JP3926664B2 - 回転角度検出装置およびそれを用いた回転電機 - Google Patents
回転角度検出装置およびそれを用いた回転電機 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は回転角度検出装置およびそれを用いた回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用温度環境が制限され、かつ、構造が複雑で高価な光学式のエンコーダに対して、構造が簡単で安価であり、かつ、高温度環境にも耐え得るものとして、従来から回転子と固定子間のギャップのパーミアンスの変化を利用した回転角度検出装置が考案されている。例えば、特公昭62−58445号公報には2相の励磁巻線と1相の出力巻線を有する回転角度検出装置の例が記載されている。また、特開昭49−124508号公報には1相の励磁巻線と2相の出力巻線を有する例が記載されている。いずれの例も、回転子の形状は突極を有するものになっているため、回転子の角度によって、出力巻線に現れる電圧の位相あるいは振幅が変化し、その変化を読み取ることによって回転子の位置を知ることができるというものである。また、特許第2624747号公報には励磁巻線が3相の回転角度検出装置が開示されている。さらに、特許第3103487号公報、特許第3182493号公報には固定子のティースに集中的に巻線を巻き、正弦波状に巻数を変化させた例が開示されている。
【0003】
図73及び図74に、従来の回転角度検出装置の構成の一例を示す。図73は、従来例として、特開昭49−124508号公報に開示されているものと同様の軸倍角1で固定子のティースの数が4の例を示している。一方、図74は、軸倍角4で固定子のティースの数が16の例を示している。これらの図において、100は固定子、101は回転子、102は固定子100に設けられた4本のティース、103はティース102に巻き回された巻線である。図73の方式では、軸倍角が増えるに従い、ティースの数も比例して増える。例えば、軸倍角が4になった場合には、図74のような構成となり、ティースの数は16にも達し、巻線作業性が低下するため量産には向かない構成であるといえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来例には以下のような問題点がある。特公昭62−58445号公報および特開昭49−124508号公報のような巻線構造をしていると、上述したように、軸倍角が大きくなった場合に固定子のティースの数も比例して大きくなり、巻線性、工作性が低下するという問題点がある。
【0005】
これらの特公昭62−58445号公報および特開昭49−124508号公報では、いずれも、軸倍角が1の場合であり、固定子のティースの数は4である。例えば軸倍角を2にした場合にはティースの数は8となり、軸倍角が4の場合はティースの数は16、軸倍角8の場合はティースの数は32にも達する。多極のモータなどでは軸倍角の大きな回転角度検出装置が必要となる場合があるが、このような従来例においては軸倍角の大きなものになると量産性の面で非現実的な構造となる。
【0006】
特許第2624747号公報のような構造では、巻線は出力が1相、励磁が3相と相数が多く、巻線に時間がかかるという生産性の問題や励磁巻線の電源が高価になるという問題点がある。
【0007】
特許第3103487号公報および特許第3182493号公報の例では、固定子のティースに集中的に巻線を巻いているため、機械による自動巻きが可能な構成である。しかしながら、巻数を正弦波状に変化させるために僅かしか巻数を施さないティースが存在する。ほんの僅かしか巻線をほどこさないティースに自動巻きの巻線機のノズルが移動しなければならず、ノズルの位置決めに時間を要するため巻線作業の効率がよくないという問題点がある。
【0008】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、製造工程の容易な回転角度検出装置およびそれを用いた回転電機を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子とから構成された回転角度検出装置であって、上記2相の出力巻線は上記固定子の複数のティースに巻き回されており、上記2相の出力巻線の各々の巻数は、予め定義されたm相の巻線(mは3以上の整数)を用いて、そのm相の巻線の巻数を2相に変換することによって得られるものである。
【0010】
また、上記m相巻線(mは3以上の整数)の巻数を2相に変換するとき、
【数2】
(γは任意の定数、kは零でない任意の定数、添字のiはティースの番号、α、βは変換後の2相巻線、nは変換前の第n相を示す。すなわち、Nαi,Nβi,はそれぞれi番目のティースにおけるα相、β相巻線の巻数、Nniはi番目のティースの第n相巻線の巻数を表す。)なる変換式によって変換する。
【0011】
また、上記固定子のティースの個数を3n(nは自然数)とした。
【0012】
また、上記固定子のティースの個数が奇数個の場合、上記励磁巻線の巻線パターンは、上記ティースの個数の約数の値と同じ数の回数だけ繰り返したパターンとなっている。
【0013】
また、上記固定子のティースの個数を9とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方とした。
【0014】
また、固定子のティースの個数を12とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方とした。
【0015】
また、上記2相の出力巻線は、上記回転子のパーミアンスの変化の空間次数と同じ空間次数の磁束や空間0次の磁束を拾わないように巻数を調整する。
【0016】
また、上記2相の出力巻線が、回転子の回転軸と固定子の中心がずれたとき、あるいは、上記回転子の中心と回転軸とがずれたときに発生する空隙磁束の特定成分を拾わないように巻数を調整する。
【0017】
また、この発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の回転角度検出装置を備えた回転電機である。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
ここでは、実施の形態として軸倍角4(ティースの数10、5相2相変換)の回転角度検出装置の例を示す。図73及び図74に示した従来例においては、上述したように、軸倍角が増えるに従いティースの数も比例して増え、例えば、図74の例のように、軸倍角が4になった場合、ティースの数は16にも達し、巻線作業性が低下するため量産には向かない構成である。
【0019】
しかしながら、本発明によれば、軸倍角が大きくなっても、上述の従来例と比べて、ティースの数を小さくして、回転角度検出装置を構成することができる。以下に、その構成について説明する。
【0020】
図1に、軸倍角4、固定子のティースの数が10本の本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置を示す。図1において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた10本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた4つの突極、10は回転角度検出装置である。図1に示すように、固定子1は10本のティース3を有する鉄心4と1相励磁巻線5と2相の出力巻線(図示省略)から構成される。また、回転子2は軸倍角4の回転角度検出装置10として機能するように4つの突極7を有する鉄心6で構成され、固定子1に対して回転自在となっている。
【0021】
次に、1相の励磁巻線5と2相の出力巻線をどのように構成するかについて述べる。励磁巻線5はティース番号1〜10のティース3のそれぞれに集中的に巻き回されている。また、その極性は隣り合うティース3で逆になるように巻き回されている。すなわち、10極の磁極が構成できるような巻線が施されている。このときに、出力巻線をどのように巻けばよいかについて考察する。回転角度検出装置として機能するためには、空隙に出来る磁束のうち
(励磁の極対数) ± (軸倍角)
に等しい空間次数の磁束を拾う必要がある。ここでは励磁の極対数が5、軸倍角が4であるから
5±4=1、9
となり、空間1次か9次の磁束を拾う必要がある(ただし、空間1次とは機械角360度を1周期とする次数)。また、励磁の極対数とあるいはその整数倍の空間次数の磁束を拾ってはいけないから、回転角度検出装置として機能するための2相の出力巻線に必要な条件を整理すれば
(1)空間1次か空間9次の磁束を拾う。
(2)空間5次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。この条件を満足するために、まず、5相の出力巻線を仮想的に考え、その5相巻線を2相に変換することによってsin出力、cos出力の2相巻線(以下ではα相、β相巻線)とする。
【0022】
まず、(1)の条件をみたす5相巻線を考える。そこで、ベクトル図を用いて考えることにする。空間1次、9次の磁束が各ティースに巻き回された巻線がどのような位相で鎖交するかを図2,3に示す。各ベクトルの番号はティース番号を表し、それぞれのティース番号に巻き回された巻線が鎖交する磁束の位相を示している。位相は左まわりが進む向きであるとする。このベクトル図からティース番号1,5,7に巻線を施し、かつ、ティース番号5,7の極性をティース1のそれと逆にすれば、空間1次と9次の両方の磁束を拾うことができる。この巻線と電気角72度ずつずれた巻線を残り4相分構成すれば、回転角度検出装置として成立するための空間1次と9次の磁束を拾い、かつ、電気角72度ずつずれた5相の巻線を構成できる(ただし、電気角は機械角に軸倍角を乗じた角度であるとする。)。すなわち、図5の表のような巻線仕様となる。ここで、巻数は規格化するために±1.0で表し、符号の違いは極性の違いを表すものとする。また、0.0のところには巻線を施さないことを示す。
【0023】
これが条件(1)をみたす5相の出力巻線である。5相のままでは条件(2)も満たしていない上、仮に回転角度検出装置として機能しても処理回路が複雑かつ高価になる。そこで、5相巻線を2相巻線(α相、β相)に変換するため次式(1)のような5相2相変換を定義する。
【0024】
【数3】
【0025】
ここで、kは定数であり、Nα、Nβは出力巻線α相、β相の巻数、Ni(i=1,・・・,5)は5相の出力巻線第i相の巻数を表す。また、γは任意の角度である。
【0026】
式(1)で表される5相2相変換によって、各ティースの巻数を決定すれば、巻線に鎖交する磁束も5相2相変換される。また、この5相2相変換によって条件(2)がみたされる。なぜなら、空間5次の磁束に対するベクトル図(図4)によれば、5相の巻線において同じ位相となり、この場合、式(1)によってキャンセルされることは明らかである。よって5相2相変換で条件(2)がみたされることになり、2相の出力巻線は回転角度検出装置として機能する巻線仕様となっていることがわかる。そこで、具体的に式(1)においてγ=0、k=1とし、図5を5相2相変換したときの例を図6に示す。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図6を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図7、図8に示す。図6における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は100を乗じた値を示している。また、図7は巻数に小数を許す場合(理想的な場合)。図8は小数点以下四捨五入したものである。
【0027】
巻線仕様を図7、図8のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図9、図10のグラフに示す。これらの図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度ずれているため、回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0028】
以上により、出力巻線を仮想的に5相の巻線を定義してその後5相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が4の場合、固定子のティースの数が16であったが、本発明によれば、ティースの数が10でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図6,7,8からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。
【0029】
ここでは、5相2相について述べたが一般にm相(mは3以上の整数)を2相に変換することによっても回転角度検出装置として動作する出力巻線を得ることができる。その場合、m相2相変換を以下のように定義してやればよい。
【0030】
【数4】
【0031】
ただし、式(2)、(3)においてγは任意の定数、kは零でない任意の定数であり、添字のiはティースの番号を示し、α、βは変換後の2相巻線、nは変換前の第n相を示す。すなわち、Nαi,Nβiはそれぞれi番目のティースにおけるα相、β相巻線の巻数、Nniはi番目のティースの第n相巻線の巻数を表す。このようにm相の巻線を2相に変換して構成した巻線も同様の効果が得られることはいうまでもない。また、本発明における回転角度検出装置の各ティースの巻数はm相2相変換によって決定される巻数と厳密に一致している必要はない。例えば、図9および図10のように、小数点以下四捨五入しても、しなくても回転角度検出装置として問題なく動作することは既に述べたとおりである。さらに、例えばm相2相変換によって決定される巻数から10%程度巻数がずれたとしても、図10の正弦波が10%程度ずれるだけで、上記効果が損なわれることなない上、回転角度検出装置として動作することはいうまでもない。
【0032】
実施の形態2.
上述の実施の形態1では5相2相変換についての具体例と一般のm相の巻線を2相に変換する手法について述べたが、本実施の形態においては、3相2相変換を用いて巻線を構成する例を挙げる。
【0033】
図11に軸倍角4、ティースの数9の回転角度検出装置を示す。本実施の形態においては、ティースの個数が3n(nは自然数、ここではn=3)となっている。図11において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた9本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた4つの突極、10は回転角度検出装置である。固定子1は9本のティース3を有する鉄心4と1相の励磁巻線5と2相の出力巻線(図示省略)から構成される。また、回転子2は軸倍角4の回転角度検出装置10として動作するように4つの突極7を有する鉄心6で構成され、固定子1に対して回転自在となっている。
【0034】
次に、1相の励磁巻線5と2相の出力巻線がどのように構成されているかについて説明する。励磁巻線5はティース番号1〜9のティース3のそれぞれに集中的に巻き回されており、その極性は6極の磁極が構成できるような巻線がされている。このときに、出力巻線をどのように巻けばよいかについて考察する。回転角度検出装置として機能するためには、空隙に出来る磁束のうち
(励磁の極対数) ± (軸倍角)
に等しい空間次数の磁束を拾う必要がある。ここでは励磁の極対数が3、軸倍角が4であるから
4±3=1、7
となり、空間1次か7次の磁束を拾う必要がある(ただし、空間1次とは機械角360度を1周期とする次数)。また、励磁の極対数とあるいはその整数倍の空間次数の磁束を拾ってはいけないから、回転角度検出装置として機能するための2相の出力巻線に必要な条件を整理すれば
(1) 空間1次か空間7次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。この条件を満足するために、まず、3相の出力巻線(U相、V相、W相)を仮想的に考え、その3相巻線を2相に変換することによってsin出力、cos出力の2相巻線(以下ではα相、β相巻線)とする。
【0035】
まず、(1)の条件をみたす3相巻線を考える。そこで、ベクトル図を用いて考えることにする。空間1次、7次の磁束が各ティースに巻き回された巻線がどのような位相で鎖交するかを図12,13に示す。各ベクトルの番号はティース番号を表し、それぞれのティース番号に巻き回された巻線が鎖交する磁束の位相を示している。位相は左まわりが進む向きであるとする。このベクトル図からティース番号1,5,6に巻線を施し、かつティース番号5,6の極性をティース1のそれと逆にすれば、空間1次の磁束を拾うことができる。この巻線と電気角120度ずつずれた巻線を残り3相分構成すれば、回転角度検出装置として成立するための空間1次か7次の磁束を拾い、かつ電気角120度ずつずれた3相の巻線を構成できる(ただし、電気角は機械角に軸倍角を乗じた角度であるとする。)。すなわち、図15に示す表のような巻線仕様となる。ここで、巻数は規格化するために±1.0で表し、符号の違いは極性の違いを表すものとする。また、0.0のところには巻線を施さないことを示す。
【0036】
これが条件(1)をみたす3相の出力巻線である。3相のままでは条件(2)もみたしていない上、仮に回転角度検出装置として機能しても処理回路が複雑かつ高価になる。そこで、3相巻線を2相巻線(α相、β相)に変換するため次式(4)のような3相2相変換を定義する。
【0037】
【数5】
【0038】
式(4)で示される3相2相変換によって各ティースの巻数を決定すれば、巻線に鎖交する磁束も3相2相変換される。また、この3相2相変換によって条件(2)がみたされる。なぜなら、空間3次の磁束に対するベクトル図(図14)によれば、3相の巻線において同じ位相になり、この場合、式(4)によってキャンセルされることは明らかである。よって、3相2相変換により条件(4)がみたされることとなり、2相の出力巻線は回転角度検出装置として機能する巻線仕様となっていることがわかる。そこで、具体的に式(4)においてγ=0、k=(2/3)1/2とし、3相巻線図15を3相2相変換したときの例を図16に示す。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図16を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図17、図18に示す。図16における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。また、図17は巻数に小数を許す場合(理想的な場合)。図18は小数点以下四捨五入したものである。
【0039】
巻線仕様を図17、図18のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図19,図20のグラフに示す。これらの図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角22.5度)ずれているため、軸倍角4の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0040】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が4の場合、固定子のティースの数が16であったが、本発明によれば、ティースの数が9でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図17,18からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0041】
ここでは軸倍角4についてのみ述べたが、他の軸倍角も同じような手順で構成できる。図21に軸倍角2、ティースの数9の例を示す。図21において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた9本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた2つの突極、10は回転角度検出装置である。励磁巻線の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が2であることに注意して
(1) 空間1次か空間5次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図22に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図23に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図23を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図24、図25に示す。図23における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。また、図24は巻数に小数を許す場合(理想的な場合)であり、図25は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図24、図25のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図26,図27のグラフに示す。これらの図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角45度)ずれているため、軸倍角2の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0042】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図23,24,25からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0043】
また、本実施の形態において固定子ティースの数は奇数である。従来例はティースの数が偶数であり、かつ励磁巻線は隣り合うティースで極性が逆になるように巻き回されていた。すなわち固定子ティースの数と励磁巻線の数が一致していた。ところが従来の励磁巻線の巻き方では、ティースの数が奇数の場合このような巻線のパターンでは隣り合う巻線の極性が一致するところが1ヶ所できるため、バランスのいい励磁巻線ではなく、検出位置誤差の増大につながるという課題があった。しかしながら、本実施の形態の励磁巻線の構成は従来例とは異なり、3本のティースで1パターンを形成するように巻き回されている。すなわち図41のように、ティース番号1では50ターン、ティース番号2、3では−25ターン(極性がティース番号1と逆)となっている。このパターンを3回、すなわち、ティースの個数9の値の約数の値と同じ回数だけ繰り返している(なお、9の約数は1と3であるが、ここでは1以外の約数の値を約数と呼ぶこととする。)。このような構成にすることで、同じパターンの巻線を繰り返すのでバランスよく励磁巻線を巻き回すことが可能となる。一般的には、ティースの数が奇数のときでも、ティースの数の約数回だけ同じパターンの巻線を繰り返すことで、バランスのよい励磁巻線を構成することができる。これにより、励磁巻線の起磁力がバランスよく発生するため検出位置誤差が増大することがないという効果がある。
【0044】
さらに、図41ではティース番号1では50ターン、ティース番号2、3では−25ターンとパターンの中で巻数の合計(極性も考えて合計)すると50−25−25=0となる。このように合計を0になるような巻数としていれば、励磁巻線に電流が流れたときに空間0次の起磁力が発生しない。このため空隙に必要のない次数の磁束が発生せず検出位置誤差の増大を防ぐことができるという効果がある。
【0045】
実施の形態3.
図28に軸倍角4、ティースの数6の例を示す。本実施の形態においては、ティースの個数が3n(nは自然数、ここではn=2)となっている。図28において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた6本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた4つの突極、10は回転角度検出装置である。
【0046】
励磁巻線5の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が4であることに注意して
(1) 空間1次か空間7次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図29に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図30に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図30を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図31に示す。図30における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。なお、図31は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図31のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図32のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角22.5度)ずれているため、軸倍角4の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0047】
また、図33に軸倍角8、ティースの数6の例を示す。図33において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた6本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた8つの突極、10は回転角度検出装置である。
【0048】
励磁巻線の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が8であることに注意して
(1) 空間5次か空間11次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図34に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図35に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図35を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図36に示す。図35における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。なお、図36は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図38のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図37のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角11.25度)ずれているため、軸倍角8の回転角度検出装置として動作することが確認できた。なお、ここに挙げた巻線は一例にすぎない。条件(1)をみたす巻線は他にもある上、γ、kによっても巻数を変化させることができるからである。
【0049】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が4の場合、固定子のティースの数が16、軸倍角が8の場合、固定子のティースの数が32であったが、本発明によれば、ティースの数が6でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図31,36からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0050】
実施の形態4.
図38に軸倍角8、ティースの数9の例を示す。図38において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた9本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた8つの突極、10は回転角度検出装置である。
【0051】
励磁巻線の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が8であることに注意して
(1) 空間5次か空間11次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図39に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図40に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図40を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図41に示す。図40における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。なお、図41は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図41のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図42のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角11.25度)ずれているため、軸倍角8の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0052】
なお、ここに挙げた巻線は一例にすぎない。条件(1)をみたす巻線は他にもある上、γ、kによっても巻数を変化させることができるからである。
【0053】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が8の場合、固定子のティースの数が32であったが、本発明によれば、ティースの数が9でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図41からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0054】
実施の形態5.
図43に軸倍角4、ティースの数12の例を示す。図43において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた12本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた4つの突極、10は回転角度検出装置である。
【0055】
励磁巻線の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が4であることに注意して
(1) 空間1次か空間7次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図44に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図45に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図45を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図46に示す。図45における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。なお、図46は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図46のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図47のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。いずれの場合も、電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角22.5度)ずれているため、軸倍角4の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0056】
また、図48に軸倍角8、ティースの数12の例を示す。図48において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた12本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた8つの突極、10は回転角度検出装置である。
【0057】
励磁巻線の極数を6極とすれば、同様に回転角度検出装置として動作するための条件を求めると、軸倍角が8であることに注意して
(1) 空間5次か空間11次の磁束を拾う。
(2) 空間3次あるいはその整数倍の磁束を拾わない。
となる。条件(1)をみたす3相巻線の一例を図49に示す。これを式(4)に従い3相2相変換を施し条件(2)をみたすようにしたものを図50に示す。ただし、γ=0、k=(2/3)1/2とした。ただし、小数点5桁以下は四捨五入している。図50を基に具体的に現実的な巻数を決定したものを図51に示す。図50における巻数に励磁巻線は50、出力巻線は150を乗じた値を示している。なお、図51は小数点以下四捨五入したものである。巻線仕様を図51のようにして、励磁巻線を交流電流で励磁したときに2相の出力巻線に現れる電圧を回転子位置によってどのように変化するかを図52のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。また、横軸は回転子の位置を機械角で示し、縦軸は出力巻線に発生する電圧を示す。ただし、電圧の符号が負であるのは励磁巻線の電流に対し位相が反転していることを示している。電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角11.25度)ずれているため、軸倍角8の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0058】
なお、ここに挙げた巻線は一例にすぎない。条件(1)をみたす巻線は他にもある上、γ、kによっても巻数を変化させることができるからである。
【0059】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が4の場合、固定子のティースの数が16、軸倍角が8の場合、固定子のティースの数が32であったが、本発明によれば、ティースの数が12でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図46,51からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0060】
実施の形態6.
本発明の回転角度検出装置は巻線が固定子と回転子の空隙に発生する磁束を拾うことによって動作するが、外からのノイズの影響を受けることがある。中でも、空間0次の起磁力によって発生する磁束が悪影響を及ぼすことがある。この磁束の空間次数は回転子の軸倍角と一致する。例えば、軸倍角4の回転角度検出装置では空間4次の磁束が発生する。これについて図53を用いて説明する。図53において、30は回転子2の軸の周りを流れる電流(の向き)、31は、電流30により発生する起磁力(の向き)、32は、起磁力31により発生する軸倍角と同じ次数の磁束である。例えば、図53のように、回転子2の軸の周りを流れる電流30があれば、起磁力31は、固定子2の軸に平行な向きに発生し、結果として、回転角度検出装置10の回転子2と固定子1間に空間0次の起磁力が発生することになる。一方、回転子2は軸倍角と同数の突極を持っているため、パーミアンスもこの次数で変化するから空間0次の起磁力によって軸倍角と同じ次数の磁束が空隙に発生する。また、空間0次の磁束も発生する。この磁束を固定子1に備えられた巻線が拾うと検出位置誤差が増大し、正しく角度を検出できなくなってしまうという問題点が従来の回転角度検出装置においてはあった。そこで、本実施の形態では、回転子のパーミアンスの変化の空間次数と同じ空間次数の磁束や空間0次の起磁力によって発生する磁束を拾わないように出力巻線を構成し、検出位置誤差の増大を防ぐというものである。
【0061】
具体例として、上述した図11の軸倍角4、ティースの数9を挙げる。この場合、空間0次の起磁力によって空間4次の磁束が発生するから、これを拾わないように巻線を構成すればよいことになる。図54に空間4次に対するベクトル図を示す。まず、仮想的に3相巻線を構成するが、そのときに空間4次に対するベクトルの和を零になるようにすればよい。図15ではU相巻線はティース番号1,5,6に施し、かつ極性が1と5,6で逆になるようにしているが、ここでさらにティース番号5,6の巻数を1のそれと変化させることで、空間4次の磁束を拾わなくすることが可能となる。具体的には、ティース番号5,6の巻数N5=N6とティース番号1の巻数N1に
【0062】
【数6】
【0063】
なる関係があればよい。V相、W相も同様にして、電気角120度ずれた位置関係にすれば3相の巻線仕様を決定できる。図55にその巻線の一例を示す。さらにこれを3相2相変換したものが図56であり、具体的な巻数を図57のようにした。また、図57の巻線では出力巻線各相の巻数の合計は極性も考慮すれば0になる。よって空間0次の磁束も拾わない。このとき回転子位置によって出力電圧がどのように変化するかを図58のグラフに示す。この図において、20はα相巻線、21はβ相巻線である。電圧は正弦波状の波形で互いに電気角90度(機械角22.5度)ずれているため、軸倍角4の回転角度検出装置として動作することが確認できた。
【0064】
また、ここでは軸倍角4、ティースの数9について述べたが、ベクトル図を用いて例えば軸倍角と同じ空間次数の磁束を拾わないようにすればよいから、軸倍角やティースの数によらず同様の効果を得ることができる。
【0065】
以上により、出力巻線を仮想的に3相の巻線を定義してその後3相2相変換することにより2相の出力巻線を得た。これにより、回転角度検出装置として動作することを確認できた。このような構成にすることにより励磁が3相で構成される回転角度検出装置に比べて相数が減るため、構造が簡単になり、製造工程が容易になるという効果がある。さらに、従来例であれば軸倍角が4の場合、固定子のティースの数が16本であったが、本発明によれば、ティースの数が9でよい。すなわち、軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もある。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図57からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もある。また、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0066】
また、さらに、本実施の形態では、2相の出力巻線が、回転子のパーミアンスの変化の空間次数と同じ空間次数の磁束や空間0次の起磁力によって発生する磁束の特定成分を拾わないように出力巻線を構成したので、検出位置誤差の増大を防ぐという効果もある。
【0067】
実施の形態7.
これまでは、回転子の形状については特に限定しなかったが、回転子の形状が適切でないと検出位置誤差が大きくなってしまう場合がある。本実施の形態では、回転子の形状によって生じるパーミアンスの変動成分を利用した回転角度検出装置に関するものであり、上記パーミアンスの変動成分が正弦波状であれば検出位置誤差が小さく、高精度になる。
【0068】
したがって、回転子の回転軸中心を原点とし回転子外周の位置を表す角度θとするとき、固定子内周と回転子の外周のパーミアンス角度θにおいて、直流成分も含めて
【0069】
【数7】
【0070】
となれば、高精度な回転角度検出装置として機能する。ただし、A、Bは正の定数でA>B、Mは回転角度検出装置の軸倍角とする。空隙長はパーミアンスに逆比例することと式(31)とから、前記角度θの位置における空隙長が
【0071】
【数8】
【0072】
となるような回転子形状とすれば、空隙のパーミアンスの脈動成分が正弦波状となり高精度な回転角度検出装置を得ることができる。
【0073】
したがって、本実施の形態によれば、上述の実施の形態1〜6と同様の効果が得られるとともに、さらに、出力巻線の巻数を実施の形態1〜6で述べたように設定し、回転子を式(7)によって決まる形状としたことで、検出位置誤差をさらに低減することができ、高精度な回転角度検出装置を得ることができるという効果がある。
【0074】
実施の形態8.
本発明の回転角度検出装置は巻線が回転子と固定子の空隙に生じる磁束を拾うことによって動作するが、回転子の回転軸と固定子中心がずれたとき、あるいは回転子中心と回転軸がずれたとき、すなわち、偏心や軸ずれが生じたときには、特定次数の磁束成分の影響を受けて検出位置誤差が増大するという可能性がある。偏心や軸ずれによって生じる磁束の次数は、例えば次のようなものがある。
(励磁の起磁力の次数)±1
励磁の起磁力の次数とは励磁巻線に流れる電流によって発生する起磁力の空間次数である。例えば、励磁が6極であれば、励磁の起磁力の次数が3となる。このとき、上式より
3±1=2,4
となるから、空間2次、4次の磁束が発生する。従来例ではこのように偏心によって生じる次数の磁束を出力巻線が拾うことがあり検出位置誤差の増大を招くという課題を抱えていた。そこで、本実施の形態ではこのような偏心や軸ずれによって発生する磁束の特定成分を拾わない巻線仕様の構成について述べる。
【0075】
図59に固定子のティースの数12、軸倍角8の例を示す。図59において、1は固定子、2は回転子、3は固定子1に設けられた12本のティース、4は固定子1の鉄心、5はティース3に巻き回された巻線、6は回転子2の鉄心、7は鉄心6に設けられた8つの突極、10は回転角度検出装置である。実施の形態5と同様に励磁巻線は6極となるように施されている。このとき、既に述べたように、励磁巻線が6極の場合、偏心や軸ずれによって空隙に空間2次、4次の磁束が発生する。この2つの成分を拾わない出力巻線の構成をベクトル図を用いて考える。空間2次、4次に対するベクトル図を図60、61にそれぞれ示す。12本のティースのそれぞれに施された巻線が空間2次、4次の磁束をどの位相で鎖交するかについて示している。このベクトル図から読み取れることは、例えばティース番号1,3,5のように、n,n+2,n+4(n=1,2,3,・・・)なる関係で表されるティースに施された巻線に鎖交する磁束のベクトルは互いに電気角120度ずれていてその和は0になるということである。仮想的に3相巻線を構成する際に、このように空間2次、4次の磁束のベクトル和が0になる組み合わせを選択すれば、3相2相変換によって得られる2相の出力巻線も空間2次、4次の磁束を拾わないことになる。すなわち、偏心や軸ずれが起こっても、それに伴い生じる磁束の特定成分を拾わないので検出位置誤差の増大が防ぐことができると考えられる。
【0076】
ここで、具体的な巻線仕様の例を挙げておく。図62,63,64に仮想的に構成した3相巻線の例を示す。U相V相W相はそれぞれ電気角120度ずつずれた位置関係にあり、さらに各相の巻線は既に述べたように、ティース番号1,3,5のように、n,n+2,n+4(n=1,2,3・・・)なる関係で表されるティース番号に巻線を施すことにより構成されている。図62ではU相はティース番号1,3,5で構成され、図63ではU相はティース番号1,3,5と2,4,6で構成され、図64ではティース番号1,3,5と8,10,12で構成されている。V相、W相についてはU相と電気角±120度ずれた位置関係になるように構成されている。これらを3相2相変換によって2相の出力巻線に変換したものを図65,66,67に示す。さらに具体的な巻数の例を図68,69,70に示した。
【0077】
これら3通りの巻線仕様(その1、その2、その3)の回転角度検出装置において、回転子と固定子の間に0.10mmの偏心が生じた場合と偏心のない理想的な場合について検出位置誤差を示したのが図71である。比較のために従来の巻線仕様の結果も示している。この結果から、従来の巻線仕様では偏心によって検出位置誤差が著しく増大していたが、本実施の形態の巻線仕様では、偏心が生じても検出位置誤差がほとんど変化せず、従来例よりはるかに高精度な回転角度検出装置として機能していることが一目瞭然である。
【0078】
ここでは、固定子のティースの数が12、軸倍角が8の例について述べたが、ここで示した以外の巻数によっても同様の効果が得られる巻線仕様があり、また他のティースの数、軸倍角でも偏心や軸ずれによって発生する空隙磁束の特定次数成分を拾わないように出力巻線を構成すれば同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0079】
以上のように、本実施の形態においては、上述の実施の形態1〜7と同様の効果が得られるとともに、さらに、出力巻線の構成を本実施の形態で述べたような構成にすることで、回転子の回転軸と固定子中心がずれたとき、すなわち偏心や軸ずれが生じたときに発生する磁束密度の特定成分を拾わないので検出位置誤差の増大を防ぐことができる。また、取りつけ位置誤差や偏心、軸ずれなどによって検出位置誤差が大きくならないことにより、取りつけ位置精度向上に掛かるコストを低減することができるという効果もある。また、ここで述べた巻線仕様は軸倍角が大きくなっても従来例より固定子のティースの数を少なくして回転角度検出装置を構成できるため巻線性、工作性がよく量産性に優れているという効果もあることはいうまでもない。さらに、従来例で正弦波状に巻数を変化させた場合があったが、この場合、ほんの僅かの巻数を施すティースがあり、そのティースのために時間の要する自動巻きの巻線機のノズルの位置決めをする必要があったので巻線作業効率が低下するという課題があったが、本発明では図68,69,70からも明らかなように、出力巻線を施さなくともよいティースが複数存在するため、巻線作業効率を向上することができるという効果もあることはいうまでもない。
【0080】
実施の形態9.
本実施の形態においては、上述の実施の形態1〜8で説明した本発明の回転角度検出装置を発電機やモータ等の種々の回転電機に用いた場合について説明する。上述の実施の形態1〜8では多相2相変換を用いて巻線を構成することにより、軸倍角が増えても従来例より固定子のティースの数が少なくてすみ、量産性に優れた回転角度検出装置を得ることができると述べた。このような回転角度検出装置は光学式エンコーダに比べて安価で耐環境性に優れているので、モータや発電機などの回転電機に設けられた回転角度センサとして用いれば、安価で耐環境性にすぐれたシステムを構築することができるという効果がある。例えば車両用ベルト駆動式ISG(Integrated Starter Generator)に本発明の回転角度検出装置を組み込むことが考えられる。
【0081】
図72に爪形状の界磁鉄心を有する発電機に本発明の回転角度検出装置を組み込んだ図を示す。図72において、1は回転角度検出装置10の固定子、2は回転角度検出装置10の回転子、5はティース3に巻き回された励磁巻線、8は出力巻線、40は発電機(あるいは、モータ)、41は発電機40の界磁鉄心、42は軸、43は軸受け、44は界磁巻線(界磁電流が流れる)、45は発電機40の固定子である。
【0082】
ベルト駆動式ISGのシステムでは発電機(モータとしても動作する)はエンジンルームに配置されるため、高温になり光学式エンコーダは適していない。またシステムとして高価になってしまう。そこで、鉄心と巻線で構成される本発明の回転角度検出装置を用いれば、耐環境性に優れ、安価で、精巧なシステムを構築することができる。また、上述したように、本発明の回転角度検出装置は製造工程が容易であるため、それを用いた回転電機の製造工程も少なくともその分だけ容易になる。
【0083】
さらに、爪形状の界磁鉄心を有するモータあるいは発電機は、界磁電流が図53に示したように流れ、回転角度検出装置の空隙に空間0次の起磁力を発生させてしまう。従って、空隙に軸倍角と同じ空間次数の磁束が発生し、従来の技術では出力巻線がこの成分を拾ってしまい、検出位置誤差の増大につながった。しかしながら、本発明の実施の形態6で述べたように、軸倍角と同じ次数の磁束を拾わないように巻線を構成しておけば検出位置誤差の増大を防ぐことができるという効果が得られる。
【0084】
また、ここでは爪形状の界磁鉄心を具備したモータあるいは発電機についてのみ述べたが、一般のモータや発電機においても空間0次の起磁力が発生してしまうことがあるので、本発明の回転角度検出装置を用いることで検出位置誤差の増大を防ぐことができるということはいうまでもない。
【0085】
また、取りつけ位置誤差などの工作誤差により回転子の偏心が生じることがあるが、実施の形態8で述べたように偏心や軸ずれによって発生する空隙磁束の特定次数成分を出力巻線が拾わないように構成されているため、偏心や軸ずれによる検出位置誤差の増大が防ぐことができるという効果がある。さらに、取りつけ位置誤差や偏心、軸ずれなどによって検出位置誤差が大きくならないことにより、取りつけ位置精度向上に掛かるコストを低減することができるという効果もある。
【0086】
なお、上記の実施の形態1〜9においては、予め仮想的に定義した多相の巻数を2相に変換することによって巻数が得られる2相の出力巻数の固定子を有する回転角度検出装置を例に挙げて説明したが、その場合に限らず、多相の巻数は、仮想的にではなく、実際に定義されるものでもよく、また、いかなる別の方法で得られるものでもよいものとし、その場合も上記と同様の効果を得ることができる。
【0087】
【発明の効果】
この発明は、1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子とから構成された回転角度検出装置であって、上記2相の出力巻線は上記固定子の複数のティースに巻き回されており、上記2相の出力巻線の各々の巻数は、予め定義されたm相の巻線(mは3以上の整数)を用いて、そのm相の巻線の巻数を2相に変換することによって得られるものであるため、m相から2相に相数が減るので、構造が簡単で、製造工程が容易になる。
【0088】
また、上記m相巻線(mは3以上の整数)の巻数を2相に変換するとき、
【数9】
(γは任意の定数、kは零でない任意の定数、添字のiはティースの番号、α、βは変換後の2相巻線、nは変換前の第n相を示す。すなわち、Nαi,Nβi,はそれぞれi番目のティースにおけるα相、β相巻線の巻数、Nniはi番目のティースの第n相巻線の巻数を表す。)なる変換式によって変換するようにしたので、構造が簡単で、製造工程が容易である。
【0089】
また、上記固定子のティースの個数を3n(nは自然数)としたので、2相の出力巻線を構成する際に仮想的に構成する多相巻線を3相で構成できるので、製造工程が容易であるとともに、出力巻線の仕様を容易に決定できるという効果がある。
【0090】
また、上記固定子のティースの個数が奇数個の場合、上記励磁巻線の巻線パターンは、上記ティースの個数の約数の値と同じ数の回数だけ繰り返したパターンとなっているので、ティースの数が奇数のときでもバランスよく励磁巻線を巻くことができ、励磁巻線の起磁力がバランスよく発生するため検出位置誤差が増大することがないという効果がある。
【0091】
また、上記固定子のティースの個数を9とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方としたので、軸倍角が4あるいは8でも固定子のティースの数を従来例より少なく構成できるため、構造が簡単で量産性に優れているという効果がある。また、出力巻線を施さなくてもよいティースが存在するので巻線作業効率を向上できるという効果もある。
【0092】
また、固定子のティースの個数を12とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方としたので、軸倍角が4あるいは8でも固定子のティースの数を従来例より少なく構成できるため、構造が簡単で量産性に優れているという効果がある。また、出力巻線を施さなくてもよいティースが存在するので巻線作業効率を向上できるという効果もある。
【0093】
また、上記2相の出力巻線は、上記回転子のパーミアンスの変化の空間次数と同じ空間次数の磁束や空間0次の磁束を拾わないように巻数を調整するようにしたので、製造工程が容易で、かつ、回転角度検出装置の回転子と固定子の間に一様な起磁力(空間0次の起磁力)が加わる場合に発生する空隙磁束の特定成分を出力巻線が拾わないため、検出位置誤差が増大することなく回転子の位置を検出することができるという効果がある。
【0094】
また、上記2相の出力巻線が、回転子の回転軸と固定子の中心がずれたとき、あるいは、上記回転子の中心と回転軸とがずれたときに発生する空隙磁束の特定成分を拾わないように巻数を調整するようにしたので、製造工程が容易で、かつ、回転角度検出装置の取りつけ位置誤差や回転子の偏心、軸ずれなどによって検出位置誤差が増大することを防ぐことができるという効果がある。また、取りつけ位置誤差や偏心、軸ずれなどによって検出位置誤差が大きくならないことにより、取りつけ位置精度向上に掛かるコストを低減することができるという効果もある。
【0095】
また、この発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の回転角度検出装置を備えた回転電機であるので、製造工程が容易で、かつ、高価な光学式エンコーダを用いることなく、回転電機の回転子位置を精度よく検出できるため、安価なシステムを構築することができるという効果がある。また、鉄心と巻線で構成された回転角度検出装置を用いることで光学式エンコーダに比べて耐環境性に優れたシステムを構築できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における空間1次の磁束に対するベクトル図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における空間9次の磁束に対するベクトル図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における空間5次の磁束に対するベクトル図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における5相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における5相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図7】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(巻数に小数も許す場合)を表形式で示した説明図である。
【図8】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(巻数を整数とした場合)を表形式で示した説明図である。
【図9】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図7の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図10】 本発明の実施の形態1に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図8の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図11】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における空間1次の磁束に対するベクトル図である。
【図13】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における空間7次の磁束に対するベクトル図である。
【図14】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における空間3次の磁束に対するベクトル図である。
【図15】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図16】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図17】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(巻数に小数も許す場合)を表形式で示した説明図である。
【図18】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(巻数を整数とした場合)を表形式で示した説明図である。
【図19】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図17の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図20】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図18の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図21】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置の構成の変形例を示した構成図である。
【図22】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置(図21)における軸倍角2、スロット数9の一例を表形式で示した説明図である。
【図23】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置(図21)における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図24】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置(図21)における具体的な巻線の一例(巻数に小数も許す場合)を表形式で示した説明図である。
【図25】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置(図21)における具体的な巻線の一例(巻数を整数とした場合)を表形式で示した説明図である。
【図26】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図24の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図27】 本発明の実施の形態2に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形(図25の巻線仕様のとき)をグラフ形式で示した説明図である。
【図28】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図29】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図30】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図31】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図32】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図33】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置の構成の変形例を示した構成図である。
【図34】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図35】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図36】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図37】 本発明の実施の形態3に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図38】 本発明の実施の形態4に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図39】 本発明の実施の形態4に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図40】 本発明の実施の形態4に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図41】 本発明の実施の形態4に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図42】 本発明の実施の形態4に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図43】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図44】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図45】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図46】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図47】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図48】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置の構成の変形例を示した構成図である。
【図49】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置(図48)における3相巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図50】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置(図48)における3相2相変換後の巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図51】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置(図48)における具体的な巻線の一例を表形式で示した説明図である。
【図52】 本発明の実施の形態5に係る回転角度検出装置(図48)における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図53】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における軸倍角と同じ次数の磁束が発生する例を示した説明図である。
【図54】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における空間4次の磁束に対するベクトル図である。
【図55】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における3相巻線の一例(軸倍角と同じ次数の磁束を拾わない巻線の一例)を表形式で示した説明図である。
【図56】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例(軸倍角と同じ次数の磁束を拾わない巻線の一例)を表形式で示した説明図である。
【図57】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(軸倍角と同じ次数の磁束を拾わない巻線の一例)を表形式で示した説明図である。
【図58】 本発明の実施の形態6に係る回転角度検出装置における2相の出力電圧波形をグラフ形式で示した説明図である。
【図59】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置の構成を示した構成図である。
【図60】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における空間2次の磁束に対するベクトル図である。
【図61】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における空間4次の磁束に対するベクトル図である。
【図62】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相巻線(その1)を表形式で示した説明図である。
【図63】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相巻線(その2)を表形式で示した説明図である。
【図64】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相巻線(その3)を表形式で示した説明図である。
【図65】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例(その1)を表形式で示した説明図である。
【図66】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例(その2)を表形式で示した説明図である。
【図67】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における3相2相変換後の巻線の一例(その3)を表形式で示した説明図である。
【図68】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(その1)を表形式で示した説明図である。
【図69】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(その2)を表形式で示した説明図である。
【図70】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における具体的な巻線の一例(その3)を表形式で示した説明図である。
【図71】 本発明の実施の形態8に係る回転角度検出装置における偏心の有無による検出位置誤差の変化をグラフ形式で示した説明図である。
【図72】 本発明の実施の形態1〜8に係る回転角度検出装置を爪形の界磁鉄心を持つ発電機に適用した実施の形態9の構成を示した構成図である。
【図73】 従来の回転角度検出装置の構成の一例について示した構成図である。
【図74】 従来の回転角度検出装置の構成の他の例について示した構成図である。
【符号の説明】
1 固定子、2 回転子、3 ティース、4 鉄心、5 (励磁)巻線、6 鉄心、7 突極、8 出力巻線、10 回転角度検出装置、20 α相巻線、21 β相巻線、30 電流、31 起磁力、32 起磁力により発生する軸倍角と同じ次数の磁束、40 発電機、41 発電機の界磁鉄心、42 軸、43 軸受け、44 界磁巻線、45 発電機の固定子、100 固定子、101 回転子、102 ティース、103 巻線。
Claims (9)
- 1相の励磁巻線と2相の出力巻線とを設けた固定子と、突極を有する回転子とから構成された回転角度検出装置であって、
上記2相の出力巻線は上記固定子の複数のティースに巻き回されており、
上記2相の出力巻線の各々の巻数は、予め定義されたm相の巻線(mは3以上の整数)を用いて、そのm相の巻線の巻数を2相に変換することによって得られる
ことを特徴とする回転角度検出装置。 - 上記固定子のティースの個数を3n(nは自然数)としたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転角度検出装置。
- 上記固定子のティースの個数が奇数個の場合、上記励磁巻線の巻線パターンは、上記ティースの個数の約数の値と同じ数の回数だけ繰り返したパターンとなっていることを特徴とする請求項1または2に記載の回転角度検出装置。
- 上記固定子のティースの個数を9とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方としたことを特徴とする請求項3または4に記載の回転角度検出装置。
- 固定子のティースの個数を12とし、軸倍角を4あるいは8のいずれか一方としたことを特徴とする請求項3に記載の回転角度検出装置。
- 上記2相の出力巻線は、上記回転子のパーミアンスの変化の空間次数と同じ空間次数の磁束や空間0次の磁束を拾わないように巻数を調整することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の回転角度検出装置。
- 上記2相の出力巻線が、回転子の回転軸と固定子の中心がずれたとき、あるいは、上記回転子の中心と回転軸とがずれたときに発生する空隙磁束の特定成分を拾わないように巻数を調整したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の回転角度検出装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の回転角度検出装置を備えたことを特徴とする回転電機。
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