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JP3987643B2 - ホームネットワークシステム - Google Patents

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JP3987643B2 JP22732598A JP22732598A JP3987643B2 JP 3987643 B2 JP3987643 B2 JP 3987643B2 JP 22732598 A JP22732598 A JP 22732598A JP 22732598 A JP22732598 A JP 22732598A JP 3987643 B2 JP3987643 B2 JP 3987643B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信相手を特定するための識別子の管理をシステム全体で行い、各機器の負担を軽くすると共に柔軟に運営可能なホームネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭内で用いられるエアコンや電子レンジといった各種電化製品を、ホームコントローラからネットワークを介して集中制御するホームネットワークが普及しようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エアコンや電子レンジなどの各機器端末に、ネットワークを介して相互に通信するための識別子を全て記憶させると、各設備機器の持つ制御情報が多くなり、制御回路が複雑になると共にコストが上昇する。
【0004】
また、複数の集中制御装置によって、各設備機器を制御する場合も増えてくることが考えられる。
【0005】
本発明は、端末である設備機器の制御を簡略化すると共に、複数の集中制御装置をネットワークに接続した場合も柔軟な運用と確実な通信を行えるホームネットワークシステムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明のホームネットワークシステムは、機器端末とこの機器端末を集中制御する集中制御装置とが通信路で接続されたネットワークにおいて、前記集中制御装置が、送信するメッセージに送信先識別子を付与する識別子付与手段と、送られてくるメッセージの送信先識別子に関わらず全てのメッセージを受信するメッセージ受信手段とを有し、前記機器端末が、送信先を指定するための識別子テーブルを持たず、送信するメッセージに送信先識別子を付与することなく送信する手段と、自己宛の送信先識別子を有するメッセージのみを受信する識別子判別受信手段を有することを特徴とする。
【0007】
以上の構成によって、機器端末は、集中制御装置の識別子を記憶する必要が無く、自己宛のメッセージのみを受信し、集中制御装置は、ネットワークに送出される通信データを全てモニタする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明のホームネットワークシステムの構成を示す。電灯線を通信媒体とする通信路に、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3が接続され、機器端末であるエアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7が接続されている。なお、人感センサ7は、赤外線検知などによって、人の動きを検出して、人間の存在を検知する制御回路一体型のセンサである。
【0009】
エネルギー管理集中制御装置1は、ネットワークに接続されている機器端末の能力を変更することで、家庭内の電力消費量の調整を行う。セキュリティ集中制御装置2は、家庭内のセキュリティ管理を行う。モニタリング集中制御装置3は、ネットワーク上の機器端末の遠隔集中制御と機器の状態のモニタを行う。エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7は、各集中制御装置によって、通信路を介してその状態の変更および制御情報の送受が行われ、各集中制御装置と通信を行う制御端末があらかじめ決められている。エネルギー管理集中制御装置1は、エアコン4、照明5、人感センサ7と通信を行い、セキュリティ集中制御装置2は、照明5、人感センサ7と通信を行い、モニタリング集中制御装置3は、エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7と通信を行う。
【0010】
また、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3には、それぞれ識別子a、b、cが付与され、エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7には、それぞれ識別子d、e、f、gが付与されている。エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3は、それぞれ通信相手先を指定するため、以下の表1に示す識別子テーブルを持っている。エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7は、このような識別子テーブルを持たない。
【0011】
【表1】
Figure 0003987643
エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3は、通信路上に送出される全ての通信データを受信し、エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7は、送信先識別子が自己の識別子と一致する通信データのみを受信する。
【0012】
以上のシステム構成で、通信を行う場合の第1の例を図2を参照して説明する。モニタリング集中制御装置3は、識別子付与手段を有し、エアコン4に「停止」というメッセージを送る場合、送信先識別子をd、送信元識別子をcとして送信する。このとき、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2はメッセージ受信手段を有し、送信先識別子に関わらず全てのメッセージを受信するので、エアコン4に「停止」というメッセージ送られたことを知っている。ただし、セキュリティ集中制御装置2は、エアコン4と通信をしない端末なので、このメッセージを無視する。一方、エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7は識別子判別受信手段を有し、送信先識別子が自己の識別子と一致するメッセージのみを受信するので、エアコン4のみが「停止」というメッセージを受け取る。
【0013】
次に、図3に示すように、使用者がエアコン4の設定温度をリモコンで変えたとき、その設定状態を通信関係を有する集中制御装置に知らせる必要がある。エアコン4から「設定温度25℃」というメッセージを送信する場合、送信先識別子は付与されず、送信元識別子のみが付与される。送信先識別子を付与しない場合は、送信パケットの宛先アドレスを全て0とする。あるいは、送信先識別子無しのフラグをたてることによって行う。
【0014】
エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3は、全てのメッセージを受信するので、エアコン4が設定温度25℃であることを知ることができる。ただし、セキュリティ集中制御装置2は、エアコン4と通信をしない端末なので、このメッセージを無視する。エアコン4、照明5、換気扇6、人感センサ7は、送信先識別子が自己の識別子と異なるのでこのメッセージを受信しない。
【0015】
次に、第2の例を図4を参照して説明する。本実施の形態では、図1に示す構成に識別子サーバ8が付加されている。識別子サーバ8には、識別子hが付与されている。識別子サーバ8は、以下の表2に示す、システム内にある全ての集中制御装置、機器端末の識別子テーブルと、どの集中制御装置と機器端末とが通信するかを示す通信関係テーブルを保持している。
【0016】
【表2】
Figure 0003987643
この状態で、例えば、セキュリティ集中制御装置2は識別子取得手段を有し、新たにエアコン4と通信する必要が生じた場合、セキュリティ集中制御装置2が識別子サーバ8に対して、エアコン4の識別子を要求し、これに応じて、識別子サーバ8が、エアコン4の識別子dをセキュリティ集中制御装置2に送ると共に通信関係テーブルを更新する。その結果、新たな通信関係テーブルは、以下の表3に示すようになる。
【0017】
【表3】
Figure 0003987643
このシステム構成で、第3の例を図5を参照して説明する。図5の前の段階として、モニタリング集中制御装置3が、照明5に「点灯」を指示したものとし、図5では、照明5は確認応答送信手段を有して、その実行の確認応答を返した状態を示す。「点灯」指示は、送信先識別子としてe、送信元識別子としてcが指定されていたが、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、識別子サーバ8もメッセージ受信手段および確認応答送信手段を有し、この「点灯」指示を受信しており、このため、これらの集中制御装置も「点灯」指示を正しく受信したことをモニタリング集中制御装置3に知らせるため、図5に示すように、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、識別子サーバ8も照明5と同様に送信元である識別子cの装置に対して確認応答を送信する。このようにして、全ての集中制御装置が、照明5が消灯状態から点灯状態に遷移したという事実を共有している確認が行える。
【0018】
次に、第4の例を図6を参照して説明する。図6の前の段階として、モニタリング集中制御装置3がエアコン4に「動作開始」を指示したものとし、図6では、エアコン4は確認応答送信手段を有して、その実行の確認応答を返した状態を示す。このときの各集中制御装置と機器端末との通信関係は、表2に従う。「動作開始」指示の通信先識別子としてd、送信元識別子としてcが指定されていたものである。このとき、まずエアコン4が送信元識別子dとすると共に送信先識別子を無しとして確認応答を送信する。各集中制御装置の内、エアコン4と通信する関係にあり、モニタリング集中制御装置3以外のもの、すなわちエネルギー管理集中制御装置1は確認応答送信手段を有し、先の「動作開始」指示を受信したことを受けて、識別子サーバ8に対して、送信先識別子hを付与した確認応答を送信する。識別子サーバ8は集約応答送信手段を有し、自己の持つ通信関係テーブルを参照し、エアコン4と通信関係にある集中制御装置でかつ「動作開始」指示を送信したもの以外の全ての集中制御装置、すなわちエネルギー管理集中制御装置1からの確認応答を確認した時点で、送信元であるモニタリング集中制御装置3に対して、送信元識別子hを付与した確認応答を送信する。モニタリング集中制御装置3は、エアコン4からの確認応答と識別子サーバ8からの確認応答を受けることによって、エアコン4が確実に動作開始したことを確認すると共に、エアコン4が動作開始したことを知るべき集中制御装置がその事実を確認したことを確認することができる。
【0019】
第5の例では、第4の例において識別子サーバ8からの確認応答が無い場合、モニタリング集中制御装置3がメッセージ再送手段を有し、エアコン4の動作状態が「動作開始」となるメッセージを再送信する。
【0020】
第6の例では、第4の例において識別子サーバ8がメッセージ再送要求手段を有し、自己の持つ通信関係テーブルを参照して、エアコン4と通信関係にある集中制御装置の全てから一定時間内に確認応答を受け取らなかった場合、モニタリング集中制御装置3に対して、エアコン4の動作状態が「動作開始」となるメッセージを再送信することを要求する。
【0021】
第7の例では、第4の例において識別子サーバ8がメッセージ再送手段を有し、自己の持つ通信関係テーブルを参照して、エアコン4と通信関係にある集中制御装置の全てから一定時間内に確認応答を受け取らなかった場合、モニタリング集中制御装置3から受信した内容に従って、エアコン4の動作状態が「動作開始」となるメッセージを再送信する。
【0022】
次に、図7は本発明の他の構成例を示し、エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3、識別子サーバ8にそれぞれ順位を示す符号として番号▲1▼〜▲4▼が付与されている場合を示す。
【0023】
以上の構成で、第8の例を図8を参照して説明する。照明5が自己の状態として、「消灯状態」のメッセージを送信先識別子無し、送信元識別子eとして送信する(実線の矢印参照)。エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3、識別子サーバ8は符号順応答手段を有し、いずれもこのメッセージを受信する。一番大きい番号▲4▼を付された識別子サーバ8は、メッセージ「消灯状態」を受け取った場合、確認応答(4.3)を次に小さい番号▲3▼を付されたモニタリング集中制御装置3に送信する。確認応答(4.3)を受信したモニタリング集中制御装置3は、メッセージ「消灯状態」を受け取っている場合、次に小さい番号▲2▼を付されたセキュリティ集中制御装置2に確認応答(3.2)を送信する。同様に、確認応答(3.2)を受信したセキュリティ集中制御装置2は、メッセージ「消灯状態」を受け取っている場合、次に小さい番号▲1▼を付されたエネルギー管理集中制御装置1に確認応答(2.1)を送信する。エネルギー管理集中制御装置1は最終応答手段を有し、次に確認応答を転送する集中制御装置が存在しないので、メッセージ「消灯状態」を受け取っている場合、送信元の照明5に確認応答を送信する。以上の制御の流れの中で、いずれか一つの集中制御装置がメッセージ「消灯状態」を受信していない場合、そこで確認応答がとぎれ、最終的に送信元の照明5に確認応答が戻らない。以上の制御で、照明5は全ての集中制御装置がメッセージ「消灯状態」を受信したか否か確認できる。しかも順番に確認応答を転送して、最後の番号を付された集中制御装置が最終応答を送信するので、通信路に対するデータ送出が同時に行われることが無く、通信混雑を緩和できる。
【0024】
次に図9を参照して、第9の例を説明する。まずエアコン4から自己の状態として「動作中」のメッセージを送信先識別子無し、送信元識別子eとして送信する(実線の矢印参照)。このときの各集中制御装置と機器端末との通信関係は、表2に従う。エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3、識別子サーバ8は確認応答送信手段を有し、いずれもこのメッセージを受信する。エネルギー管理集中制御装置1、セキュリティ集中制御装置2、モニタリング集中制御装置3は、エアコン4からメッセージ「動作中」を受け取ったとき、エアコン4と通信関係のある集中制御装置、すなわちエネルギー管理集中制御装置1とモニタリング集中制御装置3は、識別子サーバ8に対して、それぞれ確認応答(a.h)、確認応答(c.h)を送信する。識別子サーバ8は総括応答手段を有し、通信関係テーブルを参照して、エアコン4と通信関係のある全ての集中制御装置からの確認応答の受信を確認した後、エアコン4に対して確認応答を送信する。送信元であるエアコン4は、一定時間内に確認応答が無い場合、再度「動作中」のメッセージを送信する。
【0025】
第10の例では、上記第9の例において、エアコン4と通信関係のあるエネルギー管理集中制御装置1とモニタリング集中制御装置3からの確認応答が一定時間内に無かった場合、識別子サーバ8がメッセージ再送手段を有し、確認応答の無かった集中制御装置に対し、エアコン4のメッセージ「動作中」を送信する。例えば、エネルギー管理集中制御装置1から確認応答(a.h)があり、モニタリング集中制御装置3から確認応答(c.h)が無い場合、モニタリング集中制御装置3に対して、エアコン4の「動作中」メッセージを送信する。
【0026】
第11の例では、上記第9の例において、エアコン4と通信関係のあるエネルギー管理集中制御装置1とモニタリング集中制御装置3からの確認応答が一定時間内に無かった場合、識別子サーバ8がメッセージ再送要求手段を有し、エアコン4に対し「動作中」メッセージを再送信することを要求する。
【0027】
次に、第12の例では、識別子サーバ8が識別子送出手段を有し、自己の持っている、システム内にある全ての集中制御装置、機器端末の識別子テーブルと、どの集中制御装置と機器端末とが通信するかを示す通信関係テーブルとを、例えば、モニタリング集中制御装置3に送る。モニタリング集中制御装置3は識別子取得手段を有し、識別子テーブルと通信関係テーブルとを受け取って、識別子サーバの役割を果たす。
【0028】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明のホームネットワークシステムは、集中制御装置が、送られてくるメッセージの送信先識別子に関わらず全てのメッセージを受信し、機器端末が、送信先を指定するための識別子テーブルを持たず、送信するメッセージに送信先識別子を付与することなく送信する一方、自己宛の送信先識別子を有するメッセージのみを受信するので、機器端末は集中制御装置の識別子を記憶する必要が無く、自己宛のメッセージのみを受信し、機器端末の制御回路を簡略化して低コストとすることができる。また、集中制御装置は、ネットワークに送出される通信データを全てモニタして、複数の集中制御装置が同じ機器端末を制御対象としている場合、機器端末の状態変化が全ての集中制御装置に伝わり、また集中制御装置から機器端末に対して状態変化の指示メッセージを送出した場合、そのメッセージが他の集中制御装置に伝えられる。
【0029】
さらに、通信相手の集中制御装置または機器端末間だけでなく、他の集中制御装置間でも確認応答を送受することによって、確実な通信を行うことができる。
【0030】
また、識別子サーバを付加することによって、機器端末の追加、削除などのネットワークの状態変化に柔軟に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホームネットワークシステムの構成図である。
【図2】本発明の第1の例を説明する図である。
【図3】本発明の通信状態を説明する図である。
【図4】本発明の第2の例を説明する図である。
【図5】本発明の第3の例を説明する図である。
【図6】本発明の第4の例を説明する図である。
【図7】本発明の他の構成例を示す図である。
【図8】本発明の第8の例を説明する図である。
【図9】本発明の第9の例を説明する図である。
【符号の説明】
1…エネルギー管理集中制御装置,2…セキュリティ集中制御装置,3…モニタリング集中制御装置,4…エアコン,5…照明,6…換気扇,7…人感センサ,8…識別子サーバ。

Claims (2)

  1. 機器端末とこの機器端末を集中制御する集中制御装置とが通信路で接続されたネットワークにおいて、
    前記集中制御装置が、送信するメッセージに送信先識別子を付与する識別子付与手段と、
    送られてくるメッセージの送信先識別子に関わらず全てのメッセージを受信するメッセージ受信手段とを有し、
    前記機器端末が、送信先を指定するための識別子テーブルを持たず、送信するメッセージに送信先識別子を付与することなく送信する手段と、自己宛の送信先識別子を有するメッセージのみを受信する識別子判別受信手段を有することを特徴とするホームネットワークシステム。
  2. 各集中制御装置および機器端末に対応する識別子と、それらの通信関係を記憶する識別子サーバを備え、
    前記集中制御装置が、この識別子サーバから前記機器端末の識別子を受けて、その機器端末と通信を行う識別子取得手段を備えることを特徴とする請求項1記載のホームネットワークシステム。
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