JP3917058B2 - 絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力用半導体装置に係り、特に絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor,以下IGBTと記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、IGBTは、低損失の電力用半導体素子として知られている。なかでも、トレンチゲート型IGBTは、古典的なプレーナゲート型IGBTと比べて、次のような利点、即ちチップ内に微細化したユニットセルを多数配列することにより、低いチャネル抵抗が得られる、寄生JFET(Junction Field Effect Transistor)が構造上形成されず、従ってピンチオフによる電圧降下がなく低オン電圧特性が得られる、といった利点を有することから注目されている。
【0003】
図15は、従来のトレンチゲート型IGBTの平面図であり、図16はそのI−I’断面図である。p+型シリコン基板1上にn-型層2が形成され、このn-型層2の表面に深さ約4μmのp型ベース層3が拡散形成され、更にベース層3の表面に深さ約0.5μmのn+型エミッタ層4が選択的に拡散形成されている。
【0004】
エミッタ層4とベース層3を貫通するように、幅約1μm、深さ6〜7μmのトレンチ5が形成され、このトレンチ5内にゲート電極6が埋め込み形成されている。カソード電極(エミッタ電極)7は、ベース層3とエミッタ層4にコンタクトするように形成され、アノード電極(コレクタ電極)8は、Si基板1裏面に形成される。
【0005】
このトレンチゲート型IGBTでは、複数本のゲート電極6に挟まれた領域表面部を各ユニットセルのカソード領域として、複数のユニットセルが配列形成されたことになる。図15及び図16の例では、ユニットセルの幅D1に占めるカソード領域幅D2が大きい。
【0006】
この様な従来のIGBTでは、オン時の図15のY−Y'位置でのキャリア分布は、図19の破線のようになり、キャリア密度がカソード(K)側表面付近でアノード(A)側表面付近より低くなっている。このことが、IGBTのオン電圧をサイリスタと同程度に低くする上での障害になっている。カソード側表面付近のキャリア密度を高めることができれば、IGBTのより低オン電圧化を図ることができるはずである。
【0007】
図17及び図18は、図15及び図16のIGBTに比べて、トレンチゲート幅を大きくすることで、ユニットセルの幅D1に占めるカソード領域幅D2を小さくした例を示している。この様な構造にすると、オン時にp+型基板(アノード)1からn-型層2に注入されてカソード側に流れるホール電流の通路が狭くなる結果、カソード側表面近傍にホールの蓄積が生じる。この結果、Y−Y’位置のキャリア分布は、図19の実線のようになり、カソード領域表面付近でのキャリア密度が高くなる。更にこのホール密度の増加に伴い、電荷中性条件を満たすべく素子内にカソードからの電子注入が生じる。カソードからアノードへの電子電流は、ゲート電極6により制御されたチャネル領域を流れるため、カソード領域幅D2を狭くしたことによる抵抗増大はない。
【0008】
以上のように、トレンチゲート幅、カソード領域の幅、更にはトレンチゲートの深さ等を最適化することにより、IGBTのオン電圧をサイリスタと同程度にまで低くすることが可能である。このことは、既に本出願人が報告している(例えば、特許文献1或いは非特許文献1参照)。この様にして低オン電圧化を図ったIGBTを、本出願人は、IEGT(Carrier Injection Enhanced Gate Bipolar Transistor)と称している。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第5,329,142明細書
【非特許文献1】
IEDM Tecknical Digest 1993,p679-682
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように低オン電圧化のためにトレンチゲート幅を広くすると、幾つかの不都合が生じる。例えば幅約10μmのトレンチにポリシリコンゲート電極を埋め込むためには、約5μm厚のポリシリコン堆積が必要になる。従って、製造効率が低下する。しかも、大きな容積のトレンチにポリシリコンを埋め込むと、トレンチ領域に大きなストレスが加わる。これは、トレンチエッジの結晶欠陥を誘発させ、リーク電流等による信頼性低下、歩留まり低下をもたらす。
【0011】
この発明は、製造効率を低下させることなく低オン電圧特性を得ることができる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る絶縁ゲート型バイポーラトランジスタは、第1導電型の第1半導体層と、前記第1半導体層の表面に形成された第2導電型の第2半導体層と、前記第2半導体層の表面に形成された第1導電型のベース層と、前記ベース層の表面から前記第2半導体層に達する深さに形成されたトレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれて、それぞれ上面が直交する2軸方向の幅の異なる矩形パターンをなしてその短手方向に複数個配列されたゲート電極と、を有し、前記トレンチが形成される領域において、前記第2半導体層の表面の全面に前記ベース層が形成されており、さらに、前記ベース層の表面に前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向するように形成された第2導電型のエミッタ層と、前記エミッタ層とベース層にコンタクトする第1の主電極と、前記第1半導体層の裏面に形成された第2の主電極と、を有することを特徴とする。
【0013】
この発明によると、トレンチに埋め込まれた絶縁ゲートの上面形状を矩形として、これを短手方向に複数個配列し、且つその長手方向両端部にエミッタ層を形成する。これにより、トレンチへのゲート電極埋め込みを容易にして、製造効率を低下させることなく、低オン電圧特性を得ることができる。
【0014】
この発明において特に、エミッタ層は、各ゲート電極の長手方向両端部においてそれぞれ3側面に対向する不純物拡散層として形成されることが好ましい。これにより、ゲート電極とエミッタ層をゲート電極の短手方向に複数分割したことによるチャネル幅低下を抑えることができ、必要な電流容量のIGBTを得ることができる。
【0015】
この発明において、エミッタ層は、(a)各ゲート電極の長手方向両端部に互いに独立に形成された不純物拡散層として、或いは(b)各ゲート電極の長手方向両端部に対向して複数のゲート電極にまたがって連続する不純物拡散層として、或いはまた、(c)ゲート電極が長手方向にも複数個配列されている場合には、長手方向に隣接する2つのゲート電極の各端部に対向して且つ、隣接する2つのゲート電極の間は連続する不純物拡散層として、形成することができる。
【0016】
更にこの発明において、複数のゲート電極をその長手方向中央部で相互に連結する、ゲート電極と同じ構造の連結部を備えること、或いは長手方向両端部で相互に連結する、ゲート電極と同じ構造の連結部を備えることも有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1は、一実施の形態によるIGBT100aの平面図であり、図2及び図3はそれぞれ図1のI−I’及びII−II’断面図である。p+シリコン基板(アノードエミッタ層)1の表面に比抵抗50Ω・cm以上のn-型層(nベース層)2が形成され、その表面に深さ約4μmのpベース層3が形成されている。pベース層3を貫通して、nベース層2に達する深さのトレンチ5が形成され、このトレンチ5にゲート絶縁膜11を介してゲート電極6が埋め込み形成されている。以下では、このゲート電極6を絶縁トレンチゲート或いは単にトレンチゲートともいう。
【0018】
図1に示すように、絶縁トレンチゲート6は、上面形状が細長い矩形パターンを有し、その短手方向(y方向)に所定間隔で複数個配列される。トレンチゲート6は、その長手方向(x方向)にも複数個、例えば図1に示すように少なくとも2列配置される。pベース層3の表面には、これらの各絶縁トレンチゲート6の長手方向両端部において、各端部の3側面S1,S2,S3に対向する状態で、深さ約0.5μmのn+型エミッタ層(カソードエミッタ層)4が形成されている。
【0019】
pベース層3とカソードエミッタ層4及びゲート電極6が形成された面は、絶縁膜10で覆われる。そしてx方向のゲート配列の間で、絶縁膜10にコンタクト開口が開けられて、x方向に隣接する二つのカソードエミッタ層4とその間に露出するpベース層3にコンタクトするように、エミッタ電極(カソード電極)7が形成される。カソード電極7は、y方向に並ぶ複数のカソードエミッタ層4を共通接続するように、y方向に連続するストライプ状に形成される。基板1の裏面には、コレクタ電極(アノード電極)8が形成される。
【0020】
この実施の形態のIGBT100aは以下のように形成される。先ず、図4に示すように、p+シリコン基板1上に比抵抗50Ω・cm以上のn-層2をエピタキシャル成長により約100μm形成する。次に、n-型層2の表面にボロンをイオン注入し、深さ4μm程度まで拡散させて、pベース層3を形成する。更にpベース層3の表面に砒素を選択的にイオン注入して、深さ0.5μm程度まで拡散させ、2μm平方程度の複数のn+エミッタ層4を形成する。
【0021】
次いで、図5に示すように、n+エミッタ層4と1μm程度オーバーラップするように、上面形状が長方形で、短手方向幅約1μm、長手方向幅約10μm、深さ約7μmのトレンチ5を形成する。トレンチ5の内面には熱酸化によって0.1μm程度のゲート絶縁膜11を形成する。そして、CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりポリシリコンを0.5μm程度堆積し、トレンチ5内を埋め込んだ後、RIE(Reactive Ion Etching)によりポリシリコンをエッチバックして表面を平坦化する。これにより、埋め込みゲート電極6が得られる。
【0022】
この後、基板表面を絶縁膜10で覆う。そして、絶縁膜10にコンタクト開口を形成し、Alの蒸着又はスパッタによりカソード電極7を形成する。Si基板1裏面には、V−Ni−Au膜を蒸着して、アノード電極8を形成する。
【0023】
ここまでの説明では省いたが、複数の絶縁トレンチゲート6は、共通接続してゲート電極ノード(G)に引き出すことが必要である。即ち、図1に模式的に示したように、複数の絶縁トレンチゲート6を接続するゲート配線12が必要となる。このゲート配線12は、カソード電極7と同じメタル層により、或いはこれと異なるメタル層によって形成することができる。
【0024】
この実施の形態のIGBT100aは、図2のx方向断面についてみると、従来例の図18とほぼ同様である。即ち、トレンチゲート幅をカソード領域幅に比べて大きくしており、図16と比べて、ユニットセル幅D1に占めるカソード領域幅D2が小さくなっている。これにより、従来技術で説明したように、オン時、カソード側表面近傍でのキャリア密度を高くすることができ、低いオン電圧を得ることができる。
【0025】
この実施の形態の場合、図15或いは図17の従来例と異なり、トレンチゲート6及びカソードエミッタ層4がy方向に複数個に分割されるために、一見図15或いは図17のIGBTよりチャネル幅が小さくなるように見える。しかし、トレンチゲート6の両端部は、上述のようにカソードエミッタ層4にオーバーラップした状態に形成されるから、カソードエミッタ層4はトレンチゲート6の各端部の3側面S1,S2,S3に対向し、その下にチャネルが形成されることになる。例えば上述の数値例のように、トレンチゲート6のy方向幅を1μm、カソードエミッタ層4とのオーバーラップを1μmとすれば、一つのトレンチゲート6の各端部に3μmのチャネル幅が確保される。従って、トレンチゲート6の幅と配列ピッチを最適化すれば、従来とそれほど変わらないチャネル幅を得ることができる。言い換えれば、従来のIGBTとそれほど変わらない電流容量を得ることができる。
【0026】
そしてこの実施の形態では、y方向には、図17及び図18でのトレンチゲートを複数個に分割した形になっており、各トレンチ幅が小さい。従って、ゲート電極埋め込みのために、図17及び図18の例におけるような厚いポリシリコン膜の堆積を必要としない。これにより、堆積膜厚が厚くなることによる製造効率の低下が防止される。更に、一つのトレンチの容積が小さいから、トレンチにかかるストレスが小さくなり、信頼性及び歩留まりが向上する。またこの実施の形態では、カソードエミッタ層が、各トレンチゲートの両端に個々に分離されて形成されるから、トランジスタ動作に寄与しないNPNPサイリスタの面積が少なく、ラッチアップ耐量も大きい。
【0027】
この実施の形態においては、絶縁トレンチゲートの上面矩形パターンを、短手1μm、長手10μmとしたが、その最適値は耐圧系により異なる。例えば1200V系の素子では短手1μmに対して長手16μm程度が最適値となる。また、短手幅はトレンチ形成が可能で、良好なポリシリコン膜埋め込みができる条件で更に小さくすることができる。
以下に、他の実施の形態を幾つか説明する。以下の実施の形態では、実施の形態1と対応する部分に実施の形態1と同一符号を付して詳細な説明は省く。
【0028】
[実施の形態2]
図6は、実施の形態2によるIGBT100bの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図2及び図3と同じになる。この実施の形態2は、実施の形態1とはカソードエミッタ層4の形状が異なる。すなわち、カソードエミッタ層4は、カソード電極7と同様に、y方向に並ぶ複数の絶縁トレンチゲート6の間を連続する不純物拡散層として、絶縁トレンチゲート6の両端部に形成している。カソードエミッタ層4がトレンチゲートの各端部の3側面に対向することは、実施の形態1と同様である。
このような構造にすると、実施の形態1と同様の効果が得られる上、トレンチ5を形成する際、カソードエミッタ層4との位置合わせ精度が緩和されるため、製造マージンを大きくすることができる。
【0029】
[実施の形態3]
図7は、実施の形態3によるIGBT100cの平面図であり、図8はそのI−I’断面図である。II−II’断面は、図3と同じになる。この実施の形態では、カソードエミッタ層4は、x方向に隣接する二つの絶縁トレンチゲート6の間に連続する一つの不純物拡散層として形成されて、二つの絶縁トレンチゲート6で共有される。カソードエミッタ層4がトレンチゲートの各端部の3側面に対向することは、実施の形態1と同様である。カソード電極7のpベース層3とのコンタクトは、y方向に飛び飛びに形成されるカソードエミッタ層4の間になる。このような構造にすると、実施の形態1と同様の効果が得られる上、トレンチ5を形成する際、カソードエミッタ層4との位置合わせ精度が緩和されるため、製造マージンを大きくすることができる。
【0030】
[実施の形態4]
図9は、実施の形態4のIGBT100dの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図2及び図3と同じになる。カソードエミッタ層4は、実施の形態1と同じである。この実施の形態では、y方向に配列される複数の絶縁トレンチゲート6を、その長手方向中央部で相互に連結するための連結部21を設けている。連結部21は、絶縁トレンチゲート6と同じ構造を有し、同じ工程で作られて、複数のトレンチゲート6を接続する、図1に示したゲート配線12の役割を果たす。ゲート配線の低抵抗化のためには、この連結部21に重ねて、メタル配線を形成することも有効である。
この構造は、連結部21を設ける点を除き、実施の形態1と同様であり、従って実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0031】
[実施の形態5]
図10は、実施の形態5のIGBT100eの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図2及び図3と同じになる。カソードエミッタ層4は、実施の形態2の図6と同様に、y方向の複数のトレンチゲート6にまたがって連続する拡散層として形成している。トレンチゲート6をその長手方向中央部で相互に連結するための連結部21を設ける点は、図9と同じである。ゲート配線の低抵抗化のためには、この連結部21に重ねて、メタル配線を形成することも有効である。
この構造は、連結部21を設ける点を除き、実施の形態2と同様であり、従って実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0032】
[実施の形態6]
図11は、実施の形態6のIGBT100fの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図8及び図3と同じになる。カソードエミッタ層4は、実施の形態3(図7及び図8)と同様に、x方向に隣接する絶縁トレンチゲート6で共有される拡散層として形成されている。トレンチゲート6をその長手方向中央部で相互に連結するための連結部21を設ける点は、図9と同じである。
この構造は、連結部21を設ける点を除き、実施の形態3と同様であり、従って実施の形態3と同様の効果が得られる。
【0033】
[実施の形態7]
図12は、実施の形態7のIGBT100gの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図2及び図3と同じになる。この実施の形態は、図9の実施の形態を変形したもので、y方向に配列される複数の絶縁トレンチゲート6を、その長手方向両端部で相互に連結するための連結部21a,21bを設けている。これらの連結部21a,21bが絶縁トレンチゲート6と同じ構造を有し、同じ工程で作られて、複数のトレンチゲート6を接続することは、図9〜図11の実施の形態4と同じである。カソードエミッタ層4は、図1或いは図9と同様に、各トレンチゲート6の両端部に互いに独立に形成された不純物拡散層である。
【0034】
この構造は、これまでの実施の形態と異なり、カソードエミッタ層4がトレンチゲートの端部の3側面に対向する状態とはならない。しかし、カソードエミッタ層4の連結部21a,21bの側面に対向する部分の下もチャネルとなるので、実施の形態1と同程度のチャネル幅を確保することができる。その他、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0035】
[実施の形態8]
図13は、実施の形態8のIGBT100hの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図2及び図3と同じになる。この実施の形態は、図12の実施の形態と同様のトレンチゲート構造とし、カソードエミッタ層4は、図6或いは図10と同様に、y方向に複数のトレンチゲート6にまたがって連続する拡散層として、言い換えれば連結部21a,21bに沿って連続する拡散層として形成している。この実施の形態によると、トレンチゲート6の連結部21a,21bが全て実効的なゲート電極となり、その側面全体にチャネル領域が形成される。これにより、従来の15或いは図17と同じチャネル幅を確保することができ、十分な電流容量が得られる。また図6の実施の形態と同様に、大きな製造マージンが得られる。
【0036】
[実施の形態9]
図14は、実施の形態9のIGBT100iの平面図である。そのI−I’及びII−II’断面は、図8及び図3と同じになる。この実施の形態は、図12の実施の形態と同様のトレンチゲート構造とし、カソードエミッタ層4は、図7或いは図11と同様に、隣接する二つのトレンチゲート6で共有される不純物拡散層により形成している。図7の実施の形態と同様の理由で、大きな製造マージンが得られる。
【0037】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、製造効率を低下させることなく低オン電圧特性を得ることができる絶縁ゲート型バイポーラトランジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態によるIGBT100aの平面図である。
【図2】図1のI−I’断面図である。
【図3】図1のII−II’断面図である。
【図4】同IGBTのpnpn構造を形成する工程を説明するための断面図である。
【図5】同IGBTのトレンチゲートを形成する工程を説明するための断面図である。
【図6】他の実施の形態によるIGBT100bの平面図である。
【図7】他の実施の形態によるIGBT100cの平面図である。
【図8】図7のI−I’断面図である。
【図9】他の実施の形態によるIGBT100dの平面図である。
【図10】他の実施の形態によるIGBT100eの平面図である。
【図11】他の実施の形態によるIGBT100fの平面図である。
【図12】他の実施の形態によるIGBT100gの平面図である。
【図13】他の実施の形態によるIGBT100hの平面図である。
【図14】他の実施の形態によるIGBT100iの平面図である。
【図15】従来のIGBTの平面図である。
【図16】図15のI−I’断面図である。
【図17】従来の改良型IGBTの平面図である。
【図18】図17のI−I’断面図である。
【図19】従来のIGBTのオン時のキャリア分布を示す図である。
【符号の説明】
100a〜100i…IGBT、1…p+型シリコン基板、2…n-型層、3…pベース層、4…n+エミッタ層(カソードエミッタ層)、5…トレンチ、6…ゲート電極、7…カソード電極、8…アノード電極、10…絶縁膜、11…ゲート電極、21,21a,21b…連結部。
Claims (13)
- 第1導電型の第1半導体層と、
前記第1半導体層の表面に形成された第2導電型の第2半導体層と、
前記第2半導体層の表面に形成された第1導電型のベース層と、
前記ベース層の表面から前記第2半導体層に達する深さに形成されたトレンチにゲート絶縁膜を介して埋め込まれて、それぞれ上面が直交する2軸方向の幅の異なる矩形パターンをなしてその短手方向に複数個配列されたゲート電極と、を有し、
前記トレンチが形成される領域において、前記第2半導体層の表面の全面に前記ベース層が形成されており、さらに、
前記ベース層の表面に前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向するように形成された第2導電型のエミッタ層と、
前記エミッタ層とベース層にコンタクトする第1の主電極と、
前記第1半導体層の裏面に形成された第2の主電極と、
を有することを特徴とする絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部においてそれぞれ3側面に対向する不純物拡散層として形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に互いに独立に形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向して複数のゲート電極にまたがって連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記ゲート電極は、長手方向にも複数個配列されており、
前記エミッタ層は、長手方向に隣接する2つのゲート電極の各端部に対向して且つ、隣接する2つのゲート電極の間は連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記複数のゲート電極を、その長手方向中央部で相互に連結する、ゲート電極と同じ構造の連結部を有する
ことを特徴とする請求項2記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に互いに独立に形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項6記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向して複数のゲート電極にまたがって連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項6記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記ゲート電極は、長手方向にも複数個配列されており、
前記エミッタ層は、長手方向に隣接する2つのゲート電極の各端部に対向して且つ、隣接する2つのゲート電極の間は連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項6記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記複数のゲート電極を、その長手方向両端部で相互に連結する、ゲート電極と同じ構造の連結部を有する
ことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向して互いに独立に形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項10記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記エミッタ層は、前記各ゲート電極の長手方向両端部に対向して前記連結部に沿って連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項10記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。 - 前記ゲート電極は、長手方向にも複数個配列されており、前記エミッタ層は、長手方向に隣接する2つのゲート電極の各端部に対向して且つ、隣接する2つのゲート電極の間は連続するように形成された不純物拡散層である
ことを特徴とする請求項10記載の絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ。
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