JP3994539B2 - 再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、線速度一定となるようにデータが記録されているディスクを再生する場合に、装填された前記ディスクを角速度一定で回転させてデータ読み出しを行なう再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、記録媒体として例えばディスクが普及している。
これらのディスクの多くは、ディスク形状の小型化、或いは記録容量の効率化などのために、ディスクの記録領域全面に渡って、その内周側における密度と同じ密度で記録することが望ましい。
ディスクドライブ装置ではディスクに記録されているデータの読み出しは、データ読みだし手段としてのピックアップをディスクの半径方向に移動させながら行なうが、この場合、内周側に記録されているデータの再生時または外周側に記録されているデータの再生時、すなわちピックアップの位置に対応してスピンドルモータの駆動制御を行ない、ディスクの回転数を制御させるCLV(Constant Linear Velocity)制御が採用されている。したがって、例えばCD(Compact Disc)では線速度が例えば1.2〜1.4m/sとされており、一枚のディスクにおいては線速度が一定となるようにされる。この場合、例えば1倍速によって再生を行なうと、ピックアップがディスクの内周側にある場合は約600rpm、また同じくピックアップがディスクの外周側にある場合は約200rpmとなるようにされる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクメディアが普及するにつれて、ディスクドライブ装置のアクセスタイムの短縮が望まれている。つまり、ディスクの回転数を速くして回転待ち時間を短縮することで、アクセスタイムの短縮を実現している。しかしCLV制御ではディスクの半径方向におけるピックアップの位置に応じてディスクの回転数を変えていく必要があるので、回転制御処理に負担がかかってしまう。
【0004】
そこで、アクセスタイムの向上を図るために、ディスクの回転速度を一定に保CAV(Constant Angular Velocity)制御が主流となっている。
ところが、CLV制御を想定して作成されているディスクに対して、CAV制御によってデータの読み出しを行なう場合、ディスクの内周側と外周側では転送レートが異なるようになる。この場合、ディスクに記録されているデータの容量が大きく、内周側から外周付近に至るまで記録が行なわれていると、当該ディスクの外周側において当該ディスクドライブ装置における最大転送レートでデータ転送を行なうことができる。しかし、データの記録容量が比較的小さく、例えば内周と外周のほぼ中間点ぐらいまでしか記録が行なわれていないディスクの再生を行なうと、最大転送レートを実現することができる位置にはデータの記録が行なわれていないことになる。
すなわち、データ容量が比較的小さいディスクのデータ読み出しを行なう場合、当該ディスクドライブ装置が有している転送能力を最大限に発揮することがという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような問題点を解決するために、ディスクを再生することができる再生装置において、装填された前記ディスクを回転させるディスク回転手段と、前記ディスクの種類を判別する判別手段と、前記データが記録されているデータエリアの最も外周に記録されているデータの論理ブロックアドレスを、前記ディスクの管理情報エリアから検出する検出手段と、前記検出手段で検出された検出結果と、前記判別手段の判別結果とに基づいて前記ディスク回転手段の制御を行ない、前記ディスクを所定の回転数で回転させる制御を行なう制御手段と、を備え、前記判別手段による前記ディスクの種類を判別した後、当該判別結果と前記ディスクのデータの記録方式と前記検出手段で検出された検出結果と、に基づいて、前記ディスクのデータ容量を検出し、当該検出されたデータ容量と所定の判定容量を比較することによって、前記ディスクの回転速度が設定されることにより再生装置を構成する。
また、前記制御手段は、前記容量検出手段で検出されたデータ容量に基づいて、最も外周に記録されているデータが当該再生装置における最大の転送レートによって読み出すことができるように前記ディスク回転手段を制御するようにする。
【0006】
さらに、前記ディスクの管理情報エリアから当該ディスクの記録面の構造を識別することができるディスク構造識別手段を備え、前記ディスク構造識別手段により、前記ディスクが二層構造の記録面を有し、かつ第一の層に形成される第一の記録面と第二の層に形成される第二の記録面の記録方向が前記ディスクの半径方向に対して同方向とされていると識別した場合、前記容量検出手段は前記第一、第二の記録面における最も外周に記録されているデータの論理ブロックアドレスを比較して、前記ディスクの外周に近い方の論理ブロックアドレスを前記データ容量とするようにする。
さらに、前記ディスクの径情報を前記ディスクの管理情報エリアから検出するディスク径情報検出手段をさらに備え、前記ディスク径情報検出手段で検出される前記径情報に基づいて前記ディスクの回転速度が設定されるようにする。
また、前記制御手段は、前記ディスク径情報検出手段で検出される前記径情報に基づいて、最も外周に記録されているデータが当該再生装置における最大の転送レートによって読み出すことができるように前記ディスク回転手段を制御するようにする。
【0007】
本発明によれば、ディスクのデータ容量とディスクの種類とに応じて、ディスクの回転速度を設定するようにしているので、データ容量の小さいディスクに対しても、当該再生装置の信号処理において実現可能な最大の転送レートを得ることができうようになる。また、ディスクの径とディスクの種類とに応じて、ディスクの回転速度を設定するようにしているので、データ径の小さいディスクに対しても、当該再生装置の信号処理において実現可能な最大の転送レートを得ることができうようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の再生装置の実施の形態について、次に示す順序で説明する。
1.再生装置の構成
2.CDのTOC及びサブコード
3.DVDのリードインエリアの構成
4.ディスク(DVD)の構成
5.回転速度設定
【0009】
1.再生装置の構成
本実施の形態の再生装置(ディスクドライブ装置)に装填される光ディスクは、例えばDVD(Digital Versatile Disc)や、或いはCD−ROMなどのCD方式のディスクなどが考えられる。もちろん他の種類の光ディスクに対応する再生装置でも本発明は適用できるものである。
【0010】
図1は本例のディスクドライブ装置70の要部のブロック図である。
ディスク90は例えばCLV方式でデータ記録が行なわれており、ディスクドライブ装置70に装填されるとターンテーブル7に積載され、再生動作時においてスピンドルモータ6によって例えば一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ1によってディスク90にエンボスピット形態や相変化ピット形態などで記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。なお、本例ではCAV方式として説明するが一定線速度(CLV)方式で回転駆動することも可能である。
【0011】
ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオード4や、反射光を検出するためのフォトディテクタ5、レーザ光の出力端となる対物レンズ2、レーザ光を対物レンズ2を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタ5に導く光学系が形成される。
対物レンズ2は二軸機構3によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
またピックアップ1全体はスレッド機構8によりディスク半径方向に移動可能とされている。
【0012】
ディスク90からの反射光情報はフォトディテクタ5によって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてRFアンプ9に供給される。
RFアンプ9には、フォトディテクタ5としての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ9から出力される再生RF信号は2値化回路11へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボプロセッサ14へ供給される。
【0013】
RFアンプ9で得られた再生RF信号は2値化回路11で2値化されることでいわゆるEFM信号(8−14変調信号;CDの場合)もしくはEFM+信号(8−16変調信号;DVDの場合)とされ、デコーダ12に供給される。デコーダ12ではEFM復調,エラー訂正処理等を行ない、また必要に応じて、CD−ROMデコード、またはMPEGデコードなどを行なってディスク90から読み取られた情報の再生を行なう。
【0014】
なおデコーダ12は、EFM復調したデータをデータバッファとしてのキャッシュメモリ20に蓄積していき、このキャッシュメモリ20上でエラー訂正処理等を行う。そしてエラー訂正され適正な再生データとされた状態で、キャッシュメモリ20へのバファリングが完了される。
ディスクドライブ装置70からの再生出力としては、キャッシュメモリ20でバファリングされているデータが読み出されて転送出力されることになる。
【0015】
インターフェース部13は、外部のホストコンピュータ80と接続され、ホストコンピュータ80との間で再生データやリードコマンド等の通信を行う。
即ちキャッシュメモリ20に格納された再生データは、インターフェース部13を介してホストコンピュータ80に転送出力される。
またホストコンピュータ80からのリードコマンドその他の信号はインターフェース部13を介してシステムコントローラ10に供給される。
【0016】
サーボプロセッサ14は、RFアンプ9からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEや、デコーダ12もしくはシステムコントローラ10からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、二軸ドライバ16に供給する。二軸ドライバ16はピックアップ1における二軸機構3のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ1、RFアンプ9、サーボプロセッサ14、二軸ドライバ16、二軸機構3によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
【0017】
またサーボプロセッサ14はスピンドルモータドライバ17に対して、スピンドルエラー信号SPEに応じて生成したスピンドルドライブ信号を供給する。スピンドルモータドライバ17はスピンドルドライブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ6に印加し、スピンドルモータ6のCAV回転を実行させる。なお、CAV方式の場合、スピンドルエラー信号SPEは後述するFGパルスと基準速度情報を比較することで得ることができる。
またサーボプロセッサ14はシステムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータドライバ17によるスピンドルモータ6の起動、停止などの動作も実行させる。
【0018】
なお、スピンドルモータ6の回転速度は通常速度をn倍速としたときに、n×2倍速、n×4倍速、n×8倍速などの高速回転とすることも可能である。このような速度設定はシステムコントローラ10が、スピンドルエラー信号SPEと比較させる基準速度情報を可変設定することで実現される。
また本発明では、基準速度情報を選択してディスク回転速度を設定するための判定基準容量がメモリ22に記録されている。この判定基準容量は後述するように、ディスク90に記録されているデータ容量と比較されるものとされ、この比較結果に基づいて所要の基準速度情報が選択される。なお、この比較結果に基づいて設定されるディスク回転速度とは、当該ディスクドライブ装置70における最大のデータ転送レートが得ることができる速度とされる。
【0019】
FG21はスピンドルモータ6の回転速度に応じた周波数パルス(FG)パルスを発生させ、サーボプロセッサ14に供給する。例えばスピンドルモータ6の1回転につき6発のFGパルスを発生させる。
【0020】
なお、スピンドルモータ6のCLV回転としての線速度については、システムコントローラ10が各種速度に設定できる。
例えばデコーダ12は、デコード処理に用いるためにEFM信号に同期した再生クロックを生成するが、この再生クロックから現在の回転速度情報を得ることができる。システムコントローラ10もしくはデコーダ12は、このような現在の回転速度情報と、基準速度情報を比較することで、CLVサーボのためのスピンドルエラー信号SPEを生成する。従って、システムコントローラ11は、基準速度情報としての値を切り換えれば、CLV回転としての線速度を変化させることができる。例えばある通常の線速度を基準として4倍速、8倍速などの線速度を実現できる。これによりデータ転送レートの高速化が可能となる。
【0021】
サーボプロセッサ14は、例えばトラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレッドドライバ15に供給する。スレッドドライバ15はスレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8を駆動する。スレッド機構8には図示しないが、ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライバ15がスレッドドライブ信号に応じてスレッドモータ8を駆動することで、ピックアップ1の所要のスライド移動が行なわれる。
【0022】
ピックアップ1におけるレーザダイオード4はレーザドライバ18によってレーザ発光駆動される。
システムコントローラ10はディスク90に対する再生動作を実行させる際に、レーザパワーの制御値をオートパワーコントロール回路19にセットし、オートパワーコントロール回路19はセットされたレーザパワーの値に応じてレーザ出力が行われるようにレーザドライバ18を制御する。
【0023】
以上のようなサーボ及びデコード、エンコードなどの各種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシステムコントローラ10により制御される。
そしてシステムコントローラ10は、ホストコンピュータ80からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えばホストコンピュータ80から、ディスク90に記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合は、まず指示されたアドレスを目的としてシーク動作制御を行う。即ちサーボプロセッサ14に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとするピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホストコンピュータ80に転送するために必要な動作制御を行う。即ちディスク90からのデータ読出/デコード/バファリング等を行って、要求されたデータを転送する。
【0024】
ホストコンピュータ80からのリードコマンド、即ち転送要求としては、要求するデータ区間の最初のアドレスとなる要求スタートアドレスと、その最初のアドレスからの区間長として要求データ長(データレングス)となる。
例えば要求スタートアドレス=N、要求データ長=3という転送要求は、LBA「N」〜LBA「N+2」の3セクターのデータ転送要求を意味する。LBAとは論理ブロックアドレス(LOGICAL BLOCK ADDRESS )であり、ディスク90のデータセクタに対して与えられているアドレスである。
【0025】
ところで、本発明ではディスク90のデータ容量に応じて、ディスク90の回転速度を設定するようにしている。例えばディスク90がCDとされている場合は、リードインエリアのTOC及びサブコードにおける絶対時間アドレスに基づいてデータ容量の検出を行なうことができる。
またディスク90がDVDとされている場合は、リードインエリアの論理フォーマット情報に記録されている最後のセクタナンバがデータ容量に相当する情報とされる。
以下、CDのTOC及びサブコード、DVDのリードインエリアについて説明する。
【0026】
2.CDのTOC及びサブコード
次に、ディスク90がCDとされている場合においてリードインエリアに記録されるTOC、及びサブコードについて説明する。
ディスク90において記録されるデータの最小単位は1フレームとなる。98フレームで1ブロック(1サブコーディングフレーム)が構成される。
【0027】
1フレームの構造は図2のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビットが同期データと、これに続く3ビットによるマージンビットが設定され、続いて14ビットがサブコードデータエリアとされる。そして、その後に12シンボルのメインデータ及び4シンボルのパリティデータが配される。
【0028】
この構成のフレームが98フレームで1ブロックが構成され、98個のフレームから取り出されたサブコードデータが集められて図3(a)のような1ブロックのサブコードデータが形成される。
98フレームの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同期パターンとされている。そして、第3フレームから第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ちP,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが形成される。
【0029】
このうち、アクセス等、再生に関わる各種制御には再生管理情報とされるPチャンネルとQチャンネルが用いられる。ただし、Pチャンネルはトラックとトラックの間のポーズ部分を示しているのみで、より細かい制御はQチャンネル(Q1 〜Q96)によって行なわれる。96ビットのQチャンネルデータは図3(b)のように構成される。
Rチャンネル〜Wチャンネルのデータは、テキストデータ群を形成するために設けられるが、これについては後述する。
【0030】
まずQ1 〜Q4 の4ビットはコントロールデータとされ、オーディオのチャンネル数、エンファシス、CD−ROMの識別などに用いられる。
即ち、4ビットのコントロールデータは次のように定義される。
『0***』・・・・2チャンネルオーディオ
『1***』・・・・4チャンネルオーディオ
『*0**』・・・・CD−DA
『*1**』・・・・CD−ROM
『**0*』・・・・デジタルコピー不可
『**1*』・・・・デジタルコピー可
『***0』・・・・プリエンファシスなし
『***1』・・・・プリエンファシスあり
【0031】
次にQ5 〜Q8 の4ビットはアドレスとされ、これはサブQデータのコントロールビットとされている。
このアドレス4ビットが『0001』である場合は、続くQ9 〜Q80のサブQデータはオーディオQデータであることを示し、また『0100』である場合は、続くQ9 〜Q80のサブQデータがビデオQデータであることを示している。
そしてQ9 〜Q80で72ビットのサブQデータとされ、残りのQ81〜Q96はCRCとされる。
【0032】
リードインエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータが即ちTOC情報となる。
つまりリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデータにおけるQ9 〜Q80の72ビットのサブQデータは、図4(a)のような情報を有するものである。サブQデータは各8ビットのデータを有している。
【0033】
まずトラックナンバが記録される。リードインエリアではトラックナンバは『00』に固定される。
続いてPOINT(ポイント)が記され、さらにトラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。
さらに、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録されるが、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POINTの値によって、次に述べるように意味が決定されている。
【0034】
POINTの値が『01h』〜『99h』(hは16進表現であることを示す)のときは、その値はトラックナンバを意味し、この場合PMIN,PSEC,PFRAMEにおいては、そのトラックナンバのトラックのスタートポイント(絶対時間アドレス)が分(PMIN),秒(PSEC),フレーム番号(PFRAME)として記録されている。
【0035】
POINTの値が『A0h』のときは、PMINに最初のトラックのトラックナンバが記録される。また、PSECの値によってCD−DA,CD−I,CD−ROM(XA仕様)が区別される。
POINTの値が『A1h』のときは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録される。
POINTの値が『A2h』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレスとして示される。
【0036】
例えば6トラックが記録されたディスクの場合、このようなサブQデータによるTOCとしては図5のようにデータが記録されていることになる。
図5に示すようにトラックナンバTNOは全て『00h』である。
ブロックNO.とは上記のように98フレームによるブロックデータとして読み込まれた1単位のサブQデータのナンバを示している。
各TOCデータはそれぞれ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。
図示するようにPOINTが『01h』〜『06h』の場合、PMIN,PSEC,PFRAMEとしてトラック#1〜トラック#6のスタートポイントが示されている。
【0037】
そしてPOINTが『A0h』の場合、PMINに最初のトラックナンバとして『01』が示される。またPSECの値によってディスクが識別され、このディスクがCD−DAの場合は、図示するようにPSEC=『00h』とされる。なお、CD−ROM(XA仕様)の場合は、PSEC=『20h』、CD−Iの場合は『10h』となる。
【0038】
そしてPOINTの値として『A1h』の位置にPMINに最後のトラックのトラックナンバが記録され、さらにPOINTの値として『A2h』の位置には、PMIN,PSEC,PFRAMEにそれぞれリードアウトエリアのスタートポイントが示される。
ブロックn+27以降は、ブロックn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
【0039】
ディスク90上で実際に音楽等のデータが記録されるトラック#1〜#n、及びリードアウトエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータは図4(b)に示されている情報を有する。
まずトラックナンバが記録される。即ち各トラック#1〜#nでは『01h』〜『99h』のいづれかの値となる。またリードアウトエリアではトラックナンバは『AAh』とされる。
続いてインデックスとして各トラックをさらに細分化することができる情報が記録される。
【0040】
そして、トラック内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム番号)が示される。
さらに、AMIN,ASEC,AFRAMEとして、絶対時間アドレスが分(AMIN),秒(ASEC),フレーム番号(AFRAME)として記録されている。
【0041】
このようにTOC及びサブコードが形成されているわけであるが、ディスク上のアドレス、即ちAMIN,ASEC,AFRAMEは、98フレーム単位で記録されることが理解される。
この98フレーム(1ブロック)は1サブコーディングフレームと呼ばれ、音声データとしての1秒間には75サブコーディングフレームが含まれることになる。つまり、アドレスとしての『AFRAME』がとりうる値は『0』〜『74』となる。
CDの場合、ディスク90に記録されている各トラックの絶対時間アドレスから当該ディスク90に記録されているデータ容量を求めることができる。
【0042】
3.DVDのリードインエリアの構成
次に、ディスク90がDVDとされている場合においてリードインエリアの構成例を説明する。
図6はリードインエリアの構成例を示す摸式図である。
図示されているようにリードインエリアは、オール「00h」のデータ以外には、絶対アドレス「02000h」の位置から規準コード(Reference_code)が2ECCブロック(以下、単にブロックともいう)分記録され、また絶対アドレス「2F200h」の位置からコントロールデータ(Control_data)が192ブロック記録されている。なお、ブロック(ECCブロック)とは、エラー訂正ブロックを構成する単位であり、例えば32バイトのデータ毎にエラー訂正コードが付加されて形成される
また、規準コード、コントロールデータは原盤製造のカッティングの際に記録され、読み出し専用のピットデータとなる。またコントロールデータはディスク90の物理的な管理情報などが記録される。
【0043】
規準コードは、フォーカス位置或いはイコライザ特性など、当該ディスクドライブ装置70における各種調整を容易に行なうことができるようにするために設けられ、再生される変調パターンに最短マークが多く含まれる特定のデータとされている。
また、コントロールデータは、例えばディスクタイプ、ディスクサイズ、記録密度、情報面数(1層または2層)、データ領域を示すセクタ番号などの、当該ディスクの物理仕様を示すデータが記録されている。
【0044】
図7にコントロールデータブロックの構成例を示す。
192ブロックとされるコントロールデータの各ブロックは16セクタ(1セクタ=2048バイト)を含んでいる。
セクタナンバ0のセクタにおいて物理フォーマット情報(Physical_format_information)が記録される。またセクタナンバ1のセクタにおいて、当該ディスク90のマニュファクチャリング情報(Disc_Manufacturing_information)が記録される。これはディスク製造者がフリーフォーマットで記録してよいテキストデータやコードデータである。
セクタナンバ2〜15のセクタには、コンテンツプロバイダ情報(Contents_Provider_infomation)が記録される。
【0045】
セクタナンバ0に記録される物理フォーマット情報の内容を、図8にセクタ内のバイトポジション(BP)及びバイト数とともに示す。
バイトポジション0にはブックタイプ及びパートバージョン(Book_type_and_Part_version)が記録される。ブックタイプとしては4ビットのデータによりディスク種別、例えばリードオンリータイプのディスク、リライタブルディスクなどの種別が記録される。
またパートバージョンとして、4ビットでバージョン情報が記録される。
バイトポジション1には各4ビットによりディスクサイズ及び最小リードアウトレート(Disc_size_and_minimum_read-out_rate)が記録される。ディスクサイズとは、8cmディスク、12cmディスク、その他の種別情報である。
バイトポジション2にはディスク構造(Disc_structure)が記録される。ここには図9に示されているようにレイヤ数(Number_of_Layer)として「Single」(1層)または「Dual」(2層)の識別、トラックパス(Track_path)としてパラレルトラックまたはオポジットトラックの識別、レイヤタイプ(Layer_Type)として、エンボスユーザデータエリア、レコーダブルユーザデータエリア、リライタブルユーザデータエリアなどを含むか否かの情報が記録される。
【0046】
図8に示されているバイトポジション3には記録密度(Record_density)の情報として、各4ビットでリニアデンシティ(線密度)、トラックデンシティ(トラックピッチ)が記録される。
バイトポジション4〜15にはデータエリアアロケーション(Data_area_allocation)の情報が記録される。
このデータエリアアロケーションの内容を、図10にセクタ内のバイトポジション(BP)及びバイト数とともに示す。
図10におけるバイトポジション4、8、12は「00h」とされている。そしてバイトポジション5〜7はデータエリアのスタートセクタナンバ(Start_sector_number_of_Data_Area)が記録される。さらに、バイトポジション9〜11はデータエリアのエンドセクタナンバ(End_sector_number_of_Data_Area)が記録される。これはデータエリアに形成されている最後のセクタナンバ、すなわちデータエリアに形成されているセクタ数を示している。
【0047】
またバイトポジション13〜15には、当該ディスクがシングルレイヤ(Single_layer)、またはパラレルトラックパスとされている場合には、「000000h」とされるが、オポシットトラックパスとされている場合は、オポジットトラックを形成するレイヤ0のエンドセクタナンバ(End_sector_number_in_Layer0)が記録される。したがって、このエンドセクタナンバによりレイヤ0のデータ容量を把握することができる。
【0048】
図8においてバイトポジション16にはBCAデスクリプタ(BCA_discriptor)などの情報が記録され、さらに、バイトポジション17〜31、及びバイトポジション32〜2047はリザーブ(Reserved)とされている。
【0049】
4.ディスクの構成
図11は1層ディスク(シングルレイヤ)の構成を示す摸式図であり、ディスク90の半径方向を断面的に示している。図示されているように、ディスク90の内周側には図6に示したリードインエリアRin0が形成され、さらにデータエリアが形成される。そしてこのデータエリアに続いてリードアウトエリアRout0が形成される。なお、データの記録方向としては、内周側から外周側に向かう方向(矢印W)とされている。
したがって、データエリアアロケーションのエンドセクタナンバ(End_sector_number_of_Data_Area)に対応する位置、すなわちデータエリアの最外周位置をディスク90の最外周であるとしてディスク回転速度の設定を行なう。
【0050】
2層構造とされているトラックパス(パラレルトラックパス、オポジットトラックパス)については図12(a)(b)の摸式図に示されているようになる。
図12(a)にはパラレルトラックパスの構成が示されている。図示されているように、2層構造の信号層(レイヤ0、レイヤ1)が形成されている。このうちレイヤ0は図11に示した1層ディスクと同様の構成とされている。すなわち、ディスク90の内周側からリードインエリアRin1が形成され、外周側に向かうにつれてデータエリア、リードアウトエリアRout1が形成される。
レイヤ1はレイヤ0と同様の構成とされ、リードインエリアRin2、データエリア、リードアウトエリアRout2が形成され、記録方向についても同一とされている。したがって、レイヤ0のエンドセクタ(End_LBA)を「n」とすると、このセクタ「n」に続くセクタ「n+1」はレイヤ1のリードインエリアRin2に続くエリアに記録されている。
【0051】
このように構成されるパラレルトラックパスは、レイヤ0、レイヤ1の情報を相互に関連付けたインタラクティブ性の高いアプリケーションに適したトラックパスとされている。
【0052】
図12(b)に示されているオポジットトラックパスは、レイヤ0には内周側からリードインエリアRin3が形成され、さらにデータエリアのエンドセクタ(End_LBA)に続いてはミドルエリアRmid1が形成される。レイヤ1では外周側にミドルエリアRmid1に対応してミドルエリアRmid2が形成され、その内周側にデータエリア、そしてデータエリアに続いてリードアウトエリアRout3が形成されている。
このようなオポジットトラックパスの場合、レイヤ0とレイヤ1の記録方向(矢印W)が逆になるようにされている。つまり、レイヤ0のデータエリアに記録されているデータはミドルエリアRmid1、レイヤ1のミドルエリアRmid2を介して、レイヤ1のデータエリアの外周側に続くようにされている。つまり、レイヤ0のエンドセクタ(End_LBA)を「n」とすると、このセクタ「n」に続くセクタ「n+1」はミドルエリアRmid2に続くレイヤ1のデータエリアの先頭のデータとされる。
このオポジットトラックパスとされているディスク90は、例えば長時間の映画などのように連続性の高いアプリケーションに適している。
【0053】
以上、図11に示したシングルレイヤ、図12に示したデュアルレイヤの識別については、前記したように当該ディスク90のリードインエリアに示されている。
【0054】
本発明では、データエリアの最外周に記録されてるデータの論理ブロックアドレス(エンドセクタナンバ)を当該ディスク90に記録されているデータ容量として検出し、このデータ容量に対応したデータエリアの最外周の位置において当該ディスクドライブ装置70における最大の転送レートを得ることができる速度で、ディスク90を回転させるようにしている。
例えば図11に示したシングルレイヤの場合は、単に内周側から外周側に向かって記録が行なわれているので、データ容量(エンドセクタナンバ)とデータエリアの最外周は対応したものとされる。
【0055】
しかし、図12に示した2層ディスクの場合、データ容量とデータエリアの最外周は必ずしも一致するわけではない。
図12(a)に示したパラレルトラックパスの場合、レイヤ0に続いくデータはレイヤ1においてデータエリアの内周側に続くことになるので、図示したようにレイヤ1のエンドセクタ(End_LBA)はレイヤ0のエンドセクタ(End_LBA)よりも内周側に位置する場合が考えられる。
そこで、本例ではパラレルトラックパスの場合、レイヤ0、レイヤ1それぞれのリードインエリアRin1、Rin2に記録されているそれぞれのエンドセクタナンバ(End_sector_number_of_Data_Area)の比較を行ない、セクタ数が大きい方、すなわち容量が大きい方のレイヤのエンドセクタナンバをディスク90のデータ容量とする。
【0056】
また、図12(b)に示したオポジットトラックパスの場合、データ容量が大きくなるほど、レイヤ1のエンドセクタナンバ(End_LBA)は内周側に位置することになる。したがって、当該ディスク90においてオポジットトラックパスが適用されている場合は、レイヤ0のエンドセクタナンバ(End_sector_number_in_Layer0)をディスク90のデータ容量とする。
【0057】
したがって、1層ディスクまたは2層ディスク(パラレルトラックパス、オポジットトラックパス)のいずれにしても、データエリアの最も外周に記録されているデータの論理ブロックアドレスを当該ディスク90のデータ容量とする。そして、データエリアの最外周をディスク90の最外周であるとして、当該ディスクドライブ装置70における最大転送レートを得ることができるディスク回転を設定して回転駆動制御を行なう。
【0058】
ところで、シングルレイヤとされている12cmディスクの最大セクタ数は、例えば2294920(230488h)個とされている。また、本例ではデュアルレイヤにおいてもいずれか一方のレイヤの最外周を識別するようにしているので、最大とされる最大セクタ数は同様の数とされる。
したがって、本例において検出される最大セクタ数は2294920以下の値とされる。
【0059】
図13は、映画などが記録されている例えば1層構造の12cmのディスクのタイトル、セクタ数、時間の一例を示す図である。
タイトル「A」はセクタ数が2281183個、時間133分と比較的長い映画が記録されていることを示している。続いて、タイトル「B」はセクタ数が1904380個、時間107分、タイトル「C」はセクタ数が1695823個、時間40分、さらにタイトル「D」はセクタ数が961751個、時間30分とされている。したがって、1層ディスクの場合は、図13に示されているエンドセクタナンバを当該ディスク90の容量とする。
【0060】
また、図14は、例えば2層構造の12cmのディスクについて示している。
タイトル「E」はレイヤ0のセクタナンバ0〜1759247までのセクタが記録され、レイヤ1にはセクタナンバ1759248〜3527935までのセクタが記録されている。したがって、当該ディスクとしての最大セクタ数は3527935個とされるが、オポジットトラックパスであるとすると、本例ではレイヤ0におけるセクタ数「1759247」を当該ディスクの容量とする。
【0061】
またタイトル「F」はレイヤ0のセクタナンバ0〜1370499までのセクタが記録され、レイヤ1にはセクタナンバ1370500〜2702172までのセクタが記録されている。しかし、本例ではレイヤ0におけるセクタ数「1370499」を当該ディスクの容量とする。
したがって、12cmディスクにおいては、比較的長い映画では例えば2000000個以上のセクタが形成されているということを想定できる。また、図示していないが例えば8cmディスクの最大セクタ数は633683個とされている。
【0062】
そこで、本例では、ディスク90がDVDの場合の判定規準容量を例えば2000000セクタ、633683セクタの2段階で設定して、図15に示されているように例えば3段階でディスク回転速度の制御を行なうようにしている。
判定規準容量を2段階で設定することで、各判定規準容量に対応したディスク回転速度を速度1乃至速度3の3段階で設定することができ、検出された当該ディスク90の容量に基づいて、前記速度1乃至速度3のうちのいずれかを選択する。但し、速度1<速度2<速度3とされ、ディスク90のデータ容量が小さいほど速い速度で回転させ、ディスク90のデータ容量に影響されず当該ディスクドライブ装置70における最大の転送レートを実現するようにしている。
【0063】
判定規準容量と回転速度の関係は図16に示されているようになる。この図はディスク90を正面から示す摸式図であり、ディスク90上における判定規準容量に相当する位置を破線で示している。
例えば、ディスク容量(エンドセクタナンバ)が2000000セクタ以上とされている場合(例えばA点に相当)は速度1で回転させ、同じくディスク容量が2000000セクタ以下633683セクタ以上とされている場合(例えばB点に相当)は速度2で回転させる。そして、633683セクタ以下とされている場合(例えばC点に相当)は速度3で回転させる。
これにより、A点で得られていた当該ディスクドライブ装置70における最大の転送レートをB点、またはC点においても得ることができるようになる。
【0064】
5.回転速度設定
図17は装填されたディスク90の容量検出から回転制御を行なうまでの処理遷移の例を説明するフローチャートである。
まず、当該ディスクドライブ装置70は初期状態(Unit Attention Control)とされたか否かの判別を行なう(S001)。この初期状態とは、例えば「Power on Reset」「Hard Reset」「New Media Insertion」などの状態とされ、これらの状態が検出されることにより、以降の処理行程に進む。
初期状態が検出されると、ディスク判別を行なう(S002)。ここで、例えばリードインエリアに記録されている各種情報に基づいてDVD、CDなどといったディスク90の種類の判別を行ない、この判別結果に基づいて所要のスピンアップ(Spin-Up)制御を行なう(S003)。この場合ステップS002で判別されたディスク種に応じたピックアップの動作制御などが行なわれる。
【0065】
そして、以降、ステップS002における判別結果に基づいてディスク90を所要の回転速度で回転させる制御を行なう。
まず、ディスク90がDVDであるか否かの判別を行ない(S004)、DVDであると判別した場合は、さらにDVD判別処理に移行する(S005)。
【0066】
ここで、図18にしたがいステップS005としてのDVD判別処理について説明する。
DVD判別処理としては、まず物理フォーマット情報のディスク構造(Disc_Structure)における「Number_of_Layer」の内容の判別を行なう(S101)。ここでの判別結果が1層(Single)ディスクである場合は、エンドセクタナンバをデータ容量とする(S102)。
【0067】
また、2層(DUAL)ディスクである場合は、さらにトラックパスの判別を行なう(S103)。そしてパラレルトラックパスであると判別した場合は、レイヤ0、レイヤ1それぞれのリードインエリアRin1、Rin2に記録されているそれぞれのエンドセクタナンバの比較を行ない、セクタ数が多い方を当該ディスク90のデータ容量とする(S104)。また、トラックパスの判別結果がオポジットトラックパスであった場合は、レイヤ0のエンドセクタナンバ(End_sector_number_in_Layer0)をデータ容量とする(S105)。
このようにステップS005において、ディスク90に記録されているデータの容量が検出される。
【0068】
ステップS005のDVD判別処理を経ると、図17に示されているステップS006に進み、ステップS005で検出されたデータ容量と判定規準容量1(セクタ数2000000個)の比較を行なう(S006)。そして、データ容量が判定規準容量1よりも大きかった場合は、ディスク回転速度1を設定する(S007)。また、データ容量が判定規準容量1よりも小さかった場合は、データ容量と判定規準容量2(セクタ数633683個)の比較を行なう(S008)。そして、データ容量が判定規準容量2よりも大きかった場合は、ディスク回転速度2を設定する(S009)。また、データ容量が判定規準容量2よりも小さかった場合はディスク回転速度3を設定する(S010)。
以降このようにして設定されたディスク回転速度でディスク90を回転させる制御を行なう(S011)。
【0069】
また、ステップS004においてDVDではないと判別された場合は、CDであるか否かの判別を行なう(S012)。ここで、CDではないと判別した場合は、当該ディスクドライブ装置70に装填されたディスク90が例えばCD、DVDなどではない、或いは例えばディスク90が不良であるなどと認識して、このフローに示している処理からぬける。
また、CDであると判別した場合は、CDのデータ容量(絶対時間アドレス)が判定規準容量3より大きいか否かの判別を行なう(S013)。なお、CDとしては12cmディスクで最大例えば74分間の演奏時間、また8cmディスク(シングルCD)では最大例えば20分間の演奏時間が可能とされている。したがって、判定規準容量3としては、例えば40分程度に相当するデータ容量とし、以下示す判定規準容量4としては例えば20分程度に相当するデータ容量としてもよい。
【0070】
ステップS013においてデータ容量が判定規準容量3より大きいと判別した場合は、ディスク回転速度4を設定する(S014)。また、データ容量が判定規準容量3より小さいと判別した場合は、データ容量が判定規準容量4より大きいか否かの判別を行なう(S015)。そしてデータ容量が判定規準容量4より大きかった場合は、ディスク回転速度5を設定する(S016)。またデータ容量が判定規準容量4より小さかった場合は、ディスク回転速度6を設定する(S017)。
そして、ステップS014、ステップS016、ステップS017で、設定されたディスク回転速度でディスク90を回転させる制御を行なう(S011)。
なお、ディスク回転速度4、5、6については、ディスク回転速度1乃至3に対応して、速度4<速度5<速度6とされ、ディスク90のデータ容量が小さいほど速い速度で回転させ、ディスク90のデータ容量に影響されず当該ディスクドライブ装置70における最大の転送レートを実現するようにしている。
【0071】
このように、ディスク90のデータ容量に応じて、ディスク90の回転速度を設定することにより、データ容量の小さいディスク90に対しても、当該ディスクドライブ装置70の信号処理において実現可能な最大の転送レートを得ることができうようになる。
【0072】
なお、上記実施の形態では、ディスク90のデータ容量に応じてディスク回転速度を設定するようにしたが、例えばDVDの場合ディスク90の径(12cmまたは8cm)を検出して、検出された径に対応した回転数を設定するようにしても良い。
図19はDVDのディスク径に応じて回転速度の設定を行なう例を説明するフローチャートである。なお、この図に示すフローチャートは図17に示したステップS005乃至ステップS010の処理行程に対応したものとされる。
すなわち、ディスクドライブ装置70に装填されたディスク90がDVDであると判別された場合は、論理フォーマット情報における「Disc size」の内容の判別を行なう(S301)。ここでの判別結果が12cmディスクであるとされた場合は、ディスク回転速度を「L」に設定する(S302)、この回転速度「L」とは、例えば12cmディスクを回転させる場合の標準の速度とされる。また、ステップS301における判別結果が8cmディスクであるとされた場合は、ディスク回転速度を例えば「L」×2に設定する(S303)。
すなわち、8cmディスクについては12cmディスクの例えば約2倍の回転速度を設定することにより、より高速の転送レートを得ることができるようになる。
【0073】
なお、図18では8cmディスクを12cmの例えば2倍の速度で回転させるようにしているが、図17で説明したように、12cmディスク、8cmディスクそれぞれに対して、外周側のデータの読み出しが当該ディスクドライブ装置70における最大のデータ転送レートが得られる回転速度を設定することも可能である。
【0074】
また、本例では、例えばCLV方式に対応してデータ記録が行なわれているディスクをCAV方式で回転させる例を挙げているが、本発明は例えばPartial−CAV方式でデータ記録が行なわれているディスクをCAV方式で回転させる場合にも適用することが可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明は、ディスクのデータ容量に基づいてディスクの回転速度を設定し、設定された回転速度を保持した状態でデータの読み出しを行なうようにしている。したがって、例えばCLV方式などのようにピックアップの位置に応じて回転速度を変える必要が無く、各種処理負担を軽減しつつデータ読み出しを行なうことができる。
また、データ容量に基づくディスクの回転速度としては、記録エリアの最外周において当該再生装置における最大のデータ転送レートが得られるものとしている。これにより、データ容量が小さいディスクに対しても転送能力を最大限に発揮することが可能になる。
【0076】
また、パラレルトラックパスが適用されている2層ディスクのデータを読み出す場合、各層に形成される記録面それぞれに対応しているリードインエリアのエンドセクタナンバ(論理ブロックアドレス)を比較して、これらのエンドセクタナンバにおいて前記ディスクの外周に近い方を、前記データ容量として検出するようにしている。したがって、各層の記録面に記録されているデータ容量が異なる場合でも、記録エリアの最外周を検出することができるようになる。
【0077】
さらに、ディスクの径に基づいてディスクの回転速度を設定し、設定された回転速度を保持した状態でデータの読み出しを行なうようにしている。この場合も、ディスクの回転速度を一定とすることができるので、各種処理負担を軽減しつつデータ読み出しを行なうことができる。
また、例えば8cmの径とされる小型のディスクに対しても、最大のデータ転送レートを得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の構成例を説明するブロック図である。
【図2】ディスク(CD)のフレーム構造の説明図である。
【図3】ディスク(CD)のサブコーディングの説明図である。
【図4】ディスク(CD)のサブQデータの説明図である。
【図5】ディスク(CD)のTOCデータの説明図である。
【図6】ディスク(DVD)のリードインエリアの説明図である。
【図7】図6に示すリードインエリアにおけるコントロールデータの説明図である。
【図8】図7に示すコントロールデータの物理フォーマット情報の説明図である。
【図9】物理フォーマット情報におけるディスク構造情報の説明図である。
【図10】物理フォーマット情報におけるデータエリアアロケーション情報の説明図である。
【図11】1層ディスクの構成を説明する摸式図である。
【図12】2層ディスクの構成を説明する摸式図である。
【図13】1層ディスクのセクタ数の一例を説明する図である。
【図14】2層ディスクのセクタ数の一例を説明する図である。
【図15】判定基準容量とディスク回転速度の関係を説明する図である。
【図16】判定基準容量とディスク回転速度の関係を説明する図である。
【図17】判定基準容量に基づいてディスク回転速度を設定する場合の処理行程を説明する図である。
【図18】DVDにおける2層ディスクの判別処理を説明する図である。
【図19】ディスクの径に基づいてディスク回転速度を設定する場合の処理行程を説明する図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ、9 RFアンプ、10 システムコントローラ、12 デコーダ、14 サーボプロセッサ、21 FG、22 メモリ、70 再生装置、90 ディスク
Claims (3)
- ディスクを再生することができる再生装置において、
装填された前記ディスクを回転させるディスク回転手段と、
前記ディスクの種類を判別する判別手段と、
前記データが記録されているデータエリアの最も外周に記録されているデータの論理ブロックアドレスを、前記ディスクの管理情報エリアから検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された検出結果と、前記判別手段の判別結果とに基づいて前記ディスク回転手段の制御を行ない、前記ディスクを所定の回転数で回転させる制御を行なう制御手段と、を備え、
前記判別手段による前記ディスクの種類を判別した後、当該判別結果と前記ディスクのデータの記録方式と前記検出手段で検出された検出結果と、に基づいて、前記ディスクのデータ容量を検出し、当該検出されたデータ容量と所定の判定容量を比較することによって、前記ディスクの回転速度が設定される
ことを特徴とする再生装置。 - 前記制御手段は、前記容量検出手段で検出されたデータ容量に基づいて、最も外周に記録されているデータが当該再生装置における最大の転送レートによって読み出すことができるように前記ディスク回転手段を制御するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- 前記ディスクの管理情報エリアから当該ディスクの記録面の構造を識別することができるディスク構造識別手段を備え、
前記ディスク構造識別手段により、前記ディスクが二層構造の記録面を有し、かつ第一の層に形成される第一の記録面と第二の層に形成される第二の記録面の記録方向が前記ディスクの半径方向に対して同方向とされていると識別した場合、前記容量検出手段は前記第一、第二の記録面における最も外周に記録されているデータの論理ブロックアドレスを比較して、前記ディスクの外周に近い方の論理ブロックアドレスを前記データ容量とするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
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