 25, the oil chamber 15a, the oil passage 28, the oil chamber 15b, the connection hole 26, and the oil passage 12 form an extension-side main passage that communicates between the cylinder upper and lower chambers 2a, 2b. The expansion-side damping valve A is formed by a fixed orifice 40a, a pilot chamber 42, a port 44, an annular groove 49 and a port 46. 1 An extension side sub-passage (oil liquid passage) that bypasses is formed. Further, the oil passage 12, the connection hole 26, the oil chamber 15b, the oil passage 29, the oil chamber 15c, the connection hole 27, and the oil passage 13 form a contraction-side main passage that communicates between the cylinder lower chamber 2b and the reservoir 6. The compression side damping valve A is formed by the fixed orifice 41a, the pilot chamber 43, the port 45, the annular groove 50 and the port 47. 2 A shrinkage side sub-passage (oil fluid passage) is formed to bypass
[0021]
A sliding member 51 is slidably fitted to the end of the guide member 23 on the cylinder member 24 side, and a contact portion 52 protruding from the sliding member 51 protrudes into the cylinder member 24. Has been. A return spring 53 is interposed between the sliding member 51 and the spool 48, and the shoulder of the sliding member 51 is fixed to the cylinder member 24 by the spring force of the return spring 53. The spool 48 is urged to the right side in the drawing and is in contact with the plunger 54 of the actuator 29. The extension side variable orifice B is formed by the ports 44 and 46 of the guide member 23 and the annular groove 49 of the spool 48. 1 (Damping force adjusting valve) is configured, and the compression side variable orifice B is formed by the ports 45 and 47 of the guide member 23 and the annular groove 50. 2 (A damping force adjusting valve) is configured, and the spool 48 moves against the spring force of the return spring 53 in accordance with the energization current to the actuator 29, so that the extension side variable orifice B 1 And shrinkable variable orifice B 2 That is, the flow area between the ports 44 and 46 and between the ports 45 and 47 is adjusted simultaneously.
[0022]
In the cylinder member 24, a free piston 55 (pressure receiving member) is slidably fitted. The free piston 55 causes the cylinder member 24 to have an oil chamber 24a on the guide member 23 side and an oil on the on-off valve 18 side. The room 24b is defined. The oil chamber 24a is a next passage constituting a pressure passage toward the reservoir 6, that is, an oil passage 56 and an oil passage 57 provided in the sliding member 51, an oil passage 58 provided in the spool 48, and the guide member 23. The oil chamber 59 is communicated with the oil chamber 15 c through the oil passage 59, and is further communicated with the reservoir 6 through the connection hole 27 and the oil passage 13. The oil chamber 24b (upstream of the damping force adjusting valve) communicates with the oil chamber 15a through the next passage constituting the pressure passage toward the cylinder 2, that is, the port 60, the valve chamber 61 and the port 62 of the on-off valve 18. Further, it communicates with the cylinder upper chamber 2a through the connection hole 25 and the oil passage 11. Further, the free piston 55 is provided with an orifice passage 63 (the flow passage area is sufficiently small with respect to the oil passage 56 and is about 1/3) for communicating between the oil chambers 24a and 24b. The free piston 55 is in contact with the contact portion 52 of the sliding member 51. When the free piston 55 moves to the guide member 23 side, the free piston 55 presses the sliding member 51 to contact the spool 48, and the spool 48 is It is made to move to the fail position.
[0023]
The on-off valve 18 is provided with a poppet 64 that opens and closes the port 60 in the valve chamber 61, and when the coil 65 is energized, the armature 66 connected to the poppet 64 is moved to communicate between the ports 60 and 62. The poppet 64 normally opens the port 60 by the spring force of the return spring 67, and closes the port 60 by energizing the coil 65.
[0024]
The operation of the present embodiment configured as described above will be described next.
[0025]
Normally (normally), the coil 60 of the on-off valve 18 is energized and the port 60 is closed. In this state, the oil chamber 24a and the oil chamber 24b communicated with each other by the orifice passage 63 of the free piston 55 have the same pressure (pressure on the reservoir 6 side), so that no thrust is generated in the free piston 55. Therefore, the free piston 55 is pressed by the sliding member 51 by the spring force of the return spring 53 and moves to the on-off valve 18 side, and the sliding member 51 is fixed with its shoulder abutting against the cylinder member 24, A predetermined initial load is applied to the spool 48 by the return spring 53.
[0026]
During the extension stroke of the piston rod 4, the check valve 8 of the piston 3 is closed with the movement of the piston 3, and the hydraulic fluid in the cylinder upper chamber 2 a is pressurized, and the extension side main passage (oil passage 11, Through connection hole 25, oil chamber 15a, oil passage 28, oil chamber 15b, connection hole 26, oil passage 12) and extension side sub-passage (fixed orifice 40a, pilot chamber 42, port 44, annular groove 49 and port 46) Flows to the cylinder lower chamber 2b. In addition, the amount of oil that the piston rod 4 has withdrawn from the cylinder 2 flows from the reservoir 6 to the cylinder lower chamber 2b by opening the check valve 10.
[0027]
Piston speed is small, extension side damping valve A 1 Before the valve is opened, the oil liquid passes through the extension side sub-passage and the extension side damping valve A 1 By bypassing the secondary disk valve 34, the orifice 34a, the fixed orifice 40a and the expansion variable orifice B 1 Causes a damping force. At this time, before the opening of the secondary disk valve 34, a damping force having an orifice characteristic (a damping force is approximately proportional to the square of the piston speed) is generated by the orifice 34a. By generating a damping force having a valve characteristic (a damping force is approximately proportional to the piston speed) according to the opening, an appropriate damping force can be obtained in a low speed region of the piston speed.
[0028]
The piston speed increases, the pressure on the cylinder upper chamber 2a increases, and the expansion side damping valve A 1 When is opened, a damping force is generated according to the opening. And extension side variable orifice B 1 The smaller the flow area, the greater the pressure loss and the higher the pilot pressure in the pilot chamber 42 on the upstream side. 1 The valve opening pressure increases. Therefore, the expansion-side variable orifice B is determined by the energization current to the actuator 29. 1 The orifice characteristics can be adjusted directly by adjusting the flow area of the expansion side damping valve A. 1 The valve characteristic can be adjusted by changing the pilot pressure, and the adjustment range of the damping force characteristic can be widened.
[0029]
When the piston rod 4 is contracted, the check valve 8 of the piston 3 opens and the fluid in the cylinder lower chamber 2b flows directly through the oil passage 7 into the cylinder upper chamber 2a as the piston 3 moves. Since the upper and lower chambers 2a and 2b have substantially the same pressure, no fluid flows between the connection holes 25 and 26 of the damping force generation mechanism 14. On the other hand, when the piston rod 4 enters the cylinder 2, the check valve 10 of the base valve 5 is closed, and the oil liquid that has entered the cylinder 2 is pressurized and contracted from the cylinder lower chamber 2b. Side main passage (oil passage 12, connection hole 26, oil chamber 15b, oil passage 29, oil chamber 15c, connection hole 27 and oil passage 13) and contraction side auxiliary passage (fixed orifice 41a, pilot chamber 43, port 45, annular It flows into the reservoir 6 through the groove 50 and the port 47).
[0030]
Piston speed is small, compression side damping valve A 2 Before opening the valve, the oil liquid passes through the contraction side sub-passage and the contraction side damping valve A 2 By bypassing the secondary disk valve 35, the orifice 35a, the fixed orifice 41a and the contraction side variable orifice B 2 Causes a damping force. At this time, the orifice characteristic damping force is generated by the orifice 35a before the secondary disk valve 35 is opened, and the valve characteristic damping force is generated according to the opening degree after the secondary disk valve 35 is opened. Thus, an appropriate damping force can be obtained in the low speed region of the piston speed.
[0031]
The piston speed increases, the pressure on the cylinder 2 side increases, and the compression side damping valve A 2 When is opened, a damping force is generated according to the opening. And the contraction side variable orifice B 2 The smaller the flow area, the greater the pressure loss, the higher the pilot pressure in the pilot chamber 43 on the upstream side, and the compression side damping valve A 2 The valve opening pressure increases. Therefore, the contraction side variable orifice B by the energizing current to the actuator 29 2 The orifice characteristics can be adjusted directly by adjusting the flow passage area, and the compression side damping valve A 2 The valve characteristic can be adjusted by changing the pilot pressure, and the adjustment range of the damping force characteristic can be widened.
[0032]
Thus, by moving the spool 48 in accordance with the energization current to the actuator 29, the expansion side variable orifice B 1 And shrinkable variable orifice B 2 By respectively changing the flow path area, the damping force characteristics can be adjusted on the expansion side and the contraction side, respectively. At this time, expansion side variable orifice B 1 And shrinkable variable orifice B 2 The ports 44, 45, 46, 47 and the annular grooves 49, 50 of the spool 48 are arranged so that when one is large, the other is small, and when one is small, the other is large. Therefore, it is possible to simultaneously select a combination of types of damping force characteristics that are different in magnitude on the stretch side and the shrink side (for example, a combination of the stretch side being hard and the shrink side being soft, or the stretch side being soft and the shrink side being hard).
[0033]
Further, when a failure occurs such as when the foreign matter is clogged in the sliding portion of the spool 48 and the spool 48 is fixed, energization to the coil 65 of the on-off valve 18 is stopped. In addition, the occurrence of a failure is: (1) detecting the displacement of the plunger 54 of the actuator 17, (2) detecting the inductance change of the coil of the actuator 17, and (3) the resistance change (current change) of the coil of the actuator 17. It can be detected by detecting or (4) detecting a change in damping force.
[0034]
In this state, the oil chamber 24b and the oil chamber 15a are communicated with each other through the ports 60 and 62 of the on-off valve 18 and the valve chamber 61, so that the cylinder pressurized by the movement of the piston 3 accompanying the stroke of the piston rod 4 is used. The high-pressure fluids in the upper and lower chambers 2a and 2b are introduced into the oil chamber 24b. On the other hand, the oil chamber 24a has a relatively low pressure on the reservoir 6 side (the oil chambers 24a and 24b are connected by an orifice passage 63, but the passage area is an oil passage to the reservoir 6 side. The pressure in the oil chamber 24a is almost the same as that of the reservoir 6). For this reason, the free piston 55 moves to the guide member 23 side due to the differential pressure between the oil chambers 24a and 24b. As a result, the free piston 55 presses the sliding member 51 to contact the spool 48, and the sliding member 51 presses the spool 48 to forcibly move to the fail position, so that the expansion side and contraction side variable orifices B 1 , B 2 Close. In this way, the damping force characteristics on the expansion side and the contraction side can be switched to the hard side, and the steering stability of the vehicle can be ensured.
[0035]
Here, based on FIG. 1, the movement region α of the spool 48 by the actuator 17 in the normal state and the movement region β of the spool 48 by the on-off valve 18 at the time of the failure occurrence will be described.
[0036]
First, the region α will be described. The state of FIG. 1 Is completely closed (fully closed), and variable orifice B on the contraction side 2 Indicates the most opened state (fully open), and at this time, the damping force indicates a value that exhibits expansion side hard / contraction side soft. When the spool 48 is driven by the actuator 17 from this state, the spool 48 moves to the left in the region of α, and the extension side variable orifice B is moved. 1 Is gradually opened, while the shrinkable variable orifice B 2 Is gradually closed, but the damping force is adjusted (changed). The damping force when the spool 48 moves to the leftmost side in the figure (the position where the left end side of the spool 48 contacts the right end side of the sliding member 51) in the region of α is the expansion side variable orifice B. 1 Is the most open state (fully open), and the shrinkable variable orifice B 2 Is in a completely closed state (fully closed), so that it becomes a value exhibiting expansion side soft / contraction side hard.
[0037]
Next, the movement region β will be described. For example, when a failure occurs in the state of FIG. 1, the free piston 55 is moved by the operation of the on-off valve 18, and the spool 48 is moved to Is forcibly moved to. The spool 48 moves by the area of β (the rightmost side in the figure) Ma ), The expansion side variable orifice B 1 Is kept completely closed (fully closed), while the variable orifice B on the contraction side 2 Is also completely closed (fully closed), and as a result, the damping force becomes a value that exhibits hardness on both the expansion side and the contraction side.
[0038]
In the case where a failure occurs when the spool 48 is in the leftmost position in the drawing (when the damping force is at a value representing the expansion side soft / contraction side hard), the operation of the on-off valve 18 is similar to the above. As a result, the spool 48 is forcibly moved to the right in the drawing (moved by the region of α + β), and the damping force becomes a value that exhibits hardware on both the expansion side and the contraction side.
[0039]
At this time, since a large fluctuating pressure generated in the cylinder 2 due to the stroke of the piston rod 4 acts on the free piston 55, a large impact load acts repeatedly on the spool 48. Even when firmly fixed by biting or the like, it can be forcibly moved to the fail position. In addition, by forcibly moving the spool 48 by the free piston 55, there is a high possibility that the fixation of the spool 48 can be eliminated. By confirming the operation of the spool 48, the damping force control can be restored from the failure due to the slight adhesion of the spool 48. Further, since the damping force characteristics on the expansion side and the contraction side are switched to the hard side by one on-off valve 18, the hydraulic shock absorber can be reduced in size without complicating the hydraulic circuit.
[0040]
Note that the pressure difference between the oil chambers 24a and 24b can be easily maintained by sufficiently reducing the flow area of the orifice passage 63 of the free piston 55 and reducing the pressure transmitted from the oil chamber 24b to the oil chamber 24a. Therefore, the flow path area of the port 60 of the on-off valve 18 can be reduced, the driving force of the poppet 64 can be reduced, and the on-off valve 18 can be reduced in size and power consumption. Further, when a failure occurs, that is, when the on-off valve 18 is opened, the flow rate of oil flowing from the cylinder upper and lower chambers 2a, 2b through the orifice passage 63 to the reservoir 6 side is reduced to attenuate in the low piston speed range. It is possible to prevent a decrease in force.
[0041]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. The second embodiment is substantially the same as the first embodiment except that the structure of the pressure receiving member of the damping force generation mechanism is different from the first embodiment. Only the different parts will be described in detail with the same numbers.
[0042]
As shown in FIG. 3, in the damping force generation mechanism 68 according to the second embodiment, one end side of the case 69 is screwed to the distal end portion of the guide member 23, and the open / close valve 18 is connected to the other end side of the case 69. The tip of is fitted. A flexible disc plate 72 (pressure receiving member) is attached to the inside of the case 69 by a retainer 70 and a spacer 71, and the oil chamber in which the inside of the case 69 communicates with the guide member 23 by the disc plate 72. 69a and an oil chamber 69b communicating with the port 60 of the on-off valve 18 via the oil passage 71a of the spacer 71. The disc plate 72 is provided with an orifice 73 that allows the oil chamber 69a and the oil chamber 69b to communicate with each other. The tip of the abutting portion 52 of the sliding member 51 whose shoulder portion is in contact with and fixed to the case 69 by the spring force of the return spring 53 is in contact with the disc plate 72.
[0043]
With this configuration, when the on-off valve 18 is closed (normal time), the oil chamber 69a and the oil chamber 69b communicated with each other by the orifice 73 of the disc plate 72 are the same as those in the first embodiment. Similarly, since the pressure is the same (pressure on the reservoir 6 side), no thrust is generated on the disk plate 72. Therefore, the disk plate 72 is in the initial position, and the sliding member 51 is fixed with its shoulder abutting against the case 69, and a predetermined initial load is applied to the spool 48 by the return spring 53.
[0044]
When the on-off valve 18 is opened (when a failure occurs), the cylinder upper and lower chambers 2a, 2b pressurized by the movement of the piston 3 accompanying the stroke of the piston rod 4 are the same as in the first embodiment. High-pressure oil is introduced into the oil chamber 69b, while the oil chamber 69a is at a relatively low pressure on the reservoir 6 side. Therefore, due to the pressure difference between the oil chambers 69a and 69b, the disk plate 72 bends toward the guide member 23 and presses the sliding member 51 to contact the spool 48, and the sliding member 51 presses the spool 48. Forcibly move to the fail position and expand or contract variable orifice B 1 , B 2 Close.
[0045]
Thereby, the effect | action and effect similar to the thing of the said 1st Embodiment can be show | played. Further, in the second embodiment, the disk plate 72 (pressure receiving member) has no sliding portion and has a simple structure, so that the manufacturing cost can be reduced and the hydraulic shock absorber can be reduced in size.
[0046]
In the first and second embodiments, the electromagnetic on / off valve 18 using the poppet 64 is used as the on / off valve for opening and closing the pressure passage of the pressure receiving member. However, the present invention is not limited to this. For example, a rotary plate (shutter) may be used as an on-off valve, and the pressure passage of the pressure receiving member may be opened and closed by a so-called rotary shutter that is driven by an actuator such as a motor.
[0047]
In the first and second embodiments, the orifice characteristic and the valve characteristic can be adjusted simultaneously by the movement of the spool, and different types of damping force characteristics can be selected for the expansion side and the contraction side. Although the case where the present invention is applied to a damping force adjustment type hydraulic shock absorber that can be performed is described, the present invention is not limited to this, and the present invention adjusts the damping force by moving the valve body of the damping force adjustment valve. If present, the present invention can be similarly applied to other types of damping force adjusting hydraulic shock absorbers.
[0048]
Furthermore, in the first and second embodiments, the present invention is applied to a so-called semi-active suspension in which the damping force on the soft side is set to be extremely small, and the spool is prevented from being fixed on the soft side. However, the present invention is not limited to this, and for example, the damping force is set to the soft (medium) side in the normal use region. In the case of adjusting the damping force to the hard side during braking and acceleration and suppressing the change in the posture of the vehicle body (nose dive, squat), if the spool is fixed on the hard side, the ride comfort will be deteriorated. You may make it achieve fail safe so that damping force may be fixed to the soft (medium) side.
[0049]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the damping force adjusting hydraulic shock absorber of the present invention, it is usually possible to adjust the damping force by closing the on-off valve, fixing the pressure receiving member, and moving the valve body. If the valve body is fixed, the on-off valve is opened, the pressure receiving member is moved by the differential pressure between the cylinder chamber and the reservoir, and the valve body is forcibly moved to one end, thereby switching the damping force characteristics. Therefore, it is possible to secure the steering stability and ride comfort of the vehicle and achieve fail-safe.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a hydraulic circuit diagram showing a hydraulic shock absorber body of a damping force adjusting hydraulic shock absorber according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a damping force generating mechanism of the damping force adjusting hydraulic shock absorber according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of a damping force generating mechanism of a damping force adjusting hydraulic shock absorber according to a second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
2 cylinders
2a Cylinder upper chamber
2b Cylinder lower chamber
3 Piston
4 Piston rod
6 Reservoir
18 Solenoid open / close valve (open / close valve)
48 Spool (valve)
55 Free piston (pressure receiving member)
56,57,58,59 Oil passage (pressure passage)
60,62 ports (pressure passage)
61 Valve chamber (pressure passage)
72 Disc plate (pressure receiving member)
B 1 Extension side variable orifice (damping force adjustment valve)
B 2 Contraction-side variable orifice (damping force adjustment valve)

Claims (1)

油液が封入されたシリンダと、該シリンダに接続されたリザーバと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され該シリンダ内を2つのシリンダ室に画成するピストンと、一端が該ピストンに連結され他端が外部へ延出されたピストンロッドと、該ピストンロッドのストロークによって油液が流通する油液通路と、該油液通路に設けられ油液の流動を制御して減衰力を発生させるとともに弁体を操作し移動させることによって減衰力を調整可能とした減衰力調整弁と、前記ピストンロッドのストロークによって加圧された前記シリンダ内の圧力と前記リザーバ内の圧力との差圧によって前記減衰力調整弁の弁体を一端へ移動させる受圧部材と、前記ピストンロッドのストロークによって加圧された前記シリンダ内の圧力と前記リザーバ内の圧力との差圧を前記受圧部材に作用させる圧力通路と、外部からの通電によって前記圧力通路を開閉する開閉弁とを備えてなることを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。A cylinder filled with oil, a reservoir connected to the cylinder, a piston slidably fitted in the cylinder and defining two cylinder chambers in the cylinder, and one end connected to the piston The other end of the piston rod extends to the outside, the fluid passage through which the fluid flows by the stroke of the piston rod, and the flow of the fluid provided in the fluid passage is controlled to generate a damping force. And a damping force adjusting valve capable of adjusting the damping force by operating and moving the valve body, and the differential pressure between the pressure in the cylinder pressurized by the stroke of the piston rod and the pressure in the reservoir. A pressure receiving member that moves the valve body of the damping force adjusting valve to one end; a pressure in the cylinder that is pressurized by a stroke of the piston rod; and a pressure in the reservoir A pressure passage for applying a pressure to the pressure receiving member, damping force adjustable hydraulic shock absorber, characterized by comprising a closing valve for opening and closing said pressure passage through energization from the outside.
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