JP3922040B2 - リチウムマンガン複合酸化物とその製造方法並びにその用途 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムマンガン酸化物の改良に関するものであって、詳しくは、一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δ(式中Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上であり、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2)で表され、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下であり、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が 0.22°以下であることを特徴とするスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物、及び、そのBET比表面積が1.0m2・g-1以下であることを特徴とするスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物、さらにはこれらを製造可能とするMn−M複合酸化物スラリー原料とこれらの製造方法、及び、そのリチウムマンガン酸化物を正極活物質に用いるリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
リチウム二次電池は、高エネルギー密度であることから、次世代を担う新型二次電池として幅広い分野への適用が進められており、既に一部で実用化されたものも含めて、さらなる高性能化を目指した研究が進められている。
【0003】
マンガン系材料は、原料のマンガンが資源的に豊富で安価、かつ、環境に対して優しい材料であることから有望な材料のひとつである。
【0004】
【従来の技術】
モバイル機器の普及に伴って、小型、軽量、高エネルギー密度のリチウム二次電池が強く望まれるようになり、負極にリチウムを吸蔵、放出可能な炭素質材料を用いたリチウムイオン電池が実用化された。
【0005】
現在のリチウムイオン電池の正極材料には、リチウムコバルト酸化物(以下LiCoO2と表記)が主に使用されているが、コバルト原料が高価であることから代替材料の開発が望まれている。
【0006】
LiCoO2に代わる4V級の起電力を示す正極材料としては、リチウムニッケル酸化物(以下LiNiO2と表記)やリチウムマンガンスピネル(以下LiMn2O4と表記)が挙げられるが、資源的に豊富で安価であり、環境への影響が小さいこと、電池にした場合の安全性が確保し易いことなどから、ハイブリッドタイプの電気自動車用電池や燃料電池用補助電源としてLiMn2O4が最も優れた正極材料と考えられており、実用化に向けて精力的な研究開発が行われている。
【0007】
しかしながら、LiMn2O4は高温安定性、すなわち、高温における充放電での容量低下や保存特性などに問題があることが指摘されており、この課題の解決が望まれていた。
【0008】
例えば、LiMn2O4にAlをドープした、LiXMn(2-Y)AlYO4(特開平4−289662)やLi[Mn2-X-YLiXMeY]O4(特開平11−7956)が提案されているが、充放電を50サイクル繰返した後での容量維持率が最大96%までであり、未だ改善の余地を残している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高温安定性を改良したリチウムマンガン酸化物とその製造方法を提案し、さらに、この化合物を正極活物質に用いた高出力なリチウム二次電池を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
LiMn2O4の高温安定性、すなわち、高温での充放電サイクル特性や保存特性を向上させることを目的に鋭意検討を行った結果、電解二酸化マンガンをマンガン原料として、あらかじめM(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上)の金属塩水溶液中で攪拌しながらアルカリを加えてMn−M複合酸化物スラリー原料を製造し、これにリチウム原料を加えて大気中、または、高濃度酸素雰囲気中(純粋酸素雰囲気中を含む)、即ち、酸素濃度が18〜100%の雰囲気中で焼成することによって、一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δ(式中Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上であり、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2)で表され、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.22°以下であり、且つ、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下のスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物、及び、BET比表面積が1.0m2・g-1以下のスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物が合成可能であり、さらに、これをリチウム二次電池の正極活物質に用いることで、従来の材料では達成することができなかった高温安定性が大幅に改良されたマンガン系リチウム二次電池が構成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
【作用】
以下、本発明を具体的に説明する。
【0012】
本発明は、一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δ(式中Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上であり、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2)で表されるスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物である。
【0013】
本発明の化合物は、リチウム,マンガン,金属元素M(ここで、Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上の元素),および酸素で構成され、立方最密充填した酸素パッキングの四面体位置にリチウムが、八面体位置にマンガンと金属元素M、又はリチウムとマンガン並びに金属元素Mが占有している。Mとしては、Mg、Ni、Al、Feなどが例示される。通常、四面体位置と八面体位置の数の比率は1:2であり、リチウム、マンガン、金属元素Mの各サイトの占有率は上記一般式の範囲であればスピネル型結晶構造の酸化物となる。この場合、四面体位置を8aサイト、八面体位置を16dサイトとよんでいる。
【0014】
本発明のリチウムマンガン酸化物は、リチウム、マンガンおよび酸素の各元素以外に第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上の元素を含むことが重要である。これらの元素を含有させることによって高温での安定性が改善される。これらの元素の含有量は、一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δにおいて、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2であることが必須である。Xの値がこれを超えて小さいと十分な高温安定性が保てず、これを超えて大きいと高温安定性は保てるが満足な充放電容量が得られない。また、Yの値がこれを超えて小さいと元素Mの含有効果が小さいため満足な高温安定性が保てず、これを超えて大きいと高温安定性は保てるが十分な充放電容量が得られない。
【0015】
又、酸素原子数を表すδ値は、−0.2≦δ≦0.2の範囲を取る様に規定されているが、このδ値を厳密に測定し決定することは分析上非常に困難であり、通常の表記(化学式)では0とする。
【0016】
本発明のリチウムマンガン酸化物は、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下であり、且つ、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.22°以下であることが必須である。本発明のリチウムマンガン酸化物は、スピネル構造の16dサイトにそれぞれイオン半径の異なるLiとMn、及び、M(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上の元素)が均一に分散していることが重要であり、これらが均一に分散していれば単一相となるため粉末X線回折の半値幅は十分小さくなり問題ないが、これら元素が偏析しているとそれらのイオン半径に依存して格子定数の異なる結晶粒子の集合体となるため、格子定数の少しづつ異なるスピネル型結晶の集合体となり粉末X線回折の半値幅は増大する。すなわち、粉末X線回折の半値幅は結晶粒子間の組成の不均一性をあらわす指標であり、これが大きいとこれらの元素Mを含有させることによる高温安定性の改善効果が十分に発揮できない。
【0017】
本発明のリチウムマンガン酸化物は、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下であることが必須であり、BET比表面積が1.0m2・g-1以下であることが好ましい。リチウムマンガン酸化物の結晶粒子は、酸素欠陥を介して粒成長する性質があり、SEM観察による結晶粒子が5μ以上のものは高温安定性を損なう酸素欠陥を多く内在している。結晶粒子径が2μ以下であれば実質的に酸素欠陥の影響がほとんどなく、その結晶粒子が均一にそろっていることは特に好ましい。一方、結晶粒子が小さいとBET比表面積が大きくなり、電解液との接触面積が増えるためハイレート充放電に対しては有利な傾向があるが、高温安定性の低下、電極作製時の作業性、歩留まりなどが悪くなる。BET比表面積を小さくするのには結晶粒子を大きくすればよいが、結晶粒子があまりにも大きいと上記のような理由で満足な高温安定性を得ることができない。そのため、結晶粒子の平均径が2μ以下であり、かつ、BET比表面積が1.0m2・g-1以下であることが好ましい。
【0018】
本発明で示すように、高温安定性を大幅に改善する為には、化学組成、すなわち、これまでに知られているような金属元素M(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上の元素)が単に添加されているのみでなく、その粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.22°以下であることが重要であり、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下、かつ、BET比表面積が1.0m2・g-1以下であることが特に重要である。これらによって、十分な高温安定性を得ることが初めて可能となる。
【0019】
本発明のリチウムマンガン酸化物は、電解二酸化マンガンをマンガン原料として、M(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上)の金属塩水溶液中で攪拌しながらアルカリを加えることで製造されるMn−M複合酸化物スラリーを原料とすることで製造できる。これにリチウム原料を加えたて大気中、または、高濃度酸素雰囲気中(純粋酸素雰囲気中を含む)、即ち、酸素濃度18〜100%の雰囲気中で焼成することによって本発明のリチウムマンガン酸化物が得られる。
【0020】
本発明のリチウムマンガン酸化物の合成において、電解二酸化マンガンをマンガン原料として用いることが重要である。電解二酸化マンガンは、通常、BET比表面積が約30〜40m2/gと大きく、これをM(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上)の金属塩水溶液中で攪拌することで、Mをその表面に均一に吸着させることができ、さらに、アンモニア水等のアルカリを加えてこれを表面に固定化させることができる。攪拌は室温で行っても良いが水溶液の沸点以下の高温で行っても良い。合成に用いる金属元素Mの原料は、水溶性の塩であればいかなるものを用いてもよく、硝酸塩、硫酸塩、等が例示される。このようにして製造したMn−M複合酸化物スラリーは、そのまま用いてもよいが、乾燥してから用いてもよく、また、焼成して例えばMを含有するMn2O3やMn3O4のような低級酸化物にしてから用いてもよい。
【0021】
合成に用いるリチウム原料は、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、ヨウ化リチウムなどの、マンガン酸化物と500℃以下の温度で複合化反応が始まる化合物であればいかなるものを用いても良く、これらを乾式で混合しても、スラリー化あるいは溶解して湿式で混合してもよいが、混合性あるいは溶解性をよくするために平均粒径が5μm以下、さらに望ましくは2μ以下のリチウム原料を用いることが特に好ましい。
【0022】
本発明のリチウムマンガン酸化物を得る為の焼成は、大気中もしくは高濃度酸素雰囲気中(純粋酸素雰囲気を含む)、即ち、酸素含有量が18%〜100%の酸素雰囲気中で行い、焼成温度は700℃以上950℃以下の範囲が望ましい。これより低温ではBET比表面積を十分小さくするために非常に長時間を要し、これより高温では結晶粒子が異常成長し易くなる。さらに、リチウムマンガン酸化物は高温時に酸素を放出吸収する性質があることから、酸素の吸収を考慮して焼成後の冷却速度を1時間当たり20℃以下の速度で行うことはさらに好ましい。
【0023】
本発明のリチウム二次電池の負極としては、リチウム金属、リチウム合金、リチウムを予め吸蔵した、リチウムを吸蔵放出可能な化合物を用いることができる。
【0024】
リチウム合金としては、本発明を制限するものではないが、例えば、リチウム/スズ合金、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/鉛合金等が例示される。
【0025】
リチウムを吸蔵放出可能な化合物としては、本発明を制限するものではないが、例えば、グラファイトや黒鉛等の炭素材料や、鉄の酸化物、コバルトの酸化物が例示される。
【0026】
また、本発明のリチウム二次電池の電解質は、特に制限されないが、例えば、炭酸プロレン、炭酸ジエチル等のカーボネート類や、スルホラン、ジメチルスルホキシド等のスルホラン類、γブチロラクトン等のラクトン類、ジメチルスルホキシド等のエーテル類の少なくとも1種類以上の有機溶媒に、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸等のリチウム塩の少なくとも1種類以上を溶解したものや、無機系および有機系のリチウムイオン導電性の固体電解質などを用いることができる。
【0027】
以下に、本発明の具体例として実施例を示すが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
【0028】
なお、本発明の実施例および比較例における粉末X線回折測定は、以下に示す方法で行った。
【0029】
粉末X線回折測定
測定機種 マックサイエンス社製 MXP3
照射X線 Cu Kα線
測定モード ステップスキャン
スキャン条件 2θとして0.04°
計測時間 5秒
測定範囲 2θとして5°から80°
また、BET比表面積は窒素吸着法によって、また、平均粒子径はマイクロトラックによって測定した。
【0030】
【実施例】
[リチウムマンガン複合酸化物の製造]
実施例1
(Li[Mn1.85Li0.05Mg0.1]O4の合成)
実施例1として、Li[Mn1.85Li0.05Mg0.1]O4を以下の方法によって行った。
【0031】
硫酸マグネシウム0.054モル/Lの水溶液1Lに電解二酸化マンガン87gを投入して80℃に加温しながら攪拌し、これに3wt%のアンモニア水100mlを約2時間かけて滴下しさらに4時間攪拌を行ったのち、濾過、乾燥させた。これを800℃で12時間焼成したのち、所定量の平均粒径2μの炭酸リチウムを乾式で混合し、800℃で24時間焼成した。粉末X線回折測定より得られた化合物はスピネル構造であること、及び、SEM観察により結晶粒子は正八面体形状で大きさが良く揃っていることを確認した。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0032】
実施例2
(Li[Mn1.85Li0.05Ni0.1]O4の合成)
実施例2として、Li[Mn1.85Li0.05Ni0.1]O4の合成を以下の方法によって行った。
【0033】
硫酸ニッケル0.054モル/Lの水溶液1Lに電解二酸化マンガン87gを投入して60℃に加温しながら攪拌し、これに3wt%のアンモニア水100mlを約2時間かけて滴下しさらに4時間攪拌を行ったのち、濾過、乾燥させた。濾液は無色透明であることを確認した。これに、所定量の平均粒径2μの炭酸リチウムを乾式で混合し、800℃で24時間焼成した。粉末X線回折測定より得られた化合物はスピネル構造であること、及び、SEM観察により結晶粒子は正八面体形状で大きさが良く揃っていることを確認した。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0034】
実施例3
(Li[Mn1.80Li0.05Al0.15]O4の合成)
実施例3として、Li[Mn1.80Li0.05Al0.15]O4を以下の方法によって行った。
【0035】
硫酸アルミニウム0.084モル/Lの水溶液1Lに電解二酸化マンガン87gを投入して90℃に加温しながら攪拌し、これに3wt%のアンモニア水100mlを約2時間かけて滴下しさらに4時間攪拌を行ったのち、濾過、乾燥させた。これを900℃で12時間焼成したのち、所定量の平均粒径2μの炭酸リチウムを乾式で混合し、900℃で24時間焼成した。粉末X線回折測定より得られた化合物はスピネル構造であること、及び、SEM観察により結晶粒子は正八面体形状で大きさが良く揃っていることを確認した。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0036】
実施例4
(Li[Mn1.74Li0.03Al0.23]O4の合成)
実施例4として、Li過剰量とAl添加量とを変えた以外は実施例3と同様にして、Li[Mn1.74Li0.03Al0.23]O4の合成を行った。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0037】
実施例5
(Li[Mn1.80Li0.05Fe0.15]O4の合成)
実施例5として、Li[Mn1.80Li0.05Fe0.15]O4を以下の方法によって行った。
【0038】
硫酸鉄(II)0.084モル/Lの水溶液1Lに電解二酸化マンガン87gを投入して室温で攪拌した。このとき、攪拌を中断すると上澄み液は初め2価鉄の淡い緑色であったものが、1時間の攪拌後には3価マンガン、あるいは、3価の鉄イオンに由来する黄褐色になっていた。これは、2価鉄と二酸化マンガンとの酸化還元反応によるものであり、鉄イオンは二酸化マンガン粒子の表面に強く作用しているものと考えられた。これに攪拌しながら3wt%のアンモニア水100mlを約2時間かけて滴下しさらに4時間攪拌を行ったのち、濾過、乾燥させた。濾液は無色透明であった。これを800℃で12時間焼成したのち、所定量の平均粒系2μの炭酸リチウムを乾式で混合し、850℃で24時間焼成した。粉末X線回折測定より得られた化合物はスピネル構造であること、及び、SEM観察により結晶粒子は正八面体形状で大きさが良く揃っていることを確認した。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0039】
実施例6
(Li[Mn1.80Li0.05Mg0.05Al0.10]O4の合成)
実施例6として、Mg添加量とAl添加量とを変えた以外は実施例3と同様にして、Li[Mn1.80Li0.05Mg0.05Al0.10]O4の合成を行った。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0040】
比較例1
比較例1として、実施例1と同様の組成となるように、水酸化マグネシウム、炭酸リチウム、電解二酸化マンガンを秤量し、乾式混合したのち、800℃24時間の焼成を行い、Li[Mn1.85Li0.05Mg0.10]O4を合成した。SEM観察より、結晶粒子は正八面体形状がよく発達したものであったが、5μ以上の粗大粒子と1μ以下の微細粒子が入り混じったものであった。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0041】
比較例2
比較例2として、実施例6と同様の組成となるように、水酸化アルミニウム、炭酸リチウム、電解二酸化マンガンを秤量し、乾式混合したのち、900℃24時間の焼成を行いLi[Mn1.80Li0.05Mg0.05Al0.10]O4を合成した。SEM観察より、結晶粒子は正八面体形状がよく発達したものであったが、比較例1と同様に5μ以上の粗大粒子と1μ以下の微細粒子が入り混じったものであった。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0042】
比較例3
比較例3として、電解二酸化マンガンと炭酸リチウムを乾式で混合し、900℃24時間の焼成を行いLi[Mn1.90Li0.10]O4を合成した。SEM観察より、結晶粒子は正八面体形状がよく発達したものであったが、比較例1と同様に5μ以上の粗大粒子と1μ以下の微細粒子が入り混じったものであった。生成物の化学組成分析結果、(400)面の半値幅、SEM観察による結晶粒子径、及び、BET比表面積を表1に示した。
【0043】
【表1】
[電池の構成]
実施例1〜6及び比較例1〜3で製造したリチウムマンガン複合酸化物を、導電剤のポリテトラフルオロエチレンとアセチレンブラックとの混合物(商品名:TAB−2)を重量比で2:1になるように混合した。混合物の75mgを1ton・cm-2の圧力で、16mmφのメッシュ(SUS316)上にペレット状に成形した後に、200℃で2時間の減圧乾燥処理を行った。
【0044】
これを正極に用いて、負極にはリチウム箔(厚さ0.2mm)から切り抜いたリチウム片を用いて、電解液にはプロピレンカーボネートと炭酸ジメチルの体積比1:2の混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウムを1mol・dm-3の濃度に溶解した有機電解液を用いて、電極面積2cm2の電池を構成した。
【0045】
表2に、50℃における容量維持率(50サイクル目容量/10サイクル目容量)を示した。
【0046】
【表2】
実施例1〜6で合成したリチウムマンガン酸化物は、いずれも劣化率(=100−容量維持率)が1%未満と高い高温安定性を示した。一方、比較例1〜2で合成したリチウムマンガン複合酸化物も比較例3と比較して高い高温安定性を示しMの添加効果は見られるが、その劣化率は2%以上であった。
【0047】
【発明の効果】
以上に示した通り、電解二酸化マンガンをマンガン原料として、あらかじめM(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上)の金属塩水溶液中で攪拌しながらアルカリを加えてMn−M複合酸化物スラリーを製造し、これにリチウム原料を加えて大気中、または、高濃度酸素雰囲気中(純粋酸素雰囲気を含む)、即ち、酸素濃度18〜100%雰囲気中で焼成することによって、一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δ(式中Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上であり、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2)で表され、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.22°以下のスピネル型結晶構造であり、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下であるリチウムマンガン複合酸化物、及び、BET比表面積が1.0m2・g-1以下のスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物が合成可能となり、これをリチウム二次電池の正極活物質に用いることで、従来の材料では達成することができなかった高温安定性が大幅に改良されたマンガン系リチウム二次電池が構成できることを見出した。
Claims (8)
- 一般式Li[Mn2-X-YLiXMY]O4+ δ(式中Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上であり、0.02≦X≦0.10、0.05≦Y≦0.30、−0.2≦δ≦0.2)で表され、CuKαによる粉末X線回折の(400)面の半値幅が0.22°以下であり、SEM観察による結晶粒子の平均径が2μ以下であることを特徴とするスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物。
- MがMg,Ni,Al及びFeから選ばれる1種の金属であることを特徴とする請求項1記載のスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物。
- BET比表面積が1.0m2・g-1以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスピネル型結晶構造のリチウムマンガン複合酸化物。
- 電解二酸化マンガンをマンガン原料として、M(Mは第2、第3周期のIIa族、IIIb族、VIII族から選ばれる少なくとも一種類以上)の金属塩水溶液中で攪拌しながらアルカリを加えて得られるMn−M複合酸化物スラリー。
- 請求項4の電解二酸化マンガンのBET比表面積が30〜40m2/gであることを特徴とするMn−M複合酸化物スラリー。
- 請求項4で得たMn−M複合酸化物スラリーにリチウム原料を加えて大気中、または、高濃度酸素雰囲気中(純粋酸素雰囲気中を含む)で焼成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載のリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
- 請求項6のリチウム原料の平均粒径が5μm以下であることを特徴とするリチウムマンガン複合酸化物の製造方法。
- リチウム、リチウム合金及びリチウムを吸蔵放出可能な化合物から選ばれる少なくとも1種類以上を負極に、非水電解質を電解質に、請求項1〜請求項3のいずれかの請求項に記載のリチウムマンガン複合酸化物を正極に用い、充放電を50サイクル繰返した後の容量維持率が99%以上であるリチウム二次電池。
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