JP3952712B2 - 電磁パイロット式クラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁パイロット式クラッチ装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンの回転動力を駆動輪に伝達する電磁パイロット式クラッチ装置の伝達トルクは、電磁石を基点として、ヨーク、小径リヤハウジング部、アーマチャ、大径リヤハウジング部を循環する磁束によりバラツキを生じる。該磁束による伝達トルクのバラツキは、ヨーク内周面と小径リヤハウジング部外周面で形成される磁路断面積及びヨーク外周面と大径リヤハウジング部内周面で形成される磁路断面積を変えることにより許容範囲内に調整することができるので、従来、ヨーク内周面と小径リヤハウジング部外周面との距離(磁路長さ)若しくはヨーク外周面と大径リヤハウジング部内周面との距離(磁路長さ)を変えたヨークを複数個用意して、該複数個用意されたヨークを使い分けることにより伝達トルクのバラツキを許容範囲内に調整していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記、従来のクラッチ装置においては、伝達トルクのバラツキを許容範囲内に調整するために、ヨーク内周面と小径リヤハウジング部外周面との距離(磁路長さ)若しくはヨーク外周面と大径リヤハウジング部内周面との距離(磁路長さ)を変えたヨークを複数個用意しなければならないので、コストが高くなるとともに、ヨークを交換するので製造に時間がかかる不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、ケースに回転軸線上で回転可能に支承された回転軸と、前記ケース内に配置されて前記回転軸に一体的に連結され内部にクラッチ収納室が形成されたハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支承されて前記クラッチ収納室内に延在する回転部材と、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインアウタクラッチプレート及び該メインアウタクラッチプレートと交互に配置され前記回転部材に回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインインナクラッチプレートとを備えたメインクラッチと、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットアウタクラッチプレート及び該パイロットアウタクラッチプレートと交互に配置され第1カム部材に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットインナクラッチプレートとを備えたパイロットクラッチと、前記ハウジングの開口部に固着された大径リヤハウジング部と前記回転部材を回転可能に支承する小径リヤハウジング部とを前記パイロットクラッチを挟んでアーマチュアと対向する位置で非磁性体の環状の中間部材により一体に結合したリヤハウジングと、外周面が前記大径リヤハウジング部の内周面との間で外側磁路部を構成し、内周面が前記小径リヤハウジング部の外周面との間で内側磁路部を構成し、前記アーマチュアを吸引して前記パイロットアウタクラッチプレートとパイロットインナクラッチプレートとを圧接させる電磁石が固着されたヨークと、前記メインクラッチに当接する第2カム部材と前記第1カム部材との相対回転によるカム機構の作動により第2カム部材が軸線方向に移動されて前記メインクラッチを前記電磁石の吸引に基づく前記パイロットクラッチの伝達トルクを増幅して圧接するカム式増幅機構とを有する電磁パイロット式クラッチ装置において、前記ヨークが固定されるとともに前記回転部材を回転可能に支承し、前記ケースに螺合され回転されて回転軸線方向に位置調整されるリヤケースを備え、前記外側磁路及び前記内側磁路の少なくとも一方において、前記外側磁路が、前記ヨークに形成された外径部と該外径部に対向して前記大径リヤハウジング部の内周面端部に形成された外側ランド部とで構成され、前記内側磁路が、前記小径リヤハウジング部の外周面端部に形成された内側ランド部と該内側ランド部に対向して前記ヨーク内周面に形成された段部とで構成され、前記ヨークの前記リヤハウジングに対する回転軸線方向の相対移動により磁路断面積が変化し、前記ヨークの前記リヤハウジングに対する回転軸線方向の相対移動により前記磁路断面積を変化させ、前記電磁石に供給される電流に対する前記回転軸と前記回転部材との間の伝達トルクのバラツキが許容範囲に入るように、前記リヤケースを回転して回転軸線方向に位置調整した後に前記ケースに固定する固定手段を設けたことである。
【0010】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、回転部材が回転可能に支承されるリヤケースがケースに螺合され回転によって回転軸線方向に位置調整される。リヤケースに固定されたヨークの外周面が大径リヤハウジング部の内周面と対向して外側磁路部を構成し、内周面が小径リヤハウジング部の外周面と対向して内側磁路部を構成している。リヤケースがケースに対して位置調整されることにより、ヨークがリヤハウジングに対して回転軸線方向に相対移動され、外側磁路部及び内側磁路部の少なくとも一方において磁路断面積が変化する。この磁路断面積の調整により電磁石に供給される電流に対する回転軸と回転部材との間の伝達トルクのバラツキが許容範囲内に入ると、リヤケースは調整された位置でケースに固定される。
これにより、ケースに螺合されたリヤケースを回転してケースに対して位置調整するだけで、ヨークがリヤハウジングに対して回転軸線方向に相対移動され、外側磁路部及び内側磁路部の少なくとも一方において磁路断面積が変化し、電磁石に供給される電流に対する伝達トルクのバラツキが許容範囲内に入るように極めて容易に調整することができる。
さらに、外側磁路部及び内側磁路部の少なくとも一方において、外側磁路が、ヨークに形成された外径部と該外径部に対向して大径リヤハウジング部の内周面端部に形成された外側ランド部とで構成され、内側磁路が、小径リヤハウジング部の外周面端部に形成された内側ランド部と該内側ランド部に対向してヨーク内周面に形成された段部とで構成されているので、ヨークがリヤハウジングに対して回転軸線方向に相対移動することによって磁路断面積を確実に変化させることができる。
このようにして、伝達トルクのバラツキを調整するためにヨーク内周面と小径リヤハウジング部外周面との距離(磁路長さ)もしくはヨーク外周面と大径リヤハウジング部内周面との距離(磁路長さ)を変えたヨークを複数個用意する必要がなく、コストの削減ができるとともに、ヨークを交換しなくても容易かつ迅速に伝達トルクのバラツキを調整することができる。
【0016】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明に係る電磁パイロット式クラッチ装置の実施の形態について説明する。図1は、電磁パイロット式クラッチ装置10の縦断面図であり、ケース11が自動二輪車等の車体に取り付けられる。ケース11は、筒状のケース本体11aとリヤケース20とからなり、ケース11の内側には、クラッチオイル19が貯留されるオイル室12が設けられている。該オイル室12にはハウジング13が収納され、ハウジング13の前方の端面22には、ハウジング13と回転軸21を連結する連結部材17に形成されたフランジ部が、ハウジング13の端面22に複数のボルト30により固定されている。連結部材17の円筒部は外周面がベアリング27に回転可能に支承され、内周面に内スプラインが形成され、回転軸21の先端の外周面に形成された外スプラインとスプライン嵌合されている。連結部材17の円筒部先端外周面には、クラッチオイル19を外部に漏らさないための環状のオイルシール53が取り付けられている。また、回転軸21の外周には、回転軸21を保護する筒状の保護ケース61が回転軸21と所定間隔を保ってケース本体11aに取り付けられ、複数のボルト60により固定されている。
【0017】
ハウジング13内には、回転軸線上に沿って回転部材である段付筒形状のインナシャフト15が延在している。該インナシャフト15は、ハウジング13に軸受24,28及びニードル軸受25を介して回転可能に支承されている。インナシャフト15の後端部内周面には内スプラインが形成され、出力軸23の先端部に形成された外スプラインとスプライン嵌合されている。インナシャフト15の後部外周には、クラッチオイル19をオイル室12内から外部に漏らさないための環状のオイルシール54が取り付けられている。
【0018】
ハウジング13内にはクラッチ収納室14が形成されており、メインクラッチ16が配設されている。メインクラッチ16は、湿式多板式の摩擦クラッチであり、複数のメインインナクラッチプレート31及びメインアウタクラッチプレート32を備えている。メインインナクラッチプレート31は、インナシャフト15の外周にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられ、メインアウタクラッチプレート32はハウジング13のクラッチ収納室14内周面に形成されたスプライン歯にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32は交互に配置されており、係合時は互いに当接して摩擦係合するとともに、離脱時は互いに離間して非係合状態となる。ハウジング13の周壁には、複数開口された連結穴46,47が設けられており、オイル室12及びクラッチ収納室14内をクラッチオイル19が循環できるようになっている。
【0019】
カム式増幅機構18は、メインクラッチ16の後方に配設され、第1カム部材44、第2カム部材45及び複数のカムフォロア40とからなっている。第2カム部材45は、インナシャフト15の外周にスプライン嵌合した状態で、一方がメインクラッチ16と当接しており、カム機構によりメインクラッチ16を押圧するようになっている。第1カム部材44は、複数のカムフォロア40を挟んで第2カム部材45の後方で、インナシャフト15の外周に嵌合されており、後述するパイロットクラッチ34の内周側に位置している。複数のカムフォロア40は、第1、第2カム部材44,45との間に形成されているカム溝に介装されている。第2カム部材45とインナシャフト15の肩部58との間には、バネ55が介装されており、該バネ55の撥力により第2カム部材45がメインクラッチ16から離脱する方向に付勢されて、カム機構が非作動時に、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32を離間させるとともに、第2カム部材44を押圧して複数のカムフォロア40を第1、第2カム部材44,45間のカム溝に収納させている。
【0020】
パイロットクラッチ34は、パイロットアウタクラッチプレート42とパイロットインナクラッチプレート43とからなり、第2カム部材44の後方に配置され、パイロットアウタクラッチプレート42はクラッチ収納室14内周面に形成されたスプライン歯にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられ、パイロットインナクラッチプレート43は第1カム部材44の外周面にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。アーマチャ35は環状を呈し、パイロットクラッチ34と第2カム部材45との間に配置され、クラッチ収納室14内周面にスプライン嵌合して軸線方向へ移動可能に組付けられている。アーマチャ35は、後述する電磁石33を基点として形成される磁束により吸引されて、パイロットクラッチ34を押圧するようになっている。
【0021】
パイロットクラッチ34の後方には、ハウジング13の開口部を覆うリヤハウジング57が嵌合している。リヤハウジング57は、小径リヤハウジング部37、大径リヤハウジング部38及び中間部材39からなっている。小径リヤハウジング部37は段付き筒形状で、インナシャフト15をニードルベアリング25を介して回転可能に支承している。該小径リヤハウジング部37の外周には、所定間隔を保って段付き円筒形状の大径リヤハウジング部38が配置され、ハウジング13の開口部内周面に刻設された雌ねじに螺合している。大径リヤハウジング部38の内周面と小径リヤハウジング部37の外周面の間には、環状でステンレス製の中間部材39が介在されており、小径及び大径リヤハウジング部37,38と溶接により一体的に固着されている。ハウジング13にリヤハウジング57をねじ込んで位置調整した後に、大径リヤハウジング部38の外周が、ダブルナット56により固定される。小径及び大径リヤハウジング部37,38は磁性材料で、中間部材39は非磁性体であり、後述の電磁石33により磁束が形成され易い構造となっている。
【0022】
電磁石33は、環状であり、中間部材39、小径及び大径リヤハウジング部37,38に囲まれた位置に介在されており、通電コード59により通電がされ、環状のヨーク36に固着されている。ヨーク36は小径及び大径リヤハウジング部37,38の間で、小径及び大径リヤハウジン部37,38と微小隙間を保ち内側磁路部63及び外側磁路部64を形成している。内側磁路部63は、小径リヤハウジング部37の外周面端部に形成された内側ランド部51と該内側ランド部51に対向してヨーク36内周面に形成された段部52との間に形成された磁束が通過する微小隙間であり、磁束が通過することができる内側ランド部51と段部52の重なる面積が磁路断面積65である。外側磁路部64は、ヨーク36に形成された外径部48と該外径部48に対向して大径リヤハウジング部38の内周面端部に形成された外側ランド部49との間に形成された磁束が通過する微小隙間であり、磁束が通過することができる外径部48と外側ランド部49の重なる面積が磁路断面積66である。
【0023】
ヨーク36は、複数のボルト62でリヤケース20に固定されており、該リヤケース20は、ベアリング28を介してインナシャフト15を回転可能に支承している。リヤケース20の外周に形成されている雄ねじ部29がケース本体11aの内周に形成されている雌ねじ部26と螺合し、環状のオイルシール41により液密状態を保っている。ハウジング13及び構成部品をケース本体11aに組付けた後、溶接50、カシメ又はダブルナットによりリヤケース20をケース本体11aに固定する。
【0024】
上記のように構成した電磁パイロット式クラッチ装置10の製造において、伝達トルクの調整をするには、クラッチ装置10が組み立てられ、リヤケース20が固定されていない状態で、回転軸21とインナシャフト15との間の伝達トルクを測定する図略の測定器をクラッチ装置10に取り付ける。次に、通電コード59より電磁石33に所定の電流を流した状態で、回転軸21とインナシャフト15間の伝達トルクを測定器により測定する。リヤケース20を回転して、内側磁路部63と外側磁路部64の磁路断面積65,66を変化させ位置調整して、伝達トルクの誤差が許容範囲内に入るようにする。なお、リヤケース20を回転するときには、ねじ等のガタによりヨーク36の位置が変らないように一方向に付勢した状態で回転する。位置調整終了後、リヤケース20をケース本体11aに溶接50、或いはカシメ、ダブルナット等により固定する。
【0025】
次に、上記のように構成した電磁パイロット式クラッチ装置10の作動について説明する。図2に示すように、電磁パイロット式クラッチ装置10は、自動二輪車或いは自動車等の後輪5へ駆動力を伝達する経路に搭載されて、発進用クラッチ装置として機能する。エンジン6を始動すると、エンジン6の出力が、Vベルト式自動変速機(CVT)8に入力され、第1の減速機7で減速された後、入力軸21へ伝達されてハウジング13が回転駆動される。エンジン6の始動時は、通常、電磁石33は非通電状態にあるので磁束は形成されず、パイロットクラッチ34は非係合状態にある。このとき、第2カム部材45はバネ55に付勢されてメインクラッチ16から離脱し、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32は離間している状態であり、メインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32とが相対回転し、回転軸21から出力軸23へのトルク伝達はされない。第2カム部材45は、バネ55の撥力によりカムフォロア40を介して第1カム部材44に押し付けられており、パイロットクラッチ34は、非係合状態であるので回転していない。
【0026】
通電コード59より電磁石33への通電がなされると、電磁石33を基点として磁束が形成される。該磁束は、電磁石33からヨーク36へ、ヨーク36の段部52から内側磁路部63を通過し小径リヤハウジング部37の内側ランド部51へ、小径リヤハウジング部37からパイロットクラッチ34を通過しアーマチャ35へ、アーマチャ35から大径リヤハウジング部38へ、大径リヤハウジング部38の外側ランド部49から外側磁路部64を通過しヨーク36の外径部48へ、ヨーク36から電磁石33へと循環する磁束が形成されて、アーマチャ35を吸引する。該吸引により、アーマチャ35はパイロットクラッチ34を押圧して摩擦係合するので、カム式増幅機構18の第1カム部材44と第2カム部材45との間に相対回転が生じ、カムフォロア40とカム溝の作用により、第2カム部材45が、メインクラッチ16のメインインナクラッチプレート31とメインアウタクラッチプレート32とを圧接する方向に移動し、メインクラッチ16にパイロットクラッチ34の摩擦係合力に応じた伝達トルクが発生する。該伝達トルクは、インナシャフト15を介して出力軸23に伝達され、第2の減速機9により減速されて車軸4に伝達され、自動二輪車等の後輪5が回転駆動される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁パイロット式クラッチ装置の縦断面図である。
【図2】 本発明に係る電磁パイロット式クラッチ装置を使用した自動二輪車等の駆動力伝達経路を示す図である。
【符号の説明】
10・・・クラッチ装置、11・・・ケース、11a・・・ケース本体、12・・・オイル室、13・・・ハウジング、14・・・クラッチ収納室、15・・・インナシャフト(回転部材)、16・・・メインクラッチ、18・・・カム式増幅機構、20・・・リヤケース、21・・・回転軸、23・・・出力軸、26・・・雌ねじ部、29・・・雄ねじ部、33・・・電磁石、34・・・パイロットクラッチ、35・・・アーマチャ、36・・・ヨーク、37・・・小径リヤハウジング部,38・・・大径リヤハウジング部、39・・・中間部材、40・・・カムフォロア、44・・・第1カム部材、45・・・第2カム部材、48・・・外径部、49・・・外側ランド部、50・・・溶接、51・・・内側ランド部、52・・・段部、55・・・バネ、56・・・ダブルナット、57・・・リヤハウジング、59・・・通電コード、63・・・内側磁路部、64・・・外側磁路部、65,66・・・磁路断面積。
Claims (1)
- ケースに回転軸線上で回転可能に支承された回転軸と、前記ケース内に配置されて前記回転軸に一体的に連結され内部にクラッチ収納室が形成されたハウジングと、前記ハウジングに回転可能に支承されて前記クラッチ収納室内に延在する回転部材と、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインアウタクラッチプレート及び該メインアウタクラッチプレートと交互に配置され前記回転部材に回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたメインインナクラッチプレートとを備えたメインクラッチと、前記クラッチ収納室内周面に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットアウタクラッチプレート及び該パイロットアウタクラッチプレートと交互に配置され第1カム部材に相対回転を規制されて軸線方向に移動可能に係合されたパイロットインナクラッチプレートとを備えたパイロットクラッチと、前記ハウジングの開口部に固着された大径リヤハウジング部と前記回転部材を回転可能に支承する小径リヤハウジング部とを前記パイロットクラッチを挟んでアーマチュアと対向する位置で非磁性体の環状の中間部材により一体に結合したリヤハウジングと、外周面が前記大径リヤハウジング部の内周面との間で外側磁路部を構成し、内周面が前記小径リヤハウジング部の外周面との間で内側磁路部を構成し、前記アーマチュアを吸引して前記パイロットアウタクラッチプレートとパイロットインナクラッチプレートとを圧接させる電磁石が固着されたヨークと、前記メインクラッチに当接する第2カム部材と前記第1カム部材との相対回転によるカム機構の作動により第2カム部材が軸線方向に移動されて前記メインクラッチを前記電磁石の吸引に基づく前記パイロットクラッチの伝達トルクを増幅して圧接するカム式増幅機構とを有する電磁パイロット式クラッチ装置において、
前記ヨークが固定されるとともに前記回転部材を回転可能に支承し、前記ケースに螺合され回転されて回転軸線方向に位置調整されるリヤケースを備え、
前記外側磁路及び前記内側磁路の少なくとも一方において、前記外側磁路が、前記ヨークに形成された外径部と該外径部に対向して前記大径リヤハウジング部の内周面端部に形成された外側ランド部とで構成され、前記内側磁路が、前記小径リヤハウジング部の外周面端部に形成された内側ランド部と該内側ランド部に対向して前記ヨーク内周面に形成された段部とで構成され、前記ヨークの前記リヤハウジングに対する回転軸線方向の相対移動により磁路断面積が変化し、
前記ヨークの前記リヤハウジングに対する回転軸線方向の相対移動により前記磁路断面積を変化させ、前記電磁石に供給される電流に対する前記回転軸と前記回転部材との間の伝達トルクのバラツキが許容範囲に入るように、前記リヤケースを回転して回転軸線方向に位置調整した後に前記ケースに固定する固定手段を設けたことを特徴とする電磁パイロット式クラッチ装置。
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