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JP3973591B2 - 電磁駆動型アクチュエータ - Google Patents

電磁駆動型アクチュエータ Download PDF

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JP3973591B2
JP3973591B2 JP2003100436A JP2003100436A JP3973591B2 JP 3973591 B2 JP3973591 B2 JP 3973591B2 JP 2003100436 A JP2003100436 A JP 2003100436A JP 2003100436 A JP2003100436 A JP 2003100436A JP 3973591 B2 JP3973591 B2 JP 3973591B2
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    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変位可能な可動板を有するアクチュエータ、特に可動板をその平面に水平に変位させるアクチュエータに属する。
【0002】
【従来の技術】
特公平1−35550号公報は、圧電アクチュエータを利用して画像の高解像度化を図ったビデオカメラを開示している。以下、このビデオカメラの構成について図11を参照しながら説明する。
【0003】
図11に示されるように、固体撮像素子チップ基板610は支持台612に固定された二枚のバイモルフ圧電素子611Aと611Bによって支持されている。光入力は撮像レンズ613を通り固体撮像素子チップ基板610上に結像される。バイモルフ圧電素子611Aと611Bは、パルスドライバ614とtr,tfコントロール回路615と台形波発生回路616により生成された振動パルスを受けて、固体撮像素子チップ基板610をフレーム周期に対応した共振周波数で光軸に垂直に変位させる。
【0004】
タイミング発生回路617は、水平読出しレジスタのタイミングを水平画素ピッチPHの半分相当遅延させるためのPH/2遅延回路618のタイミング信号、その他垂直レジスタのタイミング信号などの必要な同期パルスを発生する。固体撮像素子チップ基板610はクロツクドライバ619で駆動され、固体撮像素子チップ基板610で得られる出力信号は、プリアンプ620、プロセスアンプ621を通して、所定の信号波形に処理される。信号再生回路622により第1の振動による空間サンプリング点に合う処理を行ない出力する。
【0005】
モニタ上の再生画像は、AフイールドとBフイールドを加算して表示されるので、水平方向の解像度が二倍に向上される。つまり、図11に示されたビデオカメラは、圧電アクチュエータによって撮像素子を光軸に直交する方向に移動させることにより、画像の高解像度化を実現している。
【0006】
【特許文献1】
特公平1−35550号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の圧電アクチュエータは、圧電材料を利用している。そのため、駆動信号(印加電圧)と変位量の関係は、ヒステリシス特性が生じ、変位量の制御は非常に煩雑な駆動方法や信号処理が必要となる。
【0008】
また、図11のビデオカメラにおいては、圧電アクチュエータ611A,611Bは、1フレーム周期の半分あるいは1フィールド周期の半分の期間である1/30秒あるいは1/60秒の周期で、その平面に垂直な方向に繰り返し変位する。このため、その変位に伴う低周波の音波つまり振動音が発生する可能性がある。このような振動音は音声の収録時のノイズとなるため、ビデオカメラの応用においては、このような振動音の発生は極力少ないことが望まれる。
【0009】
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、変位量と駆動信号の関係がヒステリシスのない良好な線形性を有するアクチュエータを提供することである。本発明の目的は、さらに、高速での繰り返し変位においても、振動音の発生の少ないアクチュエータを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の電磁駆動型アクチュエータは、平面を有する可動板と、可動板の周囲に位置する支持体と、可動板と支持体とを連結している弾性変形可能な弾性部材と、支持体と可動板と弾性部材を通って延びる電流を通す配線群と、可動板の周囲の空間に磁界を発生させる磁界発生手段とを有している。弾性部材は、可動板をその平面に平行な方向に沿って移動可能に支持している。同一方向に延びる配線群には同一方向の電流を流す。磁界発生手段は可動板の平面に直交する方向を持つ磁界を発生させる。可動板は、配線群に流れる電流と磁界発生手段で形成された磁界との相互作用によって、その平面に平行な方向に沿って移動される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
第一実施形態
図1は、本発明の第一実施形態の電磁駆動型アクチュエータの斜視図である。
【0023】
図1に示されるように、電磁駆動型アクチュエータ100は、変位可能な可動板112を含む可動板素子110と、可動板素子110の下方に配置された永久磁石150とから構成されている。
【0024】
可動板素子110は、可動板112と、可動板112の周囲に位置する支持体すなわち支持枠114と、可動板112と支持枠114とを連結している弾性変形可能な八つのばね116とを有している。
【0025】
可動板素子110はマイクロマシン製法によって作製される。支持枠114と可動板112はシリコン基板をエッチング加工して形成される。ばね116は主にポリイミド膜で形成される。
【0026】
可動板112は、矩形の平板状の形態を有しており、平面112aを有している。可動板112の平面112aは、例えば、光学的に利用される面である。一例においては、可動板112の平面112aは、反射面として利用される。その場合、可動板112の平面112aには、アルミニウムや金などの光に対して高い反射率を有する金属薄膜が形成されるとよい。別の例においては、可動板112の平面112aには、光源や撮像素子などの光学素子が搭載される。
【0027】
以下では、説明のため、図1に示されるように、xyz座標系を設定する。つまり、xy平面が可動板112の平面112aと平行になるようにxyz座標系を設定する。
【0028】
八つのばね116は、可動板112と支持体とを連結している弾性変形可能な弾性部材を構成している。つまり、弾性部材は、x軸に沿って延びる四つのばね116と、y軸に沿って延びる四つのばね116とで構成されている。これらのばね116は、可動板112をその平面112aに平行な方向に沿って移動可能に支持している。つまり、ばね116は、可動板112をxy平面に沿って移動可能に支持している。
【0029】
永久磁石150は、可動板112の周囲の空間に磁界を発生させる磁界発生手段を構成している。磁界発生手段は永久磁石に限定されない。磁界発生手段は電磁石によって構成されてもよい。
【0030】
永久磁石150は、図3に示されるように、可動板112の平面112aすなわちxy平面に直交する磁界H、より詳しくは、+z方向を持つ磁界Hを発生させる。
【0031】
可動板素子110は更に、図3に模式的に示されるように、四つの配線群126aと126bと126cと126dを有している。配線群126a〜126dは支持枠114と可動板112とばね116を通って延びている。つまり、配線群126a〜126dは支持体(支持枠114)と可動板112と弾性部材(ばね116)を通って延びる電流を通す配線を構成している。
【0032】
二つの配線群126aと126bは共にy軸に沿って延びており、二つの配線群126cと126dは共にx軸に沿って延びている。従って、四つの配線群126a〜126dは共に磁界Hに対して直交を成して延びている。図には示されていないが、配線群126aと126bと配線群126cと126dとは、それらの間に介在する絶縁層により互いに絶縁されている。
【0033】
ばね116は、図2に示されるように、メッシュ構造を有している。ばね116は、積層された二つのポリイミド薄膜122と124と、それらの間に位置する配線126とから構成されている。ポリイミド薄膜122と124はばね116の特性を主に決める。
【0034】
ばねの材料は、ポリイミドの他に、所望のばね強度に応じて、フッ素樹脂(旭硝子社製 商品名サイトップ)やベンゾシクロブテン樹脂(ダウケミカル社製 商品名サイクロテン)などの有機絶縁体、シリコン窒化膜などの無機絶縁体、シリコンなどの半導体材料、金属薄膜など、多様な材料が選択可能である。
【0035】
配線126は前述の配線群126a〜126dを構成する要素である。配線126は、図示されていないが、支持枠114に設けられたパッドに電気的に接続されており、パッドを介して外部に設置された駆動回路から電流が供給される。
【0036】
電磁駆動型アクチュエータ100は、図3において、四つの配線群126a〜126dのいずれかに、電流を流すことにより駆動される。
【0037】
配線群126aと配線群126bにαからβの方向すなわち+y方向に電流を流すと、配線群126aと配線群126bを流れる電流は共に、磁界Hとの相互作用により、+x方向のローレンツ力を発生させる。このため、可動板112は、+x方向のローレンツ力を受けて、+x方向に移動し、ばね116の復元力と釣り合う位置で静止する。つまり、可動板112が+x方向に変位する。
【0038】
これとは反対に、配線群126aと配線群126bにβからαの方向すなわち−y方向に電流を流すと、可動板112は、−x方向のローレンツ力を受けて、−x方向に移動し、ばね116の復元力と釣り合う位置で静止する。つまり、可動板112が−x方向に変位する。
【0039】
磁界Hは、永久磁石150によって作り出されており、その方向と大きさは一定である。このため、可動板112が受けるローレンツ力の方向は、配線群126aと配線群126bに流れる電流の方向によって決まる。また、可動板112が受けるローレンツ力の大きさは、配線群126aと配線群126bに流れる電流の大きさによって決まる。
【0040】
従って、配線群126aと配線群126bに流す電流の方向を制御することにより、可動板112の変位の方向を制御でき、配線群126aと配線群126bに流す電流の大きさを制御することにより、可動板112の変位の大きさを制御できる。
【0041】
つまり、配線群126aと配線群126bに流す電流の方向と大きさを制御することによって、可動板112をx軸に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0042】
また、配線群126cと配線群126dに電流を流すと、同様の理由により、可動板112は、y軸に平行な方向のローレンツ力を受けて、y軸に沿って移動し、ばね116の復元力と釣り合う位置で静止する。可動板112が受けるローレンツ力の方向と大きさは、配線群126cと配線群126dに流れる電流の方向と大きさによって決まる。従って、配線群126cと配線群126dに流す電流の方向と大きさを制御することによって、可動板112をy軸に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0043】
従って、四つの配線群126a〜126dのうちの一つまたは複数の適当な配線群に電流をその方向と大きさを制御して流すことにより、可動板112をxy平面に平行に所望の距離だけ変位させることができる。
【0044】
前述したように、磁界発生手段は電磁石で構成されてもよい。磁界発生手段が電磁石で構成されている場合、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、発生させる磁界の方向と大きさを変えることができる。このため、配線群126aと配線群126bに一定の電流を流しておき、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、可動板112をx軸に沿って所望の距離だけ変位させることができる。また、配線群126cと配線群126dに一定の電流を流しておき、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、可動板112をy軸に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0045】
本実施形態の電磁駆動アクチュエータは電磁駆動方式を採用しているため、可動板の変位量と駆動電流の関係は、ヒステリシスを持たず、良好な線形性を有する。このため、変位量の制御は、簡便な駆動方法や信号処理によっても、良好に行なえる。静電駆動方式ではないので、当然、スタック現象も起きない。従って、可動板を大きく変位させることで、不所望な駆動効率の低下が引き起こされることもない。
【0046】
本実施形態の各種要素は様々な変形や変更が施されてもよい。
【0047】
例えば、図1に示される可動板素子110では、可動板112と支持体(支持枠114)とを連結している弾性部材は、x軸に沿って延びる四つのばね116とy軸に沿って延びる四つのばね116の計八つのばね116で構成されているが、図4に示されるように、x軸に沿って延びる二つの幅広のばね132とy軸に沿って延びる二つの幅広のばね132の計四つのばね132で構成されてもよい。また、弾性部材は、図5に示されるように、可動板112と支持枠114の間の空間全体に広がる一つのばね134で構成されてもよい。このような形態のばね132やばね134は、図1に示される形態のばね116ではばね強度が不足する場合に、ばね強度を補うのに有効である。
【0048】
また、電磁駆動型アクチュエータ100では、支持体(支持枠114)と可動板112と弾性部材(ばね116)を通って延びる電流を通す配線は、図3に示されるように、四つの配線群126a〜126dで構成されているが、必要な可動板112の変位が一次元の場合には、例えば、可動板112がx軸に沿って変位しさえすればよいという用途に対しては、図6に示されるように、配線は、一本の軸すなわちy軸に沿って延びる二つの配線群126aと126bだけで構成されてもよい。可動板112は、配線群126aと126bに流す電流の方向と大きさを制御することにより、x軸に沿って所望の距離だけ変位される。
【0049】
この変形例においては、x軸に沿って延びるばねは配線を含まない分、図3に対応する配線を含むばねよりも柔らかい。その分、同じ大きさの電流で可動板112を大きく変位させることができる。また、x軸に沿って延びるばねは、省かれてもよい。すなわち、可動板112と支持枠114とを連結している弾性部材は、一本の軸すなわちy軸に沿って延びる複数のばねで構成されてもよい。
【0050】
また、配線は、図7に示されるように、一本の軸すなわちy軸に沿って延びる一つの配線群126aだけで構成されてもよい。これに対応して、この変形例では、可動板素子110の弾性部材は、図4または図5に示される形態のばねで構成される。可動板112は、配線群126aに流す電流の方向と大きさを制御することにより、x軸に沿って所望の距離だけ変位される。
【0051】
この変形例においては、x軸に沿って延びるばねは配線を含まない分、図3に対応する配線を含むばねよりも柔らかい。その分、同じ大きさの電流で可動板112を大きく変位させることができる。また、x軸に沿って延びるばねは、省かれてもよい。すなわち、可動板112と支持枠114とを連結している弾性部材は、一本の軸すなわちy軸に沿って延びる複数のばねで構成されてもよい。
【0052】
本実施形態の電磁駆動型アクチュエータは、直流電流によって(すなわちDCモード)で駆動しても、交流電流によって(すなわちACモード)で駆動してもよい。特にACモードで駆動する場合は、可動板の並進(可動板平面に平行な方向への移動)の動作周波数に一致したばねの並進の共振モードをばね材料やばね寸法の設定により一致させるとよい。これにより、駆動効率の向上、言い換えれば、消費電力の削減が実現できる。
【0053】
第二実施形態
図8は、本発明の第二実施形態の電磁駆動型アクチュエータの斜視図である。図8において、図1中の部材と同一の参照符号で指示された部材は同様の部材であり、その詳しい説明は省略する。
【0054】
図8に示されるように、電磁駆動型アクチュエータ100Aは、変位可能な可動板112を含む可動板素子140と、可動板素子140の下方に配置された永久磁石150とから構成されている。
【0055】
可動板素子140は、可動板112と、可動板112の周囲に位置する支持枠114と、可動板112と支持枠114とを連結している弾性変形可能な四つのばね146とを有している。
【0056】
四つのばね146は、可動板112と支持体(支持枠114)とを連結している弾性変形可能な弾性部材を構成している。弾性部材は、x軸に非平行な一本の軸に沿って延びる二つのばね146と、x軸に非平行な別の一本の軸に沿って延びる二つのばね146で構成されている。より詳しくは、弾性部材は、x軸に対して+45°の角度を成す方向に沿って延びる二つのばね146と、x軸に対して−45°の角度を成す方向に沿って延びる二つのばね146で構成されている。
【0057】
これらのばね146は、可動板112をその平面112aに平行な方向に沿って移動可能に支持している。つまり、ばね146は、可動板112をxy平面に沿って移動可能に支持している。
【0058】
可動板素子140は更に、図9に模式的に示されるように、二つの配線群128aと128bを有している。配線群128aと128bは支持枠114と可動板112とばね146を通って延びている。つまり、配線群128aと128bは支持体(支持枠114)と可動板112と弾性部材(ばね146)を通って延びる電流を通す配線を構成している。
【0059】
二つの配線群128aと128bは共に可動板112の対角方向に沿って延びている。より詳しくは、配線群128aは、x軸に対して−45°の角度を成す方向に沿って延びており、配線群128bは、x軸に対して+45°の角度を成す方向に沿って延びている。
【0060】
電磁駆動型アクチュエータ100Aは、配線群128aと配線群128bに適当に電流を流すことにより駆動される。
【0061】
配線群128aにαからβの方向に電流を流すと、可動板112は、γからδの方向のローレンツ力を受けて、γからδの方向に移動し、ばね146の復元力と釣り合う位置で静止する。
【0062】
これとは反対に、配線群128aにβからαの方向に電流を流すと、可動板112は、δからγの方向のローレンツ力を受けて、δからγの方向に移動し、ばね146の復元力と釣り合う位置で静止する。
【0063】
第一実施形態と同じ理由により、可動板112が受けるローレンツ力の方向と大きさは、配線群128aに流れる電流の向きと大きさによって決まる。従って、配線群128aに流す電流の向きと大きさを制御することにより、可動板112をγからδの方向に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0064】
また、配線群128bにγからδの方向に電流を流すと、可動板112は、βからαの方向のローレンツ力を受けて、βからαの方向に移動し、ばね146の復元力と釣り合う位置で静止する。反対に、配線群128bにδからγの方向に電流を流すと、可動板112は、αからβの方向のローレンツ力を受けて、αからβの方向に移動し、ばね146の復元力と釣り合う位置で静止する。
【0065】
可動板112が受けるローレンツ力の方向と大きさは、配線群128bに流れる電流の向きと大きさによって決まる。従って、配線群128bに流す電流の向きと大きさを制御することにより、可動板112をαからβの方向に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0066】
従って、配線群128aと配線群128bの一方または両方に電流をその方向と大きさを制御して流すことにより、可動板112をxy平面に平行に所望の距離だけ変位させることができる。
【0067】
磁界発生手段は、永久磁石で構成される代わりに、電磁石で構成されてもよい。磁界発生手段が電磁石で構成されている場合、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、発生させる磁界の方向と大きさを変えることができる。このため、配線群128aに一定の電流を流しておき、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、可動板112をγからδの方向に沿って所望の距離だけ変位させることができる。また、配線群128bに一定の電流を流しておき、電磁石に流す電流の方向と大きさを変えることにより、可動板112をαからβの方向に沿って所望の距離だけ変位させることができる。
【0068】
本実施形態の電磁駆動アクチュエータは電磁駆動方式を採用しているため、可動板の変位量と駆動電流の関係は、ヒステリシスを持たず、良好な線形性を有する。このため、変位量の制御は、簡便な駆動方法や信号処理によっても、良好に行なえる。静電駆動方式ではないので、当然、スタック現象も起きない。従って、可動板を大きく変位させることで、不所望な駆動効率の低下が引き起こされることもない。
【0069】
本実施形態では、配線群128aと配線群128bが可動板112の対角方向に延びているため、第1実施形態と比較して、ばね内の配線の長さが同じ場合に、可動板素子の寸法が小さくなる。
【0070】
本実施形態の各種要素は様々な変形や変更が施されてもよい。
【0071】
例えば、可動板112がγからδの方向に沿って変位しさえすればよい場合には、支持体(支持枠114)と可動板112と弾性部材(ばね146)を通って延びる電流を通す配線は、図10に示されるように、一本の軸すなわちαからβの方向に沿って延びる一つの配線群128aだけで構成されてもよい。可動板112は、配線群128aに流す電流の方向と大きさを制御することにより、γからδの方向に沿って所望の距離だけ変位される。
【0072】
この変形例においては、γからδの方向に沿って延びるばねは配線を含まない分、図9に対応する配線を含むばねよりも柔らかい。その分、同じ大きさの電流で可動板112を大きく変位させることができる。また、γからδの方向に沿って延びるばねは、省かれてもよい。すなわち、可動板112と支持枠114とを連結している弾性部材は、一本の軸すなわちαからβの方向に沿って延びる二つのばねで構成されてもよい。
【0073】
本実施形態の電磁駆動型アクチュエータは、直流電流によって(すなわちDCモード)で駆動しても、交流電流によって(すなわちACモード)で駆動してもよい。特にACモードで駆動する場合は、可動板の並進(可動板平面に平行な方向への移動)の動作周波数に一致したばねの並進の共振モードをばね材料やばね寸法の設定により一致させるとよい。これにより、駆動効率の向上、言い換えれば、消費電力の削減が実現できる。
【0074】
ビデオカメラへの応用
第一実施形態と第二実施形態の電磁駆動型アクチュエータは、様々な用途への応用が可能である。例えば、可動板112に撮像素子を搭載することにより、撮像素子を撮像面に平行に変位させる、例えばビデオカメラ用の新規な機構を構成することも可能である。
【0075】
この機構は、光軸に直交する方向にも撮像素子を移動させることができるため、画像の高解像度化を可能にする。すなわち、一つのフレームを複数のフィールドに分け、フィールド毎に撮像素子を光軸に直交する方向に移動させて画像データを取得し、それぞれのフィールドの画像データを組み合わせて一つのフレームを構成することにより、高解像度の画像を取得することができる。
【0076】
また、同機構は、高解像度化に利用できるだけでなく、カメラの振動をアクチュエータにフィードバックして制御することにより、カメラの手ぶれ防止にも利用できる。
【0077】
これまで、図面を参照しながら本発明の実施の形態を述べたが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、電磁駆動方式を採用したことにより、変位量と駆動信号の関係がヒステリシスのない良好な線形性を有するアクチュエータが提供される。本発明のアクチュエータは、高速での繰り返し変位においても振動音の発生が少なく、ビデオカメラへの応用にも好適に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態の電磁駆動型アクチュエータの斜視図である。
【図2】 図1に示されるばねを拡大して示す斜視図である。
【図3】 図1に示される電磁駆動型アクチュエータの配線パターンと磁界を模式的に示している。
【図4】 図1の可動板素子に代替可能な可動板素子の変形例を示している。
【図5】 図1の可動板素子に代替可能な可動板素子の別の変形例を示している。
【図6】 図3の配線パターンに代替可能な配線パターンの変形例を示している。
【図7】 図3の配線パターンに代替可能な配線パターンの別の変形例を示している。
【図8】 本発明の第二実施形態の電磁駆動型アクチュエータの斜視図である。
【図9】 図8に示される電磁駆動型アクチュエータの配線パターンと磁界を模式的に示している。
【図10】 図9の可動板素子に代替可能な可動板素子の変形例を示している。
【図11】 圧電アクチュエータを用いて画像の高解像度化を図ったビデオカメラの従来例の構成を示している。
【符号の説明】
100…電磁駆動型アクチュエータ、100A…電磁駆動型アクチュエータ、110…可動板素子、112…可動板、112a…平面、114…支持枠、116…ばね、126a〜126d…配線群、132…ばね、134…ばね、140…可動板素子、146…ばね、150…永久磁石。

Claims (5)

  1. 平面を有する可動板と、
    可動板の周囲に位置する支持体と、
    可動板と支持体とを連結している弾性変形可能な弾性部材と、
    支持体と可動板と弾性部材を通って延びる電流を通す配線群と、
    可動板の周囲の空間に磁界を発生させる磁界発生手段とを有しており、
    弾性部材は、可動板をその平面に平行な方向に沿って移動可能に支持しており、同一方向に延びる配線群には同一方向の電流を流し、磁界発生手段は可動板の平面に直交する方向を持つ磁界を発生させ、可動板は、配線群に流れる電流と磁界発生手段で形成された磁界との相互作用によって、その平面に平行な方向に沿って移動される、電磁駆動型アクチュエータ。
  2. 弾性部材がメッシュ構造を有している、請求項1に記載の電磁駆動型アクチュエータ。
  3. 配線群を備えた弾性部材非平行な二方向に沿って形成されている、請求項1または請求項2に記載の電磁駆動型アクチュエータ。
  4. 配線群を備えた弾性部材直交する二方向に形成されている、請求項3に記載の電磁駆動型アクチュエータ。
  5. 配線群を備えた弾性部材一方向のみに沿って形成されている、請求項1または請求項2に記載の電磁駆動型アクチュエータ。
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