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JP3985364B2 - 穀粒乾燥装置における繰出量制御装置 - Google Patents

穀粒乾燥装置における繰出量制御装置 Download PDF

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JP3985364B2
JP3985364B2 JP27992098A JP27992098A JP3985364B2 JP 3985364 B2 JP3985364 B2 JP 3985364B2 JP 27992098 A JP27992098 A JP 27992098A JP 27992098 A JP27992098 A JP 27992098A JP 3985364 B2 JP3985364 B2 JP 3985364B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は穀粒乾燥装置における繰出量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、穀粒乾燥機にあっては、張込,乾燥,排出,停止の各モード切換を行い、これに基づき、穀粒循環系,あるいは繰出バルブ夫々に設けた循環系モータの起動停止を実行していた
【0003】
ところが、例えば張込運転と排出運転とで共通のスイッチを兼用する場合に、一方では繰出バルブの作動を不要とし、他方では速い作動が要望されるなど、実際の運営では、ロスを生じてなお改善の余地がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記に鑑み、次の技術的手段を講じた。即ち、請求項1の記載の発明は、貯留タンク(2)部の穀粒を乾燥室(3)のV字状に形成する左右の穀粒流下通路(9)を流下しながらバーナ(5)による熱気を作用させて乾燥し、穀粒流下通路(9)の下部にある繰出バルブ(10)の正逆回転により所定量毎集穀室(4)に繰り出し、再び貯留タンク(2)に戻す工程を繰り返す循環型穀粒乾燥装置における繰出量制御装置において、前記繰出バルブ(10)を間歇的に正逆回転駆動する繰出用モータ(67)と、集穀室(4)に繰り出された穀粒を貯留タンク(2)に戻す循環系モータ(20)とを設け、運転制御盤には少なくとも、オン操作によって、上記繰出用モータ(67)と循環系モータ(20)とを共に起動する運転スイッチ(41)、バーナ(5)を起動する燃焼スイッチ(42)、および運転各部を停止する停止スイッチ(43)配設し、前記繰出バルブ(10)は円筒ドラム形状の所定幅を切欠き開口し、停止時は該開口が下向く状態で待機する構成とし、繰出用モータ(67)に駆動出力されると繰出バルブ(10)は正転して左右一側の穀粒流下通路(9)の穀粒を取り込みつつ開口が下向きとなる位置にて集穀室( 4)に排出し、次いで繰出バルブ(10)は逆転して左右他側の穀粒流下通路(9)の穀粒を取り込みつつ開口が下向きとなる位置にて集穀室(4)に排出し、前記繰出バルブ(10)の正逆転と次の正逆転との間のオフ時間を、乾燥運転時のオフ時間T1より乾燥終了後の排出運転時のオフ時間T2を短く設定することを特徴とする穀粒乾燥装置における繰出量制御装置とする。
【0005】
【0006】
【0007】
【発明の作用効果】
運転スイッチ(41)をオンすると、繰出用モータ(67)と循環系モータ(20)が起動し、燃焼スイッチ(42)をオンするとバーナ(5)が起動して穀粒流下通路(9)を流下する穀粒を乾燥する。
穀粒流下通路(9)の穀粒は間歇的に正逆回転する繰出バルブ(10)により左右の穀粒流下通路(9)それぞれ順次集穀室(4)に排出される。乾燥運転時においては繰出バルブ(10)の正逆転と次の正逆転との間のオフ時間T1を、乾燥終了情報を受けた後の排出運転時のオフ時間T2を乾燥運転時のオフ時間T1より短くして繰出バルブ10の正逆転周期を短くし、繰出量を大とする。
従って、乾燥終了信号や排出終了信号などの検出結果が入力されると、上記いずれの作業形態に切り替わったかを推定し、必要な循環量に変更することができ、作業効率の向上がはかれる。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施例を図面に基づき説明する。1は穀粒乾燥機の機枠で、この機枠内には上部から貯留タンク2、乾燥室3、集穀室4を縦設し、このうち乾燥室3は、バ−ナ5に通じる熱風室6と排風装置7に通じる排風室8との間に穀粒流下通路9,9をV字状に形成してなり、各流下通路9,9の下部に設ける繰出バルブ10の正逆回転連動により所定量毎に流下する穀粒に熱風を浴びせて乾燥する構成である。
【0010】
上記機枠1外部には集穀室4の一側に集めた穀粒を貯留タンク2に揚上還元する昇穀機11を立設する。この昇穀機11は内部上下のプーリ12,12間にバケット13付ベルト14を巻回する構成であり、集穀室4下部に横設する下部移送螺旋15により一側に移送された乾燥穀粒を掬い上げ上部に移送できる構成としている。この昇穀機11で掬われ上部で投てきされる穀粒は、投げ口開口部16を介して上部移送螺旋17を設ける移送樋18の始端側に案内される。尚、移送螺旋17で水平移送される穀粒は貯留タンク2の中央上部に配設する回転拡散盤19に案内され、貯留タンク2内に拡散落下される構成としている。
【0011】
前記昇穀機11、上部及び下部移送螺旋15,17等からなる穀粒循環系は、機枠下隅部の駆動モ−タ20により回転連動する。該モ−タ20駆動軸にはカウンタプーリ21を介して下部移送螺旋15を回転連動し、該下部移送螺旋15の回転は、昇穀機11のバケットベルト14を連動回転すると共に、この昇降機11の上部側プーリ12と上部移送螺旋17との間の連動ベルト(図示せず)により当該上部移送螺旋17を連動しうる構成である。
【0012】
上記昇穀機11の適宜高さの位置における側壁22には、バケットベルト14の往行程と復行程との左右間隔部以内に対応すべく供給口23を設けると共に、この供給口23部には水分計24を着脱自在に設けている。水分計24は、例えば供給口23の繰出ロール(図示せず)の下方にのぞませた一対の電極ロール(図示せず)間でサンプル粒の1粒を圧砕しながらその抵抗値を電気的処理して穀粒水分値に換算する構成である。
【0013】
機枠1正面側には、左右幅にわたって接続案内枠25、この接続案内枠25の前面に着脱自在の熱風発生胴26を設け、該熱風発生胴26の内部に前記バーナ5を収容している。接続案内枠25は前記熱風室6に通じる案内口25a,25aを開口している。そしてこの接続案内枠25が機枠1の左右幅に等しい幅を有するのに対し、熱風発生胴26は中央および右側部を占める構成であり、前記昇穀機11が存在する左側部は除かれている。バーナ5について、実施例ではガンバーナ形態とされ、モータ27軸28と一体的に設けられるファン29、該ファン29を覆うファンカバー30、電磁ポンプ31から灯油燃料の供給を受けて燃焼する燃焼筒32等からなり、これらバーナ5の本体部は熱風発生胴26の下部右側に偏寄して横置きとされている。
【0014】
上記燃焼筒32の先端側にはやや小径の接続筒33を設け、大径の横筒状とした案内筒34に連通している。なお、この案内筒34は上面側に短いガイド筒35を連設し、燃焼筒32内で発生する火炎を伴う熱風を上方案内できる構成としている。上記案内筒34,ガイド筒35は、前記接続案内枠25の正面側に開口した四角い導入口25bに対向すべく配設する断面矩形状の熱風ダクト36に収容される状態に設けられる。37は熱風ダクト36を固定するためのフランジ接合部、33aは接続筒33に設ける接合フランジで、熱風ダクト36側壁部を挟んで左右に当該接続筒33及び上記案内筒34を連設固定する構成である。
【0015】
前記ファンカバー30の側面には円形開口30aを形成し、当該開口面積を調節弁30bの調節によって任意に変更できる構成とし、一次空気の導入風量を変更調整できる構成としている。また二次空気は熱風発生胴26の前面カバー部や熱風ダクト36に形成するスリット26a,26a…,36a,36a…から導入される構成である。
【0016】
前記熱風発生胴26内において、前記のように左半部には熱風ダクト36を配設し、バーナ5のファンカバー30及び燃焼筒33を一側下部にレイアウトするが、余りの空間部、即ち一側上部には、乾燥運転に必要な制御を行うコントロールボックス38を接続案内枠25の壁面に吊持状に着脱自在に固定している。上記コントロールボックス38は、その操作盤40面に、運転・燃焼・停止の各運転モードスイッチ41,42,43、仕上水分,張込量の各設定スイッチ44,45、乾燥時間設定のための増・減スイッチ46,47等を配設している。48は緊急停止スイッチ、49は表示部である。この操作盤40面に対応する熱風発生胴26の前面カバーには操作のための開口26bを有する。
【0017】
機枠1背面側には、前記排風装置7を設ける。排風装置7は、高速回転する遠心ファン50、このファンを内蔵するファン胴51、及び排風ダクト52等からなり、機枠1背面において排風室8にのぞむよう円形開口53を形成するものである。遠心ファン50は、回転軸55中心に複数の羽根56,56…を所定角度に配設して片側吸入に構成し、またファン胴51は遠心ファン50の回転に伴い起風し、上記円形開口53からの空気を上方に放出すべく構成される。
【0018】
上記ファン胴51に接続する上記排風ダクト52は、開口を水平向きに変更するものであり、両者は円形嵌合とされているため、該排風ダクト52を縦軸心まわりに任意の方向に向き調整できる構成である。上記回転軸55の外側端にはプーリ57を設け、前記カウンタプーリ21と一体的に設ける第2カウンタプーリ21aと当該プーリ57との間にベルト58を掛け回し、循環系モータ20に連動する構成としている。
【0019】
図9は制御ブロック図であり、前記コントロールボックス38の制御部61には、前記操作盤40に配設した運転・燃焼・停止の各運転モードスイッチ41,42,43、仕上水分,張込量の各設定スイッチ44,45、乾燥時間設定のための増・減スイッチ46,47等の入力信号のほか、バルブセンサ62,水分計24,循環系モータ20の負荷検出器63,熱風温度センサ64,外気温度センサ65,風量センサ66等の各種検出信号を入力する。一方出力信号としては、前記昇降機等の循環系兼排風装置7を駆動する循環系モータ20,繰出バルブ10用繰出モータ67駆動信号、バーナ5駆動信号、表示部49の表示出力信号等がある。
【0020】
上記運転スイッチ41がオンすると、循環系モータ20及び繰出モータ67が起動し、燃焼スイッチ42がオンするとバーナ系に起動信号が出力されバーナが点火燃焼状態に入る。停止スイッチ43をオンすると起動状態の各部が停止されるものとなる構成である。従って、所謂張込モード,排出モードとするときには運転スイッチ41をオンしておき、乾燥モードとするには当該運転スイッチ41操作に加え燃焼スイッチ42をオン操作することとなる。
【0021】
上記繰出モータ67は間歇的に正逆回転駆動すべく制御出力される。即ち、円筒ドラム形状の所定幅を切欠き開口する前記繰出バルブ10は、常時は当該開口を下向く状態で待機しており、繰出用モータ67に制御出力されると、まず360度正転(例えば右回転とする)し、主として左側穀粒流下通路9の穀粒を取り込みつつ再度該開口が下向きとなる位置に達して集穀室4に排出する。なお、この位置検出は、例えばバルブ回転軸側のリードスイッチと固定側磁性体とからなる上記バルブセンサ62が行なう。正転360度に引き続き直ちに360度逆転(左回転)し、主として右側穀粒流下通路9の穀粒を取り込みつつ再び開口を下向きとして排出する。この正逆転の動きを単位として所定時間置きに実行させるべく当該繰出モータ67に制御出力される構成としている。また、後記のように、正逆転と次の正逆転までの時間、即ちオフ時間を制御している。このオフ時間の変更は長・短周期の変更制御に等しい。
【0022】
また、この制御部61は、水分計24からの検出信号処理によって仕上水分に達したことと判定すると、停止信号を出力する。この停止信号を受けて循環系モータ20や繰出モータ67、あるいはバーナ5がその運転を停止するものである。次に循環量の制御についてフロー図に基づき説明する。
【0023】
循環量は、前記繰出バルブ10の正転・逆転連動の周期を大小に変更することにより変更しうる構成であり、その周期は繰出用モータ67への正転信号逆転信号のタイミングに基づく。さて、運転スイッチ41をオン操作し各部運転中の循環量制御は、穀粒の循環流動の状況を検出する検出手段の結果に基づく場合と、運転・燃焼・停止等の各スイッチ41,42,43の組み合わせに基づく場合とがある。
【0024】
穀粒の循環流動の状況を検出する検出手段に基づく場合の一例として、図8に示すごとく乾燥終了情報を入力したときがある。運転スイッチ41がオンのとき、循環系モータ20が起動する。ここで、乾燥終了情報、即ち水分計24からの検出信号処理によって仕上水分に達したことと判定された情報を受けると繰出用モータ67のオフ時間をT2に設定し、乾燥終了情報を得ない時は、オフ時間をT1に維持する。なお、ここでT2<T1の関係に設けられ、結局T2を設定することとは繰出バルブ10の正逆転周期が短くなって、繰出量を増加させることとなる。つまり、運転スイッチ41のオン操作によって、張込運転又は通風運転を実行中、穀粒が乾燥終了したとの情報を得たときは、繰出バルブ10の正逆転の周期を短くして繰出量を大とし、排出運転に移行するものである。なお、排出運転に当たっては、上部螺旋移送樋18の始端側開口部に設ける排出シャッタ70を外部からの引き紐71などの回動操作によって開にしておく。乾燥終了信号を受けて自動的に開く自動シャッタ形態でもよい。こうして繰出用モータ67を運転制御し、停止スイッチ43がオンされるか、あるいは図外籾流れ検出器の検出に伴って、排出を終了し、循環系モータ20および繰出用モータ67の双方を停止する。
【0025】
同様に、穀粒の循環流動の状況を検出する検出手段に基づく場合の他の例として、図9がある。即ち、排出終了情報を入力したときである。運転スイッチ41がオン操作されると、循環系モータ20が起動する。次いでメモリから運転情報を読みだし、排出終了データ判定し、そのデータがあると、繰出用モータ67を停止制御する。また、そのデータがないときは繰出用モータ67を駆動継続するものである。よって、排出終了情報に基づいて繰出量を零に設定するものとなる。なお、排出終了情報の判定は以下のように実行される。つまり循環系モータ20の負荷電流値Aを読み込み、平均のモータ電流値AMを算出すると共に、当該モータ電流値Aと比較し、A<AM×κ (κ=0.8〜0.9)を満たすか否か判断され、この状態が一定時間継続すると、排出完了と推定される(図10)。
【0026】
次いで、運転・燃焼・停止等の各スイッチ41,42,43の組み合わせに基づく場合の例を示す。図11は、運転スイッチ41のオン操作に基づく各部運転中、燃焼スイッチ42がオン操作された場合の繰出量の変更制御について示す。運転スイッチ41がオン操作されると、繰出用モータ67の正逆転周期は長周期に設定される。この設定に基づいて繰出バルブ10は正逆転する。つまり張込運転が一部穀粒を繰り出す状態でなされ所謂循環張込となる。この運転中燃焼スイッチ42がオン操作されると、一旦繰出モータ67は停止され、正逆転周期は短周期に設定変更される。こうして乾燥運転に入る。水分値監視などにて乾燥終了と判定されると、バーナ5系出力がオフされ、かつ繰出用モータ67および循環系モータ20も停止される。
【0027】
なお、68は機枠1側部に開口する張込口、69はこの張込口68を開閉しかつ籾袋投入用台座となすサイドホッパである。このサイドホッパ69からの投入穀粒は、下部移送螺旋15,昇降機11,上部移送螺旋17を経て貯留タンク2に張り込まれる構成である。上例の作用について説明する。
【0028】
運転スイッチ41をオンすると、循環系モータ20及び繰出モータ67が起動する。サイドホッパ69から昇穀機11を利用して貯留タンク2に所定量の穀粒を張り込むが、一旦貯留タンク2に張り込まれた穀粒は繰出バルブ10の回転に伴って流下し再び貯留タンク2に戻されるいわゆる循環張込が行われる。その間排風装置7が駆動されているから、流下通路9,9にある穀粒は通風され予備的乾燥が行われる。
【0029】
次いで穀粒種類、仕上水分等を設定して乾燥作業を開始する。燃焼スイッチ42をオンする(張込作業終了後一旦停止スイッチ43をオンして停止動作としたときは、運転スイッチ41もオンする)と、バーナ5に駆動信号が出力されバーナ5が点火され熱風乾燥に入る。即ち、電磁ポンプ31から燃料が供給され、図外点火プラグが作動して点火し火炎を生じる。その火炎、は適宜に調整されたファンカバー30から導入される一次空気の通風によって、燃焼筒32,接続筒33及び案内筒34に延長する。この火炎によって発生する輻射熱は上方のガイド筒35に案内されて上方へ抜け、遠心ファン50回転による起風に伴い、熱風室を流通するものである。
【0030】
なお、遠心ファン50と共に、循環系モータ20の回転に伴って、下部移送螺旋15,昇降機11,上部移送螺旋17,拡散盤19、及び排風装置を回転連動する。またモータ67も駆動状態にあるから、繰出バルブ10を正逆連動回転するもので、バルブ10内に溜まる穀粒を下部移送螺旋15に排出しながら、流下通路9,9の穀粒を流下させるものである。従って、貯留タンク2内の穀粒は乾燥室3を所定量毎に流下しながら熱風を浴び、集穀室4に至る。熱風を受けた穀粒は下側の移送螺旋15で一側に移送され昇穀機11で揚穀され、上部移送螺旋17に引き継がれ再び貯留タンク2内に至り、暫くの間調質作用を受ける。このような行程を繰り返し予め設定した仕上水分値に達すると乾燥終了するものである。
【0031】
所期の乾燥運転が終了すると穀粒を排出する排出作業に入る。運転スイッチ41をオンし、そして排出シャッタ70を開くと、穀粒は機外に排出されることとなる。上記一連の作業工程において、前記のように、運転スイッチ41をオン操作し各部運転中、穀粒の循環流動の状況を検出する検出手段の結果に基づき、あるいは運転・燃焼・停止等の各スイッチ41,42,43の組み合わせに基づいて循環量制御が行われる。
【0032】
前記の乾燥運転に代わり、通風運転を行うこともできる。循環張込を停止し、そのままで運転スイッチ41をオン操作すると、バーナ5燃焼を伴わない通風運転となる。ところで、通常満了センサ72がオンすると、所定時間、例えば60秒経過後、運転各部は停止する。過剰張込を防止するためである。よってこの満了センサ72検知時、通風運転を継続することができないこととなる。よって満了センサ72の作動後の通風運転は以下のように行う。
【0033】
先ず第1の構成は、運転スイッチ41のオン操作に基づき各部運転中、貯留タンク2内に設ける満量センサ72が満量検知しても、循環系モータ20及び繰出用モータ67の運転を継続すべく出力制御するものである。同時に満了である旨の表示を行う。こうすることによって、作業者はタンク2内が満了状態であることを認識できるから、過剰張込の恐れなく、一方で運転スイッチ41による運転は継続される、つまり通風運転を行うことができる(図12)。
【0034】
第2の構成は、運転スイッチ41のオン操作に基づき各部運転中、停止スイッチ43操作で停止させた後、再度運転スイッチ41をオンしたときには満了センサ72が満量検知してもモータ20,67停止しないよう構成するものである。停止スイッチ43による停止は所謂手動停止であり、作業者は満了を認識している。加えて当該作業者によって、再度運転スイッチ41をオンするのであるから、通風運転を意図している(図13)。
【0035】
第3の構成は、上記所定時間の時間を短くなる方向で変更するものである。即ち、最初の満了検知で所定時間t1(例えば60秒)経過後、各部が停止する。次に運転スイッチ41を押して追加張込を行うときは満了検知後、停止までの所定時間をt1−t2(例えば40秒)としておくことにより、不測に過剰張込を防止できる。再度停止し運転スイッチ41をオンすると、t1−2t2(例えば20秒)で停止する。更に次の運転スイッチ41をオン操作しても所定時間での停止は行われず運転継続する。つまり通風運転を実行できる(図14)。
【0036】
上記のように、穀粒乾燥機であって、穀粒張込と穀粒排出を同じ運転スイッチ41で行わせる構成において、満了センサ72の作動の有無に拘らず循環系モータ20および繰出用モータ67を運転継続させることにより、通風運転が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乾燥機本体の正断面図である。
【図2】 乾燥機本体の正面図である。
【図3】 乾燥機正面の拡大図である。
【図4】 その側面図である。
【図5】 乾燥機背面図である。
【図6】 操作盤面の正面図である。
【図7】 制御ブロック図である。
【図8】 フロー図である。
【図9】 フロー図である。
【図10】 フロー図である。
【図11】 フロー図である。
【図12】 フロー図である。
【図13】 フロー図である。
【図14】 フロー図である。
【符号の説明】
1…機枠、2…貯留タンク、3…乾燥室、4…集穀室、5…バーナ胴、6…熱風室、7…排風装置、8…排風室、9,9…穀粒流下通路、10…繰出バルブ、11…昇穀機、12,12…プーリ,13…バケット、14…バケットベルト、15…下部移送螺旋、16…投げ口開口部、17…上部移送螺旋、18…移送樋、19…回転拡散盤、20…駆動モ−タ、21…カウンタプーリ、22…側壁、23…供給口、24…水分計、25…接続案内枠、26…熱風発生胴、27…モータ、28…軸、29…ファン、30…ファンカバー、31…電磁ポンプ、32…燃焼筒、33…接続筒、34…案内筒、35…ガイド筒、36…熱風ダクト、37…フランジ接合部、38…コントロールボックス、40…操作盤、41,42,43…運転モードスイッチ、44,45…設定スイッチ、46,47…増・減スイッチ、48…緊急停止スイッチ、49…表示部、50…遠心ファン、51…ファン胴、52…排風ダクト、53…円形開口、55…回転軸、56…羽根、57…57、58…ベルト、61…制御部、62…バルブセンサ、64…熱風温度センサ、65…外気温度センサ、66…風量センサ、67…繰出モータ、68…張込口、69…サイドホッパ、70…排出シャッタ、71…引き紐、72…満了センサ

Claims (1)

  1. 貯留タンク(2)部の穀粒を乾燥室(3)のV字状に形成する左右の穀粒流下通路(9)を流下しながらバーナ(5)による熱気を作用させて乾燥し、穀粒流下通路(9)の下部にある繰出バルブ(10)の正逆回転により所定量毎集穀室(4)に繰り出し、再び貯留タンク(2)に戻す工程を繰り返す循環型穀粒乾燥装置における繰出量制御装置において、
    前記繰出バルブ(10)を間歇的に正逆回転駆動する繰出用モータ(67)と、集穀室(4)に繰り出された穀粒を貯留タンク(2)に戻す循環系モータ(20)とを設け、運転制御盤には少なくとも、オン操作によって、上記繰出用モータ(67)と循環系モータ(20)とを共に起動する運転スイッチ(41)、バーナ(5)を起動する燃焼スイッチ(42)、および運転各部を停止する停止スイッチ(43)配設し、
    前記繰出バルブ(10)は円筒ドラム形状の所定幅を切欠き開口し、停止時は該開口が下向く状態で待機する構成とし、繰出用モータ(67)に駆動出力されると繰出バルブ(10)は正転して左右一側の穀粒流下通路(9)の穀粒を取り込みつつ開口が下向きとなる位置にて集穀室(4)に排出し、次いで繰出バルブ(10)は逆転して左右他側の穀粒流下通路(9)の穀粒を取り込みつつ開口が下向きとなる位置にて集穀室(4)に排出し、前記繰出バルブ(10)の正逆転と次の正逆転との間のオフ時間を、乾燥運転時のオフ時間T1より乾燥終了後の排出運転時のオフ時間T2を短く設定することを特徴とする穀粒乾燥装置における繰出量制御装置。
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