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JP3931938B2 - リラクタンスモータ - Google Patents

リラクタンスモータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気調和機や自動車等に用いる電動機のリラクタンスモータに係り、特に詳しくは、回転子の機構に特徴を有するリラクタンスモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このリラクタンスモータは、例えば図9および図10に示す構成のものがある。
【0003】
図9および図10において、回転磁界を発生する固定子1の内側には、リラクタンストルクを発生するために、断面バスタブ曲線状に折り曲げた磁性鋼板を複数枚積層した磁性鋼板部2を当該極数分だけ多角形柱のボス部3にネジ4で固定してなる回転子5が配置される。この磁性鋼板2は、バスタブ断面形状の底部を中心孔(シャフト用)6に向けて形成されており、固定子1の回転磁界による磁気を回転子5内で変えることにより、リラクタンスを不均一化として突極部を形成する。
【0004】
具体的には、d軸とq軸リラクタンスXd,Xqの比(Xd/Xq;突極比)に応じてリラクタンストルクが発生し、いわゆる回転子5に回転力が発生する。
この場合、固定子1によって発生する回転磁界による一方(q軸)の磁気の通路に磁性鋼板部2がほぼ直角に介在し、他方(d軸)の磁気の通路に磁性鋼板部2が沿って介在する。このd軸の磁気が磁性鋼板部2を通って突極部を形成し、リラクタンスの比(Xd/Xq)が大きくなる。
【0005】
ところで、リラクタンスモータとしてはリラクタンスの比(突極比)が大きく、つまり発生トルクが大きい方がよい。そのために、種々構成の回転子が提案されているが、図9および図10に示すアキシャルラミネート形が突極比を大きくとれるということが知られており、現状においては、アキシャルラミネート形の回転子が極めて現実的であるということができる。
【0006】
なお、図9および図10において、回転子5に4層構造の磁性鋼板部2を形成した場合について説明しているが、2層以上の多層構造の場合であっても同様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記リラクタンスモータにおいては、磁性鋼板を折り曲げて積層し、この積層した磁性鋼板部2を多角形柱のボス部3にネジ4で止めるが、そのボス部3の加工には手間がかかるため、加工コストが高価になってしまうという欠点がある。
【0008】
また、磁性鋼板を重ねた磁性鋼板部2の外径寸法にバラツキが生じ、特に突極部となる磁性鋼板部2の両端部が不揃いとなることにより、モータ性能にバラツクが生じてしまい、モータ製造の歩留まりが悪くし、結果、製造コストが高くなってしまうという欠点がある。
【0009】
さらに、磁性鋼板部2を構成する各磁性鋼板は1枚板であることから、固定子1からの磁束に対して発生する渦電流損が大きく、これにより突極比が低下するという問題点もある。
【0010】
この発明は前記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、回転子の加工コストの低減を図るとともに、モータの性能向上を図り、しかも、渦電流損を抑えて突極比の低下を抑えることにより、リラクタンストルクの向上を図ることができるようにしたリラクタンスモータを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、該機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は、所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、該磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、該複数の磁性鋼板部を所定間隔に前記機構部に埋め込んでなることを特徴としている。
【0012】
前記回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部を所定間隔で前記孔に埋め込むと好ましい。
【0013】
この発明は回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、該機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、該磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、該複数の磁性鋼板部と同磁性鋼板部の断面形状に合わせた形状の絶縁体板とを前記機構部に交互に埋め込んでなることを特徴としている。
【0014】
前記回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部と前記絶縁体とを前記孔に交互に埋め込むと好ましい。
【0015】
この場合、前記磁性鋼板部は、断面円弧状の磁性鋼板を複数枚重ねて断面扇状として同断面円弧状の頂点を当該中心孔に向け、かつ当該極数分だけ円周方向に等間隔の位置とし、前記回転子の外周は前記断面扇状の内側に対応する部分を凹部にし、前記断面扇状の端部側に対応する部分を凸部にするとよい。
【0016】
前記磁性鋼板部と当該中心孔との間の領域でd軸部にはインナーフラックスバリアを形成し、前記回転子の外周の凹部(q軸近傍)をアウターフラックスバリアにするとよい。
【0017】
前記磁性鋼板部を構成する鋼板あるいは磁性鋼板は、方向性電磁鋼板あるいは無方向性電磁鋼板もしくは冷間圧延鋼板であり、前記機構部は無方向性電磁鋼板あるいは冷間圧延鋼板であるとよい。
【0018】
前記磁性鋼板部を、前記機構部に埋め込んでなる回転子を組み込んでリラクタンスモータにするとよい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1ないし図8を参照して詳しく説明する。 なお、図中、図9と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0020】
この発明のリラクタンスモータは、外周に凹凸状にした鋼板を自動プレスで打ち抜き、同時に、磁性鋼板を重ねた磁性鋼板部の形の孔を極数分打ち抜いて自動積層し、これら孔にその磁性鋼板部を埋め込みむとともに、この埋め込む磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向(シャフトの軸方向)に複数に分割し、かつ、この複数の磁性鋼板部を所定間隔に配置すれば、磁性鋼板部を固定するボス部の加工コストが安価に済む一方、磁性鋼板部の寸法のバラツキが解消され、モータの性能にバラツキが生じることがないだけでなく、渦電流損を抑えて突極比の低下が抑えられることに着目したものである。
【0021】
そのため、図1および図2に示すように、このリラクタンスモータの回転子10は、断面円孤状の磁性鋼板11aを複数枚重ねてなる断面扇状の磁性鋼板部11を当該極数分だけ円周方向に、かつ扇の頂点を中心孔6に向けて固定子1からの磁路となる部分に等間隔に埋め込んでなる。
【0022】
この回転子10の外周は、断面扇状の磁性鋼板部11の内側に沿った形状(つまり円弧の内側面凹部およびその両端面凸部の形状)とし、磁性鋼板部11の両端部に突極部を形成してなる。
なお、断面円弧状の磁性鋼板部11の両端部は回転子10の外周に沿って円弧状である。
【0023】
また、各磁性鋼板部11は、中心孔6の軸方向(シャフトの軸方向)に複数に分割し、つまり同じ形状のものをその軸方向に所定間隔に配置し、かつ、磁性鋼板部11の間に空気層aが介在するようになっている。
【0024】
さらに、中心孔6と各扇状の磁性鋼板部11との間の領域で、極間のd軸部には磁束の短絡、漏洩を防止するためのインナーフラックスバリア12を形成し、このインナーフラックスバリア12の端部側(回転子10の外周側端部)で、かつd軸上には後述する自動積層時に形成するかしめ部13を設けている。
【0025】
なお、このリラクタンスモータは、24スロットの固定子1に三相(U相、V相およびW相)の電機子巻線を有し、例えば外径側の巻線をU相、内径側の巻線をW相、その中間の巻線をV相としているが、スロット数や電機子巻線数が異なっていてもよい。
【0026】
図3ないし図5を参照して具体的に説明すると、回転子10の製造においては、金型を用いて自動プレスで鋼板を打ち抜き、金型内でかしめてロータのスケルトンを一体的に形成する自動積層方式を採用する。
【0027】
このプレス加工工程において、図3に示すように、中心孔6、扇状の磁性鋼板部11の孔10bおよびインナーフラックスバリア12を打ち抜くとともに、回転子10の外周を凹凸状に打ち抜き(自動的にプレスし)、積層して断面扇状の磁性鋼板部11を埋設するための機構部(スケルトン;従来のボス部に相当)10aを形成する。
なお、その凹部分はq軸近傍のアウターフラックスバリア14となり、凸部分は突極部に対応することになる。
また、その積層時にはかしめ部13を形成し、打ち抜いた各鋼板をかしめる。
【0028】
一方、断面扇状の磁性鋼板部11は、図4および図5に示すように、断面円弧状の磁性鋼板11aを所定寸法に加工して積み重ねて形成する。
この磁性鋼板部11を機構部であるスケルトンの所定孔10bに複数個埋め込み、かつ、この埋め込み時には各磁性鋼板11を所定間隔(空気層a)として当該回転子10を完成する。
【0029】
このように、磁性鋼板部11を固定するボス部を従来の自動積層方式で製造することができ、つまりプレスワークのため、ボス部の加工コストが安価に済む。
【0030】
また、磁性鋼板部11を機構部10aの所定孔10bに埋め込むことから、その磁性鋼鉄板部11の外形寸法が孔10bの範囲内に納まることによって外形寸法のバラツキが解消され、特に両端部の面が揃うことから(つまり突極部となる端部の精度が向上し)、モータの性能にバラツキが生じることがない。
【0031】
さらに、d軸部のインナーフラックスバリア12およびq軸近傍のアウターフラックスバリア14により、d軸とq軸のリラクタンス比(突極比)を大きくすることができる。
【0032】
ところで、磁性鋼板部11に磁束が通ると、渦電流が生じ、いわゆる渦電流損が発生するが、図2および図5から明かなように、埋設する磁性鋼板部11が磁束の流れを妨げない方向に分割され(シャフトの軸方向に分割され)、つまり複数個で構成されており、しかもその間には空気層aが介在している。したがって、固定子1から磁束に対し、磁性鋼板部11に発生する渦電流損を低減することができる。
【0033】
また、図6ないし図8に示すように、各磁性鋼板部11の間に絶縁体20を介在させるようにしてもよい。
なお、図中、図2および図5と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0034】
この場合、絶縁体20は、磁性鋼板部11の断面形状(扇形状)に合わせた板状のものとする(図7参照)。そして、図3に示す機構部10aの所定孔10bには、磁性鋼板11と絶縁体20とを交互に埋め込めばよい。したがって、磁性鋼板部11を容易に、しかも正確に機構部10aの所定孔10bに埋め込むことができる。
【0035】
なお、磁性鋼板部11は5層(5枚)になっているが、これに限らず2層(2枚)以上であればよく、好ましくは5層以上にするとよい。
【0036】
また、前述した磁性鋼板部11の磁性鋼板11aとしては、方向性磁性鋼板あるいは無方向性電磁鋼板もしくは冷間圧延鋼板等を用いるとよく、この磁性鋼板部11を埋め込むためのロータのスケルトンの機構部10aとしては無方向性電磁鋼板あるいは冷間圧延鋼板等を用いるとよい。
これにより、リラクタンストルクの大きさやコストを踏まえ、それぞれの用途に適した材料を選択することができ、つまり適応的なモータを実現することができる。
【0037】
さらに、前述した回転子10を電動機に組み込み、例えば、空気調和機のモータ等として利用すれば、コストをアップすることなく、空気調和機の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音の低下)を図ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、このリラクタンスモータの請求項1記載の発明によると、回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、この機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は、所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、この磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、この複数の磁性鋼板部を所定間隔に前記機構部に埋め込んでなるので、突極部を形成する磁性鋼板部を構造部に埋め込むことから、磁性鋼板部の外形寸法にバラツキが生じることがなく、つまり、モータの性能にバラツキが生じることもない。したがって、モータの性能向上を図ることができるとともに、磁性鋼板部をシャフトの軸方向に分割し、かつ、その間に空気層が存在することから、突極比が大きくなってリラクタンストルクがより大きなものとなり、モータの効率向上を図ることができるという効果がある。
【0039】
請求項2記載の発明によると、請求項1における回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部を所定間隔で前記孔に埋め込んでなるので、請求項1の効果に加え、自動プレスは従来の方式で済むことにより、回転子の低加工コスト化が実現され、モータのコストアップにならずに済むという効果がある。
【0040】
請求項3記載の発明によると、回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、この機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、この磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、この複数の磁性鋼板部と同磁性鋼板部の断面形状に合わせた形状の絶縁体板とを前記機構部に交互に埋め込んでなるので、突極部を形成する磁性鋼板部を構造部に埋め込むことから、磁性鋼板部の外形寸法にバラツキが生じることがなく、つまり、モータの性能にバラツキが生じることもない。したがって、モータ性能の向上を図ることができるとともに、磁性鋼板部をシャフトの軸方向に分割し、かつ、その間に絶縁体を介在させていることから、突極比が大きくなってりリラクタンストルクをより大きなものとし、モータの効率向上を図ることができる。
【0041】
請求項4記載の発明によると、請求項3における回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部と前記絶縁体とを前記孔に交互に埋め込んでなるので、請求項3の効果に加え、自動プレスが従来の方式で済むことにより、回転子の低加工コスト化を実現し、モータのコストアップにならずに済むという効果がある。
【0042】
請求項5記載の発明によると、請求項1,2,3または4における磁性鋼板部は断面円弧状の磁性鋼板を、複数枚重ねて断面扇状として同断面円弧状の頂点を当該中心孔に向け、かつ、当該極数分だけ円周方向に等間隔の位置とし、前記回転子の外周は前記断面扇状の内側に対応する部分を凹部にし、前記断面扇状の端部側に対応する部分を凸部にしてなるので、請求項1,2,3または4の効果に加え、磁性鋼板部は固定子からの磁路に沿った形状となり、また、その凹部はアウターフラックスバリアとなることから、d軸とq軸のリラクタンスXd,Xqの比が大きく、つまり突極比を大きくすることができるという効果がある。
【0043】
請求項6記載の発明によると、請求項5において、前記磁性鋼板部と当該中心孔との間の領域でd軸部にはインナーフラックスバリアを形成し、前記回転子の外周の凹部(q軸近傍)をアウターフラックスバリアとしてなるので、請求項5の効果に加え、d軸とq軸のリラクタンスXd,Xqの比がより大きく、つまり突極比をより大きくすることができるという効果がある。
【0044】
請求項7記載の発明によると、請求項1,2,3,4,5または6おける磁性鋼板部を構成する鋼板あるいは磁性鋼板は、方向性電磁鋼板あるいは無方向性電磁鋼板もしくは冷間圧延鋼板であり、前記機構部は無方向性電磁鋼板あるいは冷間圧延鋼板であるので、請求項1,2,3,4,5または6の効果に加え、回転子を構成する機構部と磁性鋼板部の材質を選択し、例えば、磁性鋼板部に方向性電磁鋼板を選択すればモータ性能のよいものを得ることができ、また、機構部に冷間圧延鋼板を選択すればモータのコストダウンが図れ、つまり用途やコストを勘案して適応的に選択することができるという効果がある。
【0045】
請求項8記載の発明によると、請求項1,2,3,4,5,6または7前記磁性鋼板部を、前記機構部に埋め込んでなる回転子を組み込んだので、請求項1,2,3,4,5,6または7の効果に加え、例えば、空気調和機のモータ等として利用すれば、コストをアップすることなく、空気調和機の性能アップ(運転効率の上昇、振動や騒音の低下)を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示すリラクタンスモータの概略的平面図。
【図2】図1に示すリラクタンスモータの回転子を説明するための概略的側断面図。
【図3】図1に示すリラクタンスモータの回転子のスケルトン(機構部)を説明するための概略的平面図。
【図4】図1に示すリラクタンスモータの回転子に埋め込む磁性鋼板部を説明するための概略的平面図。
【図5】図1に示すリラクタンスモータの回転子に埋め込む磁性鋼板部を説明するための概略的斜視図。
【図6】この発明の他の実施の形態を示すリラクタンスモータの回転子を説明するための概略的側断面図。
【図7】図6に示す回転子に用いる絶縁体を説明するための概略的平面図。
【図8】図6に示す回転子に埋め込む磁性鋼板部および絶縁体を説明するための概略的斜視図。
【図9】従来のリラクタンスモータの概略的平面図。
【図10】図9に示すリラクタンスモータの回転子を説明する概略的側面図。
【符号の説明】
1 固定子
6 中心孔(シャフト用)
10 回転子
10a 機構部(スケルトン)
10b 孔(磁性鋼板部11の埋め込み用)
11 磁性鋼板部(断面扇状)
11a 磁性鋼板
12 インナーフラックスバリア
13 かしめ部
14 アウターフラックスバリア
20 絶縁体
a 空気層

Claims (8)

  1. 回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、該機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は、所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、該磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、該複数の磁性鋼板部を所定間隔に前記機構部に埋め込んでなることを特徴とするリラクタンスモータ。
  2. 前記回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部を所定間隔で前記孔に埋め込んでなる請求項1記載のリラクタンスモータ。
  3. 回転磁界を発生する固定子の内側に回転子を有するリラクタンスモータにおいて、前記回転子は、前記固定子からの磁路となる部分と同部分を当該極数分埋め込む機構部とを有し、該機構部は、鋼板を複数枚積層し、前記磁路となる部分は所定断面形状とした磁性鋼板を複数枚重ねた磁性鋼板部とし、かつ、該磁性鋼板部を当該中心孔の軸方向に複数に分割してなり、該複数の磁性鋼板部と同磁性鋼板部の断面形状に合わせた形状の絶縁体板とを前記機構部に交互に埋め込んでなることを特徴とするリラクタンスモータ。
  4. 前記回転子の機構部は、鋼板を自動プレスによって打ち抜く際、前記固定子からの磁路となる部分に対応する孔を打ち抜くともとに、前記機構部の外周を凹凸状に打ち抜いて金型内で自動積層して形成し、磁性鋼板を所定断面形状に自動プレスした後、複数枚重ねた複数の磁性鋼板部と前記絶縁体とを前記孔に交互に埋め込んでなる請求項3記載のリラクタンスモータ。
  5. 前記磁性鋼板部は、断面円弧状の磁性鋼板を複数枚重ねて断面扇状として同断面円弧状の頂点を当該中心孔に向け、かつ、当該極数分だけ円周方向に等間隔の位置とし、前記回転子の外周は、前記断面扇状の内側に対応する部分を凹部にし、前記断面扇状の端部側に対応する部分を凸部にしてなる請求項1,2,3または4記載のリラクタンスモータ。
  6. 前記磁性鋼板部と当該中心孔との間の領域で、d軸部にはインナーフラックスバリアを形成し、前記回転子の外周の凹部(q軸近傍)をアウターフラックスバリアとしてなる請求項5記載のリラクタンスモータ。
  7. 前記磁性鋼板部を、構成する鋼板あるいは磁性鋼板は方向性電磁鋼板あるいは無方向性電磁鋼板もしくは冷間圧延鋼板であり、前記機構部は無方向性電磁鋼板あるいは冷間圧延鋼板である請求項1,2,3,4,5または6記載のリラクタンスモータ。
  8. 前記磁性鋼板部を前記機構部に埋め込んでなる回転子を組み込んだ請求項1,2,3,4,5,6または7記載のリラクタンスモータ。
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